日内連情報 - 日本内燃機関連合会

ISSN 0287-122X
No. 97
日内連情報
January, 2010
日本内燃機関連合会
Japan Internal Combustion Engine Federation
〒105-0004 東京都港区新橋 1-6-6 木村ビル 6F
電話
:03-3574-7882
FAX
:03-3574-7883
E-mail
:[email protected]
Web site :http://www.jicef.org
Information of the JICEF
目
次
I.新年のご挨拶 ··················································································································· 浅野 雄一 ························
New Year’s Greetings from President of JICEF ···························································· ASANO, Yuichi
Ⅱ.CIMAC 次期(2010 年―2013 年)会長に決定のご挨拶 ························································ 伊藤 恭裕 ··························
Greetings for elected to be next PRESIDENT of CIMAC ··············································· ITOH, Yasuhiro
Ⅲ.2009 年 11 月 CIMAC 評議員会出席報告 ···································································· 伊藤 恭裕、他 ················
Report of CIMAC Council Meeting, Hamburg, November 2009 ··································· ITOH, Yasuhiro、et al.
Ⅳ.CIMAC WG 関連 Reports of CIMAC WG activities
Ⅳ−Ⅰ CIMAC WG8 “潤滑油”
マンチェスター国際会議(2009 年 9 月)出席報告 ········································· 山口 正隆 ························
Report of CIMAC WG8 " Marine Lubricants " in Manchester , September 2009························· YAMAGUCHI, Masataka
Ⅳ−Ⅱ CIMAC WG17 “ガス機関”
ルツェルン国際会議(2009 年 10 月)出席報告 ·············································· 後藤 悟 ····························
Report of CIMAC WG17 "Gas Engine" in Luzern, October 2009 ····················· GOTO, Satoru
Ⅳ−Ⅲ CIMAC WG4 “クランク軸のルール”
アウグスブルグ国際会議(2009 年 11 月)出席報告 ······································· 藤綱 宣之 ··························
Report of CIMAC WG4 "Crankshaft Rules" in Augsburg, November 2009 ······ FUJITSUNA, Nobuyuki
Ⅳ−Ⅳ CIMAC WG5 “排気エミッション”
ロストック(ドイツ)国際会議(2009 年 12 月)出席報告 ································ 川上 雅由 ························
Report of CIMAC WG5 "Exhaust Emission Controls" in Rostock, December 2009 ········ KAWAKAMI, Masayoshi
Ⅴ. ISO 関連 Reports of ISO Meetings
Ⅴ−Ⅰ ISO/TC70/ (往復動内燃機関),TC70/SC8(排気排出物測定)
上海国際会議(2009 年 9 月)出席報告 ···························································· 岡田 博、他 ··················
Report of ISO/TC70,TC70/SC8 Meeting in Shanghai, September 2009 ········· OKADA, Hiroshi, et al.
Ⅴ−Ⅱ ISO/TC192/WG9 (発電用ガスタービン)
スウィンドン(英国)国際会議(2009 年 9 月)出席報告 ·································· 田中 良造 ······················
Report of ISO/TC192/WG9 Meeting in Swindon, September 2009 ··················· TANAKA, Ryouzou
Ⅴ−Ⅲ ISO/TC70/sc7 (潤滑油ろ過器試験)
ベルリン国際会議(2009 年 10 月)出席報告 ·················································· 大庭 敏記 ······················
Report of ISO/TC192/WG9 Meeting in Berlin, October 2009 ··························· OHBA, Toshinori
Ⅵ. 標準化事業関係作業進む ····························································································· 鈴木 章夫 ························
Progress Reports on ISO and JIS Activities in Japan ······································· SUZUKI, Akio
事務局通信
Information from JICEF
1 日内連 関係者訃報 ···················································································································································
2 日内連主催講演会(計画) ·············································································································································
3 CIMAC Working Group 国内対応委員会一覧表 ·······································································································
4 日内連主要行事等一覧 ···············································································································································
事務局後記 Postscript ···························································································································································
1頁
2頁
3頁
8頁
11 頁
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34 頁
Ⅰ. 新 年 のご挨 拶
日本内燃機関連合会
会長
浅野 雄一*
新年明けましておめでとうございます。年頭に当たり、日本内燃機関連合会(日内連)を代表して、一言ご
挨拶を申し上げます。
さて、経済情勢は百年に一度と言われる(そうでないことを祈りますが)先の見えない状況の中にあります
が、内燃機関に携わる我々を取り巻く環境もまた混沌としております。いわゆる「地球環境を守ろう」とい
うフィーバーの下で太陽光利用、風力利用あるいは燃料電池などの新たなエネルギー発生システムが「にぎ
やか」という表現がおかしくないくらいにもてはやされ、従来の主役であった内燃機関に代表される原動機
はあたかも脇役のような立場に置かれていると言っても過言ではないでしょう。
しかしながら冷静に考えれば、世界の人口が減り経済規模も縮小する、という最悪のシナリオが起こらな
い限り、エネルギー需要は増えるはずで、これを新エネルギーだけで賄えるとは到底考えられません。むし
ろこれらの新エネルギーとうまく共存を図り、従来からの高効率化の推進や水素などの新燃料利用への適応
を進めることで内燃機関がこれからも主役として存在することが可能であると確信しています。いずれにせ
よ産業革命以来の技術的変革点に立っているとの認識で我々の進むべき道を見極める必要があると思いま
す。
ご存知のように、本年 6 月には CIMAC 大会がノルウェーのベルゲンで開催されますが、本大会への論
文の投稿数及び採用数を見ても日本はドイツと共に双璧です。高い技術レベルと開発意欲の表われと言え、
日本が世界をリードするという自負を持っても当然のことと思います。このような中、本 CIMAC 大会の後、
現 CIMAC 副会長で日内連副会長でもある伊藤恭裕氏(新潟原動機(株) 常務取締役)が第 20 代の CIMAC 会
長に就任されます。第 10 代の柴田氏以来 25 年ぶりのことであり真に嬉しく心強いものがあります。これ
を契機に益々日本の発信力を高めると共に、CIMAC との連携を通して会員の皆様方のお役に立てるような
活動を強化してまいりますので、より一層のご指導とご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
余談になりますが、この前ある脳科学者が「年を取ると 1 年が経つのが早いと言うが、それは待ち遠しい
と思うものが無いから。子供は夏休みや遠足や運動会など、あといくつ寝ると・・・があるから時間が遅い
と感じる、大人も待ち遠しいことを作ればいい」という話をしていました。さて皆様方は待ち遠しいことが
おありでしょうか?作れるでしょうか?今年こそは待ち遠しいことの多い明るい 1 年であって欲しいと切
に祈りながら新年のご挨拶とさせていただきます。
*
川崎重工業(株)
代表取締役常務
1
Ⅱ. CIMAC 次期(2010−2013 年)会長に決定のご挨拶
CIMAC 次期会長
伊藤 恭裕*
去る 11 月の CIMAC 評議員会において、日内連の推薦により次期会長に就任することが決まりまし
た。CIMAC 約 60 年の歴史の中で日本から二人目の会長であり、大変名誉なことであると同時に、
CIMAC に対する日本のこれまでの様々な貢献が評価された結果であると理解しています。
先の柴田会長は 1985 年の就任で第 10 代会長でありました。今回、私が第 20 代で柴田会長から数え
て 25 年目の就任なりますが、大変区切りが良い数字であり、因縁らしきものも感じます。
私が CIMAC 会長の要職に推薦され、就任できますのも、日内連および業界関係者・諸先輩の CIMAC
へのこれまでの貢献による結果であります。こうした方々の期待を裏切らないよう、そして満場一致で
承認して頂いた加盟各国・各社の期待を裏切らないよう、誠心誠意努力して参ります。
CIMAC の母体である大型エンジンの分野では、日本を初め韓国、中国の極東諸国は、その生産量や
船舶の建造量に代表される利用量ではもはや世界の中心であります。その中で、日本の代表はこれまで
歴代の会長・副会長を務め、ワーキンググループ(WG)にも積極的に参加し、日本からの意見を述べ、
CIMAC の運営に参加して来ました。しかし、日本を除く両国の CIMAC の運営に対する貢献度は高い
とは言えません。CIMAC の要職の殆どが欧州の人たちで占められているのも仕方がないことと思いま
す。
折しも、2013 年の CIMAC 大会は、中国(上海)で開催されることに決まりました。第 20 代 CIMAC
会長としての大きな仕事は、韓国・中国両国の CIMAC 活動への参加・貢献を増やし、日本を含めて極
東地域を CIMAC 活動のもう一つの中心にすることであろうと思います。そして、その中では当然日本
がリーダーシップを取らなければなりません。
CIMAC Cascades の日本開催や WG への参加など、これまで以上に積極的に貢献して行きたいと思
います。
日内連会員各位のご協力とご支援をお願いして、就任のご挨拶とします。
*
新潟原動機(株) 常務取締役
2
Ⅲ. CIMAC 評 議 員 会 (2009 年 11 月 ) 出 席 報 告
CIMAC 副会長
CIMAC 評議員
1. 日時:
2009(平成 20)年 11 月 25 日 10:00~15:30
伊藤 恭裕 *
山田 知夫 **
今回からの新評議員の酒井氏(川崎重工)は、所用
あり出席できなかった。
評議員会での主要議事は、今回の重要案件である、
次期 CIMAC 会長・役員の選出、2013 年 CIMAC 大
会開催地の決定、の他通常議題のタスクフォース進
捗、CIMAC 会員関連、WG 活動状況、CIMAC 広報
活動(CIMAC CIRCLE 他)、ベルゲン大会準備状況、
財務、他についてである。
議事に先立ち、Wojik 会長より新規 CM(企業会員)
として、初めて出席したメンバーの紹介があった。
2. 会場
ドイツ、ハンブルグ市、博物館船 係留帆船
"RICKMER RICKMERS” 内
3. 出席者:
CIMAC 役員、11 カ国の NMA (National Member
Association)からの評議員、3 カ国の CM (Corporate
Member;5 社)からの出席者等、総勢 31 名の参加で
開催された。韓国、及び米国からの評議員は欠席で
あった。
5. 議事要約:
5.1 議題の確認:
事前に提案された議事に対し、会長から、今回の
重要案件である、次期 CIMAC 会長・役員の選出、
2013 年 CIMAC 大会開催地の決定、の 2 件は昼食前
に済ませたい旨の提案があり、了承された。
5.2 前回議事録の確認:
前回(5 月 13 日)評議員会の議事録に関し異議及び
質問はなく、原案とおり議事録が承認された。
5.3 前回評議員会決議に基づくアクション:
前回会議決議に基づくアクションの進捗が確認さ
れた。主な内容は以下のとおり。
・Mr.Egeberg の退職(引き続き評議員会には参加す
る)、高畑氏の評議員退任に際し、事務局から感謝
の手紙を送付。
・CASCADES の準備状況。詳細は別途議題時説明。
・退会した OAO Kolomensky Zadov 社と Dresser
Waukesha 社には、いつでも歓迎の手紙を送付した。
・Generadora Electrica 社の会費滞納の件は、連絡取
ったが、その後の反応なし。今後の対応は役員会
で検討する。
・WG15 と 16 の活動状況確認した。
・Marintec China での CIMAC CIRCLE の件は本件議
事での説明。
・ウィーン大会のスポンサ−シップ方針情報はベル
ゲン大会組織委員会に説明した。
・業界誌への情報提供は、Ramakumar 氏と連絡とっ
ている。
・CIMAC 大会契約書は、ベルゲン大会組織委員会
に内容確認してもらい、問題なし。今後の大会で
活用していく。
・会費滞納会社への督促は、事務局が続けている。
会場の帆船 "RICKMER RICKMERS
会議の様子
4. 概要:
前日の CIMAC 役員会に続けて開催された。日本
からは、CIMAC 副会長の伊藤氏(新潟原動機)、評議
員の山田(日内連)の 2 名が出席した。
*
**
新潟原動機(株)
日内連
3
(4) 会費関連:
5.4 次期 CIMAC 会長(第 20 代;2010 年∼2013 年)
① 入場料(NOK 、25% VAT 込み):
選出:
・Wojik 現会長から;
CIMAC メンバー; 14,000,
・「前日の役員会では、満場一致で、現副会長であ
非会員; 15,000, 発表者; 9,500
;
6,000, 同伴者; 3,000
り、CIMAC 活動に長年貢献してきた伊藤氏を新
学生
会長として評議員会に推薦することにした」、と
(ご参考)2009.11.20 三菱東京 UFJ 換算レート:
USD
EUR
NOK
90.06
134.41
16.14
CASH.S: 91.86
136.91
18.14
の説明あり。
TTS:
・評議員会では異議なく、満場一致で伊藤氏が次期
会長に決定した。(注:日本人としては10代目、1985
② 採算:464 名の有料入場者が「採算分岐点」と
年11月∼1987年11月、の柴田万寿太郎氏に続く二
計画し、最低でも 500 名+同伴 50 名以上を見
人目)
込んでいる。
(5) 当日配布資料:
5.5 2013 年 CIMAC 大会開催地の決定:
結論としては、中国(上海市)が 2013 年 CIMAC 大
① 論文はメモリースティック
② 会場内は、インターネット端末、無線 LAN が
会開催地に決定された。
(1) 経緯・選出方法:
無料で使用可能。
③ アブストラクトは、「コングレスバッグ」に、
・立候補国、インド、中国、ベルギー、がそれぞ
れ約 10 分のプレゼン・5 分の質疑応答を実施。
印刷物で配布。
(6) 今後の予定:
・投票数:
① 1 月中旬:”Preliminary Programme” を CIMAC
・NMA(国代表組織)は 2 票、CM (企業会員)は国
website で公表
毎に 1 票。
② 1 月 31 日:”Preiliminary Programme” を郵送
・出席者数から、投票数は;
NMA 22 表、 CM 3 票
③ 1 月 31 日:論文締め切り
合計 25 票
④ 3 月 15 日:”Final Programme” 印刷
・51%以上獲得国が選出。1 回の投票で 51%に達
しなければ、上位二国で再投票。
5.7 CIMAC CASCADES(CAse Studies in Combustion
・記名有無は、協議の結果「無記名」となった。
(2) 投票結果:
engine Applications and Design ExperienceS)::
中国 15 票、ベルギー6 票、インド 4 票
(無効票
若手技術者(企業、大学)を燃焼機関関連企業・研
無し)で、2013 年 CIMAC 開催地は中国(上海市)
究により関心を持ってもらうための動機付けの機会
に決定した。
とする。最優秀発表者は次の CIMAC 大会に招待さ
れる。
5.6CIMAC 2010 年
(1) 第一回開催関連:
ベルゲン大会準備状況:
(1) 論文応募・選考状況:応募数 292 編から講演 184
① 日時、場所:
編と 77 編のポスターセッションを採用。
2009 年 11 月 26 日、ハンブルグ、GL
(主要国別講演 採用/応募数の 採用部門からの
② テーマ:“Fuel injection and fuels”
別途の情報:ドイツ 42/55、日本 30/41、フィン
(実プロジェクトに係わる研究内容)
ランド 19/26、スイス 18/19、デンマーク 14/16)
③ 参加予定者:71 名(11 月 19 日
(2) コリントラスト( Collin Trust) 講演(基調講演)案:
時点)
(2) 第二回開催予定:
・Proffesor Kjell Aleklett
2011 年 日本での開催を計画。
・Uppsala University, Sweden
・テーマ:“Beyond Oil”
5.8 会員異動:
(3) パネル討論案:
① Diesel Engine Panel:
(1) 新規企業会員:
“Will gas engine replace the
・“Anglo Belgian Corporation N. V.”(ベルギー)
diesel engines “ (?)
② Gas Engine Panel :
・“Sealub Alliance America's Inc. (Gulf Oil Marine)”
“Gas engines for marine
(アメリカ)
applications” (?)
(2) 退会企業会員:
③ Final panel discussion ( User panel) :
・OAO “Kolomensky Zavod”
次回 WG “Users” の会議 (プサン) (その後結果
(3) 現状企業会員数:
的には開催されず)後に決定
4
26
5.9 各 WG 活動状況報告:
・WG16 (補機システム):2007 年から会合なし。役
員会は廃止を提案。評議員会で「廃止」を決定。
必要性が出てくれば、再度立ち上げる。
・WG18(機関室安全性):2007 年から 5 回の会合開
かれているが、メンバーがばらばらになってき
て危機的状況。2010 年 5 月にプログレスレポー
トを出させる。
・WG2(船級):
・IACS との協議を通し、船級間の規則の共通化
を時代のニーズに合わせ、進めることを主目
的とする。
・他の WG 4、14、15、18 と連携。
・IACS Machinery Panel(MP)との協議会を開催。
・主要議題としては「認証の船級間の共通化」
「2 サイクル機関の部品純正供給」「機関認証
の有効期限」等々を協議中。
・WG4(クランク軸):
・設計基準の見直し(最新計算ツールの活用を考
慮して)を目的としている。
・応力集中計算のガイドライン。
・応力計測関連ガイドライン、と計算精度向上。
・WG5(排気エミッション):
・舶用・陸用機関の排気ガスの環境問題に対 し、
情報交換・協議により、貢献することを目的
としている。
・IMO、US-EPA、Asia、CARB、EU、River Rhine、
World Bank、等々の規則の情報交換。
・2008 年秋に、NOx、SOx、PM に関するガイド
ラインを発行した(会員は CIMAC、日内連 HP
から入手可能)。
・WG7(重油):
・業界(製造・使用)の最新情報に基づき専門家の
知見・意見を集約し、ガイドライン等により会
員にツールを提供することを目的とする。
・IMO 依頼による、ISO8217(燃料油規格)の見直
しの支援。
・ 発 行 済 の CIMAC Recommendation ( 会 員 は
CIMAC から入手可能。日内連 HP からのリン
クあり)の見直し。
・WG8(潤滑油):
・業界関係者へ、最新情報に基づくガイドライ
ン等で貢献することを目的とする。
・2 サイクル機関と 4 サイクル機関に関するガイ
ドラインは発行済(会員は CIMAC から入手可
能。日内連 HP からのリンクあり)。
・「廃油分析」に関する CIMAC Guideline を 2010
年春に発行予定。
本 件 に 関 す る 2 サ イ ク ル 機 関 の CIMAC
Recommendation を見直す。
・排気ガス規制による、潤滑油への影響を検討。
5
・WG15(電子機器とソウトウェア):
・電子機器と機関の自動化の信頼性と安全の向
上に貢献することを目的とする。
・IACS への専門家の立場での意見提案。
・IACS への FMEA に関する意見提案。
・今後技術情報をまとめる。
・WG17(ガス機関):
・ガス機関に関する全ての事項(排気、性能、安
全、ガス品質、等)を協議し技術情報を発行す
ることを目的とする。
・NOx規制、LNG、大気条件の性能に関する影
響に関するPosition(方針書)Paperを発行済(会
員に限らずCIMACから入手可能。日内連HPか
らのリンクあり)。
・次の Position Paper の作業を始めている。
5.10 各国 NMA からの活動状況報告:
・オーストリア
・年 2 回の会合(評議員会の約 2 週間前)。
・会合時にゲストによる講演を実施。
・スイス
・会員数は9とゲスト5。
・年 2 回の会合(3 月と 11 月)。
・中国
・会員数は 116。
・学会としての役員会、技術講演会開催
・ドイツ
・新規会員 3 社。現会員数は 39。
・会員の会合年 2 回。
・データベースでの技術情報配布。
・デンマーク
・会員数は 34。
・役員会は年に 1-3 回。会員の会合年 1 回。
・E-mail での Newsletter を頻繁に配布。
・フィンランド
・会員の会合は年 2 回。
・講演会を 1 回開催。
・特別な技術情報の配布はしていない。
・フランス
・会員数は 18。
・会員の会合(講演会)は年 2 回。
・特別な技術情報の配布はしていない。
・ギリシャ
・会員数は 28。新会員 TSAKOS。
・役員会は年 1 回。会員の会合は年 1 回。
・CIMAC 事務局の情報を配布。
・インド
・会員数は 13。
・役員会は年 1 回。
・講演会を 1 回開催。
・CIMAC 事務局の情報を配布。
6. 感想:
今回の役員会・評議員会は、新しい催しである
CIMAC Cascades の開催との関連で、いつものフラン
クフルトではなくハンブルグで開催されました。前
述のごとく、博物館となっている帆船の中で行われ、
港町らしい趣向でありました。
毎年、秋の役員会・評議員会の時期はクリスマス
市が開催され、気温の方もクリスマスシーズンに相
応しく、朝夕は氷点下にもなりますが、今年はとて
も暖かく、12 月間近とは思えない気候でありました。
今回は、次期役員および次回大会開催地を決める
という、ふたつの重要な決議がなされました。詳細
は前述されているので省略しますが、Bergen 大会の
次は上海に決まりました。いよいよ次のステップに
向けて踏み出すことになります。
次期会長の選任に当っては、評議員会の満場一致
で承認され、休憩時には多くの人が祝ってくれまし
た。日本のこれまでの貢献が評価された結果であり、
個人としてばかりでなく日本にとっても大変名誉な
ことであります。
誠心誠意務めますので、会員諸氏のご協力とご支援
をお願いします。
(伊藤)
・日本
・会員数は 63 と臨時会員1。
・総会・理事会は年 1 回。
・運営委員会は年 2 回。
・講演会を年 2−3 回開催。
・日内連情報を年 2 回発行。
・ノルウェー
・総会を年 1 回開催。
・NOR-Shipping で CIMAC Circle を開催。
・スウェーデン
・会員数は 18。
・会員の会合兼講演会を 1 回開催。
・単独の講演会を 1 回開催。
・CIMAC 事務局の情報を配布。
・参加している WG 情報を配布。
5.11 2010 年の予算案概要説明:
・事務局案が修正なく承認された。
5.12 会費入金状況
3 社の CM (企業会員) (イラン 送金手続き上の問
題、ガテマラ、ロシア)が未入金。
今回の評議員会では、重要案件である「CIMAC
次期会長選出」「2013 年 CIMAC 大会開催地決定」
が協議され、決定しました。
次期会長には、日本の立場としての大きな喜びの
みならず、CIMAC の役員、評議員から待望されて
いた、現副会長で長年 CIMAC に貢献されてきた伊
藤氏(新潟原動機)が決定したことです。
日本人としては、25 年ぶり、二人目の大役ですの
で日内連としても、最大限のご支援をしていく所存
ですが、会員の皆様にもご支援とご意見・ご提案を
よろしくお願いいたします。
また、今年 6 月の CIMAC ベルゲン大会への奮っ
てのご参加もお願いいたします。
(山田)
5.13 今後の会議予定:
(1) 次回:
・役員会:
2010 年 6 月 13 日(11:00 – 13:00)、Bergen
・評議員会:
2010 年 6 月 13 日(14:00 – 16:00)、Bergen
・大会組織委員会との合同会合:
2010 年 6 月 13 日(14:00 – 16:00)、Bergen
(2) 次々回(秋):
・役員会 :2010 年 11 月 25 日、Frankfurt
・評議員会:2010 年 11 月 26 日、Frankfurt
(山田 記)
ハンブルグの「クリスマス市」の風景
6
7
Ⅳ-Ⅰ. 第 48 回 CIMAC WG8 Marine Lubricants
マンチェスター国 際 会 議 (2009 年 9 月 )出 席 報 告
CIMAC WG 8 Marine Lubricants
1. はじめに
CIMAC作業部会“(舶用)潤滑油” 会議は、年2回参
加各社の持ち回り制で開催されている。今回は2009
年9月23日及び24日に英国マンチェスターにある
Chemtura社マンチェスター工場で行われた。
9.
10.
11.
12.
13.
14.
15.
V. Doyen
J.P. Roman
M. Boons
D. Hundt
B. Svensson
K. Juoperi
M. Yamaguchi
国内対応委員会
委員 山口 正隆*
Total
Total
Chevron
NSB
Alfa Laval
Wartsila
川崎重工業
(仏)
(仏)
(蘭)
(独)
(スウェーデン)
(スイス)
2.2 全体会議
1) 議事録等
今回会議場を提供していただいた Chemtura 社委
員からの歓迎の挨拶に始まり、出席者の自己紹介、
前回の会議議事録の承認に引き続いて、本作業部会
に関するデータベースへのアクセス用パスワードの
更改通知があった。このパスワードは年 2 回変更さ
れる。必要とされる方は日本内燃機関連合会殿、も
しくは国内対応委員会主査殿に問い合わせをして下
さい。
2) メンバーシップ
出席のない委員や音信不通の委員の取り扱いにつ
いて以前から検討されてきた。今回議長から「6 回
連続して出席しない委員、または 3 回連続して出欠
の返事がない委員に対して退会を勧告する」との案
が提出された。討議の結果、本案を採用することに
なった。
参加人員数の推移を次に示す。
会議が開催された Chemtura 社の正門風景
(CEC-WG リーダーの Doyens 氏と筆者)
Chemtura 社は、米国コネチカットに本拠を置く潤
滑油添加剤や火炎反応遅延剤などの原料メーカで、
全従業員 4,500 人。当工場は、市内から約 5km 離れ
た工業団地内にあり、近くには英プレミアリーグ所
属の名門サッカーチーム“マンチェスターユナイテ
ッド”のホームグラウンドがある。同工場はもともと
英国資本で 1939 年に創業したが、その後オーナが何
度も替わり現在に至っている。製品は添加剤の二次
製品を造っている。
以下に国内対応委員会主査塚本東京海洋大学教授
の代理として出席した CIMAC 作業部会とそれに引
き続いて行われた欧州共同評議会(The Co- ordinating
European Council)傘下 Marine and Large Engine Group
の議事概要を報告いたします。
2. CIMAC 作業部会 “Lubricants”
2.1 議長:Dr. Holger Gehring, MAN Diesel
出席者数:15 名
1. H. Gehring
MAN Diesel (独)
2. C. Rojgaard
MAN Diesel (デンマーク)
3. R. Drijftholt
Wartsila
(スイス)
4. G. Kimber
BP
(仏)
5. F. Heber
Exxonmobil (独)
6. F. Lutz
GL
(独)
7. A. Mayhew
Lubrizol
(英)
8. P. Norridge
Chemtura
(英)
3) 次回会 議は 、2010 年 4 月 20 日にスイスの
Winterthur にある Wartsila 社にて開催予定。
2.3 サブグループ活動内容
1) SG 4:Low Speed Crosshead Lubrication Guideline
Update
当サブグループは、1997 年発表の表記ガイダンス
を以下の内容に注目して見直しを行っている。
- Cylinder Lubrication
- System Lube Oil
- Analysis of Lube and Drain Oils
* 川崎重工業(株)
8
⑤ シリンダ油 BN と硫黄成分
- Influence of Fuel
粘度については部品やシステムの設計にも深く関
- Health, Safety & Environment
前回の発表時からは燃料性状に大きな変化があり、
連しているので、各船各機関がどれだけ低粘度に対
読者が最も関心を持っているものの一つなので、し
して敏感であるかを各々で調べる必要があるとのこ
っかり書く必要があるとのことで一致した。ただ
と。燃料供給システム内にクーラーを設置する案も
ISO8127 改定の内容にどこまで踏み込むべきか意見
示された。
試験用燃料ポンプ装置にて 1.1cSt まで落とした軽
が出たが執筆担当者のドラフト検討時に再考するこ
油(S=5ppm, HFRR=232µM@60℃)で焼き付き試験を
とになった。
実施、100 時間までは焼き付きは発生せず、プラン
次回 2010 年春のドラフト完成を目指し、それま
ジャーに強い当たりが見られたが今後どうなるかは
でに案をメンバーに提案、検討する予定。
不明。ただ電子制御機関用ポンプでは吐出圧の低下
は見られなかったが、従来のカム式ポンプでは電子
式に比べて約 100bar の低下があったとのこと。
また硫黄分 0.1%以下の低硫黄留出油に対しては、
高アルカリ価(BN=70-80)のシリンダ油は言うに及ば
ず中アルカリ価(BN=40-50)でも CaCO3 を主とした
中和成分が過剰となり、ピストンクラウン上部側面
に堆積しスカッフィングの引き金になり得る。その
ため BN=12-20 のシリンダ油が望まれるとしている。
会議の一風景
2) SG 2:Causes/Preventions of Crankcase Explosions
and the Relevance of Flashpoint
サブグループは、クランクケースの爆発とシステ
ム油の引火点の関連について、WG メンバーから関
連があると思われる事故や情報を集めていたがほと
んど集まらず、現状入手している資料からその関連
性を明らかにすることをもとめられていた。今回間
MAN 社の硫黄分に対する適正注油率のガイダンス
に合わず次回までに作ることとなった。これ以外の
ガイダンス内容はほぼ完成している。引火点のまと
めが長引くようなら本文と分離した新たなガイダン
3. CEC 作業部会 “Marine and Large Engine Group”
3.1 議長:Ms. Valerie Doyen, Total Research Ctr.
出席者数:11 名(CIMAC WG メンバーが兼任、筆
者はオブザーバとして出席)
スとして発行することも検討中。一応次回までにド
ラフトを準備するようサブグループは求められた。
3) SG 3: Used Oil Analysis User Interpretation Guide
ドラフトほぼ完成、2010 年春には WG 全体会議に
掛ける予定。
3.2 サブグループ活動内容
1) TDG-L-094: Determination of Asphaltene in Used
Engine Oil
当グループでは、IP-143 に基づくアスファルテン
の分析を行い、計測の再現性についての検討を 2006
年から開始しすでに 3 回のラウンドロビンテストを
実施した。過去 3 回の結果は思わしものではなく、
IP-143 は信頼性に欠けるとの結論であったが、今回
はサンプルの前処理(超音波浴槽に入れる)、温度管
理を厳格に行う、キャリブレーション用 HFO のアス
ファルテン量を 5-12%に統一するなど工程に改善を
加えて実施した。サンプル 10 種類を 9 社に分析依頼
し、結果を統計的手法で解析したところ、1 社を除
いた残り 8 社において 2006 年に立てた目標精度をク
リアすることが判明した。
2.4 プレゼンテーション
今 回 は MAN Diesel 社 の C.Rojgaard 氏に よ る
「Distillate Fuel Operation」があった。要旨を以下に
記す。
留出油の使用にあったての注目点は次のものがあ
る。
① 燃料ポンプ等の焼き付きを防ぐためには少なく
とも 2 cSt の粘度が必要、出来れば 3cSt 以上が
望まれる
② 潤滑性は ISO12156 において 460µm が限度
③ HFO との切替え時のガス化、熱衝撃や油のなじ
み性
④ 始動困難
9
平均値に対する再現性(バラツキ)
ことになった。
0.25
Mass %
目標限度値
0.20
3.3 次回会議は、2010 年 4 月 21 日にスイスの
Winterthur にある Wartsila 社にて開催予定。
A
0.15
E
C
DF
0.10
K
B
J
4. おわりに
マンチェスター市はロンドンの北西約 250kM に位置
し、北イングランドの経済、文化、教育を代表する都市。
人口46万人。19 世紀の産業革命において中心的な
役目を果たところとして日本では知られている。現在は
かってほどの勢いはないが化学工業を中心に英国第2
の都市としての存在を示している。
H
Y = 0.14x + 0.029
G
0.05
0.00
0.20
0.40
0.60
0.80
Sample Mean
1.00
1.20
1.40
結果は promising なものであったが、前回までの
報告とは正反対であるので、次回までにテスト手順
と結果を精査することになった。
2) Special Project: Danger of Water in Used Engine Oil
潤滑油への水混入は油の性能を劣化させ、機関部
品に悪影響を与える。多くの検出方法の中でどれが
良い指標になるかを知ることが重要であるとの認識
で調査を開始した。
先ず各社の現状制限値を調査した。さらに船級の
意見を入れる、測定値方法の選定などを行う予定。
こ れ ま で の 調 査 で は 、 Karl Fischer 法 (ASTM
D6304c)がコスト的にも精度的にも使いやすい方法
と見えるが、蒸発温度や乾燥ガスが基準化されてい
ないことに不安が残るとの意見があり、検討課題と
なった。
またどの形態(Total water, Bound water, Available 等)
の水分を計測対象とすべきかも検討することになっ
た。
水分制限値リスト (順不同)
機 関
許容値
(計測法)
MAN
2C
1
0.2 %
(---)
2 MAN
4C
3 Wartsila 2C
0.2 %
(ISO3733 or
ASTM D 1744)
0.2 % for RT-flex
0.5 % for RTA
(---)
0.3 %
(ASTM D 6304 or
ASTM D 95)
5 Mitsubishi
6 MTU
0.2 %
(---)
0.2 %
(ASTM D 1744)
7 Detroit Diesel
8 BP 2C
3000 ppm (ASTM D 203)
0.3 %
(KF)
9 BP 4C
10 Chevron
0.5 %
(TF)
4 Wartsila 4C
11 Total
12 Lubrizol
短い滞在期間ではありましたが、筆者の見た街は産
業革命往時のくすんだレンガ作りの建物の中に新しい
建物が雑に混在していたり、街の雰囲気にも活気が感
じることができないなど、印象はもう一つでした。ただ街
中や周辺地方で会った人たちは皆とても暖かく親切で、
今まではロンドンでの良くない印象しかない私でしたが、
ここにきて大きく変わりました。
--0.5 %
---
(ASTM D 6304)
(ASTM D 1744)
(ASTM D 6304)
3) TDG-L-095: Determination of Insolubles in Used
Engine Oil
今回もリーダ欠席のため進展せず。Wartsila より
フラッシングの時間に影響するので早く進めてほし
いと不満の声が上がり、議長からリーダへ連絡する
マンチェスター市内の一風景
10
Ⅳ-Ⅱ. CIMAC WG17 GE 第 9 回
ルツェルン国 際 会 議 (2009 年 10 月 )出 席 報 告
CIMAC WG17 GE
1. 日時及び出席者
日時 2009 年 10 月 1 日(木) 8:30∼14:00
場所 ルツェルン市、Grand Hotel Europe(スイス国)
出席
BERAN, Dr. Robert
AVL List
BOOM, Rick
Woodward Governor
Nederland
BUHANG, Oyvind
Statoilhydro ASA
CALLAHAN, Timothy
Southwest Research Institute
DIJKS, Albertus
Waukesha
EINANG, Per Magne
Marintek
GANSSLOSER, Frank
Avat Automation
GOTO, Dr. Satoru
Niigata Power Systems
GREVE, Martin
Avat Automation
HESEDING, Markus
VDMA
HILTNER, Dr. Joel
Hiltner Combustion Systems
HUCHTEBROCK, Bertold Fev Motorentechnik
KIENZLER, Hubert
Heinzmann
KITCHEN, Andrew
Cummins Engine Company
LAIMINGER, Dr. Stephan GE Jenbacher
LEPEL, Dr. Mirko
ABB Turbo Systems
NERHEIM, Lars
Bergen University
PLOHBERGER, Diethard MWM
PORTIN, Kaj
Wartsila
SANDER, Udo
MTU
SEKAR, Raj
Argonne National Laboratory
TOZZI, Dr. Luigi
Woodward Governor USA
VLASKOS, Dr. Ioannis
Ricardo
WILKE, Ingo
MAN Diesel
・EU 議会は IPPC 提案を 2009 年 3 月 10 日投票した
が大きな変更はなかった。2009 年 6 月 25 日に合
意に達している。次の手順は、第 2 回目の EU 議
会での合議であるが、日時は未定である。提案さ
れている新設ガスエンジン・プラントの規制値は、
NOx:75Mg/Nm3(O2-5%)、CO:100Mg/Nm3 (O2-15%)
である。既設は NOx:100Mg/Nm3 (O2-15%)、CO:
100Mg/Nm3 (O2-15%)である。大部分のガスエンジ
ンは、SCR (Selective Catalytic Reduction)と酸化触
媒が必要である。SCR を用いない場合、NOx 低減
の為に熱効率が犠牲となるため、CO2 及び他の排
気排出物とのバランスが議論されると予測される。
(2) CO2 課税
・EU は、輸送と農業分野において CO2 排出に課税
することを検討している。課税案は、自動車燃料
の場合、CO2 排出量 1kg あたり 0.01 ユーロ又は 0.03
ユーロである。2013 年から試案が適用になると見
込まれる。なお、バイオ燃料は除外されている。
2.1.2
EPA NESHAP 規則
・Mr. Callahan は、米国 EPA の NESHAP (National
Emission Standards for Hazardous Air Pollutants)規
制見直しの動向について報告した。
・NESHAP は、7 つの汚染物質(ホルムアルデヒド、
アセトアルデヒド、砒素、ベンゼン、ベリリウム、
カドミウム)を規制する。Major sources(単一排出量
10t/y 以上、又は複合排出量 25t/y 以上)に設置され
る 500 馬力を越える定置式の RICE (Reciprocating
Internal Combustion Engine)に適用される。詳細は、
2. 議事
“RICE NESHAP (40 CFR Part 63, Subpart ZZZZ)”に
2.1 最近の情報
2.1.1
国内対応委員会
主査 後藤 悟*
記載される。新たな規制が提案審議されている。
EU IPPC 排ガス規制動向
提案は、Major sources の 500 馬力以下、既設の 500
(1) 規制
馬力未満の非常用エンジン、既設の定置式 RICE
・Mr. Heseding は、EU IPPC 指針の最新動向を報告
で Area sources(Major sources 以外の地域)の全ての
した。2007 年 12 月 21 日に、7 の異なる指針を 1
エンジンに適用する案である。対象物質は、ホル
にまとめ、同時に規制レベルの見直し、モニタリ
ムアルデヒド、アクロレイン、メタノール、アセ
ング及び報告に関する条項を簡素化して、不要な
トアルデヒド、HAP の代用として CO が挙げられ
負荷を軽減させている。定置式のガスエンジンは
る。通常運転時のみならず、エンジン起動、緊急
規制対象に含まれる。しかし、ガスエンジン排ガ
停止及び不調の場合も含まれる。
スが EU 全体の NOx と CO 排出量に与える影響は、
各々0.4%と 0.0056%である。
・2010 年 2 月 10 日に最終案がまとまると見込まれ
ている。しかしながら、幾つかの米国の組織(アメ
リカ・ガス協会、アメリカ石油協会、など)からコ
* 新潟原動機(株)
11
メントがあった。規制ドラフト版では、既成のル
1350∼1800MiN-1 、大形ガスエンジンでは 350∼
ールと提案ルールの間、及び技術的なことと商業
700MiN-1 の範囲が要求される。高度と回転制御範
的な実情で、幾つかの相違がある。例えば、排出
囲の広さは、非常に巧妙な空気供給制御系の設計
ガスの測定技術が存在していないなどの問題があ
を必要とする。
・低 NOx が重要な要件であるが、低イニシャルコス
る。
トも重要である。天然ガスはガスエンジン利用者
2.1.3
JICEF 活動報告
にとってフリーであるため、エンジンの熱効率へ
・新潟原動機の後藤氏は、第 2 ラウンドのポジショ
の関心度はあまり高くない。
ンペーパ課題についてコメントと技術情報提供を
2.1.5
行った。
・課題 1:Transient response capabilities/ requirements
ARES(Advanced Reciprocating Engine Systems)
開発プログラム
of Gas engines:ガスエンジンの過渡特性能力では、
・Mr. Sekar は、米国で行われている ARES (Advanced
ガスエンジンには種々のタイプ(希薄燃焼、理論混
Reciprocating Engine Systems)開発プログラムの概
合気、火花点火、マイクロパイロットなど)があり、
要と進捗について報告した。
陸用と舶用の用途がある。対象を絞らないとまと
・ガスエンジン性能の目標値は、熱効率>50%、
め切れないことが意見として報告された。エンジ
NOx<0.1g/bhp-h である。主要な技術開発は、点火
ン用途上の運転操作の実例として、希薄燃焼ガス
システム、摩擦と磨耗の低減、排気ガス後処理及
エンジンの負荷上昇過渡時の空燃比制御、陸用ガ
び燃焼改善である。エンジンメーカ(キャタピラー、
スエンジンのオペレーション、ディーゼルエンジ
カミンズ、ワーケシャ)、研究機関(アルゴンヌ国
ンの舶用主機及び発電補機の運転操作の実例デー
立研究所、サウス・ウエスト研究所など)、大学(MIT、
タが紹介された。
コロラド州立大学など)が参加して、プログラムは
・課題 2:About the reduction of CH4 and formaldehyde
2002 年にスタートしたが、基金を 2006 年に失っ
and its measurements:メタンとアルデヒドの低減
た。現在は、ITP (Industrial Technology Program)の
と計測では、DGC(デンマークガス協会)が調査し
下にコンバインド・ヒート&パワー・プログラムの
たレポートを引用し、デンマーク国内に設置され
一部として再スタートをしている。エンジン効率
たガスエンジンの排気ガス計測データ(NOx、CO、
よりも総合効率を高くすることを目標としている。
UHC)の排出レベルが報告された。また、メタン浄
・カミンズ社は、60L(16 シリンダ、1.1MW)ガスエ
化触媒の実験例として、パラジウム、ロジウム及
ンジンにおいて希薄燃焼と SCR により熱効率
びプラチナ触媒の排気ガス温度と浄化率の関係が
44%と NOx0.1g/bhp-h を実現し、北欧で 70MW 稼
説明された。排ガス温度 400℃において、パラジ
動している。さらなる性能改善は、EGR、三元触
ウム触媒の浄化率は高いが、400℃未満では急激に
媒、点火技術などを技術課題として取り組んでい
低下する。また、硫黄が触媒に被毒作用を与える。
るとの報告があった。
実用レベルまで達するには課題が多い。
2.2 第 1 ラウンドのポジションペーパ
・Mr. Nerheim が、第 1 ラウンドのポジションペーパ
2.1.4 北米のガスエンジン適応性
・Mr. Hiltner は、北米のガスエンジンの状況につい
について、次の報告をした。
・最新のポジションペーパは、CIMAC ウエブサイ
て、特にガス供給事業分野での適応性について報
トに掲載され、早速、雑誌の参考資料に引用され
告した。
3
・米国の天燃ガスは年間 7,000 億 m 供給され、その
た。これまでのところ、修正意見など受けていな
3
内 3.5∼4%の 250 億 m が輸送用エネルギーとして
いが、改訂が必要であれば実施したいと述べられ
3
消費される。平均の熱量は 34MJ/m であり、
た。
27,000MW に相当する。燃料ガスは、1MW ガスエ
ンジンに置き換えると 20,000 台に相当する。レシ
2.3 第 2 ラウンドのポジションペーパ
プロガスエンジンはガスタービン及び電機モータ
2.3.1 メタンとアルデヒドの低減と計測
とシェアを分けるが、2MW 以下が支配的である。
・Mr. Huchtebrock は、効率とエミッションの関係を
・エンジンは高度 0∼2000m の間で動作することが
示す基礎データを報告した。これら報告は、ポジ
要求される。ガス製造はロッキー山脈領域で増加
ションペーパドラフトの構成に有益な技術情報で
している。回転数レンジは、小型エンジンでは
ある。
12
2.3.3
・メタン浄化は後処理技術の中でも難しい課題であ
る。パラジウム触媒によるメタン浄化率を実験し
ガスエンジンの効率(CO2 排出)と有害排出物
との関係
ている。酸素濃度 5%とメタン 250ppm のガスを、
・Mr. Dijks は、第 1 課題(上記 2.3.1)と第 3 課題(本
SV 値 35,000、ガス温度 350℃以上で処理した場合、
2.3.3)はオーバーラップする部分があることを述べ
浄化率が 80%の実験結果を報告している。硫黄が
た。従い、今後タイトルはより適切なものに見直
パラジウム触媒に与える被毒影響を指摘している。
していくことが合意された。自動車、石炭、ガス
発電との比較が議論されたが、自動車は g/kM 単位
・希薄燃焼ガスエンジンにおいて、NOx 低減を図る
と THC 濃度が上昇し、排気ガス温度は低下する。
で表現しパワープラントは g/kWh であるためこの
このことは、メタン触媒の活性条件、特に温度条
段階では比較評価が困難である。
・初期段階での結論は CO2 と NOx のトレードオフ
件が浄化率に大きな影響を与える。ディーゼルエ
ンジンとガスエンジンの環境影響を考えた場合、
に付いて議論することとされた。
ガスエンジンではメタン浄化が課題になると説明
3. 次回
された。
・2010 年 3 月 10 日(水)、フランクフルト市、ドイツ
2.3.2 ガスエンジンの過渡特性能力
国
・Mr. Greve は、ガスエンジンの過渡特性能力に関
するポジションペーパの構成と、内容の案を説明
以上
した。ガスエンジンは、希薄燃焼及び理論混合気、
用途には陸用及び舶用、分類上はデュアルフュー
エル、ガスエンジン、燃料ガス供給は予混合及び
ポート供給など技術的には多義に渡る。ガスエン
ジン過渡特性能力はディーゼルエンジンに劣る。
例えば、急速負荷操作ができない。ディーゼルエ
ンジンとガスエンジンの基本的なロードアップパ
ターンが示された。これらから、どのような技術
点に着目してポジションペーパをまとめのかがポ
イントとなる。
・Mr. Einang は、代表的な 2 形態の燃料ガス供給方
式(ポート供給、直接供給)について追加すること
を提案した。特に舶用分野では、この方式が用い
ロイス川に架かるカペル橋から見る両岸の町並み
られる。技術情報は、Mr. Einang が提供し討議し
ていくこととなった。
13
Ⅳ-Ⅲ. CIMAC WG4 Crankshaft Rules
アウグスブルグ国 際 会 議 (2009 年 11 月 )出 席 報 告
CIMAC WG4 対応国内委員会
主査 藤綱 宣之*
1. はじめに
ドイツのアウグスブルグ(Augsburg)で開催された
表記会議の概要を報告する。当地には MAN ディー
ゼルの工場があり、MAN 工場内会議室にて会議が
開催された。
2. 開催日時及び出席者
・日時:2009年11月25、26日
・場所:Augsburg,Germany
MAN Diesel
・出席者(12名)
主査 M. Savolainen (Wartsila / Finland)
E.Sandberg (DET NORSKE VERITAS/Norway)
T. Resch (AVL LIST / Austria)
R. Rabb (Wartsila / Finland)
P. Bainville (MAN Diesel SAS / France)
A. Linke, S. Roth (MAN Diesel SE / Germany)
J. Niedemolte (MTU / Germany)
R. Tyssen (Rolls-Royce/Norway)
J. Schmidt (ALFING / Germany)
松田真理子,高橋竜平 (神戸製鋼所)
3. 前回までの状況
クランク軸の応力計算に関する規則(IACS UR
M53)の付属書(参考資料)とする、次に示す 3 種のガ
イドライン(Appendix)作成について議論されている。
Appendix Ⅲ:クランク軸の応力計算に有限要素法
を取り入れるためのガイドライン
Appendix Ⅳ:表面処理されたフィレット部及び油
孔の評価手法に関するガイドライン
Appendix Ⅴ:疲労試験方法及び疲労強度評価に関
するガイドライン
これらの議論はほぼ終結。今回の会議で AppendixⅣ
の細部を最終確認の上、AppendixⅢ・Ⅴと合わせて
IACS に答申される予定。
(2) K ファクタについて
IACS M53 の K ファクタに super clean steel を追加
するべきかについて議論がなされた。DNV では既に
下記の 5 つのグループに分けて K ファクタを区別し
ていることが紹介された。
Group1: continuous grain flow forged
Group2: free form forged
Group3: slab forged, form cut and twisted
Group4: cast steel
Group5: super clean steel
結論は出ず、今後も議論は続けられる。
(3) 多軸応力評価手法について
これまでのクランク軸の多軸応力評価結果をレビ
ューし、複数の評価手法とその安全率の違いを整理
した。多軸応力評価には、Von Mises, Gogh Pollard,
Findley, Dang Van, Papadopoulos, Brown Miller, Haigh
Diagram といった手法が使用されていた。多軸応力
評価と最大主応力の評価では安全率に大きな差異が
生じるものの、多軸応力評価同士では大きな差異は
見られなかった。
(4) 次のトピックスについて
AppendixⅢ∼Ⅴの議論が終結したため、次のトピ
ックスについて議論された。候補には上記の K ファ
クタや組立型クランク軸の焼嵌といったことも挙げ
られたが、最終的には上記の多軸応力評価手法の精
度検証を行うことに決まった。これまでの多軸応力
評価の議論は解析評価のみであったため、試験結果
と比較した上で精度検証を行っていくことになった。
5. 次回開催予定
2010 年 5 月上旬、オーストリア、グラーツで開催
4. 今回の議事内容
(1) AppendixⅣ(表面処理)について
細部の記載内容について最終確認が行われた。前
回までにまとめられた内容でほぼ修正なし。最終的
に、高周波焼入れと窒化処理については、Von Mises
または Gough Pollard の多軸応力評価式で評価する
ことに、また、冷間ロール加工については実体疲労
試験の結果で評価するようにまとめられている。
*
(株)神戸製鋼所
MAN Museum にて
14
Ⅳ-Ⅳ. CIMAC WG5 排 気 エミッションコントロール
ロストック国 際 会 議 (2009 年 12 月 )出 席 報 告
CIMAC WG EEC 国内対応委員会
主査 川上 雅由*
5. 議事
1. はじめに
Agenda の提案が了解され議事に入った。
2009 年 12 月 10 日にロストックの Caterpillar で開
催された第 45 回 CIMAC Exhaust Emission Control
5.1 前回議事録が確認され、一部(正式会社名)の
WG の国際会議に出席したので、その概要について
修正で承認された。
報告する。
2. 日時
5.2 規制動向報告
2009 年 12 月 10 日
(1) IMO 報告
3. 場所
MAN Diesel SE (EUROMOT 舶用エミッション WG
Caterpillar Motoren Rostock GmbH
議長)の Fleischer 氏から 7 月に開催された IMO
MEPC59 会合及び 2010 年 2 月に開催される IMO
BLG14 会合についての報告があった。
MEPC59
以下の 2 件について報告があった。
1) 米国・カナダの ECA 申請
米国・カナダから ECA の申請があり、承認され
た。2010 年 3 月に開催される次回 MEPC60 で採
択予定。
2) GHG 関係
GHG 関係の審議が行われたが、次回 MEPC60 で
継続して審議が行われる。EUROMOT から、SCR
会議状況(Caterpillar)
脱硝装置を使用することにより、エンジンの燃料
4. 出席
消費率を低減する効果がある旨のペーパを提出
今回は以下の 12 名が出席した。
する予定との話があった。これに対し、SCR を用
Mr G Hellen (Wartsila Finland), 議長
いる場合は尿素水のためのエネルギーが必要な
Mr J Boij (Wartsila Finland)
ので EEDI に考慮すべき、また、エンジンのみで
Mr H-J Goetze (Germanischer Lloyd)
なく船舶の効率を評価すべきとのコメントがあ
Dr U S-Kelling (Caterpillar Motoren GmbH)
った。
BLG14
Mr M F Pedersen (MAN Diesel A/S)
Mr J DeHart (Navsea)
エンジン+SCR 脱硝装置の認証方法について審議
Mr F Fleischer (MAN Diesel SE)
される。全てのエンジンを考慮して認証方法を検討
Prof. D Stapersma(Ministry of Defence Royal
しなければならないので難しいとの話もあった。
Netherlands Naval College)
EUROMOT としては、エンジンと SCR を別々にテ
Mr H Knoll (Ministry of Defence Royal
ストして計算で評価し、船上では認証テストではな
Netherlands Naval College)
く確認テストを実施する方法で考えているとのこと。
Ms A Kasper (Wärtsilä Switzerland)
船上での確認テストが認証テストの一部でないこと
Mr R Rabe (University Rostock)
を強調していた。
Dr M Kawakami (Niigata Power Systems Co., Ltd.)
これに対し、
Germanischer Lloyd の Goetze 氏から、
IACS では本件に関しプロジェクトチームを設置し
て検討を開始したとの話があった。本、プロジェク
トチームでは SCR 使用の場合の認証方法のみでは
*
なく、後処理システムとしての認証方法を検討して
新潟原動機(株)
15
PM 85%削減
いるとのことであった。また、BLG14 では 2 日しか
WG での議論の時間が取れないので、ガイドライン
¾ カテゴリー1∼3 と同等の出力での舶用ガスター
を完成させることは困難と予想され、別の議論が必
ビンの規制及び全ての代替燃料舶用エンジン
2) CARB 関係
要になろうとの考えについても話があった。
Ocean-going vessel (OGV) の California Coastal
GHG
Waters (CCW) – within 24 miles of CA coast 内での
Germanischer Lloyd の Goetze 氏からは、新しい情
報はないとの話があった。また、EEDI 等に関し、
燃料及び運航規制
部分負荷も考慮した検討を継続しているとの話があ
‐2009 年 6 月 28 日に発効
った。
‐燃料中硫黄分は、既存の主機及び補機のディー
(2) 米国舶用関係の動向について
ゼル機関、ディーゼル電気推進、補機のボイラ
Navsea の Dehart 氏から EPA、CARB の状況につ
ーで規制される。
¾ 2009 (1 Jul):
いて以下の報告があった。
1.5% MGO (DMA) and 0.5%
MDO (DMB) fuel sulfur limits
1) EPA 関係
¾ 2012 (1 Jan):
カテゴリー1,2
0.1% MGO (DMA) and 0.1%
MDO (DMB) fuel sulfur limits
Tier 3 及び Tier 4 への再生基準の明確化について
燃料変更の安全性等に関しても確認の必要があり、
以下報告があった。
適用:出力が 600kW を超えるエンジンで、1973 年
記録要求や調査の動きあり。
以降に製造された Tier 0 または Tier 1 の商用
(3) ヨーロッパ舶用機関の EU, SECA, NECA, Inland
waterways 等の規制動向について
舶用ディーゼルエンジン
定義:換装または 5 年未満で全てのシリンダライナ
Goetze 氏から船舶関係については特に新しい情報
を点検
はないとの話で、以下のみの報告があった。
‐Inland Water Vessel において、EU 燃料中硫黄分
認証要求:
9 再生者は適合(EPA の Web サイトが示す認証
指令が 2010 年 1 月に始まるが、安全性の観点
された改造キットが装着されているか確認)
から、燃料切り替え時間等が問題になっている
の認証を得る必要がある。
とのことである。
9 認証された再生者の改造キット
European Marine Safety Agency で 9 月に本件に
¾ OEM は既存エンジン型式の排気エミッシ
関してミーティングがあり、IACS のこの問題
ョンの基準を設定しなければならない。
に関するプレゼンを GL が行った。本指令が各
¾ OEM は EPA に以下を保証しなければなら
国の法律になっていないところが多いのも問
ない
題のようである。オーナーによっては、4 機の
・キットは PM を計測ベースから 25%削減。
補機のうち 1 機のみ本燃料に対応する仕様とし、
・キットは計測ベースから NOx を増加さ
残りの 3 機は通常の燃料に最適な仕様にするこ
せないこと。
とも考えているとの話もあった。
‐SECA、NECA については、現状の SECA に追
表示要求:再生者はエンジンが認証された構成に再
生されたことを表示した銘板を装着
加するためには数年が必要との話であった。地
カテゴリー3
中海、黒海が候補とのこと。
(4) アジア規制動向
Clean Air Act (CAA) standards
Notice of Proposed Rulemaking が本年 6 月に発行
川上から、アジアの定置式機関及び舶用機関に関
され、Final Rulemaking は本年 12 月の予定。
する規制の動きは特にないが、前回と同様に日本と
¾ 目的:米国の国旗を掲げる船舶及び登録した船
韓国で、MARPOL ANNEX VI 及び NOx Technical
舶に後処理による先進のエミッション抑制を図
Code の見直し結果に基づいて、国の規制の改定作業
り健康改善を促進
が進められている旨報告した。
Boij 氏から、インドの陸用規制が単位を含めて変
・Act to Prevent Pollution from Ships (APPS) (Jan 09)
・200 マイル内の米国沿岸 ECA 提案
更になったとのコメントがあったので、確認して次
・HC 及び CO 基準、OEM の PM 計測及び報告、
回報告予定。
ECA の日本の取組について報告要請があったの
S 分 1,000 ppm 未満の燃料の製造と販売(本年 8
月に提案され、12 月に final rule)
で、現状環境についてのシミュレーション等の調査
¾ 推測される削減(現状の規制との比較):NOx 80%、
16
が始まっているが、ECA を設置するかどうかはまだ
2) 40 CFR parts51, 52, 70, et al. ”Prevention of
決定されていないと報告。
また、日本の GHG 取組について報告要請があっ
Significant Deterioration and Title V Greenhouse
たので、本年 9 月に海上技術安全研究所で開催され
Gas Tailoring Rule”; Proposed Rule October 27,
た図1に示す「外航海運のGHG排出抑制に関する
2009
国際シンポジウム−IMO から COP15 へ−」で国土
‐On April 2. 2007 Supreme Court found GHGs
交通省の大坪様がご講演された内容のポイントを報
are air pollutants covered by CAA (Clean Air
告した。
Act). In USA about 50 % of GHG emissions
comes from large stationary sources and about
1/3 from the transportation sector.
‐GHG ruling expected to take effect end of March
2010 for stationary force when light duty motor
vehicles GHG ruling is starting to affect. PSD and
Title V applicability requirements are then
triggered!
‐PSD: A source is to apply BACT (on case- bycase basis), factors such as cost and effectiveness
are considered.
‐Title V : All CAA requirements are gathered into
a single document (measurements, reporting, etc.)
‐Note the PSD thresholds were originally made
for ”criteria pollutants” such as CO, NOx, SO2
図1 外航海運のGHG排出抑制に関する
lead.→Not suitable for GHG!
国際シンポジウム -IMO から COP15 へ-
‐All six GHG will be included: CO2, CH4, N2O,
(出典:海上技術安全研究所 HP)
HFCs, PFCs and SF6. The GWP of the gases
will be used when calculating CO2 eq.
(5) パワープラント
‐During this ”first phase”: EPA will work on”
Wartsila の Boij 氏から米国の GHG 規制について
stream lining procedures” such as” potential to
以下の報告があった。ここでは、Boij 氏のスライド
emit”
の文章をそのまま掲載している。
presumptive
1) 40 CFR parts86, 87, 89, et. al. ” Greenhouse Gases
After the
‐For smaller sources which will not be affected by
gases.
above thresholds EPA will work out cost-
‐Who must report: Electric generatic facilities,
effective solutions in order to reach GHG
manufacturers of marine diesel engines (from
reductions e.g. via other means than PSD& Title
beginning of 2011, Note C3 engine category
V e.g. via energy efficiency measures, etc.
reports only CO2 !) , etc.
‐In order to avoid ” absurd results” (permitting
Stationary Sources : to report CO2, CH4 and N2O
authority is paralyzed with applications, e.g. 300
‐CO2: (gas, liquid fuels): Based on calculation:
applications→40000 PSD applications/year) the
measurement of fuel amount combusted and
PSD trigger” temporary levels for major sources”
periodic carbon content analysis.
is raised from 100/250 tpy to 25000 tpy and
‐CH4 and N2O fuel default emissions factors
significance level to 10000 …25000 tpy for a
If fuel default factor not existing
period of 6 years.
site-specific
CO2 eq. will be the basis!
Note PSD would apply to any increase (> 0) if no
emission factors based on source testing.
Program starts January 01 2010.
and
reviewed ” (lowered or not?).
N2O, SF6, HCF:s, PFC:s and other fluorinated
approve
practices
and
first period (5 + 1 year) will the set ”thresholds be
CO2 equivalent to report annually CO2, CH4,
may
BACT(best
guidelines
to simplify and speed up the process.
‐Sources emitting>25000(short) tons/year GHG
Administrator
specific
technologies to reduce GHG emissions) in order
の報告義務”; Final Rule October 30 2009:
are used.
sector/source
PSD increment should be set !
First annual
‐Comments on the proposal must be received by
report due to March 31 2011.
17
EPA
before
December
28
(preferable
(3)後処理に関する資料作成
by
November 27.) 2009. Note text on page 55327 in
MAN Diesel A/S の Pedersen 氏から、排気ガスの代
proposal:”.. administrative burden by defining the
表的な成分に対し、排気ガス成分の定義、排気ガス
sources in the first phase subject to permitting for
成分の環境に及ぼす影響、エミッションの生成機構、
GHGs to include only sources that are or become
後処理装置とプロセス、エミッション削減の可能性、
subject to title V or PSD permitting obligations
長所、短所、参考等で構成して記述したい旨、考え
under existing 100/250 tpy statutory thresholds on
方の説明があった。
the basis of their emissions of a non-GHG
pollutant…We
split
comments
on
議長から、この内容は当ワーキンググループで作
成した CIMAC Recommendation “GUIDE to DIESEL
this
EXHAUST EMISSIONS CONTROL of NOx, SOx,
approach..”!! Own opinion: Should be supported!
PARTICULATES, SMOKE and CO2”と同じに思われ
5.4 Activities
るとのコメントがあり、種々議論の結果、現状の
(1) 排気ガス量ラウンドロビン計算
Recommendation を update する方向で検討すること
本計算は、GL から提供されたデータを基に、希
になった。Pedersen 氏が本方針に基づいたまとめ方
望するところが計算を行い、結果を確認した。参加
を、次回報告することになった。
したのは、MaK、MAN(Copenhagen)、MAN (Augsburg)、
Niigata、Ricardo、Yanmar、Wärtsilä(Vaasa)、Rolls Royce、
Wärtsilä(Winterthur)、Royal Netherlands Naval Collage、
Germanischer Lloyds。
6.次回予定
2010 年 6 月開催の CIMAC Bergen 大会で、昼食時
間でのミーティングはせず、会議の時間が取れるか
計算結果にバラツキがあったが、燃料性状(基本デ
議長が確認することになった。時間が取れない場合
ータの燃料性状が条件によって変わっていた)、周囲
は別途日程で調整される。
空気・給気条件等を考慮する必要がある旨議長、GL
からコメントがあった。
上記の観点から再確認し、修正があれば議長に連
絡することとなった。また、GL も今回の結果の分
析を行う。
(2) ポジションペーパ改訂
当ワーキンググループで作成した"Prime Mover
Technique Specific Emission Limits Need Stationary
Reciprocating Engine Plant"のポジションペーパを
update することになり、Boij 氏がドラフトを作成し、
メンバーに確認している。日本からは、ドラフトに
基本的に合意し、エディトリアルコメント提出済。
最終コメントを確認して改訂することになった。
Caterpillar が所在する Warnemuende の運河沿いの風景
18
Ⅴ-Ⅰ. ISO/TC70(往 復 動 内 燃 機 関 )、TC70/SC8(排 気 排 出 物 測 定 )
上 海 国 際 会 議 (2009 年 9 月 )出 席 報 告
ISO/TC70 国内対策委員会
TC70 主査 岡田 博*
SC8 主査 芦刈 真也**
事務局
鈴木 章夫***
1.はじめに
ISO/TC70 は、2006 年末に前幹事国のイギリスが
幹事国を返上したことに伴い、しばらくの間、休止
状態であったが、2009 年から、新幹事国中国の準備
が整い、ペンディングになっていた改正規格の継続
審議等の作業を再開した。今回、5 年ぶりに TC70
の本会議が TC70/SC8 と同時に、上海で開催された。
2. ISO/TC70 国際会議
2.1 開催日・場所
2009 年 23∼24 日、
上海錦江飯店(Jin Jiang Hotel)国際会議場
2.2 出席者
・開会式・講演会
本会議出席者及び中国関係者・聴衆約 150 名
・ISO/TC70 本会議(中国 13、日本 3、ドイツ 3、スイス、
アメリカ、イタリア、船級協会連合 各 1 名合計 23 名)
Mr. Qing Gu , ISO/TC70 議長(中国)
Mr. Tyler MESSA, Technical Program Manager,
ISO CS(スイス)
Ms. Jun Ming Qu, SICERI (中国)
Mr. Yijiang Wang, FAW JIEFANG Wuxi Diesel
Engine Works (中国)
Mr. Weiping Yuan, SICERI (中国)
Mr. Jun Li, China Shipbuilding Technology Research
& Economy Development Institute (中国)
Mr.Yun Hong, Caterpillar(China) Investment Co.Ltd.
(中国)
Ms. Weibing Qiu, SAIC MOTOR/CVTC (中国)
Mr. Andrew Roy, SAIC MOTOR/TECH CENT(中国)
Mr. Thomas Richards, SAIC MOTOR/TECH CENT
(中国)
Mr.Steven Pitt, SAIC MOTOR/Engine Plant (中国)
Mr.Simone Gianoglio,SAIC MOTOR/New Holland
(中国)
Mr. Hans-Jürgen Stein, Chairman of ISO/TC70/SC8
(ドイツ)
Mr.Markus Heseding, DIN / VDMA (ドイツ)
*
**
***
東京海洋大学
コマツ
日内連
Mr.Martin Nitsche, DIN/VDMA (ドイツ)
Mr.Giorgio Billi, UNI/UNACOMA (イタリア)
岡田博、東京海洋大学 (日本)
芦刈真也、コマツ(日本)
鈴木章夫、日内連 事務局 (日本)
Mr.M. Riechers, ANSI/Mercury Marine (アメリカ)
Mr.Jian Jun Zhang, China Classification Society (中
国−船級協会連合(IACS))
Mr.Weibin Ji, SAC/SICERI, ISO/TC70 Secretary
(中国)
Mr. David Tao, SAC/SICERI, ISO/TC70 SubSecretary (中国)
(注) SICERI: Shanghai Internal Combustion Engine
Research Institute
SAIC : Shanghai Automotive Industry
Corporation
2.3 議事内容
(1) 開会式・講演会
TC70 本会議に先立ち、盛大な開会式及びそれに
続き各国の標準化に関するフォーラム(High Level
Forum)が開催された。開会式では、ISO 中央事務局
からの祝辞に続き、中国の内燃機関の標準化に関わ
る 政 府 及び団 体 の 要人の 挨 拶 があり 、 引 き続き
ISO/TC70 の LOGO(楯)の除幕式が華やかに執り行わ
れた。
フォーラムでは、ISO 中央事務局、日本及びドイ
ツの事務局並びに中国の三つの標準化関係団体から
内燃機関の標準化についての実績等に関する講演が
あった。日本は、TC70 に関わる ISO 規格及び JIS の
審議体制及び実績等について、日内連鈴木からプレ
ゼンテーションを行った。
開会式・フォーラム
19
ISO 8528-5(発電装置)の改正作業をスタートした
との報告があった。
③ 新規提案
中国から内燃機関の排気サイレンサーの性能試験
方法に関する新規格の提案があった。PWI(予備業務
項目)の配布があり、内容の説明があった。各国で検
討の上、後日提案に対する賛否及び WG への参加不
参加を通知する。
④ その他
ISO/TC8/SC12(大形ヨット)でスタートした、大形
ヨット用ディーゼルエンジンの安全性規格の WG へ
TC70 からリエゾン参加する件について、中国から
検討要請があり、各国で検討の上、参加の可否を通
知することになった。
⑤ 次回開催予定
2010 年 11 月 5 日にベルリンの VDMA オフィスで
開催する。
ISO/TC70 LOGO の除幕式
(2) TC70 本会議
開会式等の行われた、国際会議場と同じ建屋の2
階にある小会議場で開催された。
新議長の Mr. Gu(中国)の挨拶のあと、各出席委員
の自己紹介があり、続いて詳細討議に移った。
ISO/TC70 本会議
① SC からの報告
SC7(潤滑油ろ過器試験)については、Convener(英)
が欠席のため、事務局がレポートを読み上げ確認し
た。また、SC8 については、簡単な状況報告だけに
し、詳細は後の SC8 本会議にまわした。
② WG の報告
・WG2 (用語)及び WG5 (ねじり振動)
幹事国日本から、現在仕掛かり中の改正規格の状
況を報告し了承された。
WG5:ISO/FDIS 3046-4 (性能−調速):ドラフト提
出済みで、中央事務局で FDIS 投票準備中。
WG2:ISO/DIS 7967-5(用語−冷却装置)及び ISO/
DIS 7967-9(用語−制御装置)については IS
発行用ドラフト提出済み。
ISO/DIS 7967-2 (用語−主歯車)及び ISO/
DIS 7967-3 (用語−弁その他)については、
反対国がなかったので、10 月 30 日までに
誤字脱字の修正だけ行い IS 用のドラフト
を提出する。
・WG10(発電装置)の報告
Mr.Nitsche(独)から Convener は、Mr.Wheadon(英)
に引き受けてもらい、幹事は VDMA が担当して、
上海錦江飯店 国際会議場
会場入口の ISO/TC70 の看板
20
2.4 所感・その他
① 中国が TC70 の幹事国になって初めての国際会
議であり、建国 60 周年の年にあたることもあり、
ISO/TC の会議としては、前代未聞のような盛大
な国際会議であった。上海内燃機関研究所のスタ
ッフを中心に、関係5団体の支援のもとに、開会
セレモニー、フォーラム、VIP の写真撮影、2 日
続けての夕食会、上海万博の豪華な記念品の配布
等々、相当な経費をかけていた。
次に、フォーラムでの中国国家標準管理委員会の
プレゼンの一部を紹介する。
(翻訳)
四、中国の国際標準化政策と戦略目標
中国社会主義経済体制が段々良くなっている。中国
が世界一体化経済体系に入るのに伴って、標準化事
業が新しいチャンスとチャレンジに向かっている。
・ 堅持市場傾向原則、標準の市場適応性を高める。
・ 堅持重点保障原則、経済が穏やかに速く発展する
のを促進する。
・ 堅持自主開発原則、我が国の標準化分野で自主
開発の力を高める。
・ 堅持国際化原則、我が国の総合競争力を高める。
② 中国では、往復動内燃機関の標準化作業について
は、用途別の区分けがあまりないらしく、TC70
以外の他の TC も含めた審議体制で取り組んで
いるようである。日本の場合は、自動車(TC22)、
船用(TC8)その他エンジンの用途ごとの TC に対
応する審議団体に分かれているため、TC70 以外
の組織の都合又は日本の該当する分野の産業の
都合も考慮して協力して行く必要がある。
3. ISO/TC70/SC8 国際会議
3.1 開催日・場所
2009 年 24∼25 日、
上海錦江飯店国際会議場小会議室
3.2 出席者(中国 9、日本 3、ドイツ 3、アメリカ、イタリア、
船級協会連合 各 1 計 18 名)
Mr. Hans-Jurgen Stein, 議長 (独)
Mr. Markus Heseding, 幹事 (独)
Mr. Martin Nitsche, VDMA (独)
Mr. Jun Ming Qu, SICERI (中国)
Mr. Weiping Yuan, SICERI (中国)
21
Mr. Jun Li, China Shipbuilding Technology Research
& Economy Development Institute (中国)
Mr.Yun Hong, Caterpillar(China) Investment Co.Ltd.
(中国)
Ms. Weibing Qiu, SAIC MOTOR/CVTC (中国)
Mr. Andrew Roy, SAIC MOTOR/TECH CENT (中国)
Mr. Thomas Richards, SAIC MOTOR/TECH CENT
(中国)
Mr. Giorgio Billi, UNI/UNACOMA (イタリア)
Mr. M. Riechers, ANSI/Mercury Marine (米)
Mr.Jian Jun Zhang, China Classification Society (中
国−船級協会連合(IACS))
Mr.Weibin Ji, SAC/SICER I(中国)
Mr. David Tao, SAC/SICERI (中国)
岡田博 東京海洋大学 (日本)
芦刈真也 コマツ (日本)
鈴木章夫 日内連 (日本)
3.3 議事内容
議長のMr.Steinの挨拶と委員の自己紹介の後詳細
審議を行った。
(1) 事務局報告
配布された報告書に従い、現在のSC8参加国の状
況及びISO 8178シリーズ規格の現状をレビューし、
確認した。
(2) ISO 8178-4(試験サイクル)の見直し
① ドイツから提案のあった、試験サイクルF(鉄道
用)の改正案(N480)を審議した。このサイクルに
適用されるEU指令が改正されるため、この規格
もAmendmentを発行することになった。
② アメリカから提案された、舟艇(small boat)の試験
サイクルE4についての脚注の追加(N489)を審議
し、CO測定の例外を脚注に追加することが承認
された。
(3) ISO 8178-11(過渡状態でのガス状及び粒子状排出
物の測定)の見直し
① 国連のGPRE(排出ガス専門委員会)で発行予定の
オフロード用機関に対する排出ガス規制(NRMM
Global Technical Regulation)とISO 8178-11が重複
するため、見直しが必要となっている。Mr. Stein
の提案により、Part11をこの規制と整合化させる
べく、改正作業をスタートすることになった。こ
のため、TC70/SC8/WG6を新設する。Convenerは、
Mr.Steinとし、別途事務局から各国にExpertの参
加について問い合わせる。
② 定 期 見 直 し 時 に 出 た 各 国 の コ メ ン ト (N477 、
N485)もこの改正作業時に考慮する。
(4) ISO 8178-5(試験燃料)の見直し
日本から提出した、現行規格の誤り、不適当な記
述に対するコメントは、次回見直し時(2011年)に改
正する。
れていた。また、建国60周年の年であるので、祝賀
の垂れ幕や飾りがいたるところで見られた。
会議後、中国事務局が上海周辺のツアーに連れて
行ってくれたが、特に、夕方からのボートツアーで
見た夜景は、素晴らしかった。
日本委員(岡田、鈴木、芦刈)
(5) その他のPartの改正について
① Part1(台上測定の基本規格)については、Part11と
同様、国連の規制案との整合化が必要であり、い
ずれ改正作業を実施する。日本から提出してある、
対応JIS作成時の修正点もその時考慮する。また、
新たなNOx測定方法(N486)も新WG6で採用する
かどうかを検討する。
② Part6(試験報告)の改正は、Part11の改正後検討す
る。
③ Part7(エンジンファミリ)及びPart8(エンジングル
ープ)は、IMOの規制と密接に関連するので、IMO
の動向を踏まえて改正を検討する。
(6) ISO 8178-9(過渡状態での排気煙測定)の改正作業
について
現行のPart9のAmendment(船用の規定)を本体と一
体化する編集上の作業を事務局(DVMA)で実施中で
あることが報告された。
(7) 次回開催予定
2010年11月4日WG6 を開催し 11月5日に本会議
をベルリンのVDMAで開催する。
(8) 議事録作成と確認
3.4 所感
(1) 日本から提出した、ISO 8178シリーズの見直しに
対するコメントは、すべて取り上げられられたの
は収穫であった。
(2) 国連の排出ガス規制案がまもなく各国投票で採
択され、いずれ日本のオフロード用機関に対する
規制にも取り入れられる予定であるので、新
WG6にも積極的に参加して行く必要がある。
上海中心部の高層ビル群
建国60周年の飾り
リニアモーターカー
4. 上海風景
5∼6年前に比べると、市内はかなり様変わりし、
高層ビルが立ちならび、清潔なファーストフード店
なども増えていた。また、地下鉄の駅もきれいで立
派に整備されていた。とにかく、まだ物価が安いの
で旅行者にはありがたい。
2010年の上海万博に向けて道路の整備が各所行わ
上海の夜景
22
Ⅴ-Ⅱ. ISO/TC192/WG9(発 電 用 ガスタービン)
スウィンドン国 際 会 議 (2009 年 9 月 )出 席 報 告
ISO/TC192/WG9 国内対策委員会
委員 田中 良造*
1. はじめに
ISO/TC192/WG9(発電用ガスタービン)は、2005
年の NWIP 投票により ISO のアイテムとして承認さ
れたのちしばらく休止状態であったため、このたび
再度 NWIP 投票を実施した。また各国分担で WG 内
ドラフトを作成中である。
今回の会議は、NWIP 投票結果報告及びドラフト
(WD)の進捗状況フォロー及び意見調整を目的とし
て開催された。なお、日本は暫定的に決定された全
29 章 の 項 目 の う ち “第 4 章 : Standard Reference
Conditions”、“第 6 章:Discharges and Emissions to The
Environment”、“第 13 章:Reliability、Availability、
Maintainability…仏と共同”、
及び ”第 29 章:Technical
Information and Documents 含データシート”のドラ
フト作成を担当している。
参加、また米国 SWRI の Dr. Klaus Brun (API616 の
スペシャリスト)がメンバーに加わった(今回は不
参加)。
英国
J. Macdonald
R. Proctor
S. Loyd
P. Rainer
スイス B. Josuhn-Kadner
米国
T. Lazet
Dr. Klaus Brun
スウェーデン Lars Ellmark
フランス E. Brault
イタリア M. Venturini
日本
K.Yasuda
R.Tanaka
RWE 社
SIEMENS 社
PB 社
R&R 社
ALSTOM 社
SOLAR 社
SWRI
SIEMENS 社
GE 社
Convener
Core
Core
Core
Core
Core
(新)
Core(新)
Core
Hitachi
KHI
Core
<本規格の包括範囲(SCOPE)について>
本規格の包括範囲(SCOPE)について話し合った。
2. 開催日時:
2009 年 10 月 14 (水)∼16 (金)
原案があるわけでなく、ブレーン・ストーミングの
ような感じで打ち合わせを行った(10/15 に議論を持
ち越したが決着つかず)。暫定的な結果をリストアッ
3. 開催場所:
イギリス スウィンドン RWEnpower 会議室
プしたにとどまる。本件は各メンバー持ち帰り検討
となった。
4. 出席者:4 ヶ国 6 名
英(3)、スイス(1)、スウェーデン(1)、日本(1)
Mr. John Macdonald, WG9 CONVENER, RWE 社 UK
Mr. Robin Proctor, Siemens 社 嘱託, UK
Mr. Peter Rainer, Rolls-Royce 社, UK
Mr. Burkhard Jonsuhn-Kander, ALSTOM 社, Swiss
Mr. Lars Ellmark, Siemens 社、Sweden
Mr. Ryozo Tanaka, Kawasaki Heavy Ind., Japan
5. 議事内容
【1 日目 10/14 9:00∼17:00 】
<再投票に関して>
NWIP の投票結果は賛成過半数かつ 5 カ国以上の
P 国がエキスパートを出すことを表明しており可決
との報告。別途、新 ISO 番号、規格作成日程につい
て R Proctor が ISO 事務局に確認する。
<WG9 メンバーに関して>
現在のメンバーは下表の通り、新コアメンバーと
して Lars Ellmark 氏:Siemens(スウェーデン)が今回
*
(所見)
ガスタービン(供給者の範囲)と外部(供給者以外)
の取り合いについては明確に規定すべきであり、そ
の取り合いはどこかが重要。プロジェクトの形(フル
ターン or EG サプライヤ)によっても変わってくる。
それを今後どう規格・データシートに載せるべきか
が課題になるであろう。なお、取り合いに的を絞る
というのは、国内対策小委員会でも出た意見であり、
よい方向かと思う。
【2 日目
10/15 9:00∼17:00 】
<日本から発議の他の規格を引用する場合>
WG として暫定的に以下の指針とした。なお、各
担当者も他の規格を寄せ集めて作成しているようで
ある。
●
他の規格のごく一部(文のレベル)を引用、又は修
正を加えた場合は特に引用元を示す必要はない
との見解
●
かなりの部分(章?のレベル)を引用した場合は引
用元を示すべき
川崎重工業(株)
23
●
2. ドラフト(WD 内)修正 November 2010
3. CD Issue
February 2011
4. DIS
February 2012
5. FDIS
November 2012
6. Standard Issue
February 2013
<次回以降ミーティング予定>
9-11 Feb. 2010 :Alstom office Baden Swiss
15-17 June 2010 :Glasgow
(ASME2010 の会場又は近辺の RWE 事務所)
Late Sept. 2010 :VDMA Frankfurt Genmany
ISO の約束事として ISO/IEC 以外の規格を引用・
参照する場合は制約がある(Directive PART2 6.2.2
を示し指摘した・・・結論は出ず)。
<ドラフト内容についての打ち合わせ:各論>
ドラフト内容については突っ込んだ打ち合わせは
ほとんどできなかったのが現状であるが、日本担当
分を中心に一部議論のあった点を示す。
●
スコープについては引き続き WG にて見直しを
実施する。
●
日 本 担 当 分 の 29 章 (Technical Information) の
ANNEX_B (Documentation requirement)の方針に
6. 所感:
● コンビーナはユーザ、その他はメーカからの参加
者であり立場の違いからかなかなか方針が決ま
らない印象をうけた。
● 各章で担当者が異なるため詳細さの度合いにか
なりの温度差がありレベルをそろえる必要があ
ると感じている。
● またこのまま規格にするには日本のガスタービ
ン産業にとって支障がある箇所も多く見受けら
れるため、今後も ISO/TC192 国内対策委員会に
て日本メンバーの意見を集約、修正案を発信し続
けていく必要がある。
ついては賛同を得られた。ベースは 3977-7 とし
各担当が必要な Document を追加する。ANNEX_A
(DATA SHEET)については各担当さまざまな意
見があり、まとまらず。
●
日本担当の第 4 章(Standard Reference Conditions)
で Emission に 関 し て も Standard Reference
Conditions (大気条件及び標準燃料?)が必要では
との意見あり(R.Proctor より)、Emission について
は通常 Site Condition で言及するものであり、第 4
章は性能に関するものである。また、Emission の
スタンダードといわれてもドラフト作成のイメ
ージがないとして修正を拒否(他の参加者もほぼ
同意見)、R.Proctor がドラフトを作成することに
7. その他:
今回会議のために訪れたスィンドンはロンドン
から 100km ほど西に位置する都市でありかつては
鉄道車両の生産を中心とした工業都市であったが
現在は金融その他の産業の本社機能が集中する総
合産業都市であるとのこと。
郊外にホンダの工場があり、夕食をご一緒したコ
ンビーナの奥さんによるとご近所にも日本人社員
が住んでおり礼儀正しく勤勉とのこと、おかげさま
で日本人に対する印象はたいへん良好であると感
じた。
(以上)
なった。
<TC67 における API616 の ISO 規格化の動き>
TC67(Oil&Gas 関連の ISO/TC)で API616(Oil&Gas
用途のガスタービン規格:デファクトスタンダード)
を ISO 規格化する動きがある。成立後は ISO3977-5
(Oil&Gas 用途のガスタービン ISO 規格)を廃止させ
る方向とのこと。
【3 日目
10/16 9:00∼14:00 】
<今後の日程>
現在のドラフト完成状況、今後の日程について確
認した。日程は以下
1. ドラフト(WD 内)発行 February
2010
24
Ⅴ-Ⅲ. ISO/TC70/SC7(往 復 動 内 燃 機 関 :潤 滑 油 ろ過 器 試 験 )
ベルリン国 際 会 議 (2009 年 10 月 )出 席 報 告
ISO/TC70/SC7 国内対策委員会
主査 大庭 敏記*
1. はじめに
ISO/TC70/SC7 (往復動内燃機関:潤滑油ろ過器試
験)の第 28 回国際会議が、2009 年 10 月 19 日ドイツ
のベルリンで開催された。
この会議は例年 ISO/TC22/SC7/WG1、WG3 (フュ
エルフィルタ、エアフィルタ)と連結して開催されて
おり、また、ISO/TC22/SC5/WG11 (クランクケース
ブローバイフィルタ)も同時開催され、それらの担当
者を含め、今回は計 3 名で出席した。その概要につ
いて報告する。
2. 会場
ドイツ ベルリン
DIN (Deutsches Institut fur Normung、ドイツ規格協
会)オフィス
会場となった DIN オフィス
(1) 4548-5(インパルステスト)
Convener:米国 Steve Wagner 氏(Donaldson)
3. 開催日
2009 年 10 月 19 日(月)
Convener が欠席であったため、その場でメールに
よる確認をした。昨年の状況では 2009 年 4 月までに
PWI の修正案を作成する予定であったが行われてお
4. 出席者
議長
: Adam Pearce (イギリス、Parker Hannifin)
事務局 : Bernd Borchert (イギリス、BSI)
日本
: 大庭 敏記 (ROKI)
田中 一夫 (東京濾器)
野尻 泰正 (日本濾過器)
アメリカ: Gary Bessee (SWRI)
Eric Quillen (Cummins Filtration)
Dan Arens (BALDWIN FILTERS)
Tom Francis (PTI)
イギリス: Bob Berr y (ELLIS COMPONENTS)
フランス: Nicolas Petillon (IFTS)
イタリア: Mauro Cantoni (Donaldson)
Andrea Oceano (UNI-CUNA)
Lorenzo Rossignolo (UNI-CUNA)
参加者:計 14 名
らず、今回、Steve 氏が事務局に修正案を送った時点
で NP (New Work Item Proposal)とすることで同意し
た。
(2) 4548-6(耐圧テスト)
Convener:米国 Gary Bessee 氏(SWRI)
CD についての事前投票結果について討議した。
投票時にコメントをつけたのはフランスと日本のみ
であった。これらのコメントを反映した後、DIS と
して提案する。フランスのコメントはテクニカルな
ものでなかったため、文章修正の少ないものに日本
が賛成する対応を行った。
(3) 4548-7(振動テスト)
Convener:米国 Eric Quillen 氏 (Cummins Filtration)
修正 CD について未完成であり、討議はされなかっ
た。
この会議の後、CD が事務局へ提出されることと
5. 会議の概要
会議は、イギリスの Adam Pearce 氏より、世界的
な不況の中、参加したメンバーに感謝しますとの挨
拶から始まり、各国出席者の自己紹介、前回議事録
の承認の後、各議題の審議に入った。
今回の主な審議項目と結果の概要は以下のとおり
である。
なった。
(4) 4548-5,6,7 のプラスチックボディ考慮について
4548-5,6,7 についてのプラスチックボディの考慮
については新しい WG で PWI として活動していくこ
とをアメリカが提案し、同意された。WG 参加国は
アメリカ、フランス、イタリア、イギリス、日本の
5 カ国。(4548-13,14,15 になる予定)
*
ROKI
25
・WG6:‘Cold start simulation and hydraulic pulse
標準化活動に対して認識不足であったように、各関
durability test for composite materiarls’,based on
連会社内で標準化活動の重要性を理解することが大
ISO 4548-5 and ISO/NP 12829
切であると考えられる。
Convener:米国 Steven Wagner 氏
・WG7:‘Static burst pressure test for composite
7.おわりに
pressure vessel materials’,based on ISO 4548-6
ベルリンには勝利の塔、ブランデンブルク門、ベ
Convener:フランス Nicholas Petillon 氏
ルリン大聖堂などを始め、歴史的建造物が密集して
・ WG8 : ‘Vibration fatique test with composite
おり、観光客が多く訪れていました。中でも、博物
materials’,based on ISO 4548-7
館島(ベルガモン博物館、ボーデ博物館、旧博物館、
Convener: 米国 Eric Quillen 氏
旧国立美術館、新博物館
(5) 4548-12 (フルフローオイルフィルタ粒子カウン
5 つの博物館が集まる中
州)には人が多く、行列が出来ていました。おそら
ト法)
く、博物館好きの方にはたまらないのでしょうが、
Convener:フランス Nicholas Petillon 氏(IFTS)
私は建物の外観だけで十分ベルリンを堪能できまし
ラウンドロビンテストの結果の説明が行われた。
た。また、ベルリンの壁はやはり壊してしまえばた
以前に提案されていたパーティクルカウンタの 2 次
だの壁で、お土産用としてぼろぼろに削られていま
校正を ISO11943 の手順にて行い、さらに使用ダス
した。会場のDINオフィスの近くには、日本の原
ト ISO MTD を同一バッチのものを使用して行った。
爆ドームのような戦争の象徴である、カイザー・ビ
3 ラボにて実施。その結果、試験ばらつきは少なく
ルヘルム記念教会があり、その存在感には圧倒され、
なり、DHC は 95%の信頼区間で 6.4%のばらつきで
戦争について考えさせられる都市でもあります。ヨ
効果的であったと説明された。
ーロッパ初体験の私にとって、全てのものが新鮮
で、とてもいい経験をさせていただきました。
最後に、このような機会を与えていただいた
JICEF 並びに関係者の皆様にお礼を申し上げるとと
もに、来年のイギリスでの国際会議に向けて、日本
の意見の取りまとめ等に皆様のさらなるご協力をお
願い致します。
会議風景(休憩時間)
(6) 次回会議開催予定:
2010 年 11 月 2 日∼5 日
場所:イギリス(ロンドン)
6.所感
これまでの日本の国際会議での積極的な参加によ
り、初めて参加した私にも日本の意見や同意を求め
られ、緊張の連続の会議であった。毎年出席してい
ることで、日本の意見が尊重される環境であり、各
国からの日本の技術的な期待も大きくなっているの
だと思う。そのような中で、日本は各関連会社の技
術が埋もれないように規格に反映できるよう、各関
連会社が標準化活動に対して協力していく必要があ
ると感じた。ただ、私自身もこの担当になるまで、
カイザー・ビルヘルム記念教会
26
Ⅵ. 標 準 化 事 業 関 係 作 業 進 む
日本内燃機関連合会
鈴木 章夫*
3. 国際標準化事業関係(ISO 関係)
1. はじめに
3.1 全般
日内連では、”ISO/TC70(往復動内燃機関)国内対策
委員会”及び”ISO/TC192(ガスタービン)国内対策委
(1) 平成 21(2009)年度は、ISO/TC70(往復動内燃機関)
員会”を設置して、往復動内燃機関及びガスタービン
国内対策委員会及び同分科会 ISO/TC70/SC8(排気排
についての ISO 関係の国際標準化事業を進めている。
出物測定)並びに ISO/TC192(ガスタービン)国内対策
また、国内標準化については、テーマごとに単年
委員会を各々3 回開催し ISO 規格に関する審議を実
度設置する JIS 原案作成委員会により JIS 原案作成
施する予定であるが、現在までに各委員会を 2 回ず
の事業を実施している。
つ開催した。
(2) 国際会議参加状況(平成 21 年度)
これらの標準化事業に関しての 2008 年から 2009
年にかけての活動の概要については、本紙第 96 号
−ISO/TC70、TC70/SC8:TC70 及び TC70/SC8 合同
(2009 年 8 月号)で報告したので、ここでは最近の状
の国際会議が 9 月 23∼25 日に上海で開催され 3
況を中心に概要を紹介する。
名出席した。(詳細は本誌の報告書を参照)
−ISO/TC70/SC7 本会議:10 月 19 日、ベルリン
大場 SC7 主査(ROKI)が出席。
2. 国内標準化事業関係(JIS 関係)
−ISO/TC192 本会議:6 月 12 日、オーランド、USA。
2.1 2008 年 6 月末提出の JIS 原案について、経産省
インフルエンザ問題があり、欠席。
の審査が終了し、2009 年末までに、次の JIS が制定・
−ISO/TC192/WG9(発電用 GT):10 月 14−16 日、
発効された。
スウィンドン、UK、田中委員(KHI)出席。
・JIS B 8008-2
往復動内燃機関−排気排出物測定−第2部:ガス状排出
物及び粒子状排出物の搭載状態での測定 [改正原案]
・JIS B 8008-5
往復動内燃機関―排気排出物測定−第5部:試験燃料
[改正原案]
・JIS B 8002-3
往復動内燃機関−性能−第3部:測定
[改正原案]
3.2 ISO/TC70(往復動内燃機関技術委員会)関係の活
動状況
(1) TC70(本体)
−5 年ぶりに本会議が TC70/SC8 と合同で、9 月
23-25 日に上海で開催された。
−幹事国中国から、Working Group のうち、WG2(用
語)及び WG5(ねじり振動)の Convener(幹事)の引
2.2 来年度の計画
受けの依頼があったので、古林先生にお願いし、
平成 22 年度は、次のガスタービン規格の改正原
引き受けたが、最近、先生のご希望により、岡
案を作成する予定で、規格協会へ申請書類を提出し
田博先生に交代していただいた。
た。予定期間は、2010 年 4 月∼2011 年 2 月。
ペンディングになっていた改正規格原案を整備
・JIS B 2314
ガスタービン−受渡試験方法 第2版
[ISO 2314:2009の整合化規格]
して中国経由中央事務局へ提出し、一部発行済。
・ISO 3046-4(性能−調速): IS 発行済み。
・ISO 7967-2(用語−主歯車)、ISO 7967-3(用語−
弁 な ど ) 、 ISO 7967-5( 冷 却 装 置 ) 及 び ISO
2.3 2009 年に発行された JIS
7967-9(用語−制御装置)については、改正規格
2.1 の JIS のほかに、次の二つの JIS が制定・発効
出版用ドラフトを提出済みで、現在 ISO/CS で
されている。
発行準備中。
・JIS B 8008-1:2009
往復動内燃機関―排気排出物測定−第 1 部:ガス状
排出物及び粒子状排出物の台上測定
[第 2 版]
・JIS B 8008-4:2009
往復動内燃機関―排気排出物測定−第 4 部:各種用
途の試験サイクル
[第 2 版]
(2) TC70/SC8(排気排出物測定分科委員会)
国連の GPRE(排出ガス専門委員会)で審議中のオ
フ ロ ー ド 機 関 用 の 排 出 ガ ス 規 制 (NRMM Global
Technical Regulation)と ISO 8178 シリーズの重複が
問題になりつつあり、整合化のための ISO 規格の改
正を検討するために WG6 が新設された。今後、8178
シリーズの改正作業を実施する。日本もこの WG に
*
特別参与
参加し、審議に加わる予定。
27
(3) WG13(コージェネレーションシステム)
(3) TC70/SC7(潤滑油ろ過器試験方法分科委員会)
[幹事国:日本]
ISO 4548 シリーズの定期見直しのほか、プラスチ
FDIS 投票用原案がメンバー国に配布され、現在投
ックボディのフィルタを対象とする強度規格の原案
票中(締切 2010-01-10)。
作成作業を実施している。
新たなテーマでの規格作成を TC192 事務局から
3.3 ISO/TC192(ガスタービン技術委員会)関係の活動
要請されているが、日本側の体制が整わずペンディ
ング状態になっている。今後、関係者で協議し検討
状況
(1) WG9(発電用ガスタービン)
する。
発電用ガスタービン規格を作成中であるが、プロ
4. 日内連の標準化関係の組織変更について
ジェクトの有効期間が切れたため、再度 NWIP(新規
作業項目提案)からやり直し、各国投票を経て作業を
2009 年 10 月、長年 ISO 対策内燃機関委員会
継続している。WG 参加国が分担してドラフトを作
(JICESC)の委員長として、日内連の標準化事業を統
成中。日本は、比較基準条件、エミッション関係、
括しておられた青木千明参与がお亡くなりになった
信頼性の章及びデータシートを担当している。現在
ため、後任を現 ISO/TC70 国内対策委員長の染谷常
まだ参考文書の寄せ集めの状態なので、規格として
雄先生にお願いした。また、合わせて、委員会の名
まとまるのは 2 年位先になりそうである。
称を、実態に合うように現代的な名称に変更するこ
(2) WG11(受渡試験方法の改正)
とにし、2009 年 12 月の日内連第 144 回運営委員会
ISO/FDIS 2314 の投票を経て、改正規格(第 2 版)
で承認いただいた(添付図参照)。
が発行された。来年度 JIS 化の予定。
内燃機関標準化委員会
(JICE SC)
委員長 染谷常雄(東京大学名誉教授/日内連参与)
事務局 鈴木章夫(日内連特別参与)
ISO/TC192 (ガスタービン)
国内審議 委 員会
委員長 川口修(慶応大学名誉教授)
主 査 安田耕二(日立製作所)
ISO/TC70(往復動内燃機関)
国内審議 委 員会
委員長 染谷常雄(東京大学名誉教授)
主 査 岡田 博(東京海洋大学名誉教授)
ISO/TC70/SC7 分科会
(潤滑油ろ過器試験)
主 査 大庭敏記(ROKI)
ISO/TC192/WG13
(コージェネレーション)
国内作業委員会
幹事 伊東弘一(早稲田大学)
ISO/TC70/SC8 分科会
(排気排出物測定)
主 査 芦刈真也(コマツ)
[必要な年度にテーマごとに単年度設置]
ガスタービン JIS 原案作成委員会
往復動内燃機関 JIS 原案作成委員会
往復動内燃機関分科会
ガスタービン分科会
図 1 内燃機関標準化委員会(JICESC)の組織図
28
5. 青木千明参与を偲んで
鉄道に関する知識、路線、列車の詳細、駅の構造、
青木参与は、1980 年代から、会社勤務と併行して
出入り口まで、は相当なもので、電車の車両のどの
CIMAC 及び ISO、JIS 関係の日内連業務に尽力され
ドアに乗り、駅のどの出口から出ればどこに着くか
CIMAC 副会長、日内連常務理事を歴任後、最近は、
頭に入っているので、青木参与と一緒に外出すると、
日内連の標準化業務を指導されていた。2003 年には
複雑な都内の地下鉄でも、最短のコースで目的地に
経産省から、工業標準化功労者として表彰された。
着くことができた。
とにかく、頭の良い人で、手書きの文字を見ればわ
余談はともかく、個人的には、私の新入社員時代か
かるとおり几帳面な方であった。
旅行、鉄道マニアで、ときどき連絡がとれなくな
らのお付き合いで、退職時にお話があり、青木参与
った時は、必ずといってよいほど、旅行に出かけて
のあとでは敷居が高いと思いつつ、事務局を引き受
いた。お帰りになると、必ず日内連に顔を出し、沢
けてしまった。以来、約7年間折にふれご指導をい
山の写真を見せて、その土地の名物の謂れなどを詳
ただき、最近ようやくやり方が分かってきたところ
細に解説して聞かせるのが常だった。そして、最後
だったが、まだまだ相談したいことが沢山あり、誠
は、必ず“晴れ男”なので天気も良かったことになっ
に残念である。
ていた。
あらためて、ご冥福をお祈りする。
事務局通信 1
昨年、お三方の日内連関係者が他界されました。
故人のご冥福をお祈りし、謹んでお知らせ申し上げます。
(1)
村 山 正 (む ら や ま た だ し )先 生
2009年 8 月 4 日 ご 逝 去 (78歳 )
日内連参与
北海道大学名誉教授
(2)
高 木 誠 司 (た か ぎ せ い し )氏
2009年 9月 10日 ご 逝 去 (78歳 )
日 内 連 元 会 長 (1993 -199 5 )
元新潟鉄工所 副社長
(3)
青 木 千 明 (あ お き ち あ き )氏
2009年 10月 13日 ご 逝 去 (77歳 )
日 内 連 運 営 委 員 会 委 員 、 ISO 対 策 内 燃 機 関 委 員 会 委 員 長
日内連参与、日内連元常務理事
元石川島播磨重工業 理事 技術本部副本部長
29
事務局通信 2−1
2009 年度第四回日内連主催講演会(案)
講 演 会 テーマ
エネルギーの有 効 利 用 に関 する最 新 情 報
― 今 後 求 められる諸 技 術 の現 状 と将 来 ―
この度、本年度第四回目の日本内燃機関連合会主催講演会を催すこととなりました。
日米両国での政権交代により、世界的に地球環境保護・改善に対する動きが加速する方向へと進み始めていま
す。SOx、NOx、CO2、PM など多くの有害排出物源となっていたこれまでの化石燃料中心の無制限なエネルギー利
用の時代から、節度あるエネルギー消費に加え、クリーンな再生可能エネルギーの一層の有効利用が求められて
います。
日本では早くから、大規模、小規模コージェネレーションシステムが普及しておりますが、今後は進展著しい二次
電池、燃料電池などの最新技術を含めた総合的なエネルギー利用技術が必要となってくると考えられています。加
えて、これまでは見捨てられていたエネルギー密度の低い熱源や、小容量の熱源も利用される時代になりつつあり
ます。
今回は、以上の観点から、近い将来に進むであろう熱利用の重要技術の現状と将来について、それぞれの技術
の専門家にその最新情報をご講演いただくことといたしました。
つきましては、エンジンメーカ、エンジンユーザーなど本問題に興味のある方、特に、日頃これらの分野の計画、
設計、開発、研究、運転実務に携わっておられる方々の多数のご来聴をお願い申し上げます。
開催日時
2010年3月11日(木) 09:20∼17:00
会
笹川記念会館 4 階 第 1・第 2 会議室 (鳳凰の間)
場
(〒108-0073 東京都港区三田 3-12-12
TEL.03-3454-5062(代)
FAX.03-3454-5544)
講演プログラム
時
間
講 演 題 目
講 演 者
09:25∼09:30
開会の辞
09:30∼10:30
1) 統計から見たコージェネレーション
天然ガス導入センター エネルギー高度利用促進本部
10:30∼11:30
11:30∼12:30
2) 進展著しい二次電池の現状と将来
3) 低レベル熱源の有効利用
東芝
海上技術安全研究所
------------------------ 昼 食-----------------------13:30∼14:30
14:30∼15:30
4) 小型水力発電の将来
5) 熱の運び屋エコキュートとは
川崎重工業
ヒートポンプ・蓄熱センター
------------------------ 休 憩 -----------------------15:50∼16:50
6) ハイブリッド過給機の利用技術
16:50∼16:55
閉会の辞
三菱重工業
プログラムは都合により予告無く変更されることがあります
正式案内は、別途日内連ホームページに掲載すると共に、会員会社・団体には郵送いたします。
30
事務局通信 2−2
平 成 22 年 度 講 演 会 計 画
注:講演テーマ及び講演者はいずれも今後交渉の予定
1 第一回
2010 CIMAC ベルゲン大会報告会 (東京会場)
平成 22 年 10 月頃
― CIMAC に見る世界の内燃機関の技術動向と使用実績 ―
講演会テキストには、日内連技報第 5 号 を使用する。
1. 2サイクル低速機関の最新技術
関連部分執筆代表者
2. 4サイクル中速機間の最新技術
関連部分執筆代表者
3. ガス機関の最新技術
関連部分執筆代表者
4. 基礎技術
関連部分執筆代表者
5. 環境対応技術
関連部分執筆代表者
6. 使用実績
関連部分執筆代表者
7. ガスタービンの最新技術
関連部分執筆代表者
8. 過給機の最新技術
関連部分執筆代表者
2 第二回 2010 CIMAC ベルゲン大会報告会(神戸会場)
平成 22 年 10 月頃
― CIMAC に見る世界の内燃機関の技術動向と使用実績 ―
講演会テキストには、日内連技報第 5 号 を使用する。
講演内容は東京会場に同じ
但し、講師は関西地区居住者を中心に計画
3 第三回
船舶に対する環境規制の動向とその対応手段
平成 23 年 2 月頃
1. IMO の議論の進展状況
2. 次世代船舶
3. Super ECO ship 2030
4. Emax-air
5. ディーゼルハイブリッド機関室プラント
6. ここまで進んだ超電導技術
7. 燃料電池船実船試験結果
以上
31
事務局通信 3
CIMAC
WG(作業グループ)と日本対応の国内委員会
(2009-11-01)日本内燃機関連合会
CIMAC (国際燃焼機関会議)
日本からの役職者
会長
事務局長
WG 担当副会長
Karl M. Wojik (AVL)
Markus Heseding (CIMAC, Germany)
Soeren.H. Jensen (MAN, Germany)(新任)
テクニカルプログラム担当副会長
評議員
評議員
伊藤恭裕(新潟原動機) /Y.Itoh
酒井能成(川崎重工) /Y.Sakai(新任)
山田知夫(日内連)/T.Yamada
主査会議議長:新潟原動機
伊藤常務
事務局:日本内燃機関連合会 山田知夫 特別参与
WG
No.
02
04
05
07
08
10
15
16
17
18
WG Title,
Chairman,
WG No.,、WG
WG: Class. Soc. D.E. coordinating WG
(船級協会ディーゼル機関)
K.B. Hansen (MAN /DK) WG2 CS-D
WG: Crankshaft Rules
(船級協会ディーゼル機関-クランク軸のルール)
WG4 CD
WG: Exhaust Emission Controls-D.E.
(ディーゼル機関―排気排出物の制御)
G. Hellen (Wartsila/Finland) WG5 D-EX
WG: Heavy Fuels
(重油)
K.Aabo (MAN/Denmark) WG7 HF
WG: Marine Lubricants
(舶用潤滑油)
H. Gering(MAN/Germany)
WG8 ML
WG: Users
(往復動内燃機関ユーザー)
D.Walford (Teekay Shipping/Canada) WG10 U
WG: Engine Electronics and Automation
System
(電子制御と自動制御システム)
R. Boom (Woodward/NL)
WG16 EEA
WG: Auxiliary systems-design
(機関補機システム)
F.Deichman(Columbus Ship/Germany) WG16
ASD
WG: Gas Engine
(ガス機関)
Lars Nerheim ( Ricardo/UK ) WG17 GFA
WG: Engine room safety
(機関室安全性)
Johhnnes Besau (Horbiger
WG18 ERS
国内担当委員会
もしくは委託先
abrev.
日内連
WG2 対応国内委員会
JICEF WG2 committee
日内連
WG4 対応国内委員会
JICEF WG4 committee
日内連
WG5 対応国内委員会
JICEF WG5 committee
日内連
WG7 対応国内委員会
JICEF WG7 committee
(社)日本マリンエンジニアリング学会
燃料・潤滑研究小委員会
JIME
国内委員会
主査
後藤 貴幸
T. Goto
(三井造船)
藤綱 宣之
N. Fujitsuna
(神戸製鋼)
川上 雅由
M.Kawakami
(新潟原動機)
宮野春雄
H. Miyano
(日本油化)
塚本達郎
T. Tsukamoto
(東京海洋大)
(メンバーが個々に対応)
日内連
WG15 対応国内委員会
JICEF WG15 committee
日内連
WG16 対応国内委員会(予定)
JICEF WG16 committee
前田 隆義
T.Maeda
(ナブテスコ)
未定(国際会議
の内容により決
定)
日内連
WG17 対応国内委員会
後藤 悟
S. Goto
JICEF WG17 committee (新潟原動機)
未設置
Ventilwerke)
CORDINATOR: Int’l Standards-Recic’g Eng
(コーディネーター:ISO-往復動内燃機関)
J.Peaker (GEC Ruston , UK) ISC1 ISC-RE
日内連
ISO/TC70
国内対策委員会
CORDINATOR: Int’l Standards-Gas Turbine
(コーディネーター:ISO-ガスタービン)
A. Suzuki (JICEF , Japan)
ISC2 ISC-GT
日内連
ISO/TC192
国内対策委員会
32
未定(国際会議
の内容により決
定)
[連絡担当]
古林 誠
M.Furubayashi
(日内連)
[連絡担当]
鈴木 章夫
A.Suzuki
(日内連)
備
考
事務局通信 4
区分
年-月-日(自/至)
2009
08-15
09-03
09-07
09-23
09-24
09-24/25
10-01
10-14/16
10-19
10-28
11-25
11-30
11-24
11-25
11-26
12-04
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12-10
12-10
12-14
12-18
2010
01-12/13
01-15
01-29
02-9/11
02020203-10
03-11
04-21
05050606-03
06-13
06-13
06-14/17
06-14/17
06-15/17
060707-14
07070708-15
1011-02/05
11-04/05
11-04/05
1111-25
11-26
2011
05?
[2009年1月∼2009年12月分実績、2010年1月∼予定及び中長期予定]
○:日内連行事等(国内) ◇:CIMAC関係(国内)
●:日内連行事等(海外) ◆:CIMAC関係(海外)
区 分
○●◇◆☆★
○
☆:標準化関係(国内)
★:標準化関係(海外)
主な出来事(行事・会議等の名称)
開催場所
2010年1月現在
参加者等
摘 要
山口正隆
岡田 博他
芦刈真也他
後藤 悟
田中良造
大庭敏記
川崎重工
東京海洋大
コマツ
新潟原動機
川崎重工
ROKI
日内連情報No.96発刊
☆ ISO/TC70/SC8(RICE排気排出物測定)国内対策委員会分科会 日本海事協会
○
日内連講演会 化石燃料はいつまで使えるか
CIMAC WG "Marine Lubricants"国際会議
★ ISO/TC70(往復動内燃機関)国際会議
★ ISO/TC70/SC8(RICE排気排出物測定)国際会議
◆
CIMAC WG "Gas Engines"国際会議
★ ISO/TC192/WG9(発電用ガスタービン)国際会議
★ ISO/TC70/SC7(潤滑油ろ過器試験)国際会議
☆ ISO/TC192(ガスタービン)国内対策委員会本委員会
◆
CIMAC WG "Crankshaft Rules"国際会議
☆ ISO/TC70(往復動内燃機関)国内対策委員会本委員会
◆
CIMAC役員会
◆
CIMAC評議員会
第1回CIMAC CASCADES
◆
◇
CIMAC WG Heavy Fuels 国内対応委員会
日内連講演会 船舶と地球温暖化
○
○
日内連第144回運営委員会
CIMAC WG Exhaust Emission Controls 国際会議
◆
◇
CIMAC WG "Gas Engines"国内対応委員会
◇
CIMAC WGs国内主査会議
◆
☆
◆
○
◇
笹川記念会館
マンチェスター/英国
上海/中国
上海/中国
ルツェルン/スイス
スウィンドン/英国
ベルリン/ドイツ
IHI
アウグスブルグ/ドイツ
日本海事協会
ハンブルグ/ドイツ
ハンブルグ/ドイツ
ハンブルグ/ドイツ
日本舶用工業会
笹川記念会館
川崎重工業
ロストック/ドイツ
日内連事務所
日内連事務所
ISO/TC70/SC8(RICE排気排出物測定)国内対策委員会分科会 IHI
CIMAC WG Heavy Fuels 国際会議
日内連情報No.97発刊
松田真理子 神戸製鋼
伊藤恭裕 新潟原動機
伊藤恭裕他 新潟原動機
伊藤恭裕 新潟原動機
川上 雅由 新潟原動機
ドバイ/アラブ首長国連邦
CIMAC WG "Exhaust Emission Controls"国内対応委員会 日本舶用工業会
バーデン/スイス
★ ISO/TC192/WG9(発電用ガスタービン)国際会議
☆ ISO/TC70(往復動内燃機関)国内対策委員会本委員会
☆ ISO/TC70/SC8(RICE排気排出物測定)国内対策委員会分科会
☆ ISO/TC192(ガスタービン)国内対策委員会本委員会
フランクフルト/ドイツ
◆
CIMAC WG "Gas Engines"国際会議
○
日内連講演会 エネルギー有効利用
CIMAC WG "Marine Lubricants"国際会議
○
日内連第145回運営委員会
◆
CIMAC WG "Crankshaft Rules"国際会議
☆ ガスタービンJIS原案作成委員会第1回委員会
CIMAC WG "Gas Engines"国内対応委員会
◇
◆
CIMAC役員会
CIMAC評議員会
◆
◆
第26回CIMACベルゲン大会
★ ISO/TC192(ガスタービン)国際会議他
★ ISO/TC192/WG9(発電用ガスタービン)国際会議
◆
CIMAC WG Exhaust Emission Controls 国際会議
○
日内連第96回理事会・第56回通常総会
◇
CIMAC WGs国内主査会議
☆ ISO/TC70(往復動内燃機関)国内対策委員会本委員会
◆
笹川記念会館
ウィンターツール/スイス
コマツ
グラーツ/オーストリア
日内連事務所
ベルゲン/ノルウェー
ベルゲン/ノルウェー
ベルゲン/ノルウェー
グラスゴー/英国
グラスゴー/英国
ベルゲン/ノルウェー
伊藤恭裕 新潟原動機
伊藤恭裕他 新潟原動機
日内連事務所
☆ ISO/TC70/SC8(RICE排気排出物測定)国内対策委員会分科会
☆ ISO/TC192(ガスタービン)国内対策委員会本委員会
○
○
日内連情報No.98発刊
日内連講演会 CIMACベルゲン大会報告会
★ ISO/TC70/SC7(潤滑油ろ過器試験)国際会議
★ ISO/TC70(往復動内燃機関)国際会議
★ ISO/TC70/SC8(RICE排気排出物測定)国際会議
☆ ガスタービンJIS原案作成委員会第2回委員会
◆
CIMAC役員会
◆
CIMAC評議員会
◆
第2回CIMAC CASCADES
東京/神戸
ロンドン/英国
ベルリン/ドイツ
ベルリン/ドイツ
フランクフルト/ドイツ
フランクフルト/ドイツ
日本
33
伊藤恭裕 新潟原動機
伊藤恭裕他 新潟原動機
事務局後記
また新しい年がやってきました。この歳になるともう新しい年はお返ししたいぐらいです。今年は寅年、
私は年男です。昨年常務理事を退任してから、若干時間に余裕が取れましたので、このところ腕が鈍ってき
ている飛行機の操縦技術の錆落しに精を出しています。幸い昨年末に受けた航空身体検査(毎年更新しま
す。:視力、動体視力、視野、聴力、握力、血圧、平衡感覚、心電図、常用薬品なし、など結構厳しいもの
です。当然認知症では不合格です。)にパスしましたので、今年 1 年は楽しめそうです。
今年は、また、CIMAC ベルゲン大会の年でもあります。多くの皆さんとベルゲンでお会い出来るのが楽し
みです。皆さんと一緒に、伊藤恭裕新 CIMAC 会長の誕生をお祝いしようではありませんか。
(田山)
新年おめでとうございます。今年も、標準化の仕事にご協力よろしくお願いします。
昨年 9 月、ISO/TC70 の国際会議に、事務局の仕事もあったので、岡田先生、芦刈 SC8 主査(コマツ)と
同行させていただきました。最近の中国の様子を見ることができ、大変有意義でした。6 年前に、会社の退
職時支給された旅行券を使い観光旅行をしたことがありましたが、その頃より一層近代化が進み、高層ビル
が沢山できていました。中国人が、一日 5 棟位ずつ増えるのだと言っていましたが、“白髪三千丈”の人達で
すからあまり信用はできません。市内もよく整備されていて、好印象をもちました。歳が分かってしまいま
すが私は北京で生まれて 3 歳までいたので、なんとなく中国には親近感があります。できるだけ協力したい
と思っています。
(鈴木)
あけましておめでとうございます。読者の皆様は、お正月休みをいかが過ごされたでしょうか。皆様
に、日内連情報 新春号 をお届けいたします。
さて、今年前半の行事として、3 月に東京・笹川記念館で「エネルギー有効利用に関する最新情報」
と言うテーマで日内連講演会が、また、6 月にノルウェーのベルゲンで CIMAC 大会が開催されます。
多くの皆様のご参加をお願いいたします。
お陰様で、この冬休みは、年末は雑巾がけが大好きな娘と一緒に大掃除のまね事を、新年は お正月
料理(正統とは言い難い簡単創作料理?)を囲んで家族で和やかに迎えることができました。ワーキン
グマザー2 年生の私にとって昨年は、毎週、毎週、1 週間が飛ぶように過ぎ去ってしまったので、2010
年は、季節の移り変わりを味わえるくらいのゆとりを持って、日々の生活を大切に過ごしたいと思いま
す。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。(上原)
昨年 10 月から、事務局が新体制になり、最初の新年になります。
年の変わり目の感覚は、益々失せてきましたが、改めて気持ちを引き締めて、昨年とは違う今年にしたい
と思います。
今年は、CIMAC ベルゲン大会の年でもありますし、同大会後には伊藤
新 CIMAC 会長体制がスタートす
ることになり、日本への期待も高まると思われます。そんな中先ずは、来年日本で開催予定の、若手技術者
向けの CASCADES の具体的な計画も、早々に係わって行く必要があると思っております。
会員の皆様には、有益な情報を提供する努力を続けてまいりますが、「変化」を目指す上にも、ご要望・
ご意見等もご遠慮なくいただきたく、よろしくお願いいたします。
34
(山田)
日内連情報 No.97
2010 年 1 月
発行日 2010 年 1 月 20 日
発行所 日本内燃機関連合会
発行者 山田 知夫
〒105−0004 東京都港区新橋 1−6−6 木村ビル 6 階
TEL.03-3574-7882;FAX:03-3574-7883
E-mail: [email protected]
印刷所 神田商会
〒852−8144 長崎市女の都 3-3-18
TEL & FAX:095-846-4681
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