J - オイルミルズ CSR 報告書 2008 会社概要(2008年3月31日現在) 商 号 : 株式会社 J -オイルミルズ J-OIL MILLS, INC. 国内ネットワーク 本 社 所 在 地 : 〒104-0044 東京都中央区明石町8番1号 聖路加タワー TEL :03-5148-7100 (代表) 創 立 :2002年4月1日 J‐オイルミルズの 3 つの基本方針 資 本 金 :100億円 従 業 員 数 :1,079名(連結) 事 業 内 容 : 1. 油脂、油粕の製造、加工、販売 2. 澱粉の製造、加工、販売 3. 各種食品の製造、加工、販売 4. 飼料および肥料の製造、加工、販売 5. 食品製造機器の販売 6. 倉庫業、港湾運送業、 一般貨物自動車運送事業 および貨物自動車運送取り扱い事業 7. 不動産の賃貸 ・世界に通用する企業グループとなり、グローバル市場への展開を目指す為に国際競争力の構築を図る。 支社・支店・営業所 東京支社 大阪支社 北海道支店 関東支店 名古屋支店 中四国支店 九州支店 代表取締役社長 : 佐々木 晨二 (Ⅰ)製油企業としての国際競争力を構築する 本社 ・徹底的なコストダウンなどの諸施策の実行により、相場変動に打ち克つ力をつけ、収益の安定化に努める。 (Ⅱ)価値ある商品づくり 東北支店 静岡支店 北陸支店 四国支店 ・植物油を中心とした食品関連事業を通じて、豊かな食生活と健康に貢献する。 ・研究開発力をいかんなく発揮し、お客様にご満足いただける「価値ある商品」を継続的に提供し、企業価値の拡大を図る。 (Ⅲ)CSR経営の推進(SHEを大切にする) 新潟営業所 長野営業所 ・ 「安全・健康・環境」を意識した事業活動を展開し、社会的責任を全うする。 Safety, Health & Environment 工場および事業所 千葉工場 横浜工場 静岡工場 浅羽工場 神戸工場 坂出事業所 四日市出荷事務所 日華油脂㈱若松工場 研究所 油脂研究所(油脂基盤技術研究所、油脂加工技術研究所) スターチ研究所 ファイン研究所 生化学研究所 目次 会社概要・事業報告 編集方針について 報告対象期間:2007年 4月1日~2008年 3月31日 本報告書は、2007 年度のJ-オイルミルズの CSR(Corporate Social Responsibility: 企 業 の 前 回 発 行:2007年 9月 社会的責任)活動をステークホルダーの皆様に お伝えすることを目的として作成しています。 *一部2008年度の 活動を含みます。 発 行 :2008年 9月 予定) 次 回 発 行:2009年 9月( 今回、 「CSR 報告書」として 2 度目の発行と 報告対象範囲: なりますので、会社概要に関する内容を簡潔に まとめ、その代わりに「SHE(Safety, Health & 内容に関してはJ-オイルミルズの活動範囲とし、J-オイルミルズグループに Environment) 」を切り口とした当社の取り組みを 特集として掲載しました。また、当社がステーク ホルダーの皆様からさらに信頼され、期待される 企業であるための取り組みや目指す姿を報告 しています。 ついては、各社の関連図を掲載しています。 また、環境パフォーマンスに関わるデータについては、千葉工場、横浜工場、 環 境 報 告 会社概要 2 コーポレートガバナンス 20 環境活動目標と実績 34 J -オイルミルズの 3つの基本方針 3 CSR 経営の推進 22 環境マネジメント 35 トップコミットメント 4 コンプライアンス体制 23 環境パフォーマンス 38 J -オイルミルズのあゆみ 6 事業内容 7 工場の紹介 43 事業概況 8 第三者コメント 47 社会性報告 お客様との関わり 24 静岡工場、浅羽工場、神戸工場、日華油脂㈱若松工場を報告対象範囲として 中期経営計画 10 お取引先様との関わり 28 います。 J-オイルミルズ グループ会社 11 株主・投資家様との関わり 29 特集① 安全・安心な植物油の提供 12 従業員との関わり 30 グローバル・リポーティング・イニシアチブ(GRI ) 特集② 健康な食生活のために 16 社会貢献活動 33 : 「サステナビリティ・リポーティング・ガイドラインG3 (2006年版) 」 特集③ 環境に配慮した商品開発 18 参考としたガイドライン: 環境省:「環境報告ガイドライン(2007年版)」 2 ガバナンス J -オイルミルズ CSR 報告書 2008 3 ト ッ プ コ ミ ット メ ン ト 信頼性と 企業価値の向上で 社会から期待される 企業を目指して 会社基盤整備はエンドレス 現場起点のHAD(Half & Double) 運動の実践 当社は、2004年に合併して新たにスタートした 会社です。当初の第一期中期経営計画(2 0 0 4 年 事業活動を行う上で、最も重要なものは「人財」 度から 2 0 0 6 年度)は目標を大幅に上回る成果を であり、また、言うまでもなく、一つひとつの「現 持って終了し、2 0 0 7年4月から第二期中期経営計 場」の取り組みの積み上げが会社としての成果に 画(2 0 0 7 年度から 2 0 1 0 年度)にチャレンジして なります。第二期中期経営計画のスローガンであ います。 る「Change & Strong 〜変えよう逞しく」を実践 前半の 2 年間を基盤強化の期間としてスタート していく全社運動として、2008年度からHAD運 したわけですが、前述したような事故が発生して 動をスタートしました。この運動は業務品質の向 いるのが現状です。このような事故の要因は潜在 上を目指すものであり、企業体質で減量可能な部 リスクとして社内に存在しますので、改めてリス 分は半分にして筋肉質の逞しい企業を作り、一方、 クマネジメントの重要性を認識し、基盤整備には 新しい発想のもと、あらゆる付加価値を 2 倍にし J‐オイルミルズは、3 つの基本方針の1つに「CSR この食糧価格の継続的高騰という状況は 2008 終わりが無いことを踏まえて、基本に立ち返り重 ていこう、0 (ゼロ)から挑戦して新しい事(物)を 経営の推進」を掲げ、企業の社会的責任を果たす 年度に入っても全くその勢いは衰えていません。 点的かつ継続的に取り組みを行っていきます。 発見(つくる)していこうという、常に挑戦してい ことはもとより、社会から信頼をいただくための すべてのステークホルダーの皆様とのコミュニ 取り組みを行ってきました。言うまでもなく、企業 ケーションを基本にして、この難局を乗り越え、 は、お客様をはじめ、お取引先様、株主・投資家様、 さらに皆様から信頼される企業を目指していきた 地域住民の皆様、従業員など様々なステークホル いと考えています。 2007年度からC S Rの中期重点課題として、以下 ディに取り組み、常に現場が力強く主体的に活動 ダーの皆様に支えられています。私は、当社グルー 当社グループは事業活動の中で「CSR経営」を の5 項目を掲げて取り組んでいます。 することが重要です。現場主義とは、机上で考え プのCSR経営を推進していく上で、すべてのス 推進し、メーカーとしての「安全で安心な製品・ ①会社基盤の整備 るのではなく、現場に足を運んで考え実践するこ テークホルダーの方々が当社グループの良きパー サービスの安定供給」を基本的な行動指針として ②品質・安全マネジメントの強化 とであり、これが、CSR経営の大きな推進力にな トナーであると考えています。 掲げて取り組んでいます。 ③環境経営の推進 るものと確信しています。 この1年、商品品質に関わる事故は減少したもの ④従業員の活性化と逞しい会社風土の醸成 の、地域限定の商品回収を1件行いました。また、 ⑤積極的な情報開示 本報告書は、当社グループが社会から信頼をいた 2007年5月の原料サイロ搬入設備での粉じん爆発 2 0 0 8年度は「安全品質・安全生産の徹底追求」と だくための取り組みをご報告しています。ステーク この1年を振り返ってみますと、当社を取り巻 事故の反省を活かすことができず、2008年4月に 「財務報告に関する内部統制マネジメントの充実」 ホルダーの皆様からのご意見をお待ちしています。 く環境では、中国をはじめとする世界の経済発展 はその設備の復旧工事で火災を起こし、近隣の皆 とバイオ燃料化という荒波を背景として、穀物 様に多大なるご迷惑とご心配をおかけしてしまい などが我々の予想をはるかに凌ぐ勢いで暴騰しま ました。経営トップとして、基盤整備の重要性を した。これに対して、当社としてはコストダウン 再度認識し、この様なことを繰り返すことのない や付加価値商品拡販などの自助努力を行うととも よう、再発防止に取り組んでいきます。 2007年度を振り返って く組織風土を形成する運動と捉えています。 2008 年度の重点課題 これらの取り組みの起点は現場です。現場で起 きていることを的確に把握し、次の対策にスピー により焦点を当てて取り組みます。 今後とも皆様のご理解と一層のご支援を賜ります ようお願いいたします。 代表取締役社長 に、お客様へは価格是正という形でご理解をいた だく努力を続けてきました。 4 J -オイルミルズ CSR 報告書 2008 5 事業内容 経営統合・合併への経緯 健康食品 事業内容 大豆に含まれるビタミンEやイ 2007年度の日本の総合食料自給率が39%(カロ このような事業背景の中で、日本の製油産業のさら J -オイルミルズグループは、製油関連事業を主体に、 リー基準)という試算結果が農林水産省から公表され、 なる成長を実現する「世界に通用する製油企業」を目指 ここに紹介する多くの事業でお客様の信頼に応える 養成分を手軽に摂っていただ き、健康維持に役立つサプリメ 主要な先進国の中で最低水準になっていて、海外依存 し、 「J -オイルミルズ」が誕生しました。 取り組みを行っています。 度が高いことが再認識されました。 最初の 3年間は第一期中期経営計画に沿って、ガバ 植物油を中心にしてあらゆる食品のベースとなる素 同様に日本の製油産業は、主原料の大豆や菜種のほ ナンスの強化と合併シナジー効果により、順調に成果 材を提供し、健やかで豊かな食生活に貢献するととも ぼ100%を海外に依存しているため、国際マーケット を挙げてきました。また、2007 年 4 月からは新たに に、当社グループの持つユニークな技術をベースに からの大きな影響を受けていて、原料価格の高騰はその 第二期中期経営計画を策定し、企業価値を高めるチャ お客様からの多様なニーズに対応した安全・安心な商品 事実を如実に物語っています。 レンジをしているところです。 を提供しています。 2002年4月 会社概要・事業報告 J - オイルミルズのあゆみ 2003年4月 2004年7月 株式会社豊年味の素製油が発足。 株式会社 J - オイルミルズに社名変更。 各事業子会社を吸収合併。 株式会社ホーネンコーポレーション・ 吉原製油株式会社が経営統合に参加し、持株 「株式会社 J - オイルミルズ」と 味の素製油株式会社が経営統合、持株 会社「株式会社豊年味の素製油」を発足。 会社名を「株式会社 J -オイルミルズ」に変更。 して、事業および事業子会社を 完全統合。 ソフラボンをはじめ、様々な栄 ントや、健康的にダイエットで きる食品を提供しています。 ファイン 健康食品として注目されている 大豆や納豆に含まれているイソフ ラボンやビタミン E、ビタミン K2 などの微量栄養素を、サプリ メントや様々な加工食品に利用 しやすいように提供しています。 株式会社豊年味の素製油 業務提携 年 月 ホーネンコーポレーション ホーネンコーポレーション 味の素製油 味の素製油 吉原製油 吉原製油 株式会社 J‐オイルミルズのあゆみ 2002 年 3 月 株式会社豊年味の素製油株式を東京・大阪証券取引所市場第1部に上場 2002 年 4 月 株式会社ホーネンコーポレーションと味の素製油株式会社との共同株式移転により、株式会社豊年味の素製油設立 連結子会社である株式会社ホーネンコーポレーションが、同社関連会社である豊年リーバ株式会社の株式を追加取得し、 議決権比率 75%の子会社とする 2003 年 4 月 株式交換により吉原製油株式会社を完全子会社とするとともに、社名を株式会社J- オイルミルズに変更する 2004 年 7 月 連結子会社である株式会社ホーネンコーポレーションが、同社の化成品事業を会社分割し、株式会社J‐ケミカルを設立 連結子会社である株式会社ホーネンコーポレーション、味の素製油株式会社、吉原製油株式会社および日本大豆製油株式会社を吸収合併 2004 年12 月 2005 年 9 月 園芸肥料事業を、関連会社である太田油脂株式会社に営業譲渡(同年10月、販売会社である株式会社JOYアグリスを設立) 連結子会社である株式会社J‐ビジネスサービスが、同社完全子会社である楽陽食品株式会社の全株式を売却 油 脂 油 糧 「おいしさ」と「健康」をキーワードに 搾油処理後の油粕(ミール)は、貴重な原料素材として広く活用されてい 多様化するお客様のニーズにお応えする ます。脱脂大豆は良質な蛋白源として、配合飼料や醤油の醸造用原料に、 家庭用・業務用油脂製品とマーガリン製 菜種ミールは有機肥料や配合飼料の原料などに提供しています。 品。これまで築き上げたお客様の信頼を また、国内の優れた酪農・乳牛・肉牛肥育の技術に応えるため、用途に もとに豊かな食生活を提案します。 適した高品質の配合飼料をお届けします。 原料のバラエティーと加工の組み合わせ 合成樹脂接着剤は皆様の で、様々な用途・目的に合ったでん粉を 身近なところで活躍してい ベースとした食品素材を提供しています。 連結子会社である豊年リーバ株式会社の株式を追加取得し、100%子会社とする 2007 年 7 月 ユニリーバ・ジャパン株式会社より、家庭用マーガリン事業(「ラーマ」ブランドを含む全商品)を譲り受ける 2007 年 9 月 不二製油株式会社と業務提携および株式相互保有に関する基本契約を締結 2008 年 3 月 連結子会社である豊年リーバ株式会社より、業務用加工油脂および製菓・製パン材料の販売事業を譲り受ける 大豆シート食品 大豆蛋白をシート状に成型した ます。住宅の建築材料から 「まめのりさん」は、海外の寿司 生活必需品まで、日々の生 レストランで巻き寿司の材料と 活を豊かにできるよう、製 2007 年 3 月 スターチ 化成品 品開発を続けています。 メディカルサイエンス がんをはじめとする様々な疾病 に関与しているといわれている し て 使 用 さ れ て い て、多 く の ファンに支えられたヒット商品 に育っています。 「糖鎖」。この分野の基礎研究に、 また、すでに肝臓がんの診断にも 使われているレクチンという商 品群を通して、人々の健康に貢 献しています。 6 J -オイルミルズ CSR 報告書 2008 7 会社概要・事業報告 事業概況 2007年度の事業環境について 事業ごとの状況 シカゴ大豆相場 (C/BU) 2007 年度の事業環境は 2006年度の悪化傾向に 1,600 製油関連事業 さらに拍車がかかり、大豆や菜種といった海外原料相 1,400 製油関連事業として油脂部門・油糧部門・スターチ 場の未曾有の高騰やエネルギー費用の高騰などにより、 1,200 部門があり、J -オイルミルズの売上高の約 92%を占め 収益が大きく圧迫されました。 1,000 ています。 大豆については、世界的な食糧消費量増加、バイオ 800 ディーゼル燃料 600 ※1 向け新規需要に加えて、世界的な穀物 在庫率の低下、バイオエタノール※2 製造のための大豆 からとうもろこしへの作付け転換、投機資金の穀物市場 への流入などの影響で、最高値を更新しました。 また菜種についても、カナダの異常高温による減産 予測、オーストラリアでの干ばつによる減産予測、中国 での雪害による減産・油脂大量買付の風評などの影響 で、最高値を更新しました。 こ の ほ か、 船 需 要 の 増 大 か ら の 海 上 運 賃 の 高 騰、 WTI ※3 原油相場の上昇によるエネルギー費や包装材 料費の上昇により、主要な原材料が全面的に高騰する 厳しい事業環境に終始しました。 油脂部門は、バイオ燃料や中国での需要増加の影響 5月 2007 年 7月 9月 11月 1月 2008年 3月 5月 を受け、原料の大幅な高騰が続きました。しかし、製品 7月 開発力強化と提案・技術支援型の営業活動に努めたこ ウィニペグ菜種相場 とで、 家庭用油脂では大豆油たっぷり「A J I NOMOTO (C$/MT) サラダ油」が、業務用油脂では廃油減少につながる 750 「長調得徳」がお客様から高い評価をいただいています。 油糧部門は、史上最高の大豆ミール輸入量、菜種ミー 600 ルの平均配合率低下などを背景に厳しい販売環境となり 450 300 スターチ部門は、原料価格の高騰を製品価格の是正 5月 2007 年 7月 9月 11月 1月 2008年 3月 5月 7月 に反映させて収益改善に努めました。 その結果、製油関連事業全体の売上高は1,762 億 売上高 66百万円(前期比17.4%増)となりました。 (百万円) 200,000 家庭用新商品発表会 ましたが、前年度を大幅に上回る売上高を達成しました。 180,914 179,262 190,844 169,794 163,393 150,000 経営指標について 上記のような厳しい事業環境の中で、J -オイルミルズ では第二期中期経営計画の初年度として、継続的な 100,000 50,000 0 コストダウンへの挑戦、営業力の強化、新商品の上市・ 経常利益 拡販、既存戦略商品の育成・拡販などの重点施策を推進 (百万円) しました。また、コスト上昇に見合った適正価格の実現 に向けてお客様のご理解をいただく取り組みを進めま した。 その結果、2007年度の連結決算については、売上高 1,908億 44 百 万 円( 前 期 比16.8% 増 )、経 常 利 益 43 億 77 百 万 円( 前 期 比 37.1 % 減 )、 当 期 純 利 益 25億 38 百万円(前期比 43.7%減)となりました。 業務用製品生産ライン その他の事業 2003 2004 2005 10,000 6,954 6,000 5,024 4,377 3,089 2,000 0 2003 2004 2005 不二製油株式会社との業務提携 4,000 2007 年 9月、不二製油 ㈱ との業務提携を正式 3,000 発表しました。この提携による効果は以下の通りで 2,000 あり、双方の強みを出し合い、弱みを補完すること 1,000 ②中間原料油の相互供給 ③相互の生産設備の有効活用 ④物流業務の効率化 ⑤その他双方にメリットある取り組み 健康食品部門では、メタボリックシンドロームに対 部門では、主なお客様である建材業界での新設住宅着 応したサプリメントなどが好評を博しています。また、 工数が激減したこと、主な原料である石油化学製品が 骨粗しょう症などの予防効果があるといわれている 原油相場の影響を受けて上昇したことから、非常に厳 ビタミン K2も欧米を中心に注目され始めました。 しい経営環境となりました。しかし、製品価格の是正、 その結果、製油以外の部門の売上高は145 億 78 新製品販売の注力、物流などの効率化に努め、売上高 百万円(前期比 9.5%増)となりました。 2006 2007(年度) 今後の課題 当期純利益・1株当たり当期純利益 当期純利益 5,000 ①原料・資材の効率的調達 その他の事業のうち、接着剤などを生産する化成品 は前年度を上回りました。 (百万円) で、国際競争力の強化を目指します。 2007(年度) 9,193 8,000 4,000 2006 0 4,654 1 株当たり当期純利益 27.45 1,460 2,538 15.19 8.72 2003 このような事業環境のもと、当社は、まずお客様の信頼 厳しい状況になると考えられます。 に応えることを第一に考え、品質・安全マネジメント 25 のさらなる強化に取り組みます。 20 ● 15 少子高齢化・人口減少による需要減少に加え、食品流通 を調達し、製品を供給するために、お客様をはじめと 10 業界の再編が進んでいます。 するステークホルダーの皆様とのコミュニケーション また、安全・安心に対する社会的な要求が今まで以上 を積極的に進めていきます。 30 27.02 2,258 13.19 製油業界を取り巻く環境は、国内外ともにますます (円) 4,508 5 2004 2005 2006 2007(年度) 0 国内の環境 また、食糧自給率の低い日本において安定的に原料 に高まると考えられます。 ※1 バイオディーゼル燃料(BDF : Bio Diesel Fuel) : 植物油など再生可能な資源から作られるディーゼルエンジン用燃料です。 ※2 バイオエタノール: とうもろこしや木材といった、植物資源を原料とするエタノールです。 ※3 WTI(West Texas Intermediate) : テキサス州で産出される、硫黄分が少なくガソリンを多く取り出せる高品質な 原油の指標です。 ● 海外の環境 中国・インドなどの BRICs※4 諸国の経済発展やバイオ 燃料需要の増加から、穀物資源の価格は高止まりが続く と考えられます。 ※4 BRICs(ブリックス): 経済発展が著しいブラジル (Brazil)、ロシア (Russia)、インド (India)、 中国 (China) の頭文字を合わせた 4ヶ国の総称です。 8 J -オイルミルズ CSR 報告書 2008 9 J- オイルミルズ グループ会社 J -オイルミルズは以下に掲載したグループ会社と連携して事業を展開しています。 J - オイルミルズが目指す企業像 2008 年3 月に連結子会社であった豊年リーバ株式会社から事業を譲り受け、6 月に同社が解散したことから、 ● 製油事業をコアとする。 ● 世界に通用する人財・技術・商品を育成する。 ● 個性ある逞しい会社として成長する。 ● 健康な食生活に貢献する。 主な連結子会社は3 社となっています。 製品 製品 第二期中期経営計画(2007年度〜2010 年度) 会社概要・事業報告 中期経営計画 Siam Starch Co.,Ltd. (株)J - ウィズ たくま スローガン 「Change & Strong 〜変えよう逞しく」 株主・投資家様、お取引先様、従業員そして地域社会・ た 安 全・安心とともに、お客様に対して「健康」と 環境にとって価値ある一員であり続けることを目指す 「おいしさ」をベースとした「食」の価値の提供を目指 (株)JOY アグリス この計画により、当社グループはさらなる飛躍のた 「C h a n g e」の4 つのコンセプト 「Strong 」の 3 つのアクションポイント Strategy 戦略 Challenge (Chance) 各事業成長への挑戦 Speed 迅速 Clean 人財育成とCSR経営の推進 Simple 簡素 Cooperate 戦略的提携及び取り組み (有)日華サービス 輸送業務 横浜パック(株) 保管 最終年度(2010 年度) 経常利益 売上高経常利益率 売上高(参考値) :2,000 億円 100 億円 44 億円 5% 2.3% ROE(自己資本当期利益率) 7% 以上 4.0% 1株当たり純資産 450 円 383 円 2倍 0.7 倍 社員1人当たり経常利益(2007 年 3 月期対比) 2007年度は国際的な穀物の需給構造が激変する中、 見直しを図る全社運動として展開しています。 本中期経営計画の前半2ヶ年で掲げた「基盤強化」を 本計画のスローガンである 「Change & Strong 〜 主眼とした収益改善施策を確実に遂行してきました。 変えよう逞しく 」 の精神で企業価値を尚一層高める活 その結果として、所期の目標を大きく上回る成果を残 動を積極的に行っていきます。 すことができました。 < HAD 運動の取り組みテーマ例> また、2008 年度から新たな業務改革運動として、 ● 新たな発想に基づく業務フローの改善 HAD(Half & Double)運動をスタートさせました。 ● 全社横断的な取り組みによる機能向上と この運動は、本中期経営計画の重要指標である「1人当 スピードアップ たり経常利益 2倍以上」を達成するために大胆かつ新 ● 合理的視点による資源の最大活用 10 外注加工 保管 原料 ハンドリングサービス(株) 子会社 関連会社 日華油脂 株式会社 日華油脂㈱は 90 年を超える歴史のある老舗です。 本社所在地 :東京都中央区明石町8番1号聖路加タワー T E L :03 - 5565 - 0455 事 業 内 容 :油脂・油糧の製造、販売および大豆蛋白製品の J‐オイルミルズ製品の受託生産も行っていて、J‐オイル 2007 年度進捗状況および今後の取り組み たな発想で(例:コスト 1/ 2、収益2倍)すべての業務の 豊神サービス(株) 製品 (株)サンホニック 梱包業務 工場警備業務 実 績 2007 年度 坂出ユタカサービス(株) J -ミール物流(株) 千葉オーシャンターミナル(株) 目 標 (株)J - ビジネスサービス ゴールデンサービス(株) (株)J - サービス 第二期中期経営計画 数値目標(2010 年度) グループ内資産保有業務 業 創造活動の推進 業 Creative (株)ユタカケミカル 日華油脂(株) 事 事 4C & 3 S 外注加工 の 連 第二期中期経営計画のキーワード (株)J - ケミカル 他 しています。 関 「第二期中期経営計画」をスタートしました。 製品 の たるサプライチェーン・マネジメントにサポートされ そ & Strong 〜変えよう逞しく」をスローガンに、 お客様、 太田油脂(株) 油 めの様々な戦略を構築していきます。そして、確固 製 J -オイルミルズグループは 2007 年 4 月、 「Change 製造、加工、販売 北九州市若松区にある工場では、自社製品の生産とともに ミルズの製油事業と整合した戦略を指向、 実施していきます。 株式会社 J -ケミカル ㈱ J- ケミカルは、木質用合成樹脂接着剤を中核に事業 本社所在地 :東京都中央区明石町8番1号聖路加タワー T E L :03- 5148 -7131 事 業 内 容 :接着剤、ホルマリンなどの販売 化学品を取り扱う会社として、特に環境負荷低減に向 展開を行っています。 けて、社会に貢献できる技術展開を継続していきます。 株式会社 J -ウィズ ㈱ J -ウィズは主に J- オイルミルズグループの物品販 本社所在地 :東京都中央区明石町8番1号聖路加タワー T E L :03 - 5565 - 8661 事 業 内 容 :油脂、油糧などの販売および損害保険代理業 信頼され、また、J- オイルミルズグループ従業員とその 売業務と保険代理店業務を行っています。お得意先から 家族の安心に貢献していきます。 J -オイルミルズ CSR 報告書 2008 11 特集① 安全・安心な植物油の提供 多く起き、社会問題化しています。 集 今、日本国内において、本来、人が生きていく上で基本となる「衣食住」の「食」に対する信頼が揺らぐ不祥事が 特 開発の段階から各部門が協力し、 安全・安心な製品をお客様にお届けしています。 J- オイルミルズグループは食品メーカーとして、安全・安心な製品を製造し、お客様にお届けするために、 それぞれの担当部門で責任を持って取り組んでいます。 お客様に当社の商品を安心してご使用していただくために、その取り組みの一部をご紹介します。 開発企画部門 生産部門 物流部門 ーお客様のニーズに応えてー ー安全・安心な製品の製造ー ー安全・安心をお届けするためにー 当社では、お客様からいただいたご意見や定期的な市場調査結果をもとに、新商品 国内 6 工場で、品質マネジメントシステム 工場で生産した製品を確実にお客様のもとへお届 意を払いながら安全運転を励行するように心掛けて の開発や既存商品の改良を行い、価値ある商品を提供しています。 の 国 際 規 格 で あ る「ISO9001」の 認 証 を けするために、配送業者様と連携して取り組みを 配送しています。 具体的には、アイデア段階からスタートして商品の発売に至るまでに製品開発 取得し、適切な運用により安全・安心な製品 行っています。 また、タンクローリーで出荷する際には、タンク アセスメントを導入していて、原材料調達、生産、物流、営業、品質保証など多方面 を製造しています。 具体的には、業務用製品や家庭用製品などの容器 ローリーの使用履歴を確認した上で、必要に応じタ から評価・検討していますので、安心してご使用いただける高い品質をお約束し ます。 * 具体的な取り組みは、 14・15 ページに紹介しています。 お客様 包装品は、 配送途中で、外装の段ボールや斗缶に汚れ・ ンク内洗浄を実施した後、製品を積み込み封印して 破れ・キズなどが付かないように、また、お客様より 出荷します。お客様のところへお届けした段階で封 指定された時間内にお届けできるように、細心の注 印を解錠して輸送中の安全・安心を確保しています。 お客様相談室 お客様の声を ー 商品に反映させるために ー お 客 様 相 談 室 で は お 客 様 の 声 を 12 研究開発部門 調達部門 品質保証部門 営業部門 ーたしかな品質を確保するためにー ー 安全・安心な原料・資材の購入のためにー ー安全・安心の確保のためにー ー安全・安心への窓口としてー 食用油は、一般食品の中でも非常に高い保存性を有する 油脂商品の原料である大豆、菜種などの油糧原料は、海外から輸入 当社では、品質方針(24ページ参照)に 商品の担当者は、当社商品に対するお 商品ですが、その保存性は中身の油の種類やパッケージを しています。農産物ですので、残留農薬などに関する品質管理は、 基づいた品質保証活動を行っています。 客様の評価や新たなニーズを直接お聞き 含めた保存時の環境因子に影響されることがわかっています。 ポジティブリスト制度が導入された 2007 年から一段と強化されて 具体的には品証・環境部が各生産工場 し て、そ れ を 開 発 企 画 部 門 へ フ ィ ー ド 当社の開発部門では、上記の特性や影響因子を踏まえ、 いて、法令に則った対応を取って輸入しています。 の品質管理室と連携を取り、商品に関わ バックし、より良い商品の提供に努めて お客様が安心してご使用いただけるよう社内で保存性評価・ パーム油やオリーブ油は海外で搾油されて、原料油の形で輸入して る各種規格(原材料規格、製造規格、製品 います。 品質確認テストを行い、その結果を賞味期限表示に反映さ います。これらには原料品質規格を定め、油中の特定成分の分析値や 規格など)を一元管理し、規格に合致した また、商品は万全の体制でお客様のもと せています。 違法な添加物が混入していないことを輸入時に確認しています。 製品が確実に生産されているかを日常 へお届けしていますが、万が一不具合が その具体的設定に関しては、厚生労働省や農林水産省など 容器包装に用いる材料は、国内の資材取引先様から調達しています。 の品質検査や定期的な第三者監査で 発見された場合には、当社の営業担当が の「食品期限表示の設定のためのガイドライン」に沿って これらも包材規格を定めて一定品質の材料を受け入れて使用しています。 確認しています。 お客様のもとへ直接お伺いして対応させ 行っています。一方、お客様からのお問い合わせに関しても、 原料や包装材料のお取引先様へは、定期的に訪問して、加工製造 情報をタイムリーにご提供できるようにシステムによる 工程の品質管理状況を確認し、必要により改善をお願いする取り組み データベース化も推進しています。 も行っています。 しっかりと受け留め、毎週定期的に 関連部署にお問い合わせ内容などを 発信して、安全・安心をお届け す る た め の 商品の開発や改善に繋げて います。 ていただいています。 J -オイルミルズ CSR 報告書 2008 13 特集① 安全・安心な植物油の提供 マネジメントシステムを運用し、管理規程や作業手順書に従って品質 管理を実施しています。 従業員一人ひとりが、メーカーとしての「社会的責任」を強く認識 油脂製品の製造・品質管理フロー 集 J - オイルミルズでは、原料調達から製品出荷まで、 ISO 9001品質 特 生産部門での取り組み 原料産地 原料の栽培:原料産地の農家で育成・収穫し日本向けに 原料輸送 原料受入: 油糧原料を荷揚げします。 輸出します。 して、安心してご使用いただける高品質な製品をお客様にお届けして います。 製造管理 世界各地から輸入された大豆や菜種などの 原料サイロ 原料サイロ ①製造規格に基づく管理 当社の工場間で製品の品質に差が生じないように、製品ごとに作成 精選・粗砕・圧扁: 質の良い油やミールを効率よく 取り出すための準備工程です。 した商品規格設計書と製造規格書に基づいて製造管理をしています。 搾油工程 また、生産に使用する副原料、包装材料などについても、統一した: 規格書により品質を管理しています。 ②TPM(トータル・プロダクティブ・メンテナンス) エキスペラー(圧搾機) 抽 出: 原料から油とミールに分離する工程です。 原料は穀物専用船ごとに、また荷揚げした原料サイロごとに成分 分析を実施し、搾油工程以降の製造条件設定に活用しています。 原料の安全性については、原料輸入関連団体である油糧輸出入 協議会と㈳日本植物油協会で、定期的に原料の残留農薬検査を実 施していて、そのデータを活用しています。 また、当社基準に従い残留農薬検査を実施し、原料の安全性を 確認しています。 さらに、輸入原油については、ヒ素、重金属、酸化防止剤などの 検査も実施し、安全性を確認しています。 搾油工程では、原料から油分を分取します。ここでは、油中の特定 成分(りん分など)の物理化学的な分析値で品質を管理しています。 圧搾 脱ガム 油中に溶解している蛋白質、糖質、りん脂質、ガム質などの不純物 を除去する工程です。油中の特定成分(りん分など)の物理化学的な 分析値で品質を管理しています。 当社のすべての工場で、TPMを導入して製造管理を実施してい ます。この取り組みは、4つのM(Machine(設備)、Material(原 脱ガム 材料)、Man(人)、Method(方法))に着目して生産効率化を目指 ロートセル抽出機 すもので、品質管理の向上にも大いに役立っています。 ③設備工事事前アセスメントの実施 はずれ、異物混入など製品品質に大きな影響を与える事例があり ました。 その反省から、設備工事による品質事故防止のために、工事内容に 脱酸セパレーター 脱色 精製工程 製造するための対策を講じています。 脱酸 油中の遊離脂肪酸、りん脂質などの不純物を除去する工程です。油中 の特定成分(遊離脂肪酸、りん分など)の物理化学的な分析値で品質を 管理しています。 油中の色素、微量金属などの不純物を除去する工程です。油中の特 定成分(色素成分、色、微量金属など)の物理化学的な分析値で品質を 管理しています。 脱臭塔 脱臭 油中の遊離脂肪酸や臭い成分を除去する最終工程です。油中の特定 成分 の物理化学的な分析値(遊離脂肪酸、色など)や官能検査(風味) で品質を管理しています。 ミールサイロ 計量・ 充填工程 計量・包装 計量・充填 計量・充填 充填包装では、商品ラベル表示や賞味期限印字の管理、そして充填 室内の衛生管理をしています。 また、使用する包装材料についても、社内はもちろんのこと、包装 材料のお取引先様にもご協力いただいて品質管理を強化しています。 缶やポリボトルなどの各種容器に自動的に計量・充填し製品として 仕上げます。 保管・出荷 出 荷 出荷 14 製品は、製品タンクに貯蔵します。製品タンクは、貯蔵中の製品の品 質劣化防止のため、 タンク内が窒素ガスで満たされています(窒素シール) 。 また、点検用のマンホールには施錠をして、食品テロへの防止対策 もしています。 油中のロウ分や高 融点の油脂を除去す る工 程です。冷 却 試 験を行って品質を管 理しています。 乾燥・冷却・整粒 計量・充填工程 油脂製品タンク 製品タンク 脱ろう ミールの製造工程 関する事前アセスメントを実施して、安全・安心な製品を安定して 加熱・脱溶剤 一番しぼり原油タンク ミール工程 当社では、過去に製造設備に関連する工事において、製品の規格 植物油の製造工程 原油タンク 製品は、出荷まで製品倉庫に保管しています。出荷においては、先入れ・先出しの出荷管理を行って、お客様にお届けしています。 J -オイルミルズ CSR 報告書 2008 15 特集② 健康な食生活のために 特 ● 植物油にはこんな効果があります! ● 近年、日本人の食生活も多様化し食を楽しむ時代と 「健康サララ」は、あくまでも天然原料にこだわり、 なっています。それに伴い油脂の摂取量もエネルギー 食品添加物としての「植物ステロール」を配合すると 摂取比率の約 25%を越える水準に達してきていて、 いうスタイルではなく、当社の高度な技術により大豆 この過剰摂取により誘発される糖尿病や動脈硬化など 原料の貴重な胚芽部分だけを厳選し、そこに豊富に含 の生活習慣病へのリスクが高まる傾向にあると言われ まれる天然植物ステロールを油と一緒にそのままの形 ています。 で搾油することで商品化に成功しました。 「油」は人が生きていく上で必要な「三大栄養素」の また、天然植物ステロールが血中総コレステロール 1つです。しかし、最近行われた消費者意識調査におい や 悪 玉(LDL)コ レ て、食用油は、 「太りそう」 「コレステロール ステロールを下げ が上がり おすすめ エネルギーの供給源になります ● 酸化を防ぐ効果があり、 「老化防 「脂質」 ・・・9kcal 「脂質」は少量で高いエネルギーが得られる、もっとも効率の 良いエネルギー源です。 ● 調理例 ビタミン E を供給します ビタミン E は、体内の脂質の 三大栄養素 1 g当たりから供給されるエネルギーは、 「炭水化物」 ・ 「たんぱく質」 ・・・4kcal 商品開発の取り組み〜 AJINOMOTO 健康サララ〜 ※1 集 J- オイルミルズは、植物油の提供を通して、 健康的な食生活に貢献しています。 止のビタミン」と言われています。 日本人が摂取するビタミンE のう ち、約30%は植物油から摂って ニラとあさり・こんにゃく のピリ辛炒め いると言われています。 脂溶性ビタミンの吸収を助けます 必須脂肪酸の供給源になります 必須脂肪酸には、体を維持するのに不可欠 な機能があり、不足すると発育障害などの症 ● ビタミン A・D・E・K などの栄養素は、油に溶ける性質があ るため、油と一緒に食べることで吸収されやすくなります。 ビタミン A には目や粘膜を正常に保つ効果、ビタミン Dにはカ ルシウムやリンの吸収を促し丈夫な骨や歯を作る効果、ビタミン E には老化防止効果などがあります。 状があらわれてしまいます。 必須脂肪酸は、体内で作り出すことができ ません。植物油は必須脂肪酸の供給源となり ます。 おすすめ 調理例 そう」といったイメージがあり、それらの心配が少ない るという機 能 が 認 食用油のニーズが高いことがわかりました。 められ、特定保健用 これらの社会的背景や消費者ニーズを反映した健康油 食品(トクホ) 表 として、 「AJINOMOTO 健康サララ」が生まれました。 示の許可も得てい この「健康サララ」は、大豆胚芽を原料とし「植物ス て、 コ レ ス テ ロ ー テロール」を豊富に含んでいます。植物ステロールは ルが高めの方の毎 ● 細胞膜などに含まれる物質で、コレステロールの吸収 日の食事におすす を抑制し、血中のコレステロールの低下や高脂血症を めです。 植物油には、必須脂肪酸などが含まれているため、不足すると肌がかさかさになったりしてしまいます。 油抜きダイエットなどもありますが、油脂の摂取量が少ない国の平均寿命が短いといった疫学調査結果が示すように、体のバラン J - オイルミルズのホームページでは、ここでご紹介した 調理例を「おすすめレシピ」として掲載しています。 ※2 トマトとなすのサラダ コレステロールを下げるメカニズム ● 厚生労働省許可の “保健機能食品(特定保健用食品) ”です。 ● 植物油をとらないと… 高齢者の食生活(油脂類の摂取) 油脂類の摂取頻度が異なる70 歳に達した方々(422 名)を 【許可表示および理由】大豆胚芽を原料とする健康サララは、コレステ ロールの体内への吸収を抑える働きがある天然の植物ステロールを豊 富に含んでいるので、血中総コレステロールや悪玉(LDL)コレステ ロールを下げるのが特長です。コレステロールが高めの方の毎日のお 食事におすすめです。 HP http://recipe.j-oil.com/know/index.html かぼちゃとブロッコリーの 青のりサラダ スを崩し好ましくありません。 植物油は他の食品に比べて消化・吸収に時間がかかるため、植物油を使った料理は満足感が持続し、間食を抑えられるという効果 もあります。 改善する働きがあります。 ● おすすめ調理例: 油脂類の摂取別生存率(女性) (生存率:%) 対象とした研究 * で、右のグラフのように油脂の摂取頻度が ● 通常の油を摂取した場合 ●『健康サララ』を摂取した場合 高い方が、生存率が高いという結果が出ています。 * 日本栄養食糧学会編「高齢者の食と栄養管理」 原料は大豆だけ! ! 100 油脂類を良く 摂る方が、 生存率が高く なっています。 90 80 健康サララは大豆に約2%しか含まれていない貴重な胚芽を濃縮して 作っています。 ● 油脂類をよく摂る方 油脂類をあまり摂らない方 70 大豆胚芽由来の “植物ステロール” を豊富に含んでいます。 1 2 3 4 5 6 「油」と健康 「油 」は「 た ん ぱ く 質 」 「 炭 水 化 物 」と 並 ん で 、人 間 が 生 き て い く 望ましい油脂の 摂取割合 ● 魚 10% 肉類 ・1〜 29 歳ではエネルギーの 20%以上 30%未満 商品開発の取り組み〜健康食品部門〜 J -オイルミルズが開発・生産する「ビタミン K2」 植物 40% 50% た め に 必 要 な「三大栄養素」の1つです。食事摂取基準※3 では、 が、米国食品医薬品局(FDA)が定める“Self-affirmed 9 10(年後) ※4 ※5 GRAS” の認証を取得しました。ビタミン K2 には、 当社では大豆由来 の栄養成分をはじめ、 様々な 栄 養 成 分 を 手 血管にカルシウムが蓄積するのを防ぎ、骨にカルシウム ・70 歳以上ではエネルギーの15%以上 25%未満 が運ばれるように調整する機能があるため、骨粗しょう症 る 各 種 栄養補助食品 や動脈硬化などのリスクを低減することが期待されます。 を提供して皆様の健 これらの疾患は特に欧米で深刻となっているため、米国 康をアシストしてい を脂質から摂取することを目標値としています。 さらに ㈳ 日本植物油協会では、脂質は、肉類、植物、魚から 4:5:1 ※ 1 コレステロール: 8 J -オイルミルズの栄養補助食品 ・30 〜 69 歳ではエネルギーの 20%以上 25%未満 の割合で摂ることが望ましいとしています。 7 *日本栄養食糧学会編「高齢者の食と栄養管理」 例)1 日の摂取カロリーが 2,000kcal の人の場合、 2,000×20%= 400kcal を油脂から 400×50%= 200kcal を植物油から 摂ることが望ましいということになります。 ※2 特定保健用食品(トクホ) : 細胞膜などの原料になる重要な栄養素で、小腸で吸収されます。不足すると免疫 食生活において特定の保健の目的で摂取するものに対し、その摂取により当該保健の 力が低下するなどの弊害が生じますが、過剰に摂取すると、動脈硬化や高血圧な 目的が期待できる旨を表示できる食品です。個別に生理的機能や特定の保健機能を示 どになりやすくなります。 す有効性や安全性などに関する国の審査を受けて許可(認可)が必要な食品です。 ※ 3 食事摂取基準(2005 年版): の認証を取得した当社のビタミンK2によって、海外で 軽に摂っていただけ ます。 の健康づくりにも貢献できるよう取り組んでいきます。 ※ 4 Self-affirmed GRAS: ※ 5 GRAS(Generally Recognised As Safe): 申請者が第三者機関に依頼して実施した安全性評価を FDA に提出し、これを FDA が 長期の使用実績があること、またはその安全性が科学的に証明されていることを適用 レビューすることによって、一般に安全と認められた物質を指します。 要件として、安全性試験を免除された「一般に安全と認められる物質」を指します。 日本人にとって好ましい栄養摂取の指標として、厚生労働省が定めるものです。 16 J -オイルミルズ CSR 報告書 2008 17 特集③ 環境に配慮した商品開発 商品開発の取り組み〜長調得徳〜 容器にもこだわり、 人と地球にやさしい商品作りを目指しています。 ● 商品開発の取り組み〜容器開発〜 食用油を取り巻く環境は、バイオ燃料向け新規需要や世界的な食料消費量の増加による原料相場の高騰から、 J- オイルミルズでは、環境負荷を減らすため、容器包装の改善に関して 製品価格上昇という形で大きく変化しています。 様々な取り組みをしてきています。 この状況の中で、多くのお客様からの「油をできるだけ大事に使い、使用量を減らしたい」というご要望に対し、 紙を使用した容器である「エコパックス」は 食用油容器として初のエコ 業務用新商品「長調得徳」を開発しました。 マーク商品となり、多くのファンに支えられてきました。 これは、本来の油の持つポテンシャルを十分に引き出し、着色が進みにくく、粘度が上昇しにくいために長く プラスチックボトルは容器そのものの中身を保護する機能を満足する 使うことを可能にする「TEE UP 製法」 (特許取得済み)を J -オイルミルズが独自に技術開発したことで生まれた 中で、技術の極限に挑戦し、右のグラフで示したように、20%程度の減量 商品です。この特長から廃油が減少し、地球環境にやさしい食用油としての価値向上に繋がるものと考えています。 化に成功しています。 また、1998 年に発売した「エコパウチ」はご使用後の容器を廃棄する 際に約1/10 に減容化できることが特長の環境対応容器でした。当初は、 エコパウチから油をボトルに入れ替えてご使用していただくことを想定 していましたが、お客様の環境への関心の高さから、エコパウチをその ままご使用いただくケースが増えてきて、持ちやすくするなどさらに 使いやすい改良を加えた商品を新発売しました(27 ページ参照) 。 1993 エコパウチ 連続加熱時の色の比較(180℃—80 時間) ● 着色が すすみにくい! ! ● 「長調得徳」 キャノーラ油 *磁製皿へ油を張り込み、180℃で 80 時間連続で加熱しました。 使い込んでもサラサラしているので、 カラッとおいしく揚がる! 加熱劣化を抑えられるので油切れが良く、香りや味が 損なわれず揚げ物が美味しく揚がります。 ● お客様からもご好評を いただいています。 お客様店舗でのテスト結果 (粘度上昇率:%) お客様に実際に「長調得徳」を使っていただき、従来品と 粘度が上昇しにくい! 比較して効果があるかどうかを試していただきました。 20 7日間のご使用で、 「長調得徳」は一般的な大豆白絞油に比 15 べ粘度上昇率を約 40% 抑制することができました。 10 粘度が上昇しにくいことで、使用可能日数が延長する可 0 当社大豆白絞油 従来品 「長調得徳」 白絞油 「長調得徳」 キャノーラ油 連続加熱時の付着物の比較(180℃—80時間) 粘度上昇率の比較 「長調得徳」白絞油 大豆白絞油 (粘度上昇率:%) 40 40%減 30 粘度上昇が抑えられるので 油ヨゴレも少ない! ! 20 10 0 当社大豆白絞油 従来品 「長調得徳」 白絞油 *磁製皿へ油を張り込み、180℃で 80 時間連続で加熱しました。 18 (g) 90 1,500g 取手付きラミコンボトル 1,000g 取手付きラミコンボトル 600gPETボトル 80 21% 70 60 20% 50 40 20% 30 20 10 0 1984 1988 1992 1996 2000 2004 2008(年度) 0 1 2 キャップ付きなので、 そ の ま ま で も、空 の 容器に移してもご使 用いただけます。 ● 3 4 5 6 7(日数) 現行ボトルに対して 樹脂量を20%カット しました。 キャップの樹脂量も 約10%カットしました。 エコパックス ●“お助け凹み” で持ちやすくなり ました。 1998 2002 NEW! UD エコペット 能性が確認できました。 5 包材に使用するプラ スチックを最小限に した、かさばらない パウチ容器です。 2006 連続加熱時の粘度上昇率の比較(180℃—60 時間) 25 プラスチックボトルの重量の推移 環境に対応した容器開発の歴史と現在の特長 使い込んでも色つきが違う 使い込んでも着色が進みにくく、加熱安定性に優れています。 ● キャノーラ油 従来品 集 ● 特 植物油原料の有効活用に取り組んでいます。 ● エコボトル ● プラスチックの樹脂量を軽減し たボトルです。 ● ご使用後はつぶせるので、家庭 のゴミの減 容化に役立ちます。 エコペット(1,000g) 2007 ● ペット素材にリブ(折り目)があるので手で 簡単につぶせます。 ● ラベルの両脇には目印が付いているのでつぶ すポイントが一目でわかります。 ● ご使用後はつぶせるので、 家庭のゴミの減容化に役 立ちます。 ● ● キャップシールは、と うもろこしを原料と する植物由来のポリ 乳酸に材質を変更し、 二酸化炭素の排出量 を削減しました。 簡単に分別できる紙パックです。 ●「シェイプカット」 「すべり 止め」など、取っ手部分を 工夫することでしっかり持 てるようになりました。 J -オイルミルズ CSR 報告書 2008 19
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