「みちびき」技術実証実験への参加について 他

羽田空港「空の日」イベントに出展いたしました!
9 月 20 日は「空の日」です。この頃になると、航空に関係す
るイベントが空港をはじめとした各地で行われます。特に本年は
「航空 100 年」を記念する年でもあり、大きな盛り上がりも見せ
ているところです。
そんな中、当所も是非に!ということで、9 月 12 日に行われ
ました「羽田空港空の日フェスティバル」に普段は仙台空港にお
いてあります電子研が誇る日本に 1 機しかない航空機「ビーチク
ラフト B99」を展示させていただきました。
当日は、9 月とは思えない暑さと日差しでしたが、その強い日
差しを受けて、
我らが B99 は機齢 40 年弱を感じさせないほど燦々
と輝きをはなっておりました。
たくさんの来訪者にも恵まれ、弊所の活動を紹介できる良い機
会となりました。紙面を借りまして、ご来場いただきました皆様、
ご協力いただきました空港事務所をはじめとした関係各位に御礼
申し上げます。ありがとうございました。
問題の検討に用いる広帯域アンテナの特性改善について理論を検
討し,これに従ったアンテナの試作,検証のための測定を行いま
した。さらに,検討内容や測定内容を報告書にまとめる課題も行
い,添削しました。まだ学部 3 年生ながら,趣味がアマチュア無
線とのことで測定器の扱いにも慣れており,主体的に一生懸命研
修に取り組む姿が印象的でした。
研修中は,上記の基本課題だけでなく,羽田空港見学や,我々
の仕事に伴って情報通信研究機構に出かけたり,また炎天下での
模型飛行機の飛行実験を手伝ってもらったりもしました。
猛暑の中,本人にとっても私たちにとっても大変な日々でした
が,平成生まれの若い風が研究室をさわやかにしてくれた気がし
ました。
「みちびき」技術実証実験への参加について
高精度測位補正技術開発プロジェクトチーム 坂井丈泰
高精度測位補正技術開発プロジ
クトチ ム 坂井丈泰
準天頂衛星初号機「みちびき」が、9 月 11 日に種子島
左から 2 番目 小辰さん
宇宙センターから打ち上げられました。この衛星は衛星測
大盛況でした。
ポケモンジェットと B99
EIWAC2010 展示・デモセッション開催のご案内
位の実験を行うことを目的としていて、当所もこの実験に
∼前号にて、EIWAC2010 開催のご案内をいたしましたが、今回
は「展示・デモセッション」のご案内です。∼
参加することになっています。
私ども、独立行政法人 電子航法研究所では 11 月 10 日(水)
∼ 12 日(金)に「秋葉原コンベンションホール」において第二
回国際ワークショップ(EIWAC 2010)を開催いたします。
(詳
細は www.enri.go.jp/eiwac/2010/ をご参照下さい。
)
このワークショップは航空交通管理および通信・航法・監視技
術(ATM/CNS)に関するものですが、世界中に発表論文を募集
したところ欧米の研究機関、航空管制事業者を中心として 50 数
件の発表申し込みがあるなど順調に準備が進んでいます。
私どもとしましては、このワークショップに合わせて航空に関
する日本の研究・技術を紹介したいと考え、コンベンションホー
ルに隣接する「秋葉原 UDX マルチスペース」において 11 月 10
日(水)午後、展示・デモセッションを開催いたします。ここで、
弊所はもちろんの事、他の研究所や団体等で取り組んでおられる
研究・技術についてもご紹介させていただきたいと考えておりま
すので、ぜひご来場くださいませ。
■ 日時:2010 年 11 月 10 日(水)15:00 ∼ 21:00
■ 場所:秋葉原 UDX マルチスペース(JR 秋葉原駅 徒歩 2 分)
東京都千代田区外神田四丁目 14-1
秋葉原 UDX 4 階
常生活でも広く利用されています。カーナビはご承知のと
羽田に初着陸
インターンシップ生を受け入れました!
夏休みの期間中、電子航法研究所ではインターンシップ生とし
て日本大学の小辰さん、電気通信大学の阿部さん、同じく電気通
信大学の西村さんの 3 名の大学生を受け入れました。小辰さん
は、8 月の下旬に 2 週間という短い期間の中,航空機の電磁干渉
氏 名
おりで、最近はレジャー向けのハンディ GPS 受信機もた
くさん出回っています。元来の用途は航空機や船舶の航法
でしたが、今では測量や土木工事でも使われますし、ロケッ
トや他の人工衛星の位置決定にも使える便利なシステムで
す。
GPS の情報はそのままでも使えますが、測位精度を改
善することでさらに有用なシステムとなります。GPS で
測定した位置にも誤差が含まれていますので、位置誤差を
補正することで精度よく位置を求めることができるので
す。当所は、以前からこうした技術(GPS 補強技術とい
います)の研究開発を行ってきています。
「みちびき」には、移動体向けに GPS を補強して精度よ
く位置を求められるようにする機能が搭載されています。
このために放送されるのが当所で研究開発を担当している
○人事異動
(平成 22 年 7 月 2 日∼ 10 月 1 日)
発令事項
GPS のような衛星測位システムは、すでに私たちの日
L1-SAIF 補強信号で、地上施設で生成した補強情報を準天
現 職
頂衛星を介してユーザ受信機に届けます。L1-SAIF 補強信
辞職(9月30日)
国土交通省航空局
空港部空港施策課助成係長
上野 健一 総務課経理係長
総務課経理係長
吉富 康之 総務課契約係長
現在、
「みちびき」は各部の機能確認試験を行っています。
採用 総務課契約係長
(独)航空大学校仙台分校
柴田 淳
総務課総務係長
当所が参加する技術実証実験は、この試験の終了後、12
号には GPS 信号の安全利用のための情報も含まれていて、
GPS をより使いやすいものにするねらいがあります。
月頃から年度末にかけて行う予定です。
ⓒ 2010 ENRI
写真:「みちびき」の打上げ ( 提供:JAXA/ 三菱重工業)
韓国航空宇宙研究所
(KARI:Korea Aerospace Research Institute)を訪問しました!
8 月 30 日から 9 月 1 日にかけて、韓国航空宇宙研究所(以
下、
「KARI」という)を訪問いたしました。ここは、ソウルか
ら車で 2 時間強の大田広域市(デジョン)にあり、1989 年
に創立された、航空機開発・衛星開発及びロケット開発など韓
国の航空・宇宙開発研究を総合的に行う政府機関です。職員数
は約 800 名で、日本では電子航法研究所と宇宙航空研究開発
機構(JAXA)を合わせたような分野の研究をしています。人
工衛星も所内で製造・開発しているなど総合的な研究開発力を
感じました。
電子研は今まで欧米の研究機関や国際機関とはお付き合い
があったのですが、今後アジア諸国の研究機関とも積極的に連
携し、アジア空域での航空安全の一翼を担いたいと思っていま
す。今回はその一環として、
「CNS/ATM の研究協力に関する
覚書」を KARI と締結し、会談の中で、GNSS に係る電離層
の影響の観測や地上型衛星航法補強システム(GBAS)の安
全性解析に関する協力など今後とも積極的に交流や共同研究
を行うことで合意しました。特に GBAS に関しては、韓国も
済州島で評価中であることもあり、積極的な意見交換が行われ
ました。
調印の様子
左 平澤理事長、右 KARI のリー所長
合わせて、当所の研究員が KARI 研究員等に対し研究成果
の紹介を行う
「出前講座」
を行いました。講演の内容は、
(
「ENRI’
s Long Term Research Vision」
「Examples of Japanese
ATM Performance Analyses」
「Collision risk modeling
for RMA practices」
「Safety design and assessment in
development of ENRI’
s GBAS prototype」
「Development
and Evaluation of Multilateration Surveillance System」
「ATN Development Activities in Japan」
)を 1 日かけて
行いました。
今後ともこのような活動を通じ、電子研の存在をアピールし
ていきたいと思います。
国立大学法人電気通信大学との連携に関する協定を調印しました!
国立大学法人電気通信大学(学長:梶谷 誠(かじたに まこと)氏)と独立行政法人電子航法研究所(理事長:平澤 愛祥(ひらさわ ちかよし)
)は、研究・教育交流に関する連
携協定を締結することになり、7 月 28 日(水)に電気通信大
学においてその調印式が執り行われました。
両機関は、電波・通信・情報技術分野の研究で共通するとこ
ろが多く、本部は調布市内にあり地理的にも比較的近隣に立地
しています。
電気通信大学では、
創立 100 周年を目指して策定した
「UEC
ビジョン 2018」に「多様な連携と協働により、教育研究の
質を高め、社会に貢献する。
」としております。
また、電子航法研究所では来年度から始まる第 3 期中期目
標期間において、国内外、特にアジア地域の研究機関との連携
に力を入れることにしており、また、平成 22 年 3 月に策定
した「人材活用等に関する方針」の中で航空交通分野の研究
機関・人材の必要性を掲げております。
このような考えの中、両機関の目指す方向が一致したことに
より、協定締結に至ったものです。
なお、本協定が対象としている連携の内容は、次のとおりで
す。
1.共同研究
2.研究・境域における研究活動(研究指導、インター
ンシップを含む)
3.教員、研究者及び大学院生の交流
4.その他の学術的交流
今回の連携協定締結によって、電気通信大学では、研究にお
いては電波・通信・情報技術分野での電子航法研究所における
先端機器を利用しての研究開発や共同研究等の発展を期待す
ると共に、教育においては学生のインターンシップのさらなる
推進などを予定しており、将来的には、同研究所による連携講
座の開講も期待しています。
電子航法研究所では、電気通信大学の幅広い学術分野を持っ
た有能な人材との協力による新たな研究の発展や、研究者のリ
カレント教育の場、航空交通分野に精通した若い人材の育成な
どに期待をしております。
調印式での様子(右 : 梶谷学長)
【速報】ICAS(国際航空科学会議)の授賞式がモナコで行われました。
平 成 22 年 9 月 23 日( 木 )
、
「ICAS John J. Green
Award」の授賞式典がモナコで行われ、当研究所の伊藤研究
員が日本人として初めて同賞を受賞しました。この賞は、2 年
に一名、航空科学分野で国際的に優れた実績を残した若手科学
者に与えられる名誉ある賞です。
以下は伊藤研究員の喜びの声です。
「2008 年度から取り組んでいるオランダ航空宇宙研究所
(NLR)との共同研究プロジェクトがこのような形で評価され、
喜びをかみしめています。モナコでの授賞式は私にとって夢の
ような一時でした。今回の授賞を励みに、これからも国際連携
に取り組みたいと思います。
」
なお、次号にて詳細をご報告いたします!
出前講座の様子
KARI の研究員たちと一緒に