2012 年 12 月号 FranceWine list テラヴェール株式会社 東京都港区赤坂 4-1-31 アカネビル 7F 〒107-0052 TEL:03-3568-2415 FAX:03-3584-2681 商品情報・画像はHPhttp://www.terravert.co.jp/ 飲み頃ワインはテラヴェール・ブログhttp://ameblo.jp/terravert/ 新商品・試飲会情報はテラヴェール・フェイスブックhttp://www.facebook.com/ 『最良の状態でお届けすることが私達の責任です』 フランス国内は勿論、海上輸送、日本国内輸送、“全行程で定温管理輸送”を徹底しています 倉庫は“定温・定湿管理”を徹底、入・出荷時も外気に触れることのないようドッグシェルターを使用 『造り手からのメッセージ、最新の情報をできるだけ早く皆様にお届けしたい』 御希望のレストラン様に新入港の御案内や試飲会の御案内をファックスまたはメールでお届けしております 御希望の方は弊社スタッフまでお声掛け下さい 『テクニカルデータが充実』 各ワインのテクニカルデータや造り手の考え方、畑や醸造設備の画像等を充実させています 御希望の方は弊社スタッフまでお声掛け下さい 嘘のないファインワイン 最高の状態でお届けするためにテラヴェールの約束 『テラヴェールのワインは状態が良い』と言ってくださる方々が沢山いらっしゃることは私達の誇りです。 『劣化していない最高の状態のワインを飲んでいただければ、もっともっとワインの素晴らしさが一般のお客様まで伝わるはず』 | 2 テラヴェールでは海上輸送は勿論、フランス、イタリア国内輸送、日本国内輸送も全てリーファー輸送(定温15度)。日本国内の保管倉庫は横 浜帝蚕倉庫とし、定温管理は勿論、湿度も一定に保って保管。入出庫時も搬入口をドッグシェルターで囲み外気との接触を遮断して作業を行 います。また、契約店制度により契約を交わした配送環境の優れた酒販店様のみとのお取引とし、レストラン・ホテル様まで最高の状態でお届け できるよう努力いたします。 フランス、イタリア国内全てのワイン輸送に関してリーファートラックを使用して います。海上の定温輸送は定着しつつありますが現地国内輸送で100%リ ーファー輸送を行っていることは稀です。テラヴェールではたとえ秋や冬の輸 送であろうと、ボジョレー・ヌーヴォーであろうと、価格競争の激しいボルドーで あろうとも100%リーファー輸送に拘ります。 日本国内倉庫は横浜帝蚕倉庫。国内最高の保管環境を誇ります。定温保管 は勿論、湿度も一定に管理。ワインにとって最高の状態を約束します。また入庫 時には全てのワインをチェック。異物の混入やボトル不良などをできる限り排除 いたします。 フランス、イタリアから日本までの海上輸送は2ヶ月以上。その間、ワインは波に 揺られながら赤道を2回通過します。温度変化、振動に弱いワインが影響を受 けないはずはありません。赤道で40度以上にまで温められたワインは大きなダ メージを受けることになります。テラヴェールは100%リーファーを採用。 出庫時はトラックの搬入口をドッグシェルターで囲み、 外気と遮断。一切外気に触れることなく、リーファートラ ックに積み込まれます。 『ワインの状態を感じて欲しい』 残念ながら、成熟した日本のワイン市場でも劣化したワインは多く存在します。しかし、本当に状態の良いワインを飲んだ時の感動は忘れられま せん。日本人は元来、旬の味を大切にしてきました。食材が最も美味しくなった状態で、その味を楽しんできたわけです。世界で最も繊細な味覚 を持つと言われる日本人ですからワインの状態も容易に感じることができるはずです。 日本でもっと健全なワインを楽しめる環境が増えれば、ワインを愛する人口はもっともっと増えるのではないでしょうか?ワインの本当の美味しさを、 ワインの本当の楽しさを少しでも多くの皆様にお届けする為、テラヴェールでは細心の注意をはらい、最高の状態でワインを皆様のセラーまでお 届けします。最高の状態管理で造り手の意思と土壌の個性をお届けします。 テラヴェールのフランスワイン造り手一覧 ≪造り手名をクリックするとそれぞれの造り手にジャンプします TOPで戻ります≫ Champagne |3 Drappier Dosnon et Lepage Huré Frère Franc Pascal シャンパーニュ・ドラピエ ドノン・エ・ルパージュ ユレ・フレール フランク・パスカル P. 4 P. 7 P. 8 P. 9 ドメーヌ・デュポン P. 10 アンリ・ブルジョワ クロ・アンリ(ニュージーランド) P. 11 P. 13 ジャン・マルク・ブロカール フレデリック・マニャン カミュ フィリップ・パカレ ドメーヌ・プリューレ ドメーヌ・シュヴロ シャトー・ド・ボールガール マルセル・ラピエール ジョルジュ・デコンブ P. 14 P. 16 P. 19 P. 20 P. 22 P. 23 P. 25 P. 27 P. 28 ジャン・リュック・コロンボ ジャン・ミシェル・ステファン P. 29 P. 31 シャトー・ド・カズヌーヴ マス・アミエル P. 32 P. 33 シャトー・レウーブ P. 34 Normandie Domaine Dupont Loir Henri Bourgeois Clos Henri (New Zealand) Bourgogne Jean-Marc Brocard Frederic Magnien Camus Pere & Fils Philippe Pacalet Prieure Chevrot Chateau de Beauregard Marcel Lapierre(Ch.Cambon) Georges DESCOMBES Côte du Rhône Jean-Luc Colombo Jean-Michel Stephan Languedoc / Roussillon Chateau de Cazeneuve Mas Amiel Provence Chateau Leoube Bordeaux Chateau le Puy Terra Vert Bordeaux Selection シャトー・ル・ピュイ P. 35 テラヴェール・ボルドーセレクション P. 37 TOP Champagne Drappier Urville シャンパーニュ・ドラピエ |4 SO2不添加に挑むメゾン・シャンパーニュ 自然派の造り手に愛されるメゾン・シャンパーニュ フランスの自然派と呼ばれる造り手達との食事は必ずシャンパーニュ・ ドラピエで始まる。パリで人気のワインショップ、カーヴ・オジェの薦める シャンパーニュもドラピエ。神に祝福された声を持つと言われ世界三大 テノールの一人ルチアーノ・パヴァロッティは“喉に優しい”とドラピエのシ ャンパーニュを歌う前に飲んでいたという。ドラピエは自然と芸術を愛す る人々に愛され続けるシャンパーニュである。シャンパーニュの生産地 としては南端のオーヴ県ウルヴィル村に醸造所を構える。12世紀にシ ルタシアン派の僧侶達によって築かれた地下セラーは現在も瓶熟庫と して使われており、当時 からこの地でワイン造りが 行われていた事を示して いる。1808年よりこの地 でシャンパン造りを始めた ドラピエファミリーは、現当 主ミッシェルで8代目。他 の大手メゾンとは異なり、 現在まで常に家族経営 を続けている。 ュール(使用は一部キュヴェ を除く)。樽熟成することで蔗 糖の甘さから全ての要素が 馴染んだ自然で柔らかな甘 味に変化していき、黒葡萄で あるピノ・ノワールに良く馴染 むのだという。「これも全て有 機栽培によって葡萄の品質 を向上させる事が出来たか ら」ピノ・ノワール100%でドザ ージュを一切行わないブリュット・ナチュールもこのメゾンの人気キュヴ ェのひとつとなっている “SO2無添加/ノン・ドザージュ/PN100%”キュヴェ さらにドラピエの特徴として忘れてはならないのが、酸化防止の使用を 極限まで減らしている事。「きっかけは私も父もSO2のアレルギーだっ た事。そして、なによりSO2は果実本来の香りを台無しにしてしまう」ドラ ピエでは数十年かけて使用量を10%ずつ減らし、試行錯誤の末、通常 100mg/㍑程度使われるところ35mg/㍑までに抑えている。収穫され た健全な葡萄は小分けにし、できる限り短時間でタンクに運ぶ。18℃ を基本とした完全な温度管理の下、自然酵母を使ってゆっくりと発酵。 完全無農薬とノン・ドザージュを追及 所有する53ha の畑では1989年から一切の農薬を使用しない有機栽 酸素を遮断するため圧搾機を発酵層の真上に設置したグラヴィティシ 培を実践している。きっかけは長女シャルリーンの誕生だった。「子供 ステムの採用といった拘りによってSO2無しでも果汁はバクテリアに侵 達の将来を考えた葡萄栽培を今こそはじめるべきだ」有機栽培の導入 されること無くワインへと変化していくこととなる。2007年にはSO2完 への道のりは簡単ではなかった。合成肥料から堆肥への切り替え、農 全無添加のブリュット・ナチュール・サン・スフレの生産に成功し、大き 薬の不使用によって病気、害虫被害が増え一時は30%も収量は落ち な話題を呼んだ。15年の月日をかけて誕生したピノ・ノワール100%・ 込んだと言う。しかし、この地の可能性を信じてミッシェルは努力を重 ノン・ドザージュ・SO2無添加という一切を削ぎ落とした究極の1本であ ねた。結果として、一切の農薬を排除しながらもより良質の葡萄を収穫 る。ワインとして完成されるまでにゆるやかに(良い意味で)酸化していく 出来るようになった。「葡萄樹畑の見栄えは依然よりも悪くなった。でも、 ことで抜栓後、時間と共に力強く開いていくようになるのだと言う。現在 それが本来の姿だった」ウルヴィル周辺はおよそ1億4千年前のジュラ 作付面積およそ100ha。より良質の葡萄を手に入れる為、少しずつで はあるが年々所有畑を増やし 紀からの石灰石土壌が広がり、ブルゴーニュから伝来したピノ・ノワール ている。また、オーク製の卵型 に最適な土壌。よってドラピエはスタンダードラインから全てのキュヴェ の樽を導入するなど、常に品 でピノ・ノワールが機軸となっている。またドサージュの少なさもドラピエ 質向上の努力を欠かさない。 の特徴。いわゆる“門出のリキュール”はシャンパーニュの味わいに大 今では世界中で大きな市場を きな影響を与える各メゾンが最も気を使う工程の一つであるが、ドラピ 持っているシャンパーニュだが、 エはどの銘柄においてもドサージュの量は非常に少ない。たとえばブリ これだけ実直に葡萄本来の旨 ュットのでは15g/㍑まで許されているが、現在カルト・ドール・ブリュット 味を感じさせてくれるメゾンは のドサージュは6~7g/㍑。これは葡萄の品質に対する絶対の自信な のだと言う。しかも使われるのは25年間樽熟成された角が取れたリキ 他に存在しない。 2012年に導入された卵型オーク樽 カルト・ドール・ブリュット ウルヴィル村と周辺に広がる葡萄畑 商品記号 造り手 69364 Drappier ドラピエ ワイン Carte Blanche Brut カルト・ブランシュ・ブリュット AOC Champagne ヴィンテージ 色 NV 白 サイズ 750ml 参考上代 5,100 在庫 ○ ピノ・ノワール75%、ピノ・ムニエ15%、シャルドネ10%。主にウルヴィル、モンターニュ・ド・ランス、エペルネ等12の異なる畑の葡萄にリザーヴワインを30%アッサンブラージュ。滓抜き後は最低4ヶ月間の熟成。 69366 Drappier ドラピエ | 5 69710 Drappier ドラピエ Carte d'Or Brut カルト・ドール・ブリュット Carte d'Or Brut≪化粧箱入≫ カルト・ドール・ブリュット 69283 Drappier ドラピエ Carte d'Or Brut≪375ml≫ 69K43 Drappier ドラピエ Carte d'Or Brut millesime 69K42 Drappier ドラピエ Carte d'Or Brut millesime 69B99 Drappier ドラピエ Carte d'Or Brut millesime 69312 Drappier ドラピエ Carte d'Or Brut millesime 69C01 Drappier ドラピエ Carte d'Or Brut millesime 69C02 Drappier ドラピエ Carte d'Or Brut millesime 69Q46 Drappier ドラピエ Carte d'Or Brut millesime カルト・ドール・ブリュット カルト・ドール・ブリュット・ミレジメ(蔵出しバックヴィンテージ) カルト・ドール・ブリュット・ミレジメ(蔵出しバックヴィンテージ) カルト・ドール・ブリュット・ミレジメ(蔵出しバックヴィンテージ) カルト・ドール・ブリュット・ミレジメ(蔵出しバックヴィンテージ) カルト・ドール・ブリュット・ミレジメ(蔵出しバックヴィンテージ) カルト・ドール・ブリュット・ミレジメ(蔵出しバックヴィンテージ) カルト・ドール・ブリュット・ミレジメ(蔵出しバックヴィンテージ) Champagne NV 白 750ml 5,600 Champagne NV 白 750ml 5,600 Champagne NV 白 375ml 3,400 Champagne 1976 白 750ml 28,000 Champagne 1979 白 750ml 22,000 Champagne 1990 白 750ml 18,000 Champagne 1992 白 750ml 12,000 Champagne 1993 白 750ml 8,200 Champagne 1995 白 750ml 10,000 Champagne 2002 白 750ml 7,800 ◎ ○ ○ △ △ △ △ △ △ △ ピノ・ノワール85%、シャルドネ10%、ピノ・ムニエ5%。圧搾から瓶詰めまでほぼ全ての工程は重力を利用する。そのため、ぶどうは余計な酸素との接触もなくSO2の添加を通常の1/3以下に抑えることが可能となる。冬の 低温(5~8℃)にて清澄、アッサンブラージュ。滓抜き後は、最低4ヶ月間の瓶熟成。 69360 Drappier ドラピエ Brut Nature 69712 Drappier ドラピエ Brut Nature≪化粧箱入≫ 69469 Drappier ドラピエ Brut Nature"Sans Soufre" 69K41 Drappier ドラピエ Rose Brut Nature ブリュット・ナチュール ブリュット・ナチュール ブリュット・ナチュール・サン・スフレ ロゼ・ブリュット・ナチュール Champagne NV 白 750ml 5,900 Champagne NV 白 750ml 5,900 Champagne NV 白 750ml 6,300 Champagne NV ロゼ 750ml 6,900 ○ ○ ○ ○ ピノ・ノワール100%。ドザージュを一切行わないシャンパン。 いわゆる「門出のリキュール(Liqueur d’Expedition)」の添加を一切行わないので、シャンパンの残糖(ボトル当たり約2グラム)は自然の果実に由来するものの み。製造工程での亜硫酸塩の使用は品質を保持するために必要な最小限度に抑えている。ドラピエらしい自然な味わいを楽しめる。 69361 Drappier ドラピエ Rose Brut 69711 Drappier ドラピエ Rose Brut ロゼ・ブリュット ロゼ・ブリュット Champagne NV ロゼ 750ml 6,500 Champagne NV ロゼ 750ml 6,500 ○ ○ 白 750ml 7,500 ○ 750ml 9,000 ○ ピノ・ノワール100%ウルヴィル村の”Val des Demoiselles"区画の葡萄のみを使用。セニエにて造られるロゼ。SO2の添加は通常の3分の1以下。24カ月以上瓶内熟成。 69Q34 Drappier ドラピエ Cuvee Charles de Gaulle 【NVへ変更】 キュヴェ・シャルル・ド・ゴール Champagne NV ピノ・ノワール80%、シャルドネ20%。1990年6月18日にドラピエの愛飲者であったシャルル・ド・ゴール将軍の、兵役50周年祝典を記念して造られた彼の肖像画をプリントしたボトル。 69309 Drappier ドラピエ "Cuvee Quattuor" Blanc de Blancs キュヴェ・キャトゥール・ブラン・ド・ブラン Champagne NV 白 アルバンヌ 25%, プティ・メリエ 25%、 ブラン・ブレ 25%、 シャルドネ 25%。キュベ・キャトゥール(ラテン語で数字の4を意味)はウルヴィルとその周辺で栽培される今では非常に僅かとなったシャンパーニュの古代品種4種 を均等にアッサンブラージュ。 69909 Drappier ドラピエ Grande Sendree 69Q47 Drappier ドラピエ Grande Sendree Rose millesime グラン・サンドレ グラン・サンドレ ロゼ・ミレジメ(蔵出しバックヴィンテージ) Champagne 2004 白 750ml 14,000 Champagne 2002 白 750ml 15,000 ○ △ ピノ・ノワール55%、シャルドネ45%「キュヴェ・グラン・サンドレ」の名前は1838年ウルヴィル(Urville)村に大被害を齎した大火で焼灰に覆われた一区画の名前に由来する。ウルヴィル村のセラーで発見された13世紀の ボトルを再現。最良の区画の中でも最も古い樹齢のぶどう樹のみ使用される。 69313 Drappier ドラピエ Tres Vieux Marc de Champagne トレ・ヴュー・マール・ド・シャンパーニュ Marc de Champagne NV 白 700ml 6,800 ○ Ratafia de Champagne NV 白 700ml 3,900 ○ 自社畑のピノ・ノワール100%。アルコール度数 40%。オーク樽で10年熟成。 69D84 Drappier ドラピエ Ratafia de Champagne ラタフィア・ド・シャンパーニュ 自社畑のピノ・ノワール100%。アルコール度数18%。SO2無添加の果汁に2回蒸留のオー・ド・ヴィーを加える。 Carte d'Or Special Bottles 商品記号 造り手 ワイン 69C07 Drappier ドラピエ Carte d'Or Brut Magnum 69C08 Drappier ドラピエ Carte d'Or Brut Jeroboam | 6 69D80 Drappier ドラピエ AOC 白 1500ml 11,500 Champagne NV 白 3000ml 28,000 Champagne NV 白 6000ml 58,000 Champagne NV 白 12000ml 125,000 3月入港予定 Champagne NV 白 15000ml 250,000 3月入港予定 Champagne NV 白 18000ml 360,000 Carte d'Or Brut Mathusalem カルト・ドール・ブリュット マチュザレム 69B21 Drappier ドラピエ Carte d'Or Brut Nabuchodonosor 69D82 Drappier ドラピエ Carte d'Or Brut Salomon カルト・ドール・ブリュット バルタザール カルト・ドール・ブリュット ナビュコドノゾール カルト・ドール・ブリュット サロモン 参考上代 NV カルト・ドール・ブリュット ジェロボアム Carte d'Or Brut Balthazar サイズ Champagne カルト・ドール・ブリュット マグナム 69D81 Drappier ドラピエ ヴィンテージ 色 在庫 △ △ △ △ △ △ TOP Champagne Dosnon&Lepage Avirey-Lingey ドノン・エ・ルパージュ |7 木樽熟成によるコート・デ・バール産シャンパーニュ コート・デ・バールのテロワールにこだわる 「最高のシャンパーニュを造る為には、何よりも最高のワインを造らなく てはならない」ドノン・エ・ルパージュの当主ダヴィ・ドノンは語る。メゾン はシャンパーニュ地方の南端コート・デ・バールに位置する。この地域 の畑の特徴はシャブリに続くキンメリジャン土壌であるという事。標高30 0m程の斜度の強い丘が連なるこの地域では、良質の後期キンメリジ ャン土壌が露出する丘の中腹に葡萄が植えられている。チョーク層が 主体のモンターニュ・ド・ランスに比べて、コート・ド・バールのシャンパー ニュにはキンメリジャン土壌に由来する溌剌としたミネラルが特徴的に 顕れる。「このバールという土地の個性を体現したシャンパーニュを造 りたい」本 拠地は携 帯電話の 電波も繋が らない小さ なアヴィレランジェ村。 ダヴィ・ドノ ンは生まれ 育ったこの 土地に約2 ヘクタール を 所 有 。そ して同じ理 念を持つ近隣の造り手より5ヘクタール程の葡萄を手に入れ毎年600 00本のみを生産している。 木樽熟成がベースワインに骨格を与える コート・デ・バールのテロワールを表現したシャンパーニュを造る為にダ ヴィ・ドノンが最適と判断したのは木樽を使うブルゴーニュ手法である。 彼のキュヴェの多くは228Lのオーク樽で発酵・熟成が行われる。樽は ピュリニー・モンラッシェで最低でも5年使用されたもののみを購入。こ れは樽を使用する目的が決して樽香やタンニンを抽出する為ではない 事を明確にしている。「樽を使用する事でワインに繊細さやふくらみをも 商品記号 造り手 69M92 Dosnon & Lepage ドノン・エ・ルパージュ たらすと共に、微量な空気との接触がワインに骨格を与えてくれる。ま たワインそのもの に骨格があれば、 ドザージュの量を 減らす事が出来、 より的確にこの地 のテロワールを表 現出来る」ヴァン・ ド・レゼルヴも全て 木樽にて保管をし ている。その年の 葡萄の出来具合 によっては一部ス テンレスタンクも使用する。小規模メゾンならではの臨機応変さもブル ゴーニュのワイン造りに近いと言えるだろう。 全てのキュヴェで最低24カ月以上の瓶内熟成 瓶内2次発酵後の熟成にも彼のこだわりがある。全てのキュヴェにおい て最低でも24カ月熟成の後にデゴルジュマンされる。熟成の期間は一 定では無く試飲を重ねてフレッシュさと熟成の具合が絶妙のバランスに なったと判断した時に、手作業でデゴルジュマンを行っていく。この土 地のテロワールがもた らす伸びのある酸と 樽熟成からくるふくら みのある味わいが彼 のシャンパーニュに 奥深さを与えている。 もう一つ特筆すべき は非常にモダンで美 しいボトルである。キ ュヴェ毎にエチケット からミュズレ、キャッ プシールまでの色を統一させている。多くの点においてコート・デ・バー ルのワイン造りに新風を巻き起こす若き造り手である。 ワイン Recolte Noire レコルト・ノワール AOC ヴィンテージ 色 サイズ 参考上代 在庫 Champagne NV 白 750ml 5,400 ◎ Champagne NV 白 750ml 5,900 ○ Champagne NV 白 750ml 5,900 ◎ Champagne NV ロゼ 750ml 6,200 ○ NV 白 750ml 15,000 △ ピノ・ノワール100% コート・ド・バール産の葡萄のみを使用。リザーブワインを約40%アッサンブラージュ。ブラン・ド・ノワール。残糖9g/L 69M93 Dosnon & Lepage ドノン・エ・ルパージュ Recolte Brut レコルト・ブリュット ピノ・ノワール70%、シャルドネ30%。コート・ド・バール産の葡萄のみを使用。リザーブワインを約40%アッサンブラージュ。エクストラ・ブリュット。残糖4g/L 69M94 Dosnon & Lepage ドノン・エ・ルパージュ Recolte Blanche レコルト・ブランシュ シャルドネ100%。コート・ド・バール産の葡萄のみを使用。リザーブワインを約40%アッサンブラージュ。ブラン・ド・ブラン。残糖8g/L 69M95 Dosnon & Lepage ドノン・エ・ルパージュ Recolte Rose レコルト・ローズ ピノ・ノワール100% コート・ド・バール産の葡萄のみを使用。リザーブワインを約40%アッサンブラージュ。アッサンブラージュによって仕上げられるロゼ。残糖7g/L 69M96 Dosnon & Lepage ドノン・エ・ルパージュ Grande Cuvee Alliae≪木箱入り≫ グラン・キュヴェ・アリエ Champagne ピノ・ノワール50%、シャルドネ50% コート・ド・バール産の葡萄のみを使用。10%新樽を使用して樽熟成。36カ月の瓶熟成。ゼロ・ドザージュ。限定480本のみ生産 TOP Champagne Huré Frère Lude ユレ・フレール |8 フランス評価誌注目のリュ―ド村生産者 60年代から続く家族経営のメゾン モンターニュ・ド・ラン スの東に位置するリ ュ―ド村。プルミエ・ クリュに格付けされピ ノ・ムニエを中心に 栽培している。ユレ・ フレールはこの村で 3代続くシャンパーニ ュ・メゾンだ。現在こ のメゾンの代表を務 めるのがフランソワ・ ユレ。まだ34歳だが フランス国内や海外で多くの経験を積み、近年レヴュー・ド・ヴァン・ド・ フランス誌や他のメディアからシャンパーニュの注目生産者として多く 取り上げられている。60年代にこの地でシャンパーニュ造りを始めたの はフランソワの祖母のジャンヌだ。当時女性がシャンパーニュ造りに携 わる事は非常に珍しかったが、彼女は果敢にもその世界にゼロから挑 戦した。リザーヴワインが揃うまでの最初の数年間は一部の葡萄を共 同組合へ販売したが、その後は当時から自社で醸造。間もなく彼女の 3人の息子が手伝う様になったが、常にリーダーシップを取るのはジャ ンヌだった。1971年からはフランソワの父ラウルが中心となりメゾンは 徐々に拡大。2008年からは正式にフランソワがメゾンを引き継いでい る。 醸造は小区画毎に最適な方法を選択 ディジョン大学で醸造 学を学んだ後にフラン ソワはシャンパーニュ・ フルーリー、オスピス・ ド・ボーヌ、シャプティ エ、ニューワールドと 世界各地でワイン造り を学んだ。フランソワに 特に大きな影響を与 えたのが、ブルゴーニ ュとニュージーランドで の経験だった。「ブルゴーニュでは区画毎のテロワールの個性と伝統的 商品記号 造り手 69P58 Hure Freres ユレ・フレール ワイン Brut Reserve L'Invitation ブリュット・レゼルヴ・ランヴィタシオン 醸造法をリスペクトする事の重要さを学んだ。反対にニュージーランド では既存のルールにとらわれず新しい手法に挑戦する精神を学んだ」 フランソワがシャンパーニュに戻ったのは2003年。その後彼の意見に より葡萄畑の作業が大きく変えられた。除草剤の使用を減らしていき、 一部にはビオディナミを取り入れより自然に近い農法を取る様になった。 また醸造面でも多くの改革を行っている。彼の特徴は統一した手法を 使うのではなく、区画毎に最適の手法を選択している点。「以前は全て のキュヴェに同じ手法を取り入れていた。しかし区画毎のテロワールを より引き出すにはその区画に最適の手法を取り入れなくてはならない。 マロラクティック発酵の有無や天然酵母と人口酵母の使い分けも区画 毎に変えている」現在ではブラン・ド・ブランに含まれるパーセルにはマ ロラクティック発酵を行わないようにしている。地球の温暖化の影響も ありマロラクティック発酵を行うとブラン・ド・ブランの特徴であるフレッシ ュさが不足すると考えるからだ。このシャンパーニュ造りにおける柔軟な 発想がユレ・フレールのワインの品質を向上させている。 乾杯で終わらない飲み続けられるシャンパーニュ 現在では約10ヘクタールの畑があるが、祖父が亡くなった後の相続に よって名義が父と2人の兄弟に分けられた為、叔父たちの畑の葡萄は 書類上フランソワが一度購入してから醸造してい る事になる。この為に区分上はネゴシアン・マニピ ュランとなってしまう。ヴィルドマンジュ、ブルイエ 等複数の村に畑を所有しているが中心となるの は本拠地であるプルミエ・クリュのリュ―ド村だ。東 にはグラン・クリュのマイィ・シャンパーニュ村が隣 接している。40cm程の表土には粘土が多く含ま れ下層には石灰岩が含まれる白亜紀の土壌。こ の石灰層まで葡萄樹が根をおろす事で、フレッシ ュ且つエレガントで長期熟成可能なシャンパーニ ュが生まれる。「私が造りたいのはバランスの良い シャンパーニュ。1982年からソレラシステムで熟 成させているリザーヴワインが重要。そしてモンタ ーニュ・ド・ランスのテロワールに由来する綺麗な 酸とミネラルを残す事も大切。造りたいのは乾杯 の一口で終わってしまうシャンパーニュでは無く、 食事の間飲み続ける事の出来るシャンパーニュ。 その為には口中に残るフレッシュさをとても大事に している」 AOC ヴィンテージ 色 Champagne N.V 白 サイズ 参考上代 750ml 在庫 6,000 ◎ ピノ・ムニエ50%、ピノ・ノワール35%、シャルドネ15%リュ―ド村を中心としたモンターニュ・ド・ランス産の葡萄のみを使用。リザーブワインを約30%アッサンブラージュ。24カ月熟成。ドザージュ9g/L 69P60 Hure Freres ユレ・フレール Brut Selection L'Instantanee ブリュット・セレクション・ランスタンタネ Champagne 2005 白 750ml 7,500 ○ 2005 白 750ml 7,500 ○ 1999 白 750ml 14,000 ○ ピノ・ノワール35%、シャルドネ35%、ピノ・ムニエ30%。リュ―ド村を中心としたモンターニュ・ド・ランス産の葡萄のみを使用。60カ月瓶内熟成。ドザージュ9g/L 69P59 Hure Freres ユレ・フレール Blanc de Blancs L'Inattendue ブラン・ド・ブラン・リナタンデュ Champagne シャルドネ100%リュ―ド村を中心としたモンターニュ・ド・ランス産の特に長期熟成可能な区画の葡萄のみを使用。60カ月瓶内熟成。ドザージュ6g/L 69P61 Hure Freres ユレ・フレール Cuvee Terre Natale キュヴェ・テール・ナタル Champagne シャルドネ40%ピノ・ノワール30%、、ピノ・ムニエ30%。リュ―ド村の古樹からの葡萄のみを使用。良年のみに造られるキュヴェ。10年間の瓶内熟成。ドザージュ5g/L TOP Champagne Franc Pascal Baslieux-sous-Châtillon フランク・パスカル |9 シャンパーニュにおけるビオディナミの継承者 ヴァレ・ド・ラ・マルヌの土壌を追求 フランク・パスカ ルはヴァレ・ド・ ラ・マルヌ、マル ヌ河の右岸の小 さな村に拠点を 構えるレコルタ ン・マニュピュラ ン。「傾斜の多い この地でビオディ ナミに挑戦する のは大変な事。 1人が作業出来 る の は せ い ぜい 1ヘクタール。最終的に隣人より60%も費用がかかってしまう」しかし 彼にとって理想のシャンパーニュを造る為にはビオディナミ農法は欠か す事が出来なかった。表土のすぐ下にチョーク層が広がるモンターニ ュ・ド・ランスとは異なり、ここはシレックス・石灰・粘土の混ざる土壌。葡 萄樹が地下のミネラル分を十分に吸収する為には地中深くまで根を生 やさなくてはならない。しかし通常の葡萄栽培では表土に含まれる粘 土が水分を保持する為に根が浅い所で成長してしまう。故にこの一帯 から造られるのはミネラル感に欠ける重たいシャンパーニュになってし まうのだ。そこで葡萄樹をより活性化させ地中深く根を伸ばす為にたど り着いた農法がビオディナミだった。「今でも私の父を含めて周囲の仲 間達からは白い目でみられているよ。従来の手法で葡萄を作っても十 分に買い手がある。そんな環境の中であえてリスクを負いたくないのさ。 でも私はミネラルと酸のバランスのとれた繊細なシャンパーニュだけを 作って行きたい」 辿りついた答えはビオディナミだった フランク・パスカルはグラン・ゼコール出身の工業工学博士号を持つエ リート。交通事故で亡くなった兄に代わり1994年から地元に戻りワイン 造りに携わったが、直後に自らが使っている農薬の危険性に気が付い た。「当時フランスには大学や国の機関、研究者が専用に使っている インターネット回線があった。そこから世界中の農薬の研究者とコンタク トをとったよ。最終的に除草剤や殺虫剤には化学兵器のマスタードガス と極めて近い成分が含まれている事が分かった」そこで1998年からは 商品記号 造り手 69Q64 Franck Pascal フランク・パスカル 除草剤や除虫剤など一切の農薬の使用を中止。ビオロジック農法を 取り入れた。しかし実際には満足する結果がでなかった。「自分が思っ ていたような畑の変化が表れなかった」のだ。そこで2003年から一部 ビオディナミ農法を取り入れる実験を始めた。幸運にもビオディナミの 先駆者であるフランソワ・ブシェに直接教えを請う事も出来きた。結果 としてビオロジックとビオディナミを比べると明らかにビオディナミの畑の 方が満足のいく出来だった。ワインの味わいはより純粋で明確になり、ヨ ードやミネラルを豊富に感じられるように。「目に見えて畑と仕上がるワ インのバランスが良くなった。何より安心して妻や子供達を畑に連れて 行く事が出来るようになったしね」 亜硫酸無添加への挑戦 2010年以降は完全にビオディナミへの転向が済んだが、次に彼が追 求しているのは亜硫酸無添加のシャンパーニュ造り。「2008年から実 験を重ねている。実際に樽熟成をさせる際に亜硫酸を添加した場合に は無添加の場合に比べて樽香が付きやすかった。理由は分からない。 でも明らなのは亜硫酸を使わない方がよりピュアではっきりとした輪郭 を持つワインに仕上がる事」2010年には初めて完全無添加に成功。 現在では生産量の半数以上を亜硫酸無添加で造っている。「亜硫酸 無添加でも私のシャンパーニュからは酸化のニュアンスは感じられな い。これもビオディナミにより土壌と収穫される葡萄のバランスが整って いる為。土壌、葡萄樹、醸造。全てに注意を払わなくては出来ない事 だ」 ワイン Reliance (Extra Brut) ルリアンス・エクストラ・ブリュット AOC ヴィンテージ 色 サイズ 参考上代 在庫 Champagne NV 白 750ml 5,800 ◎ Champagne NV 白 750ml 5,800 ○ Champagne NV ロゼ 750ml 7,000 ○ Champagne 2004 白 750ml 8,500 ○ Champagne 2004 白 750ml 8,500 ○ ピノ・ムニエ60%、ピノ・ノワール25%、シャルドネ15%、ベースは2007年。ビオディナミ。天然酵母のみで発酵。ドザージュ5g/L 69Q63 Franck Pascal フランク・パスカル Reliance (Brut Nature) ルリアンス・ブリュット・ナチュール ピノ・ムニエ60%、ピノ・ノワール25%、シャルドネ15%、ベースは2007年。ビオディナミ。天然酵母のみで発酵。ノン・ドザージュ 69Q67 Franck Pascal フランク・パスカル Tolerance Rose トレランス・ロゼ ピノ・ムニエ58%、ピノ・ノワール39%、シャルドネ3%、ベースは2007年。ビオディナミ。天然酵母のみで発酵。ドザージュ4g/L Pascal 69Q66 Franck フランク・パスカル Harmonie Blanc de Noir アルモニ・ブラン・ド・ノワール ピノ・ムニエ50%(古木、粘土石灰土壌)ピノ・ノワール50%(泥灰土壌)。ビオディナミ。天然酵母のみで発酵。ドザージ4.8g/L Pascal 69Q65 Franck フランク・パスカル Quinte Essence カント・エッサンス ピノ・ノワール60%、ピノ・ムニエ25%、シャルドネ15%。ビオディナミ。天然酵母のみで発酵。ドザージ4.4g/L TOP Normandie Domaine Dupont Cidres du Pays d’Auge ドメーヌ・デュポン | 10 究極のガストロノミー・シードルの造り手 シャンパーニュに肩を並べるシードルを目指す 「ワインやシャンパンに比類するエレガントなシードルを造りたい」ドメー ヌ・デュポンの3代目オーナー・ジェロームは熱弁する。元来ワインと比 べてシードルはアルコール飲料の中では低く見られがちだ。ワインやシ ャンパーニュの造り手達とも交流が深いジェロームは『エレガントさに欠 ける』『何もアロマがない』という彼らのシードルに対する低い評価に常に 不満を持っていた。「ワインに複数のセパージュがあるように、リンゴにも 様々な品種がある。我々が栽培しているリンゴは13種類。それぞれの リンゴの個性を組み合わせ、適切な醸造法を取り入れる事で、シード ルは驚くほど可能性を持った飲み物になる」ドメーヌ・デュポンはノルマ ンディー地方ヴィクト・ポンフォル村に約6000本のリンゴ樹を所有し、 収穫したリンゴからシードルとカルヴァドスを醸造している。カルヴァドス はフランス国内の三つ星レストランには必ずオン・リストされていると言っ て良い程名 が知られて いる。その 彼らが造り 出すのは、 今までの一 般的なシー ドルの“低ア ルコールで シンプルな 味わい”と いうイメージを根本から覆す様な個性的なものばかりだ。 完熟して樹から落ちたリンゴを集める 6000本のリンゴを所有するドメーヌ・デュポンでは徹底したリンゴ樹の 管理を行っている。リュット・レゾネを取り入れ、春先には樹勢をコントロ ールする為に丁寧な剪定作業を行う。リンゴは機械収穫されるが、樹 についている果実を採るのでは無く、完熟して木から落ちたリンゴのみ を1本の樹に対し3回に分けて集める。樹から落ちたリンゴを傷付けな い様に地面には柔らかく短い芝を植えリンゴを受け止めるクッションとし ている。「手間はかかるが高品質のリンゴを手に入れる為には必要な 事。ブドウ栽培と同じさ」収穫後のリンゴは通常はサイロの中で大量に保 管されるが、ドメーヌ・デュポンではリンゴを傷つけないように小容量の 商品記号 造り手 69M84 Domaine Dupont ドメーヌ・デュポン ワイン Cidre Bouche シードル・ブシェ 木製の容器が使わ れる。更に手作業で 選果を行い痛んだ 果実を全て取り除い た上で、洗浄・カット。 そして特別に調整し たワイン用の圧搾機 でゆっくりと時間をか けてプレスを行う。 人口酵母は使わず 天然酵母のみで発酵を行う。 アルコール10度のシードル“キュヴェ・トリプル” 「最近では良質のシードル造りに取り組む造り手が増えてきた。とても嬉 しい。シードルの時代がやってくるはず」以前は多くの造り手達は農業の 片手間にシードル造りを行っていた。シードルは地元でがぶ飲みされる 酒として考えられ、品質の向上には無関心だったという。近年では低ア ルコール志向も手伝い、幅の広いタイプのシードル造り注目される様に なってきた。ジェロームの造り出すシードルはアルコール度数も非常に 個性的。スタンダードな“シードル・ブシェ”はアルコール度数5%だが、 “シードル・キュヴェ・レゼルヴ”は7.5%。ベルギー・ビールの手法を取 り入れた“シードル・トリプル”に至って は何と11%もあるのだ。通常はステ ンレス又は樹脂加工のタンクで一定 期間アルコール発酵を行った後に 瓶詰をしてすぐに販売されるが、彼 はキュヴェによっては瓶詰前に長い 熟成と複数回に渡るアルコール発 酵を行うからだ。「周りのシードル生 産者から見たら僕は相当の変わりも のだと思う」自他共に認める“マニア” なシードル。しかし近年彼のシードル は各地のコンクールで高い評価を受 けている。彼の努力は確実にシード ルの地位向上と認知に貢献している。 AOC ヴィンテージ 色 2010 サイズ 参考上代 在庫 750ml 2,400 ◎ ノルマンディ・オージュ地方の伝統的製法によって醸造。3種の異なるリンゴを使用。搾った果汁はステンレスタンクにて天然酵母のみでアルコール発酵。数回のスーティラージュを行う事でアルコール発酵を調整し、3月 から4月にかけて瓶詰めされる。香りは焼きリンゴ革のニュアンス。果実味と適度な酸味のバランスが良い。アルコール度数5% 69M85 Domaine Dupont ドメーヌ・デュポン Cidre Cuvee Reserve シードル・キュヴェ・レゼルヴ 2010 750ml 3,200 ○ ステンレスタンクで2カ月アルコール発酵を行った後に、カルヴァドスを熟成させていた400Lの来るで更に6カ月熟成させる。こうする事で、シードルに凝縮感とエレガントさと与える。一般的なシードルよりもワインに近い味 わい。長期熟成が可能なガストロノミー向きのシードル。4種のリンゴをブレンド。アルコール度数7.5% 69M86 Domaine Dupont ドメーヌ・デュポン Cidre CuveeTriple シードル・キュヴェ・トリプル NV 750ml 2,800 ○ 苦みの強い品種のリンゴのみを使用し、黒ビールの製法を取り入れて造られたシードル。”トリプル”は、アルコールの高いベルギービールで”トリプルXXX”と表示される事に由来する。ベルギー・ビールの様な味わいを持 つ個性的な辛口シードル。アルコール度数11%。シャルキュルトリーや軽めの肉料理など食事とも相性が良い。 TOP Loire Henri Bourgeois Sancerre アンリ・ブルジョワ | 11 サンセール“4つの土壌”を熟知した造り手 “クロタン・ド・シャビィニョール”という山羊の乳から造られるフロマージュ 今日多くの生産者が日本を訪 で有名なシャビィニョール村。この村の周囲には“マルヌ・キンメリジャ れるが、ジャン・マリー・ブルジ ン”土壌が広がっている。今から1億5千5百年前から1億5千年前アン ョワ程の有名人はそう多くはな モナイト化石や牡蠣の貝殻を多く含む土壌である。特に醸造所の正面 いだろう。1980年代から日本 にあるモン・ダネと呼ばれる急斜面はサンセールの造り手が一度は手掛 訪問を始めて訪問回数は50 けたいと渇望する区画。そこからは、複雑な熟成香とミネラルに富んだ 回を超えた。「アンリ・ブルジョ 良質のワインを造りだす。シャヴィニヨール村の東、ロワール河沿いに南 ワのワインは、日本食と非常に 北に広がるのは“シレックス(二酸化ケイ素粘土)”土壌。9千年~8千 相性が良い。私が来日の度に 年前の白亜紀の土壌だ。非常に砂利が多く、大きなシレックス(火打ち しっかり確かめているからね」 石)のかけらが含まれ、これが日中の熱を集め葡萄の成熟を早める。ス 常に安定した彼のワインはソム パイシーで火打ち石を擦った時に出るフュメ香を含んだ非常に複雑な リエから圧倒的な支持を受け、香りを持つ長期熟成タイプのワインが生まれる。その他にもメイン・キュ 輸入開始当初よりワイン・リスト ヴェのひとつ『サンセ に採用し続けているレストラン ール・レ・バロンヌ』の は少なくない。アンリ・ブルジョワの創業は1955年の事。当時はわずか “テール・ブランシュ 2ヘクタールしか所有しない貧しい造り手だった。「当時はフランス国内 (粘土石灰質)“土壌 でもサンセールワインの認知度は非常に低く、殆どが地元でのみ消費さ やフルーティで若い れていた。その為、貧しい生活を送る生産者が多かった。多くの若者は 内から楽しめるワイン 貧しさから脱却する為に村を出てしまっていたよ」自分の生まれ育った が生まれる”カイヨット 土地のワインをもっと広めようと決意したアンリ・ブルジョワは、造ったワイ (石灰質)“土壌など ンを率先してパリへ持って行き、レストランを回って売り歩いたと言う。そ 大きく分けて4つのテ ロワールがある。ブル の結果ワインの品質と個性が高い評判を呼び、パリのソムリエやワイン ジョワが造るワインは、ほとんどが同じ醸造方法で造られている。しかし、 愛好家が自らこの地域を訪れるようになった。ワインの銘醸地としても 観光地として有名になり村人の生活も次第に豊かになったという。そし これらのワインを飲み比べるとそれぞれが驚くほど明確な個性を持って て彼の努力もありサンセールのソーヴィニヨン・ブランは世界を代表する いるのだ。 アンリ・ブルジョワの新しい挑戦 ワインとなった。現在ブルジョワ家では、ジャン・マリーの次男が栽培、三 独自の浄水システムで土地を守る 男が営業、甥が醸造を担当とまさに一族総出でドメーヌを切盛りしてい 「私達の一族はこの土地で10世代に渡って生活している。この土地の る。(因みに長男は村内でガストロノミーレストランとホテルを経営) 個性と伝統的ワイン造りに敬意を払い尊重すること。それは伝統を重ん じるということだけでなく、この土地の表現の為に最適の判断をするとい “キンメリジャン”“シレックス”土壌毎に造られるキュヴェ 「サンセールは小さなAOCだが、そのテロワールは非常に複雑だ」AO うことだ」 この土地を愛する気持ちはワイン造りだけにはとどまらない。 Cサンセールとして認定されている畑は約2350ヘクタール、その内80 醸造過程に出る糖分を含んだ水(タンクやトラクターの洗浄で出る水な パーセントがソーヴィニヨン・ブランから造られる白ワインだ。この小さなA ど)が河に流れ込むと、それが再発酵する事で河の生命体を殺してしま OCはロワール川の左岸サンセールの町を中心に広がる複数の村から う事から、息子達と一緒に独自の浄水システムを考案。シャヴィニヨー なる。車で移動をすれば遠くても20分程で移動出来るエリアだが、実 ル村から出る排水は全てこのシステムで浄水されてから村の外に流さ は驚くほど複雑な異なるテロワールから構成されているのだ。「今では土 れている。「世界中を旅するのが好きだけれども、自分の村に勝るところ 壌毎にワインを分ける生産者が増えたが、当時は皆全ての葡萄を一緒 は無いね」村の人々を愛し、この土地のワインを心より愛するブルジョワ 一家。この地のテロワールを熟知しその個性を表現したワインを世界に にしてただ“サンセール”として仕上げていた」早くからこの土壌の特異 性に着目していたジャン・マリーの父は土壌毎に分けてその特徴を前面 届けるワインからは、彼らのこの土地への深い愛情がひしひしと感じられ にだしたキュヴェ造りに取り組んだ。アンリ・ブルジョワが拠点とするのは る。 キンメリジャン シレックス(火打石) ■サンセール モン・ダネ・ド・ブルジョワーズ ■サンセール ブルジョワーズ・ブラン ソーヴィニヨン・ブラン100% 醸造所正面のキンメリジャン泥灰質の急斜面 ジュラ紀キンメリジャン 1億5千5百年~1億5千年前 貝の化石を含む土壌がミネラル分をワインにもたらす ソーヴィニヨン・ブラン100% ロワール河添いのシレックスの混じる粘土石灰土壌 白亜紀セノマニアン 9千年~8千年前 シレックスがワインにフュメ香とスパイス香をもたらす。 商品記号 造り手 Bourgeois 69M89 Henri アンリ・ブルジョワ AOC "Petit Bourgeois" Sauvignon プティ・ブルジョワ・ソーヴィニヨン Vin de Pays ヴィンテージ 色 2011 白 サイズ 750ml 参考上代 2,000 在庫 ◎ 異なる複数の畑で栽培される。平均樹齢10年の若木から40年の古木まで、様々な葡萄がブレンドされる。(2008)…Medaille d’Or / ConcoursNational desVins de Pays 2009。品種個性を的確に表現している。現地レ ストランでも最も定番のワイン。 | 12 Bourgeois 69P22 Henri アンリ・ブルジョワ "Petit Bourgeois" Cabernet Francs プティ・ブルジョワ・カベルネ・フラン Vin de Pays 2011 赤 750ml 2,000 ◎ サンセールの丘の斜面で栽培される樹齢10年から40年のカベルネ・フラン100%で造られる。100%除梗。14日間ステンレス・スティール・タンクでのアルコール発酵。果実味を最大限に引き出し10ヶ月間フレンチ樽(60%)にて熟成、フレッシュ でフルーティーなワインに仕上げている。 Bourgeois 69L06 Henri アンリ・ブルジョワ Petit Bourgeois Rose Pinot Noir プティ・ブルジョワ・ロゼ・ピノ・ノワール Vin de Pays 2010 ロゼ 750ml 2,000 ◎ ロワール河に面した丘の斜面で栽培される樹齢10年から40年のピノ・ノワール100%で造られる。3日間のマセラシオンの後に圧搾し、その後16℃~17℃にてアルコール発酵を行う。各種料理と相性が良く、アペリティフに も最適な冷涼感のあるロゼ。 Bourgeois 69M48 Henri アンリ・ブルジョワ Sancerre "la Vigne Blanche" サンセール・ラ・ヴィーニュ・ブランシュ Sancerre 2011 白 750ml 3,500 ○ 土壌:カイヨット中心の白亜質土壌。シャヴィニョールに位置するカイヨットと呼ばれる石灰岩土壌が2/3を占める畑。樹齢は40年を越す。15~18℃に温度管理されたステンレス・スティール・タンクで、18日間、自然酵母でアルコール発 酵を行います。(一部培養酵母使用することもある)発酵後6~7月の間、シュール・リーにて熟成され瓶詰め。 Bourgeois 69N52 Henri アンリ・ブルジョワ Sancerre "Les Baronnes Blanc" サンセール・レ・バロンヌ・ブラン Sancerre 2011 白 750ml 3,300 ◎ 土壌:シレックスの混じる粘土石灰質土壌。この畑特有の火打ち石の混じる土壌の畑で、樹齢50年以上の古木から上質の葡萄が収穫される。リュット・レゾネ、さらに収量制限を課すことで、葡萄の実は凝縮度の高いものとな り、綺麗な酸味とバランスの取れた深い果実味を産む。 Bourgeois 69Q02 Henri アンリ・ブルジョワ Sancerre La Bourgeoise Blanc Bourgeois 69M90 Henri アンリ・ブルジョワ Sancerre "la Bourgeoise Blanc" サンセール・ラ・ブルジョワーズ・ブラン(蔵出しバックヴィンテージ) サンセール・ラ・ブルジョワーズ・ブラン Sancerre 2002 白 750ml 6,400 Sancerre 2009 白 750ml 4,500 △ ○ 土壌:シレックスの混じる粘土石灰質土壌。この畑特有の火打ち石の混じる土壌の畑で、樹齢50年以上の古木から上質の葡萄が収穫される。リュット・レゾネ、さらに収量制限を課すことで、葡萄の実は凝縮度の高いも のとなり、綺麗な酸味とバランスの取れた深い果実味を産む。 Bourgeois 69C15 Henri アンリ・ブルジョワ Sancerre "la Bourgeoise Rouge" Bourgeois 69H41 Henri アンリ・ブルジョワ Sancerre La Bourgeoise Rouge≪1500ml≫ サンセール・ラ・ブルジョワーズ・ルージュ サンセール・ラ・ブルジョワーズ・ルージュ(蔵出しバックヴィンテージ) Sancerre 2007 赤 750ml 4,500 Sancerre 2003 赤 1500ml 10,800 ○ △ 土壌:シレックスの混じる粘土石灰質土壌。南西の粘土石灰質土壌の畑。リュット・レゾネ、さらに収量制限を課すことで、葡萄の実は凝縮度の高いものとなり、綺麗な酸味とバランスの取れた深い果実味を産む。除梗は 行わず、18日間、26~32℃で自然酵母にて発酵を行う。この間、ピジャージュや1日2回のルモンタージュを行い、シュール・リーにて、色素やタンニンを丁寧に抽出。そして10~12カ月の間、トロンセ産樽にて熟成される。 Bourgeois 69Q04 Henri アンリ・ブルジョワ Sancerre Le Monts Dannes Bourgeois 69Q05 Henri アンリ・ブルジョワ Sancerre Le Monts Dannes Bourgeois 69H98 Henri アンリ・ブルジョワ Sancerre Le Monts Dannes サンセール・ル・モンダネ(蔵出しバックヴィンテージ) サンセール・ル・モンダネ(蔵出しバックヴィンテージ) サンセール・ル・モンダネ Sancerre 2006 白 750ml 6,000 Sancerre 2007 白 750ml 5,800 Sancerre 2010 白 750ml 4,200 △ △ ○ 土壌:キンメリジャン泥灰土。シャヴィニョールの起伏のある丘の斜面のキンメリジャン泥灰土と粘土石灰土壌で栽培される。完熟をゆっくり待ってから収穫され、丁寧に発酵槽へと運ばれる。最良の果汁を取り出す為、ゆっくりと圧 搾し、低温にて滓下げを行い、不純物を沈殿させます。21日間のステンレス・スティール・タンクでのアルコール発酵(15~18℃)。そしてシュール・リーにてゆっくり9ヶ月の間、熟成させる。 Bourgeois 69664 Henri アンリ・ブルジョワ Sancerre Jadis Bourgeois 69M91 Henri アンリ・ブルジョワ Sancerre Jadis サンセール・ジャディス(蔵出しバックヴィンテージ) サンセール・ジャディス Sancerre 2006 白 750ml 7,000 Sancerre 2010 白 750ml 6,200 △ ○ 土壌:キンメリジャン泥灰土。樹齢30年以上の畑で、リュット・レゾネによる栽培。ソーヴィニヨン・グリが数パーセント含まれる。ステンレスタンクとフレンチオーク樽(1:1)で11ヶ月間の熟成。無清澄、無濾過で満月後に滓引き。 Bourgeois 69D87 Henri アンリ・ブルジョワ Sancerre d'Antan Bourgeois 69N53 Henri アンリ・ブルジョワ Sancerre d'Antan サンセール・ダンタン(蔵出しバックヴィンテージ) サンセール・ダンタン Sancerre 2002 白 750ml 7,000 Sancerre 2010 白 750ml 6,200 △ ○ 土壌:シレックスでも特に優れた土壌。火打ち石の混じる石灰質土壌。樹齢40年。リュット・レゾネによる栽培。除梗せず自然酵母のみで発酵。フレンチオーク樽(60%)とステンレス・スティール・タンクにて、11ヶ月間熟成。無清澄、無 濾過で満月後に滓引き。 Bourgeois 69Q03 Henri アンリ・ブルジョワ Sancerre Etienne Henri Blanc サンセール・エチエンヌ・アンリ・ブラン Sancerre 2009 白 750ml 7,000 ○ 土壌:シレックスでも特に優れた区画の古樹を使用。リュット・レゾネによる栽培。除梗せず自然酵母のみで発酵。100%バリック樽を使用(1/3新樽)し12カ月熟成。サンセールで初めて新樽を醸造に使用した前当主エチエ ンヌ・アンリ・ブルジョワの名を冠したスペシャル・キュヴェ。 Bourgeois 69667 Henri アンリ・ブルジョワ Sancerre "le Chene St Etienne" サンセール・ル・シェーヌ・エチエンヌ・ルージュ Sancerre 2000 赤 750ml 9,500 △ 土壌:石灰岩。除梗を100%行い、自然酵母により、19日間のアルコール発酵後(26~32℃)。12ヶ月に渡り、樹齢435年のエチエンヌの樹で造った225lバリックと600lの伝統的な新樽で熟成させる。最高のワインを造る為 にできることは全てやる。 Bourgeois 69D90 Henri アンリ・ブルジョワ Pouilly Fume la DM de Bourgeois Bourgeois 69M49 Henri アンリ・ブルジョワ Pouilly Fume la DM de Bourgeois プイィ・フュメ・ラ・ドゥモワゼル・ド・ブルジョワ(蔵出しバックヴィンテージ) プイィ・フュメ・ラ・ドゥモワゼル・ド・ブルジョワ Pouilly Fume 2002 白 750ml 6,400 Pouilly Fume 2010 白 750ml 4,500 △ ○ 土壌:キンメリジャン泥灰土。自然酵母にて、ステンレス・スティール・タンクとフレンチオーク樽にて22日の間、発酵。そしてシュール・リーにてゆっくり9ヶ月の間、熟成させる。夏に入ってから、ようやく瓶詰めされます。最もボトリングが遅いキュ ヴェ。 TOP New Zealand Clos Henri Vinyard Marlborough クロ・アンリ・ヴィンヤード | 13 断層をまたぐアンリ・ブルジョワの新天地 アンリ・ブルジョワの新しい挑戦 アンリ・ブルジョワと言え ば誰もが認めるサンセ ールのトップ生産者だ。 そのブルジョワ・ファミリ ーが新天地を求め、ソ ーヴィニヨン・ブランとピ ノ・ノワールの新たな可 能性を見出したのがニ ュージーランドの南島 北部マールボロである。 1989年から現地の調 査をはじめ、2000年に98ha の畑を購入するまでに実に11年の歳月 を要したという。一口にマールボロと言ってもクラウディ湾に注ぐワイラウ 川に沿って10キロ以上にも渡る。内陸から湾へと土壌を押し出す様に 流れた氷河からワイラウ川が生まれたが、河口付近とクロ・アンリが位 置する内陸では、萌芽の時期が一週間も異なる程、気候も土壌も異 なる。アンリ・ブルジョワの当主であるジャン・マリーが選んだのはマール ボロでも最も内陸に位置するワイホパイバレーである。(この辺りはマオリ 語の地名が多く残る。)なぜならマールボロでも最も複雑な土壌を持っ ているからである。 NZでも土壌毎にワインを造る まずワイラウ川周辺に広がる “グレイワッケ”と呼ばれる玄 武岩が細かく砂状になった堆 積土壌が河口よりも豊かであ る。そしてこのワイラウ川に南 から合流するワイホパイ川が “ウィザー・クレイ”という褐色 の粘土土壌を運んで来てい る。更にニュージーランドの 南島を南北に分ける断層が 畑の中央を南北に縦断して いる。この断層が“グレイワッ ケ”と“ブロード・ブリッジ”と呼 ばれる黒色粘土土壌をくっき りと分けているのだ。水はけの 良い”グレイワッケ“にはかつ てはワイラウ川の底にあった30センチ以上の丸い石がゴロゴロと転がっ 商品記号 造り手 69669 Clos Henri クロ・アンリ ワイン Clos Henri Sauvignon クロ・アンリ・ソーヴィニヨン ており、ここではソーヴィニヨン・ブランが栽培される。”ブロード・ブリッジ “ ”ウィザー・クレイ“では、ピノ・ノワールが栽培されている。 一度も人の手を加えられていない土地 またこの地でワイン造りを始める上でのもうひとつの優れた点は今まで 一度も手を加えられた事の無い自然のままの土地だったという事であ る。以前は羊が放牧されていた広大な牧場は今まで開墾されたり、植 物が植えられたことの無い無垢の大地だった。「サンセールを含め、フ ランス国内のブドウ栽培に適した土地で手付かずの場所を見つける事 はほぼ不可能である。広大な土地と自然を持つニュージーランドだか らこそ、これ程に可能性がある土地が残されていた」とアンリ・ブルジョ ワは語る。この土地を購入した後も自然環境を急激に変える事が無い ように、ブドウの植樹も数ヘクタール毎にゆっくりと進めている。また冬場 には羊達を放牧し地面の余分な雑草を食べさせ、4年程前からは化 学薬品を使わず に有機栽培を取 り入れている。有 機栽培にしてか ら畑のコンディシ ョンが更に向上し 土中にはミミズな どの生物が多く 見られるようにな った。2年前から は灌漑設備はあ るものの一度も 使用せずにブドウを栽培出来ている。畑にクローバーを植える事で葡 萄樹を害虫から守るミツバチを増やし畑の生態系を守る事もしている。 「我々は長年にわたるサンセールでの経験を活かしながら、テロワール を繊細にあらわしたワインを造っている。時にこの地域のスタンダードか らは大きく外れ、地元の栽培家に失笑を買う事もある。でも、全ては工 業製品では無く、このテロワールから生まれるワインを造る為。気にして はいない。」とディレクター兼醸造責任者のダミアンは誇らしげに語る。 クロ・アンリでの葡萄樹の蜜植率は1ヘクタール辺り 4400~6000 本収 量 45hl/ ha。対して周囲の畑の密植率は3000本以下で更に収量10 0hl/ha 以上と考えると、その違いは明らかである。ワイナリー創設から1 0年を迎えた昨年ボルドーで行われたソーヴィニヨン・コンクールでクロ・ アンリ2010が世界最高ソーヴィニヨンに選ばれた。新天地での彼らの 努力は着実に身を結び始めている。 AOC Marlborough ヴィンテージ 色 2008 白 サイズ 750ml 参考上代 在庫 3,800 ○ 4,600 ○ ニューワールド特有の青く、野性的なソーヴィニヨン・ブランとは異なり、アロマティックでリッチなワイン。ステンレスタンクでの発酵。熟成ながらほのかに樽香を感じる複雑さがアンリ・ブルジョワらしい。 69Q07 Clos Henri クロ・アンリ Clos Henri Pinot Noir クロ・アンリ・ピノ・ノワール Marlborough 2009 赤 750ml 豊かな日の光を感じるプラムのような熟した果実味はサンセールのものともブルゴーニュのものとも異なる脈同感を想わせる。しかしながらしっかりとフランスワイン的な奥深さがあり、バランスの良さも感じる。1/3新樽使用 69P64 Clos Henri クロ・アンリ Petit Clos Sauvignon プティ・クロ・ソーヴィニヨン Marlborough 2011 白 750ml 2,300 ◎ Marlborough 2010 赤 750ml 2,300 ◎ 新しい畑に植えられた若木を主体としたクロ・アンリのセカンドワイン。 69M13 Clos Henri クロ・アンリ Petit Clos Pinot Noir プティ・クロ・ピノ・ノワール 新しい畑に植えられた若木を主体としたクロ・アンリのセカンドワイン。 TOP Bourgogne Jean-Marc Brocard Chablis ジャン・マルク・ブロカール | 14 シャブリにおける最初のビオディナミ挑戦者 原則として小樽は使用しない。彼らが追求しているワインの『純粋さ・ミ 現在約5,000ヘクタ ネラル・新鮮さ』とバリックは調和しないというのが理由だ。熟成容器は ールあるシャブリの葡 ステンレス、大樽の他に『ウッフ(フランス語で卵の意)』と呼ばれるコン 萄畑の多くは、大手の クリート製の醸造容器を使用している。ビオディナミの哲学に沿って造 大企業によって所有さ られコート・ド・ローヌ れている。その中で20 の ビ オ デ ィ ナ ミ 生 産 0ヘクタールという広大 者 シ ャ プ テ ィ エ も 使 な畑を所有しながらも、 用しているというこの 家族経営を続けている コンクリート容器は70 のがドメーヌ・ジャン・マ 0Lから800、L重さ ルク・ブロカールだ。さ は 約 50 0 k g で 、 内 らに元来気温の低さや湿気の多さからビオ栽培が難しいとされるシャ 側は樹脂加工してい ブリの地において、大きな手間とリスクを抱えながらも信念を持ってビオ ない為コンクリートの ディナミに取り組んでいる。現在約80hの畑をビオディナミで栽培し、一 隙間から、樽香を付 部の畑は既にデメテールの認証済み。その他の畑についても現在申 けずに外気との交換が可能だという。また卵型の形状ゆえにバトナージ 請中である。ビオディナミ畑は今後も拡大予定だが、既にひとつのドメ ュをしなくても澱を自然に攪拌する事が出来る。現在はグラン・クリュ・ ーヌのビオディナミ栽培面積としてはブルゴーニュで最大である。ドメー レ・プリューズに実験的に使用し、この中で澱と共に16ヶ月の熟成を行 ヌの始まりは1973年、ジャン・マルク・ブロカールは妻の父から買い取 っている。 ったわずか0.3ヘクタールの畑からワイン造りを始め、地道に畑を拡大 AOCシャブリも全て自社畑 してきた。現在は次男のジュリアンが中心となってドメーヌを運営してい このドメーヌのラインナップは、プティ・シャブリからグラン・クリュまで揃っ る。1998年に畑をビオディナミへと転換したのもジュリアンである。当 ているが、主力商品となるのが醸造所の隣にある教会の周囲の畑から 初父のジャン・マークは『ビオディナミは狂信的宗教集団』だと反対した 造られる“シャブリ・サン・クレール”である。「ウイリアム・フェーブルやラ そうだが、ビオディナミはテロワールの知識を深める為に不可欠である ロッシュとの大きな違いは、ブロカールは多くの AOC シャブリを造ってい と気づき、現在はジュリアンと共にビオディナミ農法を進めている。以前 る事。シャブリは手に入れやすいワインで、手の届かない様な超高級 はビオディナミを行っている事を前面には出していなかったが、近年は 品にしてはいけないと私たちは考えている。」ジュリアンは語る。シャブリ 消費者に彼らの考えやワイン製法について積極的に伝えるようにして 一帯の土地を形成するキメリジャン土壌だが、場所により堆積する石 いる。 灰質の濃度や含まれる成分に大きな違いがある。醸造所や“サン・ク レール”の畑はシャブリの中心を流れるセラン川の左岸南に位置する。 求めるのは“純粋さ・ミネラル・新鮮さ” 彼らは葡萄を良い状態で仕込む為には、機械収穫が必要だと主張す この辺りは石灰質や化石成分の多い典型的なキメリジャンで、ミネラル る。「シャブリはシャルドネだけの単一品種なので、殆どの畑が同時に が豊富な力強いワインが造られる。父ジャン・マークが“シャブリ・ヴィエ 熟す。熟成のピークを超えてしまうより、機械で理想的な収穫日に収 イユ・ヴィーニュ“をリリースした直後はパリの人々からは固すぎると人 穫する方が何倍もメリットがある」ジュリアンは言う。最も早く熟すグラン・ 気がなかったが、この個性を好むイギリスやスカンジナビアの国、特に クリュと平均的なシャブリ・ヴィラージュの差はわずか3.4日。特にビオ ヨードの香りを理解する国では非常に高い評価を受けた。このテロワー を実践し収穫量が少ないと熟成が急激にすすむ為、収穫日が来たら ルの個性を生かしながら、ドメーヌ・ブロカールはシャブリの本当の価値 人の手配で収穫時期を逃すよりも、機械でも手でも良いので収穫を行 を求めて真摯にワイン造りを続けている。「シャブリ・ヴィラージュは、注 うべきだと考えている。実際に彼らの畑の内、グラン・クリュ、プルミエク 意深く造れば、プルミエクリュやグラン・クリュと同じくらいの潜在性があ リュ、ビオの畑は手摘みだが、その他の多くは機械摘みである。醸造は る」 200ha所有のファミリードメーヌ 自社による500番調剤造り シャブリ・サント・クレール ACシャブリとしては非常に珍しい 100%自社畑の葡萄のみ使用 ブロカールを代表するキュヴェ 商品記号 造り手 ワイン Brocard 69N55 J.M. ジャン・マルク・ブロカール Chablis Sainte Claire Brocard 69L26 J.M. ジャン・マルク・ブロカール Chablis Saint Claire ≪1500ml≫ シャブリ・サント・クレール シャブリ・サント・クレール(蔵出しバックヴィンテージ) AOC ヴィンテージ 色 サイズ 参考上代 Chablis 2011 白 750ml 2,400 Chablis 1996 白 1500ml 12,500 Chablis 2010 白 750ml 3,200 Chablis 2001 白 1500ml 9,000 在庫 ◎ △ このドメーヌのフラッグ・シップとなるACシャブリ。セラン川の左岸南、醸造所の近くに広がる典型的なキンメリジャン層の畑。樹齢は約20年。80ha所有。 | 15 Brocard 69N54 J.M. ジャン・マルク・ブロカール Chablis V.V. Saint Claire Brocard 69H13 J.M. ジャン・マルク・ブロカール Chablis Saint Claire V.V. ≪1500ml≫ シャブリ・ヴィエーユ・ヴィーニュ・サント・クレール シャブリ・サント・クレール・ヴィエーユ・ヴィーニュ (蔵出しバックヴィンテージ) ◎ △ シャブリ・サン・クレールと同じ区画。樹齢60年以上の古木が地中深く根を伸ばし地中の要素を吸い上げる事で、凝縮しバランスの良い葡萄が出来る。現在、畑はビオディナミに転換中。 Brocard 69L25 J.M. ジャン・マルク・ブロカール Chablis Boissonneuse Brocard 69M47 J.M. ジャン・マルク・ブロカール Chablis Boissonneuse シャブリ・ボワッソヌーズ(蔵出しバックヴィンテージ) シャブリ・ボワッソヌーズ Chablis 2006 白 750ml 5,300 Chablis 2010 白 750ml 3,700 △ ◎ 醸造所のあるプレイ村の斜面に位置するモノポールで11haの畑。非常に質の高いキンメリジャン土壌。ジャン・マルクの息子ジュリアンにより1998年からビオディナミ農法が行われている。 Brocard 69L24 J.M. ジャン・マルク・ブロカール Chablis 1er cru Montmains Brocard 69P65 J.M. ジャン・マルク・ブロカール Chablis 1er cru Montmains Brocard 69H12 J.M. ジャン・マルク・ブロカール Chablis 1er cru Montmains ≪1500ml≫ シャブリ・プルミエ・クリュ・モンマン(蔵出しバックヴィンテージ) シャブリ・プルミエ・クリュ・モンマン シャブリ・プルミエ・クリュ・モンマン(蔵出しバックヴィンテージ) Chablis 1er cru 2002 白 750ml 7,200 Chablis 1er cru 2010 白 750ml 4,400 Chablis 1er cru 1998 白 1500ml 12,500 △ ○ △ 4,400 ○ 5,400 ○ 5,400 ○ 7,500 ○ 7,500 ○ セラン川の左岸、プレイ村よりもやや北に位置するプルミエ・クリュ。谷から来る風と冷涼な環境がこのワインにミネラルと美しい酸を与えている。セラン川左岸のシャブリの特徴がよく現れている。 Brocard 69F01 J.M. ジャン・マルク・ブロカール Chablis 1er cru Vau de Vey シャブリ・プルミエ・クリュ・ヴォード・ヴェイ Chablis 1er cru 2009 白 750ml セラン川左岸、モンマンよりも北西に位置する斜度52度の険しい東向きの畑。認知度の低い畑であるが、繊細かつミネラル感豊かな高品質のシャブリが造られる。現在、畑はビオディナミに転換中。 Chablis 1er cru Vaulorent Chablis 2009 白 1er cru シャブリ・プルミエ・クリュ・ヴォロラン グラン・クリュと同じ丘に唯一存在するプルミエ・クリュ。グラン・クリュ・レ・プルーズの北に位置する畑。プルミエ・クリュとして品質は非常に高く、エレガントで繊細なワインを生み出す。 Brocard 69D97 J.M. ジャン・マルク・ブロカール 750ml Chablis 2009 白 750ml 1er cru 繊細さ、エレガントさの奥に秘めた強さを持つ。この土地の全ての要素を併せ持つ、シャブリの真髄とも言うべきワイン。プルミエ・クリュとしての品質は非常に高く、エレガントで繊細なワインを生み出す。 Brocard 69F03 J.M. ジャン・マルク・ブロカール Chablis 1er cru Butteaux シャブリ・プルミエ・クリュ・ブトー Chablis 2009 白 750ml Grand cru 丘の上部に位置する13.2haのグラン・クリュ。畑は北西から南向きまで様々な角度に広がる。バランスの良いミネラル感としっかりとした骨格を持ち、長期熟成可能なワインが造られる。 Brocard 69D98 J.M. ジャン・マルク・ブロカール Chablis Grand cru Valmur シャブリ・グラン・クリュ・ヴァルミュール Chablis 2009 白 Grand cru グラン・クリュ・ブーグロは口中に丸く広がり余韻の長いエレガントなワインを生み出す。また密の様にフローラルで豊かな香り。熟成を経る事で、更にその素晴らしさが増していく。 Brocard 69F04 J.M. ジャン・マルク・ブロカール Chablis Grand cru Bougros シャブリ・グラン・クリュ・ブーグロ 750ml Chablis 2009 白 750ml 10,000 Grand cru グラン・クリュの中でも特に長熟のポテンシャルがある。またシャブリらしい力強いミネラル感が支配する一方でエレガントさも兼ね備えている。熟成には「ウッフ」と呼ばれる卵型容器が使用されている。現在、ビオディナミ 農法へと転換中。 Brocard 69D99 J.M. ジャン・マルク・ブロカール Chablis Grand cru Les Preuses ○ シャブリ・グラン・クリュ・レ・プリューズ サント・クレールの地層 ジュラ紀キンメリジャン 醸造所とサント・クレール教会 周囲にはACシャブリの自家畑が広がる ビオディナミ調剤の散布 環境保護の為燃料には食用油を使用 TOP Bourgogne Frederic Magnien Morey Saint Denis フレデリック・マニャン | 16 「岩」「粘土」「鉄」テロワールの探究を続けるネゴシアン 各誌で高評価“マニャンは変わった!” ここ数年でフレデリック・マニャンのワインの評価は驚くほど高くなってい る。確かに時代の流行もあり2000年代初めのフレデリックのワインは 樽香が全面に出た力強いタイプのワインだった。しかし最近の彼のワイ ンにはテロワールの個性がストレートに表現されたピュアな果実味があ る。ボーヌの醸造学校を 卒業した後、フランスのみ ならず世界各国でワイン 造りを学び、実家に戻った のが1993年。その後19 95年には自分の理想の ワインを造るため、自身の 名前を冠したネゴシアンワ インの生産を始めた。より 高品質のワインを造る為 には、常に探究心を持ち努力し続けなくていけない。彼のワインのスタ イルが変わってきたのも、テロワールを探究しワイン造りに専心してきた 努力の結果であろう。実際に年々彼のワインの評価は上がり、2012 年版のベタンヌ・ドゥソーブ両氏のワインガイドでは、ネゴシアンとしては 最高評価の BD マーク4つを獲得した。非常に喜ぶべき事だが、等の 本人はいたって冷静で、黙々とワインを造り続けている。 ネゴシアンである事の優位性を活かす 「かつて研修したカレラではピノ・ノワールを造るために粘土石灰質土壌 がある土地を探し回らなければならなかった。しかし私達には探さずと もそれが足元にある」カリフォルニアでブルギニヨンであることを再認識 させられたのだという。「しかし、ブルゴーニュの特殊性を意識できてい るブルゴーニュ人が実は非常に少ない」テロワールの価値を十分に理 解している生産者の少なさに危機感を感じているよう。フレデリックが自 分のワインを、しかもネゴシアンワインを造 ろうと決心した大きな理由は、ブルゴーニ ュという特殊な土地において、生産者の 趣向や時々のトレンドを追うものではなく、 異なるテロワールの個性が自然な形で引 き出されているワインを造りたかったのだと 言う。それは限られた畑のみを所有するド メーヌでは限界があった。「ネゴシアンであ るが故に、自分の望むテロワールを表現 したワインを造る事が出来る。」その為に なによりも大事なのは、畑選びである。 「朝日が一番早く当たる区画(=日照量に恵まれた区画)を厳選する」 新しい畑を探す際はお気に入りの自転車で陽の昇る前から畑に行く。 そして朝日が上り始め、最初に陽が当たる畑を中心に土壌を見極めな がら区画を選ぶ。クリュの境界線は完璧に頭に入っていて、下層の土 壌についても熟知している。テロワールに拘り始めた頃から自然に葡萄 畑を立体的にイメージできるようになったのだという。その中で最重要 視するのが樹齢。40年以上のヴィエーニュ・ヴィーニュを中心に厳選 する。「テロワールを表現するにはやはり樹齢が高く、根のしっかりと張 った樹を選ばなければならない。仕立てはできる限りコルドン・ド・ロワイ ヤルを選ぶ。」(グイヨに比べてコルドンは収量が低く品質に差が出るか らだ。)細かに観察し、決めた畑は所有者に直接交渉を持ちかけ、所 有者がバルクワインとして販売した金額を上回る代金を支払う。こうし てネゴシアンであることのメリットを最大限に生かし、ワイン造りを行って いるのだ。 限りなくドメーヌに近いネゴシアン マニャンは葡萄耕作会社を設立し、契約した一部の畑での葡萄栽培 を、自身を含めた自前のスタッフで行うようになっている。つまり土地の 所有をしていないだけで、剪定から収穫まで全てフレデリックの意思と タイミングで行う事が出来るのである。また畑の所有者が自ら葡萄栽 培を行う場合でも常にフレデリックが足を運ん で作業を細かく指示している。こうする事でドメ ーヌに劣らない高品質の葡萄を手に入れら れる。全てはテロワールへの大きな拘りがある からだ。フレデリックのテロワールへのこだわり は“クール・ド・ロッシュ(岩盤)”“クール・ダル ジル(粘土)”“クール・ド・フェール(鉄)”という 土壌のタイプを表記したキュヴェを造っている 事からも分かる。「テロワールは AOC 法だけ で区別出来るものではない。」例えばし彼が本 拠地とするモレ・サン・ドニ村では、combe(コ ンブ)と呼ばれる小さな谷があるが、その谷が形成された際の氷河の動 きによる堆積物は場所によって大きく異なる。北側は石灰及び鉄分が 多いが、南側は粘土分が非常に多い。マニャンが手掛る AC モレ・サ ン・ドニの区画は、雨の日に歩くと靴の裏にねっとりと張り付く程に粘土 分の多い土壌で、そこからは骨格のしっかりとした男性的なワインが生 まれる。そのテロワールの特徴を楽しんで貰う為に、キュヴェ名は“モ レ・サン・ドニ≪クール・ダルジル≫としているのだ。これらのキュヴェを 飲み比べると、土壌がワインにもたらす要素を実感する事ができ非常 に興味深い。ネゴシアンを立ち上げてから既に15年以上経つが、フレ デリックはまだ40歳を過ぎたばかり、これからのブルゴーニュを担う若 手として、今後も素晴らしい飛躍が期待できる造り手である。 フレデリック・マニャンの拘り “3つの土壌” CŒUR DE ROCHE CŒUR D’ARGILES CŒUR DE FER クール・ド・ロッシュ(岩盤) クール・ド・ダルジール(粘土) クール・ド・フェール(鉄) 商品記号 造り手 Cremant de Bourgogne Blanc de Noir 69G19 Frederic Magnien Bourgogne Chardonnay 69M97 Frederic Magnien Bourgogne Pinot Noir 69P10 Frederic Magnien Bourgogne Rose 69P29 Frederic Magnien Cote de Nuits Village 《Coeur de Roches》 69P30 Frederic Magnien Marsannay 《Coeur d'Argiles》 69P31 Frederic Magnien Fixin Crais de Chene 69G12 Frederic Magnien Gevrey Chambertin 《Coeur de Fer》 69P32 Frederic Magnien Gevrey Chambertin ”Vieilles Vignes” Age 55 69P33 Frederic Magnien Gevrey Chambertin Jeunes-Rois Magnien 69Q71 Frederic フレデリック・マニャン Gevrey Chambertin 1er cru "Les Cazetiers" 69P35 Frederic Magnien Gevrey Chambertin 1er cru "Les Cazetiers" Magnien 69Q72 Frederic フレデリック・マニャン Gevrey Chambertin 1er cru "Perrieres" 69P36 Frederic Magnien Charmes Chambertin Grand Cru Magnien 69C73 Frederic フレデリック・マニャン Chambertin Clos de Beze Grand Cru 69P37 Frederic Magnien Chambertin Clos de Beze Grand Cru 69J23 Frederic Magnien Chambertin Grand Cru Bio Certifie 69L22 Frederic Magnien Morey Saint Denis Blanc Les Larrets Magnien 69C82 Frederic フレデリック・マニャン Morey Saint Denis Blanc Les Larrets Magnien 69P44 Frederic フレデリック・マニャン Morey Saint Denis Blanc Les Larrets 69Q20 Frederic Magnien Morey Saint Denis 《Coeur d'Argile》 Magnien 69Q73 Frederic フレデリック・マニャン Morey Saint Denis 1er cru Clos Sorbe 69J26 Frederic Magnien Morey Saint Denis 1er cru Clos Sorbe 69N68 Frederic Magnien Morey Saint Denis 1er cru" Ruchots" Magnien 69G17 Frederic フレデリック・マニャン Morey Saint Denis 1er cru "Ruchots" Magnien 69Q22 Frederic フレデリック・マニャン Chambolle Musigny "Vieilles Vignes age 55" 69C78 Frederic Magnien Chambolle Musigny 1er cru 《Coeur de Pierres》 69P39 Frederic Magnien Chambolle Musigny1er cru 《Coeur de Pierres》 フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン | 17 ワイン 69B27 Frederic Magnien フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン ヴィンテージ 色 泡 750ml 3,500 2009 白 750ml 2,800 2010 赤 750ml 2,800 2011 ロゼ 750ml 2,400 2010 赤 750ml 3,800 2010 赤 750ml 3,600 2010 赤 750ml 3,800 2009 赤 750ml 5,700 2010 赤 750ml 5,800 2010 赤 750ml 5,900 2005 赤 750ml 13,800 2010 赤 750ml 12,000 2003 赤 750ml 13,000 2010 赤 750ml 21,000 2000 赤 750ml 26,000 2010 赤 750ml 29,000 2009 赤 750ml 29,000 1997 白 750ml 6,800 新入港 2003 白 750ml 4,900 新入港 2010 白 750ml 4,500 2010 赤 750ml 5,200 2005 赤 750ml 9,800 2009 赤 750ml 7,900 2002 赤 750ml 13,800 新入港 2004 赤 750ml 7,400 新入港 2010 赤 750ml 6,400 2005 赤 750ml 9,800 2010 赤 750ml 8,400 ブルゴーニュ・シャルドネ ブルゴーニュ・ピノ・ノワール ブルゴーニュ・ロゼ コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ 《クール・ド・ロッシュ》 マルサネ 《クール・ダルジール》 フィサン・クレ・ド・シェーヌ ジュヴレ・シャンベルタン・クール・ド・フェール ジュヴレ・シャンベルタン・ヴィエーユ・ヴィーニュ 平均樹齢55年 ジュヴレ・シャンベルタン・ジュンヌ・ロワ 新入港 ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・カズティエール ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ・ペリエール(蔵出しバックヴィンテージ) 新入港 シャルム・シャンベルタン・グラン・クリュ シャンベルタン・クロ・ド・ベズ・グラン・クリュ(蔵出しバックヴィンテージ) 新入港 シャンベルタン・クロ・ド・ベズ・グラン・クリュ シャンベルタン・グラン・クリュ・ビオ・セルティフィエ モレ・サン・ドニ・ブラン・レ・ラレ(蔵出しバックヴィンテージ) モレ・サン・ドニ・ブラン・レ・ラレ(蔵出しバックヴィンテージ) モレ・サン・ドニ・ブラン・レ・ラレ モレ・サン・ドニ 《クール・ダルジール》 モレ・サン・ドニ・プルミエ・クリュ・クロ・ソルベ(蔵出しバックヴィンテージ) 新入港 モレ・サン・ドニ・プルミエ・クリュ・クロ・ソルベ モレ・サン・ドニ・プルミエ・クリュ・ルショ(蔵出しバックヴィンテージ) モレ・サン・ドニ・プルミエ・クリュ・ルショ(蔵出しバックヴィンテージ) シャンボール・ミュジニー・ヴィエーユ・ヴィーニュ・平均樹齢56 シャンボール・ミュジニー・プルミエクリュ・クール・ド・ピエール(蔵出しバックヴィンテージ) シャンボール・ミュジニー・プルミエクリュ・クール・ド・ピエール 参考上代 NV クレマン・ド・ブルゴーニュ・ブラン・ド・ノワール ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・カズティエール(蔵出しバックヴィンテージ) サイズ 在庫 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ○ △ △ △ △ ○ ○ ○ ◎ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ◎ 商品記号 造り手 69N69 Frederic Magnien Chambolle Musigny 1er cru Les Charmes "V.V. age 70" 69L21 Frederic Magnien Chambolle Musigny 1er cru Les Charmes "V.V. age 70" Magnien 69A29 Frederic フレデリック・マニャン Chambolle Musigny 1er cru Les Charmes "V.V. age 70" 69P40 Frederic Magnien Chambolle Musigny 1er cru Les Charmes "V.V. age 70" 69C79 Frederic Magnien Chambolle Musigny 1er cru "Grand Murs" Magnien 69Q74 Frederic フレデリック・マニャン Bonnes Mares Grand cru 69J28 Frederic Magnien Bonnes Mares Grand cru 69Q23 Frederic Magnien Bonnes Mares Grand cru Magnien 69Q75 Frederic フレデリック・マニャン Vosne Romanee "Vieilles Vignes age 55" Magnien 69P41 Frederic フレデリック・マニャン Vosne Romanee "Vieilles Vignes age 55" 69P42 Frederic Magnien Vosne Romanee 1er Cru "Les Souchots" 69P43 Frederic Magnien Echezeaux Grand cru Magnien 69Q76 Frederic フレデリック・マニャン Grand Echezeaux 69N70 Frederic Magnien Corton Charlemagne Grand cru 69J33 Frederic Magnien Corton Charlemagne Grand cru Bio Certifie 69P45 Frederic Magnien Corton Charlemagne Grand cru 69P47 Frederic Magnien Meursault 《Coeur de Roches》 69G10 Frederic Magnien Meursault 1er cru Charmes Magnien 69C86 Frederic フレデリック・マニャン Puligny Montrachet 69P48 Frederic Magnien Puligny Montrachet 69P46 Frederic Magnien Saint Romain Blanc 69G11 Frederic Magnien Santenay Blanc フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン | 18 ワイン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン フレデリック・マニャン ヴィンテージ 色 赤 750ml 14,500 2002 赤 750ml 15,000 2004 赤 750ml 8,600 2010 赤 750ml 10,500 2000 赤 750ml 8,400 2004 赤 750ml 20,000 2009 赤 750ml 26,000 新入港 2010 赤 750ml 26,000 新入港 2002 赤 750ml 8,200 新入港 2010 赤 750ml 6,200 2010 赤 750ml 11,000 2010 赤 750ml 21,000 2004 赤 750ml 28,000 2007 白 750ml 15,800 2009 白 750ml 24,000 2010 白 750ml 21,000 2010 白 750ml 5,800 2007 白 750ml 12,000 2004 白 750ml 6,800 2010 白 750ml 6,800 2010 白 750ml 3,900 2006 白 750ml 4,200 シャンボール・ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・シャルム・V.V.・平均樹齢70(蔵出しバックヴィンテージ) 新入港 シャンボール・ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・シャルム・V.V.・平均樹齢70 シャンボール・ミュジニー・プルミエクリュ・グラン・ミュール ボンヌ・マール・グラン・クリュ(蔵出しバックヴィンテージ) 新入港 ボンヌ・マール・グラン・クリュ ボンヌ・マール・グラン・クリュ ヴォーヌ・ロマネ・ヴィエーユ・ヴィーニュ・平均樹齢55(蔵出しバックヴィンテージ) ヴォーヌ・ロマネ・ヴィエーユ・ヴィーニュ・平均樹齢55 ヴォーヌ・ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・スーショ エシェゾー・グラン・クリュ グラン・エシェゾー(蔵出しバックヴィンテージ) 新入港 コルトン・シャルルマーニュ・グラン・クリュ(蔵出しバックヴィンテージ) コルトン・シャルルマーニュ・グラン・クリュ・ビオ・セルティフィエ コルトン・シャルルマーニュ・グラン・クリュ ムルソー 《クール・ド・ロッシュ》 ムルソー・プルミエ・クリュ・シャルム(蔵出しバックヴィンテージ) ピュリニー・モンラッシェ(蔵出しバックヴィンテージ) ピュリニー・モンラッシェ サン・ロマン ブラン サントネー・ブラン(蔵出しバックヴィンテージ) 参考上代 2000 シャンボール・ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・シャルム・V.V.・平均樹齢70(蔵出しバックヴィンテージ) シャンボール・ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・シャルム・V.V.・平均樹齢70(蔵出しバックヴィンテージ) サイズ 新入港 在庫 ○ ○ ○ ○ ○ △ △ △ ○ ○ ○ ○ △ △ △ △ ◎ ○ ○ ◎ ◎ ○ TOP Bourgogne Domaine Camus Pere & Fils Gevrey Chambertin ドメーヌ・カミュ・ペール・エ・フィス | 19 180年の歴史を持つジュヴレ特級畑最大の所有者 ジュヴレ特級最大所有者 180年にジョセフ・カミ ュによって設立された。 現当主ユベールは孫に 当たり、現在所有する1 6.8ヘクタールから成 る畑の約2/3は特級畑 となっている。ジュヴレ 最大の地主の一人で1 981年から2004年の 長期間 INAO の地域代 表を努めた。更に199 3 年 に は 、 BIBV( Bureau Interprofessional de Vins de Bourgogne ) の局長となるなど、地元 民の人望も厚く、責任感の強い人物。このドメーヌでは生産量の約7 0%をドメーヌ元詰めし、残りはネゴシアンに販売。現在は娘のエディー との二人三脚でドメーヌを運営している。 シンプルな事こそ重要 ユベールのワイン造りは至ってシンプル。発酵時の温度調節機の導入 はなされたが、基本的には約50年間なにも変わっていない。40年を 超える葡萄樹から産まれる健全な葡萄は収穫後100%除梗され、1 週間から10日の1次発酵に入る。ルモンタージュとピジャージュを1日 1回行い、ユベールお気に入りの1920年製のプレス機でゆっくりプレス されたワインは15~18ヶ月、樽熟成。新樽の比率は平均で25%(グ ラン・クリュに関しては約50%)。できるかぎりシンプルに。人為的介入 商品記号 造り手 を最小限に抑え、1つ1つの作業を丁寧に行うことでブルゴーニュの、 シャンベルタンの威厳が生まれると言う。 純粋に土地の魂をワインに宿す ユベールにとっては何も特別なことはないが今のブルゴーニュにおいて は非常に稀有な存在かもしれない。彼らは自身のワインに対する評価 を真摯に受け止め敬意を表している。数々の賞賛の声があると同時に、 『現代風でない』彼等のワインに対するマイナスの評価も多々存在する。 「私達は年間数十万本を生産しているわけではありません。ずっと続け ているものはシャンベルタンという特別な土地の魂をワインに宿すこと。 伝統に拘るのもそのためで、それがクラシックな味わいと評価されるの は当たり前のこと。それでも我々のワインを認めてくれる人たちがいるの はとてもありがたいし、その人たちのためのワイン造りが今後も続けられ れば幸せです。」控えめな口調ながらカミュ親子のこの一言には彼らの 信念が垣 間見えるよ う。濃縮感 よりエレガ ントさを感じ させるワイ ン。力強さ より優しく 長い余韻。 奥に潜む、 味わいの 存在感は、 ワイン全体にエネルギーを与えているようにも思える。それを発見した とき、このドメーヌの本当の評価ができるのではないだろうか。 ワイン ヴィンテージ 色 サイズ 参考上代 Pere & Fils 69790 Camus カミュ・ペール・エ・フィス Gevrey Chambertin ジュヴレ・シャンベルタン Gevrey Chambertin Pere & Fils 69620 Camus カミュ・ペール・エ・フィス Chambertin Chambertin 2001 赤 750ml 13,000 69L54 Camus Pere & Fils Chambertin Chambertin 2003 赤 750ml 18,000 69J69 Camus Pere & Fils Latricieres Chambertin Latricieres Chambertin 2001 赤 750ml 8,900 69L53 Camus Pere & Fils Latricieres Chambertin Latricieres Chambertin 2004 赤 750ml 8,700 69573 Camus Pere & Fils Charmes Chambertin Charmes Chambertin 1997 赤 750ml 7,000 69Q44 Camus Pere & Fils Charmes Chambertin Charmes Chambertin 1998 赤 750ml 8,000 69C97 Camus Pere & Fils Charmes Chambertin Charmes Chambertin 1999 赤 750ml 8,200 69J70 Camus Pere & Fils Charmes Chambertin Charmes Chambertin 2000 赤 750ml 7,900 69575 Camus Pere & Fils Mazoyeres Chambertin Mazoyeres Chambertin 1998 赤 750ml 6,300 69Q45 Camus Pere & Fils Mazoyeres Chambertin Mazoyeres Chambertin 2000 赤 750ml 7,200 カミュ・ペール・エ・フィス カミュ・ペール・エ・フィス カミュ・ペール・エ・フィス カミュ・ペール・エ・フィス カミュ・ペール・エ・フィス カミュ・ペール・エ・フィス カミュ・ペール・エ・フィス カミュ・ペール・エ・フィス カミュ・ペール・エ・フィス シャンベルタン シャンベルタン ラトリシエール・シャンベルタン ラトリシエール・シャンベルタン シャルム・シャンベルタン シャルム・シャンベルタン シャルム・シャンベルタン シャルム・シャンベルタン マゾワイエール・シャンベルタン マゾワイエール・シャンベルタン 新入港 2000 赤 750ml 6,000 在庫 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ TOP Bourgogne Philippe Pacalet Beaune フィリップ・パカレ | 20 化学的根拠に基づくワインの造り手 ールとしてワインに表現されるとして(パカレ曰くワインは、ミネラル分を 今やブルゴーニュの生産者とし 豊富に含んだスポーツ飲料だとの事)、発酵にはテロワールを表現す る為に要となる天 て筆頭に名前が挙がる生産者 然酵母を使用。 となったフィリップ・パカレ。ボジ 発酵中は段階毎 ョレー出身で、代々続く栽培・ に異なる種類の 醸造家の家系で育った。自然 天然酵母が作用 派ワインの父故マルセル・ラピ する為、不要な エールを叔父にもつ家系であ 温度管理は一切 るという事は、あまりにも有名で 行わない。アルコ ある。子供の頃からワインの傍 ール及びマロラク らで育った彼にとって、「ワイン ティク発酵は木 の世界に生きる」という事は当 樽にて行い、その 然であったが、今の彼の成功 後はスーティラージュはせずに澱と触れた"還元的な状態“で熟成をさ には様々な出会いが関係して いる。ブルゴーニュ・ディジョン せる。熟成中には樽を転がして、澱とワインを攪拌し、醸造中のSO2 の 大学で、醸造学を学んでいた 添加は酵母の働きを妨げるとして一切行わず、瓶詰め前に必要最低 時に叔父ラピエールの紹介で、 量のみ加える。また、瓶詰めはブルゴーニュ・ルージュからグラン・クリ ボジョレーの醸造家であり高名 ュまで、全て手作業で行っている。ワインについて語るパカレは実に真 な醸造科学者でもあるジュール・ショヴェと知り合う。化学物質を使わ 剣で、彼の話はまるで学校の講義を聞いているかの如く分かり易い。 ない自然なワイン造りを行っていたショーヴェ氏のもと大学で「自然栽 自 身 の ワ イ ン 培と酵母」「土壌と酵母」についての研究を深めていく。大学卒業後は、 造 り の 過 程 の ビオロジック農法団体「ナチュール・プログレ」で2年程務めた後に、ドメ 一つ一つに化 ーヌ・プリューレ・ロックの醸造及び販売責任者となり2001年までの間 学的な根拠が 10年に渡って働く。この間にロックのワインの評価は世界的に高まり、 あるという自信 それと共にパカレの名声も上がっていった。その後は自身でワイン造り が満ち溢れて いる。近年の を始め、2001年が初ヴィンテージである。 パカレのワイン 「ワイン造りは全て化学で証明出来る」 いわゆる“自然派”ワインの造り手として、時には難しい造り手と思われ が 安 定 し て い がちだが、彼から聞くワイン造りの話は実に理論的で分かり易い。自ら る の は 、 化 学 の畑を持たず全て賃貸契約畑でワインを仕上げるが、畑の台木選びか 者としてワイン ら醸造まで徹底したこだわりを持っている。土中のミネラル分がテロワ に向き合う確かな姿勢の現れかも知れない。 ジュール・ショヴェに学んだワイン造り 商品記号 造り手 69L08 Philippe Pacalet フィリップ・パカレ ワイン Chablis 1er cru Beauroy シャブリ・プルミエクリュ・ボーロワ 69M67 Philippe Pacalet Gevrey Chambertin 69M69 Philippe Pacalet Gevrey Chambertin 1er cru La Perriere 69M70 Philippe Pacalet Gevrey Chambertin 1er cru Bel Air 69M72 Philippe Pacalet Chambolle Musigny 1er cru 69G76 Philippe Pacalet Nuit Saint Georges Blanc 69L18 Philippe Pacalet Nuit Saint Georges Blanc 69M62 Philippe Pacalet Nuit Saint Georges 69M63 Philippe Pacalet Nuit Saint Georges 1er Cru フィリップ・パカレ フィリップ・パカレ フィリップ・パカレ フィリップ・パカレ フィリップ・パカレ フィリップ・パカレ フィリップ・パカレ フィリップ・パカレ ジュヴレ・シャンベルタン ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ・ペリエール ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ・ベル・エール シャンボール・ミュジニィ・プルミエ・クリュ ニュイ・サン・ジョルジュ・ブラン ニュイ・サン・ジョルジュ・ブラン ニュイ・サン・ジョルジュ ニュイ・サン・ジョルジュ・プルミエ・クリュ AOC ヴィンテージ 色 サイズ 参考上代 Chablis 1er cru 2010 白 750ml 9,000 Gevrey Chambertin 2010 赤 750ml 9,000 GC1er cru 2010 赤 750ml 14,000 GC1er cru 2010 赤 750ml 14,000 CM 1er cru 2010 赤 750ml 14,000 Nuit Saint Georges 2009 白 750ml 12,500 Nuit Saint Georges 2010 白 750ml 12,500 Nuit Saint Georges 2010 赤 750ml 9,000 NSG 1er Cru 2010 赤 750ml 14,000 在庫 △ △ △ △ △ △ △ △ △ 商品記号 造り手 Beaune 1er cru Les Perrieres 69M65 Philippe Pacalet Pommard 69G83 Philippe Pacalet Pommard 1er cru 69M66 Philippe Pacalet Pommard 1er cru 69G66 Philippe Pacalet Monthelie 1er cru Clos Gauthey 69L07 Philippe Pacalet Monthelie1er cru Clos Gauthey 69L13 Philippe Pacalet Chassagne Montrachet 69L16 Philippe Pacalet Saint Aubin 1er cru Murgers des Dents de Chien フィリップ・パカレ フィリップ・パカレ | 21 ワイン 69M64 Philippe Pacalet フィリップ・パカレ フィリップ・パカレ フィリップ・パカレ フィリップ・パカレ フィリップ・パカレ フィリップ・パカレ ボーヌ・プルミエ・クリュ・レ・ペリエール ポマール ポマール・プルミエクリュ ポマール・プルミエクリュ モンテリー・プルミエクリュ・クロ・ゴティ モンテリー・プルミエ・クリュ・クロ・ゴティ シャサーニュ・モンラッシェ サン・トーバン・プルミエ・クリュ・ミュルジェ・デ・ダン・ド・シャン AOC ヴィンテージ 色 サイズ 参考上代 Beaune 1er cru 2010 赤 750ml 11,500 Pommard 2010 赤 750ml 9,000 Pommard 1er cru 2009 赤 750ml 12,500 Pommard 1er cru 2010 赤 750ml 12,500 Monthelie 1er cru 2009 白 750ml 8,500 Monthelie 1er cru 2010 白 750ml 8,500 Chassagne Montrachet 2010 白 750ml 11,000 Saint Aubin 1er cru 2010 白 750ml 9,000 在庫 △ △ △ △ △ △ △ △ TOP Bourgogne Domaine Prieure Savigny Les Beaune ドメーヌ・プリューレ | 22 土が香る素朴で滋味深い味わい 付き、長い修行の間に自然とワイン造りのノウハウが家族の絆によって 今でこそ少なくなった 受け継がれたことで古来の手法を継承してきたのだろう。当初からずっ が、やたらと肉厚の果 と使われてきたセメントタンクも、野生酵母だけによる発酵も、先代を敬 実味だったり、焦がし いその良さを十分に理解しているからこそ受け継がれるのだ。収量制 た樽香が充満したワ 限や低温マセラシオンなど、改良された点もあるが、伝統手法はジャ インがもてはやされた ン・ミッシェルから若いステフェンにもしっかり浸透している。畑仕事も収 時代にもこの生産者 穫期を除き、殆どの区画は家族と自社スタッフだけでこなす。収量は は今と変わらぬ味わ めったに40hl/ha を超えることはなく、赤葡萄は畑で選果するなど、今 いを保ち続けた。ドメ では決して珍しいことではないが、「やるべきことを確実に一つ一つ積み ーヌ・プリューレのワイ 重ねることが、祖父の代からずっと続けられているプリューレのワイン造 ンは昔も今も柔らかく、 り」。 適度な果実味を持ち、ほのかに土の香りのする素朴な味わい。サヴィ 自然で素朴な味わいこそが特徴 ニー・レボーヌの特徴の一つでもあるが、プリューレのワインには自然な ステフェンはさらに、「うちのワインの良さは自然な味わい」と言い、当た 果実味が懐かしくも感じる。 り前の事を確実にこなすことで、自然で素朴な味わいのワインが産まれ るのだと言う。健全な葡萄を育てること やるべき事を確実に受け継いでいく事が重要 その味わいを作り出しているのは、父から子へ、そして孫に受け継がれ が出来れば人間は余計な仕事をする たワイン造りの信念。ドメーヌ・プリューレは現在のエノローグ、ステフェ 必要はない。そのためにも葡萄の健康 を見守ってやることが自分たちの最大 ン・モーリスの祖父、 の仕事であり、ドメーヌ・プリューレの伝 アンリ・モーリスが1 統であると語る。確かにプリューレのワ 960年にプリューレ インにはジュヴレ・シャンベルタンのよう (旧小修道院)を購 に狡猾な力強さもなければ、シャンボ 入し誕生。当初は4 ール・ミュジニーのようなシルクのよう ha の畑で最初から なエレガントさが特徴ではないが、どこ 元詰めワインを生産 か安心できる土の香りと果物の甘さ、 した。1970年頃か 酸味が心地よく染み渡るワインなのだ。 ら ス テ フェ ン の 父 、 決して特別なことは必要ない。当たり ジャン・ミッシェルが 前の作業を確実にという。肩肘張らな 加わり畑も少しずつ 拡大してゆく。1980年にはジャン・ミシェルに引き継がれその20年後 い自然なワイン造りが結果として飲む人に安心感や懐かしさを与えるよ に息子ステフェンが加わり、畑も約13ha まで広がった。それぞれ父に うなワインを産み出す。 時代に流されないワイン造りを続ける 商品記号 造り手 69M44 Dom Prieure ドメーヌ・プリューレ ワイン Bourgogne Pinot Noir ブルゴーニュ・ピノ・ノワール 69M45 Dom Prieure Savigny Les Beaune "Les Grands Picotins" 69A98 Dom Prieure Savigny Les Beaune 1er cru Les Lavieres 69A99 Dom Prieure Volnay ドメーヌ・プリューレ ドメーヌ・プリューレ ドメーヌ・プリューレ サヴィニー・レ・ボーヌ・レ・グラン・ピコタン サヴィニー・レ・ボーヌ・プルミエ・クリュ・レ・ラヴィエール ヴォルネイ AOC ヴィンテージ 色 サイズ 参考上代 Bourgogne 2010 赤 750ml 2,400 Savigny Les Beaune 2008 赤 750ml 3,900 Savigny Les Beaune 2007 赤 750ml 4,500 Volnay 2008 赤 750ml 4,600 在庫 ○ ○ ○ △ TOP Bourgogne Domaine Chevrot Marange ドメーヌ・シュヴロ | 23 マランジュらしさを追求しマランジュの常識を覆す コート・ド・ボーヌ最南端AOCマランジュ コート・ド・ボー ヌ最南端のA OCマランジュ。 数多くあるブル ゴーニュのア ペラシオンの 中でも指折り のマイナー産 地。しか し、A OCに認定さ れてからの20 年間マランジ ュはかつてな い程のスピードで進化を遂げている。(かつてマランジュはコート・ド・ドー ルの隣のソーヌ・エ・ロワール県に位置し、コート・ド・ボーヌの地図では 隣村のサントネイまでしか載っていなかった)3つの村の統合により198 9年、コート・ド・ボーヌ最南端のAOCとしてマランジュが誕生した。19 97年、サン・ヴァンサンの祭りがマランジュで開催されたのをきっかけ に社会的にも認知されるようになった。ドメーヌ・シュヴロは日本人のか おり・シュヴロさんが当主の奥様であることで日本ではお馴染みだが、も ともと地場に密着し、堅実にワインを造り続けた実力派ドメーヌで、マラ ンジュを表舞台に押し上げた功労者の1人。近年では全面ビオディナ ミの採用に切り替えた。 2億年前の粘土石灰土壌 コート・ドールの南の玄関口であるマランジュ村は2億年以上前のジュ ラ紀の土壌から成っており、シュヴロの所有する8ha の畑もその時代の 商品記号 造り手 Chevrot 69M87 Dom ドメーヌ・シュヴロ 石灰土、粘土と白亜の混合土が表土を形成し、葡萄栽培には恵まれ た環境にある。現在最も古いもので80年、平均で35年の畑では3代 に渡って自然環境に敬意を払い、土に息吹を吹き込むように丁寧に耕 作を行ってきた。(現在では完全有機栽培への移行も完了)科学的肥 料の不使用。トラクターを使用せず、馬による耕作によって土を固めな いよう配慮。現在ドメーヌは3代目の兄パヴロと弟のヴァンサン、そして パヴロの妻かおりさんによって運営される。家族経営ドメーヌ。ワインは 硬く、ファーストノーズからミネラルを感じさせる引き締まった味わいで バランスの良さと伸びのあるフィニッシュが印象的。 樹齢45年の古木から生まれる長熟アリゴテ マランジュ村のワインは圧倒的に赤が多く、粘土成分の多い土壌も黒 葡萄に向いている。しかし、シュヴロは白ワインでも注目を集めている。 現当主パヴロの 父が自分の畑に 植わ る樹 齢の高 いアリゴテに熟成 の可能性を感じ、 酸を基調に伸び のある余韻を持 つワインに仕上げ ている。特に樹齢 45年を超えるテ ィユルは10年以 上の熟成も可能。 また、マランジュ・ブランの畑はクロ・ド・タールが所有していた優良畑。 こちらも高い樹齢で長く有機栽培が実践された最高の環境となってい る。 ワイン Bourgogne Aligote ブルゴーニュ・アリゴテ AOC Bourgogne Aligote ヴィンテージ 色 2010 白 サイズ 750ml 参考上代 2,500 在庫 ◎ Sous la Croix de Pierre, Les Fontaines, Les Champs Rigets, Les Longues Raiesの4つの東向きの区画で計1.95ha。土壌の質は基本的に粘土石灰質。場所によってマグネシウム砂岩を含み、テロワールの異なる畑 のアッサンブラージュは複雑味を増す。ラベルにはそれを表わす”キュヴェ・キャトル・テロワール”と書かれている。平均樹齢は25年。収量は50ha/haで全て手摘み。 Chevrot 69A85 Dom ドメーヌ・シュヴロ Bourgogne Aligote "Tilleul" ブルゴーニュ・アリゴテ・ティユル Bourgogne Aligote 2008 白 750ml 4,000 ◎ 大変珍しく貴重な樹齢45年のアリゴテから造られる。 これはパヴロの父親が残したもので、この貴重な樹を守るために今でも昔と変らぬ馬での耕作を続けている。また木を高くし水分を減らすことでより完熟した葡萄が得 られる様に仕立てる。収穫は他の畑より遅く、全て手摘み。 Chevrot 69L36 Dom ドメーヌ・シュヴロ Bourgogne Pinot Noir ブルゴーニュ・ピノ・ノワール Bourgogne 2010 赤 750ml 2,900 ◎ 1.4haの小石交じりの粘土石灰質。平均樹齢40年の古木が熟したカシスのような濃密な葡萄を産む。さらに収量はACブルゴーニュとしては非常に少ない37hl/haとし、南ブルゴーニュにしばし見られる空虚で熱を帯びたピ ノ・ノワールとは全く異なる、上品で存在感のある果実味を引き出す。 Haut Cote 750ml 白 2009 3,200 de Baune Au Burot, Les Longues Raies, Les Granges Raiesの東向きの3区画で計0.84ha。小石状に細かい石灰岩が表土を被う粘土石灰質で炭酸カルシウムを含む青色泥畑も見られる。この土はより強いミネラル分を葡萄に 与える。淡い色調、ソフトな口当たりながら、しなやかな酸味とグレープフルーツ、桃などのフルーティさがしっかりとアピール。ナッツやヴァニラを想わせる程よい樽香が余韻として残る。上品なミネラル感がシャルドネ特有 のキレを引き立てる。 Haut Cote Chevrot Bourgogne Hautes Cotes de Beaunes Rouge 750ml 赤 69H95 Dom 2009 3,000 de Baune ドメーヌ・シュヴロ ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌ・ルージュ Les Grandes Raies, Au Burot, Les Champs Rigets, Les Longues Raiesの4区画で計3.1ha。小石状に細かい石灰岩が表土被う粘土石灰質。柔らかく繊細でエレガントなワインとなる上で、この小石の多い土壌は大きな 影響を与えている。さらに収量ヘクタール辺り35hlにまで収量制限することで密度、熟度の高い葡萄を得ている。 Chevrot 69H92 Dom ドメーヌ・シュヴロ Bourgogne Hautes Cotes de Beaunes Blanc ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌ・ブラン ○ ○ 商品記号 造り手 Chevrot 69L35 Dom ドメーヌ・シュヴロ ワイン Marange Blanc マランジュ・ブラン AOC Marange ヴィンテージ 色 2010 白 サイズ 参考上代 750ml 4,200 在庫 ◎ プイィ・フュイッセの土壌ととてもよく似ている。同じジュラ紀の低土に細かな石灰岩を含んだ粘土石灰質はシャルドネにとても適しているの。シュヴロでは水はけの良い区画にはピノ・ノワールを、保水性のある区画にはシャ ルドネを植えている。しかもこのシャルドネの平均樹齢は40年と古い。長く伸びた根が豊かなミネラル分を吸収する。49hl/haに収量制限し、手摘みで丁寧に収穫。 Chevrot 69K94 Dom ドメーヌ・シュヴロ | 24 Marange Rouge "Sur le Chene" マランジュ・ルージュ・シュール・ル・シェーヌ Marange 2008 赤 750ml 3,500 ○ 真南を向いた細かな石灰岩の多い粘土質で、平均樹齢50年の古木が粒の小さいミネラル豊富な完熟した葡萄を産む。Sur le Chene (樫の木の上)の名は昔この畑の隣に樫の木が生殖していたことに由来する。水は け、日照量など、ヴィラージュとしては大変優れた条件の畑で、シュヴロの最も重要な畑の一つ。収量を35hl/haに抑え、手摘みで丁寧に収穫される。 Chevrot 69M88 Dom ドメーヌ・シュヴロ Maranges 1er cru "Les Clos Roussots" マランジュ・プルミエ・クリュ・レ・クロ・ルソ Marange 1er 2009 赤 750ml 4,500 ○ 4,500 ○ マランジュで最も高名な区画の1つで平均樹齢50年以上の古木が植えられている。収量は20hl/haにまで抑え完熟した葡萄のみを収穫する事とで、凝縮感と独特な深みを持ったワインに仕上がる。 Chevrot 69L37 Dom ドメーヌ・シュヴロ Maranges1er cru Fussiere マランジュ・プルミエ・クリュ・フュシエール Marange 1er 2009 赤 750ml 灰色泥灰土壌と石灰泥土という2つの土壌の異なる区画の葡萄をアッサンブラージュして造られる。現在ビオロジックに転換中の畑。木樽で16カ月の熟成の後に清澄・濾過は行わずに瓶詰めされる。 TOP Bourgogne Joseph Burrier Chateau de Beauregard Fuisse | 25 ジョセフ・ブーリエ/シャトー・ド・ボールガール プイィ・フュイッセの探究者 ピュィイ・フュッセの驚くべき多様性 マコネのワインはシンプルで退屈 なワインだと言う人がいる。確か に平坦で焦点の定まらないワイン に出会うことも多い。しかし一度 プイィ・フュイッセの畑を見れば、 この土地の可能性にすぐ気が付 くはずだ。不規則に入り組んで小さな丘状になった畑が連なり、土壌は アルカリ性が強く粘土の下には石灰岩が豊富に含まれている。この変 化に富んだテロワールを誠実に表現しようとした時、マコン・ヴィラージ ュとは違う世界が広がる。ブーリエ家は5世代に渡りブルゴーニュ南部 (マコネ・ボジョレ地区)において、ぶどう畑を所有し、ワイン造りを営んで き た 歴 史 あ る 家 系 。 1 5 世 紀 よ り こ の 地 方 に そ の 名 を 残 し “ Les Burrier ” ( レ ・ ブーリエ)と呼 ばれるフュイッ セ村から 7km の村に位置す る。マコ ネ・ボ ジョレー地区 において広大 かつ良質の畑 を所有するこ とで知られ、その中にはマコネ地区最高峰のひとつと名高いプイィ・フュ イッセ・レ・メネトリエールやラ・マレショード、ボジョレー地区のグラン・クリ ュとも言える丘の斜面に位置する樹齢80年以上のムーラン・ナヴァ ン・ラ・サロミンなどの畑も所有する。 樹が健康に深く、強い根を張るように一年の多くの時間を畑仕事のた めに費やす。現当主フレデリック・マ ーク・ブーリエは若くから家業である ワイン造りの道を志し、ディジョン大 学醸造学科を卒業、農業技士免 許を取得。その翌年にはリヨンの高 等商業学校においてマネジメントを 学び、1988年ルイ・ジャドに入社。 のちに輸出部長として、またワイン 造りにも参加しながらメゾンの中心 的存在として活躍。その後1999 年、父ジャック・ブーリエより家業を 受け継ぎ、現在当主として、また AOC プイィ・フュイッセの代表を務 めるなど、地元生産者からも厚い 信頼を得てる。彼の造るワインは、 ジョルジュ・ブラン、ピエール・ガニエールをはじめとする多くのトップレス トランにオンリストされるなど、極めて高い評価を得るに至っている。 こだわりのキュヴェ“プイィ・フュイッセ・クラシック” 最後にジョセフ・ブーリエを理解する上で最も大切なワインであろうプイ ィ・フュイッセ・クラシックについて。このベースとなるクラスでさえ平均 樹齢は30年を越す。畑は有機肥料のみで健全に保たれ、微生物の バランスがとても良い状態だと言う。葡萄樹は地中深くまで根を張り巡 らせワインにミネラルと骨格を与える。収穫は勿論、全て手作業。特筆 すべきは圧搾。昔ながらの直接的プレス機を使い果汁のみならず、果 皮のエキスを多少ワインに取り込んでいる。今では空気圧を使って果 皮や種子の影響を極力排した果汁が好まれる傾向だが、ボールガー ルでは果皮由来の苦味、塩味、厚みを大切にしている。ブルゴーニュ はじめてピュイィ・フュッセの土壌を調査 常にマコネ・ボジョレー地区のリーダー的存在として、そこに生きる「テロ の伝統に則りバリックで発酵を開始。果皮成分(特にタンニン)を取り込 ワールの個性」を引き出すことを目指し、妥協のないぶどう栽培を徹底 み、通常のプイィ・フュイッセよりも熟成に耐えうる酒質になっていなが してきた。その姿勢は現当主フレデリック・マーク・ブーリエにより更に強 ら、若いうちでも、その果実感を隠すことはない。3~5年程度の熟成 固なものとなり今のブーリエ家を支えている。リュット・レゾネを基本とし、 期間を経ると、樹齢30年樹のパワフルながら老練な洗練されたブルゴ 農薬の使用を最小限にとどめ、土への風通しと水はけを考えた耕作と、 ーニュワインへと変化を遂げる。 ≪プイィ・フュイッセ各キュヴェ≫ ■Pouilly Fuisse “La Marechaude” ラ・マレショード 《ヴェルジッソン村》 最も北に位置するヴェルジッソン岩山の南/南東向斜面の畑。土壌はジュラ紀の石灰質で小石を多く含むことから、水はけがよく、日中の熱 もしっかり保つ為に葡萄は理想的な熟度を誇る。昼夜の温度差が大きくワインは引き締まった味わいに。 ■Pouilly Fuisse “Vers Pouilly” ヴェール・プイィ 《フュイッセ村》 粘土質土壌に石灰が混ざる土壌。プイィ山の東向きの東斜面に位置することから高い熟度、糖度、酸味のバランスを得る。厚みのある果 実感が特徴的だが口中では十分なミネラルを感じさせる。最も力強く完熟した葡萄を感じさせるワイン。小樽発酵・熟成。新樽と数年使用 樽を半分づつ使用。 ■Pouilly Fuisse “Les Insarts” レ・ザンサール※メネトリエールから変更 《フュイッセ村》 近年までメネトリエールと思われていたが実はレ・ザンサールだった事が明らかと成った。古くからのファンが非常に多い優良畑。小高い丘の 南/南東向き斜面の中腹に位置する。日中の熱を保持する中程度の白い石が豊富な石灰質土壌だが少し掘れば重い粘土質。香にミネラ ルを含む華やかさを感じさせる。クラシックで完熟度が高く力強いタイプ。新樽1/3使用。 ■Pouilly Fuisse “Vers Cras” ヴェール・クラ 《ソルトレ・プイィ村》 醸造所の正面に位置する完全ビオディナミの畑。その名の通りクラ=白亜・石灰土壌の強く出た特異な畑。若干固めな印象ながらミネラリ ーで硬質。果実のボリューム感というより、シャープな酸は高品質で伸びのある余韻になっている。 商品記号 造り手 69P25 Georges Burrier ジョルジュ・ブリエ ワイン Bourgogne Blanc Chevalier Frederic ブルゴーニュ・ブラン・シュヴァリエ・フレデリック AOC Bourgogne ヴィンテージ 色 2009 白 サイズ 750ml 参考上代 2,400 在庫 ◎ プイィ・フュイッセ村周辺の6つの村にある計5haの畑。特に石灰質の多い畑にこだわっている。買い葡萄ながら先代からの付き合いで木の仕立てから剪定、収穫に至るまで細かな連携によって上質の葡萄を得る。平均樹 齢35年。除梗はせず、昔ながらのセメントタンクにて3週間、ゆっくりと時間をかけてマセラシオン、発酵。 69P24 Georges Burrier ジョルジュ・ブリエ | 26 Bourgogne Rouge Chevalier Frederic ブルゴーニュ・ルージュ・シュヴァリエ・フレデリック AC Bourgogne 2008 赤 750ml 2,400 ◎ プイィ・フュイッセ村周辺の6つの村にある計5haの畑。シャルドネが石灰質の多い畑である一方でこちらは粘土がちの粘土石灰質。特にガメイは石灰岩質を含む粘土主体の土壌でそのポテンシャルを 発揮する。100%除梗し、約8日間のマセラシオンはやはりセメントタンクで行う。発酵後、そのままセメントタンクで約4ヶ月熟成し、極薄いフィルターをかけてボトリング。 Burrier 69P28 Joseph ジョセフ・ブーリエ Macon Vergisson Macon Village マコン・ヴェルジッソン 2011 白 750ml 2,200 ◎ レモン、グレープフルーツを想わせる爽やかな酸味と透き通るクリアなミネラルが引き締まった果実味を産む。ジョゼフ・ブーリエはシャトー・ド・ボールガールとジョルジュ・ボールガールを所有する生産 者の名称 69P26 Ch de Beauregard Saint Veran "Classic" 69B31 Ch de Beauregard Saint "Veran Classic" 《375ml》 シャトード・ボールガール シャトード・ボールガール サン・ヴェラン・クラシック サン・ヴェラン・クラシック Saint Veran 2010 白 750ml 2,600 Saint Veran 2008 白 375ml 1,700 ◎ ◎ サン・ヴェランはプイィ・フュイッセの北と南に広がるアペラシオンで北と南で個性が異なる。このサン・ヴェランは南側境界線のシャスラ村の異なる複数の区画で計7.2ha。プイィ・フュイッセのアペラシオンの影響が強い区 画となるがボジョレーにも近く豊かな粘土質が熟度の高い葡萄を生む。 69M50 Ch de Beauregard Pouilly Fuisse "Classic" 69M51 Ch de Beauregard Pouilly Fuisse 《375ml》 シャトード・ボールガール シャトード・ボールガール プイィ・フュイッセ・クラシック プイィ・フュイッセ Pouilly Fuisse 2010 白 750ml 3,700 Pouilly Fuisse 2010 白 375ml 2,100 ◎ ◎ ヴェルジッソン、ソリュトレ・フイィの葡萄を中心にその他フイッセ村の30区画からの計7.2haの畑。石灰岩がちの粘土石灰質の沖積層(主体) 東、南東向き(標高250-300m)。多くの区画の葡萄を合わせることで安定し た品質の昔ながらのプイィ・フュイッセを目指す。 69876 Ch de Beauregard シャトード・ボールガール Pouilly Fuisse "la Marechaude" プイィ・フュイッセ・ラ・マレショード Pouilly Fuisse 2007 白 750ml 5,100 ○ 最も北に位置するヴェルジッソン岩山の南/南東向斜面の畑。土壌はジュラ紀の石灰質で小石を多く含むことから、水はけがよく、日中の熱もしっかり保つ為に葡萄は理想的な熟度を誇る。昼夜の温度差が大きくワインは 引き締まった味わいに。 69K14 Ch de Beauregard シャトード・ボールガール Pouilly Fuisse "Les Insarts" プイィ・フュイッセ・レ・ザンサール Pouilly Fuisse 2009 白 750ml 5,300 ○ 近年までメネトリエールと思われていたが実はレ・ザンサールだった事が明らかと成った。古くからのファンが非常に多い優良畑。小高い丘の南/南東向き斜面の中腹に位置する。日中の熱を保持する中程度の白い石が 豊富な石灰質土壌だが少し掘れば重い粘土質。香にミネラルを含む華やかさを感じさせる。クラシックで完熟度が高く力強いタイプ。 69294 Ch de Beauregard シャトード・ボールガール Pouilly Fuisse "Vers Pouilly" プイィ・フュイッセ・ヴェール・プイィ Pouilly Fuisse 2006 白 750ml 4,700 ○ 粘土質土壌に石灰が混ざる土壌。プイィ山の東向きの東斜面に位置することから高い熟度、糖度、酸味のバランスを得る。厚みのある果実感が特徴的だが口中では十分なミネラルを感じさせる。最も力強く完熟した葡 萄を感じさせるワイン。 69D73 Ch de Beauregard シャトード・ボールガール Pouilly Fuisse "Vers Cras" プイィ・フュイッセ・ヴェール・クラ Pouilly Fuisse 2007 白 750ml 4,800 ○ 醸造所の正面に位置する完全ビオディナミの畑。その名の通りクラ=白亜・石灰土壌の強く出た特異な畑。若干固めな印象ながらミネラリーで硬質。果実のボリューム感というより、シャープな酸は高品質で伸びのある余 韻になっている。 69Q68 Ch de Beauregard シャトード・ボールガール Pouilly Fuisse "Grand Beauregard" グラン・ボールガール・プイィ・フュイッセ Pouilly Fuisse 2007 白 750ml 8,000 △ ボールガールが有する8つのクリマのブレンド。各クリマの最も状態の良い樽を選別してブレンドしているボールガールのトップキュヴェで長期熟成に向く。プイィ・フュイッセの常識を覆す奥行きのある味わいは圧倒的。熟成 によって真価を発揮する。1999年よりジョセフ・ブーリエへのオマージュとして造られることとなった。 69C43 Ch de Beauregard シャトード・ボールガール Fleurie Colonies de Rochegres フルーリー・コロニー・ド・ロッシュグレ Fleurie 2008 赤 750ml 3,500 ○ シャトー・デ・ジャックのオーナー、トラン家が所有していた区画を1952年に現当主フレデリックの祖父が買い取った。AOCムーラン・ナ・ヴァンのクロ・ド・ロッシュグレ畑に隣接している為この名が付いた。 風化した岩や砂、酸化鉄やケイ素が混ざる花崗岩を主体とした土壌。仏評価本にて非常に高い評価を得ている。 TOP Bourgogne Marcel Lapierre Ch.Cambon マルセル・ラピエール/シャトー・カンボン | 27 故マルセル・ラピエールの意思は家族が継いでいく 自然派ワインの父“マルセル・ラピエール” “濃さ”と“スムースな飲み口”が両立 2010 年秋に 60 歳の若さで他界したマルセル・ラピエール。彼の訃報 はボジョレー地区だけでなく、フランス全土、世界各国の醸造家ワイン 愛好家を 悲しませ た。アン リ・フレデリ ック・ロック、 フレデリッ ク・コサー ル、マル ク・アンジ ェリ、フィリ ップ・パカ レ・・・。ボ ジョレー地 区だけで なく多くの造り手達がマルセルの考え方に賛同し、その人柄に魅せられ たと言う。マルセルはジュール・ショヴェ氏の最も近くにいた人物であり、 最も多くを吸収したと言われる。『ワインに対するあらゆる化学を熟知す ることで、あらゆる化学から守る』と言ったジュール・ショヴェ氏の教えに 従い1981年より畑では科学的薬剤は一切排除され、必要に応じて 極僅かの植物由来の堆肥を撒くだけ。火山由来の花崗岩が堆積して できているカンボンの土壌は黒く拳大の岩が散らばっている。下草はあ る程度まで伸ばされ、刈り取られると土に帰される。樹齢も上がり、より 一層葡萄果実はピュアさを増している。区画ごとに収穫された葡萄は 木製の発酵槽に投入される。低い温度を確保されたセラー内ではコー ルド・マセレーションに近い状態に置かれ果実本来の繊細なアロマが抽 出される。発酵は自然酵母のみでゆっくりと始まる。ここでは発酵による 炭酸ガスを利用したセミ・マセラシオン・カルボニックが採用され、嫌気 的環境下で人為的介入なく健全にワインへと変化していく。 ラピエールのワインは醸造過程での最適な判断によってしっかりとした “濃さ”と“フレッシュでスムースな飲み口”を両立させていると言える。 これは長年醸造を繰り返してきた彼らの経験によるものなのだろう。ま たノンフィルターでできる限り少ないSO2添加でボトリングされる。『その 土地で、その土地の自然環境を壊すことなく育てた葡萄を、その土地 に息づく自然酵母によって発酵させ、余計なものを加えたり、余計と判 断したものを引いたりすることなくボトルに詰め込む』そういう酒こそがワ インなのだろう。 商品記号 造り手 69K39 Marcel Lapierre マルセル・ラピエール(シャトー・カンボン) ワイン Beaujolais ボジョレー 家族に引き継がれたマルセルの想い マルセルが亡くなった後は、妻のマリーが中心となり息子マチューら子 供達と共にワイン造りを行っている。『自然派ワインの父』と称されたマ ルセル・ラピエール。飲めば皆が感じるであろうがそのワインには無理が ない。作為がない。そして誰にとっても難しくない。単純な美味しさ、華 やかさが鼻腔から口中からストレートに感じられる。果実の詰まったよう な“濃厚さ”を感 じさせながらも、 どこか“水”のよ うに溶け込んで いってしまう“楽 さ”がある。そし て飲み終えた 後には このワイ ンでしか感じ得 ない満足感で 満たされること となる。カンボン に育つ葡萄、ス トレスのない醸造、そしてこの地に育ったヴィニュロン、全てが揃ってテ ロワールなのかもしれない。マルセルの思いは残された家族によって確 実に受け継がれている。 AOC Beaujolais ヴィンテージ 色 2010 赤 サイズ 750ml 参考上代 2,800 在庫 ◎ 畑では、化学肥料や除草剤・殺虫剤を一切に使わずに葡萄を栽培。厳しい選果を行いながら収穫した葡萄は、天然酵母のみで発酵させる。樹脂タンクの発酵槽でセミ・マセラシオン・カルボニックによる発酵。ピジャー ジュは年によるが、2009年は実施していない。タンクでの発酵の後は大樽に移し残糖分の発酵を続ける。大樽による熟成は発酵期間も含めて約8ヶ月。 69P67 Marcel Lapierre マルセル・ラピエール(シャトー・カンボン) Beaujolais Rose ボジョレー・ロゼ Beaujolais 2011 ロゼ 750ml 2,500 ◎ セニエ方式によって作られるロゼ。畑では、化学肥料や除草剤・殺虫剤を一切に使わずに葡萄を栽培。厳しい選果を行いながら収穫した葡萄は、天然酵母のみで発酵させる。発酵が始まり2日目頃に美しいロゼ色になっ た時点で、木樽の発酵槽から果汁の一部を抜き出した後、発酵を続ける。やや深めの色合いのロゼ。イチゴの様なピュアな赤い果実の香り。爽やかなミネラルと共にグリセリンから来る僅かな甘味が感じられる。和食、特に お寿司などとも相性の良いロゼ。 69H02 Marcel Lapierre マルセル・ラピエール(シャトー・カンボン) Beaujolais "Le Cambon" ボジョレー・ル・カンボン Beaujolais 2009 赤 750ml 3,800 ○ シャトー・カンボンで良い年のみに造られるキュヴェ。”Grille-Midi”と呼ばれる、特別区画の葡萄を使用。この区画には1914年に植えられた古樹も多く含まれ、凝縮した糖度の高い葡萄が出来る。畑では、化学肥料や除 草剤・殺虫剤を一切に使わずに葡萄を栽培。厳しい選果を行いながら収穫した葡萄は、天然酵母のみで発酵させる。樹脂タンクの発酵槽でセミ・マセラシオン・カルボニックによる発酵。ピジャージュは年によるが、2008・ 2009年は実施していない。タンクでの発酵の後は大樽に移し残糖分の発酵を続ける。大樽による熟成は発酵期間も含めて約14ヶ月。 TOP Bourgogne Georges Descombes Beaujolais ジョルジュ・デコンブ | 28 自然な造りから新しいガメイの味わいを追求する 「マルセルのワインに衝撃を受けた」 ジョルジュ・デコンブはワイン醸造学校を卒業後、ワインの瓶詰め会社 で働いていた。ボジョレーの大御所マルセル・ラピエールのワインを瓶 詰めした際、「私が造りたいのはこういうワインだ!!」と、そのワインの 質の高さに衝撃を受けた。それからはマルセルの元へ足繁く通い、す ぐ側でワイン造りを学ぶと共に、自らも家族から譲り受けた畑でワインを 造り始めた。 モルゴンで最も標高の高い畑 師匠マルセルと同じモルゴン村の中でも最も標高の高い 400 メートル の冷涼な丘にある畑を所有している。一部には祖父の代に植えられた 葡萄樹は樹齢 100 年以上のものもあり、高台ならではの昼夜の気温 差でゆっくりと葡萄が熟していく。また、砂利や砂が混じる花崗岩の土 壌の痩せた土地で、除草剤を撒かなくても雑草が生えにくいのだと言う。 手摘みで収穫を行った後は、二酸化炭素の注入を行わずに密閉タン クの中に自然発生した二酸化炭素のみを閉じ込めて行うセミ・マセラシ オン・カルボニック法にて醸造。 発酵時は天然酵母のみを使用 している。また発酵・熟成時には 亜硫酸は一切添加せず、瓶詰 め前に僅かに加えるのみ。「輸送 や保存コンディションの影響を考 えて僅かに加えているが、可能 ならば喜んで亜硫酸の添加を忘 れてみたいものだ」とジョルジュ。 彼は自分では決して“自然派”と は名乗らない。「俺はただ当たり 前の事をしているだけだよ。地球 を汚すような行為はしたくないし、 人の体に悪いような造りはしたく ないだけさ」しかし、彼がいう“当 たり前”の自然な栽培を行う為に は、通常の数倍のリスクと手間が 商品記号 造り手 69M42 George Descombes ジョルジュ・デコンブ か か っ て い る の だ。 例えば天然酵母の みで発酵を行う為に は化学薬品の使用 を避け、収穫時には 雑菌の繁殖源となる 腐敗果を徹底的に 取り除かなくてはなら ない。様々な作業に おいて、通常の数倍 の時間を掛けている。しかし過酷な作業も彼はそれが当然とばかりに “ヌヌス(熊ちゃん)”と呼ばれる大きな体で黙々と進めていくのだ。 グルナッシュさえも彷彿させる力強いガメイ 彼の造るワインはしばしば“ボジョレーで最も力強いワイン”と言われる。 確かに口に含むとグルナッシュさえも彷彿させる豊富なタンニンと凝縮 感に驚く。しかしその奥にやや北向きで冷涼な斜面からの葡萄がもたら す酸がフレッシュさを与え、彼の ガメイ種のワインを奥深い味わ いへと高めている。いわゆるボジ ョレーを典型的な“軽い飲み口” のワインと思いながら彼のワイン を飲むと、誰もがその力強さに 驚く。以前には彼のボジョレーが、 “軽い飲み口”のボジョレーを造 る生産者からの圧力によって、 出荷直前に許可がおりなかった 事がある。その時も彼は動じず、 しかし許可が下りるまでは決して その場を離れなかったという。そ んな彼のワインに対する意思の 強さと彼自身持つ温厚さが、現 れているワインである。 ワイン AOC Beaujolais Cuvee GiGi Beaujolais ボジョレー キュヴェ・ジジ ヴィンテージ 色 2010 赤 サイズ 750ml 参考上代 2,300 在庫 ◎ 収穫後は徐梗せずに葡萄を0~5℃に冷却後、セミ・マセラシオン・カルボニックにて発酵。発酵には天然野生酵母のみを使用し自然発酵させる。発酵・熟成はセメント槽及びグラスファイバー槽を使用。醸造の期間中は 亜硫酸の添加は一切行なわず、瓶詰め前にのみ極小量を添加する。キュヴェになっている“GIGI(ジジ)”は、ジョルジュ・デコンブの最愛の妻ジズレーヌの愛称である。 69M41 George Descombes ジョルジュ・デコンブ Morgon Morgon モルゴン 2011 赤 750ml 2,800 ◎ ヴィリエ・モルゴンの標高の高い(350~400m)小渓谷にある畑の完熟した葡萄を使用。除梗せずに葡萄を0℃~5℃に冷却後、セミマセラシオンカルボニックにて発酵。天然酵母のみ使用。セメント槽及びグラス・ファイ バー槽で発酵・熟成。S02添加は瓶詰め前に極少量のみ。 69M81 George Descombes ジョルジュ・デコンブ Morgon V.V. モルゴン・ヴィエーニュ・ヴィーニュ 2月入港予定 Morgon 2010 赤 750ml 3,900 ○ ジョルジュの祖父が植樹した、ドメーヌで最も古い区画の葡萄を使用。除梗せずに葡萄を0℃~5℃に冷却後、セミマセラシオンカルボニックにて発酵。天然酵母のみ使用。セメント槽及びグラス・ファイバー槽で発酵後木 樽で8ヶ月の熟成。S02添加は瓶詰め前に極少量のみ。 69M82 George Descombes ジョルジュ・デコンブ Brouilly ブルイィ Morgon 2011 赤 750ml 2,800 ◎ コート・ド・ブルイィの丘の麓の位地する畑の完熟した葡萄を使用。徐梗せずに葡萄を0~5℃に冷却後、セミ・マセラシオン・カルボニックにて発酵。天然野生酵母のみを使用し自然発酵させる。発酵・熟成はセメント槽及 びグラスファイバー槽を使用。醸造の期間中は亜硫酸の添加は一切行なわず、瓶詰め前にのみ極小量を添加する。 69M83 George Descombes ジョルジュ・デコンブ Brouilly V.V. ブルイィ・ヴィエーユ・ヴィーニュ Morgon 2010 赤 750ml 3,900 ○ コート・ド・ブルイィの丘を正面に臨む急斜面の区画。日照時間にも恵まれ、完熟した葡萄が育つ。徐梗せずに葡萄を0~5℃に冷却後、セミ・マセラシオン・カルボニックにて発酵。発酵には天然野生酵母のみを使用し自 然発酵させる。セメント槽及びグラスファイバー槽で発酵の後、木樽で約8ヶ月熟成。清澄・フィルター作業は行わない。醸造の期間中は亜硫酸の添加は一切行なわず、瓶詰め前にのみ極小量を添加する。 TOP Côte du Rhône Jean-Luc COLOMBO Cornas ジャン・リュック・コロンボ | 29 時代に合うエレガントなコート・デュ・ローヌを造る てしまった優良区画を地元の年 コート・デュ・ローヌのネゴシア 配者の話を元に探し出し、畑を復 ン及びドメーヌ経営者としてジ 活させるプロジェクトに取り組んで ャン・リュック・コロンボは異色 いる。「両親も私もこのコルナスに の経歴を持っている。元々南 深い愛着がある。この地は内陸 仏 出 身 で 醸 造 を 学 ん だジ ャ 性気候と地中海性気候がぶつか ン・リュック・コロンボは同じく醸 る場所。楢やブナの木が生える 造家の妻アンヌと出会い結婚。 一方で、ローズ・マリーやタイム等 彼女の出身地であるコルナス のハーブも自生している。この環 の地に移り住むと共に1982 境が複雑で奥行きのあるワインを 年に二人で醸造コンサルタント 生みだす。この土地ならではの味 のラボを開設し、コート・デュ・ わいを再興して行きたい」畑では ローヌの造り手を中心に醸造コ リュット・レゾネを導入。コルナス ンサルタントとして活躍する。 の畑に囲まれた丘の上で犬や猫 その後は現在に至るまで延べ ニワトリやロバといった多くの動物達と暮らす彼らにとっては至極当然の 50件以上のドメーヌの醸造コ 事だと言う。またごく浅い表土の下の花崗岩は非常に脆く崩れやすい。 ンサルタントとして働いている 土壌の流失を防ぐ為に細かい木片を畑に敷くなど、独自の手法も積極 が、その中にはドメーヌ・ジャナスなど有名ドメーヌも含まれている。19 的に取り入れている。 95年から本格的にネゴシアンとドメーヌの活動を始める。ドメーヌとして 食事と共に楽しめるワイン造りが重要 は北ローヌと南仏に畑を所有。ネゴシアンとしては自らが醸造コンサル 彼らのワイン造りに対する理念のひとつに“食事と相性の良いワインを タントとして働いている繋がりから、関係生産者の優良畑のブドウを入 造る”という事がある。時にコート・デュ・ローヌのワインはアルコールの 手する事が出来ている。現在はジャン・リュックの出身である南仏でも 高さとタンニンの強さで合わせる料理が難しいとも思われがちである。し 葡萄栽培を行っているが、生産本数が増えてもコロンボ夫婦を中心に かしジャン・リュック・コロンボの ファミリー経営を続けている。2010年からはボルドーとモンペリエ大学 ワインは常にエレガントで焼け で醸造学を修業した一人娘のロールもメゾンに参加。両親と共にコル るようなアルコールの高さは感 ナスの自社畑の開拓などに積極的に取り組んでいる。 じにくい。「我々にとって“食”は ワイン造りと同じ位大事な事。 AOCコルナスの再興を目指す 食事と一緒に楽しめるワインを 現在自社で所有する畑は北ローヌに20ha、ジャン・リュックの出身であ 造りたい。その為にはミネラル・ る南仏に40ha程。特に力を注いでいるのが本拠地コルナスの畑であ アルコール・タンニンのバラン る。コート・デュ・ローヌで最小のアペラシオンで作付面積はわずか120 ス、そして糖分を残さない事が ha程。近隣のアペラシオンとは異なり唯一シラーのみの使用が許され 重要」近年の温暖化の影響、 ている。シラー種が生まれた土地とも言われ、この品種の特徴である 食の嗜好の変化等ワインを取 力強さの中にも洗練された酸とキメの細かいタンニンを持つワインが生 り巻く環境は大きく変わってい まれる。しかし花崗岩土壌の急斜面が複雑に入り組むこの地でのワイ る。ワインと食を愛する彼らだ ン造りは非常に困難で一時は作付面積が90ha以下にまで減少した からこそ、時代に合ったワインを造る事を重視している。「美味しい食事 事 も あ っ た 。 ジ ャ ン ・ リ ュ ッ ク は 1 9 8 2 年 に 丘 の 中 腹 の 区 画 ”Les Ruchets レ・リュッシュ“を購入。その後もAOCを代表する造り手として、 とワインを切り離す事できない。その土地を表現したワインであると共に 良質のコルナスを造り続けている。娘のロールは長年の間に忘れられ 今の時代の食に合うワインを造っていきたい」 醸造コンサルタントからメゾン経営へ ■コルナス レ リュッシュ シラー 100% 花崗岩土壌 90年以上の古木を含む 南東向きの単一区画 非常に急斜面の為、全 て手作業で行われる 表 土 の 流 出を 防 ぐ 為 に 地面には砕いた木片を 敷いている 商品記号 造り手 69N62 Jean-Luc Colombo ジャン・リュック・コロンボ ワイン Cotes du Rhone Les Abeilles de Colombo Blanc コート・デュ・ローヌ・レ・ザベイユ・ド・コロンボ ブラン AOC Cotes du Rhone ヴィンテージ 色 2011 白 サイズ 参考上代 750ml 1,800 在庫 ◎ クレレット80%、ルーサンヌ20%。粘土砂質。南ローヌのラストー、ヴァケラス、ケランヌ地区の畑が主体。クレレットはステンレスタンクにて10~12カ月熟成。ルーサンヌは木樽(2~5年)でシュール・リーにて6カ月の熟 成。 69N56 Jean-Luc Colombo | 30 ジャン・リュック・コロンボ Cotes du Rhone Les Abeilles de Colombo Rouge コート・デュ・ローヌ・レ・ザベイユ・ド・コロンボ ルージュ Cotes du Rhone 2010 赤 750ml 1,800 ◎ グルナッシュ60%、シラー30%、ムールヴェードル10%。粘土砂質。南ローヌのラストー、ヴァケラス、ケランヌ地区の畑が主体。除梗後発酵。ステンレスタンクにて12カ月熟成。 69N57 Jean-Luc Colombo ジャン・リュック・コロンボ Les Collines de Laure Syrah #REF! 2010 赤 750ml 2,000 ◎ Condrieu 2011 白 750ml 6,000 ○ 750ml 3,200 ◎ 6,000 ○ レ・コリーヌ・ド・ロール シラー シラー100%。北ローヌの若木の葡萄主体。手摘み収穫。適切な温度管理の元で発酵。7カ月熟成後に瓶詰め。 69N64 Jean-Luc Colombo ジャン・リュック・コロンボ Condrieu Amour de Dieu コンドリュー アムール・ド・デュー ヴィオニエ100%。花崗岩土壌の南向き斜面の楢の木に囲まれた区画。手摘み収穫。その後バトナージュを行いながら木樽(新樽15%含む2~4年の樽)にて10~12カ月熟成。 69N58 Jean-Luc Colombo ジャン・リュック・コロンボ Crozes Hermitage Les Fees Brunes クローズ・エルミタージュ・レ・フェ・ブリューヌ Crozes Hermitage 2009 赤 シラーの古木100%。花崗岩土壌の斜面及び、ローヌ河の沖積土からなる段丘。除梗した後、適切な温度管理の下ステンレスタンクにて発酵。木樽(新樽15%含む1~4年の樽)にて18カ月熟成。 69N60 Jean-Luc Colombo ジャン・リュック・コロンボ Cornas Les Terres Brulees コルナス・レ・テール・ブリュレ Cornas 2008 赤 750ml シラーの古木100%。花崗岩土壌の斜面。典型的なAOCコルナスの異なる20区画の葡萄をアッサンブラ^ジュ。手摘み収穫。除梗後適切な温度管理の元で3週間発酵。木樽(新樽15%含む1~4年の樽)にて18カ 月熟成。 69N59 Jean-Luc Colombo ジャン・リュック・コロンボ Cornas Les Ruchets コルナス・レ・ルシェ Cornas 2008 赤 750ml 7,800 △ シラー100%。樹齢90年を含む古木。南東向きの単一区画。花崗岩土壌。表土の流出を防ぐ為及び自然農法の一貫として、細かく砕いた木片で地面を覆っている。手摘み収穫。除梗後適切な温度管理の元で1カ月 発酵。木樽(新樽を3分の1含む1~3年の樽)にて20~24カ月熟成。 69N63 Jean-Luc Colombo ジャン・リュック・コロンボ Saint Peray La Belle de Mai サン・ペレ・ラ・ベル・ド・メ Saint Peray 2010 白 750ml 3,600 ○ ルーサンヌ60%、マルサンヌ40%。黄色泥土に覆われた土壌。木樽にてゆっくりと発酵。その後木樽(新樽15%含む2~4年の樽)にて12~16カ月熟成。初めの1カ月はバトナージュを行う。 69N65 Jean-Luc Colombo ジャン・リュック・コロンボ Viognier La Violette ヴィオニエ・ラ・ヴィオレット IGP d'OC 2011 白 750ml 2,000 ◎ IGP d'OC 2010 赤 750ml 2,000 ◎ ヴィオニエ100%。ラングドックの粘土石灰質土壌。適切な温度管理の元で発酵を行った後8~10カ月熟成(5%は木樽) 69N61 Jean-Luc Colombo ジャン・リュック・コロンボ Syrah La Viollette シラー ラ・ヴィオレット シラー100%。ラングドックの粘土石灰質土壌。適切な温度管理の元で発酵を行ったコンクリートタンクにて10~12カ月熟成。 TOP Côte du Rhône Jean-Michel Stéphan Côte-Rôtie ジャン・ミッシェル・ステファン | 31 コート・ロティの元来の味わいを表現する パカレと共にジュール・ショヴェの影響を受ける コート・デュ・ローヌ最北の産 地コート・ロティはリヨンから 車で20分程。ローヌ河の西 側沿って見上げると首が痛く なる様な40℃の急斜面に 葡萄畑が続く場所である。コ ート・ロティには著名な2つの 丘”コート・ブロンド“と”コート・ ブリュンヌ“があるが、ジャ ン・ミッシェル・ステファンは 両方に畑を所有する。その 控えめな人柄と同様に彼の 醸造所は非常に目立たない。 知らない人は見落としてしま いそうな小さな看板が掲げ られた醸造所は、元は果樹 栽培を行っていた父親が収 穫した果物の保管庫として使っていた場所だ。ボジョレーの醸造学校 を卒業したジャン・ミッシェルが家に戻ったのは1991年。生物学と農 学を元にこの地でワイン造りに挑戦している。ラピエール一家やフィリッ プ・パカレとも親交が深く、皆共にジュール・ショヴェの影響を強く受けて いる。急斜面での作業は一部馬による作業を行う他は、殆どを手作業 で行う。化学薬品は一切使わず、必要な場合はボルドー液と硫黄のみ 使用。醸造は228L の木樽を使用するが、SO2は添加していない。 コート・ロティのシラーの元祖“Serine(スリーヌ)種” コート・ロティではシラー種に20%までヴィオニエを混ぜる事が許され ている。ジャン・ミッシェルが拘るのはこの地域で”Serine(スリーヌ)“と 呼ばれるシラー品種だ。80年以前はコート・ロティにはわずか70ha程 しか葡萄畑が無かった。その後この土地のワイン品質の高さが脚光を 浴びた途端に、瞬く間に葡萄畑は200haにまで拡大。その際に多くの クローン・シラーが植えられたが、殆どが南ローヌのシラー種に由来す るクローンであった。対して本来この土地に元々植えられていたシラー 種は”スリーヌ“と呼ばれ、クローン・シラーに比べて収量は落ちるもの の、より繊細で香り豊かな葡萄に仕上がる。ジャン・ミッシェルはこのス 商品記号 造り手 69N01 J.M.Stephan ジャン・ミッシェル・ステファン ワイン Cote Rotie コート・ロティ リーヌに拘りを持ち、キュヴェ”コート・デュ・テュパン“はスリーヌ100% で仕上げている。 現在は畑をメタ イヤージュしてい るが、新しく植樹 する際はボジョレ ーの苗木屋から 購入するマサル セレクションによ るスリーヌ種のみ を植えている。 「スリーヌはこの 土地のテロワー ルを表現するには不可欠。この品種を絶やしてはいけない」 出荷は冬と春しか行わない 「私のワインは非常に繊細だ。品質を保つ為に5月から11月までの出 荷は、全て断っているよ」過去に依頼があり夏場に低温カーでの出荷 を受け入れた所、ワインを引き取りに来たトラックからはその前の積荷 の魚の匂いがしたそう。怒ったジャン・ミッシェルは、ワインは渡さずにト ラックを突き返した事があったという。醸造の過程においてSO2を使わ ない彼のワインは時折還元的な状態が表れる事がある。「状態によっ て は 私 のワ イ ンはカラフェし て貰いたい」 確かにコート・ ロティの中に おいて彼のワ インは特殊と 言われる事も 多い。しかし8 0年代以降コ ート・ロティの 味わいが画 一化して行く中で、エレガントで果実味豊かな彼のワインこそコート・ロテ ィの本来のシラーを表している。 AOC Cote Rotie ヴィンテージ 色 サイズ 参考上代 在庫 2010 赤 750ml 7,800 ◎ 2007 赤 750ml 11,000 ○ コート・ロティの異なる6区画の葡萄を使用。228Lのアリエール産の木樽にて12カ月の熟成。シラー(クローン)90%、ヴィオニエ(マサル・セレクション)10% 69M98 J.M.Stephan ジャン・ミッシェル・ステファン Cote Rotie Coteau de Bassenon コート・ロティ コトー・ド・バスノン Cote Rotie コンドリューに近い1.3haのコトー・ド・バスノン区画。黒雲母を含む片岩と花崗岩を多く含む土壌。スリーヌ60%、シラー40%に少量のヴィオニエをアッサンブラージュしている。16か月木樽にて熟成。濾過及びSO2の添加 は行わない。 69M99 J.M.Stephan ジャン・ミッシェル・ステファン Cote Rotie Coteau de Tupin コート・ロティ コトー・ド・テュパン Cote Rotie 2008 赤 750ml 11,000 ○ 醸造所の裏手の急斜面に広がる2haのコトー・ド・テュパン区画。片麻岩を多く含む。収量は15-20hl/haと非常に低い。スリーヌ100%。36カ月木樽にて熟成。濾過及びSO2の添加は行わない。師匠であるジュール・ ショヴェの考えに基づいて造ったキュヴェ。 TOP Languedoc Chateau de Cazeneuve Pic Saint Loup シャトー・ド・カズヌーヴ | 32 南仏品種で造られる長熟エレガントワイン ラングドックで最も北に位置する産地 「AOCラングドックの中 でも、ここは独自のテロ ワールがある。異なる 土壌がモザイクの様に 広がりワインに複雑な アロマを与える。そして 何より異なるのは気候 的特徴だ」地中海に沿 って広がるワイン産地 ラングドックの中で、ピ ク・サン・ルーはもっとも 北に位地する。ラングドックのドメーヌのあるロレ村を含む13のコミュー ンから成り、ここで造られたワインはAOCコトー・デュ・ラングドックの表 示に加えて“ピック・サン・ルー”というコミューン名を表示する事が出来 る。ピック・サン・ルーの年間平均気温はラングドック全体から比べ非常 に低く、年間降水量は約1200ml。これは30キロ程南のモンペリエに 比べて約2倍となり、乾燥したこのエリアの中では非常に珍しく、昼夜の 気温差も含めて葡萄栽培に適した土地だ。当主のアンドレ・レナルトが このドメーヌを手に入れたのは1987年。当時このドメーヌは所有者達 による畑の分割によって、ほぼ見捨てられた状態であった。そこから15 年以上の月日をかけて葡萄樹の植え替えや醸造所の整備を進めた。 シャトー・ド・カズヌーヴのワインを飲んで驚くのは、何よりもそのエレガン トさである。一般的なラングドックワインで想像されるアルコールの高さ が全面に出たワインでは無く、キメの細かいタンニンとワインに芯を与え る酸が特徴的だ。「ラングドックで最も恵まれたこのテロワールを表現し たワインを造る」 らかい石灰岩に泥灰が混ざる土壌。冷涼な気候と土壌性質から葡萄 はゆっくりと熟す。比べて上部は小石の多く混ざる固い粘土石灰岩土 壌でブドウは先に熟して収穫を迎える。この2つの異なる土壌と南仏系 品種の組み合わせか ら、シャトー・ド・カズヌ ーヴのワインは造られ る。(赤系品種シラ ー・ムールヴェード ル・グルナッシュブラ ン、サンソー、カリニャ ン 白系品種ルーサ ンヌ、マルサンヌ、グ ルナッシュ・ブラン、 ヴィオニエ、ロール、 ミュスカ)。「葡萄畑で必要な作業は時間と手間を掛けても徹底的に行 う。そして醸造中は出来る限り手を加えない様にしている」 長期熟成可能なラングドックワイン 「我々フランス人も含めて、ラングドックワインは早飲みのテーブルワイ ンと思っている人ばかりだ。きちんと造られたピック・サン・ルーのワイン は安心して8~10 年の長期熟成が可能」シャトー・ド・カズヌーヴの熟 成したキュヴェからは角のとれた滑らかなタンニンと驚くほどの余韻を 感じる事が出来る。今 までのラングドックワイ ンの印象を覆す、まさ にエレガントなワイン。 ロレ村の村長も務める アンドレは、今後近隣 の生産者とグループ 南仏系品種を2つの異なる土壌で仕上げる を造り、北ラングドック シャトー・ド・カズヌーヴは現在30hを所有。更に近年隣のコミューンに ワインの品質向上と周 息子のクァンタンが10ha を取得。現在は親子で一緒にワイン造りを行 知を目指していく。 っている。南及び南東向きの畑は標高100m~400mの斜面に点在。 周辺の畑では管理し易いゴブレ仕立てを導入する造り手がいる中でも、 全ての畑でパリサージュを行っている。斜面の下部と醸造所周辺は柔 商品記号 造り手 69M76 Ch de Cazeneuve シャトー・ド・カズヌーヴ ワイン AOC Cazeneuve Blanc カズヌーヴ・ブラン ヴィンテージ 色 Coteaux du Languedoc 2010 Pic-SaintLoup 2010 サイズ 参考上代 在庫 白 750ml 3,200 ◎ 赤 750ml 2,400 ◎ 赤 750ml 3,000 ◎ 粘土石灰質土壌。ルーサンヌ40%グルナッシュ・ブラン30%ヴィオニエ14%ロール8%ミュスカ8%。バトナージュをしながら木樽による熟成。 69M77 Ch de Cazeneuve シャトー・ド・カズヌーヴ Carline Rouge カルリーヌ・ルージュ シラー40%サンソー40%グルナッシュ・ブラン15%。ステンレスタンクによる熟成。 Pic-Saint2009 Loup シラー45%グルナッシュ25%サンソー20%カリニャン10%。 粘土石灰土壌及び粘土泥灰土壌。長めのマセラシオンの後、ステンレスタンク及び大樽にて熟成を行う。 69M78 Ch de Cazeneuve Cazeneuve Calcaires 69M79 Ch de Cazeneuve Cazeneuve Roc Des Mates シャトー・ド・カズヌーヴ シャトー・ド・カズヌーヴ カズヌーヴ・カルケール カズヌーヴ・ロック・デ・マット 12月入港予定 Pic-SaintLoup 2005 赤 750ml 3,900 ○ Pic-SaintLoup 2008 赤 750ml 5,800 ○ シラー80%(樹齢25年以上)グルナッシュ20%。粘土石灰質土壌。30日間のマセラシオンの後18カ月バリック樽にて熟成。新樽比率20%。 69M80 Ch de Cazeneuve シャトー・ド・カズヌーヴ Cazeneuve Le Sang Du Calvaire カズヌーヴ・ル・サン・ドゥ・カルヴェール 95%ムールヴェードル。5%シラー。30日間のマセラシオンの後24カ月バリック樽にて熟成。 TOP Roussillon Mas Amiel Maury マス・アミエル | 33 ヴァン・ドゥー・ナチュレルの代表生産者 グルナッシュ・ノワールの最適地AOCモーリィ ヴァン・ドゥー・ナチュレルの代表産地 としてしられるAOCモーリィ。地中海と ピレネー山脈に挟まれたアペラシオン だ。マス・アミエルはフィロキセラの前 の1816年にからこの地でワイン造りを 行っている。1999年からボルドーにも シャトーを所有するオリヴィエ・デュセ ルが所有している。地中海気候のこの 地は“トラモンターヌ”と呼ばれる強風 が一年を通して吹き冬は温暖で夏は 非常に暑く年間260年以上の晴天に恵まれる乾いた土地である。吹 きさらす風と年間降水量の少なさから非常に痩せた畑は2つの土壌が 露出している。白亜紀セノマニアンの黒色片岩を含む土壌と白亜紀の アルビアンの黒色泥土を含む土壌だ。この地の主要品種はグルナッシ ュ・ノワール。地中海沿岸の痩せたガリーグ(石灰質の荒れ地)の地に 適合する品種だと言う。特に黒色片岩を多く含む丘の中腹及び下部 に植えられている。 ボンボンヌで造られる天然甘口ワイン この造り手の代名詞であ るモーリィはミュタージュと いう技法によって造られる 天然甘口ワイン。グルナッ シュ・ノワールを75%使 用する事が義務付けられ ている。潜在糖度が15% 以 上 の 葡 萄 を使 い 発 酵 途中で葡萄を原料とした アルコールを加え発酵を強制的に停止させる。これによって葡萄本来 商品記号 造り手 69Q12 Mas Amiel マス・アミエル の糖分が残る甘口ワインに仕上がる。「1936年にこの地で甘口ワイン のAOCが定められてからモーリィはフランスを代表するヴァン・ドゥー・ ナチュレルになった。この地の気候、地形、土壌など全ての要素が揃う 事で出来る独自のワインを世界にも広めたい」オリヴィエはモーリ造りに 情熱を傾ける。モーリィのキュヴェ“10アン・ダージュ”“15アン・ダージ ュ”は、屋外に設置されたボンボンヌと呼ばれるガラス製の丸いボトル で造られる。ボンボンヌで1年の熟成を行った後に、350ヘクト・リットル (35,000リットル)の大樽で9年及び14年の熟成。こうする事で果実 に由来するアロマがムーリィ特有のドライフルーツやナッツ香へゆっくり と変化していくと言う。マス・アミエル独自のキュヴェだ。 辛口ワインのAOC認定を目指す モーリィでは恒久的な問題として畑での水不足が挙げられる。オリヴィ エは葡萄畑の改良に積極的に取り組みこの問題に取り組んでいる。 「生きた土壌を造る事で畑が水分を保持する力を引き出したい。その 為にコンポストを畑に撒いたり、畑の間に休耕地をつくり土地のバランス を整えている。馬での耕作も積極 的に進めているよ」また近年ではグ ルナッシュ・ノワールを主体とした辛 口スティル・ワインにも力を入れて いる。「現在は辛口ワインにはAOC モーリィとつける事が出来ずAOCコ ート・ド・ルーションになってしまう。 我々の辛口ワインはこのテロワール の個性をしっかりと反映している。 今後はAOCモーリィと付ける事が 出来るよう働きかけているよ」歴史 の長い造り手だが、甘口・辛口ワイ ン共に今後の更なる品質の向上が 期待出来る。 ワイン Plaisir Blanc AOC 新入港 プレジール・ブラン Cotes du Roussillon ヴィンテージ 色 2011 サイズ 参考上代 在庫 白 750ml 2,800 ◎ 赤 750ml 2,800 ◎ グルナッシュ・ブラン、マカブー、ルーサンヌ、マルサンヌ。片岩の南西向き斜面。除梗せずにプレス。ステンレスタンク及び228Lの木樽にて発酵の後、シュー・ル・リーで熟成。 69Q13 Mas Amiel マス・アミエル Plaisir Rouge 新入港 プレジール・ルージュ Cotes du Roussillon 2011 グルナッシュ・ノワール80%、シラー20%。片岩の南向き及び北向き斜面。畑にはコンポストを撒いている。手摘み収穫。84hlのコンクリートタンクにて発酵、8~12日間のマセラシオン。マロラクティック発酵。 69Q14 Mas Amiel マス・アミエル Plaisir Rose 新入港 プレジール・ロゼ Cotes du Roussillon 2011 ロゼ 750ml 2,600 ◎ 甘 750ml 3,400 ○ 3,800 ○ 4,800 ○ グルナッシュ・ノワール50%、シラー25%、カリニャン20%、ムールヴェードル5%。片岩の南向き及び北向き斜面。手摘み収穫後2回の選果を行う。セニエ方式。 69Q15 Mas Amiel マス・アミエル Muscat 新入港 ミュスカ Muscat de Rivesaltes 2010 ミュスカ・プティ・グラン80%、ミュスカ・ダレキサンドリー20%。PHが高く石の多く混ざる片岩の南向き斜面。手摘み収穫。2回の選果。ステンレスタンクにてアルコール発酵中にミュタージュを行う。 69Q16 Mas Amiel マス・アミエル VINTAGE 新入港 ヴィンテージ Maury 2010 甘 750ml グルナッシュ・ノワール100%。PHが高く石の多く混ざる片岩の南向き斜面。手摘み収穫。2回の選果。ステンレスタンクにてアルコール発酵中にミュタージュを行う。捕酒せずに10カ月熟成。 69Q17 Mas Amiel マス・アミエル 10 ans d'Age 10アン・ダージュ 新入港 Maury NV 甘 750ml グルナッシュ・ノワール90%。マカブー5%。カリニャン5%。片岩・黒色泥土の混ざる南向き斜面。手摘み収穫。2回の選果。アルコール発酵中にミュタージュを行う。捕酒せずに10カ月熟成。屋外のガラス製容器にて1 2カ月の熟成、350HLの大樽にて9年熟成。 69Q18 Mas Amiel マス・アミエル 15ans d'Age 15アン・ダージュ 新入港 Maury NV 甘 750ml 6,000 ○ グルナッシュ・ノワール90%。マカブー5%。カリニャン5%。片岩・黒色泥土の混ざる南向き斜面。手摘み収穫。2回の選果。アルコール発酵中にミュタージュを行う。捕酒せずに10カ月熟成。屋外のガラス製容器にて1 2カ月の熟成、350HLの大樽にて14年熟成。 TOP Provence Château Léoube Borme-Les-Mimosas, France シャトー・レウーブ | 34 南仏の自然の恩恵をワインに表現する ドメーヌ・オットの元所有者が造るプロヴァンス・ワイン 年間を通して欧州 人を魅了する南 仏プロヴァンス。シ ャトー・レウーブの 英人所有者バン フォード家も当初 はバカンス用の別 荘を建てる目的で 古いシャトーと20 ヘクタール程の葡 萄畑のついたこの dddddddddd土 地を購入した。その後に自身もイギリスで25年前からオーガニック農 園とショップを経営する経験からこの地での葡萄栽培のポテンシャル の高さに気付き、敷地内で自然な農法によるワイン造りを決意。荒れ 放題だった葡萄畑の植え替えと整備を初めた。ワイン造りに関しては素 人であった彼が初めに相談をしたのがすぐ隣のル・クロ・ミレイユを所有 するドメーヌ・オットのジャン・ジャック・オットだった。その後ジャン・ジャ ック・オットは2000年に所有するドメーヌ・オットを売却。同時に息子の ロマンと共にシャトー・レウーブの醸造を担当するようになった。現在で もこの2人が醸造責任者を担当し、シャトー・レウーブのワインは飛躍的 に品質を向上させている。 海抜1mの地中海に面した葡萄畑 シャトー・レウーブは地中 海に面した560haの敷地 を所有している。葡萄畑 は65ha程のみでそれ以 外は若干のオリーブ畑が ある他は手つかずの自然 が広がっている。夏は非 常に暑く乾燥した土地だ が、夜の湿った海風が葡 萄樹を冷やし、背後にそ びえる丘陵がミストラルか ら畑を守る。南仏での葡萄栽培には理想的な環境だ。この地では既に 商品記号 造り手 69Q08 Leoube レウーブ ワイン Blanc de Chateau Leoube ブラン・ド・シャトー・レウーブ 紀元前2世紀からローマ人がワイン造りを行っていたという。海岸線ま で数十メートルという海抜1m程の平地から丘の中腹の斜面まで葡萄 畑は敷地内に点在している。敷地内には砂・粘土・結晶片岩など異な る地層が露出している。この土壌の複雑さがシャトー・レウーブのワイン に他のプロヴァンス・ワインと異なる複雑さを与えている。葡萄を植樹す る際には地質調査を徹底的に最も適した品種を選択している。丘側に は結晶片岩と粘土を含む土壌、海岸線近くは砂と粘土を多く含む土 壌がある。特に丘側に多い結晶片岩土壌は日差しに反射するとキラキ ラと輝いて見える程の雲母と大理石を含みミネラルが豊富な土壌だ。 ここには主にグルナッシュが多く植えられているが葡萄樹は地中のミネ ラルを吸収しワインに力強さと繊細さを与える。また畑の周囲にはラベ ンダーやタイムなど野生のハーブ類が自生しており、仕上がるワインの アロマに特有の個性を与えている。 目指すのは風土と自然の法則を尊重したワイン ジャン・ジャック・オットと息子のロマンが目指すのは“この地の風土と自 然の法則を尊重したワイン造り”。イギリスで長年自然農法の経験を積 んだオーナーと共にワイン造りを始めた事で自らがドメーヌ・オットを所 有していた時以上に自然に近い栽培・醸 造を行うようになった。畑ではビオロジック 農法を導入し、収穫は全て手摘み。天然 酵母のみで発酵を行う。異なる土壌が露 出しているシャトー・レオーブでは区画毎に グルナッシュ・シラー・サンソー・ムールヴェ ードル・ロール・セミヨン等最も適した品種 を植えているが、人為的な操作を避け安 定したワインを造る為にワインのタイプ毎に 全ての品種をアッサンブラージュした状態 でプレスを行う。代表キュヴェであるロゼは 全房のままゆっくりと時間をかけてプレスす る事で、このテロワールに由来する複雑な アロマと色調を引き出していく。「広大な自 然に囲まれたシャトー・レオーブはヨーロッ パ中で最も美しく恵まれていた場所。与え られた自然の恵みを最大限表現したワイ ンを造る」 AOC Cotes de Provance ヴィンテージ 色 2011 サイズ 参考上代 在庫 白 750ml 3,200 ○ ロゼ 750ml 2,800 ◎ ロール50%、セミヨン50%。手摘み収穫。プレス、低温浸漬を行った後ステンレスタンクにてアルコール発酵及びマロラクティック発酵を行う。天然酵母のみ使用。 69Q10 Leoube レウーブ Rose de Chateau Leoube ロゼ・ド・シャトー・レウーブ Cotes de Provance 2011 グルナッシュ40%、サンソー40%、シラー10%、ムールヴェードル10%。手摘み収穫。ゆっくりとプレスを行った後にステンレスタンクにてアルコール発酵及びマロラクティック発酵を行う。天然酵母のみ使用。 69Q11 Leoube レウーブ Rose Secret de Leoube ロゼ・スクレ・ド・レウーブ Cotes de Provance 2011 ロゼ 750ml 3,800 ○ 3,200 ○ グルナッシュ40%、サンソー40%、カベルネ・ソーヴィニヨン20%。手摘み収穫。ゆっくりとプレスを行った後にステンレスタンクにてアルコール発酵及びマロラクティック発酵を行う。天然酵母のみ使用。 69Q09 Leoube レウーブ Rouge de Chateau Leoube ルージュ・ド・シャトー・レウーブ Cotes de Provance 2010 シラー60%、グルナッシュ20%、サンソー20%。手摘み収穫。ステンレスタンクにて発酵。その後コンクリートタンクにて最低でも9カ月の熟成。天然酵母のみ使用。 赤 750ml TOP Bordeaux Château le Puy Cote de Francs シャトー・ル・ピュイ | 35 400 年以上の間一度も農薬が使われていない畑 完璧な生態系が葡萄樹を守る 観光客で賑わうサン テミリオンの町から、 シャトー・ル・ピュイま では車で20分程。し かし、そこはまるで嘘 のように、静謐な空 気に包まれている。メ ドック地区の豪 華絢 爛なシャトーとは異な るシンプルな 2 階立 ての醸造所の周囲には葡萄畑と森が続き、周囲の道の車通りはほとん ど無い。「我々の敷地の中では、出来る限り生態系を整えるようにして いる。有機栽培を続ける為には、それが一番大切だ」現在シャトー・ ル・ピュイの敷地は60ha あるが、葡萄を植えているのは38ha のみ。残 る敷地には森や沼が広がり、のんびりと馬や牛が草を食んでいる。「葡 萄畑の周囲の生態系を保つ事で、そこに住む動植物が自然と葡萄を 守ってくれる」例えば葡萄樹が蜘蛛に襲われそうになると、周囲の環境 より蜘蛛の天敵となる昆虫がやってきて、自然と退治してくれる。だから、 化学薬品を使用しなくても毎年良い葡萄を得る事が出来るという。ある 葡萄畑の隣には、わずかに畝の形が残る草の生えた場所がある。「数 年前までは“エミリアン”用の葡萄樹を植えていた場所だ。でも、あそこ に葡萄を植えた事で敷地全体の生態系のバランスが崩れてきた事に 気付き、去年葡萄樹を引き抜いたのです。」フラッグ・シップとなってい るキュヴェの葡萄畑を惜しげも無く引き抜いてしまう程、生態系を重視 している。「森も畑も動物も微生物も全てが生態系の一部で、我々のワ インを造るには欠かす事が出来ない」 微生物の唾液がテロワールの味を生む 「シャトー・ル・ピュイ がテロワールの味わ いを表す事が出来る のは、この土中にいる 微生物の唾液のお陰 だ」葡萄樹の傍らの 驚くほど柔らかい土 壌に立ちながらアモロ ー氏は語る。シャト ー・ル・ピュイの畑に は1立方メートル当たり2億5千万匹の微生物が住み付いている。目に は見えないが、まとめると150グラム程。微生物は葡萄の根に寄生し て、樹液の中の糖分を吸い上げる。その後彼らが吐き出す酸性の唾 液が土中のカルシウムを溶かす事で、土中にミネラルが豊かに含まれ る様になる。このミネラルこそが、その土地ならではのテロワールを表す 要素となるという。つまり土中のミネラルを葡萄樹が吸い上げる事は、 テロワールを葡萄に蓄える事になるのだ。その為には土中の微生物が かかせない。一度でも除草剤や化学薬品を使ってしまうと、土中の微 生物は激減してしまう。必然的にテロワールを表したワインは造れなく なるという事だ。「最近では除草剤や化学薬品を大量に使っている造り 手達でも、皆が自分のワインはテロワールを表現していると主張するが、 それは我々の理論では不可能だ。我々が400年以上も有機栽培にこ だわっているのはテロワールの味わいを表現し続ける為なのだ」 19 世紀より亜硫酸の使用を疑問視していた 『私たちのワイン造り は家族の歴史だ。』 と13代目の現当主 ジャン・ピエール・ア モロー氏。9代目当 主は1868年の時点 で既に酸化防止剤 の使用に疑問を持ち 始める。その後10代 目当主はより滑らか でアロマティックな果汁を得る為に100%除梗を実施、11代目は発 酵中に果帽を十分に浸漬する為に独自の方法を考案した。またワイン に余計な樽の要素を残さない為、全ての樽3年から15年の古樽を使 用。醸造過程において、補糖、人口酵母の添加、濾過・清澄は一切 行わないという徹底した姿勢を貫いている。ジャン・ピエール氏曰く、全 ては『純粋にテロワールを表現する為』に一家のこだわりが代々受け継 がれているのだ。1994年ヴィンテージからはジャン・ピエール氏が息 子のパスカル氏と共にSO2無添加のキュヴェ”バルテルミ”と”マリー・セ シル“を造っている。”バルテルミ“は、最初に酸化防止剤の使用を自 問した9代目の名にちなんでいる赤ワインだ。”マリー・セシル“はセミヨ ン100%で、収穫後は古樽で発酵及び熟成を行い、”バルテルミ“と 同じくSO2を一切使わずに仕上げている。また、”エミリアン“に使われ る酸化防止剤の量も極めて僅かである。発酵及び瓶詰め時にはSO2 を 一 切添 加 せず 、樽 熟 成 の 際の み ボ ン ド・ アセ プ ティ ック( Bonde Asceptique、液体硫黄を入れ樽口に取り付ける栓)を使用し気化させ た硫黄を樽内でごく微量ワインの表面に触れさせる方法をとっている。 また、どのキュヴェも瓶詰は月の動きに注意し、満月から徐々に欠けて いく間に行われ瓶詰め時には最上級のコルクを使用し、手作業でロウ 付けされる。現在、ジャン・ピエールとパスカルは、このシャトー・ル・ピュ イの地を独立したAOCとしての認可を受けるべく動き始めている。もし、 認可された場合には、ボルドー唯一のモノポールとなる。 SO2完全無添加キュヴェ 醸造から瓶詰まで全行程を通してSO2は無添加 天然酵母のみ使用 清涼・濾過はせずに月の満ち 欠けに合わせて瓶詰される ■シャトー・ル・ピュイ バルテルミ メルロ85% カベルネ・ソーヴィニヨン14% カルメネール1% ■シャトー・ル・ピュイ マリー・セシル セミヨン100% ル・ピュイの若樹からつくられるセカンド・ワイン Duc des Nauves 2010 参考上代:3,000 円 デュック・デ・ノーヴ(コート・ド・ボルドー) | 36 ■品種 メルロー70%、カベルネ・フラン20%、カベルネ・ソーヴィニヨン10% ■醸造 畑ではシャトー・ル・ピュイと同様、従来通り化学薬品は一切使わずに栽培。1 00%徐梗後天然酵母のみで2~4週間の発酵。発酵途中ではタンクの上部 まで果汁を入れ、しっかりと果帽を浸漬させ、亜流酸の添加は一切行わずに 仕上げます。その後は区画毎に分けて小さなセメントタンク内で熟成。 ■13代目当主ジャン・ピエール・アモロー氏のコメント 「2010年のメルローは素晴らしい仕上がり。ピュアで溢れるような果実味と良 質のタンニンがある。ワインに含まれる圧倒的な果実味と酸が高いレベルでバ ランスする。そこにシャトー・ル・ピュイの特徴である繊細でビロードの様な赤系 果実ときめの細いタンニンが広がる。重要なのはボルドーでありながらミネラル 感を感じさせるワインを造る事だ」 商品記号 造り手 69K49 Ch Le Puy シャトー・ル・ピュイ ワイン Ch Le Puy Duc des Nauves シャトー・ル・ピュイ・デュック・デ・ノーヴ AOC Côtes de Bordeaux ヴィンテージ 色 2010 赤 サイズ 750ml 参考上代 3,000 在庫 ◎ メルロー70%、カベルネ・フラン20%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%。シャトー・ル・ピュイの樹齢の若い葡萄を使用。ビオディミ。区画毎に分けて小容量のコンクリートタンクにて発酵・熟成。必要に応じてピジャージュ・及 びルモンタージュを行う。清澄・濾過は行わない。SO2は熟成時に極微量のみ使用。手頃な価格でシャトー・ル・ピュイの品質の高さを感じられるキュヴェ。 69M14 Ch Le Puy シャトー・ル・ピュイ Ch Le Puy Emilien シャトー・ル・ピュイ・エミリアン 69F12 Ch Le Puy Ch Le Puy Emilien 69F11 Ch Le Puy Ch Le Puy Emilien 69F09 Ch Le Puy Ch Le Puy Emilien 69F08 Ch Le Puy Ch Le Puy Emilien 69F06 Ch Le Puy Ch Le Puy Emilien シャトー・ル・ピュイ シャトー・ル・ピュイ シャトー・ル・ピュイ シャトー・ル・ピュイ シャトー・ル・ピュイ シャトー・ル・ピュイ・エミリアン シャトー・ル・ピュイ・エミリアン シャトー・ル・ピュイ・エミリアン シャトー・ル・ピュイ・エミリアン シャトー・ル・ピュイ・エミリアン Côtes de Francs 2008 赤 750ml 5,200 Côtes de Francs 2007 赤 750ml 4,500 Côtes de Francs 2006 赤 750ml 4,500 Côtes de Francs 1998 赤 750ml 16,000 Côtes de Francs 1996 赤 750ml 18,000 Côtes de Francs 1994 赤 750ml 16,000 ◎ ◎ ◎ △ △ △ メルロー85%、カベルネ・ソーヴィニヨン14%、カルムネール1%。ビオディナミ。100%除梗。コンクリート槽で2~4週間程天然酵母による発酵の後、澱引きせずに大樽で12カ月の熟成をした後250Lの木樽で更に12カ 月の熟成を行う。清澄・濾過は行わずSO2は大樽での熟成時にのみ極少量を加える。 69F14 Ch Le Puy Ch Le Puy Barthelemy 69F13 Ch Le Puy Ch Le Puy Barthelemy シャトー・ル・ピュイ シャトー・ル・ピュイ シャトー・ル・ピュイ・バルテルミ シャトー・ル・ピュイ・バルテルミ Côtes de Francs 2006 赤 750ml 14,000 Côtes de Francs 2005 赤 750ml 17,000 ○ ○ メルロー85%、カベルネ・ソーヴィニヨン14%、カルムネール1%。ビオディナミ。所有区画の中でも”レ・ロック”と呼ばれる特別区画の葡萄を使用。コンクリート槽で2~4週間程天然酵母による発酵の後、澱引きせずに20 0~250Lの木樽で24カ月の熟成を行う。その間は月の動きに合わせて週に2回のバトナージュを行う。SO2は瓶詰め前も含めて一切添加しない。 69H33 Ch Le Puy シャトー・ル・ピュイ Ch Le Puy Marie-Cecile シャトー・ル・ピュイ・マリーセシル Côtes de Francs 2009 白 750ml 6,500 ○ セミヨン100%。ビオディナミ。100%除梗。圧搾後は木樽で天然酵母のみで発酵。発酵後はそのまま澱引きせずに6カ月熟成。清澄・濾過は行わず月の動きに合わせて瓶詰めする。SO2は一切添加しない。 69P62 Ch Le Puy シャトー・ル・ピュイ Ch Le Puy Rose Marie シャトー・ル・ピュイ・ローズマリー Vin de Pays 2011 ロゼ 750ml 7,800 初ヴィンテージ。メルロー100%(年毎に最適のセパージュを選ぶ)ビオディナミ。セニエ方式によって造られるロゼ。発酵は木樽の中で6~10カ月かけて行われる。SO2は瓶詰め前も含めて一切添加しない。 ○ TOP Bordeaux Terra Vert Bordeaux Selection テラヴェール・ボルドー・セレクション | 37 テロワールの個性、熟成の醍醐味を味わう シャトー・ラトゥールやシャトー・ラフィット・ロートシルトは確かに魅力的なワインである。しかしそれは様々な情報、評価によって、言わば頭で理解し ている限りの魅力ではないだろうか。実際ラトゥールやラフィットは素晴らしいワインであることは揺ぎ無い事実であろう。しかし最近の価格ははたし て適正と言えるのか。ワインの質が価格に比例することはある程度認めなければならないだろうが、現在のトップシャトーの価格がはたしてそのま ま品質に見合うものかどうかの判断は難しい。ラトゥールやラフィットは少々極端な例だがテラヴェールボルドーセレクションではそういった高額銘 柄とは全く異なる分野の、品質を追求した明確なコンセプトに基づいた銘柄を取り揃えたラインナップとなっている。 ① テロワールの個性を引き出したワイン ボルドーワインは他の産地のものとは異なり緻密な理論の積み重ねの末に出来上がる、言わば完成されたものである。それゆえにテロワールや生 産者の感性を表現することが難しい。しかし完成されたものをわざわざ壊して個性的と表現するのは更に邪道ではある。ここにリストアップされる 銘柄はあくまでもテロワールの個性に忠実に自然なワイン造りを目指したもの。葡萄は無農薬、または減農薬で栽培され、自然酵母での発酵を 基本としたワイン造りによりその土地本来の個性を生かすという信念に基づいている。 ② 健全に熟したワイン 今やカベルネ・ソーヴィニヨンやメルローは世界中どこでも作られる品種となった。しかしボルドーワインがその頂点に君臨し続ける理由は一部のト ップシャトーがボルドーブランドを牽引している事実もあるがやはり他の産地では難しい熟成の醍醐味を味わえるからではないだろうか。ボルドーの 土壌が育むカベルネ・ソーヴィニヨン、メルローなどのポテンシャルは健全に熟成してこそボルドーワインの奥深さ、迫力を発揮できる。ここにリスト アップされたバックヴィンテージは生産者の元でゆっくりと熟成を重ね今まさに飲み頃を向かえた銘柄である。 ③ 適正な価格 ワインをより美味しく造るという観点において設備投資や規模の違いこそあれ、ワイン造りの本質に大きな違いはなく、むしろ無駄な費用を全て削 ぎ落としたこれらの生産者こそ真の優良生産者と言える。彼らの造るワインはワイン消費の土台を支え、しばし飲み手に発掘する喜びを与えてい る。今は人気プティ・シャトーとなった銘柄も数年前までは殆ど知られていなかった。そんな例が最も多いのもボルドーという特別な産地だから。こ こにリストアップされた銘柄はそんな可能性も秘めている。 Lamouroux(ラムルー) シャトー・ローザン・セグラのもう一つのセカンドワイン 現在ボルドーの殆どの格付けシャトーはセカンドワインを生産し、グランヴァンと同様の経路で市場に流通している中、シャト ー・ローザン・セグラのセカンドワインは独自の戦略のもとに展開している。一般的にシャトー・ローザン・セグラのセカンドワイ ンはセグラとして知られ、これは日本市場で一社のみが独占販売し、他国でも一つの市場に対して一社がセグラの販売権 を所有する。ところがこのセカンドワインには実はもう一つの”顔”が存在する。テラヴェールがやはり独占的に輸入販売する” ラムルー”である。サードワインやジェネリックワインならともかく、これほど有名なシャトーのセカンドワインがこのような方法取 り扱われるのは極めて珍しく、今後のセカンドワインの流通に影響を与えることがあるかもしれない。しかも二つは同じワイン でありながら価格差があり、ラムルーは後発ゆえに価格においてアドバンテージを与えている。この戦略により市場はある程 度特定されるものの、その市場でのブランディングが可能となり長い目で見た場合、メリットも大きいと考えている。 グランヴァンを意識したワイン造り 醸造、栽培において明確な規定のないセカンドワインのアプローチはシャトーごとに異なる。例えばシャトー・ラトゥールのようにグランヴァンとは異 なる(セカンドワイン専用)畑を使う。シャトー・レオヴィル・ラス・カーズは区画自体がグランヴァンから離れており、醸造の始めの段階からグランヴ ァンとは異なる工程で造られるセカンドワインもある。一方シャトー・ローザン・セグラは「グランヴァンをイメージできるように」と、一部の若木の区画 (樹齢を重ねればグランヴァンとなる)以外はグランヴァンと同区画の葡萄を使い、マセライオンの期間や、熟成期間などグランヴァンと同様の工 程を経て造られる。但し新樽の比率、最終的な葡萄品種比率はそれぞれ異なるが、これは区画ごとにある程度新樽の使用率を決めていること と、ボトリング前のアッサンブラージュ時に最良の比率を優先するためだが、基本品種であるカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローの品種構成には 大きな違いはなく、シャトー・ローザン・セグラの凝縮感、エレガントで繊細な飲み口はラムルーとの共通の個性と言える。 2006▽C.S.52% Me42% P.V.4.5% C.F.1.5% 収量:55hl/ha 2007▽C.S.50% Me48% C.F.2% 収量:55hl/ha Ch. Fleur Haut Gaussens(シャトー・フルール・オー・ゴーサン) リュイリエ家が 3 代に渡って所有するシャトー。フロンサック近郊、ヴェラック村に位置し、リュットレ | 38 ゾネの採用、低収量、セメント発酵槽、排水の循環設備などボルドー・スペリュールとしては極め て志の高い生産者。30ha の広大な畑を所有しながら栽培者との協力で減農薬農法を早くから 取り入れ、収量 45hl/ha に抑えられたぶどうは 100%除梗、選果された上質のぶどうに限定される。 このシャトーでは 2001 頃からそれまで使用していたステンレスタンクから伝統的なセメントの発酵槽に徐々 に移行し、より深みのある味わいを目指している。新樽比率 3 割で 12 ヶ月間熟成されたワインは、強い果 実味が前面に出たモダンな味わいでありながら複雑味があり長い余韻はボルドー・スペリュールの域を超越 した品質といえる。このシャトーではセラーで使用された排水を自前の循環濾過機によって洗浄するなど、 ワインの品質だけでなく環境への配慮にも気を配っている。「自然の恩恵に与る者の責任として当然のこと」 と語るエルベ・リュイリエ氏のワインはワイン・スペクテータ、ギド・アシェット、クラスマンなどでも高く評価。 ☆WS-85~88 AOC:Bordeaux Superieur ▽Me90% C.S.5%, C.F.5% 醸造コンサルタントは Sociando Mallet, La Tour Carnet で成功を収めたオリヴィエ・ドウゥガ。右岸のステフ ァン・ドノンクールに対して左岸のオリヴィエ・ドウゥガと称される人気コンサルタント。 Ch Bournac(シャトー・ブルナック) ボルドー北部:レスパールメドック近くのCivrac村の実力派ワイナリー。ジロンド川から南南東約 6 kmに位置し、土壌は粘土石灰質土壌。1 ヘクタール当り 30hlと収量を抑える事により、高密度な味 わいを実現している。長いマセラシオンによる綺麗なタンニンが特徴的なワイン。ステンレスタンク での醗酵後、一年間フランス産バリックにて樽熟成(新樽率:67%)がエレガントさもたらし、メルロ ーが果実味を構成、そしてカベルネソーヴィニヨンが味わいの軸を構成する。柔らかなスパイシーさ (ナツメグやグローブなど)と赤い実の果実味が特徴的。Guide Hachette誌等にて高評価。 AOC:Medoc ▽Me45% C.S.55% 醸造コンサルタントは Sociando Mallet, La Tour Carnet で成功を収め たオリヴィエ・ドウゥガ。右岸のステファン・ドノンクールに対して左岸のオリヴィエ・ドウゥガと称される人気コン サルタント。 今注目すべき醸造コンサルタント『オリヴィエ・ドゥウガ』 シャトー・ソシアンド・マレ、シャトー・ラ・トゥール・カルネ、更にはクリュ・モンプレジールなどを成功を収めたオリヴィエ・ドウゥガ。 右岸のステファン・ドノンクールに対して左岸のオリヴィエ・ドウゥガと称される今最も注目されているコンサルタント。ミッシェル ・ローラン等画一的で濃厚なワインからボルドーにおいても“テロワールに敬意を払った土地の味がするワイン”を目指し、その 土地本来の味わいの追求を最重要事項としたワイン造りが特徴です。ワインはどれもアタック中心の単調な味わいではなく、 余韻に満足感を残す伸びのあるワインに仕上げられる。 Jean-Luc Thinevin / Bad Boy (ジャン・リュック・テュヌヴァン/バッド・ボーイ) 銀行員からボルドーネゴシャンへと転身した特異な経歴の持ち主。ワイン商を経て、後に念願のワ イン造りをスタート。サンテミリオンの選び抜いた畑の区画を購入し、シャトー・ヴァランドローを生産。 わずか二年でトップシャトーと方を並べるほどの評価を得るなど、ボルドー最高のサクセスストーリー はワイン愛好家の伝説となる。彼の持ち味である、ずっしりと存在感のあるワインは地道な畑仕事の たまもの。一房一房丁寧に気の遠くなるような厳しい仕事が行き届いているからこそ、その後のワイ ン造りが生きる。彼に続く若い醸造家の手本にもなっている。今やテュヌヴァンは生産者としてだけ でなく、醸造コンサルタント、そして同時に自身のワイン会社を持ち、幅広くワイン界に貢献している。 バッド・ボーイもジャン・リュック・テュヌヴァンの遊び心、そして彼のワイン造りへの姿 勢がふんだんに盛り込まれたワインとして 2006 ファーストヴィンテージがリリース。高品質低価 格であるならたとえ産地をボルドーとしなくても、という型破りのワインとして注目を集める。従 来の原産地呼称制度に対する彼の挑戦でもあり、そんな気概の表れが“Bad Boy”である。もちろん ワイン自体の出来は極めて上質。樹齢 40 年のメルローが主体となっていますがダークチェリーやブラックベリーのような黒果実 の香りにコーヒーを思わせる香ばしさのある、重厚で凝縮感を大いに感じるワインです。生産量は偶然とは思えぬ 6666 ケース(6 入り) 。このワインの由来となったのは、ジャン・リュックを“やんちゃ者”と評価したロバート・パーカーJr.の言葉。 Ch.Pavillon Figeac (シャトー・パヴィヨン・フィジャック) シュヴァル・ブランの隣家に佇む未知の伏兵 ここ数年で極めて高額になりすぎたシャトー・シュヴァル・ブラン。今や簡単には購入できないワインとってしまった。メドック、 ポムロールでも同様のシャトーが増えたため、人々の求めるものもここ数年で大きく様変わりしている。高額帯から中高額 帯へ、中高額帯から低中額帯へと一段階下げてボルドーワインを楽しんでいる人も多い。一見悲観的にも思える状況だ が今の成熟しつつある日本市場の消費者にはフランスを凌ぐ知識が備わり自ら発掘する事を学び楽しむようになった。恵 | 39 まれた立地、実力のある著名な醸造家、コンサルタントの手によって高い品質のワインが次から次へと産まれている。だ が知名度の低さゆえに正当に評価される機会になかなかめぐり合わないでいる。特にサンテミリオンは規模の小さなシャト ーがひしめき合い、その機会をさらに小さくしている。シャトー・パヴィヨン・フィジャックはまさにそんな状況にあるシャトーの 一つであり、本来の質の高さを正当に評価されるべきシャトーである。 このシャトーの最も注目すべき点は畑のロケーション。先述のシャトー・ シュヴァル・ブランの目と鼻の先、通りを一本隔てた立地に約 7ha の畑 を持つ。さらに周りを見渡せばシャトー・フィジャック、シャトー・ラトゥー ル・パン・フィジャック、さらにはポムロールのシャトー・ボールガールや シャトー・ラ・コンセイアントなど錚々たる名門シャトーが集中している地 区である。この地区は粘土勝ちのサンテミリオンでは珍しく砂利や砂質 が多く堆積している土壌でその土壌の特性を引き出すため平均樹齢 は45年を下回ることはなく、収量を40hl/ha に制限している。そしてシ ュヴァル・ブラン同様にカベルネ・フランの比率が高く、深遠で濃縮度 の高いワインを造る。収穫はもちろん手摘みで選果台使い選果を行う。 近年有機栽培に完全転換し、更なるテロワールの表現に力を入れて いる。 【その他のテクニカル情報】 ▽Me65% C.F.35% 発酵・マセラシオン:セメントタンク 樽熟成:10~15 ヶ月(毎年 50%の新樽を使用) 卵白を使ってのコラージュ(ノンフィル ター) L (Generique) Sauternes (エル/(ジェネリック)ソーテルヌ) 世界最高の貴腐ワインが産んだジェネリック 残念ながらシャトーの名称を明確にすることは出来ないが”世界最高の貴腐ワインを造る”といえば誰もがその名前 を浮かべることができる。シャトー・ラフィット、シュヴァル・ブラン、オーゾンヌと同じように今や簡単には手の届かない 存在となってしまったシャトーにもセカンドワインという逃げ道が存在する。しかしセカンドワインを生産しないこのシャト ーは文字通り高嶺の花となり、通常の流通網からさえ姿を消しつつある。しかしそうなってしまったのにも、それなりの 理由があり常にトップでい続ける努力を怠らない狂信的とも言える品質の追求に余念がないからである。一部ではあ るが以下に挙げたいくつかの具体例によってこのシャトーの姿が見えてくる。 固有の微気候を伴う完璧な立地条件がある。 8hl/ha の超低収量。 97Kmにも及ぶパイプを用いた精巧な排水システムを設置した。 セカンドワインを生産しない 経済的な損失やトラブルを斟酌せずに、最も良質なワインだけを生産しようという狂信的とも言える執念が存在する。 最高の品質が維持できないと判断されるとその年は一本も生産されない。 ストイックなまでの姿勢は畑仕事にとどまらずセラーにおいても厳しい基準が設けられ、もともと少ない生産 量は毎年数樽がボトリングされずそれらの樽はこのシャトーの名を冠することなく他者へ販売される。しかし 他のシャトーと異なりセカンドワイン、サードワインを生産しないため樽で選別される工程の最後の部分まで はグランヴァンとして扱われ、実質的なワインの品質はグランヴァンと変わらない極めて高いものとなる。こ のワインはその数樽を独占的に定期購入するネゴシャンが瓶詰め後に引き取りジェネリックワインとして販 売されたもの。 【Se80% SB20%】 商品記号 造り手 69M55 Ch. Rauzan Segla ワイン AOC Lamouroux ヴィンテージ 色 サイズ 参考上代 在庫 Margaux 2007 赤 750ml 5,200 ◎ Medoc 2002 赤 750ml 2,700 × 69N93 Ch. Fleur Haut Gaussens Bordeaux Superieur 2009 赤 750ml 2,500 ◎ 69P51 Ch. Pavillon Figeac St Emilion GC 2003 赤 750ml 4,300 ◎ AC Bordeaux 2008 赤 750ml 3,800 ◎ Sauternes 2009 白 750ml 7,000 ○ シャトー・ローザン・セグラ ラムルー 69963 Ch. Bournac 1月入港予定 シャトー・ブルナック | 40 シャトー・フルール・オー・ゴーサン シャトー・パヴィヨン・フィジャック 69D85 Jean Luc Thunevin ジャン・リュック・テュヌヴァン 69P99 L エル Bad Boy バッド・ボーイ (Generique) Sauternes (ジェネリック・ソーテルヌ)
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