3-01 工学部機械工学科 v801 石.indd

3.専門教育 専門基礎・専門
工学部機械工学科
1-1.はりに生ずるせん断力、曲げモーメント
材料力学Ⅰ
1-2.図心、断面2次モーメント
機械要素や構造物の設計、強度解析を行う上で必要な
1-3.はりに生ずる曲げ応力と曲げモーメント、
知識である変形する固体の力学の内、最も基礎的な事項
断面係数
について講義し、演習問題等を通して理解を計る。
1-4.はりのたわみ
1.静力学におけるつりあい条件
1-5.重ね合わせの原理、不静定はり
1-1.力の合成、分解
2.丸軸のねじり
1-2.力のつりあい式、外力、内力、切断法
2-1.ねじりモーメントとねじれ角
2.応力とひずみ
2-2.せん断応力とねじりモーメント、極断面係
2-1.垂直応力、せん断応力、垂直ひずみ、せん
断ひずみ
数
2-3.伝動軸の設計
2-2.種々の材料における応力とひずみの関係、
弾性定数、材料の機械的性質を表わす用語
3.単軸引張りと圧縮
3.応力集中、破損条件
3-1.応力集中とその緩和法、破損条件諸説
加工学Ⅰ
3-1.単軸引張と圧縮における応力と変形量
3-2.静定問題と不静定問題
工業製品や日用品などわれわれの生活の中で必要不可
3-3.単軸状態における熱応力
欠な「もの」は、多くの加工技術によって支えられてい
3-4.任意断面上における応力、共役せん断応力
る。これら「もの」づくりに関する伝統的な基本技術に
3-5.応力集中、許容応力、安全率
ついて学ぶ。すなわち、弾性・塑性・破壊に関する基礎
4.ひずみエネルギー
を理解した後、鋳造などの溶解加工、塑性加工、成型加
4-1.仕事、弾性ひずみエネルギー
工などの変形加工、切削、研削などの除去加工、溶接な
4-2.軸の引張、圧縮におけるひずみエネルギー
どの接合加工について、
加工原理や加工現象を学習する。
さらに、生産システムなどについても学習する。
材料力学Ⅱ
材料力学Ⅰに引き続き、機械構造要素の設計及び強度
解析に関わる基礎事項について講義し、課題等を通して
流れ学Ⅰ
〔この科目を学ぶに当たって力学と微分積分の基礎を修
充分な理解を計る。
得していることを前提としている。この科目は、「流れ
1.はり
学Ⅱ」
「流体力学Ⅰ」
「流体力学Ⅱ」の基礎となる〕
1-1.はりに生ずるせん断力、曲げモーメント
この科目では、機械技術者として必須事項のひとつで
1-2.図心、断面2次モーメント
ある流れに関する基礎を学ぶ。流れを扱うときに必要と
1-3.はりに生ずる曲げ応力と曲げモーメント、
なる単位、物理量をまず学び、静止流体の圧力および圧
力による力の大きさなどを理解する。また、流体運動を
断面係数
1-4.はりのたわみ
記述するのに必要な質量の保存則、エネルギーの保存則
1-5.重ね合わせの原理、不静定はり
を学び、流れによるエネルギー損失の基礎を理解する。
2.丸軸のねじり
流れ学ⅠJ
2-1.ねじりモーメントとねじれ角
2-2.せん断応力とねじりモーメント、極断面係
〔この科目を学ぶに当たって、微分積分と力学の基礎を
理解していることが望ましい〕
数
2-3.伝動軸の設計
この科目では、機械技術者として必須事項のひとつで
3.応力集中、破損条件
ある流れに関する基礎を学ぶ。流れを扱うときに必要と
3-1.応力集中とその緩和法、破損条件諸説
なる単位、物理量をまず学び、静止流体の圧力および圧
力による力の大きさなどを理解する。また流体運動を記
材料力学ⅡJ
述するのに必要な質量の保存則、エネルギーの保存則を
材料力学Ⅰに引き続き、機械構造要素の設計及び強度
解析に関わる基礎事項について講義し、課題等を通して
充分な理解を計る。
1.はり
学び、流れによるエネルギー損失の基礎を理解する。
流れ学Ⅱ
〔
「流れ学Ⅰ」
を履修し十分理解していることが望ましい〕
─1─
3.専門教育 専門基礎・専門
工学部機械工学科
流れ学Ⅰに引続き流れの力学に関する基礎を学ぶ。
一法則および理想気体の性質を中心に次の内容で熱力学
・流れ学Ⅰで学んだ質量保存法則、エネルギー保存則に
の基礎を講義する。
引き続き、新たに運動量保存則について学び、流れて
(1)熱力学の目的
いる流体から流路壁面等が受ける力を見積もる方法を
(2)熱力学で扱う用語と単位
学ぶ。
(3)温度と熱平衡
・流体がもつ粘性によって生じる流れのエネルギー損失
(4)熱量と比熱
を理解するために、円管内の層流や乱流の流れをまず
(5)熱量と仕事量
学び、直管や管路の曲がり部、拡大部等のエネルギー
(6)熱力学の第一法則
損失の評価方法を学ぶ。
(7)理想気体の性質と状態式
・流れの中に置かれた物体周りの流れや、物体が受ける
抗力や揚力について学ぶ。
(8)理想気体の状態変化
なお、この科目に引き続き熱力学ⅡJを履修すると、
熱機関などの実際のエネルギー変換システムを取り扱う
流れ学ⅡJ
熱力学の基礎概念を学ぶことができる。
〔「流れ学ⅠJ」を履修し十分理解していることが望まし
い〕
熱力学Ⅱ
流れ学ⅠJに引続き流れの力学に関する基礎を学ぶ。
はじめに、熱力学Ⅰの内容を復習する。ついで、熱力
・流れ学Ⅰ J で学んだ質量保存法則、エネルギー保存則
学の第二法則を取り扱う。さらに、代表的な熱機関サイ
に引き続き、新たに運動量保存則について学び、流れ
クルなど、実際の熱エネルギーシステムの基礎事項を講
ている流体から流路壁面等が受ける力を見積もる方法
義する。
を学ぶ。
(1)熱力学Iの復習
・流体がもつ粘性によって生じる流れのエネルギー損失
(2)熱力学の第二法則
を理解するために、円管内の層流や乱流の流れをまず
(3)カルノーサイクル
学び、直管や管路の曲がり部、拡大部等のエネルギー
(4)エントロピー
損失の評価方法を学ぶ。
(5)オットーサイクル
・流れの中に置かれた物体周りの流れや、物体が受ける
(6)ディーゼルサイクル
なお、この科目の履修により高圧ガス・エネルギー管
抗力や揚力について学ぶ。
理士などの国家試験の問題が解けるようになる。
熱力学Ⅰ
熱力学は、熱と仕事の関係を巨視的および現象論的に
熱力学ⅡJ
把握していく学問である。熱力学Ⅰでは、熱力学の第一
熱力学Ⅰ J の熱力学の第1法則に引き続き、熱力学の
法則および理想気体の性質を中心に次の内容で熱力学の
基本的な法則である熱力学の第2法則について勉強す
基礎を講義する。
る。これらの法則を踏まえ、熱を利用した機械について
(1)熱力学の目的
の考え方を勉強する。さらに、代表的な熱機関のサイク
(2)熱力学で扱う用語と単位
ルを取り扱い、実際の熱エネルギーシステムに適用する
(3)温度と熱平衡
のに必要な熱力学の基礎概念を勉強する。
(4)熱量と比熱
(1)熱力学の第二法則
(5)熱量と仕事量
(2)熱機関とヒートポンプ
(6)熱力学の第一法則
(3)カルノーサイクル
(7)理想気体の性質と状態式
(4)エントロピー
(8)理想気体の状態変化
(5)オットーサイクル
なお、この科目に引き続き熱力学Ⅱを履修すると、熱
(6)ディーゼルサイクル
機関などの実際のエネルギー変換システムを取り扱う熱
(7)実在気体の性質
力学の基礎概念を学ぶことができる。
なお、この科目の履修により高圧ガス・エネルギー管
理士などの国家試験の問題が解けるようになる。
熱力学ⅠJ
熱力学は、熱と仕事の関係を巨視的および現象論的に
把握していく学問である。熱力学ⅠJでは、熱力学の第
応用力学
機械工学で最も重要な基礎科目として力学を学ぶ。講
─2─
3.専門教育 専門基礎・専門
工学部機械工学科
義および演習においては機械工学に関連する題材を取り
めのプログラミング言語である Fortran 95 を用いた工
扱い、静力学及び動力学の基礎事項に習熟する。
学の基本的な問題にたいするプログラミング実習を通し
1.力の合成・分解・つりあい
て、プログラミングの基本技術を習得する。機械技術者
2.モーメントとつりあい
としての基本的なプログラムが作成できることを学習目
3.重心
標としている。また、コンピュータプログラムの作成は
4.速度および加速度
おもしろく役立つことを実体験できよう。
5.力と運動法則
Cプログラミング
6.剛体の運動
C 言語は、現在、最も広く使われているプログラミン
などが取り扱われる。
グ言語の一つであり、数値計算のみならず、様々な機械
応用力学J
の制御にも使われている。本講義では C 言語によるプ
機械工学で最も重要な基礎科目として力学を学ぶ。講
ログラミングの基礎を学習する。配列、関数、条件分岐
義および演習においては機械工学に関連する題材を取り
といった C 言語の文法知識を身につけることは勿論の
扱い、静力学及び動力学の基礎事項に習熟する。
こと、例えば、
「手計算では解けない方程式を解く」、
「関
1.力の合成・分解・つりあい
数のグラフ描画」
、
「材料力学の計算」
、
「ロボットの機構
2.モーメントとつりあい
解析」等の実用的な例題を通して、問題をプログラミン
3.重心
グによって解決する力を身につけることを目指す。
4.速度および加速度
数値シミュレ-ション
5.力と運動法則
6.剛体の運動
近年、各種の優れた機械製品を設計するうえで、コン
などが取り扱われる。
ピュータを用いた数値シミュレ−ション技術が積極的に
利用されています。この授業では、さまざまな数値シミ
機械力学Ⅰ
ュレ−ションを行うために必要な、補間法、連立一次方
機械力学は、機械のシステムにおける動力学的解析と
程式、最小二乗法、非線形方程式の数値解法、微分方程
動力学的設計の基礎を与える学問である。
この教科では、
式の数値解法などの様々な数値計算技術を、出来るだけ
力学モデルを構築して運動方程式を導き、解析するとい
わかりやすくやさしく学ぶ。またコンピュータを用いた
う機械力学の基本的な考え方を、最も基礎的な1自由度
実習により、実際の問題をこれらの数値計算技術で解く
系を中心に、減衰のない系とある系の自由振動と強制振
ことによりさらに理解を深め、またその有効性を実体験
動を通して学ぶ。さらに回転体の振動についても簡単に
する。数値シミュレーション技術を学ぶことはおもしろ
講義する。
く、また役立つことが体験できよう。
機械力学ⅠJ
有限要素法
機械力学は、機械のシステムにおける動力学的解析と
有限要素法は、各種の機械製品の設計に必要となる構
動力学的設計の基礎を与える学問である。
この教科では、
造解析の数値手段(コピュータを使用した)として、広
力学モデルを構築して運動方程式を導き、解析するとい
範囲な分野で使用されている。そこで本授業では、有限
う機械力学の基本的な考え方を、最も基礎的な1自由度
要素法による静的構造解析をとりあげ、その理論、アル
系を中心に、減衰のない系とある系の自由振動と強制振
ゴリズムからプログラム開発にいたるまでを、簡単なト
動を通して学ぶ。さらに回転体の振動と自励振動につい
ラス構造を例にとりながら、
考え方を中心に平易に学ぶ。
ても簡単に講義する。
授業は、プロジェクト方式で実習を主体にすすめ、有限
要素構造解析プログラムの作成と実際の解析実習を通し
プログラミング基礎
て、その解析手法と使用法を体験的に習得する。
初心者を対象に、すぐれた機械製品の開発に必要な、
科学技術計算プログラム、制御プログラム組み込みプロ
機械及び電気工学実験
グラム等のコンピュータプログラムを作成するためのプ
まず、最初のガイダンスで、実験の意義および報告書
ログラミング基礎技術をできるだけやさしく講義する。
の書き方を練習する。そして、機械工学及び電気工学の
プログラミングの考え方やプログラムの設計の仕方、
専門分野から選ばれた基礎的事項に関する5~6テーマ
プログラミングの技術を学んだあと、科学技術計算のた
の実験を通し、各分野における基礎知識及び実験技術を
─3─
3.専門教育 専門基礎・専門
工学部機械工学科
体験的に学習するとともに、データの測定法、整理法、
文献を講読・討論し、より深く学習する。あるいは、特
解析法、レポートの書き方を身につける。
定のテーマについての調査研究を行う。選択科目である
が、卒業研究Ⅱの履修者は必ず履修すること。
工場見学
〔前年度末修了時の修得単位数が75以上であるという
材料力学Ⅲ
〔1年後期、2年前期の「材料力学Ⅰ、Ⅱ or ⅡJ」を
条件が課されている〕
この授業では、実際にものが生産される現場や技術者
履修していることが望ましい〕
が活躍している現場を見学する。そして、実際に工場で
材料力学Ⅱ or ⅡJに引き続き、機械要素、構造物の
どのようにして新製品の企画、開発、研究が行われてい
設計及び強度解析を行うために必要な基礎事項として材
るか、製造現場ではどのようにして素材から製品が作り
料力学Ⅰ、Ⅱで学んだ基本変形が組合わさった一般的な
出されてくるか、生産性向上のためどのような工夫がな
負荷状態における応力、ひずみの考え方、ひずみエネル
されているかを見学し、レポートする。例えばロボット
ギーの概念、座屈について講義する。
がどのように導入され、活用されているか、品質管理は
1.組合せ応力
どのようにして行われているか、などエンジニアの活動
1-1.3次元応力状態における応力とひずみの関
係、平面応力/平面ひずみ問題
している姿を自分の目で直接確かめることを主眼として
いる。座学において得られる知識が生産現場においてエ
1-2.単軸引張り・圧縮における任意断面上の応
力
ンジニアの知恵になり、どのようにして活かされるかを
知ることは、これからエンジニアになるために極めて大
1-3.平面応力状態における座標変換、主応力、
主軸、モールの応力円
切なことである。
隔週で実施される科目であり、同じ時間帯に設置され
1-4.薄肉円筒、薄肉球殻における応力
ている「特別講義」との同時履修を推奨する。
1-5.曲げとねじりを受ける軸の設計
2.ひずみエネルギー
機械工学特別講義
2-1.ひずみエネルギーの定義、基本変形におけ
〔2年次終了時の修得単位数が 75 以上である条件が課さ
れている〕
るひずみエネルギー
2-2.エネルギー定理(相反定理、カスチリアノ
社会の第一線でご活躍の研究者や技術者を招き、ご専
門の分野の研究・開発等の過去、現在、将来等について
の定理、クラペイロンの定理)
2-3.エネルギー定理の応用(はりのたわみ、不
できるだけやさしくわかりやすく講義していただく。学
静定はり、丸軸のねじり)
生諸君は、さまざまな産業分野の技術の現場情報を実際
3.座屈
に知って興味を持ち、自らの学ぶ意欲や職業意識を高め
3-1.座屈の方程式と端末条件、オイラーの座屈
ることができよう。また技術者として重要なこと、
姿勢、
学生諸君への助言等もしていただく。
荷重
3-2.種々の端末条件における座屈荷重、相当長
さ
航空宇宙学特別講義
「前年度未修了時の取得単位数が 75 以上である条件が課
材料工学Ⅰ
〔加工学Ⅰ、材料力学Ⅰと併せて履修することが望まし
されている」
航空宇宙のみならず幅広い分野の機関や企業の第一線
い〕
で活躍している研究者・技術者から、学問および研究に
金属材料の入門講座として以下の項目について講義す
対する姿勢を学び、現状と問題点、さらに将来展望につ
る。金属の物理的・化学的な性質、結晶の構造と強度、
いて直接話を聞くことのできる科目である。航空宇宙学
2元合金の状態図、材料分析と破壊強度試験、鉄鋼材料
についての学力の充実への動機づけを図り、自分の将来
とその熱処理、軽金属(アルミニウム合金・マグネシウ
の方向を考えるための指針として開講する科目である。
ム合金・チタン合金)
、導電性材料(銅と銅合金)、機能
性材料、接合と表面改質、材料の破壊(金属疲労と損傷
輪講
トラブル)
、トライボロジー。
〔卒業研究Ⅱと同等の履修資格条件である〕
卒業研究Ⅱと並行して、その指導教員が担当する。卒
業研究Ⅱに関連する学問分野について、内外の専門書や
材料工学Ⅱ
機械要素や構造要素の設計を行う上で、工業材料の機
─4─
3.専門教育 専門基礎・専門
工学部機械工学科
械的性質や電気的、化学的性質の知識は欠くことのでき
ー変換システムに応用する手法を講義する。以下の内容
ないものである。材料工学Ⅰでは金属材料に主眼を置い
が取り扱われる。
て講義したが、
ここでは非金属材料であるプラスチック、
(1)基礎事項の整理
複合材料、セラミックスを取り上げ、それらの機械的性
(2)熱力学の一般関係式
質に主眼をおいて講義する。
(3)太陽電池と燃料電池
(4)相変化
材料強度学
(5)有効エネルギー(エクセルギー)
機械要素、構造物の設計、あるいはそれらの破壊を防
ぐ対策を考える場合、材料の力学的性質、強度特性、耐
環境性を充分理解している必要がある。ここでは機械技
応用熱力学Ⅱ
〔
「熱力学Ⅰ、I J」および「熱力学Ⅱ、ⅡJ」の単位を
術者の常識として必要な金属材料、高分子材料、複合材
修得していることが望ましい〕
料、セラミックス等の強度特性(静的強度、動的強度、
熱力学の応用分野は、発電用の蒸気機関、自動車用エ
環境強度等)について講義する。
ンジンなどの動力機械、冷凍機・空気調和システムなど
多岐にわたっている。
加工学Ⅱ
本講義では熱力学の応用分野のうち、工業的にも重要
基本技術について学んだ加工学Ⅰに続き、放電加工、
で、人間生活にも密着した冷凍および空調の分野を取り
レーザー加工、マイクロ加工、各種材料の成形加工など、
扱う。
比較的最近の加工技術やその周辺技術について学習す
(1)
序論(冷凍の原理と方式、オゾン層問題、冷凍技
る。さらに、産業界(素材、自動車、ITなど)におけ
術史)
る各種加工技術の実態について理解する。最後に、工作
(2)冷媒とブライン
機械の基本原理について学び、設計、計測、
‘ものづく
(3)冷凍及びヒートポンプサイクル
り‘を取り巻く環境などについて総合的に考察する。
(4)圧縮機、凝縮器、蒸発器
(5)湿り空気線図
流体力学Ⅰ
(6)空気調和
流体の運動を理解するための基礎を学ぶ。
① 物理量の把握、背景とする数学的手法について学習
伝熱工学
〔
「熱力学Ⅰ」
「熱力学Ⅱ」
「流れ学Ⅰ」
「流れ学Ⅱ」を履
する。
② 流れの基礎として、流体運動の記述法、連続の式、
修しておくことが望ましい〕
伝熱工学は温度差に基づいて物質間を移動するエネル
運動方程式、エネルギー保存則を学習する。
③ 理想流体としての扱いにより、速度ポテンシャルに
ギー現象を取り扱う科目である。その応用範囲は、エネ
ついて学習し、各種の流れにこれを適用する。
ルギー・環境問題はもとより気象・生体まで多岐にわた
る。ここでは、熱移動の基本的形態についてそのメカニ
流体力学Ⅱ
ズムと取り扱い方を学ぶ。
〔「流体力学Ⅰ」を履修していることが望ましい〕
1.熱伝導
流体力学Ⅰで学んだ「慣性力に支配される流れ(ポテ
2.熱通過
ンシャル流れ)
」
に引き続き、
粘性流体の特徴的な挙動と、
3.熱交換
その運動の支配方程式を学習する。特に次の内容を学習
4.熱放射
する。
5.対流熱伝達
(1)支配方程式
環境伝熱学
(2)粘性力に支配される流れ(ストークスの流れ)
(3)慣性力と粘性力を考慮すべき流れ
(境界層内の流れ)
〔
「熱力学Ⅰ」
「熱力学Ⅱ」
「流れ学Ⅰ」
「流れ学Ⅱ」を履
修しておくことが望ましい〕
応用熱力学Ⅰ
人類の文明は火を利用することから始まったと言われ
[「熱力学Ⅰ、I J」および「熱力学Ⅱ、ⅡJ」の単位を
るように、人類は熱を利用することにより発展を遂げて
修得していることが望ましい]
きた。現在に引き継がれている生活の知恵の中にも実に
この科目では、
「熱力学Ⅰ、IJ」および「熱力学Ⅱ、
うまく熱を利用したものが多くある。そのような生活環
ⅡJ」で学んだ熱力学の基礎的な概念を実際のエネルギ
境において熱を利用した例を紹介しながら、熱移動の考
─5─
3.専門教育 専門基礎・専門
工学部機械工学科
え方および評価の仕方を講義する。また、現在問題とな
可制御性、可観測性
っている地球温暖化を考える時にも熱移動の知識は不可
4.特性表現 過渡応答、周波数応答
欠であり、地球環境に関心のある学生諸君にも重要な科
5.安定性、安定度 ラウス、フルビッツ、及びナイキ
目である。なお、本科目は各学科提供 Stop the CO2 関
連科目となっている。
ストの安定判別法
6.フィードバック制御系 フィードバック制御、PI
D制御
環境エネルギー工学
今後の「ものづくり」は環境問題を加味した形で発展
ロボット工学
させなければならない。現在世界的に注目されている人
本講義では、一般にロボットと呼ばれている機構の特
類とエネルギーと環境の全体像および現状を把握した上
性解析、機械設計および制御の基礎を身につけることを
で、環境に調和した将来のエネルギー技術、現在の環境
目的とする。
産業と地球環境の再生技術、将来の環境・エネルギー社
ロボットの機械としての最も大きな特徴は、複数の関
会を考える。
節を持っており、複数のアクチュエータ(電気モータな
社会においてエンジニアとして活躍する際に必要な自
ど)によって駆動されるという点である。そして、これ
然エネルギー利用の最新情報、各種環境負荷評価の算出
ら複数の関節を協調的に駆動することにより、多様な動
方法などについても講義する。さらに、学生がそれぞれ
作の実現が可能となる。これは、非常に魅力的な特徴で
独自のテーマを持ち寄り、教員と学生間とで討論するこ
あるが、一方で、このことが多くの課題をもたらす。例
とにより、実社会において必要不可欠なプレゼンテーシ
えば、腕型ロボットの制御を考えた場合、単に手先を真
ョン能力の訓練・向上も目指す。
直ぐに動かすのにさえ、各関節に極めて複雑な動きをさ
せなくてはならない。本講義では、このような課題をは
機械力学Ⅱ
じめ、ロボットを設計、制御する上で重要な課題につい
〔2年時開講の「機械力学Ⅰ J」を履修しておくことが
望ましい。
〕
近年、機械の大型化や軽量化は必須条件である。その
て解説していく。
自動車工学
ため、柔軟性を増し、分布定数系(連続体)としての力
自動車をシステムデザイン対象の代表例として工学的
学や制御が必要となってきている。本講義では、1自由
に取り上げる。技術者として企画・研究開発時に必要な
度の集中定数系に関する基礎の上に、多自由度系の振動
知識を、システム全体及び個々の構成要素の構造、性能
および連続体の振動について学習する。
等の面から、また、基礎的事項から応用事項まで学習す
る。以下の内容について講義する。
計測工学
1.
「自動車の歴史と自動車産業の現状」について
世界に冠たる日本の製造業は、大きな工場から小さな
2.
「自動車を取り巻く環境」について
町工場まで含むピラミッド型の分業体制により成り立っ
3.
「自動車の商品企画、車両計画」について
ている。これを支えているのが規格であり、それを維持
4.
「自動車の設計と実験」について
するには高度な測定・計測技術が必要となる。
5.
「エンジン性能と動力伝達システム」について
計測工学では、機械工業を中心に、さまざまな製造現
6.
「自動車の制動力学とブレーキ装置及び性能」につ
場で広く使われている計測法の基礎を理解し、適当な計
いて
測器を選定して誤りなく使用し、測定結果を適正に評価
7.
「自動車の運動性能と関連装置」について
できるようになることを目的に講義していく。
8.
「自動車の車体設計」について
9.
「自動車の予防安全」について
制御工学
10.
「自動車の事故時の安全(衝突安全)
」について
機械やプラントを自動的に運転するために必要なフィ
11.
「自動車の振動乗心地、騒音」について
ードバック制御理論を中心にシステムのモデル化、
解析、
12.
「自動車の構造強度・試験方法」について
設計方法を学ぶ。
13.
「自動車の将来技術および交通システム(ITS 等)」
1.制御工学の概要 フィードバック制御、古典制御理
論と現代制御理論
について
メカトロニクス
2.数学的基礎 ラプラス変換、線形代数、Z変換
3.数式モデル 伝達関数、ブロック線図、状態方程式、
〔3年前期に開設される「制御工学」などの電気系、制
─6─
3.専門教育 専門基礎・専門
工学部機械工学科
御系の講座と合わせて履修することが望ましい〕
メ カ ト ロ ニ ク ス(Mechatronics) と は、 機 械 工 学
(Mechanics)と電子工学(Electronics)を組み合わせ
航空無線工学
本講義では、航空機の運航関連業務に従事する際に必
た和製英語であって、機械技術、電子技術、制御技術、
ず必要となる「航空無線通信士」
(国内、国際運航にか
コンピュータ技術などを有効に組み合わせて高機能な機
かわる自家用、事業用、エアライン操縦士、航空管制官、
械装置を作り上げる技術あるいは工学である。本科目で
航空機整備士等、航空機のあらゆる業務に対応できる国
は、先ず①代表的なメカトロニクス関連機器を紹介し、
際電気通信連合制度に準拠した資格)の資格取得を学習
次いで②それらを構成する機構、センサ、アクチュエー
目的としています。講義内容としては、無線工学の基礎
タ、電子回路等の要素技術、さらに③要素技術を総合し
知識を基に国家試験に対応すべくその応用を、英語に関
たメカトロニクス機器の制御方法や設計方法等について
しては航空英語を中心に、そして法規については、電波
説明する。
法規について解説していく内容となっています。
航空宇宙工学
航空宇宙機構造力学
ロケットの推進の原理や人工衛星の軌道力学、宇宙機
材料力学の知識に基づき , 航空機構造に関する力学を
のダイナミクスと制御について講義し、航空宇宙工学の
習得する。航空機に作用する荷重と、それに対して構造
基礎を習得することを目的とする。講義は、具体的事例
が備えているべき能力、航空機構造の概略についての知
をまじえて平易に行う。
識を得る。 また、航空機構造に特徴的な、薄肉構造の
内力計算手法を身につける。さらに、薄肉部材のせん断
飛行力学入門
場理論を理解し , 計算できるようにする。 構造に必須と
広い大気中を飛行する航空機の飛行の原理や特性など
なる継手の強度については計算法や応用のための知識を
の基礎を学ぶ科目である。航空機の飛行を理解するため
得る。その他に複合材料構造、サンドイッチ構造、耐圧
には少なくとも空力特性、飛行性能、安定操縦性につい
構造など、航空機にしばしば用いられる構造について知
ての基礎的な知識が必須となる。先ず、航空機システム
識を得る。
の概要や大気状態との関わりを学び、次いで、航空機の
形状と揚力や抗力などの空気力、飛行性能の主要パラメ
ーター、さらには安定操縦性の理解に必要となる運動解
高速空気力学
〔
「流体力学Ⅰ」を履修していることが望ましい〕
高速空気力学は、遷音速および超音速の高速空気の理
析の基礎などについて学ぶ。
論的取り扱いを学ぶものである。この講義では、高速空
飛行力学
気力学の基本として基礎方程式などを中心に、圧縮性流
航空機は空気力を活用して3次元空間を飛行するビー
体ならびに圧縮性流体中の物体周りの流れについての基
クルである。本科目はこの航空機の飛行原理および各種
礎知識を総括する。さらに、超音速流の流れ場の挙動、
の基本性能を学び、航空機の飛行の全体像を理解するこ
衝撃波前後での物理量や衝撃波の性質、また、流中にお
とを目標としている。航空機の概要、飛行速度 / 高度、
ける翼型の空力特性や航空機に働く力などについての基
翼型と主翼の揚力特性、抗力の種類とそれらの特性、推
礎理論も学ぶ。
力曲線と上昇・加速性能、尾翼や上反角と安定性、舵面
と荷重倍数と操縦性などについて学ぶ。
航空宇宙推進工学
本授業の前半では航空用エンジン、後半では宇宙用エ
航空宇宙工学概論
ンジンについて、その種類と特徴、作動原理、性能解析、
本科目は航空宇宙機に関する学問体系やその構成を学
構成要素およびシステム全般について学習する。航空宇
ぶための入門を講義するものである。この講義では航空
宙用エンジンの大部分は、エンジン内で燃焼により生成
宇宙機に関する学問をシステム工学としてとらえ、空気
した熱エネルギーを力学エネルギーに変換して推進力を
力学、構造や材料、力学、推進、機器、そして設計計画
生み出すものであり、
そのプロセスと作動原理を理解し、
法など航空宇宙学を構成する必要な学問のいろいろの概
基本的な性能解析方法を学ぶことがこの授業の主目的で
略を紹介し、それらを学ぶための基礎知識を総括する。
ある。
さらに、航空宇宙機の歴史、学問分野についての基礎知
識を総括し、航空宇宙機に関連する学問分野の概要と現
状を入門として学ぶ。
宇宙機システム工学
宇宙機は多くの科学・技術分野の融合した巨大なシス
─7─
3.専門教育 専門基礎・専門
工学部機械工学科
テムであり、非常に幅が広く、かつ奥行きの深さを持っ
んでいきます。この他、航空交通の安全に欠かすことの
ている。この授業では、宇宙機システムの基本的な事項
出来ないものに航空交通管制があります。その業務内容、
について、特に設計開発現場でのエンジニアリング活動
そして実際に使用されている管制用語の基本的な使われ
という視点から勉強する。宇宙輸送系(ロケット)
、宇
かたについても学習します。また管制する上で必要な航
宙利用系(衛星)、及び有人宇宙系(ステーション)を
空気象の基本部分も講義のなかに取り入れていきます。
例にして、打上げ/運用する上での重要な要求事項(ロ
ケットの発射場、衛星のミッションと寿命、軌道、重量
等)をどのように設計に取り込んで開発していくかを考
留学英語Ⅰ
〔1年次夏休みに開講される。CAP 外科目〕
える。また、開発を進める上で重要なポイントであるプ
留学英語Ⅰ~Ⅳは、本学協定校である GRCC 等への
ロジェクト管理(開発設計管理)
、製品保証(信頼性、
留学に際し、レギュラーコース科目の受講条件となって
品質、安全性等)の手法の要点についても勉強する。こ
いる TOEFL スコア(PBT:500 点)の取得を目的とし
れらの学習を通して学生諸君にシステム設計開発の面白
た科目である。
さの一端を理解していただきたい。
留学を希望する学生は当然として、Fコースにおいて
は「英語に強いエンジニア」の育成を目的としているた
航空宇宙通信システム
め、選択科目ではあるが、Fコース生は履修を原則とす
空の交通は年々増加している。その中で航空機を安全
る。
にかつ効率的に飛行させるために様々な航空無線システ
留学英語Ⅰの授業(学習)内容は、
以下の通りである。
ムが利用されている。本講義では、まず航空機を安全に
(1)
本格的な TOEFL テスト対策に入る前の基礎英語
飛行させるために用いられている航空管制とそれを実行
するために必要な航空無線システムについて概括する。
力の確認を行う
(2)
全セクションにおいて重要となる高校までの基礎
航空無線システムには大別して航空機と地上の航空管制
文法の復習に時間を割くとともに、「読解力」「聴
官の間の無線通信と航空機の位置を把握する無線航法が
解力」向上のためのポイントを押さえる
ある。そこで、次に航空宇宙無線について理解するのに
(3)
英語力向上のための勉強法を身につけ、その後、
必要な無線通信と無線航法の基礎について学び、更に、
継続した自己学習への道筋を作る
実際に航空に利用されている各種の無線通信や無線航法
なお、留学英語Ⅰにおける TOEFL 到達目標は 440 点
システムについて学ぶ。特に、現在は航空に人工衛星を
である。
利用した通信や航法が導入されているので、衛星通信や
衛星航法についても説明する。また、今後導入される新
留学英語Ⅱ
〔1年次春休みに開講される。CAP 外科目〕
たな無線システムについても紹介する。
留学英語Ⅰ~Ⅳは、本学協定校である GRCC 等への
操縦法概論
留学に際し、レギュラーコース科目の受講条件となって
ここでは、航空機の基本構造、システムを学び、それ
いる TOEFL スコア(PBT:500 点)の取得を目的とし
が実際の飛行の際にはどのように働き、空気力学的には
た科目である。
どのような影響が生じるのか、そしてその影響をどのよ
留学を希望する学生は当然として、Fコースにおいて
うにして操縦技術で制御するのか等を解説していきま
は「英語に強いエンジニア」の育成を目的としているた
す。また操縦する上で必要な計器の構造、役割、特性お
め、選択科目ではあるが、Fコース生は履修を原則とす
よびその使用方法についても学んでいきます。飛行し、
る。
そして目的地に到着するまでに必要なものとして操縦の
留学英語Ⅱの授業(学習)内容は、
以下の通りである。
ほかに航法(ナビゲーション)があります。本講義では
(1)
留学英語Ⅰで身に着けた英語力を踏まえて攻略法
その基礎も学習していきたいと思います。
を習得する
(2)
TOEFL ITP テストの各セクションにおける基本
航空法概論
的な頻出パターンやアプローチ法を学習する
航空法概論では、はじめに国際的取り決めのもとに世
(3)引き続き、
「文法力」
「読解力」
「聴解力」といっ
界中どこへいっても同じルールのもとで安全運航の基準
た英語力自体を向上させる
となっている航空法規についてその基本部分をわかりや
なお、留学英語Ⅱにおける TOEFL 到達目標は 460 点
すく解説していきます。また航空法規の一部にある空港
である。
等の施設についてもその性能、設定基準等についても学
─8─
3.専門教育 専門基礎・専門
工学部機械工学科
の排他履修科目である Avia 111(Private Pilot Ground
留学英語Ⅲ
School)を参照のこと。
〔2年次夏休みに開講される。CAP 外科目〕
留学英語Ⅰ~Ⅳは、本学協定校である GRCC 等への
留学に際し、レギュラーコース科目の受講条件となって
Avia 101(Aviation Fundamental)
〔GRCC 開講科目のため、TOEFL:500 点以上のスコア
いる TOEFL スコア(PBT:500 点)の取得を目的とし
取得が履修の条件となる〕
た科目である。
航空に関する根本的な基礎を学ぶ授業である。飛行速
留学を希望する学生は当然として、Fコースにおいて
度と距離や時間の算出方法、気象理論、飛行性能に影響
は「英語に強いエンジニア」の育成を目的としているた
する因子、連邦航空規則、操縦法の原理、飛行計画の作
め、選択科目ではあるが、Fコース生は履修を原則とす
成手法等に関して学習する。
る。
なお、この授業の受講に際しては、Avia 111(Private
留学英語Ⅲの授業(学習)内容は、
以下の通りである。
Pilot Ground School)の単位を取得しているか、あるい
(1)
留学英語ⅠとⅡにおいて学習した英語力や理解し
は同時受講が望ましい。
た攻略法をしっかりと身につけるための問題演習
を行い、学んだ事柄の確認、定着を図りながら、
Avia 110(Airline Operation)
〔GRCC 開講科目のため、TOEFL:500 点以上のスコア
実践力をつける
(2)
選択肢の検証の仕方やタイムマネジメントなど、
取得が履修の条件となる〕
航空機の運行に関して学ぶ授業である。旅客運賃と貨
テスト対策として本番で役立つ知識を増やす
なお、留学英語Ⅲにおける TOEFL 到達目標は 480 点
物運賃の決め方、条例、マーケッティング、スケジュー
である。
リング、
割り当てる航空機の選別法等に関して学習する。
また、航空会社に対しても検討する。
留学英語Ⅳ
なお、この授業の受講に際しては、Avia 111(Private
〔2年次春休みに開講される。CAP 外科目〕
Pilot Ground School)の単位を取得しているか、あるい
留学英語Ⅰ~Ⅳは、本学協定校である GRCC 等への
留学に際し、レギュラーコース科目の受講条件となって
いる TOEFL スコア(PBT:500 点)の取得を目的とし
は同時受講が望ましい。
Avia 111(Private Pilot Ground School)
〔GRCC 開講科目のため、TOEFL:500 点以上のスコア
た科目である。
留学を希望する学生は当然として、Fコースにおいて
取得が履修の条件となる〕
は「英語に強いエンジニア」の育成を目的としているた
自家用パイロット筆記試験のための準備講座であり、
め、選択科目ではあるが、Fコース生は履修を原則とす
空気力学、操縦法、気象理論、通信法、条例、航空生理
る。
学、航空機の重量バランス等を学習する。なお、この授
留学英語Ⅳにおいては、留学英語Ⅰ~Ⅲに対し、さら
業においては、フライトシミュレータ実習も行われる。
に発展した内容での問題演習を行い、応用力を高めるた
め の 学 習 を 継 続 す る。 な お、 留 学 英 語 Ⅳ に お け る
Avia 112(Aircraft Systems)
〔GRCC 開講科目のため、TOEFL:500 点以上のスコア
TOEFL 到達目標は 500 点である。
取得が履修の条件となる〕
Aviation Fundamental and English
航空機システムとコックピット内での操作技術の入門
〔2年次夏休みに開講される。CAP 外科目〕
講座であり、実際に、自家用機や事業用機において現在
本学において開講されるが、GRCC の教員により行わ
れる科目である。このため、内容に関しては、この科目
の排他履修科目である Avia 101(Aviation Fundamental)を参照のこと。
使われているものを対象として学習する。
Avia 123(Aviation Weather)
〔GRCC 開講科目のため、TOEFL:500 点以上のスコア
取得が履修の条件となる〕
Private Pilot Ground School
この授業では、天候変化のメカニズム、天気図の見方
〔2年次夏休みに開講される。CAP 外科目〕
等を学習し、さらに気象予測手法の基礎知識を身につけ
本学において開講されるが、GRCC の教員により行わ
ることを目的とする。なお、特に航空機において問題と
れる科目である。このため、内容に関しては、この科目
なる乱気流(ウインド・シア)や、強い下降気流(ダウ
─9─
3.専門教育 専門基礎・専門
工学部機械工学科
ンバースト、マイクロ・バースト)と言った問題も検討
科目では、機械の設計上の基本通念と一般の機械に共通
する。
に用いられる機械の要素を学ぶ。締結用機械要素として
は、ねじ、キ-、コッタ、スプライン、ピン、リベット
Avia 201(Air Traffic Control)
などを、軸関係では軸、軸継手、すべりおよびころがり
〔GRCC 開講科目のため、TOEFL:500 点以上のスコア
取得が履修の条件となる〕
この授業は、航空交通管制の入門科目であり、航空通
信、連邦航空局管制間隔基準、管制機器操作技術、管制
軸受を学ぶ。
機械設計法Ⅱ
〔2年次前期の「機械設計法Ⅰ」の履修が必要である。
空域管理等を学習する。また、シミュレータにより、航
また、卒業研究Ⅱの履修資格条件科目である〕
空交通管制実習も行う。
この教科は、機械設計法Ⅰに引続く教科であり、その
なお、この授業の受講に際しては、Avia 216(Instru-
対象は摩擦電動装置、歯車伝動装置、巻掛け伝動装置、
ment Pilot Ground School)の単位を取得しているか、
ブレ-キ、はずみ車、つめ車、ばねなどであり、機械の
あるいは同時受講が望ましい。
機能設計と強度設計について学ぶ。
Avia 216(Instrument Pilot Ground School)
機械製図基礎
〔GRCC 開講科目のため、TOEFL:500 点以上のスコア
図面は設計者と製作者との間を結ぶ大切な情報伝達の
取得が履修の条件となる〕
手段である。そのため、設計者と製作者とに共通の製図
計器飛行パイロット筆記試験のための準備講座であ
法にしたがって図面を表さないと、設計者の意図が正確
り、無線航法、計器飛行による飛行計画、航空交通管制
に伝わらず、設計者の考えた品物が作れない。機械製図
手法、計器飛行関連の連邦航空規則等を学習する。
Ⅰでは、まず品物を図面に表す際の約束ごと(製図法)
なお、この授業の受講に際しては、Avia 111(Private
の修得を図りながら、品物を正確に図面に表す能力を養
Pilot Ground School)の単位を取得していることが望ま
う。また2年講義後期以降利用する2次元 CAD につい
しい。
ても簡単に学ぶ。
1.製図法の講義
海外航空宇宙学研修
1-1.省略および慣用図示法
〔少なくとも、英語基礎Ⅰ、英語基礎Ⅱ、及び「e群」
1-2.寸法記入法、寸法補助記号、寸法記入の簡
の英会話の単位を修得していることが望ましい。また、
便法
就職活動を配慮すれば、1年次、2年次で受講すること
1-3.ねじの製図法
が望ましい。CAP 外科目〕
1-4.寸法公差およびはめあい方式、表面粗さの
国際的エンジニアの素養を身に着けるため、海外の大
図示法
学に約一ヶ月滞在し、英語のレベルアップを図るととも
1-5.材料の選定と加工法
に、英語による航空宇宙学の勉強を体験する。前半の2
2.製図課題
週間は主に英会話を集中的に勉強し、後半の2週間はネ
2-1.工作用ジャッキ
イティブと一緒に航空宇宙学関連の実習を行いながら、
2-2.フランジ形軸継手
英語により航空宇宙学の基本知識を学習する。
2-3.CAD の入門
航空機操縦基礎実習
航空宇宙機設計
〔GRCC 開講科目のため、TOEFL:500 点以上のスコア
航空宇宙機を設計するにあたって、所望の要求性能を
取得が履修の条件となる〕
満たすように、機体の重量や形状・レイアウトなどの主
この授業は、自家用パイロットライセンス取得のため
要諸元を決定していくプロセスや設計上の重要事項につ
の航空機操縦実習科目である。該当する GRCC の航空
いて学ぶ。航空機に関しては、軽飛行機を例に、仕様要
機操縦関連科目を受講し、所定の時間飛行訓練を行い、
求から主要性能パラメータ値を求め、更に機体三面図を
合格した場合に本科目の認定を受けられる。
得るまでの概念設計を体験する。宇宙機に関しては、宇
宙往環機を例にして宇宙機設計特有な事項について幅広
機械設計法Ⅰ
い知識を取得する。
機械を設計するには、機械を構成する個々の部品であ
る機械要素の設計法についての知識が欠かせない。この
─10─
3.専門教育 専門基礎・専門
工学部機械工学科
製作に関する講義を適宜行ったうえで、4~5名を1
創造実験
グループとして途中の進捗状況もチェックしながら製作
機械工学科教員の指導のもとで、半年間にわたって独
自の研究を行う。興味を持った問題について自分たちで
調査し、その中から実験テーマを探しだし、実験装置を
を行い、発表もグループ毎に行う。
機械設計製図ユニット
設計・製作し、実験を行う。調査研究、実験研究を通し
すでに習得した熱力学、機械力学、材料力学、機械設
て得られた研究結果を報告書にまとめ、発表を行う。こ
計法等の理解を基礎にして、実用されている単気筒ガソ
れらの過程における学生と教員との意見交換を通じて自
リンエンジンを例にして、設計の手法を学ぶとともに、
己啓発を行う。問題発見・解決型の技術者を養成するた
エンジンの主要部品の設計を行う。設計に必要な講義を
めの具体的な科目である。
行ったうえで、2D あるいは 3D の CAD を用いて主要部
所属する研究室の決定方法は、各自が取組みたい研究
品の部品図を作成し、エンジンの組立図として完成させ
テーマを携えてその分野の教員と話し合い、指導を承諾
る学習をする。
された教員の研究室に所属することになる。期末には、
創造実験の結果を教員・学生の前で発表し、審査・評価
機械工学プロジェクト
機械工学の基礎となるテーマを体験的に学ぶ科目であ
を受ける。
る。そして、機械への興味を持ち、かつその重要性に気
海外機械工学研修Ⅰ
付いてもらうことを目標としている。また、2年次以降
〔英会話関係の単位を修得していることが望ましい。現
の専門科目を学ぶための導入教育の役割もあるため、必
在は2月実施であるが、この場合、成績評価は翌年度と
要不可欠な科目となる。
なる。また、就職活動を配慮すれば、1年次、2年次で
テーマ内容は、機械要素系1テーマ、機械実習系5テ
受講することが望ましい。CAP 外科目〕
ーマ、
実験系2テーマの計8テーマから構成されている。
国際的エンジニアの素養を身に着けるため、海外の大
また、
いくつかのテーマにおいては、
機械製図の基礎(図
学に約一ヶ月滞在し、英語のレベルアップを図るととも
学)を取り入れ、2年次以降の機械製図科目への移行に
に、英語による機械工学の勉強を体験する。前半の2週
配慮している。実施方法は、1班あたり 10 人以下のグ
間は主に英会話を集中的に勉強し、後半の2週間はネイ
ループに分かれ、1週2コマで2週にわたって行う。
ティブと一緒に自動車の分解・組み立ての実習を行いな
がら、英語により機械工学の基本知識を勉強する。
航空宇宙実験プロジェクト
航空宇宙学の基礎となるテーマを体験的に学ぶ科目で
機械製図ユニット
ある。
この科目では、具体的な機械設計の手始めとして、簡
前期においては以下を行う。
単な機械のスケッチと機械設計を行い、CAD 製図と機
(1)
実機と同じ構造の模型飛行機を製作することによ
械設計の基礎を学ぶ。更に、昨今企業間で急速に普及し
り、航空機の構造を理解する。
ている3次元 CAD の基礎的な操作や機能を習得し、学
(2)
製作した模型飛行機の風洞試験を行うことによ
んだ基礎的な設計の手続きを使って簡単な機械の設計製
り、飛行力学の基礎を体験的に学習する。
図を行う。
後期においては以下を行う。
ソフトとしては、2D-CAD として Auto CAD を用い、
(3)
フライトシミュレータ実習により、航空機操縦の
3D-CAD としては Creo(Pro E-WildFire)を用いる。
3D-CAD では、簡単な部品の作成とアッセンブリを学
初歩を学習する。
(4)
旋盤、フライス盤、溶接等の機械実習を行い、も
び、後半で CAE 機能を用い簡単な静応力解析を行う。
のづくりを通して機械工学を学ぶ。
(5)
機械製図の基礎を学習する。
創造設計ユニットⅠ
クリエイティブエンジニアコース(Sコース)を総合
航空宇宙プロジェクト
的に具現化した科目である。本科目では、与えられたテ
航空宇宙学ではプロジェクトを立案・遂行することが
ーマの装置や機械について、構想を話合い、実際に製作
必要である。航空宇宙プロジェクトは設定したミッショ
し、最後に発表を行う。この一連の体験を通して、もの
ンを達成するために航空宇宙機に関する知識を自ら深
づくりの楽しさと難しさを実感し、座学で学んだ基本的
め、さらにそれらを実際に応用するための能力を養成す
な事柄の理解度を深めることを目的としている。
るものである。この講義では、航空宇宙におけるプロジ
─11─
3.専門教育 専門基礎・専門
工学部機械工学科
ェクト開発のための手法を習得するため、ミッションを
のまとめ方および研究発表の仕方などについても学ぶ。
設定しプロジェクトの遂行をグループによる演習を通し
とくに、卒業研究に力を投入したいと考えている学生を
て学ぶ。さらに、将来、航空宇宙機に関連する分野で活
対象とした科目である。この科目に引続いて卒業研究Ⅱ
躍するためのチームワークとしての活動の方法、未知の
を履修することにより、2年間の卒業研究への取り組み
問題に対する解決を得るため知識を応用し、また、さま
が可能となる。
ざまな解析や実験手法の考案など知恵を発揮するための
卒業研究Ⅰを実施する研究室の決定に当たっては希望
能力についても学ぶ。このような体験を通じて、マネー
調査の機会を設ける。卒業研究Ⅰを履修した学生は、原
ジング能力や協調性を身につけ、社会に役立つ優秀な技
則として同じ研究室で卒業研究Ⅱを実施する。
術者を育成する。
卒業研究Ⅱ
創造設計ユニットⅡ
卒業研究Ⅱでは、特定の研究課題について、理論解析、
創造設計ユニットIにおいて、自ら考え、自らの手で
実験、設計および製作、調査などを行い、卒業論文を作
「もの」を製作した。創造設計ユニットⅡにおいては、
成し、研究成果の発表を行う。卒業研究Ⅱは3年次まで
ユニットIで製作した「もの」を再設計し図面化するこ
に修得した知識や情報を活用して、課題に対して自ら考
とを行う。しかし、製作した「もの」をそのまま図面化
え、新しい事実を求める能動的な学問の場であり、自己
するわけではない。創造設計ユニットIでは簡易的な材
の力を存分に発揮できる最良の場でもある。指導教員あ
料や機械要素を用いて製作したが、ユニットⅡでは実際
るいは同僚との討論・議論を通して自らを高めて行くこ
的な材料や機械要素の使用を前提として、強度計算に基
とができる。
づく部品形状設計、適切な機械要素の選択、さらには、
卒業研究Ⅱを実施する研究室の決定に当たっては、希
生産コストの概算等を行いながら設計を進める。この過
望調査の機会を設ける。卒業研究Ⅰを履修した学生は、
程を通して、実際の機械設計に必要とされる感覚を会得
原則として、卒業研究Ⅰを履修した研究室で卒業研究Ⅱ
するとともに、エンジニアとしての素養を身に付けるこ
を実施する。卒業研究Ⅰおよび卒業研究Ⅱを同時に履修
とを目指す。
することはできない。
機械応用実験
機械工学の専門分野から選ばれた7テーマの実験を通
して、各分野の専門知識を体験的に会得することを目的
とする。
海外機械工学研修Ⅱ
〔英会話関係の単位を修得していることが望ましい〕
国際的エンジニアの素養を身に着けるため、海外の大
学に半期(約6ヶ月)滞在し、前半の3ヶ月は ESL ク
ラスで英語のレベルアップを図り、後半の3ヶ月は
ESL クラスで英語の一層のレベルアップを図りながら、
現地で開講されている機械工学の科目を現地の学生と一
緒に履修する。英語のレベルアップを図れることは勿論
であるが、6ヶ月間の海外生活が今後の人生において貴
重な体験となることを期待する。
卒業研究Ⅰ
〔所定の履修資格条件を満足していることが必要である〕
卒業研究Ⅰでは、2年次までに修得した基礎学力をも
とに、研究課題の設定方法、論理的思考、研究の進め方
等を学ぶ。指導教員の指導を受けながら、特定の課題に
対して自ら理論的推論、実験、調査を行い、新しい事実
を把握して行く手法を能動的に学ぶ場である。研究結果
─12─