みどり保育所民営化市民意見交換会議事録 玉城地区

みどり保育所民営化市民意見交換会議事録 玉城地区
日時:平成 28 年 7 月 21 日(木)19:00~
場所:玉城中央公民館
行政参加者:市長・副市長・福祉部長・児童家庭課長
一般参加数:180 人
① 【市民】
・公立保育所の存続を求める立場で質問と発言をします。2007 年度に出された南城市
立保育所民営化基本方針の中には、存置する市立保育所は、経験豊かな人材の有効活
用などにより地域の子育て拠点としての役割と、配慮や適切な対応を必要とする保育
の先導的な役割を担うと共に、保育現場の情報を保育行政に反映するための情報招集
拠点としての役割に重点化するという方針が示されています。
・市は民営化に舵を切りました。保育制度の急激な変化の中で不安を抱えている園長会
が、子ども達のために行動するのは当然のことだと思います。
・一万近くの署名が集まっています。
・先日の説明会で、現在のみどり保育所は、法人保育所と同様の保育施設であり、市内
の法人保育所を統括するものではない。また議会では、拠点施設とはなり得なかった
との答弁もありました。
・方針が出されてから 9 年近くになりますけれども、拠点施設にするためにどのような
努力、対応をなされてきたのでしょうか。
・みどり保育所は法人保育園と同様の保育施設とはどういうことなんでしょうか。
・合併時に 3 億円しかなかった基金を 115 億円まで積み立てたとありますが、その基
金の一部を公立保育所存続のために活用することはできないでしょうか。
・私は今回の問題を新聞報道で知りました。それで署名用紙を取り寄せて、自分の住む
地域で署名活動をしました。ある家庭で「自分の孫は障がいを持っていて、公立のい
ろんなサービスを受けていて、公立が無くなると困るのでぜひ残して欲しい」という
ことを言いながら署名してくれました。公立があるということで、やっぱり市民は安
心して生活できるということなんですね。それが最後のセーフティーネットになって
いるということだなと実感しました。昨日の説明会では、ある保育園の園長先生が、
「障がい児受入で補助はあるが、正直言って厳しい」と仰っていました。障がい児を
受け入れることは、とても相当な覚悟がいると思うのです。限界があると思います。
そのためにも、やはり公立というのは残した方が良いと思います。沖縄の貧困は 3 割
を超えていて、全国の 2 倍と言われています。公立保育所をゼロにするということ
は、自治体が責任を負わないということにならないでしょうか。今や国の保育制度は
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とても激変しております。近隣の市町村では、公立保育所を拠点として、法人保育園
を連携しながら、子育てネットワークというのを作り始めています。隣の与那原町が
そうですね。やはり南城市でも子ども達のために行政、市民が一緒になって、長期的
な視点に立って、そういった取り組みもできるんじゃないかなと私は思っております。
そのためにもやはり、今回はもっと時間を掛けて、市民皆で話し合った方が良いと思
います。
→【部長】
・拠点施設としての役割に関しては、児童家庭課の方で行なってきました。
・みどり保育所も設置基準としては、厚労省の示している設置基準に準じて 60 名定員
ということになっております。
・子育ての支援の拠点としての施設としても、みどり保育所でやっている訳ではなく、
児童家庭課の方でしかできなかったということです。
・親子通園事業とか訪問指導等を実施しております。これらは、みどり保育所としては
できない事業でしたので、児童家庭課の方で行なってきたということです。
→【課長】
・情報収集拠点としての役割と基本方針には書かれていますが、実質的には公立保育所
も法人保育園と同じ認可保育園であり、情報共有拠点としましては、法人園長会の
方々と情報共有して、それを基にして児童家庭課が行なったということです。
・みどり保育所ではできなかったので方針転換したということです。
・基本方針策定後、この 9 年間でみどり保育所も1認可保育園として、日々の子ども達
の保育をすることが精一杯だったということです。情報拠点施設としての役割を果た
すことができなかったということを反省しまして、庁議において今年 2 月にみどり保
育所の民営化を決定したという経緯があります。
→【副市長】
基金の総額が 115 億円ありますが、30 億の財政調整基金というものがあります。そ
れは、我々が行政運営していく中で充当して使えるお金です。合併をした当時の市の歳
出予算合計額が 173 億円ありました。それが今年度の予算額では 225 億円ございます。
52 億円増えたということです。その内、大きなウエイトを占めているのが民生費とい
う福祉に当てる予算です。
② 【市民】
・新聞等で情報を得ました。そして先ほどこの経緯についてスライドを見ました。私は
この行政改革は良い行政改革だと信じております。これから賛成という立場で質問を
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させていただきます。
・みどり保育所の保護者が何%反対しているのか。どういったことが問題になっている
のか。
・待機児童は、民営化することによって解消されてきたのか。
・私は、民営化は民間活力の導入で大変良いことだと思っています。競争して、質の高
い保育になる。その園から民営化した園から良い報告はあるのか。
・児童家庭課とのやり取りは文書を交わしてやっているのか。
→【課長】
・みどり保育園の保護者は何%反対しているのかというご質問ですが、正直把握してお
りません。児童家庭課に対して民営化に関しての問い合わせもありませんし、反対の
お電話もありません。みどり保育所の現場に対しては、問い合わせはないということ
から、児童家庭課では、保護者の現段階での反対は多くはないと考えています。
・待機児童解消については、児童家庭課では待機児童解消計画としまして、平成 29 年
度末、平成 30 年 4 月を目標に、施設整備や無認可保育園の認可化に向けて、待機児
童解消に向けて計画しております。
・拠点施設としては児童家庭課が取り組んでいく訳ですけれども、この取り組みについ
ては、法人園長会のお力添えを必要としておりますので、法人園長会と力を合わせて、
保育についての十分な経験と知識のある専門員を配置して指導できるような体制を
築いていきたいと思っております。
→【部長】
・去年 4 月時点で待機児童が 97 名おりました。今年の 4 月に新しく保育園を認可化し
て 150 名定員増やしたわけですが、今年 4 月時点で待機児童が 136 名います。これ
は口コミ等で広がり、潜在的なニーズが増えてきたからだと分析しております。
③ 【市民】
・昨日、一昨日も参加したが、市役所と反対の方々の喧嘩を見ている感じする。
・実際、子育て世代の意見が聞こえてこない。
・実際保育園に子どもを預けている親の意見を聞いてみると、保育内容が変わらなくて、
税金の投入が安くなるのなら民営化した方がいいのではないか。
・
「親としてはちゃんと預けられ、ちゃんと保育をしてくれるなら、民営でも公立でも
どっちでもいいよ」という意見がある。
・実際にみどり保育園に預けている親からは「新聞で騒いでるように民営化っていうの
は保育園の中では騒がれてない」という話も聞こえるが。調べると、ネットにあるマ
スコミが「このままだと危ないよ」という感じで書き込みしているのがあって。ネッ
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トに公表されているので、これに煽られて対決しているのであれば、全く意味の無い
話なような気がする。
・意見交換会をするなら保護者と役所と話合いをして欲しいと思っています。
→【市長】
・保育園の方から、このような文書が出回っているよということでありまして、その方
に会社名を使ってこのようなことは止めた方がいいと言いました。
・SNSで「市民を攻撃した」と新聞に載りました。その内容がデメリットありきの内
容で「6 月議会で民営化の議決をするから、みんな早めに署名活動をしましょう」と
いう内容でありました。
・
「話し合いの余地なし」とも書かれました。これは政治的な意図があるのかなと感じ
て、当初は 5 月に説明会を設ける予定でありましたが、
「職員にもう少し待て」と「そ
の全体を把握しよう」と、園長会に「署名よりも話し合いが先ではないか」と言いま
したが、署名がそのまま進められた訳です。その後「文書を信用してしまった」と撤
回した人や園長もいました。
・もう一度しっかり議論した中で、そして将来の保育のあり方、保護者との関わり方、
市との話し合いの持ち方をどうしていくのか、みんなが心配している内容について整
理して議論するべきであると思います。
・もう少し冷静に、政治に左右されない、しっかりとした保育のあり方について話合い
たいというスタンスは変わりません。
④ 【市内保育園園長】
(以和貴保育園の新聞報道に対する弁明と意見)
⑤ 【市民】
・署名をした 1 人です。公立保育園が無くなることは新聞報道等で知りました。当初の
方針では公立保育園は1つ残すということだったので、なぜ庁議で決めるのか。
・説明会を各 4 地区で行ってから決めるべきでしたよ。そうじゃないと、誤解も生じる
と思います。
・議会の方の特別委員会で、傍聴しました。その時に、新制度では入所決定は園との直
接交渉で決まるということになっているんだそうです。
・役所の方が現在は関わっていても、保育所と利用者との直接交渉で決定していくとい
う話が専門家の方から出てた。
・障がい児を受け入れると市からの補助金はあるけれど、それだけでは足りない。
・保育士が 1 人付きっきりになるので、保育士不足の問題が生じる。
・他の園児を受け入れることができない、そういう問題もあると聞きました。そういう
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意味でも公立保育園を 1 つだけでも残して欲しいと思う。
・新庁舎建設で 50 億円から最大 70 億円掛けて造るそうですね。資金を節約して、公
立保育所を 1 つ残すことはできないか。
→【市長】
・直接交渉という言葉が出てきましたが、これは認定こども園のことを指していると思
います。認定こども園は確かに園との直接契約です。通常の保育所等での直接契約で
はなく市の認定、保育料の徴収も市で行っています。これについては、将来どうなる
かわからない内容であり、そのことを一部の人達が言っているに過ぎないのです。
・障がい児については、通常の運営費と別に市の単独事業として、補助金を近隣市町村
に比べ、多くの補助をしています。更に、民営化により縮減された分を、これらに増
額の予定で検討しています。
・健常児が入れないということも言っていましたが、各保育園入所定員が決まっていて、
点数の高い園児が優先となります。
→【部長】
・今までは。障がい児保育の担当職員は保育士の資格を持っている人としていましたが、
園長会からの要請もあり、今年度から看護師もしくはヘルパーも該当させることにし
ました。
・園長会から「月々の加配の補助金についてまだ少ない」との意見があったので、縮減
された財政を増額に当てると提案しているところです。
→【副市長】
・新庁舎につきましては、行政運営の拠点、防災の拠点になる施設です。ホールも併設
し、社協の事務所も入れて、市民サービスが効率的に受けられるような仕組みをとっ
ていますので、贅沢部分は少ないです。後々、後悔しない建物を造っていますのでご
理解お願いします。
⑥ 【市民】
1 人の文章で 16 園ある園の園長先生が煽られて行動を起こすような園長先生だとは
思っていない。園長先生が声を上げてくれたことに感謝している。園長会との話し合い
をこれからも続けて、保護者も一緒に話をしてほしい。新聞で 8 月にも民営化して公募
を始めると見たがもう少し待ってほしい。私は、保育問題は福祉の問題だと思っている
ので、コストが掛かるもの。コストの問題とは別で考えてほしい。
⑦ 【市民】
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今の法人保育園の園長と保育士の給与の差はどれくらいあるのか。保育士が非常に少
ないと、それは各保育園がそういう師弟関係の給与改善がされてないのではないか。市
の職員を基準とした場合、改善することができるのか。16 の園長さんに聞きたいと思
う。各職員と園長の給与の差を示してほしい。
そして、情報提供というお話があるが 9 年間で公立が、段々民営化していく中で抱え
るも問題について、残された公立保育園との研修、意見交換会がされたかどうか。児童
家庭課にそういう要請はあったかどうか聞かないと・・。なのに意見するのはとんでも
ない話ではないかなと。要請があったのかどうか児童家庭課からも回答お願いします。
法人保育園の経営が、どうしても厳しいなら、そこの部分だけでも改善策を要請すると
いうことはできないのか。提言として、16 園の保護者を統率するのを市が設置するこ
とはできないか。
→【部長】
園長会とは毎月定期的に話し合いを持っています。その中に保育所側から寄せられた
「保育士の確保が難しいので、障がい児を対応する部分は、要請もあって看護師、ヘル
パーで良いいですよ」という形の条件を緩和したということもあります。4 月の市長室
で行われた園長会との話し合いでも、障がい児加算の部分においても約束しております。
それから保護者からのクレームは、ほとんど児童家庭課の方に集まってきます。今まで
は当該園と直接話し合っていましたが、現在考えているのは、クレームの情報について
はどこの園に発生してもおかしくない。情報というのは園の名前を伏せて園長会で情報
共有をするよう指示しているところであります。
法人を設立する場合には、審査団体が保育士の給与が低くめに設定されている園につ
いては改善させた上で認化をするような形でされています。園長との給与の格差に関し
ては、各園に直接聞いていただければと思います。児童家庭課への問い合わせについて
は、できるだけ定期の園長会の場で情報提供は行っていきたいと思っています。
→【市長】
全国市長会でも議論しておりますが、保育士の処遇改善の中で、新たに 2%相当の改
善を行うという方針が出ています。今もそうですが、保育士の賃金が安いということで
保育士を継続する方々が少ないという現状をどう打開していくかと言うことを我々市
長会の中でも議論しております。もう一つは、障がい児を保育する場合に1対1で出来
る環境にしていきたいと考えております。
過去 10 年間、公立保育所と法人保育園の研修はないと聞いていますが、それを怠っ
たという意見もあります。
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⑧ 【市民】
沖縄県内の市長村で、公立保育園を 1 つも持っていないという市長村はいくつありま
すか。なぜ先ほどのスライドショーを見たらいかにも全部良いことだらけなのに、他の
市が全部民間委託しないのか考えて欲しい。全部民間にしてしまうと、今現在保育士が
確保できない、それで障がい者は保育園では抱えきれない、今も低い予算で。どんな子
どもでも安心して保育生活が送れる、公立を残して欲しいと思います。もし民間ででき
るなら園長会は反対しないと思います。現状では難しいので、児童家庭課と情報交換し
ているとあったけれど、それが全然反映されていないというのが保護者として納得いか
ないところです。
→【部長】
公立保育園がないところは、離島を含めて 3 箇所です。
→【市長】
他の市町村では公務員を抱えているため公立保育園を継続するという形になってい
ます。その方々が、今後退職を迎えるに当たり、近隣市町村も悩んでいます。近隣市長
町村から相談も受けています。決して特殊なケースでも、急なことでもありません。市
民の将来の利益を考えた上での民営化です。
今園長が心配するものをしっかりサポートする体制は整えていきましょう、それはお
互いが議論する中で基金を設けて手当てしていくと考えています。
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