平成 28 年夏のボーナス支給計画について

平成 28 年 6 月 16 日
平成 28 年夏のボーナス支給計画について
[ 調査の概要 ]
調査時期
調査方法
対象企業
回答企業数
株式会社
鹿
児
島
銀
行
株式会社
九 州 経 済 研 究 所
平成 28 年 5 月下旬
郵送法
県内主要企業 500 社
354 社(回答率 70.8%)
【調査結果のポイント】
① 夏のボーナスを「支給する」企業は、回答企業数 354 社のうち 250 社(71%)となり、
前年の 67%をやや上回った。
② ボーナスを支給する企業のうち、一人当たりの平均支給額が前年より「増える」は全
体の 25%と前年(27%)をやや下回った。
③ 一人当たりの平均支給額(実額)は 30 万 4,197 円(前年比 0.8%増)。 注
平成 28 年夏のボーナス支給計画 について、「支給する」は 71%と前年(67%)をやや
上回った(図表 1)。一方、「支給しない」は 7%と前年(8%)とほぼ横ばいとなり、ボーナス
支給の有無については若干改善した。なお、「未定」は 22%で前年(25%)よりやや減少
した。
業種別にみると、「支給する」企業の割合は製造業(前年 60%→今年 70%)が前年を
大きく上回り、建設業(同 61%→66%)も前年を上回った。小売業(同 82%→85%)も前
年をやや上回った。一方、卸売業(同 74%→71%)は前年をやや下回り、その他産業は
前年と同水準(同 68%→68%)だった。
支給率は、全ての業種で「月給支給額の 1 カ月分超~1.5 カ月分以下」のウエートが
最も大きかった。
ボーナスを支給する企業の一人当たりの平均支給額 は、前年並み以上(「増える」
と「前年並み」の合計)の支給を実施する割合が 90%であるが、前年(93%)をや
や下 回 った。前 年 より「増 える」は全 体 の 25%と前 年 (27%)をやや下 回 った。「前 年 並
み」は 65%と前年(66%)とほぼ横ばい、「減る」は 10%と前年(7%)をやや上回った。業
注
回 答 企 業 ( 172 社 ) の 単 純 平 均 に よ り 算 出
種 別 にみると、堅 調 な民 間 建 設 を背 景 に、建 設 業 や建 設 資 材 卸 売 業 を含 む卸 売 業 は
「増える」の割合 が増 加 している半 面 、「減 る」も増 加しており、二 極 化 の動きがみられる。
小売業は「増える」と「減る」の割合がそれぞれ減少する中で、「前年並み」が大きく増加し
ている。熊 本 地 震 の影響 で業 績 悪 化 が見 込 まれる製 造 業 とその他 産業 は「増 える」の割
合が減少し、「減る」が増加している。
増加率をみると、「1~3%未満」が 42%と最も多く、次いで「5~10%未満」(19%)、「3
~5%未満」「10%以上」(いずれも 17%)となった。増加要因・目的 は、「業績が向上」
が 54%と最も多く、次いで「社員の意欲向上」( 49%)となった。ただ、「社員の
平均年齢上昇」(19%)が前年の 9%から 10 ㌽増加しており、一人当たりの支給
額を押し上げているという側面も強くなっていることがうかがえる。
一 方 、減 少 率 を み る と 「10%以 上 」が 34%と最 も多 く、次 いで「3~5%未 満 」「5~
10%未満」(いずれも 19%)、「1%未満」「1~3%未満 」(いずれも 14%)となった。減少
要因・目的 は、「業績が悪化」が 88%と前 年 (44% )から 倍増 し、 大半を 占めた 。
一人当たりの平均支給額(実額)は、30 万 4,197 円となり、前年(30 万 1,711 円)から
0.8%増加した(図表 2)。業種別では、卸売業が 33 万 6,825 円(前年比 3.1%増)と最も
多く、以下、小売業 31 万 9,409 円(同 0.9%減)、その他産業 29 万 5,339 円(同 12.7%
増)、製造業 29 万 5,039 円(同 7.1%減)、建設業 29 万 3,321 円(同 2.5%減)となり、
製 造 業 、建 設 業 、小 売業 で前 年を下 回った。全 産 業 における構 成 比をみると、「20~30
万円未満」が 32%と最も多く、次いで「30~40 万円未満」(21%)、「10~20 万円未満」
(19%)となった(図表 3)。
以
上
㈱九州経済研究所(℡ 099-225-7491)
【本件に関するお問い合わせ】
2
図表1 平成28年 夏のボーナス支給計画
単位:%
その他
前年
産業
全産業
前年
製造業
前年
建設業
前年
卸売業
前年
小売業
る
71
67
70
60
66
61
71
74
85
82
68
68
支
月給支給額の1カ月分以下
26
22
26
19
34
22
17
11
23
26
26
27
給
支 〃1カ月分超~1.5カ月分以下
給
率 〃1.5カ月分超~2カ月分以下
37
43
34
45
37
53
49
45
35
37
37
38
23
18
24
21
21
16
17
22
21
13
27
20
14
17
16
15
8
9
17
22
21
24
10
15
7
8
12
11
3
5
3
2
6
8
7
8
定
22
25
18
29
31
34
26
24
9
10
25
24
る
25
27
17
21
32
25
37
32
30
41
22
25
1%未満
5
5
0
8
8
0
11
11
0
0
8
8
1~3%未満
42
47
55
46
31
49
45
34
42
50
39
54
3~5%未満
17
14
9
0
15
13
11
22
33
19
15
15
5~10%未満
19
17
18
15
38
13
0
22
8
25
23
8
17
17
18
31
8
25
33
11
17
6
15
15
業績が向上
54
47
73
40
50
67
56
63
54
38
43
43
社員の意欲向上
49
54
46
70
58
33
33
50
62
69
43
43
19
9
27
0
17
22
11
25
23
0
14
7
7
5
18
10
0
11
11
0
8
6
0
0
5
2
0
0
0
11
11
0
8
0
7
0
15
21
0
10
0
11
33
13
15
19
29
43
65
66
68
68
61
75
52
61
65
51
69
69
る
10
7
15
11
7
0
11
7
5
8
9
6
1%未満
14
6
10
0
33
-
0
0
0
0
25
25
1~3%未満
14
6
20
14
0
-
0
0
0
0
25
0
3~5%未満
19
19
10
14
0
-
100
0
50
34
0
25
5~10%未満
19
31
30
29
0
-
0
50
50
33
0
25
10%以上
34
38
30
43
67
-
0
50
0
33
50
25
業績が悪化
88
44
90
57
100
-
67
50
100
67
83
0
8
25
10
29
0
-
33
50
0
33
0
0
社員の平均年齢低下
4
19
0
14
0
-
0
0
50
0
0
50
給与と賞与の配分見直し
4
13
0
0
0
-
0
0
0
33
17
25
同業他社に比較して高い
0
6
0
0
0
-
0
0
0
33
0
0
その他
13
31
10
29
0
-
33
50
0
33
17
25
支
の
有
無
給
す
〃2カ月分超
支 給 し な い
未
一
人
増
増
加
率
当
た
り
え
10%以上
90
要
因 社員の平均年齢上昇
・
同業他社と比較して低い
目
的
給与と賞与の配分見直し
その他
の
前
減
平
均
減
少
率
支
年
並
み
経営体質強化に向けた
要 人件費圧縮
給
額
因
・
目
的
注)一人当たりの支給額の増加要因・目的と減少要因・目的は複数回答。
3
前年
図表2 一人当たりの平均支給額(実額)
(単位:円、%)
全産業
製造業
建設業
卸売業
小売業
その他産業
28年
304,197
295,039
293,321
336,825
319,409
295,339
27年
301,711
317,626
300,757
326,608
322,264
262,041
0.8
▲ 7.1
▲ 2.5
3.1
▲ 0.9
12.7
増減率
注)・回答企業(172社)の単純平均により算出しているため、図表1の一人当たりの支給額の増減と相違が生じる場合がある。
・下段の数値は平成27年夏調査時
図表3 一人当たりの平均支給額構成比
28年
製
造
業
28年
2
27年
2
建
設
業
28年
卸
売
業
28年
小
売
業
28年
産そ
業の
他
28年
その他産業
小売業
卸売業
建設業
製造業
全産業
全
産
業
~10万円未満
10~20万円未満
20~30万円未満
30~40万円未満
40~50万円未満
50~60万円未満
60~70万円未満
70~80万円未満
80~90万円未満
90万円以上
3
27年
19
5
32
18
34
21
27年
12
38
5
10
27年
33
18
3
7
11
2
27年
28
20%
40%
4
2
4
5
5
3
7
10
18
12
15
60%
5
12
10
23
25
2
10
18
14
27
4
11
5
27
23
12
0%
12
43
11
19
14
37
2
15
18
35
10
8
27
5
6
10
22
4 1
7
10
22
30
8
11
18
32
18
12
18
37
17
4
27年
21
12
12
80%
7
2
100%