講師紹介 - 生化学若い研究者の会

第 43 回 夏の学校 シンポジウム・ワークショップ資料
講師の素顔
030730 改訂版
■質問項目一覧
1) メールアドレス
2) (講師近景)(セキュリティのため画質を落としてあります)
3) 略歴
4) 研究テーマと抱負
5) 趣味
6) 御自身の院生・ポスドク時代について(若手へのメッセージも)
7) 研究室の web ページ
8 月 9 日(土) 13:00-17:00
■ シンポジウム 「ヒトとは何か?」 ■
● 城石 俊彦 先生
(国立遺伝学研究所系統生物研究センター 哺乳動物遺伝研究室教授)
● 宝来 聡
先生
(総合研究大学院大学先導科学研究科生命体科学専攻教授)
● 平井 百樹 先生
(東京大学大学院新領域創成科学研究科教授)
● 松田 洋一 先生
(北海道大学先端科学技術共同研究センター教授)
● 押村 光雄 先生
(鳥取大学大学院医学系研究科機能再生医科学教授)
【講師の素顔】
: 城石 俊彦 先生
国立遺伝学研究所系統生物研究センター
3) 略歴:
1976 年 東北大学理学部生物学科卒業
1981 年 東北大学大学院理学研究科博士課程修了(理博)
1982 年 学術振興会特別研究員/米国 NIH, NICHD 留学
1984 年 国立遺伝学研究所系統生物研究センター、助手
1993 年 国立遺伝学研究所系統生物研究センター、助教授
1998 年 国立遺伝学研究所系統生物研究センター、教授
1999 年 理化学研究所ゲノム科学総合研究センター動物ゲノム機能情報研究グループプロ
ジェクトディレクター兼任
4) 研究テーマと抱負:
形態形成の遺伝的制御、形態形成を遺伝学とゲノム科学的アプローチで解明することを目
指している。
5) 趣味:
読書(特に時代小説、藤沢周平や池波正太郎が愛読書)と犬との散歩
6) 御自身の院生、ポスドク時代について(若手へのメッセージも):
研究面や将来について迷いや不安はあったが結局何とかなるだろうと楽観的に考えていた
ように思う。毎日の小さな発見に喜びを感じることが大切ではないでしょうか。
7)研究室の web ページ:
遺伝研:http://www.nig.ac.jp/labs/MamMalg/home-j.html
理研:http://www.gsc.riken.go.jp/Mouse/
【講師の素顔】
:
平井 百樹 先生
国立遺伝学研究所系統生物研究センター 哺乳動物遺伝研究室
E-mail:
3)略歴
[email protected]
1971 年東京大学大学院理学系研究科人類学専攻博士課程中途退学、同年東京
大学理学部助手、1974 年科学技術庁放射線医学総合研究所遺伝研究部研究員、1983 年
以後東京大学理学部講師、同助教授、同教授を経て、1999年より現職。
3)研究テーマと抱負 分子細胞遺伝学的方法によるゲノム解析の展開。
4)趣味
特になし。
5)御自身の院生、ポスドク時代について(若手へのメッセージも)
があった。
6) 研究室の web ページ
作成中。
研究費は無かったが夢
【講師の素顔】
: 松田 洋一 先生
北海道大学先端科学技術共同研究センター
E-mail:
mailto:[email protected]
3) 略歴:
1955 年
生まれ
1982 年
名古屋大学大学院 農学研究科 博士後期課程 修了
1982 年
科学技術庁 放射線医学総合研究所 遺伝研究部 研究員
1988 年
同研究所遺伝研究部 主任研究官
(1988 年ー1990 年 アメリカ合衆国ロズウェルパーク癌研究所 分子細胞生物部に留学)
1996 年
名古屋大学 農学部 応用生物科学科 助教授
1999 年
北海道大学理学部附属動物染色体研究施設 教授
2001 年- 北海道大学先端科学技術共同研究センター 教授
4) 研究テーマと抱負:
[研究テーマ]1)脊椎動物の進化を染色体・ゲノムの構造と機能より探る、2)脊椎動物にお
ける性染色体の分化と性決定
[抱負]DNA や遺伝子をベースにして、様々な脊椎動物種について目や綱のレベルで染色
体比較を行い、染色体に刻まれた生物の進化の歴史を読みとっていきたいと考えている。モ
ットーは、小さなことでもいいから新しい発見をする、そして研究は楽しくやる。
5) 趣味: 読書、水泳
6) 御自身の院生、ポスドク時代について(若手へのメッセージも):
染色体の形態に芸術性を感じ、また顕微鏡を覗くのが好きでしたので、終日染色体を観察し
ていました。染色体を観察するときは今でもワクワクします。(若手へのメッセージ: 好きで選
んだ研究の道ですから、大いに楽しみながら研究をやってください。小さな発見でも感動でき
る豊かな感性(研究の原点だと思います)を失わないでください。)
7) 研究室の web ページ: http://noah.ees.hokudai.ac.jp/~CRU/home.html
【講師の素顔】
:
押村 光雄 先生
鳥取大学大学院医学系研究科機能再生医科学
E-mail: [email protected]
3)略歴
4)研究テーマと抱負
北海道大学理学部附属動物染色体研究施設において,減数分裂過程における染色体分配
異常と発生異常との関わりについて学んで以来(1997 年~1974 年),これまでニューヨーク
州立ローズウェルパ-クがん研究所研究員(3 年間),東京医科歯科大学難治疾患研究所
助手(5 年間),米国立環境保健科学研究所特別研究員(4 年間),神奈川県立がんセンター
研究所主任研究員(4 年),鳥取大学医学部生命科学科教授(13 年)を歴任し,現在鳥取大
学大学院医学系研究科機能再生医科学専攻・教授。最近 15 年は,1)染色体導入法を用い
た単一ヒト染色体ライブラリーの作製,2)がん抑制遺伝子と細胞老化遺伝子のマッピングと単
離,3)新規インプリント遺伝子の単離とその発現制御の研究,4)ヒト染色体改変技術を確立
し,遺伝子発現メカニズムの研究,5)ヒト人工染色体構築,ヒト抗体産生マウスやダウン症モ
デル動物作製,6)ヒト人工染色体を用いた機能再生医療の基盤づくり,7)脳特異的に発現
する遺伝子の同定,8)神経細胞分化のメカニズムの解明などを手掛けてきた。この間,高松
宮妃がん研究基金学術賞(1993 年),日経 BP 技術賞(医療・バイオ部門)(1998 年),日本
人類遺伝学会賞(2002 年)を授賞した。今後は,これまでの研究の集大成としてクロマチン
構造と組織特異的遺伝子発現との関連を明かとし,ヒト人工染色体を利用して遺伝子・機能
再生分野に貢献したい。
5)趣味
古典歌曲から,ビートルズ,長渕剛や中島みゆきまで幅広く音楽鑑賞。また,大リーグの絵に
なるイチローのファン。
6)御自身の院生、ポスドク時代について(若手へのメッセージも)
若いころは,とにかく目の前にある課題を解決するために動いた。自分の幸せのために生き,
仕事と趣味が一緒になることが一番の幸せ。幸せは自分で知るもの,得るものであって,不幸
せを他人のせいにしない。
7) 研究室の web ページ
なし
8 月 8 日(金) 15:10-18:00
■WS2. バイオシミュレーションは生命をいかに解き明かすか?■
~バイオサイエンスのためのシミュレーション技術~
講師:冨田 勝 先生(慶應義塾大学先端生命科学研究所 所長)
講師:北野 宏明 先生(ソニーコンピュータサイエンス研究所 取締役副所長)
演題1:『E-CELL Project:細胞のコンピューターシミュレーション』
【講師の素顔】
: 富田 勝 先生
慶応義塾大学環境情報学部
慶應義塾大学先端生命科学研究所
E-mail:
[email protected]
3)略歴
1957 年 12 月 28 日東京に生まれる。
1981 年、慶応義塾大学工学部数理工学科卒業後、渡米。
ペンシルバニア州カーネギーメロン大学コンピューター科学部大学院博士課程に留学。
その後、同大学助手、助教授、準教授、同大学自動翻訳研究所副所長を歴任。
「Tomita LR 法」という高速な自然言語解析手法を考案し、
米国立科学財団(NSF)大統領奨励賞(1988)。
その後バイオインフォマティクスに研究分野を移し、細胞シミュレーションの
E-CELL プロジェクトなどの功績で、日本IBM科学賞(2002)を受賞。
1985 年にカーネギーメロン大学において情報科学の研究で Ph.D を、、
1994 年には京都大学において電気工学の研究で工学博士を、
1998 年には慶応義塾大学において分子生物学の研究で医学博士を、
それぞれ取得。
現在は、慶応義塾大学環境情報学部教授及び慶應義塾大学先端生命科学研究所所長
(兼任)。
4)研究テーマと抱負
細胞シミュレーションやメタボローム解析などの、日本発のオリジナルな研究で世界と勝負し
たいと思っています。
5)趣味
将棋4段、スキー1級、馬術(国体出場経験あり)。
それと、お遊びですが、
ボーリング、卓球、マージャン、ビリヤード
これらは研究室で大会を開くとだいたい私が優勝します。
6)御自身の院生、ポスドク時代について(若手へのメッセージも)
世界に打って出る最先端の研究をしようと思ったら、教授が上に立って学生を「指導」してい
るような研究室の雰囲気ではダメだと思います。各学生はそこそこの研究成果を出せるかもし
れないけど、確実に論文になりそうな手堅い研究ばかりになりがちで、ブレークスルーは生ま
れにくい。教授が「そんなのはやめとけ」と思うような研究が思わぬ発展を見せた時に、大ホー
ムランが生まれるのです。
Science is ultimate amusement.
サイエンスは究極の遊びです。遊び心をたっぷり持って、半分冗談で考えると、思わ
ぬよいアイデアが浮かんでくるかもしれませんよ。
7) 研究室の web ページ
http://www.bioinfo.sfc.keio.ac.jp/
演題2: 『ロバストシステムとしての生命』
【講師の素顔】
:
北野 宏明 先生
ソニーコンピュータサイエンス研究所
ERATO 北野共生システムプロジェクト、JST
NPO システムバイオロジー研究機構
慶応義塾大学理工学部
E-mail: [email protected]
3)略歴:
北野宏明 (きたの ひろあき)
1961 年埼玉県生まれ。
1984 年国際基督教大学教養学部理学科(物理学専攻)卒業後、
日本電気(株)に入社、ソフトウエア生産技術研究所勤務。
1988 年より米カーネギー・メロン大学客員研究員。
1991 年京都大学博士号(工学)取得。
1993 年ソニーコンピュータサイエンス研究所入社。
1996 年同シニアリサーチャー、
2002 年同取締役副所長。
1998 年より科学技術振興事業団 ERATO 北野共生システムプロジェクト
総括責任者兼務。システム・バイオロジー研究機構会長。
Computers and Thought Award (1993), Prix ArsElectronica (2000),
JCD デザイン賞(日本商業空間設計者協会)
(1997), 日本文化デザイン賞(2001)受賞。
4)研究テーマと抱負:
計算生物学、人工知能、超並列コンピュータ、自律ロボット、システムバイオロジー
7) 研究室の web ページ:
http://www.symbio.jst.go.jp/
8 月 8 日(金) 15:10-18:00
■WS3. 実践!科学ライティング入門~科学を伝えるということ■
講師:
林 衛 先生 (科学編集者・ジャーナリスト)
西村 尚子 先生 (サイエンスライター・元科学雑誌 Newton 編集者)
渡辺 政隆 先生 (サイエンスライター・科学技術政策研究所上席研究官)
【講師の素顔】 林 衛 先生
科学編集者,NPO サイエンス・コミュニケーション理
事(科学革命家)
E-mail : [email protected]
3)略歴:
高校卒業と区役所勤務を経て進学.大学院では地球史研究を
おこなう.1994 年から 2001 年まで岩波書店『科学』編集部に在
籍,さまざまな工夫をおこない,約 20 年続いてきた部数減に歯
止めを掛け,売り上げ部数増を果たす.ガリレオ・サイエンスシリーズ no.1『どうして、理科を
学ぶの?』(日本評論社),『ノーベル賞 100 年のあゆみ』(ポプラ社)などの編集・執筆をおこ
なう.ユニバーサルデザイン総合研究所研究員,東京大学教養学部非常勤講師,富山大学
教育学部非常勤講師などを歴任.2002 年には NPO 法人理科カリキュラムを考える会,
NPO 法人東京いのちのポータルサイトをそれぞれ理事の 1 人として設立.
4)研究テーマと抱負:
専門は,地球科学,科学ジャーナリズム論,大学評価.
科学ジャーナリズム,科学教育,科学コミュニケーションの改善を通して,21 世紀の科学革命
を!
5)趣味:
写真撮影,水泳.
6):研究室に寝泊まりしながらたくさんデータをだして多くの論文を読み,指導教官とときには
激しく対立しながら,ある時一つの発見にたどり着いたたいへん幸せな時間でした.
7)NPO「サイエンス・コミュニケーション」: http://researchML.org/SciCom/index.html
NPO 法人理科カリキュラムを考える会理事:http://www.sh.rim.or.jp/~science/
ガリレオ・サイエンスシリーズ(日本評論社):
http://aserve.procen.net/nippyo/books/bookinfo.asp?No=2015
NPO 法人東京いのちのポータルサイト理事:http://www.tokyo-portal.info/
演題:
『文章の流れ・構造を作るための考え方と実例』
【講師の素顔】
: 西村 尚子 先生
サイエンスライター
E-mail:
[email protected]
3)略歴
1967 年生まれ、神奈川県出身。1991 年、早稲田大学人間科
学部卒業。専攻は細胞生物学。卒論研究時に自分には研究生
活が合わないと考え、内定していた某製薬系会社を辞退して出版界に就職。卒業後約 10 年
にわたり、正社員として科学雑誌ニュートンの編集に携わる。その後、フリーランスのサイエン
スライターに。日経サイエンス・nature 日本版・総研大ジャーナルなどの雑誌、医学・分子生
物学関係の専門書、博物館、製薬会社資材などで、生命科学分野の仕事を手がける。
4)研究テーマと抱負
子どもを含めた一般の人を対象に、科学に関心をもってもらうためにはどうしたらよいかを追
求したい。媒体は特定せずに活動している。分野的には分子生物学が一番得意。
5)趣味
・子ども(6 歳男児)を寝かしつけた後に、一人でケーブルテレビの海外ドラマをみること
・おいしい食事をしながらワインを飲むこと
・医学や科学研究がらみの SF やホラーを読むこと
・いごごちのよい部屋を作ること
・1年に一度、海外の海辺でバカンスを過ごすこと(実現できないことも多し.....)
・そしてもちろん、仕事をすること
6)御自身の院生、ポスドク時代について(若手へのメッセージも)
・「これだけは負けない」というものを極めつつ(研究にこだわる必要はありません)、広い知
見をもつように心がけてください。そうすれば、今、先のビジョンが見えなくても、あせる必要
がなくなります。
・他人とのコミュニケーション能力を養ってください。人は一人では生きていけません。どれ
だけわかりあえるかが、研究でも仕事でもプライベートでも QOL を高めるカギになります。
演題:
『サイエンスライター グールドという存在』
【講師の素顔】
:渡辺 政隆 先生
サイエンスライター 科学技術政策研究所
E-mail:
[email protected]
3)略歴:
東京大学農学系大学院博士課程修了。
サイエンスライターとして活動する傍ら、立正大学非常勤講師、大阪女学院短大非常勤講師、
奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科客員助教授・非常勤講師等を経て、
2002 年3月から現職。鹿児島大学理学部非常勤講師も兼務。
『遺伝子の謎に挑む』(朝日選書)、『シーラカンスの打ちあけ話』(廣済堂出版)などの著書の
ほか、『ワンダフル・ライフ』(グールド著、早川書房)、『生命 40 億年全史』(フォーティ著、草
思社)、『ダーウィン』(デズモンド&ムーア著、工作舎)ほか訳書多数。
4)研究テーマと抱負:
専門は進化生物学、科学史、科学コミュニケーション。
サイエンスライター・科学コミュニケーターという仕事の市民権を確立し、科学雑誌、ポピュラ
ーサイエンス書がもっと読まれる(売れる)世の中の実現を目指したい。
5)趣味: 昔はバードウォッチング、今はフライフィッシング。
6):D 論書いときゃよかったなあ。
7)http://www.nistep.go.jp/index-j.html
8 月 9 日(土) 9:00-12:00
■WS4. 「見えるもの」「見えないもの」そして「見えたもの」■
講師: 船津 高志 先生(早稲田大学理工学部教授)
【講師の素顔】
:船津 高志 先生
早稲田大学理工学部物理学科
E-mail:
[email protected]
3)略歴
1982 年
早稲田大学理工学部物理学科卒業
1987 年
早稲田大学大学院理工学研究科博士後期課程単位取得退学
1988 年
理学博士(早稲田大学)
1986 年
早稲田大学理工学部物理学科助手
1989 年
日本学術振興会特別研究員
1991 年
科学技術庁、科学技術特別研究員
1992 年
科学技術振興技術事業団、柳田生体運動子プロジェクト、グループリーダー
1997 年
早稲田大学理工学部物理学科助教授
2002 年
早稲田大学理工学部物理学科教授 (現在に至る)
4)研究テーマと抱負
21 世紀は生物物理学の世紀です。
20 世紀は古典物理学の様々な矛盾を解決しようという根元的な問から量子力学が生まれ、
「原子とは何か、物質とは何か」を理解しようとして物理学と化学が融合しました。また、素粒
子から宇宙にいたる様々な分野で物理学は大きく発展しました。
それでは、物理学にとって未開拓な分野はどこなのでしょうか?
それは"生命"です。私たちは、生物を物理学で理解することにより"生命とは何か?"という
問いに答えようとしています。生物を理解するためには、いろいろな階層で研究する必要が
あります。一番下の階層は蛋白質や DNA といった生体分子が働いている階層です。それら
が集まって、生体超分子、細胞、器官などが作られ、さらには個体、社会、生態系が構成され
ています。私たちは、最小機能単位である「生体分子」の階層と、生命としての機能が初めて
発現する「細胞」の階層に焦点をあて、生体分子がどのようなメカニズムで機能しているの
か?集合してどのようにシステムを構築しているのか?を明らかにしたいと考えています。
5)趣味
特に思いつきませんが、本物とソフトウエアの熱帯魚の世話を楽しんでいます。
6)御自身の院生、ポスドク時代について(若手へのメッセージも)
自分が心から面白いと思って行った研究だけが、代表的な研究として残りました。
楽しみながら研究しましょう。
7) 研究室のホームページの URL
http://classes.web.waseda.ac.jp/z-funatsu01/index.html
8 月 9 日(土) 9:00-12:00
■WS5. バイオ政治学入門■
~ 大学院生が研究者になるためのノウハウ ~
講師: 白楽ロックビル 先生(お茶の水女子大助教授)
【講師の素顔】
: 白楽ロックビル 先生
お茶の水女子大学
E-mail:
[email protected]
3)略歴
1969 年
埼玉大学理工学部生化学科卒業
1974 年
名古屋大学大学院博士課程分子生物学専攻卒業、理学博士
1976 年
筑波大学生物科学系講師
この間、1980~82 年、アメリカ NIH・国立がん研究所・分子生物学部に 2 年間留学
1985 年
お茶の水女子大学理学部生物学科助教授
この間、1995 年、アメリカ NIH・国立がん研究所の研究費配分事務局に 5 ヵ月間留学。
1995~96 年 オーストラリア・ウーロンゴン大学・研究政策センターに 5 ヵ月間留学。
4)研究テーマと抱負
細胞生物学とバイオ政治学
細胞生物学では、細胞接着分子のタンパク質レベルの研究をしてきた。現在、研究室のリノ
ベーション中で、細胞接着をトータルに捉える研究を計画中。
バイオ政治学。主旨は「バイオ研究技術を国民の幸福に結びつけるにはどうしたらよいか?」。
そのための理論と方法を確立し、実行する。
対象は、バイオ研究がらみの「バイオ研究動向分析、科学政策、研究体制、社会とのコミュニ
ケーション、研究者倫理、研究評価、生命倫理、科学哲学、知的財産権」。
バイオ政治学では「新発見」や「新発明」だけでなく、「バイオ研究の新しい観点・価値観の提
示」、「21 世紀の新しい社会体制の構築」、「政策に反映する行動」を目指す。
抱負:バイオ政治学で男子院生も育てたい。女子大では無理?
5)趣味
●映画・・・今のお気に入りは、シャーリーズ・セロン
●カメラ・・・父親の遺伝 (遺伝するかあ?)
●妻・・・この人の行動や発想もユニーク
6)御自身の院生、ポスドク時代について(若手へのメッセージも)
大学院生とポスドク時代は、名古屋大学・理・分子生物学(通称、“ブンシ”)に在籍していた。
当時の“ブンシ” は、大学院生が「生意気」なことで全国的に有名だった。ガキのクセに、有
名な先生を「さん」付けで呼び、学会ではでかいカオして質問し、集中講義にきた有名教授を
質問攻めにし、ノーベル賞級の学者が外国から来ても「フン」てなもんだった。そのうち俺たち
が日本のバイオを背負って立つ。教官どもは研究費をしっかり取ってこい。俺たちが世界的
な成果を出してやるから。とほざいていた。今思うに、いろいろ、問題のあった院生・ポスドク
達の 1 人だったと思う。しかし、スバラシイ指導者、先輩達、友人達がたくさんいて、ホント~に
幸せだったヨ。
7) 研究室の web ページ
http://www.haklak.com/
8 月 9 日(土) 9:00-12:00
■WS6. 遺伝子の発現制御と生活習慣病-転写因子と代謝異常-■
講師: 島野 仁 先生(筑波大学臨床医学系内科講師)
講師: 亀井 康富 先生(独立行政法人国立健康・栄養研究所生活習慣病研究部)
演題1:
『遺伝子の発現と生活習慣病』
【講師の素顔】
:島野 仁 先生
筑波大学臨床系内科
E-mail:
[email protected]
3)略歴
昭和59年3月 東京大学医学部卒業
昭和59年6月 東京大学医学部附属病院第4,3内科研修
昭和61年6月 東京大学医学部附属病院第三内科入局
平成 4年4月 日本学術振興会特別研究員
平成 5年4月 東京大学医学部附属病院第三内科助手
同 5年10月 米国テキサス大学サウスウェスタンメディカルセンター
分子遺伝学部 留学
平成10年8月 東京大学医学部糖尿病代謝内科
医薬品機構特別研究員
平成12年9月 筑波大学臨床医学系内科講師 (至 現在)
平成14年
タラセンター研究プロジェクトリーダー
4)研究テーマと抱負
糖脂質代謝を中心としたエネルギー代謝分子メカニズム、特に脂肪酸合成制御の転写調節
機構の解明に焦点をあてて研究を展開しています。 細胞、組織、個体は過剰なエネルギー
をどのようにセンスし、脂質合成を制御していくのかを解明したいと考えています。 そこに関
わる遺伝子の発現調節はエネルギー代謝転写因子群の複雑で精巧なネットワークにより保
たれています。 そのバランスの破綻が生活習慣病の発症につながるという仮説のもと、エネ
ルギー代謝調節機構の解明と生活習慣病の治療法の開発、動脈硬化症の予防につながる
ことを期待しています。
6)御自身の院生、ポスドク時代について(若手へのメッセージも)
ダラスの Goldstein, Brown 研究室での留学経験は、サイエンスに対する妥協を許さない真
摯な姿勢を学ぶよい機会でした。既存の常識や概念にとらわれずセレンディピティを磨くこと
が大切と思います。
7) 研究室の web ページ 作製中
演題 2:
『核内受容体コファクターによる脂肪形成の制御』
Adipose formation by cofactor proteins of nuclear receptors
【講師の素顔】
: 亀井 康富 先生
独立行政法人国立健康・栄養研究所、生活習慣病研究部
科学技術振興事業団さきがけ研究21
E-mail:
[email protected]
3)略歴
1994 年
京都大学大学院農学研究科博士後期課程食品工学修了
1994 年
カリフォルニア大学医学部
1997 年
大阪バイオサイエンス研究所
2001 年
国立健康・栄養研究所、生活習慣病研究部
2001 年
科学技術振興事業団さきがけ研究21
4) 「核内レセプターコファクターによる脂肪形成制御」
6) 身体に気をつけてがんばってください。
7) 研究室の web ページ
http://www.nih.go.jp/eiken/index.html
http://www.cellfunction.jst.go.jp/
8 月 10 日(日) 9:00-12:00
■WS7.金属の生体内で働くからくり■
講師:櫻井 武先生(金沢大学理学部化学科教授)
講師:小谷 明先生(名古屋大学大学院理学研究科物質理学専攻助教授)
演題 1:
『酵素は微量遷移金属をどのように利用しているか』
~マルチメタルセンターを有する酵素の構造と機能~
銅,鉄における遺伝子構造,発現,酵素構造,反応機構およびその応用
【講師の素顔】
: 櫻井 武 先生
金沢大学理学部化学科
E-mail:
[email protected]
3) 略歴
昭和25年 兵庫県尼崎市生まれ
昭和48年 大阪大学基礎工学部合成化学科卒業
昭和50年 大阪大学大学院基礎工学研究科修士課程化
学系化学専攻修了
昭和53年
同 博士課程修了(工学博士)
昭和53年4〜5月 日本学術振興会奨励研究員
昭和53年6月
大阪大学教養部助手
昭和58〜59年 Oregon Health Sciences University, School of Medicine
Research Associate (H.S. Mason Lab)
昭和63年 金沢大学教養部助教授
平成7年
金沢大学薬学部助教授
平成8年
岡崎国立共同研究機構 分子科学研究所助教授
平成10年 金沢大学大学院自然科学研究科生命科学専攻助教授
平成12年 金沢大学理学部化学科生物化学教室教授
4)研究テーマと抱負
金属イオンの関与した生化学
マルチ銅オキシダーゼの構造・反応機構・機能改変
窒素酸化物の変換
生体電子移動反応
生命現象に関わる30近い元素の2/3は金属イオンです。文字通り「分子生物学」を分子
レベルで実践するためには生化学分野における金属イオンの評価をもっと高めなけれ
ばいけないと思っています。
5) 趣味
暇がないのでほとんど無趣味(暇がないというのは能のない証拠という人もいますが)
クラシック音楽の鑑賞(金沢にはなかなかいい演奏家がまわってこない)
6) 御自身の院生・ポスドク時代について(若手へのメッセージも)
この道一筋というのもいいけれども、興味の対象や専門をあまりにも早い時期に決めつ
けない方がいいと思います。時代の変化に対応できるようつねに守備範囲をひろげてお
くこと、価値判断基準を固定化しないことが大切です。
7) http://chem.s.kanazawa-u.ac.jp/bio/index.htm
講演2: 『生体金属分子化学入門』
【講師の素顔】:小谷 明 (odani akira)先生
名古屋大学物質国際研
E-mail:
[email protected]
3) 略歴
昭和47年 大阪大学薬学部製薬化学科入学
昭和51年 大阪大学薬学部製薬化学科卒業
昭和51年 大阪大学大学院薬学研究科薬品化学専攻入学
昭和56年
大阪大学大学院薬学研究科薬品化学専攻修了
(学位論文「混合アミノ酸パラジウム(II)錯体に関する研究」)
昭和56年
金沢大学薬学部助手(薬品分析学山内教授)
昭和62年
名古屋大学理学部助手に配置換(化学科無機化学第二山内教授)
平成 7年
名古屋大学理学部助教授に昇任
平成 7年
名古屋大学大学院理学研究科助教授に改組
平成11年
名古屋大学物質科学国際研究センタ-助教授に改組
現在に至る
4) 研究テーマと抱負
1.金属制癌剤の開発
2.フィチン酸金属錯体と加水分解酵素フィターゼの化学
3.銅-ペプチド化学(シャペロン,プリオンなど)
現在もっとも力を入れているのが(1)です。
生命のからくりがわかれば,簡単簡単と生体機能を司る弱い相互作用の熱力学研究から
入って,今ごろはへへんと開発が進んでいるはずだったのですが,行けども行けどもジャン
グルの中。生命の奥深さを楽しんで(?)います。
5) 趣味
昔(学生):天文(惑星,流星),旅行
(助手):子供と一緒
今:食べ歩き
6)御自身の院生、ポスドク時代について(若手へのメッセージも)
私はポスドク経験ないので院生経験から
何事もとことんやってみよう。
それが手に職がないとできない
一生の宝物。
7) web ページ
渡辺研
http://bioinorg.chem.nagoya-u.ac.jp/
8 月 10 日(日) 9:00-12:00
■WS8.遺伝子、シナプス、脳:遺伝子発現から見た脳■
講師: 山森 哲雄 先生(基礎生物学研究所教授)
【講師の素顔】山森 哲雄 先生
基礎生物学研究所
E-mail:
[email protected]
3)略歴
昭和56年3月京都大学理学博士
昭和56年10月ー昭和61年2月 コロラド大学分子細胞発生学科研究員
昭和61年3月ー平成3年2月
カリフォルニア工科大学生物学科上級研究員
平成3年3月ー平成4年11月
理化学研究所国際フロンテイア研究員
平成4年11月ー平成6年3月
理化学研究所国際フロンテイア
思考ネットワークチーム 副チームリーダー
平成6年4月ー
基礎生物学研究所 種分化第一研究部門 教授
平成7年11月-平成10年10月 京都大学理学研究科連携併任教授
4)研究テーマと抱負
記憶と脳の進化機構。大脳皮質の形成と機能のメカニズムを分子レベルから解明した
い。
5)趣味:
スキー、読書
6)御自身の院生・ポスドク時代について: 要旨に書いた通りです。
7) http://www.nibb.ac.jp/~divspe1/
~2003 ワークショップリスト~
WS
タイトル
オーガナイザー
WS1 バイオ院生&ポスドクのための新しい 沖本優子(羊土社)
キャリアパス
講師
北川 全 先生
荻野 幹治 先生
WS2 バイオシミュレーションは生命をいか 白水崇(愛知がんセ 冨田 勝 先生
に解き明かすか?
ンター)
北野 宏明 先生
WS3 実践!科学ライティング入門~科学 NPO サイエンスコミ 林 衛 先生
を伝えるということ
ュニケーション
西村 尚子 先生
渡辺 政隆 先生
WS4 「見えるもの」「見えないもの」そして 飯塚怜(東京農工大 船津 高志 先生
「見えたもの」
院)
WS5 大学院生が研究者になるノウハウ
NPO サイエンスコミ 白楽ロックビル 先生
ュニケーション
榎木 英介 先生
WS6 遺伝子の発現制御と生活習慣病-転 青 山 久 範 ( 筑 波 大 島野 仁 先生
写因子と代謝異常-
WS7 金属の生体内で働くからくり
院)
亀井 康富 先生
市川祐介(名大院)
小谷 明 先生
櫻井 武 先生
WS8 遺伝子・シナプス・脳~遺伝子発現か 後藤純一(東大院)
山森 哲雄 先生
ら見た脳~
WS9 「分析と統合」、「個別と総体」、「選択 富田悟志(三菱生命 西垣 功一 先生
と網羅」などを軸とする“研究方法の 研)
研究”
■第 43 回夏の学校企画局■
藤井健吉(北大院医 遺伝子病制御研究所 D2)
飯塚怜(東京農工大院工 生命工学専攻 D2)
影山俊一郎(東大院新領域創成科学研究科 D1)