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Le Reportage du Bénin
~西アフリカ・ベナン共和国からの報告~
第4号
2014 年 4 月発行
報告者:青年海外協力隊 木村勝太
西アフリカ・ベナン共和国派遣の青年海外協力隊による活動の報告とベナン文化についてお届け。不定期発行。
死者の蘇り・エグンの祭り
任地サケテはブードゥー教(*1)の聖地のひとつ。
2 月に、3 年に一度開催されるブードゥー教のお祭り
「エグン祭り」が催されました。期間は 17 日間。
エグンとは死者の蘇りのことで、このお祭りでは、
全身を柄物の布や装飾品で着飾ったエグンが、従者を
引き連れ街中を練り歩き、踊り、祈りを捧げます。祈
りの内容は健康や繁栄、長寿などで、しゃがれ声で祈
ります。基本的には、現地語のナゴ語、グン語で祈り
をしますが、私のような外国人にはフランス語でも祈
お祭り初日、サケテの街を歩くエグンたち
りをしてくれます。
(他のベナン人と同じく、エグンは
言語に堪能!)
このエグンたち、ブードゥー教の「母なる森」から次々と出てくるのですが、聞くところによると、その
数 500 体以上!人によっては、1000 体を超えると言ったり、
みな正確なことはよくわからないようですが、
とにかくたくさんのエグンが町に繰り出していました。お祭りの期間、町中のいたるところでこのエグンを
見ることができ、毎日夕方には市場の前にたくさんの見物人が訪れ、エグンの踊りを見学していました。
エグンの踊りはなかなか魅力的。タムタム(アフリカの打
楽器)の独特のリズムに合わせてステップを踏んだり、マン
トをくるくると回転させる姿には、魅了されました。
しかし、このエグン、一見神聖な存在なのかなと思います
が(いや神聖な存在なのですが)、人間の欲深さも備えてい
て、街中でエグンにばったり出くわすとお金をせびってくる
のでやっかいです。こちら側からお金を供えるのではなく、
エグン側から積極的かつ強制的にお金を要求してきます。通
行人に要求するのみならず、車やバイクを止めたり、トラッ
クによじ登って運転手にお金を出させたりします。怖いです
マントをまわすエグン
ね~。ベナン人も渋々渡しています。渡す額は、だいたい
50~200 フラン・セーファ(約 10~40 円)です。
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とはいえ、凶暴なエグンばかりでなく、中にはフレンド
リーなエグンやこどものエグンもいるのでご安心を。派手
なエグンや地味なエグン、ブードゥー教のマスクをつけた
エグンなどレパートリーも豊富。ラッキーだと一緒に記念
撮影もできます(右写真)
。
(*1)ブードゥー教(ヴォドゥン)は、西アフリカ、現在の
ベナン付近が起源と言われる宗教。ハイチなどのカリブ諸国や
ブラジルでも見られる宗教です。
エグンとのダブルピース
学校訪問
活動の方ですが、学校訪問継続しています。学校の規模(生徒数やクラス数)や設備の充実度(校
舎や机、黒板、塀などの有無)、安全な水源までの距離、またまた校長先生のやる気など、学校ご
との異なる状況、環境が見えてきました。一つのやり方でなく、それぞれの状況に合わせた活動を
していきたいです。
簡易手洗い設備の設置
ベナンの小学校では手洗い場がない、手洗い設備が壊れて使えな
いことがほとんど。そこで現在、現地で手に入る材料で作れる簡易
手洗い設備の設置を行っています。材料は、木の枝、ポリバケツ、
紐のみ。コストゼロで仕組みも簡単、子どもでも作れます。
自主性を重視するため、これらの材料はすべて学校に用意しても
らい、設置は子どもたち(5,6 年生)にやってもらっています。
この活動をしていて感心して
しまうのは、ベナンの子どもた
ちはなんでもできるということ。「穴を掘って」と言えば、簡単
に掘れるし、「この木の枝をもう少し短く切って」と言えば、鉈
を使ってその場で短く切れちゃうんですね。こっちの子どもたち
はみんなたくましい!
完成した手洗い設備に対する反応は上々で、みんな楽しそうに
使ってくれています!
報告者プロフィール
木村勝太(きむらしょうた)
。1989 年 7 月 14 日生。名古屋大学大学院国際開発研究科休学中。
青年海外協力隊(平成 25 年度 2 次隊・青少年活動)として西アフリカのベナン共和国で活動中。同国プラトー
県サケテ市において学校保健の改善に取り組む。ブログ・Twitter も更新中。
BLOG 『想像と行動の格闘 in Benin 』( http://daxinbenin.seesaa.net/ )
Twitter : @daxinbenin
e-mail: [email protected]
※ 本報告の内容は、すべて報告者個人の意見であり、いかなる機関や団体を代表するものではありません。
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