基本計画書 - 東京医科大学

別記様式第2号(その1の1)
基 本 計 画 書
基
事
計
項
画
フ
の
リ
設
区
ガ
置
フ
大
リ
学
ガ
の
名
学
の
目
計
記
画
入
分
研究科の専攻の設置
ナ
ガッコウホウジン トウキョウイカダイガク
者
学校法人 東京医科大学
欄
備
ナ
トウキョウイカダイガクダイガクイン
称
東京医科大学大学院(Tokyo Medical University Graduate School of Medicine)
考
東京都新宿区新宿6丁目1番1号
大 学 本 部 の 位 置
大
本
学校法人に基づき,学術の倫理及び応用を教授研究し,その深奥を究めて,
文化の進展に寄与することを目的とする
的
医科学に係る様々な分野において幅広く深い学識と高い倫理観を持ち,学際
分野へも対応可能な専門的研究能力並びに卓越した技能を有する高度専門職
者を育成すこ とを目的とする
修業 入学 編入学 収容
学位又
開設時期及
新設学部等の名称
所 在 地
年限 定員 定 員 定員
は称号
び開設年次
医学研究科
年 月
年次
年
人
人
(Graduate School of
第 年次
人
Medicine)
医科学専攻
(Division of
修士(医科学) 平成25年4月 東京都新宿区
2
-
10
20
Medical Sciences)
新宿6丁目1番1号
第1年次
新設学部等の目的
新
設
学
部
等
の
概
要
計
10
同一設置者内における
変
更
状
況
(定員の移行,名称の
変
更
等
)
教育
課程
-
・平成25年4月 医学部に看護学科を設置予定
新設学部等の名称
講義
20科目
医学研究科医科学専攻
開設する授業科目の総数
演習
実験・実習
1科目
0科目
学 部 等 の 名 称
教
新
20
医学研究科 医科学専攻(修士課程)
教授 准教授
20人
11人
(20)
(11)
計
21科目
専任教員等
助教
講師
10人
0人
(10)
(0)
卒業要件単位数
30 単位
計
41人
(41)
兼
任
助手 教 員 等
0人
1人
(0)
(1)
設
員
組
分
既
計
医学研究科 形態系専攻
医学研究科 機能系専攻
織
医学研究科 社会医学系専攻
医学研究科 内科系専攻
の
設
医学研究科 外科系専攻
医学研究科 社会人大学院・臨床研究系
概
医学研究科 社会人大学院・研究系
分
要
計
合 計
職 種
教
員
以
外
の
職
員
の
概
要
事
務
職
員
技
術
職
員
図
そ
書
の
館
専
他
門
の
計
職
職
員
員
0人
20人
11人
10人
41人
(20)
(10)
(0)
(41)
(11)
3人
0人
2人
3人
8人
(3)
(0)
(2)
(3)
(8)
0人
1人
0人
4人
3人
(0)
(4)
(3)
(0)
(1)
1人
0人
3人
0人
4人
(3)
(0)
(0)
(4)
(1)
4人
3人
4人
0人
11人
(4)
(3)
(4)
(0)
(11)
4人
10人
1人
8人
23人
(1)
(23)
(8)
(10)
(4)
88人
28人
32人
4人
24人
(88)
(32)
(28)
(4)
(24)
10人
3人
26人
3人
10人
(10)
(3)
(10)
(3)
(26)
61人
34人
58人
11人 164人
(61)
(34)
(164)
(58)
(11)
45人
68人
11人 205人
81人
(205)
(45)
(68)
(81)
(11)
専 任
兼 任
380人
314人
(314)
(373)
2,613人
156人
(2,613)
(156)
16人
3人
(15)
(3)
69人
202人
(202)
(69)
675人
3,078人
(675)
(3,070)
1
0人
(0)
0人
(0)
0人
(0)
0人
(0)
0人
(0)
0人
(0)
0人
(0)
0人
(0)
0人
(0)
0人
(0)
計
1人
(1)
0人
(0)
0人
(0)
0人
(0)
0人
(0)
0人
(0)
0人
(0)
0人
(0)
0人
(0)
1人
(1)
694人
(687)
2,769人
(2,769)
19人
(18)
271人
(271)
3,753人
(3,745)
【基礎となる学
部】医学部医学
科
専 用
区 分
校
地
等
校 舎 敷 地
小
そ
の
合
1,320㎡
2,891㎡
0㎡
計
49,053㎡
15,833㎡
0㎡
他
158,559㎡
0㎡
0㎡
計
207,612㎡
15,833㎡
57,880㎡
0㎡
0㎡
共用する他の
学校等の専用
0㎡
(42,199㎡)
(0㎡)
(0㎡)
専 用
校 舎
講義室
教室等
27
新設学部等の名称
医学研究科
医科学専攻
計
図書館
共 用
実験実習室
演習室
55
9
八王子医療セン
60,675㎡ ター一部借地
借用面積:
4,211㎡ 12,094㎡
64,886㎡ 借用期間:30年
158,559㎡ 東京医科大学
223,445㎡ 看護専門学校
240名 860㎡
計
57,880㎡
(42,199㎡)
語学学習施設
2
1
(補助職員3人)
(補助職員1人)
大学全体
室 数
医学研究科医科学専攻
室
41
274席
2,414㎡
―
500千円
第2年次
500千円
第3年次
第4年次
第5年次
第6年次
―
―
―
―
経費
―
0千円
0千円
経 費 の の見 共 同 研 究 費 等
見 積 り 積り 図 書 購 入 費 1,500千円 1,500千円 1,500千円
及び維
設 備 購 入 費 1,000千円 2,000千円 2,000千円
持方法
の 概 要 学生1人当り
第1年次
第2年次
第3年次
納付金
500千円
400千円
― 千円
学生納付金以外の維持方法の概要
大学全体
テニスコート2面
1,666㎡
開設前年度 第1年次
教員1人当り研究費等
300,000冊
体育館以外のスポーツ施設の概要
面積
区 分
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
第4年次
― 千円
―
第5年次
― 千円
―
第6年次
― 千円
医療収入、補助金収入、寄付金収入 等
称 東京医科大学
修業 入学 編入学 収容
学位又
定 員 開設
所 在 地
学 部 等 の 名 称
年限 定員 定 員 定員
は称号
超過率 年度
年次
年
人
人
倍
医学部
医学科
6
120
0
720 学士(医学) 0.94 昭和27年 東京都新宿区新宿
大学院医学研究科
4
68
272 博士(医学) 0.49 昭和32年 6丁目1番1号
0
形態系
10
40
0.17
0
機能系
10
40
0.02
社会医学系
0
4
16
0.12
内科系
0
10
40
0.10
外科系
0
10
40
0.22
社会人大学院・臨床研究系
0
20
80
1.16
社会人大学院・研究系
4
0
16
1.18
名 称 東京医科大学病院
名 称 東京医科大学茨城医療センター
目 的 診療及び臨床実習
目 的 診療及び臨床実習
所 在 地 東京都新宿区西新宿6-7-1
所 在 地 茨城県稲敷郡阿見町中央3-20-1
設置年月 昭和6年5月
設置年月 昭和24年9月
規 模 等 土地 23,380㎡
規 模 等 土地 66,846㎡
建物 92,715㎡
建物 57,762㎡
病床数 1,015床
病床数 501床
大
学
の
附属施設の概要
申請研究科全体
図書
学術雑誌
標本
視聴覚資料 機械・器具
〔うち外国書〕 〔うち外国書〕 電子ジャーナル
点
点
冊
種 〔うち外国書〕
点
23,574
大学全体で共用
1,363
222
119,754〔21,736〕 1,636〔281〕 6,849〔5,199〕
(20,180 (190)
(117,854〔21,236〕) (1,614〔269〕) (6,846〔5,196〕) (1,273)
)
23,574
1,363
222
119,754〔21,736〕 1,636〔281〕 6,849〔5,199〕
(20,180 (190)
(117,854〔21,236〕) (1,614〔269〕) (6,846〔5,196〕) (1,273)
)
面積
収 納 可 能 冊 数
閲覧座席数
体育館
既
設
大
学
等
の
状
況
計
情報処理学習施設
新設学部等の名称
専 任 教 員 研 究 室
図
書
・
設
備
12,942㎡
47,733㎡
運 動 場 用 地
共用する他の
学校等の専用
0㎡
共 用
名
名 称 東京医科大学
八王子医療センター
目 的 診療及び臨床実習
所 在 地 東京都八王子市館町1163
設置年月 昭和55年4月
規 模 等 土地 96,013㎡
建物 47,084㎡
病床数 616床
名 称 東京医科大学医学総合研究所
目 的 医学研究
所 在 地 東京都新宿区新宿6-1-1
設置年月 平成22年1月
規 模 等 土地 15,833㎡
建物 317㎡
2
別記様式第2号(その2の1)
教 育 課 程 等 の 概 要
(医学研究科医科学専攻)
単位数
授業形態
専任教員等の配置
科目
配当 必 選 自 講 演
教
准 講 助 助
実
授業科目の名称
区分
年次 実 験 教 習
・ 授 授 師 教 手
修 択 由 義 習
医学特論Ⅰ
1前 1
○
7
(総論)
専
門
科
目
備考
オムニバス
医学特論Ⅱ
(生命倫理)
1前
1
○
1
1
オムニバス
医学特論Ⅲ
(医学英語)
1前
1
○
2
3
オムニバス
医学特論Ⅳ
(医科学一般)
1前
1
○
1
1
基礎生命科学特論
1前
2
○
分子細胞生物学特論
1前
2
○
1
1
オムニバス
分子病態学特論
1前
2
○
3
1
オムニバス
生体機能医学特論Ⅰ
(分子生理学)
1前
2
○
2
1
オムニバス
生体機能医学特論Ⅱ
(分子病理学)
1前
2
○
1
1
オムニバス
生体機能医学特論Ⅲ
(神経解剖学)
1前
2
○
1
2
オムニバス
生体機能医学特論Ⅳ
(分子薬理学)
1後
2
○
1
1
1
オムニバス
生体機能医学特論Ⅴ
(感染症学)
1後
2
○
1
1
生体機能医学特論Ⅵ
(分子免疫学)
1後
2
○
1
公衆衛生学特論
1後
2
○
1
生体病態医学特論Ⅰ
(リウマチ膠原病・神経内科学)
2前
1
○
2
生体病態医学特論Ⅱ
(生体侵襲制御学)
2前
1
○
1
生体病態医学特論Ⅲ
(循環器病学)
2前
2
○
3
生体病態医学特論Ⅳ
(呼吸器・甲状腺学)
2前
2
○
1
医療安全管理学特論
2前
2
○
1
医学教育学特論
2前
2
○
2
医科学特別研究
1〜2
合計(21科目)
学位又は称号
―
修士(医科学)
4
28 10
0
30単位以上を修得し、かつ、必要な研究指導を受けたうえで、修
士論文の審査及び最終試験に合格することとする。
オムニバス
1
オムニバス
2
オムニバス
3
オムニバス
オムニバス
オムニバス
2
オムニバス
兼1 オムニバス
○
12
―
20 11 10
学位又は学科の分野
卒業要件及び履修方法
1
1
9
0
0
兼1
医学関系
授業期間等
1学年の学期区分
2学期
1学期の授業期間
15週
1時限の授業時間
90分
―
別記様式第2号(その3の1)
(医学研究科医科学専攻)
科目
授業科目の名称
区分
専
門 医学特論Ⅰ
科 (総論)
目
専
門 医学特論Ⅱ
科 (生命倫理)
目
専
門 医学特論Ⅲ
科 (医学英語)
目
専
門 医学特論Ⅳ
科 (医科学一般)
目
授 業 科 目 の 概 要
講義等の内容
備考
(概要)現在の医科学の現状特に医学研究の最新技術(遺伝工
学、動物実験のどの基本技術に加えて、最先端の医科学の概念
や技術を理解し、今後の進むべき姿について自らの考えを述べ
ることができる。
(オムニバス方式/全8回)
( 9 水口純一郎/1回)医科学研究の基本的知識を紹介する。
臨床観察からベンチサイド研究まで。
( 8 宮澤啓介/1回)トランスレーショナルリサーチの概念を
理解させ、同研究の例を悪性腫瘍研究の分野での業績を紹介し
今後の展望をしめす。
( 1 松岡正明/1回)動物実験の進歩と発展を概説し、医科学
研究における動物実験の意義を主に疾患の動物モデルを通じて
示す。
( 5 松本哲哉/1回)近年新たに発生した、エイズ、SARS、イ
ンフルエンザなどについて病原体研究の医学における意義を理
解させる
( 4 黒田雅彦/2回)再生医療の最先端としてiPS細胞研究を紹
介し、その最先端研究の現状を通じて、医科学研究のあり方を
理解させる。病理診断学の進歩を概観し、それが医学の発展に
もたらした効果を病理研究の観点から理解させる。
( 6 金子清俊/1回)恐牛病を取り上げプリオン研究の現状を
しめす。
(20 善本隆之/1回)免疫学の進歩と免疫学的疾患の治療法の
進歩の解説する。
オムニバス方式
(概要)医療・医科学に関連した倫理的問題について、多様な
意見に配慮しながら、基本的な判断能力を身につける。
(オムニバス方式/全8回)
(22 黒須三惠/7回)生命倫理と医療一般について、個別の倫
理問題に即して基礎から応用まで、概説し、応用として演習を
行う。
( 4 黒田雅彦/1回)とくに先端医科学研究の観点から生命倫
理を概説する。
オムニバス方式
(概要)医学専門用語(Technical terms)を理解し、論文を読
みこなすReading abilityの獲得に向けた基礎的内容を修得し、
執筆の原則を理解する。
(オムニバス方式/全8回)
(26 BREUGELMANS/3回)医学英語入門及び医学英語の専門的な
用語を習得する。
(23 小林 了/ 7 八谷如美/ 1 松岡正明/各1回)各分野の
実際の医学論文の読解演習。
( 5 松本哲哉/2回)医学論文の執筆方法を例を挙げて説明
し、演習として実際行わせる。
オムニバス方式
(概要)医学研究遂行の基礎となる化学や生物学の概念を理解
する。また、生物発生の基本を学ぶ。さらに、医学研究に必須
な医療統計の基本を学ぶ。
(オムニバス方式/全8回)
( 2 荒井貞夫/2回)生命体構成分子を化学の観点から説明す
る。
(32 太田一正/2回)医学研究の基礎としての生物学と発生学
について解説する。
(21 神田茂雄/4回)医学統計について解説する。
オムニバス方式
1
(医学研究科医科学専攻)
科目
授業科目の名称
区分
専
門
基礎生命科学特論
科
目
専
門
分子細胞生物学特論
科
目
専
門
分子病態学特論
科
目
専
門 生体機能医学特論Ⅰ
科 (分子生理学)
目
専
門 生体機能医学特論Ⅱ
科 (分子病理学)
目
授 業 科 目 の 概 要
講義等の内容
備考
(概要)基礎生命科学の詳細な知識なしには医学を理解するこ
とは不可能である。生命医科学を学ぶための基礎となる生命現
象の共通の原理や仕組みを習得するとともに,科学的に理解す
る態度を身につける。(全15回)
(概要)医学における諸疾患を理解するためには分子レベルで
細胞に関する生命現象を理解する必要がある。本科目では遺伝
子分子生物学的な側面および生化学的な側面から細胞現象を理
解する。本科目によって習得された知識はまた、医学研究の有
力な方法論となる。(オムニバス方式/全15回)
( 8 宮澤啓介/10回)医科学研究の観点から分子生物学的総論
および各論、細胞内情報伝達系を講義する。
(25 山根基輝/5回)蛋白質化学を中心として生化学の各論を
講義する。
オムニバス方式
(概要)分子細胞生物学的な側面から。生命医科学の基礎であ
る遺伝学の正確な知識に基づき,疾患の成因を遺伝子や蛋白質
などの分子レベルでの異常としてとらえ,その最新治療法を理
解する。
(オムニバス方式/全15回)
(18 大屋敷純子/5回)遺伝子変異疾患について概説する。
(20 善本隆之/5回)免疫疾患の分子生物学について最先端の
部分まで解説する。
(19 中島利博/3回)最先端の分子標的治療法特にリウマチ性
疾患についての最先端治療法を紹介する。
(31 稲津正人/2回)代表的な生活習慣病について解説する。
オムニバス方式
(概要)神経細胞におけるオルガネラの構造と機能の詳細な知
識を学び、細胞内での蛋白質の合成不良で生じるさまざまな疾
患の病態について、プリオン病を中心に理解することを目標と
する。また、これら蛋白質高次構造異常で生じる疾患の治療法
について、現状およびこれからの研究を視野に入れ、自ら理解
する。さらに、基礎科学としての細胞内での蛋白質の合成・輸
送経路をより深く学習し、原著論文の理解、作成、および研究
成果のプレゼンテーション能力を身につける。
(オムニバス方式/全15回)
( 6 金子清俊/1回)臨床の現場に即したプリオン病の治療の
現状について概説・担当する。
(24 佐々木光美/1回)細胞の構造と機能について、基礎知識
の講義を担当する。
( 7 八谷如美/13回)プリオン病をはじめとした神経変性疾患
の病因・病態総論を担当する。
オムニバス方式
(概要)分子診断のための細胞生物学、分子生物学的な手法を
習得すると同時に疾患の疾患の原因となる、分子メカニズムを
最先端の研究に至るまで理解する。また、より精度の高い分子
診断の手法や標的分子について研究する。
(オムニバス方式/全15回)
( 4 黒田雅彦/10回)分子病理学総論や分子病理学的解析法や
分子診断法を担当する。また、最先端の病理学的研究について
概説する。
(35 倉田 厚/5回)発がんのメカニズムや、がんと細胞周期
など、腫瘍学における分子病理学研究について担当する。
オムニバス方式
2
(医学研究科医科学専攻)
科目
授業科目の名称
区分
専
門 生体機能医学特論Ⅲ
科 (神経解剖学)
目
専
門 生体機能医学特論Ⅳ
科 (分子薬理学)
目
専
門 生体機能医学特論Ⅴ
科 (感染症学)
目
専
門 生体機能医学特論Ⅵ
科 (分子免疫学)
目
授 業 科 目 の 概 要
講義等の内容
備考
(概要)我々が自分自身について考えるとき、すなわち、どの
ように感じ、考え、行動するのかを考えるときには、神経系の
構造と機能を理解することが不可欠である。本科目では、ま
ず、我々の脳の働きについて概観した後、神経組織の構造を肉
眼レベル及び顕微鏡レベルで解説する。その後、感覚、運動、
情動、記憶における神経系の役割について説明する。最後に、
複雑な神経系がどのようにして形成されるのかを、最先端の知
識も含めて講義する。
(オムニバス方式/全15回)
( 3 石 龍徳/11回)神経科学のイントロダクションと神経解
剖学一般の講義を担当する。また、情動と記憶、神経発生学に
ついては最近の研究を紹介する。
(34 北村泰子/2回)体性感覚の基礎知識と痛覚に関する最近
の研究を講義する。
(33 北澤宏理/2回)神経の興奮伝導・シナプス伝達に関する
基礎知識とシナプス可塑性に関する最近の研究を講義する。
オムニバス方式
(概要)生命医科学の正確な知識に基づき「科学的な視点か
ら」薬物療法の基礎と本質を学ぶことが目標である。生体の生
理的状態と病的状態の理解に基づき、疾患に対する治療薬の作
用メカニズム(薬理作用)を分子、細胞、組織、個体レベルに
おいて理解する。さらに、現代薬理学の現状と問題点と未来の
創薬における課題を理解する。また、薬理学の新しい知識を自
己学習できる基礎を身につける。(オムニバス方式/全15回)
( 1 松岡正明/12回)薬理学総論やほとんどの臓器薬理学を担
当する。また、最先端の薬理学的研究について概説する。
(31 稲津正人/2回)薬物体内動態と臓器別薬理学のうち麻酔
薬薬理を担当する。
(36 橋本祐一/1回)臓器別薬理学のうち中枢神経系薬理学を
担当する。
オムニバス方式
(概要)感染症は生体内で微生物が増殖し、それに対する免疫
や炎症反応に伴ってさまざまな症状が表れる疾患である。その
ため、微生物を十分に知ることも重要であるが、さらにそれに
対する生体側の防御機構を学ぶことも欠かせない。本講義では
微生物と生体側の両面から感染症をとらえ、その病態を理解し
てもらうことを目標としている。さらに引き感染症の予防や治
療、感染対策についても基本的な知識を修得する。また新興感
染症や感染症研究の最先端についても解説する。
(オムニバス方式/全15回)
( 5 松本哲哉/13回)感染症一般について解説する。
(23 小林 了/2回)主にウィルスについて解説する。
オムニバス方式
(概要)免疫システムの特徴を理解すると共に、免疫が関与し
ている疾患の病態についてその基礎から最先端研究に至るまで
学ぶ。
(オムニバス方式/全15回)
( 9 水口純一郎/8回)免疫学総論について概説する。
(37 浅倉英樹/3回)自己免疫及び感染免疫学を担当する。
(38 天野(高田)栄子/4回)腫瘍免疫及びアレルギー学(気
管支喘息を含む)を担当する。
オムニバス方式
3
(医学研究科医科学専攻)
科目
授業科目の名称
区分
授 業 科 目 の 概 要
講義等の内容
備考
(概要)社会的存在として、人の出生から死亡に至るライフス
タイルの中で、様々な事象を医学的側面と社会的側面から考究
し、社会医学的対応の技術を学ぶ。
(オムニバス方式/全15回)
(10 井上 茂/4回)研究の倫理、疫学研究の研究法・デザイ
ンを担当する。
(39 大谷(安部)由美子/4回)国民の健康水準、地域保健活
動、保健医療行政、疫学研究における各種統計手法を担当す
る。
(40 小田切(権田)優子/4回)精神保健福祉、生活環境保
健、産業保健などを担当する。
(41 髙宮朋子/3回)予防医学・健康増進・生活習慣病対策、
老人医療と福祉・介護、食品保健・感染症を担当する。
オムニバス方式
(概要)リウマチ膠原病および神経疾患の診療を行う上で必要
な疫学、病態生理、治療薬の薬理作用、大規模臨床試験により
得られたエビデンス等を理解し、病状のみならず個々の患者の
心理的・社会的状況に配慮した治療を行うことの出来る臨床能
専
力を身につける。また、新しい知識を自己学習できる基礎を身
生体病態医学特論Ⅰ
門
(リウマチ膠原病・神 につける。
科
(オムニバス方式/全8回)
経内科学)
目
(28 沢田哲治/4回)リウマチ膠原病を担当する。
(27 内海裕也/4回)神経疾患を担当する。
オムニバス方式
専
門
公衆衛生学特論
科
目
専
門 生体病態医学特論Ⅱ
科 (生体侵襲制御学)
目
専
門 生体病態医学特論Ⅲ
科 (循環器病学)
目
(概要)麻酔科学を構成する手術麻酔に携わる周術期管理学、
全身管理を行う集中治療医医学ならびに疼痛管理を目指すペイ
ンクリニック学および蘇生学の果たす役割をエビデンスに基づ
いて学ぶことが目標である。生体の生理的状態と病的状態の理
解に基づき、疾患に対する呼吸・循環・代謝管理を基盤とした
治療法のアプローチを理解する。さらに、現代麻酔科学および
脳蘇生学の現状と問題点を理解する。また、麻酔科学の新しい
知識や治療概念を習得し、自己学習できる基礎を身につける。
(全8回)
(概要)生命医科学の正確な知識に基づき「科学的な視点か
ら」循環器の基本構造と機能を学び、循環器疾患の病因、病態
を理解する。また、循環器疾患の疫学を理解し、エビデンスに
基づいた診断・患者管理の進めてゆく能力を身につける。その
中で研究課題を見つけ、研究デザインの立案および実施ができ
るようにする。
(オムニバス方式/全15回)
(13 山科 章/11回)循環器総論やほとんどの循環器病学各論
を担当し、循環器疾患予防および循環器臨床研究のあり方につ
いて概説する。
(14 近森大志郎/2回)循環器病学各論のうち、心筋症および画
像診断法の一部を担当する。
(15 冨山博史/2回)循環器各論のうち、血管機能および高血
圧について概説する。
4
オムニバス方式
(医学研究科医科学専攻)
科目
授業科目の名称
区分
授 業 科 目 の 概 要
講義等の内容
(概要)呼吸器・甲状腺の主要な疾患の疫学、診断、治療およ
び基礎医学的な知識を理解し、加えて、ゲノミクス、プロテオ
ミクス等を利用した研究の実際を学ぶ。
悪性腫瘍に関する内容が主であるが、診療ガイドラインの記載
に準拠し、この中の内容を通して臨床試験、個別化治療、トラ
ンスレーショナルリサーチに関しても講義する。
組織診、細胞診などの形態学、内視鏡診断・治療など実際の臨
専
床に密接に関係するものは臨床見学や実習形式とする。
門 生体病態医学特論Ⅳ
(オムニバス方式/全15回)
科 (呼吸器・甲状腺学) (16 池田徳彦9回)呼吸器疾患の総論をはじめほとんどの呼吸
目
器外科学および肺癌の診断・治療を担当する。また、呼吸器の
良性疾患、縦隔腫瘍なども担当する。
(29 大平達夫/3回)肺癌のトランスレーショナルリサーチ及
び肺癌の形態学を担当する。
(30 筒井英光/3回)甲状腺・副甲状腺分野を担当する。
専
門
医療安全管理学特論
科
目
専
門
医学教育学特論
科
目
備考
オムニバス方式
(概要)組織管理の観点から医療安全に関する基礎と本質を学
ぶ。(全15回)
・医療安全の世界的な歴史を理解する。
・報告制度の本質を理解し運用のための条件を習得する。
・各分野におけるリスク学の現況を理解する。
・分析手法の本質を掴みポピュラーとなっているRCAとFMEAを習
得する。
・医療安全対策立案のためのヒューマンファクターズを理解す
る。
・医療安全推進に必要なリーダーシップを組織管理の観点から
理解する。
(概要)将来、教員・指導医・研究者・医療者などの立場で医
学教育にかかわる際に、医学教育の全体像を俯瞰的にとらえつ
つ、自身の教育活動を相対化して振り返ることができるように
なることを目指す。
医学教育改革の現状と課題、学習理論、カリキュラムの開発と
運営、新たな学習領域の教育、評価の理論と実際、指導する側
の教育能力の向上などについて幅広く学ぶ。
(オムニバス方式/全15回)
(12 泉 美貴/7)e-learningやキャリアパスの教育・医師の
労働環境などを担当する。
(42 大滝純司/8)医学教育の改革・学習理論や教育能力の向
上をなどを担当する。
5
オムニバス方式
授
業 科 目 の 概 要
(医学研究科医科学専攻)
科目
授業科目の名称
区分
医科学特別研究
講義等の内容
「医科学特別研究」は、4つの研究領域(1.免疫学感染症領
域、2.神経科学領域、3.癌研究領域、4.公衆衛生学領域)
を設定し、それぞれ7、7、5、4人の教員を配置する。
『1.免疫学感染症領域』には「分子免疫学」、
「微生物学」、
「医
学総合研究所(運動器科学研究部門)」及び「医学総合研究所
(免疫制御研究部門)」が、『2.神経科学領域』には「分子薬
理学」、
「神経生理学」及び「組織神経解剖学」が、
『3.癌研究
領域』には、
「分子病理学」
、「
「生化学」、
「医学総合研究所(分
子腫瘍研究部門)」及び「医学総合研究所(トランスレーショ
ナル推進部門)」、そして『4.公衆衛生学領域』には「公衆衛
生学」が属する。
それぞれの領域の各教員は下記のようなそれぞれの研究課
題に基づいて研究指導を行う。複数の研究課題を有する教員
は、学生と相談の上、それぞれの学生にあったテーマを選択す
る。
<1.免疫感染症研究領域>
専
門
科
目
「A.分子免疫学」
( 9 水口純一郎)
研究指導補助者として(37 浅倉英樹、38 天野(高田)栄子)
1.自己寛容誘導機序の解明
自己寛容の誘導には自己抗原に反応性を示すリンパ球の細胞死
が関与している。申請者はリンパ球抗原受容体を介する細胞死の
機構を細胞・分子レベルで検討する。自己寛容の仕組みを明らか
にすることは自己免疫疾患の発症機構の解明に繋がる。
2.リンパ球活性化・増殖・分化の分子機序の解明
免疫系は多様な抗原を排除する仕組みを構築したため、抗原特異
的なリンパ球の数は極めて少ない。従って、異物が侵入すると、抗
原特異的なリンパ球は活性化・クローナルの拡大を示すことが必要
となる。さらに、分化シグナルなどを受け取ると、これらのリンパ球は
抗体産生細胞やヘルパーT細胞のようなエフェクター細胞へと分化
し、異物の排除に関わっている。これらの仕組みは厳密な細胞間・
細胞内のシグナルネットワークによって調節されていると推定されて
いる。申請者はこれらの仕組みの解明を目指す。
3.免疫病(アレルギー、自己免疫疾患等)の病態解析
微生物などの異物が侵入すると、免疫系は生体にはできるかぎりダ
メージを与えないで、異物を効率よく排除している。これらの反応は
厳密に調節されているが、この制御機構が破綻すると、免疫病に陥
ると考えられている。申請者は気管支喘息及び自己免疫性脳脊髄
膜炎のマウスモデルの病態を解析する。
4.癌に対する免疫機序の解明
生体内で発生した腫瘍を監視する仕組みが存在していると考えら
れている(免疫監視機構)。近年、腫瘍に対する免疫反応を誘導で
きる腫瘍抗原が明らかとなり、腫瘍免疫を細胞・分子レベルで理解
することが可能となってきた。申請者は腫瘍の排除に関わっている
免疫反応の仕組みを理解することによって、腫瘍予防ワクチンや治
療ワクチンの開発を目指す。
6
備考
授
業 科 目 の 概 要
(医学研究科医科学専攻)
科目
授業科目の名称
区分
医科学特別研究
専
門
科
目
講義等の内容
「B.微生物学」
( 5 松本哲哉)
1.日和見感染症の細菌学的・免疫学的検討
特に抗癌剤投与後の免疫不全状態を想定して、申請者は緑膿菌
の定着マウスにサイクロフォスファマイドを投与するマウスの実験
系を用いて、敗血症の病態や炎症性サイトカインの関与を解明す
る。
2.各種薬剤耐性菌の病原因子の研究
MRSAおよび緑膿菌の各種病原因子について、in vitroおよびin
vivoの系で病原因子の発現と細胞あるいは生体への影響を解明
する。
3.プロバイオティクスおよびラクトフェリンを用いた耐性菌感染対策
プロバイオティクスは生体の免疫能を高め、ラクトフェリンは細菌の
バイオフィルム産生抑制効果が認められる。これらの効果をどのよ
うに耐性菌対策に役立てられるか、動物実験の系などを用いて検
討する。
4.NKT細胞やCD1dの腸管免疫における役割
NKT細胞は第4のリンパ球として免疫機構の重要な役割を担って
いるが、各種病原体の感染症における役割については、まだ不明
の点が多く、マウスの敗血症および呼吸器感染の系を中心とし
て、その役割を解明する。
5.EBウイルスの感染病態
EBウイルス感染は癌化との関連性が強く示唆されているが、実際
にどのような機序で癌を発生させるのかについては、まだ不明の
点が多い。そのため細胞培養の系を用いて、分子遺伝学的なア
プローチを含めて発癌のメカニズムについて解明する。
「C.医学総合研究所(免疫制御研究部門)」
(20 善本隆之)
1.サイトカインの免疫制御における役割や機構
IL-6/IL-12 サイトカインファミリーに属するIL-23、IL-27、IL-35 等
と、これらにより制御されるサイトカインIFN-γ、IL-10、IL-17、IL-22
等の正常の生理的条件下、および、がん、自己免疫、アレルギーな
どの種々の病態形成における役割を明らかにする。
2.治療応用への可能性について研究
IL-27 蛋白および発現ベクター投与と、IL-27 の中和抗体の投与に
よる種々の病態の治療効果を明らかにする。さらに、IL-27 を用いて
ミエロイド系前駆細胞を増やし応用する新しい免疫細胞療法の開発
も試みる。
3.新規サイトカインの同定
IL-6/IL-12 サイトカインファミリーに属するサイトカインのサブユニッ
トの組み合わせを変え、新たな新規ヘテロダイマーサイトカインの同
定を行う。さらに、サブユニット単独での効果も明らかにする。
「D.医学総合研究所(運動器科学研究部門)」
(19 中島利博)
1.関節リウマチの分子メカニズムの研究
関節の恒常性維持に重要な役割を果たしている我々が世界で最
初に発見したシノビオリンあるいは類縁分子の関節リウマチ発症
7
備考
授
業 科 目 の 概 要
(医学研究科医科学専攻)
科目
授業科目の名称
区分
医科学特別研究
講義等の内容
における役割を明らかにする。また同分子に対する標的療法を開
発し、慢性関節リウマチの治療薬につなげる。
2.蛋白分解系からの難治政疾患へのアプローチ
シノビオリンはE3 ligaseのひとつであり、その広い発現分布を考慮
すると、その機能異常は慢性関節リウマチのみならず、肝臓やそ
の他の臓器において、繊維化が更新する病態に関連する可能性
が高い。種々の関節外病態に対する影響を検討する。
<2.神経科学領域>
専
門
科
「A.分子薬理学」
( 1 松岡正明)
研究指導補助者として(3石 龍憲、33北澤宏理、34北村泰子)
1.アルツハイマー病におけるTGFbeta2説と防御仮説の研究
代表的な認知症性神経変性疾患であるアルツハイマー病の発症
病態として、申請者はTGFbeta2説と防御仮説を提唱している。こ
れらの仮説を検証する研究を培養細胞やアルツハイマー病モデ
ル動物を用いて遂行する。
2.内在性神経細胞死防禦因子ヒューマニンを応用したアルツハイ
マー病治療法の開発
アルツハイマー病の毒性を抑制する内在性防御因子ヒューマニン
の機能を解明し、ヒューマニンシグナルを活性化するアルツハイマ
ー治療薬を開発する。その基礎研究と前臨床試験を遂行する。
3.筋萎縮性側索硬化症における運動神経細胞死機序の解明
運動神経特異的な神経変性疾患である筋萎縮性側索硬化症の
病態の仮説として、D-seine説やBTBD10仮説を主張している。こ
れらの仮説の妥当性を検証することを中心課題として病態を解明
し、特異的な治療を開発する研究を行う。
目
(36 橋本祐一)
1.アルツハイマー病における細胞死メカニズムの研究
認知症性神経変性疾患であるアルツハイマー病の発症メカニズム
は解明されていない。申請者はin vitro神経細胞死モデルを樹立
し、その分子メカニズムのシグナル伝達系の概要を明らかにしてき
た。今後も、その詳細研究を継続する。
2.ヒューマニンおよびその類似因子CLSPによるアルツハイマー病
治療法の研究
アルツハイマー病関連細胞死を抑制する内在性因子ヒューマニン
ト類似の作用を有する別の因子CLSPの機能を検討し、最終的に
アルツハイマー治療薬を開発する。
「B.神経生理学」
( 6 金子清俊)
1.筋萎縮性側索硬化症における運動神経細胞死機序の解明
運動神経特異的な神経変性疾患である筋萎縮性側索硬化症の
病態を解明し、特異的な治療を開発する。具体的には、Laser
Micro-Dissection (LMD)による、脊髄病理組織からの微小切片に
よる原因タンパク質の同定と機序の解明を目的とする。
8
備考
授
業 科 目 の 概 要
(医学研究科医科学専攻)
科目
授業科目の名称
区分
医科学特別研究
講義等の内容
2.プリオン病における感染型プリオンタンパク質による病因機序の
解明
正常型プリオンタンパク質から、コンフォメーションのみが異なる感
染型プリオンタンパク質の変換におけるプリオン変換因子(群)の
同定に向けて、様々な手法による原因解明を目指している。
( 7 八谷如美)
1. レーザーダイセクターおよびアンフォルジンを用いた疾患由来
蛋白質凝集体の成分解析
申請者らの開発した極微小領域切り出し回収可能なレーザーマイ
クロダイセクターを用いて、剖検脳標本から疾患由来凝集体のみ
を単離したのち、試験管内で極めて強力な可溶化活性を有するア
ンフォルジンで可溶化し、その構成成分を同定する。
2. プリオン蛋白質の異常化に関与する因子の同定
プリオン持続感染培養細胞株を用い、野生型細胞株との比較検
討において、プリオン感染および高次構造変換に関与する因子を
同定する。
<3.癌研究領域>
専
門
科
目
「A.分子病理学」
( 4 黒田雅彦)
1.癌の分子標的治療法
癌細胞には、その発生、増殖の原因となる分子が存在する。これ
らの癌の原因分子を標的にした治療法の開発を行う。
2.miRNAを標的にした分子診断
miRNA は、ゲノムから転写される、非翻訳型の小 RNA である、
miRNA は様々な疾患、病態に関与するが、この miRNA は、組織中
のみならず体液中にも存在する。これらの疾患で変動をおこす
miRNA を検出する分子診断の研究を遂行する。
3.骨髄間葉系細胞
骨髄間葉系細胞は、抗炎症作用があることが知られている。申請
者は、すでに RA やアトピー性皮膚炎動物モデルでの検討を行って
いる。本研究においては、骨髄間葉系細胞が免疫担当細胞に作用
する詳細な分子メカニズムを検討する。
4.iPS細胞を用いた細胞治療
iPS 細胞からエクソソームを効率に単離することを研究する。このエ
クソソームを核酸医薬品の薬物送達に用いる。
5.骨軟部腫瘍の臨床病理学的・分子病理学的解析
いくつかの骨軟部腫瘍には、特的な遺伝子異常が存在し、診断
において重要なマーカーになっている。これらのマーカーをより簡
便に、高感度に検出する方法を検討する。
(35 倉田 厚)
1.血管炎および大動脈瘤の病因
代表的な血管炎であるANCA関連血管炎の病因として、好中球が
放出する酵素が血管内皮を障害することを提唱している。SLE患
者における大動脈瘤の成因として胸部大動脈では原病に合併し
9
備考
授
業 科
目 の 概 要
(医学研究科医科学専攻)
科目
授業科目の名称
区分
医科学特別研究
専
門
科
目
講義等の内容
た血管炎が、腹部大動脈では長期ステロイド使用に伴う動脈硬化
が関与すると提唱している。また、腎嚢胞合併に伴う大動脈瘤の
成因として、腎尿細管と大動脈中膜の両者に共通する脆弱な体
質があると仮説を立て、その病態を解明する。
2.サルコイドーシスの病因と病態
皮膚サルコイドーシスの抗原は肺などから来るのではなく皮膚局
所から来ることを抗原提示細胞の分布から明らかにした。また、寒
冷地にサルコイドーシスが多い理由として、免疫形成期の気道に
おけるウイルス感染の頻度の多さが関わることを提唱している。こ
れらの仮説を証明する研究を遂行する。
「B.生化学」
( 8 宮澤啓介)
1.オートファジーの人為的制御(manipulation)-オートファジー誘
導療法に向けての基礎研究
生命現象は合成系(=同化)と分解系(=異化)の“動的平衡”により
維持されている。オートファジーは,ユビキチン・プロテアソーム系と
並んで細胞内小器官やタンパクの主要な分解機能を担っていが,
近年,ミトコンドリアやリボソームを含めた細胞内小器官の“品質管
理”としての役割が注目されている。本研究では,小胞体ストレス緩
和や活性酸素種産生を抑制することを目的に,オートファジーを積
極的に誘導する方法を多角的に探求する。
2. 小胞体ストレス誘導による多発性骨髄腫の新規治療法の確立に
向けての基盤形成
多発性骨髄腫はγ-グロブリン(M-タンパク)合成の旺盛な難治性
造血器腫瘍の一つである。本研究では,ユビキチン・プロテアソーム
系とオートファジー・リソソーム系の二つのタンパク分解系の細胞内
クロストークに着目し,この二大タンパク分解系を同時に阻害するこ
とで,小胞体ストレス誘導による効率的な殺細胞効果を検証する。
3. ビタミンK2 による抗腫瘍効果の分子基盤の解明と臨床応用。
我々の研究グループは,ビタミン K2 が白血病細胞を含めた種々の
癌細胞に対して,選択的にアポトーシスを誘導することを発見した。
本研究では,このビタミン K2 による“アポトーシス誘導能”と癌細胞
に対する“選択性”に関する分子基盤を解明する。
「C.医学総合研究所(分子腫瘍研究部門)」
(18 大屋敷純子)
1.白血病の機序(Epigenetics、miRNA)
白血病発症のエピジェネティックな分子機構についての研究。白血
病の分子病態は染色体異常により規定される事が多いが、申請者
は DNA メチル化や miRNA 発現の異常などのエピジェネティックな
変化と病態の関係を解明する。
2.造血—血管新生と造血幹細胞/細胞治療
造血幹細胞と造血環境について申請者は血管新生と幹細胞のモ
デル実験系を用いて、その相互作用を解明し、より有効な細胞治療
を確立する。
3.ナノ粒子による分子標的療法
ゴールドナノ粒子修飾により治療抵抗性肺癌などに有効なドラッグ
デリバリーシステムを開発する。
4. テロメア
10
備考
授
業 科
目 の 概 要
(医学研究科医科学専攻)
科目
授業科目の名称
区分
医科学特別研究
専
門
講義等の内容
加齢に伴う諸疾患におけるテロメア動態の解析。がん、生活習慣
病、認知症など加齢に伴う諸疾患においてはテロメアの異常が病態
との深くかかわっている。申請者はライフスタイルの変化と加齢に伴
う諸疾患がテロメアに及ぼす影響を分子生物学的手法を用いて解
明する。
「D.医学総合研究所(トランスレーショナルリサーチ推進部門)」
(31 稲津正人)
1.コリントランスポーターと細胞増殖の関連性に関する研究
コリンは、全ての細胞にとっての必須分子であり、細胞膜の構成成
分であるリン脂質(フォスファチジルコリン)の前駆体および神経伝
達物質であるアセチルコリンの前駆体として利用されている。コリン
を細胞内に輸送するコリントランスポーターの機能と細胞増殖との
関連性を明らかにする研究を推進している。細胞増殖異常を伴う
悪性腫瘍や乾癬などの疾患におけるコリントランスポーターの役
割を解明することにより、コリントランスポーターを標的とした治療
薬の開発を目指し、医療に貢献することを目的とする。
2.トランスレーショナルリサーチの推進
株式会社新日本科学が有する SNBL 経鼻投与デバイス技術を用
いて、既存医薬品の経鼻への投与経路変更による医薬品開発を推
進する。SNBL 経鼻投与システムは、吸収促進剤を含まない粉末製
剤で、独自の簡便操作の経鼻投与でバイスであり、特に生物学的
利用率が高く、吸収速度が速い特性を有し注射剤に匹敵する血中
動態プロファイルを示す。現在、SNBL 経鼻投与システムを応用した
鎮痛薬の開発を着手している。癌性疼痛、術後疼痛および慢性疼
痛のコントロールを目的とした経鼻投与製剤の開発研究(前臨床試
験)を実施する。
科
目
<4.公衆衛生学領域>
「A. 公衆衛生学」
(10 井上 茂)
研究指導補助者として(39 大谷(安部)由美子)
1.地域健康作り環境
身体活動、栄養等の健康行動と居住地域周辺の環境との関連が
指摘されている。どのような地域環境のもとで住民の健康行動が
促進されるのかを明らかにし、地域環境を変えることによって健康
行動を促進し、生活習慣病の予防につなげるための研究を実施
する。
2.生活習慣改善のための行動医学
生活習慣の改善を促すためには単に悪い生活習慣のリスクを警
告するだけではなく、行動医学的な手法が有効と考えられる。健
康行動の心理社会的な決定要因を明らかにして、どのような介入
を実施したら効果的に行動変容が図れるのかを研究する。
3.身体活動の効果に関する実験的研究
身体活動が健康の維持増進に有効なことは明らかだが、どのよう
な身体活動(種類、強度など)を、どの程度実施したらどのような効
果があるのかには不明な部分が多い。実験的な研究手法を用い
11
備考
授
業 科
目 の 概 要
(医学研究科医科学専攻)
科目
授業科目の名称
区分
講義等の内容
てこれらに関する検討を進めている。
医科学特別研究
(40 小田切(権田)優子)
1.職 域 ソーシャルキャピタルの健 康 影 響 に関 する疫 学 研 究
信 頼 、規 範 、参 加 のネットワークで説 明 される職 域 ソーシャル
キャピタルが、抑 うつや循 環 器 疾 患 危 険 因 子 などの労 働 者 の
健 康 状 態 や疾 病 休 業 におよぼす影 響 について疫 学 的 検 討
を行 う
2.長 時 間 過 重 労 働 の生 体 影 響 に関 する研 究
労 働 者 を対 象 として長 時 間 過 重 労 働 と精 神 健 康 度 、循 環 器
疾 患 危 険 因 子 、 血 中 テ ロ メア 長 と の関 連 に つい て 疫 学 的 検
討 を行 う。
専
門
科
(41 髙宮朋子)
1.労働者を対象に疲労とメタボリックシンドロームについての疫学的
研究
職域での調査・研究を実施し、栄養摂取状況、食習慣、運動習慣、
睡眠状況等の生活習慣及び労働状況が労働者の蓄積疲労にどの
ように関係するか、さらには蓄積疲労がメタボリックシンドローム等の
健康状態にどのように影響を与えるかを横断的及び縦断的に疫学
の手法を用いて検討する。
目
12
備考