第9章 蒸気サイクル 【例題 9・3】ランキンサイクル 以下のような状態点がわかっているランキンサイクルがある. タービン入口蒸気 : =10 MPa, =500 ℃, =6.60 kJ/(kg・K) タービン出口蒸気 : =3375 kJ/kg, =5.0 kPa 図9.14 再熱サイクルの構成 のとき、タービン出口蒸気の 比エンタルピーと乾き度,理論熱効率を求めよ. 【解答】 タービン出口蒸気の乾き度を は 飽和曲線 とすると,比エントロピー (ex9.7) 圧力一定 ○ , はそれぞれ飽和液,乾き飽和蒸気の比エントロピーである. タービンではエントロピーが保存されるので, 図9.10 ランキンサイクルの T-s線図 より (ex9.6) と表される. 熱力学 圓山重直 第9章 蒸気サイクル 水の飽和表(付表9.1)より,5.0 kPaにおける飽和液と乾き飽 和蒸気の物性は =138 kJ/kg, =2562 kJ/kg, =0.476 kJ/(kg・K), =8.40 kJ/(kg・K) である.数値を代入して を求めると, (ex9.8) タービン出口蒸気の比エンタルピー 図9.14 再熱サイクルの構成 は 飽和曲線 (ex9.9) ○ 復水器では圧力 したがって, のもとで凝縮し,出口は飽和液である. 図9.10 ランキンサイクルの T-s線図 (ex9.10) 熱力学 圓山重直 第9章 蒸気サイクル 水の飽和表(付表9.1)より,5.0 kPaにおける飽和液の比体積は =0.00101 m3/kgであるから,式(9.56)よりポンプ仕事は (ex9.11) 図9.14 再熱サイクルの構成 タービン仕事は,式(9.53)より 飽和曲線 (ex9.12) であるから,ポンプ仕事はタービン仕事に比べて 無視し得ることがわかる.理論熱効率は,式(9.57)より ○ 図9.10 ランキンサイクルの T-s線図 熱力学 圓山重直 熱力学 圓山重直 福島第一原子力発電所事故 福島原発事故の解説 圓山翠陵 著 「小説 FUKUSHIMA」 養賢堂より出版 目次 第一部 1号機爆発 (東日本大震災の日/地震発生/津波発生/全交 流電源喪失/1号機破壊/1号機 爆発) 第二部 破壊の連鎖 (2011年3月11日のプロローグ/真夜中にやってき た男/海水注入/3号機爆発 /2号機破壊) 第三部 それから (2011年3月16日からの出来事/冷温停止状態宣言 /2014年10月11日仙台にて) あとがき/各号機の時系列事象/用語説明 /参考文献
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