HIRAYAMA News

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March ,2015
Thinking Future Together...
Vol.44
厚労関係の提出予定9件、検討中3件の概要と審議の行方
開会中の通常国会で、政府は2014年度の補正予算を成立させ、2月中旬から新年度予算の本格審議を進
めています。農相の辞任・交代があり年度内成立は厳しい状況ですが、当初から4月上旬へのずれ込みは半ば
織り込み済みでしたので、現時点で国会審議全体に与える影響は最小限にとどまる見通しです。今国会で政府
は全体で新規法案72本の提出と成立を目指しており、このうち、厚生労働関係は3度目の提出となる労働
者派遣法改正案や労働基準法改正案など9法案が予定されています。今国会の全体を把握するため、
会期末の6月を視野に、2月下旬に政府が固めた法案の提出時期や審議の見通しをお伝えします。
雇
用・労働を含む厚労分野の法案は、基本的に衆参の厚
生労働委員会に付託されますが、
留意すべき点として、
(1)先の臨時国会で衆院通過の一歩手前で廃案となった「女
性活躍推進法案」は前回同様に内閣委員会で、
(2)外国人
技能実習に関する新法(予算関連)は法務委員会で審議され
る――ということです。
(2)については、法務委員会を主体
これらの「大枠」を踏まえたうえで、雇用・労働関係の法
案について個別に見てみます。
<<労働者派遣法改正案>>
与党修正を経て、3月中旬に提出。与党は5月の本格審議
を 描いています。同 法 案 の中身については、ひと足 早く
HIRAYAMA NEWS2月号で詳報しておりますので、そちらを
としながらも、野党は厚労委員会との合同審議を求めて来て
ご参考にしてください。
与党がこれをのんだ場合、衆院厚労委員会と同法務委員会
現行法の改正というより、
「若者雇用促進(対策)法」とい
います。
<<勤労青少年福祉法改正案>>
は同じ毎週水曜日と金曜日が定例会なので、他の法案の審議
う新法を設ける格好です。併せて、職業能力開発促進法の充
は、合同審議をのんだ場合でも、別な開催曜日を設定できな
<<労働基準法改正案>>
入りの時期に影響を与える可能性があります。現時点で与党
いか模索しています。
この2法案を含め、厚労関係の9法案と提出検討中の3法
案の合計14法案について、厚労委員会の与党幹部に配布さ
れた資料を基に整理します。
厚生労働関係の提出予定法案9本は、概ね3月までの審議
実も視野に入れています。3月中旬に提出されます。
3月下旬の提出に向けて急ピッチで進めています。一部マ
スメディアが「残業代ゼロ法案」とマイナス面を強調するキャ
ンペーンを展開していますが、改正の柱は主に5点あり、こ
ちらも2月号で要点をまとめております。この法案は、審議
入りの有無が焦点で、今国会での成立が危ぶまれています。
となる予算関連として
<<外国人技能実習に関する新法>>
付金支給法改正案
認定などについて新たな制度を設け、これらの事務を新設す
(1)戦後70年を念頭に入れた戦没者の妻らに対する特別給
(2)国民健康保険法改正案
――の2本。4月以降の審議となる予算外関連は
(3)厚労省所管の独立行政法人改革推進法案
実習実施期間の届け出、監理団体の許可、技能実習計画の
る技能実習機構(仮称)に行わせる法案。実務面でみると、
現行の仕組みより厳格にする半面、研修期間の延長や受け入
れ職種の拡大も含まれます。3月から4月にかけて審議され
(4)労働者派遣法改正案
る見通しですが、予算に絡む新設の機構設置以外の部分は、
(6)社会福祉法改正案
この法案は、成長戦略の一策として、海外に流出した製造
法案成立後の政省令などで4月以降に定める方針です。
(5)勤労青少年福祉法改正案
(7)医療法改正案
メーカーの国内回帰と人手不足解消に対する政府の期待が込
(9)確定拠出型年金法改正案
<<女性活躍推進法案>>
められています。
(8)労働基準法改正案
――の7本に大別することができます。
3月中旬に提出。女性の活躍を広げる狙いで管理職の割合
さらに、提出検討中の3本は、
①年金積立金管理運用機構
などに限定的ながらも数値目標や公表を義務付けます。厚労
おける被験者の保護・広告の適正化に関する法案となってい
計画には計画期間、達成目標、取り組み内容、実施時期など
法案(GPIF)
、
②国民年金法改正案、
③医薬品の臨床研究に
ます。日程的に提出予定の9法案すべてを成立させるのも困
難な状況であり、この3本の提出は現実的に厳しいと見られ
ています。
省令で「事業主行動計画策定指針」を定めることとし、行動
を盛り込み、達成目標については「定量的に定めなければな
らない」として数値目標の設定を義務化しています。ただし、
対象は従業員301人以上の企業に限定しています。
取材・文責 株式会社アドバンスニュース
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