ゴールドコースト、インセンティブで選ばれる理由 2014年オーストラリア政府観光局 取材:山田友樹 日本からも直行便が飛び、長年にわたってリゾートデスティネー ションとして愛されてきたゴールドコースト。近年さらに開発が進み、 さまざまなアトラクションが進化するとともに、新しいホテルのオー プンも話題にのぼっている。FITが増えているデスティネーションだ が、グループ受け入れの実績も高い。インセンティブ向けにもユ ニークなプログラムや仕掛けを用意。オーストラリアのビジネスイ ベント向けトレードショー「ドリームタイム2013」の視察ツアーで、そ のゴールドコーストらしい「サプライズ」を体験してみた。 インセンティブで使えるアトラクションも豊富 ゴールドコーストはテーマパーク天国。インセンティブでも使えるア トラクションは多い。そのひとつが、海をテーマにした「シーワール ド」。シロクマ、アシカ、サメなどさまざまな海洋動物が集まる人気 のテーマパークだ。なかでも、イルカのショー「Imagine」は、キャパ シティーも充分なことからパーティーやファンクションなどでも利用 されている。また、テーブルを設定した「Dinner with the Dolphins」 プログラムも提供し、特別な空間と時間の演出を求めるオーガナ イザーの希望にも応えている。 シーワールドには部屋数405室の「シーワールド・リゾート&ウォー ターパーク」も併設。バンケットルームも備えており、さまざまなスタ イルのファンクションに対応している。宿泊者は専用入口からシー ワールドに入園することが可能だ。 オーストラリアのカウボーイ/カウガール文化を演出したショー 「オーストラリアン・アウトバック・スペクタキュラー」では、馬と人と のスペクタクルなショーが繰り広げられ、観客参加のゲームなどで 盛り上がる。ドーム式スタジアムの収容人数は最大1000名。グ ループの受け入れ体制も整え、人数に応じて割引料金も設定して いる。ショーはすべて英語で展開されるが、ストーリーの展開を随 時日本語で説明してくれる通訳セットを用意するなど、日本マー ケットの取り込みにも力を入れている。 ゴールドコーストはビーチリゾートと言うイメージが強いが、ヒン ターランドと呼ばれる内陸部にも見所は多い。熱帯雨林に覆われ た緑の自然は、華やかなビーチとは異なり静謐で落ち着いた表情 を見せる。ゴールドコーストから車で約1時間にあるマウント・タン ボリンでは、「スカイウォーク」を楽しんだ。豊かな熱帯雨林のなか を1.5キロメートルの空中遊歩道が伸びる。たわわに茂った木々の 距離が近く、ヒンターランドの自然をまるごと体感。この地方特有 の「首絞めのイチジク」を見ながら、清涼感あふれる小さな渓谷ま での約1時間の散策は、インセンティブのオプションとして訴求力が 高そうだ。 •ユニークな送迎で特別感を演出 送迎にこだわるインセンティブも多い。特にトップセールス向けの サプライズ送迎は、旅の記憶に残るとともに仕事への意欲をさらに 高める仕掛けにもなるだろう。インセンティブの実績が高いゴール ドコーストには趣向に富んだ選択肢がそろっている。たとえば、ハ ーレーダビッドソンでの送迎。視察ツアーでは、ベルサーチホテル からカランビンまで約30分のツーリング体験。ハーレーダビッドソン 特有の爆音を轟かせ、集団で移動する光景は街中の視線を受け るため特別感も大きい。オペレーションはワイルド・ファイヤー・ツ アーズ。料金は乗る時間によって変わってくる。最大200台ほど集 められるそうだ。 ワイルド・ファイヤー・ツアーズでは、このほかにクラシックカーでの 送迎サービスも提供している。オーナーたちが愛情を注ぐ往年の 名車で会場に向かえば、普段では味わえない乗車体験に高揚感 も湧いてくる 多彩なチームビルディングで団結力を チームビルディングはインセンティブに欠かせない要素のひとつだ か、ゴールドコーストには団結力を高めるチームアクティビティも多 い。そのなかでも、「サウス・ストラド・グローブ島」は、インセンティ ブをはじめとするグループツアーに人気の場所だ。島ではさまざま なビーチアクティビティがそろい、ビーチバレーコートが整うほか、 林の中のコースを走るセグウェイも評判。チームに分かれて競争 することもできる。 • ダイニング施設も充実しており、キャパシティは200人ほどでガラ ・ディナーなどでも利用することができる。また、島自体を貸し切る ことも可能。過去の実例では、参加者全員が海賊の格好に扮し、 島全体を舞台に宝探しを行ったこともあるという。 •ダイニング施設も充実しており、キャパシティは200人ほどでガラ・ ディナーなどでも利用することができる。また、島自体を貸し切るこ とも可能。過去の実例では、参加者全員が海賊の格好に扮し、島 全体を舞台に宝探しを行ったこともあるという。 •自然のなかでのチームビルディングとしては、「カランビン・ワイル ドライフ・サンクチュアリー」でのフィールド・アスレチックもおもしろ い。アドベンチャーパークには70ほどの多彩なコースがあり、4つ のレベルに分かれている。最大で150名ほどの参加が可能。大型 団体であれば、サンクチュアリーにはコアラとのフォトショット、カン ガルーなどへのフィーディングなどさまざまな動物体験もあるので 、グールプに分けての対応もできそうだ。また、園内にはまもなくフ ァンクションルームもオープン予定。オープンデッキも含め200名か ら300名の収容が可能になるという。 ユニークなチームアクティビティとしてクレー射撃も体験してみた。 場所は「RACVロイヤル・パインズ」。ゴルフコースも備える大型リゾ ートだ。クレー射撃といっても、散弾銃ではなくレーザーで空中に 飛ぶクレーを狙うので安全。5名で得点を競う。狙いは定めるもの の、動体に命中させるのはなかなか難しい。難しいからつい夢中 になり、得点が表示されるからますます熱くなる。チームに分かれ て競えば、個人戦の場合よりも1点の重みがさらに増すかもしれな い。 ゴールドコーストが選ばれる理由は他にも インセンティブを企画するうえでのゴールドコーストのメリットは、バ ラエティーに富んだ仕掛けやアクティビティだけではない。「なによ りも年間平均300日の晴天は大きい」とゴールドコースト観光局日 本地区マーケティングマネージャーの小林芳美氏は話す。1日のう ちで雨が降ることもあるが、海洋性気候のため雨雲はすぐに過ぎ 、あとには抜けるような青空が広がる。晴天率が高ければ、いろい ろな屋外企画も立てやすいし、なによりも参加者の印象が随分と 違ってくるはずだ。しかも1年を通して温暖な気候のため、季節を 選ぶ必要もない。 また、ビーチリゾートと内陸部のヒンターランド、異なる環境を手軽 に、しかも時間をかけずに楽しめる点も大きな魅力だ。ビーチから 熱帯雨林地帯までは車でわすが45分。内陸部は「ゴンドワナ多雨 林」としてユネスコ世界自然遺産にも登録されているため、オプシ ョンでのツアーでも参加者の関心を惹きつけるデスティネーション になるだろう。 クィーンズランド州はサマータイムを導入していないので、日本と の時差は通年で1時間。時差がないとも言ってもよく、「効率よくツ アーを企画できる条件も整っている」と小林氏。さらに、ゴールドコ ーストには成田からジェットスターの直行便が飛んでいるほか、シ ドニー経由や第三国の航空会社を利用したアクセスもよく、大型イ ンセンティブでもグループを分けて送客することが可能だ。 イベントベニューも豊富にそろう。テーマパークのほか、ホテルで はカジノ併設のジュピターズ・ホテル&カジノ、高級感たっぷりのパ ラッツォ・ベルサーチ、サーファーズパラダイスの中心にあるヒルト ン・サーファーズ・パラダイスなど多彩。ゴールドコーストのランドマ ークになっているQ1タワーのスカイポイントでもファンクションが開 ける。78階のスペースでは立席で120名、着席で80名の対応が可 能だ。
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