原 修平 Johns Hopkins大学 心臓外科 私は全米でもトップと言われる

原 修平
Johns Hopkins 大学 心臓外科
私は全米でもトップと言われる Johns Hopkins Hospital の心臓外科で実習させていただきました。な
ぜ Johns Hopkins を選んだかというと、海外選択実習の公募がある中で臨床系かつ外科系であるプロ
グラムであるからです。
Johns Hopkins での実習は外科の実習らしく手術の見学が主になりますが、研究も盛んに行われて
おり見学することができます。また、小児心臓外科に日本人の先生がいらっしゃり、私たちは 4 人で
行ったので、一週間ごとに交代でその先生に付いて小児心臓外科を学びました。4 人の内、2 人は外科
系志望、他の 2 人は循環器内科志望であり、循環器内科志望の 2 人は希望して循環器内科の実習を 2
週間行っていました。非常に柔軟性の高い実習であり、Cameron 教授と何回か面談する中であちらも
可能な限り私たちの希望に沿おうとされていました。逆に言うと自分から積極的に行動しなければ得
られるものは少ないと思います。私たちは ICU 回診を見たい、日本人の先生を紹介して欲しい、レク
チャーを受けたい、移植を見たい等様々な要望を出しました。それらはほぼ実現し、その中でも今回
の実習の成果として症例報告を作成・投稿、プレゼン発表をしたらどうだ、という提案をいただきま
した。症例報告は現在最終調整し投稿雑誌の検討中の段階ですが、どちらも非常に良い経験となりま
した。
ボルチモアでの生活は暴動があったりと不安定な時期でしたが、最初の数日宿を変更する以外は特
に影響なく一週間ほどで落ち着きました。しかし、基本的に病院周辺は治安が悪く、移動は無料の循
環バスを使っていました。宿から病院までは徒歩1分ほどだったので特に危険な目に会うことはあり
ませんでした。
昔は治安が悪かったようですが Inner Harbor 周辺は整理されており綺麗で観光客も多
く安全な印象でした。MLB 観戦、国立水族館、Fort McHenry 等見るところも沢山です。おすすめは
Hopkins所有のPeabody libraryでハリーポッターに出てくるような素敵な図書館です。
また、 NY、
ワシントン DC が近く週末は観光に出かけました。NY では慈恵 OB の先生方に会うこともできまし
た。
海外で実習し、医療レベルの高さだけでなく、文化の違い、人との出会いや積極的に行動すること
の大切さを学びました。こういったことを学ぶことも海外実習の醍醐味の一つだと思います。自分の
英語能力に自信がなく躊躇する位ならば行ってしまった方が結果的に得るものの方が多いと思います。
私も英語が流暢ではなく、会話スピードに付いていけなかったり、発音が通じなかったりと悔しい思
いを何度もしましたが、それはそれで英語の勉強を頑張るエネルギー源にもなりましたし、それ以上
に米国での生活で得ることの方が大きいものでした。もちろん英語能力が高ければ、さらに踏み込ん
だ実習が行うことができると思います。時間があれば TOEFL だけでなく USMLE step1 も取得して
しまえば選択の幅が広がるので後輩にはどんどんチャレンジして欲しいと願います。