平成 26 年度 釧路高専出前授業 指導案 平成 26 年度 釧路高専出前授業 指導案 【小学生の部】 No. タイトル 担当教員 1 太陽熱温水器:太陽でお湯をつくる実験 機械工学科 川村 淳浩 2 水蒸気の力ってすごい! 機械工学科 小杉 淳 3 紙で実験・うすい紙の床は物を支えられるか 建築学科 鈴木 邦康 4 試してみよう・アーチの強さ 建築学科 鈴木 邦康 5 紙で実験・建物のしくみ 建築学科 鈴木 邦康 平成 26 年度 釧路高専出前授業 指導案 テーマ 1:「太陽熱温水器:太陽でお湯をつくる実験」 講師:機械工学科 川村 淳浩 1.指導目標 道東地域は、無尽蔵なエネルギーである日射に年間を通じて恵まれています。日射が持つ熱 エネルギー(太陽熱)は、寒冷な道東地域の生活に欠かせない暖房や給湯に役立てることが 可能です。太陽熱でお湯ができるという体験を通して、地域、環境、そしてエネルギーに対 する関心を育む一助とします。 2.指導内容 ペットボトル、透明チューブ、そして水道水などで、太陽熱温水器の構造と原理を学ぶ簡単 な模型を製作し(数人で 1 台)、窓から差し込む日射(日射がないときは白熱電灯の灯り) でお湯をつくる実験をおこないます。ペットボトルの温もりやサーモカメラの映像でお湯が つくられる様子を実感させます。 3.学習キーワード 小学校理科[第3学年]A物質・エネルギー(3)光の性質 小学校理科[第4学年]A物質・エネルギー(2)金属、水、空気と温度 4.授業展開 段階 導入 展開 学 習 活 動 おひさま(太陽)の恩恵について、思いつくものを挙げてみ ましょう・・・大まかには、光と熱にまとめられると思います。こ の授業では、太陽熱温水器の模型を製作して、「日射が当たっ た物体表面が温まる」という体験的に知っている事象を原理と してお湯ができることを学びます。 太陽熱温水器の構造と原理を学ぶ簡単な模型を製作します。 (材料準備の関係から、数人で 1 台程度) ①透明チューブを台紙に貼り付けます。 ②ペットボトルに水道水を詰め、透明チューブの両端を特殊ペ ットボトルキャップに接続します。 ③窓から差し込む日射(日射がないときは白熱電灯の灯り)に 当てます。 ④ペットボトルの温もりやサーモカメラの映像でお湯がつくら れる様子を実感させます。 ※製作した模型は、小学校側に差し上げます。独自に改良など を 加 え て 継 続 的 な 学 習に お 役 立 て い た だ け ます と 幸 い で す (カビや菌の発生にご留意願います)。 日射は無尽蔵なエネルギーであり、道東地域は、年間を通じ て日射に恵まれています。日射が持つ熱エネルギー(太陽熱) まとめ を、寒冷な道東地域の生活に欠かせない暖房や給湯に役立てる ことは、皆さんの将来にとっても大切な視点であると思います。 留 意 点 時間 講師準備: 説明用パネル 10 分 講師準備: 透明チュー ブ、台紙、特 殊ペットボト ルキャップ、 白 熱 電 灯 (1 個)、サーモカ メラ。 中学校準備: ペットボトル (500cc)、給排 水設備と日射 が差し込む実 験室(白熱電 灯、電源)。 アンケートへ のご記入 30 分 5分 計 45 分 平成 26 年度 釧路高専出前授業 指導案 テーマ 2:「水蒸気の力ってすごい!」 講師:機械工学科 小杉 淳 1.指導目標 水を熱すると水蒸気に変化し,力として利用できることを理解する. 2.指導内容 自作スライドを利用した説明と簡単な実験観察と実験体験 3.学習キーワード 水,温度,水蒸気,力,発電 4.授業展開 段階 導入 展開 学 習 活 動 スライドによる説明 水を加熱していくと温度が上昇し,水蒸気に変化する.この水 蒸気は何かに利用できないか考える. ・観察実験1:ビーカーの水を温め,発生する水蒸気を漏斗で 袋に集め膨らませる.袋を冷やし,袋を膨らませたものは水蒸 気であることを確認. ・観察実験2:再度袋に水蒸気をため,その一部に穴をあけ, 勢いよく蒸気が出ることを実感させる.この勢いを何かに使え ないか考えさせる. ・観察実験3:ヘロンの水蒸気式タービンを用い,水蒸気の力 で球体を回転させる実験を観察させて,水蒸気が力として利用 できることを認識させる. ・実験体験:グループで空き缶を利用してヘロンの水蒸気式タ ービンをつくり水蒸気の力を実感させる.工作は簡単です. 留 意 点 時間 10 分 25 分 ※実験はできれば理科室,プロジェクターとスクリーンがある ことが望ましいが,ない場合持参します. ※実験にはカセットコンロを持参します(最大6台). スライドおよび観察実験による振り返り. 水はその状態が温度によって変わること.温度を高くすると水 蒸気になることを再確認.それを力として利用できること,さ まとめ ら に 水 蒸 気の 力 で 発電で き る こ とを 観 察 実験で 認 識 し ても ら う. 最後にアンケートを取らせていただきます. 5分 5分 計 45 分 平成 26 年度 釧路高専出前授業 指導案 テーマ 3:「紙で実験・うすい紙の床は物を支えられるか」 講師: 建築学科 鈴木 邦康 1.指導目標 簡単な紙模型による実験を通して,つよさの仕組みを考え,柱や梁,床など建物がどのよう に組み立てられているのかを理解してもらう。 2.指導内容 建物の簡単な紙模型を使って,どれだけのおもりを支えられるかを実験する。 3.学習キーワード 小学校理科・ものと重さ 4.授業展開 段階 導入 学 習 活 動 留 意 点 ・建物が柱とはりと床から組み立てられていることを説明する。 実物をさしし ・建物の床の厚さはどのくらいなのか。 めして柱,は ・建物の床はなぜ落ちないのか。 り,床を説明 ・うすい床がどうして重たいものを支えることができるのか。 する。 数名のグループに分かれて,簡単な紙の模型を使って,以下 のことを実験してもらう。(模型の柱はトイレットペーパーの 芯,はりと床は A4 サイズの紙で作ります。) 時間 10 分 ・柱だけでは床は落ちてしまう。 ・柱と柱をはりでつなぐ。 床は落ちないが,おもりを載せることはできない。 展開 ・はりを増やすとたくさんのおもりを載せることができる。 実験のイメージ ⇒ 実験に使う紙 模型は,こち らで準備しま す。 30 分 紙で手を切ら ないように注 意。 ※理科室等の大きなテーブルのある教室を希望します。 まとめ 実験のまとめとして,はりに囲まれた床の面積が小さいほうが, たくさんのおもりに耐えられることを説明する。 5分 計 45 分 平成 26 年度 釧路高専出前授業 指導案 テーマ 4:「試してみよう・アーチの強さ」 講師:建築学科 鈴木 邦康 1.指導目標 簡単なアーチ構造による実験を通して,アーチの強さを実感し,形が変わると強さも変わる ことを理解してもらう。 2.指導内容 アーチ構造の簡単な模型を使って,アーチの特徴や,どれだけの重さに耐えられるかを実験 する。 3.学習キーワード 小学校理科・ものと重さ 小学校国語・アーチ橋の進歩 4.授業展開 段階 導入 学 習 活 動 ・アーチ構造とはものを積み上げて空間をつくる代表的な例。 ・なぜアーチ構造は強いのか。 留 意 点 時間 身近にあるア ーチを考えて もらう。 10 分 1.紙によるはりとアーチの実験 実物をさしし 同じ大きさの紙を使っても,はりとアーチでは強さが違うこ めして,はり とを実験してもらう。 を説明する。 10 分 2.数名のグループに分かれて,発泡スチロールでアーチ構造 実験の材料は を組み立て,おもりを載せて,その強さを実感してもらう。 こちらで準 備。 実験のイメージ 20 分 展開 ※理科室等の大きなテーブルのある教室を希望します。 発泡スチロールのアーチは,ある程度,荷重が作用していない と安定しない。 まとめ 小さな発泡スチロールのアーチでも,大きな力に耐えることが できる。 実験結果を思 い出してもら いながら説明 する。 計 5分 45 分 平成 26 年度 釧路高専出前授業 指導案 テーマ 5:「紙で実験・建物のしくみ」 講師:建築学科 鈴木 邦康 1.指導目標 簡単な建物の模型を使った実験を通して,形による強さの違いや,柱や梁,床,壁などで作 られる建物が力に耐えるしくみを理解してもらう。 2.指導内容 薄い紙でも折り方によっては,かなり丈夫になることを実験する。また,紙で建物の骨組み を作成し,建物が重いものや地震に耐えるしくみを実験する。 3.学習キーワード 小学校理科・ものと重さ 4.授業展開 段階 導入 学 習 活 動 留 意 点 実物をさしし 建物が柱とはり,床,壁などから組み立てられていることを説 めして柱,は 明する。 り,床を説明 する。 1.紙による強さと形の実験 同じ大きさの紙を使っても,はりとアーチ,折り曲げたはり では強さが違うことを実験する。 模型の材料は こちらで準 備。 2.数名のグループに分かれて,紙を使った建物の骨組みを組 み立て,おもりを載せて,建物が重いものを支えたり,地震に 耐える仕組みを実験してもらう。 時間 10 分 10 分 20 分 展開 ※理科室等の大きなテーブルのある教室を希望します。 実験結果を思 同じ紙でも,形が変わると強さも変わることを説明する。 い出してもら まとめ 柱や梁,壁の役割と建物が重いものや地震に耐えるしくみを説 いながら説明 明する。 する。 計 5分 45 分
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