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インフラストラクチャー
メザニンデット(劣後債)の
投資機会
AMP キャピタル
インフラストラクチャー・デット
1
世界は、インフラの上に造られている
道路、鉄道、電⼒、通信、そして⽔道資産は、
世界経済の基盤だけでなく、私たちの⽣活の
礎⽯となるものです。
しかし、基幹インフラストラクチャー(インフラ)は
荒廃しています。世界⾦融危機の対応に追わ
れて各国財政が逼迫する中で、今後 15 年で
必要とされるインフラ投資は 57 兆⽶ドル規模に
上ります1。この資⾦調達は⼤きな課題です。
⻑期運⽤を前提とする機関投資家は、インフラ
事業を構成する重要な要素の⼀つである
「メザニンデット」の提供者として相応しいと⾔える
でしょう。
イールドは⼀般的なクレジット戦略より良好、
かつ相対的な資本損失リスクは⼤幅に低い ー
インフラ・メザニンデットは、稀に⾒ない魅⼒的な
投資機会です。
1
マッキンゼー・アンド・カンパニー、Infrastructure productivity: How to save $1 trillion a year
産業セクター別の平均デフォルト率
メザニンデットの特徴
インフラストラクチャー(インフラ)メザニンデット(劣後債)投資の魅⼒
には、次が含まれます:

⼀般的に、他のクレジット戦略と⽐較してマージンが⾼い

資本構成において、エクイティよりも弁済順位が上位

予想デフォルト率は低く、回収率は⽐較的⾼い

経営陣やプロジェクト・スポンサーへのアクセス
インフラ・デット市場の幅は広く、新規プロジェクトや⺠営化、セカンダリー
市場取引やリファイナンスなど、年間 6,150 億⽶ドルと予測されるインフ
ラ資⾦不⾜のうち、約 5,000 億⽶ドルはデットが占めると⾒込まれてい
ます2。
インフラ・デットは、事業の資本構成においてエクイティよりも弁済順位が
上位であるため、キャピタル・ゲインの可能性の代わりに、より確実性の
⾼いイールドを提供します。つまり、安定したイールドを提供する資産クラ
スとして認知度が⾼まっているインフラの中でも、よりディフェンシブ性の⾼
い投資であると⾔えます。
出所: ム ー デ ィ ー ズ 、 Infrastructure and Project Finance Report - Default and
Recovery Rates for Project Finance Bank Loans, 1983-2013
⼀⽅で、投資リターンは⾼⽔準にあります。過去を振り返ってみると、イン
フラ・メザニンデットのイールドは、シニアデットの 3 倍近くにあり、エクイティ
投資と⽐較しても、そのイールドとキャピタル・ゲインの合計を僅かに下回
インフラ・デットは⼤きく分けて、「シニア」と「メザニン」の 2 つに分類されま
る⽔準となっています。
す。メザニンデットは、事業の資本構成において、エクイティの上位、かつ
この、⽐較的⾼い安全性と魅⼒的なリターンというコンビネーションは、他
シニアデットの下位に位置付けられます。伝統的には、エクイティよりもリ
スクが低く、シニアデットよりもリスクが⾼いインフラ・メザニンデット投資です
が、リターンが⾼いわりに、ボラティリティが低いのが特徴です。
資本構成
クレジット戦略を⼤きく上回る⽔準にあり、厳しさを増す投資環境下にお
いて、特に注⽬を集めています。
資産クラス
トータル・リターン
インフラ・デット(メザニン)
8-10%
インフラ・デット(シニア)
3-4%
グローバル債券
4-5%
グローバル株式
11-13%
グローバル上場インフラ株式
12-13%
⽶国ハイイールド
6-7%
出所: AMP キャピタル。相対的なリターンのレンジは、2015 年 6 ⽉末時点における過去 5
年間の平均リターンに基づいた推定値:インフラ・デット(メザニン)は AMP キャピタ
ルにおけるインフラストラクチャー・デット戦略のキャッシュ・イールド、インフラ・デット(シ
ニア)はバンク・オブ・アメリカ・メリル・リンチ・シングル A ユーロ・ユーティリティー・イン
出所: AMP キャピタル
インフラ・メザニンデットが提供する安定したイールドは、インフラ資産から
の予⾒性の⾼い⻑期収益に裏打ちされています。これは、他セクターと
⼤きく異なる点です。
例えば、不動産メザニンデットの返済は似通った不動産賃貸借契約に
デックス、グローバル債券はバークレイズ・グローバル・アグリゲート・コーポレート・トータ
ル・リターン・インデックス、グローバル株式は MSCI ワールド・アキュミュレーション・イン
デックス、グローバル上場インフラ株式はダウ・ジョーンズ・ブルックフィールド・グローバ
ル・インフラストラクチャー・インデックス、⽶国ハイイールドはバンク・オブ・アメリカ・メリ
ル・リンチ US コーポレート BB インデックス(実効利回り)。リターンは⼿数料と税⾦
控除前のグロス・ベース。過去の投資実績は将来の投資成果の信頼すべき指標で
はありません。
基づいていますし、PE のメザニンデット返済は、その事業の成⻑に⼤きく
依存しています。これとは対照的に、空港や港湾など、市場において独
占的な地位を有するインフラ資産は、歴史的に、低いデフォルト率と⽐
較的⾼い回収率を誇ります。事業が厳しい環境下に置かれた場合でも、
複数の財務制限条項がプロテクションとなります。
2
インフラストラクチャー・ジャーナルのデータに基づいた AMP キャピタル予測。同データは、
⽐較的⾼い安全性と魅⼒的なリターンという
コンビネーションは、他クレジット戦略を⼤きく
上回る⽔準にあり、厳しさを増す投資環境
下において、特に注⽬を集めています。
OECD 加盟国におけるインフラ設備投資額の 1/3 相当でしかなく、実際の投資オポチュニ
ティはより莫⼤である可能性があります。
AMP キャピタル
インフラストラクチャー・デット
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インフラ・メザニンデットの投資環境
インフラは、⽐較的低いボラティリティと⾼いイールドを誇る資産クラスとし
ての認知度が⾼まっており、投資家需要は増加基調をたどっています。
中でも、インフラ・メザニンデットは特に魅⼒的なオポチュニティです。
世界⾦融危機から徐々に回復を遂げた銀⾏セクターでは、バーゼル III
のもと、規制当局がより厳格な資本規制を導⼊しています。2013〜
2019 年にかけて導⼊される新しい規制3は、各銀⾏のバランスシート強
化を⽬的としたもので、実質的には、より⻑期のデットが不利となり、信
⽤の質が重視される内容となっています。
インフラ・プロジェクト資⾦を BBB-格の⻑期ローンで融資してきた銀⾏に
とって、これは⼤きな問題です。バーゼル III における資本準備⾦要件
では、A 格ローンの期間が 10 年程度であるのに対し、これら BBB-格
ローンの期間はその約半分である僅か 5 年となっています。
このような変転は、デット市場にも構造的な変化をもたらします。各銀⾏
は、インフラ・プロジェクトに対するメザニン融資を⼿控え、ローン期間の短
縮に迫られると⾒込まれます。
インフラのメザニンデット融資が圧⼒に晒される⼀⽅で、インフラ需要と公
的資⾦不⾜のギャップは拡⼤しています。増加する⼈⼝は都市圏集中
の傾向にあり、道路や鉄道、電⼒、通信、そして⽔といったインフラ需要
は、かつてないほどに⾼まっています。
経済協⼒開発機構(OECD)によると、2030 年までに必要なインフラ
投資総額は 53 兆⽶ドルに上ると⾒込まれており、これは世界の年間
GDP の 2.5%に値します4。
OECD 加盟国における公共・⺠間インフラ資⾦ニーズの⾒通し
(実質⽶ドル相当)
出所: AMP キャピタル
3
バーゼル銀⾏監督委員会、
http://www.bis.org/bcbs/basel3/basel3_phase_in_arrangements.pdf
4
OECD International Futures Program – Strategic Transport Infrastructure
Needs to 2030
4
AMP キャピタル
インフラストラクチャー・デット
世界⾦融危機を受けて、多くの政府が財政⾚字に陥っています。⼤規
模なインフラ・プロジェクトへの資⾦提供が不可能な状態にある公的機
関は、⺠間資⾦の獲得や、既に安定稼働中にあるインフラ資産の取得
を通じた新規プロジェクト資⾦の獲得に乗り出しています。
インフラ・メザニンデットは、この資⾦ニーズの⼀部を担う、重要な役割を
果たします。
AMP キャピタルでは、年間 100 件以上、合計で 130 億⽶ドル超のメザ
ニンデット案件が市場に出回ると予測しています 2。このうち、年間 60
件、80 億⽶ドル規模が継続プロジェクトのリファイナンスに関するもので、
残りは新規プロジェクトの資⾦調達が占めると⾒込まれます。
このような需給バランスの緩みが、インフラ・メザニンデットが提供する魅⼒
的なイールド⽔準の主なドライバーとなっています。
ポートフォリオにおけるインフラ・メザニンデットの役割
【ケース・スタディ】 インベナジー・サーマル
機関投資家は不透明感の⾼い投資環境に直⾯しています。
多くの国では空前の低⾦利環境が継続しており、世界⾦融危機の遺
産である⾼い債務⽔準が徐々に解消されるまでは、暫くの間この流れが
続くと⾒込まれています。
投資家は、リターン⽬標を達成するために、成⻑資産である株式やクレ
ジット、そしてオルタナ戦略といった、よりリスクの⾼い資産クラスへの投資
を⾏わざるを得なくなっており、ボラティリティや煩雑さの⾼まりといったリス
ク対応の必要性に迫られています。
伝統的な債券ポートフォリオにおいて、インフラ・メザニンデットは、ディフェ
ンシブ性を提供しつつ、より優れたインカム源として重要な役割を果たす
ことが可能です。
重要なのはインフラ資産のクオリティです。規制は収益をボラティリティから
インベナジー・サーマル(インベナジー)は北⽶でクリーン・エネルギー発
電を⼿掛ける企業で、キャパシティ合計 3.2 ギガワット相当の天然ガス
⽕⼒発電所複数を所有します。
守る役⽬を果たし、市場の独占性は景気サイクルの変化による収益の
エネルギー・プロジェクトの開発、資⾦調達、建設、運営において 30 年
変動を抑える役⽬を果たします。
という経験を持つ経営陣が率いる同社は、優れたトラックレコードを誇り
つまり、インフラ・デットと株式や上場債券といった他資産クラスとの相関
性は、特に低くなっています。
AMP キャピタルにおけるインフラ・デット運⽤
ます。
また、同社が所有・運営を⼿掛ける 6 資産は⽶国とカナダに位置するこ
とから、ポートフォリオは⼗分に分散されています。また、これら資産の残
存耐⽤年数は加重平均で 7 年と⻑期です。
AMP キャピタルにおけるインフラ・メザニンデット投資のトラックレコードは
そして、収益は、シェル、OPA、エクセル、セミノールなどを含む投資適格
15 年超に渡り、案件 53 件、合計 27.6 億⽶ドル規模の投資実績を
のカウンターパーティーとの⻑期契約によって守られており、安定したキャッ
誇ります。
シュフローを提供しています。
これら 53 案件は様々な市場サイクルにおいて実⾏した投資であり、加
この様な魅⼒的な特徴から、AMP キャピタルは 2015 年 10 ⽉に 200
重平均グロス IRR は 9.4%、キャッシュ・イールドは 9.5%という結果を⽣
百万⽶ドルのメザニンデット投資を実⾏しました。
み出しています5。
AMP キャピタルは、同プロジェクトのエクイティ・スポンサーとの強⼒なリ
シドニー、ロンドン、ニューヨークを拠点とする当社のインフラ・デット・チーム
レーションシップを活⽤して同案件を取得し、単独でリードアレンジャーを
は、合計 137 年という豊富な経験を有し、魅⼒的なリターンとダウンサイ
つとめました。メザニンデットのトランチ全てを保有することで、その条件や
ド・プロテクションの提供にフォーカスしています。
取引のスピードを交渉する上で強⼒なポジションを確保しています。
また、リード・アレンジャーとして、オリジネーションや案件のストラクチャリン
グ時における付加価値創造の能⼒と実績を誇る当社は、エクイティ・ス
ポンサーや投資銀⾏、アドバイザーとも、⻑期にわたる良好なリレーション
シップを維持しています。
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⽶ドル・ベース、2015 年 9 ⽉末時点。
重要事項:この⽂書に含まれる情報は⼀般的な情報の提供のみを⽬的として AMP Capital Investors Limited(ABN 59 001 777 591, AFSL 232497)(以下「AMP キャピタル」とい
います。)が作成したものです。これは現地において適⽤される法令諸規則や指令に反することとなる地域での配布または使⽤を意図したものではなく、かつ、特定の投資ファンドまたは投資戦略への
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作成に当たっては細⼼の注意を払っていますが、AMP キャピタルあるいは AMP リミテッドのグループ会社は、予測を含むこの⽂書の中のいかなる記述についても、その正確性または完全性に関して表
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