平成28年11月11日(金) 第12号 文責 山下 多門 ◎「食べることをとおして心身ともに健やかな成長を!」 学校生活の中で、給食の時間は子どもたちが楽しみにしている時 間です。自分の給食の思い出の中で、今でも脳裏に焼き付いている 記憶は幼稚園時代にあります。アルマイトの食器に熱い脱脂粉乳 (時代が分かりますね)を入れてもらうと表面に薄い膜が張り、ま ず始めにそれをすくって食べていました。現在は、なかなかお目にかからない「ク ジラ肉の竜田揚げ」などその味は今でも舌が覚えています。幼稚園から学生時代、 そして教職に就いてから通算約50年もの間、給食のお世話になっています。 いつもありがとうございます。 現在、給食指導の時間は校舎 2 階の階段付近に立って、子どもたちの当番の様子 などを見守っています。協力して食器やおかず缶、牛乳コンテナ等をしっかり持っ て移動しています。当番以外の子どもたちが手際よくグループをつくったり、机を 拭いたりして、環境を整えます。配膳が終わると当番の号令によりおいしい給食を いただき始めます。いろいろな学級を回り、食べている様子を参観しています。友 だちと今興味や関心をもっていることなどについて楽しく会話をしています。放送 が始まると誰からともなく「放送です。」と声がかかり、昼の放 送を聞く態勢が整います。素敵な音楽や行事の紹介、その感想、 クイズなど放送委員の取組が充実しています。食が進んでいきな がらも、時折おかずばかりを食べ、食べ切った後、おかずなしでご飯を食べている 子どもたちを目にすることがあります。「どうしておかずばかり食べているの?」 「だって好きだから早く食べたいです。」という返答があります。逆にご飯ばかり を食べ切ってから、おかずを後で食べる子どもたちを目にすることもあります。 「どうしておかずを食べないの?」「好きなおかずなので、後にとっておいて食べ ます。」という子どもたちもいます。また、好きな物は多く食べたい、嫌いな物は 少ししか食べない、という場面もあります。ご飯とおかず、時にはデザートの意味 や好き嫌いを少しずつ克服していくことの大切さ、身体の成長に必要な量について、 またバランスよく食べることの大切さについて直接話したり、担任の先生方から指 導していただいたりすることもあります。食べ方や好き嫌い、食べる量について、 ご家庭ではいかがですか。私は子どもの頃、ネギが苦手でした。母は私に諭しまし た。「これから、そして大人になった時、いろいろな人と一緒にご飯を食べること がたくさんあるよ。その時、あなたの嫌いなものが出ることがあるかもしれないよ。 そのたびに、『私は嫌いだから食べません。』と言うと相手はどう思うだろうか、 またそれが続くとどうだろうか。」と…。子どもながらにいろいろ考え、少しずつ でも食べる努力をして今があります。「食育」が盛んに言われます。 命ある食材をいただき、作ってくださった方に感謝の気持ちをもって 「いただきます」を心がけると共に、子どもたちの将来を見据えた 「食育」にしていきたいと思っています。
© Copyright 2024 Paperzz