箱根町定住化促進プロジェクト報告書 箱根町定住化促進プロジェクトチーム 平成27年8月 目 第1章 次 定住化促進の背景とターゲットの設定 ・・・・・・・・・・・ 1 ・・・・・・・・・・ 1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 第1節 プロジェクトチーム設置の背景と目的 第2節 ターゲットの設定 第2章 テーマの設定と検討手法 第1節 テーマの設定 第2節 プロジェクトチームの検討手法 第3章 定住化促進に向けた提案 ・・・・・・・・・・・・・ 3 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 ・・・・・・・・・・・・・・・ 8 第1節 住宅支援施策に関する提案 第2節 住環境の向上施策に関する提案 第3節 子育て支援施策に関する提案 ・・・・・・・・・・・・ 12 ・・・・・・・・・・・・・ 15 第4節 生活利便性の向上施策に関する提案 ・・・・・・・・・・ 21 ・・・・・・・・・・・・・ 25 ・・・・・・・・・・・・ 31 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35 第5節 シティセールスに関する提案 第6節 出会いの場の創出に関する提案 第4章 提案の実施に向けて 第5章 資料 1 企業アンケート結果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35 2 会議開催経過 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 38 3 プロジェクトチーム設置要綱(委員名簿) ・・・・・・・・・ 40 第1章 定住化促進の背景とターゲットの設定 第1節 プロジェクトチーム設置の背景と目的 箱根町の人口は、昭和 40 年の 23,462 人1をピークに減少が続き、平成 22 年には 13,853 人2とな るなど、ピーク時と比較すると、約 1 万人が減少しています。国立社会保障・人口問題研究所が平 成 25 年に公表した人口推計では、15 年後の平成 42 年(2030 年)には 1 万人を割るとされていま す。 定住化対策については、従前より町の重要課題の一つであると認識し、平成 14 年に企画課、土地 利用計画課、財務課、健康福祉課、学校教育課の担当者による「定住のための住宅政策検討プロジ ェクト」を立ち上げ、子育て支援住宅の設置、個人住宅取得のための各種制度の見直しや、町ホー ムページによる空き家空き室情報の提供などの各種施策を行ってきました。特に、子育て支援施策 については、 「子育てするなら箱根町」というスローガンを掲げ、手厚い小児医療費の助成制度や低 廉な保育園保育料など、県内トップクラスの支援施策を実施していますが、人口減少抑制には一定 の効果があったものの、増加までには至らなかったと思われます。 加えて、平成 26 年 5 月に日本創生会議が発表した市区町村別将来推計人口において、本町につ いては、20~39 歳の女性人口が今後 30 年で約 70%減少することにより、仮に出生率が上がっても 人口減少が止まらないとして「消滅可能性都市」と定義されたことは、非常にショッキングな出来 事でした。 これらを契機に、若手職員により新たな取り組みや切り口による定住施策を検討するため、定住 化促進プロジェクトチームを設置していくこととしました。 プロジェクトチームの構成にあたっては、定住施策に関連する課から若手職員の推薦を受けると ともに庁内公募を行い、それら推薦及び公募者の中から、男女比や居住地のバランス等を考慮し、 意欲のある職員でチームを構成しました。 1 2 昭和 40 年国勢調査 平成 22 年国勢調査 -1- 第2節 ターゲットの設定 本町の年齢別の人口推移や社会動態などを分析すると、旅館やホテルといった観光事業所への就 職のため 10 歳代後半から 20 歳代前半の転入者が多い反面、結婚、出産を機に転出してしまうとい う傾向が見受けられました。 また、人口減少とともに高齢化率も高い本町では、地域コミュニティの維持が難しい状況にある ことから、地域として若い力が必要であると考えられます。 他にも、自然に恵まれた環境の中での子育てしたいという保護者や、箱根ファンの移住需要も見 込まれるのではないかとの意見もありました。 そこで、プロジェクトチームでは、箱根町の定住促進のターゲットを「20 歳代~30 歳代の若い世 代(以下「ターゲット世代」という。 ) 」と設定し、こうした世代の転入促進、転出抑制策を検討し ていくこととしました。 図表1 年齢別推計社会増減率の推移について 結婚等に よる転出 結婚等に よる転出 出典: 『箱根町第 6 次総合計画基礎調査資料』 -2- 第2章 テーマの設定と検討手法 第1節 テーマの設定 プロジェクトチームにおいて、ターゲット世代の定住化を検討していくにあたり、有効と思われる テーマについて、過去の経緯や現在の状況、また、先進的な自治体における活動等も参考に、次の6つ のテーマを設定しました。 ○ 住宅支援施策に関すること ○ 住環境の向上施策に関すること ○ 子育て支援施策に関すること ○ 生活利便性の向上施策に関すること ○ シティセールスに関すること ○ 出会いの場の創出に関すること 特に「シティセールス」といった、観光プロモーションではない、人や企業に「住んでみたい」 、 「ビ ジネスをしたい」と思ってもらえるPR活動に関しては特に弱い部分であり、本町が持つさまざまな 魅力(観光資源、文化等)を町内外に、効果的・戦略的に発信しようとするための方策として取り入れ ました。 第2節 プロジェクトチームの検討手法 プロジェクトチームにおいては、次の方法により定住化策を検討しました。 1 検討作業(ワークショップ・先進地視察・移住者ヒアリング・アンケート調査等) ○ プロジェクトチームを大きなテーマごとに、次のとおり3班に分け、検討を進めました。 1班 ハード系施策の検討( 「住宅支援施策」 「住環境の向上施策」) 2班 ソフト系施策の検討( 「子育て支援施策」「生活利便性向上」 ) 3班 イメージ向上施策の検討( 「シティセールス」「出会いの場の創出」) ○ 勉強会の開催 第1回目のプロジェクトチーム会議において、本町の人口特性について検討を行いました。 ○ ワークショップの実施 各テーマにおいて、具体的な施策を検討するためのワー クショップをグループごとに実施し、研究課題等の絞り込 みを行いました。 -3- ○ 先進地視察及び移住者ヒアリング 各班のテーマに沿って、次のとおり先進地視察などを行いました。 ハード系施策の検討を行った1班では、裾野市の住宅地開発施策と熱海市姫の沢公園の視察を行 いました。ソフト系施策の検討を行った2班では、湯河原町の子育て支援施策について視察を行い ました。 また、イメージ向上施策の検討を行った3班では、箱根町内への移住者を訪問し、お話を伺いま した。 ○ アンケート調査の実施 プロジェクトチームメンバーが考える、箱根町に住むことについてのメリット、デメリット、町 内に人を呼び込む手法についてメンバーアンケート調査を行い、施策検討の材料としました。 また、町内企業の定住化に関する意向等を把握するため、次のとおり企業アンケートを行いまし た。 定住化促進に関するアンケート調査概要 ○ 調査の目的 定住化促進プロジェクトチームにおける定住化施策の検討資料とするため、町内の主な企 業にアンケート調査を実施した。 ○ アンケート結果概要 ・従業員のうち6割超が町外在住者であったが、回答のあった7事業所中5事業所が勤務地 近くへの居住を望んでいる状況であった。今後在勤者の在住を促す施策を検討する上で、参 考となると思われる。 ・従業員の確保については、5事業所が不足感を抱いており、残る2事業所についても将来 の不足を懸念しているとの回答であった。定住化を図るうえで就労先の確保は欠かせないた め、町内の観光産業事業所とタイアップした、就労先としてPRが可能と思われる。 ・町内居住への支援策として有効と思う施策については、従業員が働きやすい環境を確保で きる保育所・学童保育の充実や、子どもの教育を考え、学校教育の充実を選択する事業所が 多かった。また、生活環境、特に普段の買い物ができる小売店の充実を選択する事業所が多 かった。逆に文化スポーツ環境の整備や、出会い・コミュニケーション環境の整備といった 分野の施策については、効果が望めないとする意見が多かった。 (アンケート結果の詳細については、第5章資料の35ページに掲載) -4- 2 中間とりまとめ及びはこねのもり女子大学との意見交換の実施 ターゲット世代の意見を施策に反映することを目的に、各班における検討事項の中間とりまと め状況の発表を兼ね、 (一社)はこねのもりコンソーシアムジャパンが運営する「はこねのもり女 子大学」の皆さんと意見交換を行いました。 日 時:平成 27 年 2 月 20 日(金)14:00~15:45 場 所:役場本庁舎 4 階第 1~2 会議室 3 研究発表会の開催 平成 27 年度内の策定が求められている「人口ビジョン」 「総合戦略」の策定作業が本格化する 中で、まち・ひと・しごと創生庁内組織を中心とした町職員を対象に、研究発表会を開催しまし た。 日 時:平成 27 年 7 月 27 日(月)17:30~18:00 場 所:役場本庁舎 4 階第 1~3 会議室 参加職員数:65 名 -5- 第3章 定住化促進に向けた提案 プロジェクトチームにおける基本目標として、「若者に選ばれるまちづくり」、「地域内外に箱根町フ ァンをつくる」 、 「結婚-出産-子育ての切れ目ない支援」の3つを掲げ、定住化の具体策について、6 つのテーマごとに箱根町の強みや弱み、課題などを踏まえながら検討を進めました。 基 本 目 地域内外に 箱根町ファン をつくる 若者に選ばれ るまちづくり 標 結婚 - 出産 - 子育ての 切れ目ない 支援 ~ 研 究 テ ー マ ~ ・住宅支援施策 ・住環境の向上 ・子育て支援 ・生活利便性の向上 ・シティセールス ・出会いの場の創出 -6- 研究テーマごとの具体策について、図表2のとおり提案します。 図表2 具体策の提案 研 究 テ ー マ 具 体 策 空き家の活用 住宅支援施策 ① 空き家バンクの創設 ② テーマに沿った空き家の紹介 ③ お試し住宅としての活用 ④ 移住者への改修費の補助 新たな住宅地の開発 住環境の向上施策 ① 開発費用の助成 ② 町有地の開発 ① 仙石原公園の活用 ② 安全な歩行路を中心としたマップの作成 働く親への支援 子育て支援施策 ① 国際観光地を活かした語学教育 ② IT教育の充実 ③ 病児保育事業 子育て世代への負担の軽減 ① 住宅費用に関する助成 ② 子どもを持つことに関する助成 マタニティに優しいまちづくり ① 不妊治療への支援 ② 出産への支援 交通手段の確保 生活利便性の向上施策 ① 運転免許の取得等の支援 ② 燃料費や交通費の支給 ③ カーシェアリング事業の試験実施 コンビニエンスストアの有効活用 シティセールス 出会いの場の創出 ① 宅配サービスの充実 ② 医薬品の設置 ① 他地域との差別化 ② 箱根でビジネスにチャレンジする人へ向けた支援 ③ 町民や事業者を巻き込んだ活動 ④ チャレンジしやすい環境づくり ⑤ 支援策を組み合わせて効果的な情報発信 ① 町内企業との共同によるイベントの実施 ② “ゆるい”イベントの実施 ③ カーシェアリングとコミュニティスペースの開設 -7- 第1節 1 住宅支援施策に関する提案 空き家の活用 (1) 現状と課題 温泉地域には洋館風のお洒落な空き家が集まっているなど、町内には有効活用できる空き家は あるものの、空き家の現状把握が不十分で有効活用がされていない状況がある。 また、箱根は観光する場とういうイメージが強く住民が生活しているイメージが弱いという状 況もある。 (2) 定住化促進に向けた取組方針 まだまだ有効活用できる空き家を、居住する手段として利用してもらえるよう、様々な手段を 提案し定住化を促進させる。 箱根は観光だけでなく生活する場としても魅力的であることをアピールする。 (3) 定住化施策の提案 ① 空き家バンクの創設 宅建協会等の公益民間団体との連携による空き家バンクの創設により、空き家の有効活用 を図る。 出典: 『ちちぶ空き家バンクホームページ』 http://www.chichibuakiyabank.com/ ちちぶ空き家バンクとは、ちちぶ定住自立圏を形成する、秩父市・横瀬町・皆野町・長 瀞町・小鹿野町と埼玉県宅地建物取引業協会秩父支部、広域秩父産業連携フォーラム F IND Chichibuちかいなか分科会が協力して秩父地域で土地・建物を所有して いる売主・貸主とこれから秩父に住みたい方、空き家を買いたい・借りたい方への橋渡し をしているもの。 -8- ② テーマに沿った空き家の紹介 テーマ(特徴)を整理し、コアなターゲットにアプローチしていく。 例:宮ノ下地区では「芸術」をテーマにまちおこしをしているため、洋館風の空き家を芸術家 のアトリエ兼居宅として提供する。 出典: 『宮ノ下商店会のホームページ』http://www.miyanoshita.com/spa.html 例:多目的スペース 元飲食店を厨房設備が整っている空き家として紹介し、料理教室やフード系イベ ントで使用してもらう。 例:シェアハウス(集合住宅) 一定規模の空き家を、シェアハウスや事業所の寮として使う。空き家を通したコミュニティ 形成による定住効果の高まりが期待できる。 ③ お試し住宅としての活用 家財道具などの付帯設備が完備されていれ ば、気軽な短期利用ができる。箱根での日常 生活を体験し、箱根生活の魅力に触れてもら える。 ④ 移住者への改修費の補助 空き家に移住する人に対し、改修費を補助 家財道具つき住宅 する。事業所の寮から結婚し退去する従業員 などをターゲットに、町内の転居場所として 空き家を選択しやすくしてもらう。空き家に 長期住むのではなく、町内で新築家屋を建てるまでの一時利用としても使いやすくする。 -9- (4)今後の検討課題 基礎になる空き家情報の収集、テーマの公募、空き家紹介情報の発信など、情報の取扱い方法 の検討が重要と考える。 また、利用者のニーズや箱根のブランドイメージの利用、テーマの設定など、多様な視点から 空き家の魅力を引き出す手段を考え、利用してもらえるよう提案していく。そのためにも、広く 一般からアイデアを公募するなども検討の必要がある。 2 新たな住宅地の開発 (1)現状と課題 ・土地の価格が比較的安価である。 ・自然豊かな環境で生活できる。 ・生活の利便性の良い地域では、空いている宅地が少ない。 ・一戸建ての購入は、既存の地域コミュニティに入り込めるのか不安がある。 ・定住化促進アンケート調査では、事業者の大半が職場の近隣に住んでもらいたいという考えであ りながらも、小田原市や三島市などの近隣市町から通勤している従業員も多い。 (2)定住化促進に向けた取組方針 新たな住宅地の開発で、箱根町内での職住近接化を図り、町外就労者も箱根町に住み続けたいと 感じる他市町にはない魅力あるまちづくりで定住化を目指す。 新たな住宅地なら、新たな地域コミュニティを築くことができる。 (3)定住化施策の提案 ① 開発費用の助成 行政から業者に対し宅地開発費用の助成を行い、未利用地の活用を促進する。 例:宅地分譲に際し、1 区画当たりの単価を設定し、区画数分の助成を行う。 定住化の促進のため、建築用途を一戸建てに限定する。 住民増に伴う税収増により、経費は回収が可能と考えられる。 助成を受け開発された住宅地(裾野市[視察時撮影]) ② 町有地の開発 一定規模を有する町有地の宅地分譲を行う。 交通・生活面での利便性が高く、既存のインフラが活用できる地域より選定する。 個性・付加価値を持たせる。 -10- 例 分譲地内において公園を設置する。暖炉+ログハウスの街並みで自然愛好者をター ゲットとする。 【イメージ図】 (4)今後の検討課題 箱根で働いている方や箱根に移住を考える子育て世代が、生涯を箱根で過ごしたいと思えるよう にするため、他市町村にはない魅力ある住宅地の供給を誘導する手法を検討していく必要がある。 開発費用の助成…助成金の設定金額や条件の検討 町有地の開発…思い切った適地選定 -11- 第2節 住環境の向上施策に関する提案 (1) 現状と課題(強みと弱み) ・観光客向けの環境は充実している一方、住民や就労者が余暇を楽しむ場が少ない。 ・公園等の公共施設は多くあるが、有効利用できていない。 ・自然や観光資源が豊富で、散歩するだけでもリフレッシュできる。 ・歩いて散歩や観光等をしたいが、ルートがわかりにくい。歩行者視点の情報が少ない。 ・箱根は住む場所としてのイメージがないため、住む場所としてアピールする必要がある。 (2) 定住化促進に向けた取組方針 現状と課題から、住民や就労者が余暇を楽しむ場の不足と、既にある魅力の情報発信といった面 が弱いのではないかと推測する。また、定住化促進に関するアンケート調査の結果においても、半 数以上の事業者が遊興施設の充実は有効と回答しているほか、日常生活面での支援が有効であると の意見が目立った。これらを踏まえ、住環境の向上を目的に、次の取組方針を考える。 ・なるべく費用をかけずに、住民や就労者が余暇を楽しめる場を増やす。 ・住む場としての魅力アップに繋がる情報の発信。 (3) 定住化施策の提案 ① 仙石原公園の活用 住民や就労者が余暇を楽しめる場として、仙石原公園の魅力向上を図る。 ・バーベキュー場の新設 設置型のコンロなどではなく、バーベキューグリルやその他機材を貸出す方法なら、 多額の設備投資や維持管理費が不要なうえ、公園の限られたスペースを有効活用できる。 芝生の広場とバーベキューグリル 広場なら楽しみ方も人それぞれ ・魅力ある遊具の設置・貸出し 設置型の遊具は、安全性、楽しさ、手軽さ、設置・維持管理費を考慮し選定。 例:アスレチックやブランコ、バスケットゴールなど アスレチック例① アスレチック例② -12- アスレチック例④ アスレチック例③ アスレチック例⑤ いずれも熱海市姫の沢公園(視察時撮影) バスケットゴールは省スペース 貸出し型の遊具は、竹とんぼ、ボール 類、バトミントン、フリスビーなど、安 全かつ手軽で楽しく、広場を使って遊べ るものを選定。遊具の貸し出しがあれば 遊具を持参する必要がなく、ちょっとし た空き時間や用事のついで、不意の機会 などに気軽に立ち寄って子どもと遊ぶこ とができ、より多くの利用が見込める。 ボールひとつあれば、みんな夢中 ・広場の整備と敷地外周部への植樹 広場部分を芝生化することで、老若男女 が自由に利用し集う場としての魅力向上 を図る。 また、外周に常緑の中低木などを植樹 することで、観光地である周辺環境への配 慮と良好で静かな利用環境の創出を図る。 子ども参加の植樹イベントで、公園の愛され度 UP -13- ② 安全な歩行路を中心にしたマップの作成 日常生活を助け彩りを添える箱根の魅力や資源などの情報を発信する道具として、安全な歩行 路を中心に生活に役立つ情報を集約したマップをつくる。 ・集約する情報としては、安全な歩行路のほか、 官公庁その他公共施設、公衆トイレ、公園、名 所、郵便局、ポスト、公衆電話、駅やバス停の 位置など。 ・歩行者が増えることで、地域の活気化やコミュ ニティの強化、健康増進や防犯上の安全性の 向上などにも期待。 ・平成 21 年3月・福祉部健康福祉課発行「だれ でもウォーキングマップ」のイメージ だれでもウォーキングマップ(表紙) だれでもウォーキングマップ(仙石原) だれでもウォーキングマップ(元箱根・箱根) (4)今後の検討課題 ・本章での提案をどのようなルートで誰に対し情報発信していくのか、有効な手段を検討する必 要がある。従来の紙媒体やインターネットといった方法だけでなく、携帯端末利用者に向けた SNS やアプリなどの活用も有効。 ・費用をかけない身近で具体的な施策だけに、すぐに目に見える成果(人口増)を追うことなく、 これら施策をきっかけに住民や就労者を巻き込んだ「協働」を盛り上げていくことができれば、 定住化につながっていくと考える。 -14- 第3節 1 子育て支援施策に関する提案 働く親への支援 (1)現状と課題 本町の基幹産業は観光であり、第 3 次産業が盛んであるため、夜間・土日・祝日でも勤務して いる労働者が多く、家庭での教育時間が十分に取れないことも多い。 そのため、箱根町で子供を育てながら働くには、家庭外からの教育・保育支援が課題となる。 しかし、本町には学習塾・水泳教室等のいわゆる「お稽古」の出来る施設も大変少ない。 少子化が進み、小中学校の統合を進めているといった現状では、学習塾をはじめとした教育関係 施設の誘致等は難しいと考えられる。 (2)教育・保育に関する強みと弱み ① 強み ア 保育所の保育料が安い ・県内他市町村と比較しても保育料の安さはトップクラスでありながら、手作りおやつの提供 等、給食の水準も高い。 また、平成 15 年に「箱根町幼保一元化特区」として構造改革特区認定を受け、神奈川県内 初の認定こども園となった「仙石原幼児学園」がある等、昭和 50 年前半から幼保一元化に向 けた取り組みをしていたという歴史と実績がある。 イ 待機児童がいない ・現在、待機児童は一人もいない。全国的に待機児童の問題が増加している中、働く親にとっ て、 「保活」せずにどの施設でも確実に入所できるメリットは非常に大きい。 ウ 行き届いた教育 ・一学年ごとが少人数であるため、行き届いた教育を受けることが出来る。 特に ELT3や情報の授業内では、一人ひとりの質問に対応できる。 ・パソコンに触れる機会が長くとれる等のメリ ットがある。 ELT の授業風景 3 「EnglishLanguageTeacher」の略で、英語の授業を補助する英語指導助手を指す。 -15- ② 弱み ア 子供の数が少ない ・基本的に1学年1クラスであることが多いため、競争する機会が少なく「打たれ弱くなる・井 の中の蛙になる」等のリスクも考えられる。 イ 学習塾や習い事をするところが少ない ・近年、小学生でも通塾する子供が多いと言われる中、当町は町内に大手進学塾等が無い。 また、学習塾以外にも、ピアノ等の音楽系、球技・スイミング・ダンス等のスポーツ系等の多 様な習い事に触れる機会が少ない。 (3)定住化促進に向けた取組方針 当町の特質上、夜間・土日・祝日も勤務している労働者が多く、家庭での教育時間が十分に取 れないことも多いため、家庭外学習へのニーズも高い。しかし、少子化が進む中、学習塾の誘致 等は困難と考えられる。 そのため、少子化を逆手に取った「少人数制での行き届いた学校教育」を充実させることで、 働く親へのニーズに応え「面倒見の良い学校」がある魅力的な町をアピールしていく。 (4)定住化施策の提案 ① 国際観光地を活かした語学教育 外国人を対象とした小中学生による観光案内を実施する等して、実践的な経験を積むことに より、特徴的な語学教育を展開してはどうか。 ② IT 教育の充実 電子黒板・タブレット PC の導入を検討する等して、ホームページ作成・PC を使用したプ レゼンテーション等の基本的な学習から、メディアリテラシーを高めること等も含め、今後の 情報化社会に対応できる能力を身に着けられるような IT 教育を充実させてはどうか。 ③ 病児保育事業 働く親にとって、子供の体調不良により仕事を頻繁に休むことは死活問題である。そのため、 子供が病気になった場合に看護師等が保育所の医務室等で保育・看護を行うことができれば、 親は安心して働くことができる。このような施策が充実すれば、多少通勤が不便であっても、 当町で働きながら子育てをしたいと考える親が定住するのではないか。 (5)今後の検討課題 ① 病児保育事業 全国的に病児保育へのニーズは非常に高いが、医師・看護師の確保等の導入に向けたハード ルも大変高いため、候補から外すことも視野に入れて再検討することが必要である。 -16- 2 子育て世代への負担の軽減 (1)現状と課題 箱根町では、 「子どもは財産!箱根で子育て!みんなで子育て!子育てするなら箱根町」を合 言葉に、これまでも町を挙げて、子育て支援施策に取り組んできた。 町立の保育所及び認定こども園は、長年にわたり、待機児童ゼロを維持しており、その保育料 の額は県内で最も安価となっている。 また、中学3年生までの小児医療費の助成、高等学校等の通学費の補助、育英奨学金制度によ る高等学校、大学等への進学費の貸付等を行う等子育てをする世帯に手厚く経済的な支援を行っ ている。 しかし、出生数の減少、子育て世代の転出等による少子化は止まらず、急速に進行しているこ とから、子育て支援施策のさらなる充実を図ることが必要である。 (2)子育て支援に関する強みと弱み ① 強み ア 子育てをする世帯に対する手厚い経済的支援 ・ 子どもの通院や入院時の医療費の自己負担分を、保護者の所得制限なしに中学3年生まで 助成している。 ・ 妊娠中に起こりやすい病気などを予防するために、妊婦健康診査 14 回について、費用の 一部(1回目:上限額 10,000 円、2回目~14 回目:上限額 7,000 円)を補助している。 ・ 町立の保育園及び認定こども園の保育料の額は、県内で最も安価となっている。 ・ 町立小中学校への通学費を全額補助している(※対象区間あり)。また、町立箱根の森小学 校では、スクールバス3台を運行しており、無料で利用することができる。 ・ 町内外の高等学校等への通学費の一部を補助している(※対象区間あり)。 ・ 「育英奨学金制度」により、高等学校、大学等への進学費の貸付等を行っている。 ・ 町立小中学校に在学する児童・生徒を3人以上養育する者には、3人目以降の給食費を全 額補助している。また、町立小学校に在学する児童を養育している者に対しては、給食費の 一部を補助している。 イ 子育て相談環境の充実 ・ 町立仙石原幼児学園内に子育て支援センターを、町立湯本幼児学園内に子育てサロンを設 置しており、専任の職員からいつでも子育てに関するアドバイスを受けることができる。 ・ 教育支援室を設置し、不登校、いじめ、子どもたちの問題行動、虐待、家族・友人関係な どの様々な教育に関する相談に無料で応じ、問題の解決を支援している。 ウ 保育施設の充実 ・ 町立の保育所及び認定こども園は、長年にわたり、待機児童ゼロを維持している。 -17- ・ また、町立の保育園及び認定こども園では、乳児クラスの離乳食から年長クラスの幼児食 まで主食を含む完全給食を提供している。 エ 学校教育の充実 ・ 町のほぼ全域が富士箱根伊豆国立公園の区域に含まれるため、その恵まれた環境を体験す る様々な学校行事(遠足で大涌谷や金時山を登山、箱根旧街道の石畳をわらじで歩いて体験、 芦ノ湖でマスの稚魚の放流を体験等)を行っている。 ・ 箱根の特色を生かした教育「箱根教育」に幼保・小・中一貫して取り組んでおり、子ども が少ないからこそできるきめ細かい教育を行っている。 ・ 町立小中学校では、全校「自校調理」で給食を提供している。 ② 弱み ・ 箱根町の経済的な子育て支援施策は、県内においてもトップクラスに位置するものがあるな ど、充実しているといえるが、町民をはじめとしてその認知度が低い。 ・ 子どもが少ない。また、そのため、学校が少ない。 ・ 学習塾や習い事をするところが少ない。 (3)定住化促進に向けた取組方針 箱根町の経済的な子育て支援施策は、県内においてもトップクラスに位置するものがあるなど、 充実しているといえるが、現状はそれでも出生数の減少、子育て世代の転出等による少子化が止 まらず、急速に進行していることから、住宅費用に関する助成、子どもを持つことに関する助成 等、分野を拡大して、子育て支援施策のさらなる充実を図ることに取り組む。 (4)定住化施策の提案 ① 住宅費用に関する助成 ・少子高齢化が進行する中では、子が親の世帯から独立した後も、経済的にも精神的にも支え 合う家族の形態が必要となる。これを誘導して、本町への定住促進につなげるため、町内で の三世代同居又は隣居を新たに始める世帯に対し、住宅取得費用又は増改築若しくはリフォ ームの費用の一部の補助を行う。 ・経済的な基盤が弱い若年層の子育て世代に対し、本町への定住を促すため、家賃の補助を行 う。 ② 子どもを持つことに関する助成 ・子どもの出生数の向上を図るとともに、本町への定住を促すため、第○子以降の子どもの誕 生、育成、入学等に際し、給付金を支給する。 (5)今後の検討課題 子育て支援に関する弱みとして挙がった「学習塾や習い事をするところが少ない」については、 -18- プロジェクトチームで検討を重ねたが、施策の提案をするまでは至らなかった。 「学習塾や習い事をするところが少ない」理由については、子どもの数が少ないことにあると 考えられるため、今後の定住化施策の進展によっては、改善していくことも考えられるが、引き 続き検討が必要と考えられる。 また、 「箱根町の経済的な子育て支援施策は、県内においてもトップクラスに位置するものが あるなど、充実しているといえるが、町民をはじめとしてその認知度が低い」ことについても同 様の検討が必要と考えられる。 3 マタニティに優しいまちづくり (1)現状と課題 本町では年々人口が減少し、小中学校の統廃合も加速して少子化が顕著であると言えるため、 出生率を高めることが必要である。 しかし、険しい山々に囲まれ、自家用車等が無ければ移動しづらい状況である上、産婦人科も 町内に無いため、妊婦となった時点で既に厳しい環境におかれるという現状にある。 (2)妊娠・出産に関する強みと弱み ① 強み ア 不妊・不育症治療費の助成がある ・2015年4月から「箱根町子ども・子育て支援事業計画」に基づく新規事業として、不 妊または不育症に悩む夫婦への治療費の助成が開始された。 イ 妊娠中の環境が良い ・イスラエルのベングリオン大学公衆衛生学部の Michael Friger 教授によると「近所に緑が あるかないかは胎児の出生体重に大きく影響し、妊娠中に緑豊かな環境で過ごすと、子ども の出生時体重を増やすことができ、逆に低出生体重のリスクを減らせる」4との研究結果があ る。国立公園にも指定されており、飲料水の採水地としても利用のある本町は、緑が多いこ とは言うまでもなく、水・空気も清らかで、母体及び胎児の健康には大変よい環境が整って いる。 ② 弱み ア 町内に産婦人科がない ・全国的に産婦人科が減少する中で、産婦人科が町内に一軒も無い当町でも、どうすれば安 心して子どもを産める環境を整えられるかが課題となる。 イ 運転ができなければ移動がしづらい。 ・妊産婦に限ったことではないが、険しい山々に囲まれた本町では自転車・徒歩等で移動す るということは難しく、自動車の免許を取得していなければ、特に妊産婦の場合は通院・日 4 『IRORIO(イロリオ)ホームページ』http://irorio.jp/sousuke/20140729/151720/ -19- 常生活が課題となる。 (3)定住化促進に向けた取組方針 本町の特質上、通院・日常生活における移動は自動車の免許が必須となるが、妊産婦に対して は、自分で運転しなくてもよい環境を整える。 さらに、不妊症に悩む方々についても援助し、本町で子供を産み・育てたいと考える人々を増 やしていく。 (4)定住化施策の提案 ① 不妊治療への支援 ライフスタイルの変化により高齢出産が増加する中、不妊症も多く取り沙汰されているが、 本町でも一部不妊治療への支援を平成27年4月から始めることとなった。 今後はさらに、金額・回数・年齢・治療法等の対象の拡大をしてはどうか。 ② 出産への支援 自動車の運転ができない方等に通院のためのタクシー代を補助したり、里帰り出産をする際 の通院費用等をさらに助成したりして、産婦人科が町内に無い点を補い、経済的な負担を軽く することで町をアピールしてはどうか。 (5)今後の検討課題 ① 不妊治療への支援内容について 不妊症に関する治療・検査等は多種多様であり、助成の対象の範囲をどれだけ広げるか、 対象者の年齢や治療の回数等にも制限をかけるのか等は再検討しなければならない。 -20- 第4節 1 生活利便性の向上に関する提案 交通手段の確保 (1)現状と課題 箱根町の町内には、鉄道、バスをはじめ、船舶、ケーブルカー、ロープウェイなど様々な交通 手段があり、重要な観光資源の一つとなっている。 しかし、これらの交通手段は、 「観光」の面が大きく、運賃が高い、終了時刻が早い等日常生活 に使用するには、不十分なものといわざるをえず、円滑に日常生活を送るためには、どうしても 自動車の保有が必要となる。 また、箱根町では、コンビニエンスストア等観光客向けの商店の数こそ多いものの、日用品や 食料品を取り扱う店舗が少なく、それらの品を町内で購入することは困難となっている。 そのため、町民は、休日には、近隣の小田原市、御殿場市、三島市、湯河原町等の大型商業施 設に買い物に出かけることが常態化しており、それが、日用品や食料品を取り扱う店舗の減少に 拍車をかけている。 こうしたことから、定住化を進めるうえでは、まず、交通手段、買い物といった日常生活の利 便性を向上させることが喫緊の課題である。 (2)生活利便性に関する強みと弱み ① 強み ・ 新幹線・高速バスを利用すれば、意外に交通の便は良い。 ・ コンビニエンスストアが多い。 ② 弱み ・ 公共交通の運賃が高い。 ・ 終電・終バスの時刻が早い。 ・ 自動車を所有していないと生活がしにくい。 ・ ショッピングモール、スーパーマーケット、ホームセンター等日用品や食料品を安く豊富 に取り扱う店舗がない。 (3)定住化促進に向けた取組方針 箱根町の町内には、様々な交通手段があるが、これらは、 「観光」の面が大きく、日常生活には 必ずしも適さないため、自動車の所有・利用に関する助成を行うことで、交通手段を確保し、生 活利便性の向上に取り組む。 (4)定住化施策の提案 ① 運転免許の取得等の支援 ・ 経済的な基盤が弱く、クルマ離れ、免許離れが進んでいる若年層に対し、自動車の所有・ -21- 利用を促し、本町に定住するための交通手段の確保につなげるため、運転免許の取得の費用 の一部を補助する。 ・ 本町への若年層の移住者のうち、いわゆる「ペーパードライバー」に対し、自動車の所有・ 利用を促し、本町に定住するための交通手段の確保につなげるため、自動車教習所等が行う 「ペーパードライバー講習」の費用の一部を補助する。 ② 燃料費や交通費の支給 ・ 経済的な基盤が弱い若年層の子育て世代に対し、本町への定住を促すとともに、転出を止 めるため、町外の職場に通勤するために要する経費の一部を補助する。 ③ カーシェアリング事業の試験実施 ・ 維持管理費用の負担が重い自動車を気軽に利用することができる環境を整備し、本町に定 住するための交通手段の確保につなげるため、民間事業者と協力し、町の施設において、カ ーシェアリング事業を試験的に実施する。 (5)今後の検討課題 交通手段の確保については、様々な交通手段がある中で、一番現実的な「自動車」に議論が集 中してしまい、他の手段の詳細な検討までは至らなかった。 公共交通機関の事業者と連携協力し、例えば、 「コミュニティバスの運行」なども有効な施策と 考えられるため、具体的な施策については、引き続き検討が必要と考えられる。 2 コンビニエンスストアの有効活用 (1)現状と課題 現在、箱根町には 17 店舗(調査時点)のコンビニエンスストアが存在し、多くの住民及び観光 客が気軽に利用をしている。しかし、古くからある商店や、近くの飲食店などの経営を圧迫して いることも否めない。 また、最近では生鮮食材などを置く店舗もあり、マイカーを有しない世帯などで遠方への買出 しに行きづらい方が、大いに活用しているのが現状である。 そこで、コンビニエンスストアの流通の良さを生かし、今以上に品揃えを豊富にし、他のサー ビスの導入をすることが可能かを考えてみる。 (2)コンビニエンスストアの有効活用に関する強みと弱み 町内には 18 店舗ものコンビニエンスストアが存在し、現在、建設中の物件もあり、その数は 増えつつある。生活利便性の向上に関して、その店舗数を生かした活用などを、町から働きかけ ることが考えられる。 -22- しかし、コンビニエンスストアは民間企業であり、利益を追求している以上、町からの働きか けも、利益が上がらないものや、企業カラーと離れてしまうような施策では、受け入れられがた いと思われる。 図表3 町内のコンビニエンスストアの状況 17 店舗 出典:定住化プロジェクトチーム (3)生活利便性の向上に向けた取組方針 町内に無い大型スーパーやドラッグストアなどに代わる店舗として、町内に点在するコンビニ エンスストアに町から働きかけ、今以上のサービスを住民に提供し、生活の利便性を向上できな いか調査・研究する。 (4)定住化施策の提案 ① 宅配サービスの充実 町内には、大型スーパーなどが無いので、それに代わる生活利便性の向上として、コンビニ エンスストアの宅配サービスなどが考えられる。一部コンビニエンスストアでは、既に宅配サ ービスが実施されているものであるが、町内どの地域でもサービスが行われるよう、又、その 品揃えの充実、低コスト化などについて、各コンビニエンスストアへ働きかける。 ② 医薬品の設置 町内には、医薬品を取り扱うドラッグストアなどが少なく、医薬品の購入について不便を感 じているとの声を多く聞くので、町内に多く点在するコンビニエンスストアへ、医薬品の設置 について働きかける。実際に、都市部のコンビニエンスストアの一部では、医薬品の設置及び 販売を行っている店舗もある。 -23- (5)今後の検討課題 先に挙げたように、コンビニエンスストアが民間企業である以上、公共的な施策の働きかけは 難しいと考えるが、他自治体で数年前に作られた、公共施設(図書館)と民間企業(書店・カフェ) の融合施設などがある程度の成果を上げているように、それぞれの利益関係が一致すれば、それ は可能であると思われるので、今後も調査・研究する必要があると考える。 セブンイレブンジャパンとの意見交換会(平成 27 年 7 月 2 日実施) 株式会社セブン‐イレブン・ジャパンより、高齢化の加速や近隣小売店の減少といった 社会的課題に対する地方自治体との連携をはじめとする社会貢献策の取り組み状況につい ての説明を受け、意見交換を行った。 -24- 第5節 シティセールスに関する提案 (1) 現状と課題 箱根町は日本でも有数の温泉地であり、年間 2,000 万人が訪れる観光地である。大涌谷や芦ノ 湖に代表される豊かな自然環境や、都心からの交通アクセスに恵まれたわたしたちの町は明治時 代から多くの人に親しまれてきた。 しかし、観光地として発展し、歴史を刻んできたために、こうした魅力も観光的な側面ばかり がクローズアップされ、箱根に住むという発想が生まれにくくなっているのが現状である。 そのため、箱根に住むことの魅力を再発見し、それらを積極的・効果的に発信することで若い 世代を中心に定住人口の増加につなげられるようPR活動を展開していくことが必要不可欠と 考える。 (2)シティセールスに関する強みと弱み ① 交通アクセス 強み 都心に近く交通手段も豊富 ≪電車≫ 箱根湯本駅⇒小田原駅⇒東京駅 普通列車 1時間 40 分~50 分 新幹線 箱根湯本駅⇒新宿駅 1時間 普通列車 1時間 50 分~2時間 有料特急 1時間 30 分~40 分 ≪高速バス≫ 箱根湯本駅⇒羽田空港 2時間 箱根仙石駅⇒新宿駅 2時間 ≪自家用車≫ 箱根湯本駅⇒東京駅 1時間 40 分 弱み 観光シーズンや土日祝日を中心に発生する道路渋滞 平時なら 30 分の道のりが2時間近くかかることもある。 ② 住環境 強み 自然が豊富 弱み 総合病院やスーパーマーケットが少ない -25- ③ 仕事 強み 多彩なビジネスチャンス 国内外から数多くの観光客が訪れ、外国人とふれあう機会も多い国際色豊かな町は、 アイデア次第で様々なビジネスを展開できる。 例えば. . . 豊かな自然を観光客に解説するネイチャーガイド 観光情報の提供も行うトラベルカフェ 弱み 観光業に就職した若者の転出 就職を契機として町内に居住した若者が、結婚や出産などのライフイベントを境に町 外へ転出してしまう。 事業所は勤務地の近くに居住してもらいたいと考え、住居や通勤に対する支援を行っ ているものの、日常生活の利便性などの観点から町外に住む従業者が多い。 図表4 従業員の状況について 従業員数と居住地 寮等 町外 町内 813人 (62.8%) 481人 (37.2%) 357人 (27.6%) 持家等 124人 ( 9.6%) 出典:定住化促進に関するアンケート調査 図表5 居住地に関する事業所側の考え方と支援の状況について 居住地に対する考え方 住居に関する支援 通勤に関する支援 選択肢 事業所数 支援内容 事業所数 支援内容 事業所数 勤務地の近くが良い(採用条件) 1 寮(独身用)の設置 6 通勤費支給(全額) 3 勤務地の近くが良い(お願い) 4 社宅(世帯用)の設置 5 通勤費支給(上限あり) 3 特に考えはない 2 賃貸への住宅手当 3 送迎車で送迎 3 その他 0 持家への住宅手当 2 通勤費の支給なし 0 その他 0 その他 2 出典:定住化促進に関するアンケート調査 全7事業所(複数回答有) -26- (3)定住化促進に向けた取組方針 今の箱根にある魅力を自ら発見し、デメリットも含めて、その魅力に共感して働き暮らすこと のできる人たちに的を絞った情報を町外に向けて発信する。 箱根での暮らしを魅力あるものとし、継続して住み続けてもらうための情報を町内に向けて発 信する。 町の内と外に向けて 箱根での 生活の魅力を発信 子育て支援を 充実させます (4)定住化施策の提案 ① 箱根町はみなさんのチャレンジを全力で応援します! 「都心からのアクセス」 「自然環境」 「世界から人が集まる」をキーワードに箱根というフィー ルドで自分のスキルを活かし、チャレンジする人を支援することで定住化を図る。 ア 他地域との差別化 農村的田舎とは異なり、自然に囲まれつつも都心から気軽に来ることができ、訪れた人で賑 わう町の特徴を「箱根ブランド的な田舎」として他地域と差別化を図る。 イ 箱根でビジネスにチャレンジする人へ向けた支援 ワンシーズンのみ、週末のみなど、移住の前段階として箱根で店を開いたりイベントを実施 したりしながら生活してみたい人に対して、内容や本気度などの段階に応じた支援策を構築す る。 -27- (ア)自由度の高い補助金や融資制度の創設 (イ)不動産屋が把握していない空き家情報の提供 (ウ)チャレンジャー同士の共有空間の提供 例えば… 1フロアを複数の区画に区切って貸出したり、テーブル単位で利用者を募集したりするこ とで、販売・各種イベントの宣伝など、何かはじめてみようと思っている同士で活気に満ち た空間を作り上げるとともに、情報交換の場としても活用することができる。 (エ)プロポーザル方式の導入 例えば… 箱根でチャレンジしてみたい企画内容を前もって町などに提案してもらい、活動内容や期 間、熱意といった項目の評価結果によりランク付けし、補助金額に反映することで段階的な 補助制度とすることが可能。 こんな意見も。 (意見交換をさせて頂いた移住者Tさん) 移住当初から空き家を探していたが、 実際に町に住み始めて何年か経ち、信頼 関係が築かれると人づてに空き家情報が 入ってくるようになった。空き家の所有 者も知らない人に貸すのは勇気がいる。 そこで空き家を貸す人と借りる人との仲 介を行政がすることで、貸す側に安心感 移住者 T さんとの意見交換の様子 を与えることができると思う。 また「この人は大丈夫です」といった (H27 年 2 月 13 日実施) お墨付きを出すのは難しくても、町が移 住者支援プロジェクトを行っていること を周知し、それに賛同して頂ける人を増 やすことが重要ではないか。 移住者 T さん、N さんとの意見交換の様子 (H27 年 3 月 20 日実施) -28- ウ 町民や事業者を巻き込んだ活動 町全体で移住者を歓迎する雰囲気を作っていくため、行政単独で定住化に向けた施策を行う のではなく、町民や事業者なども参加し、ともに活動を盛り上げ、チャレンジを応援できる仕 組みを工夫する。 (ア)クラウドファンディングの導入 クラウドファンディングとは. .. プロジェクトのための資金を調達できない個人・団体が、インターネット上で自らのアイ デアと実現に必要な金額を提示し、支援を呼びかけ、プロジェクトへの賛同者から資金を集 めること。またそのためのインターネットサービス。地方自治体が主体となってプロジェク トの資金集めに活用する事例も出てきている。 (イ)ホームページをはじめとした各種広報媒体による活動の可視化 (ウ)既存の観光事業との共存 こんな意見も. . . (意見交換をさせて頂いたはこねのもり女子大学の皆さん) 町が直接補助するだけでなく、チャレ ンジの内容を町民に周知し、クラウドフ ァンディング的な手法を取り入れること で、町民がどの程度そのチャレンジを応 援しているのか可視化することができる のではないか。 また企画段階から活動を知り、応援を 通じて町民とチャレンジャーとの距離を 縮めていくことで、チャレンジ開始後の 交流促進にも繋がるのではないか。 エ チャレンジしやすい環境づくり 既に「箱根ブランド的ライフスタイル」を実践している人を発掘し、イメージモデルとして 紹介することで、活動内容をわかりやすく伝える。また町内外から見た箱根がわかり、故郷へ の愛着も持ち合わせているUターン者へも協力の呼びかけを行う。 ② 魅力あるまち 箱根 職・住・子育ての近接など箱根で働き暮らすというライフスタイルの魅力を発信するとともに、 ハード面やソフト面でも魅力を訴えることで若者の定着を目指す。 -29- ア 支援策を組み合わせて効果的な情報発信 「子育てするなら箱根町」をキャッチフレーズに掲げた県内トップクラスの子育て支援策と、 新たな住宅地の供給とを組みあわせて紹介するなど、複数の支援策を組み合わせることで一体 的な取り組みを行う。 ③ 目指すべき将来像 移住者が個々のライフスタイルにあった暮らしを実現し、観光客が移住者の活動による新たな 観光資源・観光スタイルを発見し、町民・移住者・観光客の交流により地域活性化が促進され、 それが呼び水となり移住者を呼び込む好循環の実現を目指す。 (5)今後の検討課題 不動産屋が知らない空き家情報の提供やイメージモデルの発掘など、シティセールスの基盤作 りには住民の協力が不可欠であり、町が本気で定住化促進に取り組んでいこうとしていることを 理解してもらい、相互信頼関係を築くためにも対話を重ねていくことが必要。 Twitter、instagram、facebook などSNSだけでも複数のサービスがある中、どの媒体を用い て情報発信を行うのが効果的なのか検討していくことが必要。 実際に「箱根ブランド的ライフスタイル」の実現に向けて活動している人に対して、密着取材 のような形でドキュメンタリーのようなものができないか検討。 -30- 第6節 出会いの場の創出に関する提案 (1)現状と課題 箱根町は、主要産業である観光業に携わる 20 歳代を中心とした若年層の流入人口が多いとい う特徴がある。それらの人々は多くの場合、職場に隣接する社員寮等に居住していますが、職場 外の人々との交流に乏しく、出会う機会が少ないと考える。 図表6 未婚率の状況 出典: 『箱根町第 6 次総合計画基礎調査資料』 また、箱根町には、箱根外輪山の山々や芦ノ湖、温泉をはじめとした豊富な自然資源や、縁結 びで有名な箱根神社があり、さらに人気アニメの舞台である等、出会いの場の創出にあたって利 用できる要素に恵まれていますが、それらを生かしきれているとは言えない状況である。 -31- (2)出会いの場の創出に関する強みと弱み 一般に結婚適齢期といわれる 20 歳代の人口が多いことと、自然資源や名所に恵まれており、 国際観光地としての知名度が高いことが強みである。 しかし、20 歳代の町民は、町外から働く場所を求めて流入してくる人々が多く、若年層が集う 場所や出会いも少ないため、なかなか結婚や定住化に結び付かないという弱みがある。 図表7 年齢別社会増減率の推移 出典: 『箱根町第 6 次総合計画基礎調査資料』 (3)定住化促進に向けた取組方針 企業や個人と協同して、婚活イベントの実施を支援することで町民に出会いの場を提供し、結 婚及び定住化に取り組む。 なお、行政が企画段階から関わると“お堅い”イメージがついてしまい、敷居が高く感じられ て参加者が集まりにくくなることが懸念されるため、行政はイベント開催者への補助や素材の提 供、イベント周知や地域との調整役に徹することで、より参加しやすい婚活イベントを目指す。 (4)定住化施策の提案 ① 町内企業との共同によるイベントの実施 普段出会う機会の少ない町民同士が出会う場として、 町民を多く雇用する町内企業と共同して婚活イベントを 実施することで、定住化を促進する。 -32- ② “ゆるい”イベントの実施 婚活を前面に押し出したイベントではなく、ハイキングやバー ベキュー、環境保全活動、美術鑑賞等、同じ趣味や価値観を持っ た人が集まる“ゆるい”イベントを実施して、色々な人との繋が りを広げる場を提供することで参加者の箱根町への愛着を深め、 定住化へ繋げる。 ③ カーシェアリングとコミュニティスペースの開設 実際に町内へ移住してきた方々から定住化に関する意見を伺ったところ、町内で生活するの にあたり日々の移動手段が重要な問題となることを再確認された。特に一家で車を複数台所有 していない家庭や、社員寮等に居住していて車を持っていない町民には、カーシェアリングが 有効であり、また、カーシェアリングに併設して、交流や情報交換が 行えるカフェのようなコミュニティスペースを作ることで、新た な交流の輪を広げ、出会いの場を創出する。 (5)今後の検討課題 実施するイベントにできるだけ多くの参加者を集める方法と、イベントの内容を充実させる方 法について、十分な検討が必要になる。 また、イベントを実施した結果、成立したカップルや夫婦に箱根町へ定住化してもらえる仕組 み作りも検討する必要がある。 -33- 第4章 提案の実施に向けて 今回提案させていただいた施策の多くは予算がかかるものであり、また、助成制度などは交付要綱の 整備といった事務的な処理も多くあることから、迅速な対応は難しいと思います。 しかしながら、このプロジェクトチームの発足と時を同じくして、国による地方創生の取り組みが始 まり、本町においても、これから地方版総合戦略の策定作業を進めていくこととなります。 この地方創生の取り組みは、我が国が直面する人口減少問題、そして、経済成長力を確保していくこ とを最大の柱とし、地方の活性化により人口減少に歯止めをかけ、東京一極集中の是正を進めていくこ とを狙いとしているものであり、総合戦略に位置付けられた具体的施策には、平成 28 年度に創設予定 の新型交付金の活用が見込まれ、従来まではなかなかできなかった町独自の定住化施策を実施するにあ たり、大きな後ろ盾となるものであります。 以上のとおり、現在は、人口減少対策を図る好機であると言えることから、地方版総合戦略の策定、 また、平成 29 年度からの第6次総合計画の策定にあたりましては、本報告書を活用いただければと考 えます。 -34- 第5章 資 1 料 企業アンケート結果 (1)調査の設計 ○調査対象 18 事業所(宿泊施設 12、観光施設・ゴルフ場等 6) ○調査方法 郵送 ○調査実施期間 平成 26 年 12 月 (2)回収結果 ○回収数 7 事業所(宿泊施設 4、観光施設・ゴルフ場等 3) ○回収率 38.9% アンケート結果 <事業所について> ① 従業員の状況について 回答のあった7事業所の総従業員数は約 1,300 人であり、このうち約半数が、定住化プロジ ェクトにおいてターゲットとしている 40 歳未満であった。 また、比較的新しい事業所において、40 歳未満の割合が高い状況が見られた。 居住地については、4割弱が箱根町内に、6割強が箱根町外の居住であった。町内居住者の うち約 75%が、会社の寮や社宅に居住しており、持家や民間のアパートなどに居住する者は約 25%と少ない状況であった。 計 従業員数 うち、 40 歳未満 男 女 1,294 746 548 100% 57.7% 42.3% 602 323 279 46.5% 25.0% 21.6% 町内 寮等 居住地 町外 持家等 357 124 37.2% 74.2% ② 従業員に対する支援(住居)について 独身用寮については、回答のあった7事業所中6 事業所において設置しており、特に宿泊施設に つ 813 62.8% 25.8% 支援内容 事業所数 寮(独身用)の設置 6 社宅(世帯用)の設置 5 いてはすべてが設置している状況であった。また、 賃貸への住宅手当 3 世帯用社宅についても5事業所が設置しており、そ 持家への住宅手当 2 その他 0 の他賃貸や持家への住宅支援を行っている事業所が あった。 -35- ③ 支援内容 事業所数 通勤費支給(全額) 3 通勤費支給(上限あり) 3 送迎車で送迎 3 通勤費の支給なし 0 その他 2 種 別 利用率(平均) 公共交通機関 13% 自家用車 63% 送迎車 6% 徒歩 18% その他 0% 従業員に対する支援(通勤)について 通勤費については全額支給、または、上限を設 けて支給するなど、いずれの事業所においても 支給している状況であった。 <従業員の通勤方法について> 従業員の通勤手段については、6割を超える者が 自家用車を利用しており、特に勤務時間が不規則と なる宿泊施設において高い傾向が見られた。 <従業員の居住地に関する考え方について> 従業員の居住地に関する考え方については、 5事業所が勤務地の近くに住んでもらいたいと 考えており、うち、1事業所については、採用条 件としているとのことであった。 選 択 肢 事業所数 勤務地の近くが良い(採用条件) 1 勤務地の近くが良い(お願い) 4 特に考えはない 2 その他 0 企業としては、なるべく勤務地の近くに居住し てもらいたいと考えている状況であった。 <従業員の確保について> 従業員については、5事業所が不足感を抱い 選 択 肢 ており、うち、2事業所については不足が顕著で あるとのことであった。 また2事業所については将来の不足を懸念し ているとのことであり、今後の従業員確保が課題 事業所数 人手不足顕著 2 不足はしているが現状で対応 3 将来の不足を懸念 2 不足していない 0 の一つであることがうかがえた。 <町内居住への支援策として有効と思う施策について> 有効な施策として、従業員が働きやすい環境を確保できる「保育所の充実」や「学童保育の充 実」、また、子どもの教育を考えた「学校教育の充実」を選択する事業所が多かった。 ほかに、生活環境、特に普段の買い物などの店舗の充実を選択する事業所が多かった。 逆に住環境における「若者同士のシェアハウス整備」や、「文化スポーツ環境の整備」、「出会 い、コミュニケーション環境の整備」といった分野の施策については効果が望めないとする意見 が多かった。 -36- 選 択 肢 区分 集計 主な支援策 有効 住宅取得者への利子補給 住環境 2 勤労者住宅の整備 若者同士のシェアハウス整備 一定 効果 効果 無 3 3 1 1 3 1 1 5 1 2 3 1 1 1 1 1 2 1 不明 空き家の有効活用 1 保育所の充実 5 子育て 学童保育の充実 4 教育 学校教育の充実 4 箱根町ならではの地域教育 2 2 2 1 町民向けアート施設・イベントの充実 1 1 4 1 町民向けスポーツ施設・イベントの充実 1 1 4 1 図書館等や生涯学習施設・サービスの充実 1 1 4 1 病院・医院の充実 3 2 1 1 介護サービスの充実 3 2 小売店(毎日の食料品など最寄品購入)の充実 4 1 1 1 小売店(家電・家具・衣料品・飲食店)の充実 4 1 1 1 遊興施設(レジャー施設)の充実 1 3 2 1 交通機関の充実(運行数増・運行時間の延長等) 3 1 2 1 交通渋滞の緩和・解消 2 1 3 1 自然環境の保全 2 3 1 1 地域のお祭り等のイベントの充実 1 1 4 1 若者向けの文化・スポーツ等サークル活動の充実 1 2 3 1 町民と観光客や外国人との交流イベントの充実 1 1 4 1 子育て世代間の交流サークル活動の充実 1 2 3 1 労働通勤 在宅勤務可能な企業の誘致や創業支援 2 2 2 1 環境 「町内在住従業員への手当支給」の支援 2 2 2 1 町のPR 町外に対する広報の充実 1 3 2 1 文化 スポーツ環境 福祉環境 生活環境 自然環境 人との出会 い・コミュニケ ーション環境 -37- 1 2 2 会議開催経過 【全体会議】 開催日 議 題 1.定住化促進プロジェクトチームについて 第1回会議 平成 26 年 10 月 27 日 2.今後の進め方について 1.意見交換 第2回会議 平成 26 年 11 月 13 日 2.グループ別ワークショップ 第3回会議 平成 26 年 12 月 16 日 1.テーマ別研究課題の設定について 中間報告会 平成 27 年 2 月 20 日 1.はこねのもり女子大学との意見交換 1.各班の進捗状況について 第4回会議 平成 27 年 3 月 5 日 2.はこねのもり女子大学との意見交換会結果について 3.報告書の取りまとめについて 第5回会議 平成 27 年 3 月 19 日 1.報告書の取りまとめ方法等について (リーダー会議) 1.コンビニエンスストアと行政との連携について 第6回会議 平成 27 年 7 月 2 日 2.研究発表会の開催について 研究発表会 平成 27 年 7 月 27 日 1.研究発表会 【グループ別会議】 1班 開催日 議 題 第1回会議 平成 26 年 12 月 24 日 具体施策の検討について 第2回会議 平成 27 年 1 月 27 日 先進地視察の視察先について 第3回会議 平成 27 年 2 月 16 日 具体施策の検討について 第4回会議 平成 27 年 2 月 18 日 具体施策の検討について 第5回会議 平成 27 年 4 月 10 日 報告書の作成について 第6回会議 平成 27 年 4 月 15 日 報告書の作成について 第7回会議 平成 27 年 4 月 17 日 報告書の作成について 第8回会議 平成 27 年 4 月 22 日 報告書の作成について 第9回会議 平成 27 年 4 月 24 日 報告書の作成について 第 10 回会議 平成 27 年 7 月 15 日 研究発表会資料の検討について 第 11 回会議 平成 27 年 7 月 22 日 研究発表会資料の検討について -38- 2班 開催日 議 第1回会議 平成 26 年 11 月 17 日 今後の進め方に関する打合せ 第2回会議 平成 27 年 1 月 30 日 中間報告会に関する打合せ 第3回会議 平成 27 年 4 月 10 日 湯河原町視察に関する打合せ 第4回会議 平成 27 年 6 月 30 日 題 コンビニエンスストアとの連携及び研究発表会に向けた打 合せ 第5回会議 平成 27 年 7 月 7 日 研究発表会に向けた打合せ 3班 開催日 議 題 第1回会議 平成 27 年 1 月 27 日 ヒアリング対象者及びヒアリング内容の選定 第2回会議 平成 27 年 2 月 13 日 移住者との意見交換 第3回会議 平成 27 年 2 月 19 日 はこねのもり女子大学との意見交換会事前打合せ 第4回会議 平成 27 年 3 月 13 日 移住者との意見交換会事前打合せ 第5回会議 平成 27 年 3 月 20 日 移住者との意見交換 第6回会議 平成 27 年 4 月 23 日 報告書作成にあたっての事前打合せ 第7回会議 平成 27 年 6 月 29 日 報告書の改善打合せ 【視察等】 実施日 班名 平成 27 年 1 月 30 日 1班 視察先 視察内容 裾野市 裾野市の宅地分譲助成制度等について 熱海市 姫の沢公園の状況 平成 27 年 2 月 13 日 3班 仙石原 移住者との意見交換 平成 27 年 3 月 20 日 3班 仙石原 移住者との意見交換 平成 27 年 4 月 14 日 2班 湯河原町 湯河原町における子育て支援施策の状況について -39- 3 箱根町定住化促進プロジェクトチーム設置要綱及び委員名簿 箱根町定住化促進プロジェクトチーム設置要綱 (趣旨) 第1条 この要綱は、箱根町プロジェクトチームの設置等に関する規程(平成 14 年箱根町訓令第 2 号) 第 2 条第 2 項の規定に基づき、定住化促進プロジェクトチームの設置、その組織及び運営等に関し、 必要な事項を定めることを目的とする。 (設置) 第2条 町の定住化のための政策を総合的に処理するため、箱根町定住化促進プロジェクトチーム(以 下「チーム」という。 )を設置する。 (所掌事務) 第3条 チームの所掌事務はおおむね次のとおりとする。 (1)定住化を促進するための施策研究に関すること。 (2)前号に掲げるもののほか、町長が指示する事項 (スタッフ) 第4条 チームは、別表1に掲げるスタッフをもって組織する。 (設置期間) 第5条 チームの設置期間は、平成 26 年 8 月 6 日から平成 27 年 7 月 31 日までとする。 (週間執務日数) 第6条 スタッフの週間執務日数は、1日以内とする。 (事務分担) 第7条 リーダー及びスタッフの事務分担は、別表2のとおりとする。 2 チームは、必要に応じ、関係職員の協力を求めることができる。ただし、その場合には、関係職員 の所属長の承認を得なければならない。 (所管する部) 第8条 チームは、企画観光部において所管する。 (庶務) 第9条 チームの庶務は、企画観光部企画課において所管する。 (委任) 第 10 条 この要綱に定めるもののほか、チームの運営に関し必要な事項は、リーダーが別に定める。 附 則 この要綱は、平成 26 年 8 月 6 日から施行する。 -40- 別表1 番号 所 属 職 氏 名 備 考 1 企画観光部企画課 課 長 栢沼 眞次 リーダー 2 企画観光部観光課 主 事 尾形 久美 (推薦) 3 総務部総務防災課 主 査 木村 優江 (推薦) 4 福祉部健康福祉課 主 事 小田 滋朗 (推薦) 5 福祉部子育て支援課 主 査 阿達 宏 (推薦) 6 環境整備部都市整備課 主 事 飯田 誠 (推薦) 7 教育委員会学校教育課 丸山 貴大 (推薦) 8 総務部財務課 主 事 上田 隼也 (公募者) 9 総務部税務課 主 事 武井 友里 (公募者) 10 環境整備部上下水道温泉課 主 査 勝又 啓之 (公募者) 11 環境整備部上下水道温泉課 主 事 伊藤 里佳 (公募者) 12 企画観光部企画課 副課長 村山 一郎 事務局 主任主事 別表2 事務分担 ・検討事項全体の総括 ・住宅支援施策に関すること 企画課長 企画課副課長 丸山貴大 飯田誠 武井友里 (2班) 勝又啓之 阿達宏 伊藤里佳 ・生活利便性の向上施策に関すること ・シティセールスに関すること 補助者 (1班) ・住環境の向上施策に関すること ・子育て支援施策に関すること 主務者 (3班)木村優江 尾形久美 小田滋朗 上田隼也 ・出会いの場の創出に関すること ・チームの庶務に関すること 企画課副課長 -41-
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