花園ラグビー場整備基本構想

花園ラグビー場整備基本構想
2015年3月
東大阪市
目
はじめに
次
・・・・・・01
Ⅰ.ラグビーワールドカップについて
Ⅵ.花園ラグビー場の利用状況
(1)ラグビーワールドカップとは
・・・・・・02
(1)花園ラグビー場の利用状況 ・・・・・・・24
(2)開催国
・・・・・・02
(2)整理・分析
(3)2019年開催概要
・・・・・・02
(3)花園ラグビー場周辺の騒音 ・・・・・・・25
(4)ラグビーワールドカップ2019
開催都市
・・・・・・・24
調査
・・・・・・03
Ⅶ.管理運営方法の調査
Ⅱ.施設の概要
(1)管理運営方法の検討
・・・・・・・26
(1)花園ラグビー場
・・・・・・04
(2)エネルギー利用の提案
・・・・・・・26
(2)花園中央公園
・・・・・・06
(3)防災について
・・・・・・・30
(3)花園ラグビー場、花園中央公園
施設位置図
・・・・・・07
Ⅲ.アクセス(交通計画)
Ⅷ.コンセプト
(1)施設コンセプト
・・・・・・・33
(2)施設に求められる機能
・・・・・・・35
(1)交通計画の目的
・・・・・・08
(2)現状の整理
・・・・・・09
(3)アクセスプランの検討
・・・・・・10
(1)概算整備費
・・・・・・・38
(4)交通量調査及び渋滞評価
・・・・・・11
(2)財源確保の取り組み
・・・・・・・38
(5)増加交通量・交通分担率の想定
・・・・・・12
(6)交差点交通量調査
・・・・・・14
Ⅹ.スケジュール
(7)調査結果と考察
・・・・・・15
スケジュール
Ⅳ.来場者アンケート
(1)調査概要
・・・・・・16
(2)調査結果と考察
・・・・・・16
Ⅴ.類似施設の状況調査
(1)札幌ドーム
・・・・・・18
(2)仙台スタジアム
・・・・・・20
(3)御崎公園球技場
・・・・・・22
Ⅸ.概算整備費
・・・・・・・39
花園ラグビー場整備基本構想
1
はじめに
東大阪市は、1991年に「ラグビーのまち」を表明し、ラグビーのもつイメージ
をいかしたまちづくりを行ってまいりました。
2009年7月にラグビーワールドカップ2019の日本開催が決定し、ぜひ聖地花園で
開催したいという強い想いから2010年4月にラグビーワールドカップ誘致室を設置
し、大阪府と連携して誘致活動を始めました。誘致活動とあわせて、子どもたち
にラグビーに親しんでもらうことを目的に、2011年4月1日に施行された小学校学
習指導要領解説書(体育編)に例示されたタグラグビーを小学校の体育の授業で
取り入れております。
これらの背景には、スポーツの推進のための基本的な法律として、2011年6月に
制定された「スポーツ基本法」があります。
この法律は、スポーツに関し、基本理念を定め、並びに国及び地方公共団体
の責務並びにスポーツ団体の努力等を明らかにするとともに、スポーツに関する
施策の基本となる事項を定めることにより、スポーツに関する施策を総合的かつ
計画的に推進し、もって国民の心身の健全な発達、明るく豊かな国民生活の形成、
活力ある社会の実現及び国際社会の調和ある発展に寄与することを目的としてい
ます。
加えて2014年1月29日に、ラグビーワールドカップ2019日本大会成功議員連盟か
ら、ラグビーワールドカップ2019の開催後も花園ラグビー場をラグビーの西の一
大拠点となるよう整備が必要であると決議されました。
これらを受け、東大阪市では、花園ラグビー場をさらに市民に愛され、魅力あ
る施設として整備していくとともに、ラグビーワールドカップ2019だけでなく、
2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会のキャンプ地やその他の大規
模大会を誘致していきたいと考えております。大規模大会の開催は、全世界、日
本中に東大阪市のモノづくりや観光面をPRする大きな機会となります。
この「花園ラグビー場整備基本構想」は、ラグビーワールドカップの開催、開
催後の整備も含め、交通などの周辺状況の調査、来場者アンケート、パブリック
コメントによって意見を求め、基本計画にも示される施設コンセプトと施設に求
められる機能をまとめたものです。
花園ラグビー場整備基本構想
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Ⅰ.ラグビーワールドカップについて
(1)ラグビーワールドカップとは
ラグビーワールドカップとは「ラグビー世界一決定戦」です。4年に1度のオリンピッ
ク・FIFAワールドカップと並んで世界三大スポーツ大会といわれています。
第1回大会は、1987年にニュージーランドとオーストラリアで開催されました。2007年
のフランス大会では、20チームが出場、全48試合で約225万枚のチケット販売数を記録
しました。日本代表は第1回から7大会連続出場し、フランス大会では、フィジー、カナ
ダと熱戦を繰り広げてスタジアムを熱狂の渦に巻き込みました。
2011年ニュージーランド大会ではチケット販売数が約135万枚で、そのうち海外から
訪れた観戦者は約13万人。その約1割を香港、中国、マレーシア、UAEなどのアジア諸国
を含む大会非出場国からの渡航者が占めました。またテレビ観戦者数は世界207の地域
で約39億人でした。
そして今年2015年はイングランドで開催され、日本代表の出場が決まっています。
現在、日本代表は世界ランキングで11位です。(2015年1月現在)2015年イングランド
大会の次のラグビーワールドカップ2019の開催地が2009年7月に日本に決定しました。
都市の規模が大きく商業や交通などの社会基盤が高度に発達している日本では、多く
の観客がスタジアムに詰めかけると期待されています。
(2)開催国
1987
1991
1995
1999
2003
ニュージーランド・
オーストラリア
イングランド
南アフリカ
ウェールズ
オーストラリア
本大会出場国数
16
16
16
20
20
チケット販売数
60万
100万
110万
170万
189万
視聴者数累計
2.3億
14億
23億
31億
34億
大会
2007
2011
2015
2019
フランス
ニュージーランド
イングランド
日本
本大会出場国数
20
20
20
20
チケット販売数
225万
135万
235万
-
視聴者数累計
42億
39億
-
-
大会
2015・2019年大会は予想数値【ラグビーワールドカップ2019 ガイドブックより】
(3)2019年開催概要
主催
ワールドラグビー(World Rugby)(2014.11.19「IRB」から組織名称変更)
開催予定
2019年9月~10月予定(約7週間)
参加チーム
20チーム
試合形式
①予選プール 5チーム×4プール(プール内総当たり戦) 40試合
②決勝トーナメント 準々決勝、準決勝、3位決定戦、決勝 8試合
大会特徴
・アジアで初のラグビーワールドカップ
・ラグビー伝統国以外で初のラグビーワールドカップ
・ラグビー7人制がオリンピック種目に採用されてからの最初の大会
花園ラグビー場整備基本構想
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(4)ラグビーワールドカップ2019 開催都市
2019年に日本で開催される第9回目ラグビーワールドカップは、2019年9月6日に開幕、
10月20日に決勝が開催される予定です。2015年3月2日に下記の12都市に決定しました。
開催都市
開催会場
収容人数
札幌市
札幌ドーム
41,484人
岩手県・釜石市
釜石鵜住居復興スタジアム(仮称/予定)
15,000人
埼玉県・熊谷市
熊谷ラグビー場
24,000人
東京都
新国立競技場(予定)
80,000人
神奈川県・横浜市
横浜国際総合競技場
72,327人
静岡県
小笠山総合運動公園エコパスタジアム
50,889人
愛知県・豊田市
豊田スタジアム
40,000人
大阪府・東大阪市
花園ラグビー場
30,000人
神戸市
御崎公園球技場
30,132人
福岡市
東平尾公園博多の森球技場
22,563人
熊本県・熊本市
熊本県民総合運動公園陸上競技場
32,000人
大分県
大分スポーツ公園総合競技場
40,000人
開催都市:JRFU財団法人日本ラグビーフットボール協会/収容人数http://rugby-rp.com 調べ
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Ⅱ.施設の概要
(1)花園ラグビー場
花園中央公園の中にある花園ラグビー場は、1929年に日本で初めてのラグビー専用グ
ラウンドとして開場しました。全国高等学校ラグビーフットボール大会、全国大学ラグ
ビーフットボール選手権、ジャパンラグビートップリーグで使用されるなど、ラグビー
を楽しむすべての人々の憧れの聖地としてその名が知られています。
①花園ラグビー場の概要
項目
内容
所在地
東大阪市松原南1丁目1-1
敷地面積
70,546㎡
建築面積
11,883㎡
収容
30,000人
構造
鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)5階建て
グラウンド
天然芝グラウンド3面、人工芝グラウンド1面
都市計画施設
都市計画公園
②主な沿革
1929年
日本初のラグビー専用グラウンドとして開場
1956年
第8回全国社会人ラグビーフットボール大会開催
1962年
第42回全国高等学校ラグビーフットボール大会開催
1979年
第1グラウンドスタンド整備、スコアボード新設
1988年
第1グラウンドバックスタンド椅子新設
1990年
練習グラウンド夜間照明増設
1992年
第1グラウンドメインスタンド鉄傘、スタンド整備、
スコアボード更新など竣工、練習グラウンド新設
1995年
第2グラウンドスタンド設置
1997年
なみはや国体開催
2003年
ジャパンラグビートップリーグ開幕
2009年
IRB TOSHIBA JUNIOR WORLD CHAMPIONSHIP 2009, JAPAN.
「U-20世界ラグビー選手権」開催
2013年
リポビタンDチャレンジ2013(対ウェールズ代表)第1戦開催
花園ラグビー場整備基本構想
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花園ラグビー場整備基本構想
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(2)花園中央公園
花園中央公園は、東大阪市の中心部から東側に位置し、市が所有・整備する都市公園
です。計画面積は36.3ヘクタールと広大であり、市民の憩いの場の公園として桜の広場、
花菖蒲園などが整備されており、公園内には、下記の施設があります。
花園中央公園多目的球技広場(トライスタジアム)
日本陸上競技連盟の第3種公認陸上競技場です。毎年年末年始に開催される、全国高等学校ラ
グビーフットボール大会の第3グラウンドとしても使用されています。ラグビーの試合では大
学の下部リーグや小・中学生の試合などでも使用されています。
花園中央公園野球場(花園セントラルスタジアム)
両翼97m、センター120mで、1,600人収容のスタンド。
2013年6月16日にはオリックス・バファローズ対福岡ソフトバンクホークスのウエスタン公式
戦が行われ、2014年から全国高等学校野球選手権大阪大会の会場の一つとなっています。
東大阪市立児童文化スポーツセンター(ドリーム21)
プラネタリウム、スポーツホール、楽しく体験しながら学習できるスペースなど子どもたち
のための屋内施設です。
東大阪市民美術センター
絵画や書道など各種団体による展覧会の開催のほか、優れた芸術作品の紹介を中心にした特
別展示、創作の手がかりとなる創作講座・美術講演会、ロビーコンサートなどが開催されて
います。
花園中央公園多目的球技広場
花園中央公園野球場
東大阪市民美術センター
花園ラグビー場整備基本構想
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(3)花園ラグビー場、花園中央公園施設位置図
東大阪市立児童文化スポーツ
センター(ドリーム21)
河内松原
花園中央公園
多目的球技広場
(トライスタジアム)
花園中央公園野球場
(花園セントラルスタジアム)
花園ラグビー場
東大阪市民美術センター
吉田交番
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Ⅲ.アクセス(交通計画)
(1)交通計画の目的
イベントにおける交通計画の目的は、「会場に訪れる観客に対し安全・確実・快適な
交通手段を提供すること」「周辺に対する影響を可能な限り低減し、市民生活と環境を
保護すること」そして「大量動員を可能とし、事業の成立を図ること」の3本柱となり
ます。
会場に訪れる観客に対し
安全・確実・快適な
交通手段を提供すること
・来場手段別ルートの検討
・自家用車動線、シャトルバス動線の検討
・ターミナルなどの歩車分離
周辺に対する影響を
可能な限り低減し、
市民生活と環境を保護すること
・増加交通量の調査による生活動線への
影響予測
・生活道路確保のための輸送経路の検討
または指定車両の専用規制
・誘導サインや誘導員の検討
大量動員を可能とし、
事業の成立を図ること
・既存交通手段の調査による輸送手段の
検討
・広報による公共機関利用誘客
・来場者予測に伴う輸送供給力の検討
・駐車場計画、シャトルバス計画の検討
花園ラグビー場整備基本構想
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(2)現状の整理
①周辺駐車場
駐車場名
場所
収容台数
第一駐車場
P①
ドリーム21西側
普通
大型
身障者用
132台
4台
4台
第二駐車場
P②
ドリーム21南西側
普通
身障者用
60台
1台
第三駐車場
P③
野球場北側
普通
身障者用
79台
2台
第四駐車場
P④
野球場北西側
普通
身障者用
160台
3台
普通
大型
身障者用
431台
4台
10台
合 計
②最寄駅
○近鉄奈良線 東花園駅
徒歩:約10分
○近鉄けいはんな線 吉田駅
徒歩:約15分
河内警察署
吉田交番
「スクラムロード花園」
吉田駅
東花園駅
花園ラグビー場整備基本構想
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(3)アクセスプランの検討
①シャトルバス
・遠方から来阪する国内外の来場者に対して、乗り換えの手間や不安を解消するため、
在阪の空港等のターミナルから直通シャトルバスの運行を検討
・近鉄奈良線東花園駅の利用集中を緩和するため、近鉄けいはんな線吉田駅からのシャ
トルバスを検討 など
②団体バス
・アクセスの利便性や混雑緩和のために、おもに大阪府外からの観戦ツアーバスや国内
各地からの直行バス(団体バス)の利用促進の検討 など
③公共交通機関
・試合前後の利用が集中する時間帯での電車の増車両や増便を関係諸機関と検討
・近鉄奈良線東花園駅の利用集中緩和のため、近鉄けいはんな線吉田駅から徒歩及び
シャトルバスでの案内を検討 など
④駐車場
・花園ラグビー場の近隣及び周辺地域の混雑回避、一般交通への影響低減、シャトルバ
スと団体バスの円滑な運行ルート確保のため、郊外エリアにパークアンドライド(P&R)
駐車場の設置を検討
・花園ラグビー場に隣接する、バス駐車場及び乗降場、シャトルバス乗降場、身障者駐
車場などの設置を検討 など
花園ラグビー場整備基本構想
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(4)交通量調査及び渋滞評価
増加交通量による周辺環境への影響を考慮した交通対策の検討のため、交差点交通量
の調査を行い、周辺交差点の渋滞評価と対策の検討を行います。
■調査手順
交差点交通量調査
花園ラグビー場の利用に伴い、利用車両の流入出集中が予想される交差点を
抽出し、花園ラグビー場の利用日を想定した“現状交通量”を調査します。
現状交通量
交差点影響解析
現状交通量を設定した交差点の状態(飽和交通量・混雑度・渋滞有無)を
予測解析します。
増加交通流量想定
花園ラグビー場利用の交通体系、発生時間帯等を仮想定し、各交差点に対
する時間帯別・流入方向別の増加交通量(小型/大型別)を設定します。
予測交通量設定
現状交通量+増加交通流量により、花園ラグビー場利用想定日の予測交通
量を推測します。
予測交通量
交差点影響解析
花園ラグビー場利用想定日(予測交通量)を想定した交差点の状態(飽和
交通量・混雑度・渋滞有無)を予測解析します。
結果考察、対策立案
今後交通計画を策定する際は、予測交通量交差点影響解析にて課題が生じ
た地点に対し、対策を検討し、効果検証を行います。
※影響解析にあたっては、一般社団法人交通工学研究会編「最新平面交差の計画と設計編」の
「交差点飽和交通流量(流率)算定式」を用います。
・交差点飽和交通流量(流率)
交差点流入部に待ち車両があるとき、信号が青に変わってから2~3台目以降の車が停止線を
通過する流率を飽和交通流量と呼び、〈台/有効青1時間〉で表されます。
飽和交通流量の値は、これまでの実測結果より、直進車線=1,800~2,200台/青1時間、右左
折車線=1,700~2,100台/青1時間の値が得られており、道路・交通条件が理想的な場合の「基
本飽和交通流量」として表されます。
・交差点容量(飽和交通流量)算定式
交差点は信号機や横断歩道をはじめ、基本飽和交通流量を低下させる諸要因が存在します。
よって、交差点の容量は、基本飽和交通流量に諸要因補正を施すことにより算出することがで
きます。交差点の容量は、方向別/車線別に計算し、「最大値=飽和交通量」として、需要/現
状交通量を対比することで混雑度が表されます。
花園ラグビー場整備基本構想
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(5)増加交通量・交通分担率の想定
増加交通量の設定に関しては、総来場者数40,000人を想定し、過去の類似案件から時
間帯別の入退場者割合の想定、輸送体系の想定、各来場手段別の利用者数(分担率)の
想定を行います。
①時間帯別入退場者割合の想定
時間帯
入場者割合
退場者割合
12:00~
20%
-
13:00~
40%
-
14:00~
40%
-
15:00
開場
-
-
17:20
試合開始
-
-
19:00~
試合終了
-
60%
-
40%
-
-
20:00~
21:00
設定内容
開場3時間前の12:00来場開始を想定
開場は試合開始2時間前を想定
試合終了後 退場
試合終了2時間後の21:00に退場が終わると
想定
②輸送体系の想定
過去の類似案件からの下記のような輸送体系を仮想定します。
大阪国際空港
P&R駐車場
(北西エリア)
吉田駅
関西国際空港
近鉄けいはんな線
新大阪駅
徒歩
梅田エリア
シャトルバス
天王寺エリア
花園ラグビー場
交通ターミナル
シャトルバス
シャトルバス
各 地
徒歩
団体バス
東花園駅
P&R駐車場
(南西エリア)
近鉄奈良線
花園ラグビー場整備基本構想
③交通分担率の設定
過去の類似案件から想定した輸送体系をもとに、交通分担率を想定しました。
13
花園ラグビー場整備基本構想
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(6)交差点交通量調査
①調査目的
ラグビーワールドカップ2019開催における交通量を想定し、花園ラグビー場へのアク
セスのポイントとなる交差点について、交通量や現況等を調査し、近隣の住民に与える
影響の低減、大規模大会や大規模イベント等を実施すると想定した際の課題の抽出や対
策立案、交通計画策定を行うための基礎資料を得ることを目的に実施しました。
②交差点交通量調査概要
■交差点交通量調査日時
○現状交通量サンプル調査
・2014年12月20日(土) 9:00~21:00(12h)
○ピーク時交通量サンプル調査
第94回全国高校ラグビー大会初日(開会式10:30~)
・2014年12月27日(土) 9:00~14:00(5h)
■調査交差点
○交差点交通量調査
D.河内中野南
C.吉田駅前
A.新町
B.花園ラグビー場西
E.意岐部東
花園ラグビー場
12/20
12/27
影響
解析
A.新町
○
○
◎
B.花園ラグビー場西
○
○
◎
C.吉田駅前
○
○
◎
D.河内中野南
○
○
◎
E.意岐部東
○
×
◎
F.玉串町東
○
×
×
交差点名
東花園駅
F.玉串町東
○影響解析調査
12月20日調査の現状交通量に対し、上表「◎」印の5交差点ついて影響解析調査を
行いました。
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③調査内容
○交通量調査
・車両の計測は、大型車/普通車の2車種分類で行う。
・計測は各時間帯60分中40分間とし、計測結果を60分換算して1時間の調査結果とする。
○交差点形状調査
・各交差点の車線数や右折・左折車線での滞留可能台数等の形状の調査を行う。
○交差点信号現示調査
・各交差点の全方向の赤/青/黄/矢印信号等の秒数の計測を行う。
④交差点の車両流出方向と調査区分
交差点における各方向からの車両の流出方向を右折/直進/左折の3方向に分類する。
調査区分は、1交差点あたり4交差で24区分、3交差で12区分を基本とする。
(4交差×3方向×2車種分類=24区分、3交差×2方向×2車種分類=12区分)
●4交差の場合
●3交差の場合
北
①
②
⑫
⑪
西
⑩
北
③
④
③
⑫
⑥
⑧
⑨
①
東
⑤
西
⑦
④
⑪
⑤
東
南
南
⑤車両車種分類
本調査では、各車両を大型、小型の2車種に分類して実施する。(二輪車は調査対象外とする)
■大型車・・・大型貨物車(11ナンバー車両)、バス(22ナンバー車両)
※消防車、工事車両、自衛隊車両等の特殊車両も大型はこの分類とする
大型バス
中型バス
大型ロータリー
大型貨物車
■小型車・・・普通乗用車/商用車、軽四輪乗用車/商用車(5、7、3、4ナンバー車両)
※パトロールカー等の特殊車両、88ナンバー車両も小型車はこの分類とする
※マイクロバス、4tまでのトラックは小型車の分類とする
乗用車
普通商用車
4tトラック
マイクロバス
(7)調査結果と考察
ラグビーワールドカップ2019開催日・予測交通量(現状交通量+増加交通量)におけ
る交差点影響解析を実施したところ、混雑が生じる箇所が算出されました。
そのうち花園ラグビー場への来場車両(団体バス、シャトルバス、関係車両など花園
ラグビー場直近に想定した交通ターミナル、駐車場への入出庫車両)が集中するであろ
う、花園ラグビー場西交差点への影響が最もあらわれる結果となりました。
花園ラグビー場は住宅地に隣接しており、大会開催時に周辺環境への影響が懸念され
ます。このことから、集中する自動車交通を分散する方策や交通拠点(駐車場やバスタ
ーミナル)の整備などの交通対策について検討し、対策を講じていきます。
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Ⅳ.来場者アンケート
(1)調査概要
花園ラグビー場の整備及び利活用に関する意向調査のため、花園ラグビー場利用者を
対象としたアンケート調査を実施しました。
調査日時
2014年12月27日・28日・30日
9:00~16:00
取得サンプル数
1,136名分(3日間分)
試合
第94回全国高等学校ラグビーフットボール大会
対象
試合観戦に来られた来場者
(2)調査結果と考察
①アクセスと支出額について
結果
1.電車:488名(43.0%) 2.車:279名(24.6%) 3.バス:260名(22.9%)
4.自転車などその他:109名(9.6%)
総括
43.0%の方が電車で来場、内98.0%が近鉄東花園駅を利用、近鉄吉田駅の利用は0.6%に
留まった。
結果
1.大阪市内:115名(48.5%) 2.奈良県内:37名(15.6%) 3.大阪府内:26名(11.0%)
4.東大阪市内:11名(4.6%)
総括
民宿・ホテルに宿泊された方の内、64.1%の方が大阪府内(大阪市内・大阪府内・東大
阪市内宿泊)に宿泊。内東大阪市内の宿泊は4.6%となった。
結果
平均金額:9,115円
総括
回答者の50%が5,000~9,999円の間で金額を記入、次いで10,000~14,999円が21.4%を
占めた。
※4万円以上の回答が3名あった。団体・家族など複数名の金額記入と考えられる。
結果
平均金額:3,934円(観戦料・交通費含まず)
総括
回答者の22.7%が1,000円台 15.6%が2,000円台・0円と回答
※10万円以上の回答が2名あった。団体・家族など複数名の金額記入と考えられる。
来場手段に
ついて
宿泊先所在地
(民宿・ホテル)
について
宿泊費について
観戦支出予定額
について
結果
考察
来場者の4割以上が電車で来場しており、そのほとんどが近鉄奈良線東花園駅を利用してい
ます。宿泊者の6割以上が大阪府内に宿泊しており、宿泊予算平均額が9,115円であることか
ら、花園ラグビー場にアクセスの良い大阪市内のビジネスホテルやシティーホテルを利用し
ての宿泊が多いと考察されます。
②飲食について
ラグビー場での
飲食について
希望する飲食
サービスについ
て
結果
考察
※選択の多かった上位3位までを記載(一部質問除き) ※質問により複数回答あり
※選択の多かった上位3位までを記載(一部質問除き) ※質問により複数回答あり
結果
飲食有無…有:512名(45.1%) 無:596名(52.5%) 未記入:28名(2.5%)
飲食内容…1.麺類:190名(35.9%) 2.ご飯類:127名(24.0%) 3.スナックおつまみ:
121名(22.9%)
総括
調査日の気温が寒かったことも影響し、季節に応じたメニュー考えられる。
結果
メニューについて…1.ファーストフード:544名(37.6%) 2.B級グルメ(こなも
ん):298名(20.6%)
3.お弁当:242名16.7%
飲食予算…平均金額:2,599円(観戦料・交通費含まず)
総括
飲食予算は回答者の49.0%が1,000円台 19.1%が500-999円 17%が2,000円台と回答。
※1万円以上の回答者が10名あった。団体・家族など複数名の金額記入と考えられる。
実際の飲食で麺類の比率が高かったこと、希望する飲食サービスではファーストフード・
B級グルメの比率が高かったことから、季節に応じたメニュー、簡単に食事できるメニュー
を希望し、実際に購入している人が多い結果となっています。
花園ラグビー場整備基本構想
③ラグビー場の設備について
1.背もたれのある席:466名(37.5%)
3.個席(セパレート):184名(14.8%)
総括
世代別の統計でも、「背もたれのある席」の希望が全世代1位となった。「カップ
ホルダがある席」は30・40・50代での2位となり、「個席(セパレート)」は20・
60・70代での2位となった。
結果
1.トイレなど(洗面など給湯施設):539名(31.0%)
2.大型ビジョン:319名(18.3%)
3.施設内各所の観戦モニター:146名(8.4%)
総括
「トイレなど」の希望意見として、洋式トイレ、キレイなトイレ、数を増やすなど
の意見が目立った。他に「大型ビジョン」「エントランス」希望も全年代で比較的
上位に入り、40代以上ではバリアフリー化が上位に入った。ラグビー独自の施設と
しては「資料館」も比較的上位に入る結果となった。
ラグビー場の整備
内容に関する要望
について
2.カップホルダのある席:201名(16.2%)
観覧席の整備に関して「背もたれのある席」「カップホルダのある席」「個席(セパレー
ト)」が「お食事観戦席」などを上回ったことから、特色のある席を望む声より、一般観覧席
の整備を望む声が多い結果となりました。
設備内容に関する要望として、「トイレなど(洗面など給湯施設)」の意見が多かった他、
選択肢以外の意見として、「雨対策などの屋根の設置」なども目立ちました。
④ラグビー場及び周辺の施設について
周辺施設の整備
に関する要望に
ついて
※選択の多かった上位3位までを記載(一部質問除き)
※質問により複数回答あり
結果
1.レストラン:325名(16.5%) 2. Wifiスポット:252名(12.8%)
3.売店(フード・物販):233名(11.8%) 4.駐車場:212名(10.7%)
5.グッズ販売:182名(9.2%) 5.お土産など:182名(9.2%)
7.宿泊施設:163名(8.3%) 8.スポーツバー:158名(8.0%)
総括
全世代共「レストラン」が上位に入った。 「売店(フード・物販)」も多くの世代で
上位となった。「Wifiスポット」は10~30代での希望者が多かった。上位3意見・物
販関係を除く意見としては、「駐車場」「宿泊施設」「スポーツバー」も比較的ポイ
ントを伸ばした。
結果
1.トレーニング施設:330名(32.7%) 2.ランニングコース:180名(17.8%)
3.ライブコンサート等のイベント:178名(17.6%)
総括
世代別統計でも「トレーニング施設」の希望が全世代1位となった。「フットサル
コート」10・20代に希望者が多く。「ランニングコース」は40~60代の希望者が多
かった。
ラグビー場施設
の整備に関する
要望について
結果
考察
※選択の多かった上位3位までを記載(一部質問除き)
※質問により複数回答あり
結果
観覧席の整備に関
する要望について
結果
考察
17
ラグビー場施設の要望に関して、「レストラン」「Wifiスポット」のポイントが多かった
ことから落ち着いて食事したり、インターネットなどを使って情報を得て、快適な施設利用
をしたい、と考えている利用者が多いことが考察されます。
周辺施設について「トレーニング施設」「フットサル」等、少数意見でもスポーツ関係の
施設が多かった事から、高校ラグビー実施日であることから試合前のトレーニングでの使用
はもちろん、観戦以外でも日常的に健康増進ができるスポーツ施設機能を望んでいる意見が
多い結果となりました。また、「ライブコンサート等のイベント」や少数では「レジャー施
設」「子どもが遊べる場所」も意見が上がっており、家族連れなどで遊べる・楽しめる施設
の要望もありました。
花園ラグビー場整備基本構想
18
Ⅴ.類似施設の状況調査
ラグビーワールドカップ2019開催都市立候補地で、施設運営、整備などの成功事例等
を調査し、今後の設計、運営などに反映させてまいります。
(1)札幌ドーム
2002FIFAワールドカップの会場として、サッカーだけでなく、野球もできるスタジア
ムにできないかと模索し、サッカーと野球を併設できるスタジアムを建設した。サッカ
ーのコンサドーレ札幌の本拠地、その後、2004年に野球の日本ハムファイターズの誘致
に成功し、その本拠地となった。
①施設概要
規模
敷地面積305,230㎡/建築面積55,168㎡/延床面積98232.17㎡
収容人数
最大収容人数:53,738人
野球時収容人数:42,270人/サッカー時収容人数:41,983人
所有者
札幌市
施設管理者
株式会社札幌ドーム
■管理運営について
札幌ドームは、開業時から株式会社札幌ドームが管理運営を行い、各種イベントを円
滑に運営している。株式会社札幌ドームは、札幌市を始め北海道の主要な民間会社など
からの出資によって成り立っている。
②競技施設
観戦席
(座席数)
固定客席数:41,484席/車いす席:117席
※アリーナ席を作ることで53,000人規模のコンサートが可能
※全席背もたれ、飲み物ホルダ有
(座席種別)
一般席/料金に応じた座席/記者席/VIPルーム/スポンサールーム
ボックス席/キッズパークのそばあるファミリーシート
※キッズパークは、冬場など近所の保育園などが平日昼間に遊びに来ている。
(無料)
屋内アリーナ
屋内アリーナの人工芝を巻きとり、屋外にあるオープンアリーナを移動させる
ことで屋内でサッカーなど試合を行うことができる。人工芝を巻きとると地面
はコンクリ―トとなっているため、220t吊り上げ可能なクレーン車を入れるこ
とができるので、コンサートなどの設営も短時間ですることができる
オープンアリーナ
※屋内アリーナで野球が行われている状態からオープンアリーナを場内に入れ
てサッカーモードに直すのに、8時間かかり、高額な費用もかかる
※ホヴァリングシステム
花園ラグビー場整備基本構想
19
③付帯サービス施設
その他施設
・グッズショップ(通年営業)
・レストラン(通年営業)※スタジアムの外からも入ることができる。
・メモリアルコーナー(入場無料)
・トレーニングジム※利用料は、札幌市の他施設とあわせて1回500円
・天然芝サッカー練習場 ・人工芝サッカー練習場
・喫煙ルーム(一面ガラス)/写真撮影スポット/展望台/ドームツアーなど
④その他利活用事例など
ドームの市民開放
・草野球の利用(3時間20万円(平日))
※利用料は、ビジョン使用を含む(簡易なもののみ)
⑤施設写真
一般席
料金に応じた座席
ボックス席
キッズパークのそばに
あるファミリーシート
VIPルーム
レストラン
環境に配慮した施設の
PR看板
展望台とドームツアー
花園ラグビー場整備基本構想
20
(2)仙台スタジアム
仙台スタジアムは、サッカー・ラグビー・アメリカンフットボールに対応したフット
ボール専用スタジアム。『劇場型スタジアム』をテーマに建設(臨場感を重視したスタ
ンド設置、プレーヤーと観客の熱気と歓声を包み込む屋根など)されている。
①施設概要
規模
敷地面積46,361m²
建築面積16,907m²
収容人数
19,694人
所有者
仙台市
施設管理者
公益財団法人仙台市公園緑地協会・日本体育施設㈱JV
■管理運営
・管理運営方法は指定管理者制度。利用料金制度は導入していない。
・芝生管理の観点から施設の使用回数については、練習も含めて年間60回程度。その
ため、集客力のある試合(ベガルタ仙台、日本代表クラスの試合など)に絞っている。
・芝生の管理費用は年間約4千万円。管理業者である日本体育施設㈱の職員は常駐せず、
作業時のみ赴く。
・アメリカンフットボールの利用が最も消耗が激しい。
・シーズンオフはほぼ使用しておらず、芝生にシートを覆っている状態。
・自主事業については、ベガルタ仙台のグッズ販売、サッカー教室、ナイトツアーなど
を実施。ただし、収入を生むような事業となっていない。
・仙台市の都市公園条例上、営業用看板を設置できないため、広告収入はなし。
②競技施設
映像
大型映像装置:東芝製
観戦席
(特色のある座席)
固定客席数:メインスタンド3,934席
バックスタンド5,448席
サイドスタンド5,158
コーナースタンド4,706席
特別席188席 車いす席96席 記者席128席 ロイヤル36席
利用目的
(サッカーを中心としてその他競技も開催)
・サッカー ベガルタ仙台、ベガルタ仙台レディース
ソニー仙台フットボールクラブ
・ラグビー
・アメリカンフットボール
その他施設
・1F
・2F
・3F
・4F
選手控室・ミーティングルーム
ウォーミングアップ場・本部室
審判室・医務室・カメラマン室
プレスルーム・インタビュールーム
事務室・エントランスホール
券売所・売店
来賓室・会議室
放送調整室・記録室・中継室
花園ラグビー場整備基本構想
21
③施設写真
券売所
大型映像装置
メインスタンド
放送調整室など
スタジアム近くの街灯
バックスタンド
花園ラグビー場整備基本構想
22
(3)御崎公園球技場
神戸中央球技場時代に2002FIFAワールドカップの会場として立候補し全面改装を行う。
設計、建設、運営までを行う。(公設民活方式、現在でいうPFI方式に近い手法)
1998年神戸市が事業コンペを公募、神戸製鋼・大林組が受注した。球技場の建設と運
営までを15年契約で結ぶ。
①施設概要
規模
敷地面積101,106㎡/建築面積37,706㎡/地上7階建て
収容人数
30,132人
所有者
神戸市
施設管理者
神戸ウィングスタジアム株式会社
■管理運営
2003年4月~2018年3月、神戸ウィングスタジアム株式会社と神戸市が契約
・スタジアム貸館業務
スタジアムの管理許可、売店、駐車場管理、広告に関する営業をスタジアムが管理す
ることで、営業にかかる人件費などを抑え、多くの広告を集めることができるように
している。
②競技施設
観戦席
暖房:座席の下から暖かい風が出る
座席数30,132席
屋根
騒音問題から設置したが、芝の育成への障害となっている。
スポーツ以外のイベントでも使用できるため、現在は文化イベント、成人式
で使用。
芝
屋根の設置により、日照時間が少なく夏芝が育たないため、1年を通して冬芝
だけを利用。(サッカーをやる上でクオリティーがふさわしい品種「ケンタッ
キーブルーブラス」をベースに使用)
冬芝は、夏芝より日照を要求しないものの、夏の暑さに弱く32℃を超えると
枯れるので、屋根を閉じ木陰を作る。必要な場合は、芝の張り替えを行う。
選手ロッカールーム
ロッカールームの横に選手のアップルームを設置
③付帯サービス施設
その他施設
・レストラン:試合を観ながら食事ができる
・スポーツクラブ:プール、スタジオ、フットネスクラブ
・研修施設の貸館
・ウォーキングコース
・スタジアム横の芝生広場(市民の憩いの場)
花園ラグビー場整備基本構想
23
④その他利活用事例など
スタンド下の利用
※都市型スタジアム
の良さを活かして
(諸室として活用)メインスタンド下
(防災倉庫として活用)
・バックスタンド下
北サイド防災倉庫として利用(2万人分のペットボトル、カンパン、
毛布の備蓄)
・スタジアム外側
防災拠点の一つとして防災情報を流せるビジョンを設置
(研修室や宿泊施設として活用)
・南サイド下
※芝の養生の問題で年間60日しか使えないため、300日のにぎわいをどう保
つかということを考えている。スポーツ情報の発信基地(街中ならでは)
サッカーとラグビー
の共存について
(サッカーを中心としてラグビーも開催)
・サッカー:ヴィッセル神戸、アイナック神戸レオネッサ ホームスタジアム
・ラグビー:神戸製鋼コベルコスティーラーズ ホームスタジアム
・サッカーは芝への要求が強く、ラグビーは芝が傷みやすいため、ラグビー
の試合は、Jリーグの終わる12月から開催している。
地元住民との関わり
・地元還元イベントを行う(演歌コンサートなど(200人規模))
・自治会に毎月参加、イベントの報告をして、コミュニケーション
を取っている。
⑤施設写真
観戦席
VIP用の席
選手ロッカールーム
重厚感あふれる玄関
試合を見ながら食事がで
きるレストラン
ウォーキングコース
防災情報を流すビジョン
(場外)
防災倉庫
花園ラグビー場整備基本構想
24
Ⅵ.花園ラグビー場の利用状況
(1)花園ラグビー場の利用状況
利用状況(主な大会)
大会名称
関西大学リーグ
全国大学ラグビーフットボール選手権大会
全国高等学校ラグビーフットボール大会大阪府予選
全国高等学校ラグビーフットボール大会
近畿高等学校ラグビーフットボール大会
ジュニア・ラグビーフットボール大会
ジャパンラグビートップリーグ
トップウエスト
日本ラグビーフットボール選手権大会
リポビタンDチャレンジ2013 対ウェールズ代表 第1戦
など、その他一般などの利用もあり
(2)整理・分析
全国高等学校ラグビーフットボール大会開催に向け最高の芝生で大会運営ができるよ
う、ラグビー専用グラウンドとして営業されていました。
今後花園ラグビー場運営母体である近畿日本鉄道株式会社から東大阪市に移管される
にあたり、ラグビー専用グラウンドに限らず、利用者からの意見などを鑑みて一般開放
などを検討します。
また大規模イベントの開催で集客力を高めることにより、収支の改善をし、観客サー
ビスの向上に努めます。
花園ラグビー場整備基本構想
25
(3)花園ラグビー場周辺の騒音調査
■騒音調査対象
○花園ラグビー場開催時の周辺 調査実施日時
2015年1月11日(日) 12:00~14:00( 2時間 )
ジャパンラグビートップリーグ 近鉄ライナーズ VS クボタスピアーズ
観客数5,258人
○実施個所
A.花園ラグビー場 場内スタンド
B.花園ラグビー場 駐車場北側~西側住居隣接付近
C.花園ラグビー場 南側住居隣接付近
【歓声などによる最大値計測】
時間
シーン
単位:DB(デシベル)
A.スタンド
B.駐車場北側
~西側住居隣接付近
C.南側住居隣接
11:50
選手紹介
78 DB
50 DB
52 DB
12:00
選手入場
72 DB
57 DB
50 DB
12:25
ライナーズ応援
〃
トライ時
75 DB
58 DB
50 DB
12:45
前半終了
サイレン
79 DB
62 DB
56 DB
12:48
ハーフタイム
告知・他会場試合
75 DB
52 DB
46 DB
13:05
スピアーズ応援
〃 トライ時
80 DB
62 DB
56 DB
13:08
スピアーズ応援
〃 トライ時
72 DB
62 DB
54 DB
13:33
ライナーズ応援
〃
ゴール前
85 DB
64 DB
54 DB
13:40
ライナーズ応援
〃
ゴール前
85 DB
64 DB
54 DB
13:43
ノーサイド
サイレン
83 DB
62 DB
54 DB
50 DB
55 DB
46 DB
48-50 DB
通常
平均
55-57
58-60
DB
DB
調査結果を受けて会場内の歓声は、観客席や壁面にてある程度吸収されることが考え
られます。周辺の住居近辺では会場の歓声よりむしろ来場客や車両の通行、往来の雑音
量が高いという結果が出ました。
日常生活での一般的に望ましい騒音レベルは40-60 DB(デシベル)、第一種住居地域
の日中(8:00~18:00)は大阪府条例第84条の規定によると55 DB平均となっています。
整備時にイベント開催時の音量規制だけでなく狭量マルチスピーカーによるシステム
などピッチ・観客への音をコントロールする検討が必要です。
花園ラグビー場整備基本構想
26
Ⅶ.管理運営方法の調査
(1)管理運営方法の検討
設計、建設、運営などにあたっては、民間活用も視野に入れて最も有効な形態を検討
します。
(2)エネルギー利用の提案
地球温暖化という人類の生存に関わる脅威に対して、世界が立ち向かおうとしてお
り、全ての国々が「環境と経済の両立」を求められています。日本としては、2020年
に温室効果ガスを、1990年比で25パーセント削減するとの目標を掲げて、オフィスや
家庭などでCO2の少ない生活スタイルの提案や、「チャレンジ25」関連政策の情報提
供などを通じて国民運動が展開されています。
今後、地球温暖化防止の取組みとして、化石エネルギーから再生可能エネルギーへ
の転換が求められてきています。
再生可能な自然エネルギーでは、太陽光や風力などを電力に変換する、いわゆる
「アクティブ※」利用が先行していますが、同時に、熱や力を自然のまま利用する
「パッシブ※」利用も非常に注目されており、これらのエネルギー利用を検討します。
【用語】自然エネルギーのアクティブ利用とパッシブ利用※
例えば、太陽熱を集熱器のような特別な装置で濃縮したり、電力に変換したりするのが
アクティブ利用。これに対し、パッシブ利用とは、建築的な方法や工夫によって熱や力を自
然のままに利用し、省エネを行うこと。
①電力供給による設備の構築 (関西電力株式会社からの提案)
■災害時のリスク減少案
・非常用発電機(空冷装置)
系統電力が遮断した場合に重要負荷へ電力を共有します。
・蓄電池導入
災害時太陽光発電と協調を取り、太陽光発電力の出力安定化及び、ピーク電力シフト
に利用します。
・電気自動車導入
給油制限時も太陽光発電をEVに利用する事で、物資調達を可能にします。
・再生可能エネルギー(太陽光発電 ※アクティブ利用)
平常時は買電量を削減、停電時は、非常用発電機を補い重要負荷電力を供給できます。
花園ラグビー場整備基本構想
27
■防災・省エネに適した空調、給湯、照明設備
・高効率空冷ヒートポンプ
冷却塔が不要で、電気のみにより運転が可能、ビル屋上など上層階に設置して浸水に
備える事ができます。
・電気式熱源
電気のみで運転が可能なため、非常用電源を活かし空冷式電機熱源が利用できます。
・蓄熱空調システム(割安な夜間電力を昼間に使用し還元します)
夜間(22-8時)に冷温熱を氷や水に貯めておく事により昼間のピークカットが
可能です。
・蓄電池
蓄電池を設置する事で、災害時太陽光発電と協調し、太陽光電力の出力安定化及び、
ピーク電力のシフトに利用します。
上記の様々な再生可能エネルギーを統括システムで省エネルギーとデマンドコントロー
ルを行います。
ピークカット
夜間電力を日中電力へ還元
ピークカット
非蓄熱システム
の場合
蓄熱運転
22時
8時
22時
花園ラグビー場整備基本構想
28
②ガス供給によるエネルギーシステム
(ガス供給による設備の構築)
(大阪ガス株式会社からの提案)
■平常時の省エネ・省コスト
・ガス空調システムによる節電
スタジアムの一般特性として年間数十日間の競技開催時における空調や照明などの一
斉稼働が一時的に電力ピークを押し上げ、電力基本料金の高止まりの原因となります。
各空調必要ゾーンへのガス空調の導入によりピークカットを実現、料金を削減します。
・ピッチ用照明のLED化による節電
・(大屋根への)太陽光発電の導入
例として甲子園はナイター照明19.3万Kw/年を発電。省コスト化を図ります。
・再生可能エネルギー電源を活用した大幅なコストダウンが可能
新ゴミ発電により大幅なコストダウンも可能です。
■防災・省エネに適した空調、ガスシステム設備
・停電対応型
発電ガスヒーポンによる空調機能維持と電力確保、ガスエンジン(小電力)で供給す
る熱交換方式により最も電力に負荷がかかる冷房電力をカットします。
・都市ガス臨時供給設備「PAジェネレーター」の設置によるガスシステムへの燃料確保
停電時においても、ガスエンジンにて自立運転を継続するとともに、発電した電力を
利用して活用する事も可能です。
【電力基本料金の仕組み】
下記の電力ピーク(デマンド)により年間の基本料金が決定するため、電気ヒーポン
の場合ガスヒーポンに比べ1年中高い基本料金になります。運転時間が短い場合ガスヒ
ーポンメリットが増大します。
ピークカット 大規模開催時の割高電気を抑える
電力基本料金設定
ラグビー
ワールドカップ2019開催
ランニング
コスト低減
ガス空調・LED化時の
電力基本料金設定
高校ラグビー
開催
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月 11月 12月 1月
2月
3月
花園ラグビー場整備基本構想
29
③地中熱などによる電力の確保
新しいアイデア
【地中熱活用システム】
地中熱とは・・・地下の温度が一年を通してほぼ一定であることを利用し、地上との
温度差を利用した熱エネルギーであり、広義では、地盤に時間をかけて蓄えられた太陽
熱エネルギーです。この特性を活かして、外気と比較して夏は涼しく冬は暖かく感じる
室内温度をつくり出し、冷暖房エネルギーを大幅に削減することが可能です。
さらに、太陽光や風力を発電に利用する場合は天候や立地条件に大きく左右されてし
まいますが、「地中熱」は、年間の気温差と地盤があれば低コストで簡単に得られる、
最も安定性の高いエネルギーといえます。
【地中熱利用換気システムの経緯と特徴】
・浅い層(深さ5m前後)の地中熱を熱交換パイプで利用することで、施工費を軽減でき
ます。
・空気で熱交換、換気システムとしてそのまま利用でき、初期投資費用、ランニングコ
ストの軽減が可能です。
【地中熱活用メリット】
知名度は低いがポテンシャルの大きい「地中熱」を簡単に換気システムとして採用で
きるため、市町村施設などへの採用により市民への環境教育に役立ち、低炭素社会づく
りに貢献できると期待されます。
2F
ダンパー
ファン
1F
地中熱パイプ
花園ラグビー場整備基本構想
30
(3)防災について
花園ラグビー場は、東大阪市域の中心に位置しており、隣接する花園多目的芝生広
場は大雨時の貯水機能を有しています。花園ラグビー場を含めた花園中央公園一帯は、
大規模災害時の広域避難地として東大阪市地域防災計画に位置付けられています。
また、本市広域避難地8か所の一つであり、花園ラクビ-場施設と併せた防災機能
「大阪府防災公園整備指針」に沿った公園整備を検討します。
広域避難地のうち、花園ラグビー場は唯一大屋根を持ち、多数の平土間の倉庫や5
階建て鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)建築という利点を活かし、現在使用してい
ない諸室などを備蓄倉庫として有効に利用することが可能です。
また、大規模災害発生時には、避難施設として、雨風をしのぎ、トイレ・シャワー・
個室などを備え、多数の避難者が避難した時にも受け入れる収容(キャパシティ)能
力、機能を有しています。それらの能力、機能を有効に活用することが、競技施設の
一方で防災機能として安全、安心なまちづくりに寄与することができます。
①トイレ
地震など発生時、大きな問題になるひとつがトイレとその衛生面です。
仮設トイレの不足と健康被害への対策として、災害時に活用できるトイレを検討します。
■下水道直結型「マンホールトイレ」
・地震に被災しにくいシステム
・少量の洗浄水で汚水が流せる使い易いシステム
・経済性に優れ、採用しやすいシステム
・被災者の健康被害を少なくする衛生的なシステム
・コンパクトで軽量な配管材で、さまざまな場所に適応できるシステム
・平常時は備蓄庫として、災害時は貯留槽としてても利用可能
花園ラグビー場整備基本構想
■システムの特徴
31
花園ラグビー場整備基本構想
32
②備蓄倉庫から「救援倉庫」へ
災害時用備蓄機能だけでなく、用途別機能を付加した多機能型コンテナの設置を検討
します。コンテナを“開放”することで、倉庫としての建屋だけでなく、事務所やセン
ター機能を持たせることが可能となります。
・安全安心な備蓄場所の確保
・場内各所への備蓄倉庫の移設が可能
・再整備避難所機能をもった施設
・備蓄倉庫から救援倉庫への機能の拡充が可能
・誰もがわかりやすい統一したデザイン化が可能
緊急対策本部
仕様
緊急医療施設
仕様
ボランティア本部
仕様
避難所(シェルター)
仕様
備蓄倉庫
機能
仮設足湯・シャワー
仕様
障害者サポート
仕様
女性サポート
仕様
ボランティアサポート
仕様
場内各所への適性配備
多機能型コンテナ
の設置
そこにある安心感
すぐに活用できる
迅速性
ボランティア
活動の
パッケージ化
市内各所への
多機能型コンテナ
の設置
支援受入れのための
受援力の向上、
地元企業などからの
協力・協賛
市内全域での認識の
統一と啓蒙効果
東大阪市の
防災機能の
確立
必要箇所への運搬
集中配備などが可能
花園ラグビー場整備基本構想
33
Ⅷ.コンセプト
(1)施設コンセプト
~花園ラグビー場をスポーツ専用施設から防災施設を兼ね備えた市民が集うイベント施設へ~
①ラグビーワールドカップなど大規模大会が開催できる施設
②ラグビーの西の一大拠点となる施設
③誰もがスポーツを楽しめる施設
④試合のないときにも楽しめる施設
⑤防災拠点としての機能をもつ施設
― イメージ図 ―
花園ラグビー場整備基本構想
①ラグビーワールドカップなど大規模大会が開催できる施設
ラグビーワールドカップ2019開催にとどまらず開催後
にも大規模大会などが開催できるよう、大型映像装置、
照明の設置及び既存のスタンドの整備などを検討してま
いります。
②ラグビーの西の一大拠点となる施設
ラグビーワールドカップ2019の開催後には、花園から
世界へ翔ばたいたラガーを育てた事例や実績により、全
国から次世代のラグビー利用者が試合のみならず練習な
どを目的にした来場もできる、日本屈指の施設となるよ
うに検討してまいります。
③誰もがスポーツを楽しめる施設
花園ラグビー場は、ラグビー専用スタジアムとして機
能しており、今後は、これらの整備に加え、誰もがスポ
ーツを楽しめる施設となるよう、健康づくり、生涯スポ
ーツの拠点としての機能を検討してまいります。
また、バリアフリーなどに配慮した施設を検討してま
いります。
④試合のないときにも楽しめる施設
コンサートなどのイベントで活用できるよう計画を進
めると同時に、音響なども周辺に音漏を制御できるシス
テムも構築してまいります。
また、大規模イベントがないときも、花園ラグビー場
で楽しめるイベントなどを計画してまいります。
⑤防災拠点としての機能をもつ施設
花園ラグビー場がある花園中央公園は、災害発生時に
おける避難場所として防災上重要な役割を持つ、広域避
難地(広域的な避難の用に供する概ね10ha以上の都市公
園に該当)として指定されています。
花園ラグビー場も災害応急対策に必要となる備蓄倉庫
など防災拠点としての機能を重ね備えた施設となるよう、
整備を検討してまいります。
34
花園ラグビー場整備基本構想
35
(2)施設に求められる機能
安全・安心
花園ラグビー場
快 適
収 益
安全・安心
施設にとって安全・安心の上にしか快適なサービスは得られないといっても過言では
ありません。花園ラグビー場の整備にあたっては、観客・主催者などの利用者、選手な
どイベントに関係するあらゆる人に安全に安心して参加していただくことが最も優先さ
れるべき事項として検討してまいります。
■都市公園のラグビー場であることから、必要とされる施設機能
①災害に強く、長期的に耐久できる前提とした建築基準が求められます。
・耐震構造の基準をクリアした施設であること
・施設に電気・ガス・水道などのライフラインとしての不断のエネルギーを有すること
・災害時には限られた敷地内で瞬時に避難できる安全な動線をもつこと
②広域避難あるいは防災拠点としての位置づけが求められます。
・防災拠点として被災、避難者を有する諸室などがあること
・災害時に広域への放送設備や対策本部としての高層階に諸室をもつことが可能
・災害備蓄などの倉庫や諸室をもつこと、施設周辺整備として、物資の備蓄とトイレ水
槽をもつマンホールトイレ、コンテナ倉庫などの備え
③災害発生時のハードとソフト面の安全対策が求められます。
・災害時において多数の市民を安全に避難誘導し、施設内に受け入れができる施設構造
であること
④局所的豪雨(いわゆるゲリラ豪雨)発生頻度の増加対策が求められます。
・「東大阪市総合雨水対策アクションプラン」に基づき、雨水を貯留および浸透させる
機能を付加することで周辺地区への雨水の流出を抑制し、浸水緩和に寄与すること
・貯留させた雨水は、樹木への散水や災害時のための備蓄などへの利用も可能となるな
ど、環境に配慮できるだけでなく、水資源として活用
花園ラグビー場整備基本構想
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■大規模大会、大規模イベント等の開催時の安全機能確保
・大規模大会や大規模イベントの運営を考慮して振動等にも耐えうる設計、構造であること
・大規模大会や大規模イベントが開催される際、集まった観客が安全で安心して観戦で
きる施設であること
・バランスの良い競技場として競技者が安心してプレーできるよう観客席とピッチの間
にある一定の距離が保たれ、外国からの熱狂的な観客により妨害されない施設整備と
運営が求められる一方で、臨場感あふれる観客席も重要、その機能の両軸をバランス
よく保つこと
快 適
地域の財産である施設として、市民が利用できる施設であり、イベント開催時におい
ては、観客が快適に観戦しやすい施設となるよう検討します。
①照明
・夜間にも利用ができるようなナイター設備があること
・観客の来場、退場時においても、公園内に誘導灯などを配し、安全で安心して歩行で
きる環境を整えること
・主催者などの団体や利用者らが快適に利用できること
②雨天などの悪天候時の対応
雨・雪などの悪天候、夏の時期の熱中症やゲリラ豪雨にも対応できる屋根などの設
置で、観戦や来場待ちなどに対して配慮ができる施設であること
③観客席
隣客を意識しないで観戦できるセパレート客席で、簡易な背もたれなどを備えた、
快適な観客席であること
④トイレ
・明るく機能的で誰もが快適に使用できる素敵なトイレ
・多機能トイレや大型多目的シート、ベビーシートなどを設置し、誰もが使いやすいトイレ
・パウダールームの設置や子ども、障害者を始め誰もが使いやすい高さ、広さを考慮し
た手洗いやトイレ
・混雑を防ぐため、空き状況が一目でわかるサインなどを設置したトイレ
⑤周辺地域との適合
住宅地域と隣接している部分があるため、スピーカー音や観客の歓声などに対して、
防音設備の設置の検討、照明による光量や光の向きの配慮及び遮光壁などによって周
辺との融和を図るなど、設計と運営面を考慮する
花園ラグビー場整備基本構想
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⑥サービス
・近鉄奈良線東花園駅から花園ラグビー場までの「スクラムロード花園(愛称) 」に代
表されるように花園ラグビー場への期待感が醸成される施設づくりを検討する
・商業店舗、宿泊施設などの周辺を含んだ充実により、地域経済の活性化ひいては観客
の利便などのサービス向上につながるため、今後の整備が必要となる
・来場者が安心して使える無料Wifiの設置を検討する
・季節に応じたメニューや簡単に食べられるメニューを提供するレストランやアフター
マッチファンクション、スポーツバーなどで利用することができる施設の整備を検討する
⑦バリアフリー
誰もが使いやすい施設となるようバリアフリーに配慮した施設の整備を検討する
⑧ごみのリデュース
・全国のスタジアムでも、近年実施されているごみの持ち帰り運動の実施とあわせ、ご
み、資源化物の分別排出をできる施設整備を検討する
・飲食残渣を活用したバイオマス設備の整備を検討し、花園中央公園内の植栽への堆肥
として利用を促進する
収 益
ラグビーの専用施設として運用してきたため、目的外利用が限られてきました。
今後の活用については建設コストとランニングコストに対する収益面をトータルで考え
る必要があります。整備に至っては環境に配慮し再生可能なエネルギー、自然エネル
ギー等を利用した省エネ、省CO2な施設にすることで、コスト削減を目指します。利用
目的も収益性を考慮し、検討していきます。
花園ラグビー場整備基本構想
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Ⅸ.概算整備費
(1)概算整備費
施設整備に係るラグビーワールドカップ2019開催に伴う概算整備費は、約36億円と想
定しています。なお、この整備費は、最近整備されている他施設を参考にしながら算出
した概算額であり、今後の詳細検討や整備費等の動向などにより変動する可能性があり
ます。整備にあたっては、可能な限りコストの縮減に努めます。
(2)財源確保の取り組み
企業や関係団体、ラグビーファンなどから寄付を募ると同時に、国や府、民間団体な
どからの補助金、交付金などの活用の検討に努めてまいります。
花園ラグビー場整備基本構想
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Ⅹ.スケジュール
スケジュール
2014
2015-2016
基本構想
基本
実施設計
2017-2018
2019
2020
2021
ラグビー
ワールド
カップ
2019
2020年東京
オリンピック・
パラリンピック
競技大会
キャンプ
関西ワールド
マスターズ
ゲームズ
2021
整備工事
花園ラグビー場整備基本構想
平成27年3月
東大阪市ラグビーワールドカップ誘致室
東大阪市荒本北一丁目1番1号
電話番号 06-4309-3020(直通)
ファクス 06-4309-3847
メール
[email protected]