第二回小テスト範囲 胸筋・前頚三角・背部筋群・肩甲部・肋間筋と肋間隙・腋窩 第三回プレ講義p23・p25・p175 ○問題 ①乳房【breast】には、皮下組織中の汗腺が変化した(乳腺 mammary gland)が含まれて おり、乳汁を産生する。乳房は(胸筋筋膜)の前方に位置しており、結合組織性の枠組 みである(クーパー靭帯 Cooper’s ligaments:乳房堤靭帯)によって支えられている。 ②乳房は、リンパ系の支配を受けており、これは(がんの転移)路となりうる。乳がんの 腫瘍が肥大すると(乳房堤靭帯)が引っ張られ、表面に陥凹ができることがある。 (1)乳房の矢状断面 ①乳房堤靭帯 ②乳管洞 ③大胸筋 ④乳腺葉 ⑤乳管 ○問題 ①浅胸筋に属する筋として不適切なものを選べ。 前鋸筋・肩甲下筋・胸鎖乳突筋・大胸筋・小胸筋 鎖骨下筋・肋間筋 ②浅胸筋とは、 (胸郭)に起始し、 (上肢帯)もしく は上肢に停止する筋である。 ③浅胸筋のうち、上腕骨の内転に寄与するものは、 (大胸筋)である。この筋は、 (内側・外側胸筋) 神経支配である。 ④浅胸筋のうち肩甲骨を前下方に引くものは、(小 胸筋)であり、この筋の神経支配は(大胸筋)と 同じである。 ⑤浅胸筋のうち、鎖骨下神経に支配されるものは、 (鎖骨下筋)であり、作用は(鎖骨を下 方に引く) 。 ⑥前鋸筋は(長胸)神経支配で、この神経がマヒすると、麻痺した側で【Winged scapula】 が生じる。前鋸筋は、肩甲骨を(下方・後方・前方)に引く。 ⑦浅胸筋のうち、 (前鋸筋)だけが、外側胸動脈により血行支配される。あとの三つの筋は (胸肩峰動脈)に支配される。 ⑧胸鎖乳突筋は(副神経Ⅺ)と(頚神経叢筋枝)による神経支配を受ける。胸鎖乳突筋に 拘縮が起きると(斜頸)を生じる。 ⑨胸肩峰動脈の枝は4本ある。このうち、鎖骨下筋に血液を供給するものは(鎖骨枝)で ある。橈側皮静脈とともに三角筋胸筋溝の中を通るものは、(三角筋枝)である。また、 大胸筋と小胸筋の両方の血行支配を担うのは、(胸筋枝)である。残る4本目は、(肩峰 枝)である。 ⑩頚神経ワナ【ansa cervicalis】は(頚神経叢)の筋枝である。上根は(C1)と(C2)か ら形成され、いったん(舌下神経Ⅻ)と合流する。下根は(C2~3(4))で形成される。 頚神経ワナは(甲状舌骨筋)を除く、舌骨下筋群を支配する。頚神経ワナには、下根が (内頸静脈)の内側を通る内側型と、外側を通る外側型がある。 ⑪喉頭(発声器官)の神経支配を担うのは、(迷走神経)からの分枝である上喉頭神経と、 (反回神経)からの枝である下喉頭神経である。上喉頭神経の内枝は、 (喉頭粘膜の感覚) に関与する。一方、外枝は(輪状甲状)筋を支配し、(声帯)を緊張させる。 *上喉頭神経は、迷走神経が頸静脈光を出てすぐに形成する(下神経節)から分枝する。 下喉頭神経は、 (輪状甲状)筋以外の喉頭筋を支配する。 *反回神経は、右では(鎖骨下動脈)の下を回り上行し、左では(大動脈弓 Aortic Arch) を回って上行する。 ⑫甲状腺の摘出手術等で、甲状腺の裏側を通る反回神経が傷つくと(嗄声)が生じる。 ⑬頸動脈鞘の内容物として不適切なものを選べ。 反回神経・迷走神経・交感神経幹・総頸動脈・内頸静脈・頸動脈洞・頸動脈小体 ⑭内頸静脈に流れ込む静脈を選び、上から順に並べよ。 総顔面静脈、外頸静脈、前頸静脈、上甲状腺静脈、下甲状腺静脈 総顔面静脈→上甲状腺静脈 *外頸静脈は、鎖骨下静脈に合流する。下甲状腺静脈は、内頸静脈と鎖骨下静脈が合流 した腕頭静脈にそそぎこむ。 ⑮外頸静脈の枝: (上甲状腺動脈)…甲状線上端にむかって走行し、上喉頭神経内枝とともに甲状舌骨膜 を貫く。 (舌動脈)…舌の筋群に位置する。 (顔面動脈)…顔面に分布する。 (後頭動脈)…頭皮に分布する。 (後耳介動脈)…耳の後方を通って、頭皮に分布 (上行咽頭動脈)…総頸動脈の分枝部付近から分岐 ⑯圧受容器を有する頸動脈洞は、別名(baroreceptor)といわれる。また、頸動脈小体は化 学受容器であり(chemoreceptor)といわれる。 (1)外頸動脈の分枝 ①後耳介静脈 ②顔面動脈 ③後頭動脈 ④舌動脈 ⑤上行咽頭動脈 ⑥上甲状腺動脈 ⑦総頸動脈 ⑧迷走神経 ⑨上喉頭神経 ⑩下喉頭神経 ⑪腕頭神経 (2)浅胸筋 ①三角筋胸筋三角 ②前鋸筋 ③鎖骨下筋 ④小胸筋 第四回プレ講義 p8 p9 ○問題 ①大後頭神経は C2 の(前枝・後枝)であり、(後頭動脈)と伴走している。 ②前枝よりも後枝の方が太い脊髄神経を挙げよ。 C2 ③背部の浅層筋群は、脊柱と(上肢帯)や上肢をつなぐ筋である。 ④背部浅層筋群には(僧帽筋)と(広背筋)が含まれる。 ⑤僧帽筋は、 (胸鎖乳突筋)と同じ原基から発生する兄弟筋である。そのため神経支配も同 じで、 (副神経Ⅺ)と(頚神経叢筋枝)支配である。 ⑥僧帽筋の作用:上部(肩甲骨を上内方へ) 中部(肩甲骨を内側へ引く) 下部(肩甲骨を内下方へ引き下げ 下角を外側に回す)→腱鏡 ⑦広背筋は(胸背 C6、C7)神経、 (胸背)動脈支配であり、上腕骨の(結節間溝)に停止 する。作用は(上肢の内転)である。大小菱形筋は、(肩甲背)神経支配であり、この神 経はほかに(肩甲挙)筋を支配する。また、(肩甲背動脈)によって血行支配を受ける。 大小菱形筋は肩甲骨を(内上方・下外方)に引く。 ⑧聴診三角を構成する筋を挙げよ。 広背筋・僧帽筋・大菱形筋 ⑨腰三角の境界をなす構造を三つ答え、また、腰三角の床を成す筋を答えよ。さらに、こ の部位で起きやすい疾患は何か? 構造:外腹斜筋・広背筋・腸骨稜 床:内腹斜筋 疾患:腰ヘルニア (1)背部の皮神経 ①外後頭隆起 ②大後頭神経 ③後頭動脈 ④頭半棘筋 ⑤板状筋 ⑥胸鎖乳突筋 ⑦僧帽筋 (2)浅背筋 ①僧帽筋 ②腰三角 ③腸骨稜 ④板状筋 ⑤肩甲挙筋 ⑥小菱形筋 ⑦大菱形筋 ⑧広背筋 ⑨外腹斜筋 ⑩胸腰筋膜 第五回プレ講義 実習書 p11 p21 ○問題 ①棘肋筋のうち、吸息に与るものは(上後鋸筋)である。 *下後鋸筋は、呼息補助を行う。棘肋筋は、どちらも脊髄神経前枝(肋間神経)支配!!! ②固有背筋は、脊髄神経(前枝・後枝)支配であり、頭部・脊柱に作用し、姿勢の維持を 担う。このうち最も表層にあるのは、 (板状)筋であり、作用は(頭頸部の回転)である。 板状筋のうち、上項腺外側縁と乳様突起に停止するものは、(頭板状筋)である。C1~3 の横突起につくものは、 (頚板状筋)である。 ③固有背筋のうち、後鋸筋の深層にあるのは脊柱起立筋であり、三種類の筋からなる。こ れら 3 つの筋が共同して、脊柱を直立させる。3筋のうち一つは、棘突起から棘突起に つく(棘筋)である。この筋は、頚・胸・腰のレベルに存在する。この筋が脊柱起立筋 のうち最も(内側・外側)に位置する。2 つ目は最長筋であり、この筋は棘突起と(腸骨 稜)に起始を有し、二列の停止腱列で頚・胸椎の横突起と(肋骨)に停止する。最長筋 の最も上部の筋は(頭最長筋)であり、起始は(頚・胸椎横突起)、停止は(乳様突起) である。3 番目の筋は、 (腸肋筋)で、腸骨稜と仙骨後面から起こり肋骨に順次停止する。 ④固有背筋のうち、横突起に起始し横突棘筋には、半棘筋と(多裂筋) 、 (回旋筋)の 3 つ がある。半棘筋には、3 つあり最上方の(頭半棘筋)は、頭部をそらせる強力な筋である。 ⑤隣接する椎骨間に張る小筋を 2 つ答えよ。 棘間筋・横突間筋 ⑥脊柱起立筋を3つ答えよ。 棘筋・最長筋・腸肋筋 ⑦固有背筋を5つ挙げよ。 板状筋・脊柱起立筋・横突棘筋・棘間筋・横突間筋 (1)背部深層の筋 ①棘筋 ②最長筋 ③腸肋筋 ④多裂筋 ○問題 ①上肢帯の筋の起始、停止、作用、支 配神経を答えよ。 起始:鎖骨・肩甲骨 停止:上腕骨 作用:上腕の外転・回旋 支配:腕神経叢の枝 ②上肢帯の筋を 6 つ答えよ。 1、三角筋 2、棘上筋 3、棘下筋 4、小円筋 5、大円筋 6、肩甲下筋 ③rotator cuff の形成にあたる筋を4 つ答えよ。 1、棘上筋 2、棘下筋 3、小円筋 4、肩甲下筋 *SITS 筋群 ④肩関節周囲炎の特徴は? 回旋筋腱板の炎症によって、肩関節に運動制限が生じる。 *frozen shoulder・五十肩 ⑤上肢帯の筋のうち、腋窩神経支配のものは? 三角筋・小円筋 ⑥上肢帯の筋のうち、肩甲上神経支配ものは? 棘上筋・棘下筋 ⑦上肢帯の筋のうち、肩甲下神経支配のものは? 大円筋・肩甲下筋 ⑧外側腋窩隙を形成する構造物を答えよ。 小円筋下縁・大円筋上縁・上腕三頭筋長頭・上腕骨外科頚 ⑨外側腋窩隙では、腋窩動脈の枝である(後上腕回旋動脈)がみられ、この動脈とともに (腋窩神経)が伴走している。 ⑩内側腋窩隙を形成する構造物を答えよ。 大円筋上縁・小円筋下縁・上腕三頭筋長頭 ⑪内側腋窩隙を通る構造物を答えよ。 肩甲回旋動脈←肩甲下動脈←腋窩動脈 ⑫肩甲切痕の上には、上肩甲横靭帯が張っている。この靭帯の下を通るのは、 (肩甲上神経) である。この靭帯の上を通るのは、 (肩甲上動脈)である。 (1)肩甲部 ①肩甲上神経 ②肩甲上動脈 ③肩峰 ④上肩甲横靭帯 ⑤肩甲回旋動脈 in 内側腋窩隙 ⑥上腕三頭筋長頭 ⑦腋窩神経と後上腕回旋動脈 in 外側腋窩隙 ⑧上腕深動脈 第六回プレ講義 実習書 p51 p52 p27 ○問題 ①外・内肋間筋の走行を簡単に図示せよ。 外肋間筋 上外方→内下方 内肋間筋 下外方→上内方 ②肋間筋のうち、吸息に関与する筋は? 外肋間筋 ③肋間神経は、脊髄神経の後皮枝、 (外側皮枝) (前皮枝)を分枝する。 ④肋間筋以外の呼吸筋を挙げよ。 横隔膜 ⑤肋間動脈は、 (胸大動脈:thoracic aorta)の枝である。ただし、1,2 肋間動脈は(鎖骨下 動脈)の枝である。肋間動脈は、 (内胸動脈)と吻合する。 ⑥肋間静脈は(奇静脈 azygos vein)系の静脈に注ぎ込み、 (上大静脈 superior vena cava) に合流する。 ⑦肋間動脈・静脈・神経は基本的に(肋骨溝)に沿って走行している。*胸腔穿刺の際は 注意!側副血管の存在も…注 ⑧肋間動脈・静脈・神経の走行は、上から(肋間静脈)(肋間動脈) (肋間神経)の順であ る。 VAN ⑨肋軟骨間の肋間隙前方端では、外肋間筋の線維が(外肋間膜)の外側縁に終わっている。 ⑩胸壁内面の層構造 外側から順に… 肋骨・肋間隙→(胸内筋膜)→(壁側胸膜)→(胸膜腔)→(肺胸膜)→肺 ⑪壁側胸膜は部位によって、 (肋骨胸膜) (縦隔胸膜) (横隔胸膜)という異なる名称を持つ。 ⑫縦隔とは何か? 胸膜腔に挟まれたスペースのことであり、心臓等を入れている。 ⑬内胸動脈は、肋間動脈と吻合したのち、腹部で(上腹壁動脈)と(筋横隔動脈)に分か れる。 ⑭内肋間筋と同作用を持つ筋を挙げよ。 (1)肋間隙の構造 ①内肋間筋 ②肋間静脈 ③肋間動脈 ④肋間神経 ⑤最内肋間筋 ⑥外肋間筋 ⑦側副血管 胸横筋 ○問題 ①腋窩動脈は腕神経叢とともに(腋窩鞘)に包まれている。 (鎖骨下動脈)が、第一肋骨外 側縁で腋窩動脈に名を変える。 ②腋窩動脈には、六本の枝がある。このうち、最も近位端からの枝は、(最上胸動脈)であ り、これは第一、二肋間隙に肋間動脈を分枝する。腋窩動脈の枝で、大胸筋や小胸筋の 血行支配を司るものは(胸肩峰動脈)である。この動脈は、4つの枝を持つ。 ③腋窩動脈の枝である(外側胸動脈)は、前鋸筋を血行支配する。 ④腋窩動脈の枝のうち、 (後上腕回旋動脈)は外側腋窩隙でみられ、(三角筋)を血行支配 する。また、この動脈は、 (前上腕回旋動脈)と吻合する。 ⑤腋窩動脈の枝のうち、肩甲下動脈は(肩甲回旋動脈)と(胸背動脈)にわかれ、前者は、 内側腋窩隙を通過後、棘下筋の血行支配にあたる。また、後者は広背筋の血行支配にあた る。 ⑥腕神経叢は、脊髄神経(C5~T1)の(前枝・後枝)から構成される。 ⑦上神経幹を構成するのは、脊髄神経(C5)と(C6)である。中神経幹は(C7)、下神経 幹は(C8)と(T1)からなる。 ⑧上神経幹と中神経幹が合わさって(外側神経束)になる。上神経幹、中神経幹と下神経 幹が合わさって、 (後神経束)になる。中神経幹と下神経幹が合わさって、 (内側神経側) になる。 ⑨終枝 外側神経束→(正中神経外側根)と(筋皮神経) 内側神経束→(正中神経内側根)と(尺骨神経) 後神経束→(腋窩神経)と(橈骨神経) ⑩後神経束は、 (肩甲下神経)と(胸背神経)を分枝する。このうち前者は、大円筋と肩甲 下筋を支配する。後者は、広背筋を支配する。 ⑪外側神経束から(外側胸筋神経)が分枝し、これは内側神経束からの分枝の(内側胸筋 神経)とともに、小胸筋と大胸筋を支配する。 ⑫内側上腕・前腕皮神経は(外側神経束・内側神経束・後神経束)からの分枝である。 (1)腋窩の構造 ①腋窩鞘 ②内側神経束 ③腋窩静脈 ④後神経束 ⑤腋窩動脈 (2)腋窩動脈 ①胸肩峰動脈 ②後上腕回旋動脈 ③前上腕回旋動脈 ④肩甲下動脈 ⑤最上胸動脈 ⑥外側胸動脈 ⑦胸背動脈 ⑧肩甲回旋動脈 (3)腋窩神経と動脈 ①外側神経束 ②正中神経外側根 ③正中神経内側根 ④正中神経 ⑤腋窩神経 ⑥筋皮神経 ⑦後神経束 ⑧内側神経束 ⑨小胸筋 ⑩尺骨神経 ⑪橈骨神経
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