ビジネス英文Eメール 宮本 大平:著 1 Copyright © 2015 ネイティブ英語のススメ:ビジネス英語塾 All rights reserved. Contents P.3 宛先、件名と表現集 P.6 頭語(最初の文章・敬辞) P.9 本文の基本的なルール 2 Copyright © 2015 ネイティブ英語のススメ:ビジネス英語塾 All rights reserved. 宛先、件名と表現集 ここでは、英文Eメールの宛先と件名の書き方について解説をしていきます。書き方のフ ォーマットは大体決まっています。そのため、一度覚えてしまえば、英文Eメールを書く ことはそれほど難しくはありません。それでは、以下にEメールを送るときに入力する必 要項目の解説から行います。 宛先 ここはそれほど詳しく説明は要らないと思いますが、宛先はEメール内の「TO」という 欄に入力します。また、この「TO」の下に「CC」や「BCC」という欄があります。CC とは Carbon Copy の略です。これは、メールの内容を TO 内に入力したアドレス以外の 人に送るときの参照用や、やり取りの確認用として使われます。 BCC は Blind Carbon Copy の略です。この欄に記入されたアドレスは、TO や CC の人 達は見ることができません(逆も同様です)。そのため、BCC や TO(または CC)がお 互いに知らない場合など、プライバシーの観点から使われます。 件名 Eメールを送る際は、必ず件名(Subject)も入力するようにしましょう。送る相手によ って、1日にたくさんのメールを受け取る人もいます。そのような人達のために、メール の内容をすぐに把握できるような件名をつけることが重要となります。 ここで、件名を英語で書くときの注意点を以下に記します。 件名は分かりやすさ重視で書く about, the, a などの前置詞や冠詞の使用はできるだけ避ける 相手のメールに返信するときは、最初の件名を変更しないようにする 重要または緊急性のあるメールを送るときは、IMPORTANT や URGENT(緊急)などを 最初に入力する 反対に、件名に書くべきではない事柄をいくつか紹介します。これらはフレーズ自体があ いまいなため、相手には迷惑メールと誤解することがあります。 3 Copyright © 2015 ネイティブ英語のススメ:ビジネス英語塾 All rights reserved. Congratulations! (おめでとう!) Hi! (こんにちは!) Information (お知らせ) Free (無料) Call now (すぐに電話をください) それでは、以下に件名に書く具体例をいくつかあげます。 新サービスに関する問い合わせ Inquiry about your news services 電話のお願い Request for your call 請求書番号1309 Invoice number 1309 発送の遅延についてのお詫び Apology for the shipment delay HR 会議のお知らせ HR meeting notification 来週の会議の変更 Change in the next week's meeting 予約の確認 Reservation confirmation 郵送のキャンセル Shipment cancellation ~についてありがとう Thank you for~ 連絡が遅くなってすみません Sorry for my late reply 訃報 Condolences ちょっと質問 Quick question 4 Copyright © 2015 ネイティブ英語のススメ:ビジネス英語塾 All rights reserved. ~へのご招待 Invitation to~ ~の手配 ~arrangements 内定おめでとうございます! Congratulations on your job offer! ~の送別会 Farewell party for 自己紹介 Self introduction 実際は、これ以外にもたくさんの件名の書き方があります。そのため、ネイティブの同僚 や上司が実際に書いたEメールを保存しておき、自分用の例文集を作ることが大切です。 5 Copyright © 2015 ネイティブ英語のススメ:ビジネス英語塾 All rights reserved. 頭語(最初の文章・敬辞) ここでは、英文Eメールの頭語の書き方について解説をしていきます。頭語に関しては、 ある程度パターンが決まっています。一度それを覚えてしまえば、それほど難しくはあり ません。 頭語の書き方 頭語とは、メールの最初に書く敬辞の部分を指します。これは、日本語の「拝啓」や「前 略」にあたるものです。基本的に、英文Eメールでよく使われる頭語は「Dear~」です。 ただ、この単語を使わない場合もあります。 ちなみに、国によって頭語の最後にコンマをつける場合とそうでない場合があります。例 えば、アメリカではコロン(:)を付け、イギリスや欧州ではコンマ(,)を付けます。 ただ、現在はこういったルールにはそれほど厳しくはありません(イギリスでは、コンマ を付けない人もいました)。 ・Dear の頭語の書き方 それでは、Dear を使った頭語の書き方を見ていきましょう。Dear はかなりフォーマル な書き方であり、例えば初めてメールを送る相手や顧客などへメールを送るときに使いま す。Dear の使い方は、下記の通りです。 Dear+敬称(Mr.や Mrs.、Professor など)+相手の名字 (例) Dear Mr. Potter: (ポッター様) 2人以上に書く場合は、以下のようになります。 Dear+敬称+相手の名字 and もう一人の名字 (例) Dear Mr. and Mrs. Smith, (スミスご夫妻様) 6 Copyright © 2015 ネイティブ英語のススメ:ビジネス英語塾 All rights reserved. Dear と一緒に敬称と組み合わせることはできませんので、注意が必要です。ちなみに、 Mrs.は既婚者の女性に対して使われ、Miss.は未婚女性、Ms.は既婚か未婚か不明のとき に使われます。ただ、ビジネスでは Ms.がよく使われます。 ・親しい仲で使われる頭語の書き方 これは2種類あり、1回以上会ったことのある相手と、家族や友人、そして同僚などの親 しい間柄が相手の場合です。 1回以上会ったことのある相手 Dear+相手の名前 (例) Dear Tom, 親しい間柄 (Hi / Hello)+相手の名前 (例) Hi Mark: Hello Mark: Mark: 日本人は、親しい間でもメールを打つときは名字を使います。ただ、英語で送る際は、名 字を使わないほうがよいです。よそよそしく感じてしまうため、名前を使うようにしまし ょう。 ・相手の名前や性別が分からないときの頭語の書き方 例えば、あなたが営業などで初めての企業へメールを送るとします。そのときは多くの場 合、担当者の名前や性別が分からないものです。そのため、以下のような頭語を使ってく ださい。 Dear Sir or Madam: (拝啓) もし部署名または役職名がわかるのであれば、下のように表現することもできます。 Dear Finance Director, (経理部長様) 7 Copyright © 2015 ネイティブ英語のススメ:ビジネス英語塾 All rights reserved. ・複数人に送るときの頭語の書き方 不特定多数にメールを送るときは、以下のような書き方をします。 Dear Customer, (お客様各位) Dear all, (皆様) Hi / Hello all, All, Team, 頭語の説明はこれで以上です。覚えることはそれほど多くはないので、慣れてしまえばす ぐに使いこなせるようになります。 8 Copyright © 2015 ネイティブ英語のススメ:ビジネス英語塾 All rights reserved. 本文の基本的なルール ここでは、Eメールの本文に英語で文章を書くときのポイントを解説していきます。どれ も英文メールを書くための基本的な内容ですので、ここでしっかりと勉強をしてください。 基本的なルールをおさえる それでは、英語でメールを入力するときの基本的なルールを説明していきます。 ・文章は左に揃える これは日本語と同じでもありビジネスの基本ですが、基本的には左揃えで文章を書いてく ださい。例えば、以下のようなメールはきれいではありません。 Dear Sir or Madam, I am writing to you regarding the purchase I made two days ago. The shipment of my order has not arrived yet, so could you tell me if it has already been dispatched from the warehouse? I look forward to your reply. Yours sincerely, Taihei このように、無意味なスペースが多い文章を避け、全て同じ位置から始まるようにしてく ださい。 ・1行の文字数を多くしすぎず、適切なところで改行をする また、1行の長さを約70文字に抑えるようにしましょう。もし、これ以上長くなりそう であれば改行をしてください。また、段落をつけることにも留意してください。1段落に つき、だいたい4文までが理想です。そして、段落と段落の間は1行あけることで、文章 が読みやすくなります。 9 Copyright © 2015 ネイティブ英語のススメ:ビジネス英語塾 All rights reserved. ・大文字と小文字を使い分ける これは英語の文章を書く上での基本ですが、最初の単語の頭文字は大文字にします。そし て、それ以降の文章は基本的に小文字で書くことがルールです(固有名詞などは除く)。 ただ、Eメールの中で単語や文章などを強調したい場合があります。そのときは、強調し たい単語や文章を全て大文字にするか、アスタリスク(*)で囲みます。 This shipment must NOT be delayed. This shipment must **not** be delayed. (アスタリスクは2つずつ打ちます) 例外的に、友人と携帯電話でチャットなどをする場合、文の初めの単語を小文字にするこ とがあります。ただ、ビジネスではしっかりと大文字で入力してください。 i can come on saturday. (I と Saturday をそれぞれ小文字で打っています) ・文字化けに気をつける 相手が使っているパソコンによっては、文字化けすることもあります。例えば、あなたが アメリカ人にメールを送る場合、全角の英数字や②などは文字化けする可能性があります。 そのため、メールを打つときは全て半角にする必要があります。 以上が、メール本文を書く上での基本的な注意事項となります。これらは全て、社会人で あれば誰もが知っているべきルールです。そのため、1つでも上記で書いたことが欠けて いれば、それだけでもあなたに対する信頼を落としかねません。こういった基礎をしっか りと理解し、外国人と良好な関係を築けるようになりましょう。 10 Copyright © 2015 ネイティブ英語のススメ:ビジネス英語塾 All rights reserved.
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