（財）佐賀県地域産業支援センター 2007.3 No.48 SUPPORT FOR YOUR BUSINESS 県内 IT 企業の事例に見るビジネス展開当財団では、成長が見込まれる分野に意欲的に取り組んでいる企業を応援しています。今回は、この中から県内ＩＴ企業の事業事例について御紹介します。ＩＴ企業って何？ＩＴ企業という言葉をよく耳にしますが、明確な定義はありません。Ｉ（Information：情報）とＴ（Technology：技術）に企業を組み合わせた言葉で、「コンピュータを核にしたハードウェア、ソフトウェア、システム、通信などに関する技術」を有する企業を総称して使われる場合が多いようです。ＩＴ分野の市場規模予測国内市場予測（億円） 300,000 国内のＩＴ主要市場の規模予測（㈱野村総合研究所）を見ると、ネットビジネス市場は2006年度の1兆5,128億円が2011年度には8兆1,068億円に拡大する見通しになっています。同様にブロードバンド市場は3兆 3,904億円が4兆141億円に、ハード市場は18兆8,435億円が26兆 8,151億円に、放送市場は1兆730億円が3兆3,270億円に拡大する見通しになっています。ＩＴ分野は業種によって強弱はあるものの、今後、さらに成長が見込まれる分野と言えるでしょう。放送市場ブロードバンド市場ネットビジネス市場ハード市場 250,000 200,000 150,000 100,000 50,000 0 県内のＩＴ企業の現状 2006 2011（年度）出展：「2011年までの国内ＩＴ主要市場の規模とトレンドを展望」（㈱野村総合研究所）県内のＩＴ企業の事業所数、従業者数について、「事業所・企業統計調査（総務省統計局）」を見ると、平成16年の「情報サービス業」の事業所数は63事業所、従業員数は962人と平成11年よりそれぞれ11事業所（21.2％増）、 157人（19.5 ％増）の増加となっています。さらに、「情報サービス業」は情報システムの作成やパッケージソフトの開発等を行う「ソフト開発業」とデータ入力作業、コンピュータ処理作業等を行う「情報処理・提供サービス業」に分かれますが、平成16年は、平成11年と比較して、「ソフトウェア業」の事業所数が80.0％増加しており、全国（29.7％増）を大きく上回る伸びとなっています。また、県内ＩＴ企業の事業内容を見ると、ホームページ製作の他に、システム・ソフト開発やサイトの運営、インターネット広告などの事業を行っていますが、他県と比較して、とりわけ自社のオリジナル商品・パッケージソフトを持つ企業の割合が高いところに特徴があります。佐賀県地域産業支援センターによる支援当財団では、佐賀県と連携を図りながら、マネージャーによる支援や専門家派遣事業、情報化アドバイス事業など各種支援策を活用して、なお一層、県内ＩＴ企業を支援していきます。 CONTENTS ＩＴ関連特集（経営支援チーム）１∼５事業可能性Ａ評価企業紹介（㈱サインズ）（経営支援チーム）設備貸与制度利用企業紹介（ヨシミ精機）（企業振興チーム）６佐賀大学研究室訪問（研究開発推進チーム）７公募事業のお知らせ（研究開発推進チーム）８（企業振興チーム）１０（勤労者福祉サービスセンター）１１ベンチャー企業紹介（㈲フリーマム）（経営支援チーム）１２企業紹介（鵜池製作所）サービスセンター利用者の声（㈲いのうえ保険企画） 1 ９平成19年3月12日（No.48）それでは、県内ＩＴ企業が、システム・ソフト開発、サイトの運営、インターネット広告などの分野で実際にどのような製品を開発したり、事業展開を行っているか見てみましょう。システム・ソフト開発システム・ソフト開発には、自社で開発したシステム・ソフトをパッケージとして販売するタイプと、クライアントから依頼を受け、提起された課題に対するソリューションとしてシステム・ソフトを開発するタイプがあります。パッケージ販売㈱創新（鳥栖市）㈱創新は、各イベントの臨時駐車場において、入出庫車数をリアルタイムに把握することができる「カウントシステム『かぞえ太郎』」を開発しました。県内では、バルーンフェスタなどで活用されています。また、入退場者数など人用としても使用できるため、現在、佐賀城本丸歴史館でも導入が検討されています。「カウントシステム『かぞえ太郎』」㈱サインズ（佐賀市）㈱サインズは、独自の暗号化技術によってインターネット上で安全に電子データの送受信ができる「隠密佐透」を開発しました。独自開発の暗号化アルゴリズムと電子透かしの技術を組み合わせることで高い安全性を実現しています。「隠密佐透」㈲アイランド情報システム（唐津市）㈲アイランド情報システムは、携帯電話を使って、学校が保護者に不審者情報や行事の案内などを連絡することができる「はなまる連絡帳」を開発しました。すでに、全国の幼稚園や小学校で導入の動きが広がり始めています。「はなまる連絡帳」㈱ニューエイジ（佐賀市）㈱ニューエイジは、高額なＣＭＳ（コンテンツマネジメントシステム）と同じクオリティを保ちながら、簡単にホームページの更新作業ができる低価格のコンテンツマネジメントシステム「JOGedit」を開発しました。県内の企業などで導入の動きが広がり始めています。「JOGedit」サイエンスビジネス㈱（佐賀市）サイエンスビジネス㈱は、老人施設・病院等で始まった栄養ケアマネジメント業務のソフトウェアを開発しました。インターネット技術を使用したWeb画面システムで、LANを保有する病院で数十台使用するシステムを受注したほか、これと連動した栄養管理システムも開発中です。【栄養ケアマネジメントシステム】 2 平成19年3月12日（No.48）ソリューション型開発㈱マップステーション（佐賀市）㈱マップステーションは、デジタルマッピング、ＣＡＤデータ作成、ＧＩＳシステム構築などを行っています。特にＧＩＳシステムを用いて取得したデータを2次元・3次元の地図に落とし込み活用するシステム構築には定評があります。「佐賀県庁附近3次元データ」㈱ナノ・システム（佐賀市）㈱ナノ・システムは、中国のハイレベルソフトウェア開発集団「江蘇マイクロソフト技術センター」の日本総代理店として、システム開発を依頼したい国内企業の橋渡しを行っています。対応ＯＳは「UNIX」「、Windows」「、LINUX」など、開発言語は「Java」「、C」「、VC ＋＋」、「C＃」、「PHP」、「VB」、「Perl」、「DELPHI」など、データベースは「SQL Server」「Oracle」、など幅広く対応してくれます。「左から江蘇MS技術センターCTO・副社長㈱ナノ・システム野田社長」サイト運営県内には、複数のショップや商品などを紹介するWebサイトを運営する企業があります。効果的なwebサイトは、戦略的なマーケティングが施してあって、多くのアクセスがあり、売上に大きく貢献してくれます。㈱音成印刷（佐賀市）㈱音成印刷は、佐賀県限定サーチエンジン＆コミュニティサイト【さがすばんた】を運営しています。「佐賀県なんでもランキング」のコーナーで、○○○屋さんのおすすめランキングを見たり、「ばんたサーチ」のコーナーで知りたいお店のホームページを探すことができます。【さがすばんた】（http://www.sagasubanta.com/）福博印刷㈱（佐賀市）福博印刷㈱は、多くの方に佐賀を知って、ファンになってもらいたいと、佐賀の特産品を取り扱ったショッピングモール【さがファン】を運営しています。出展ショップには、農産物、水産品、お酒など佐賀県内のお勧め商品が揃っています。【さがファン】（http://www.sagafan.com/shop/main） 3 平成19年3月12日（No.48）クリックビー（佐賀市）クリックビーは、30以上のオリジナル［クリックビー利用者の声］ギャラリー器響（有田町）ショップを紹介する【eでしょ！saga】をクリックビーの弟子丸さんのアドバイスを受けて、ホームページをつくりました。佐賀県地域産業支援センターの「専門家派遣事業」を利用したのですが、希望通り、当社の主力製品である、オーダーメイドの有田焼ギフト「Ｍｙオリジナルギフト」をアピールできるホームページが出来上がり、とても満足しています。構図、色合い、写真の取り方などとても参考になりました。【eでしょ！saga】の中にも紹介してもらって、アクセス数も着実に伸びています。運営しています。「口コミグルメ情報」のコーナーでは、和食、洋食、中華、居酒屋・・・など口コミグルメ情報を見ることができます。【eでしょ！saga】（http://www.esaga.jp/）インターネット広告㈱オプティム（佐賀市）㈱オプティムは、あらゆるメディアに対応したインターネット広告配信サービスを手がけています。具体的には、各デバイス（パソコン、ＰＤＡ、携帯電話等）への広告配信アプリケーション開「連続再生ストリーミング」発と広告配信業務を統括して管理するアドプラットフォーム（データベース）の構築を主な業務としています。当社は、インターネット広告、中でも今後、飛躍的な拡大が見込まれるストリーミング広告市場で、すでにトップシェアを占めています。インターネットテレビ会議システム木村情報技術㈱（佐賀市）木村情報技術㈱は、中国のソフト開発会社が開発したテレビ会議システムの日本国内におけるＡＳＰ独占販売権を手に入れ、インターネットを使って千人以上が同時に参加できるインターネットテレビ会議システム「3eConference」という自社商品に仕立て、06年4 月から販売を行っています。当製品は、画像が滑らかで、また、パソ「インターネットテレビ会議システムコンがあれば利用できるため場所をとらないところが特徴です。「3eConference」現在、佐賀大学医学部と共同で、専門医による手術の遠隔指導やへき地医療に携わる医師への情報提供などを可能にする遠隔医療支援システムの開発に取り組んでいます。 4 平成19年3月12日（No.48）佐賀県ＣＩＯ（最高情報統括監）川島宏一氏に佐賀県のＩＴ企業について聞きました。 Q 佐賀県のＩＴ企業の現状と課題は何ですか？県内ＩＴ企業の中には、かなりオリジナリティが高い製品やサービスを持っている企業が多いですね。ただし、残念なことは、マーケットがいまだ佐賀県の域を出ていない企業が多いことです。今後、そういった企業がいかにして福岡・東京・中国など、より大きなマーケットに展開していくかが課題ですね。県としては、そういった企業がマーケット展開しやすいように、佐賀県のＩＴ企業全体のブランドイメージを高めていきたいと考えています。たとえば、「あの佐賀で生まれた企業・佐賀から出てきた企業はちょっと違うから話を聞いてみよう」とか言われるようにしたいですね。 Q （佐賀県ＣＩＯ川島宏一氏）佐賀県の地域産業からみたＩＴの重要性についてについて教えてください。佐賀県には、「農林水産業」という底堅い、根強いブランドがあります。有田・伊万里の「やきもの」、嬉野・武雄などの「温泉」、有明海の「海苔」・・・など他県に対して比較優位を持つ地域産業がたくさんあります。ＩＴはこれら佐賀のいいところを底堅く力づけることができるし、さらに付加価値を高め、マーケットの中で目立たせることができます。せっかく佐賀にはいいものがたくさんあるのに残念ながら、まだ充分な役割を果たしているとは言えません。 Q 現在、県が、ＩＴ企業支援の面で特に力を入れている事業を１つ教えてください。現在、共同化事業（コラボレーション事業※仮称）を進めています。県独自の業務、例えば道路台帳整備や身障者手帳のシステムなどについて、情報システム開発企業に対してユーザーとして係わって、いっしょにシステムを開発します。ここで、県が持つノウハウを提供することで、付加価値が高まっていい製品ができるのです。これを同様のニーズがある他の県庁に販売していきますが、販売に当たっては、県が積極的に情報発信を行います。実際に使ったユーザーからの情報ですので説得力があって、すでに結構、引き合いが来ています。 Q 佐賀県のＩＴ企業に対する川島ＣＩＯの思いや将来的な展望について教えてください。佐賀発で全国ブランドのＩＴ企業が出てきてほしいですね。将来的には2∼3社、全国区のチャンピオン企業が出てきてほしいと思っています。ＩＴ企業は別に首都圏でなければ成功しないわけではありません。いい例が、徳島県から全国区の企業になった“ジャストシステム”です。徳島県という一地方の県で生まれた企業が、きっちりと戦略を立て、リスクを享受して全国に名だたる企業にまで成長しました。県内企業も、もっと自信をもって、世界のマーケットに打って出る人が増えてほしいですね。 ∼川島ＣＩＯ、ありがとうございました∼ ●創業、ベンチャー、経営革新に関するお問い合わせ先 (財)佐賀県地域産業支援センター経営支援チーム TEL：0952-34-4422 FAX：0952-34-4412 5 平成19年3月12日（No.48）事業可能性評価事業「Ａ評価」企業の紹介㈱サインズ独自の暗号化技術を応用したファイル転送システム「隠密佐透（おんみつさすけ）」今回ご紹介する企業は佐賀市の(株)サインズさんです。同社は、昨年12月に行われた平成18年度第4回事業可能性評価委員会において、「独自の暗号化技術を応用したファイル転送システム・隠密佐透の販売事業」で最高評価であるA評価を受けられました。社長の松谷信二郎さんにインタビューしました。この事業に取り組まれた背景は？インターネット上で様々な情報がやりとりされる世の中では、企業情報、個人情報の漏洩は企業にとって命取りとなることは言うまでもありません。このたび当社が開発し、販売を開始した「隠密佐透(おんみつさすけ)」は、インターネット上で、100％安全に情報をやりとりするファイル暗号化、送受信の仕組みです。実は、今まで、インターネット上で安全に情報をやりとりする究極の手段としては「専用線を敷く」ということしか選択肢がありませんでし左端が松谷社長た。しかしながら、ご存知のように、専用線の開設、維持には何千万という費用がかかります。近年、大企業でなくとも海外へ活動範囲が広がり、国内本社と海外現地法人との間で情報をひんぱんにやりとりするような中、専用線にかわる安全な手段が待ち望まれてきたところです。「隠密佐透」とはどんな商品ですか？今までの暗号化技術との比較で申し上げますと、この「隠密佐透」は根本的に考え方が異なっています。実は、既存の技術（ＳＳＬやＶＰＮ）は、いかに複雑な演算処理をするかということに重きを置いているため、高性能のコンピューターにより時間をかければ、解読される危険性があります。しかしながら、「隠密佐透」では、①演算処理後のデータの一部を剥ぎ取り、②復元するための情報と一緒に画像の中に封じ込める（電子透かし技術）という全く異なる独自の方式を用いていますので、100%解読は不可能です。今後の抱負についてお聞かせください？この商品は当社と佐賀大学で共同開発した「電子透かし技術」がポイントとなっていますが、将来的には、この商品化をきっかけに「電子透かし技術」そのもののすばらしさを、海外を含め広く知っていただければと考えております。なお、今回は、自社サーバーをお持ちのお客様に対するシステム販売と合わせて、当社のサーバーをお使いいただくＡＳＰ方式でもご提供させていただきます。 ☆担当マネージャーから一言「隠密佐透」の特筆すべきところは、納品企業様ごとにオリジナルのエンジンを開発・納品することです。企業からみると自社の暗号化＆復元化のアルゴリズムは、まったく公開されておらず、自社専用の暗号化＆復元化エンジンを手にいれることができます。また、エンジンのＡＰＩ（Application Program Interface）を活用し別のシステムに組み込むことでセキュリティの革新的な向上も可能になります。今後、販売面を中心に助言を行っていきます。（担当マネージャー:今釜）株式会社サインズ（ホスティングサービス事業、システム受託開発）代表取締役松谷信二郎〒840-0041 佐賀市城内二丁目9番28号Office Saga21 3F TEL 0952-27-0130 FAX 0952-27-0131 E-mail：[email protected] URL ： http://www.sainsweb.com ●事業可能性評価事業に関するお問い合わせは (財)佐賀県地域産業支援センター経営支援チーム TEL：0952-34-4422 E-mail：[email protected] 6 平成19年3月12日（No.48）産学官連携佐賀県研究者紹介（財）佐賀県地域産業支援センター研究開発推進チームでは、地域における新事業・新産業の創出を目指して科学技術コーディネータを中心とした産学官の連携による研究開発活動の促進等、各種事業に取り組んでいます。これら事業の一環として産学官の共同研究の一助とするため、大学・公設研等の県内の研究者を対象に研究開発活動に関する情報収集を行っています。今回は、平成18年度水素エナジー関連産業戦略的育成事業において、「カリックスアレーンによるガス貯蔵技術の研究開発」に取り組まれている、佐賀大学理工学部、機能物質化学科大渡啓介助教授をご紹介します。理工学部機能物質化学科機能材料化学コース助教授大渡啓介 OHTO KEISUKE 略歴：1990年、佐賀大学理工学部工業化学科を卒業、92年に九州大学大学院工学研究科にて博士号を取得。同年、佐賀大学理工学部工業化学科助手を経て、 01年、同学部機能物質化学科の助教授に就任。専門分野は分離工学であり、新規ホストの開発と応用に関する研究に取り組む。2005年に新規イオン交換樹脂の開発に関する研究において、日本イオン交換学会進歩賞を受賞。 ●研究テーマ「金属分離のための分子の開発」金属は様々な機能をもつ材料の原料となりますが、現代の消費型社会ではその枯渇が懸念されています。そこで、一度使用した様々な金属から必要な金属を選択的に回収する技術が求められる一方、生物に有害な金属も多く、これらを選択的に除去する必要があります。大渡助教授の研究グループでは、「カリックスアレーン」や「ホウキ型分子」を基体とした化合物を利用することにより、難分離性金属群の相互分離や除去のための新規分離剤の開発を目指し、日夜研究に励まれています。 ●平成18年度水素エナジー関連産業戦略的育成事業可能性試験テーマ「カリックスアレーンによるガス貯蔵技術の研究開発」化学プロセスにおいては、混合ガスからの特定ガス（例えば水素など）の分離・精製技術は非常に重要な技術ですが、分離・精製した特定ガスは、効率よく安全に貯蔵・輸送することが求められています。しかしながら、水素に代表されるように、特定ガスの種類によっては貯蔵・輸送のための決定的な素材・技術は未だ見出されていません。本研究ではガスの分離・精製と貯蔵・輸送の大幅な性能向上と低コスト化を図ることを目的として、分離と貯蔵の両機能性に優れた性能を示すクラスレート有機材料の開発に向けた研究を行っています。 ●お問い合わせ先（財）佐賀県地域産業支援センター研究開発推進チーム TEL：0952-34-4413 FAX：0952-34-4412 7 平成19年3月12日（No.48）経済産業省平成１９年度提案公募型事業のご案内経済産業省では、地域において実用化・事業化に直結する技術開発を促進し、新産業の創出による地域経済の活性化を目指した提案公募型実用化技術開発事業を推進しています。平成19年度は、「地域新生コンソーシアム研究開発事業」、「地域資源活用型研究開発事業」、「地域新規産業創造技術開発費補助事業」について、平成19年4月5日（水）より公募を開始することになりましたのでお知らせします。（財）佐賀県地域産業支援センター研究開発推進チームでは、研究開発に取り組む企業・団体を支援するため、公募に関するアドバイスを行っていますので、お気軽にご相談下さい。なお、これらの事業の実施は、平成19年度予算の国会での成立を前提とするものです。したがいまして、今後、内容等を変更することがありますのであらかじめご了承ください。公募事業概要地域新生コンソーシアム研究開発事業「一般枠、他府省連携枠」（委託費）地域新規産業創造技術開発費補助事業（補助金）（1）一般枠特徴地域資源活用型研究開発事業（委託費）本事業は、地域において本事業は、地域において本事業は、地域において新産業・新事業を創出し、新産業・新事業を創出し、地新産業・新事業を創出し、地地域経済の活性化を図るため、地域における産学官域経済の活性化を図るため、域経済の活性化を図るため、の強固な共同研究体制（地域新生コンソーシアム）を中堅・中小企業による新分地域における産学官の強固組むことにより、実用化に向けた高度な研究開発を野進出やベンチャー企業にな共同研究体を組織して行実施する。よる新規創業といった、リう、地域に存在する資源（地スクの高い実用化技術開発域資源）を活用した、新製品（2）他府省連携枠本事業は、地域において新産業・新事業を創出し、を支援する。の開発を目指す実用化技術地域経済の活性化を図るため、地域における産学官の研究開発を実施する。の強固な共同研究体制（地域新生コンソーシアム）を組むことにより、知的クラスター創成事業等他府省の研究開発施策で生み出された優れた技術シーズを活用し、実用化に向けた高度な研究開発を実施する。研究開発費原則、初年度目1億円以内、実施期間 2年以内公募期間平成19年4月5日（月）∼4月25日（水）まで担当課九経局地域経済部技術企画課原則、3千万円∼1億円／年以内（2年度目は大幅な減 2年度目5千万円以内額があり得る。）原則、初年度目3千万円以内、 2年度目2千万円以内 2年以内 2年以内平成19年4月5日（木）∼ 平成19年4月5日（木）∼ 平成19年4月27日（金）平成19年4月25日（水）地域経済部技術振興課地域経済部技術企画課 ※詳しくはこちらをご覧下さい。 → http://www.meti.go.jp/information/data/c70111aj.html ●お問い合わせ先九州経済産業局地域経済部：技術企画課、技術振興課〒812-8546 福岡市博多区博多駅東2-11-1 ホームページ：http://www.kyushu.meti.go.jp/ 技術企画課 TEL：092-482-5462 FAX：092-482-5392 技術振興課 TEL：092-482-5464 FAX：092-482-5392 8 当支援センター新事業支援グループ研究開発推進チーム担当：安田、松本 TEL：0952-34-4413 FAX：0952-34-4412 URL: http://www.infosaga.or.jp E-mail:[email protected] 平成19年3月12日（No.48）設備貸与（割賦）制度の利用企業訪問当センターでは、小規模企業の皆様が設備を導入される際、設備導入資金を支援しております。過去に当制度をご利用されました企業をご紹介いたします。ヨシミ精機 ■所在地：神埼市神埼町田道ヶ里1857番地1 ■代表者：貞包良美（さだかねよしみ） ■従業員数： 4名 ■創業：平成4年8月 ■電話： 0952−52−4357 ■ＦＡＸ： 0952−52−4393 ■ E−mail ： [email protected] ■主要製品：精密機器部品他後継者の貞包啓介さん ●企業概要 ●制度利用の経緯と評価 20有余年の鉄工所勤務を生かし平成4年8月現代表者にて独立開業。精密切削加工を得意とし半導体部品加工を主に自動化した機械を駆使し、取引先より高品質・短納期等、ニーズ対応が優れているとの高い評価を得受注は増大、業績は順調に拡大し続けています。また、代表者は気さくな人柄で取引先・近隣等から良い評価を得ています。後継者も育ち公私共々夢に向かって邁進されておられます。受注量の増加・規模拡大に伴う機械導入、それも一時的な増産ではなく企業の将来に向けプラスに成る可能性が高いといち早く判断し導入を決意。高額であったが地域産業支援センターに相談し割賦制度を活用することができました。軌道に乗るまで不安を抱きますので本制度のように償還の1年間据置きは非常に助かりました。製品導入機械（立型マシニングセンター）小規模企業者の皆様の設備導入を支援します（従業員50名以下の中小企業者の方も対象とします）制度としては割賦とリース方式があります。（注）設備資金貸付制度は休止しています ●お問い合わせ先（財）佐賀県地域産業支援センター企業振興チーム担当／山口・角田 TEL 0952−34−4416 （直通） 9 平成19年3月12日（No.48）ＣＮＣ万能研削盤を導入 −ワンチャックで外径・内径を一括加工し高精度を実現− ういけ −鵜池製作所− 鵜池製作所は1967年に創業、主に産業用機械部品、金型部品の切削加工を行い事業を拡大してきました。設備投資に積極的に取り組み、マシニングセンター、放電加工機等を順次増強し、最近では非接触で切削工具測定ができるツールプリセッターも導入。産業用部品の中でも高精度で複合加工を要する難易度の高い部品加工を得意としています。今回、新たな設備投資としてＣＮＣ万能研削盤を2月に導入。この研削盤の特徴として自動旋回式といし台を備えており、アンギュラ（外研）・ストレート（外研）・内研加工をワンチャックで行うことが可能です。これにより従来の外径研削後に内面研削盤へ段取り替えすることにより発生する内径と外径の同軸度のブレが無く、より高い加工精度を実現します。また、といし台を１°ごとに任意旋回させることができ、といし形状を変更しなくてもテーパ部分をプランジ研削することも可能となっています。現在、同設備は急ピッチで据え付け最終調整を行っており、その後部品のテスト加工を経て3月中旬には本格稼働する予定です。《会社概要》 ■所在地：〒842-0104佐賀県神埼郡吉野ヶ里町三津1229-3 ■代表者：鵜池一洋 ■従業員数： 2名 ■T E L ： 0952-52-2967 ■F A X ： 0952-52-2340 ■主要製品：産業用機械部品、金型部品、等 ■加工内容：各種切削加工、複合加工、高精度品を得意とする。 ■問合せ：代表鵜池一洋 ■E−mail ： [email protected] アンギュラ（外研）《新規導入設備》ＣＮＣ万能研削盤ＧＵ4−100Ｒ㈱ＪＴＥＫＴ（旧：豊田工機） φ320×1,000 ストレート（外研）《ＣＮＣ万能研削盤主な仕様》テーブル上振りセンタ間距離研削直径センタ間負荷質量外研といし内研といしといし台外径内径センタチャック軸受 mm mm mm mm Kg Kg − 外径×幅 mm 周速度回転速度駆動方法 m/s min-1 − 外径×幅 mm mm 主軸取付穴径 m/min 早送り速度 mm 最小設定単位 ° 旋回角度 ° 旋回単位 − 旋回方式旋回位置決め方式 − 内研《その他所有設備》設備名 φ３２０１，０００ φ０∼３００ φ１０∼１２０１５０４０ TOYODA ATAT BEARING 右側： φ４５５×７５左側： φ４５５×４０４５１，８８５ベルト／ビルトイン最小径： φ６×６最大径： φ６５×１６最大幅： φ４０×４０ φ９０／１００／１２０ φ１５ φ０．０００１ ―１５∼１９５１自動精密カップリング立型マシニングセンター〃放電加工機ツールプリセッター型式・能力台数マキノ１，０５０×６００×５６０マキノ１，５００×６００×５６０マキノ２５０×２５０（高圧クーラント付き）１１ツォラー φ３２０×４００（非接触工具測定機能付き）１１ワイヤーカット放電加工機三菱２５０×２００×１００１ＮＣ旋盤大隈 φ２３０×４８０１旋盤瀧澤 φ５６０×１，５００、 φ４６０×１，０００２フライス盤日立精機＃２立型・横型２平面研削盤岡本６００×３００１円筒研削盤シギヤ φ２６０×１，０００（スケール付き）１キー溝盤宝４∼１２１コンターマシンアマダＶＡ５００１直立ボール盤吉田 φ５０、キタガワ φ１３（３台）４鋸盤津根 φ２００１溶接機ダイヘンマイクロＴｉｇ、アーク２自動プロファナックＰ−Ｄ、Ｐ−Ｇ２ ※ＣＮＣ万能研削盤写真及び主な仕様は㈱ＪＴＥＫＴの許可を得て掲載しています。 ●お問い合わせ先（財）佐賀県地域産業支援センター企業振興チーム TEL：0952-34-4416 （直通） 10 平成19年3月12日（No.48）中小企業勤労者福祉サービスセンター先日の新聞記事で、 PHSを含む携帯電話の契約数が一億件を超え、 “一人一台”の時代に近づいたというのがありました。インターネット接続や音楽配信サービスの利用が多いそうです。防犯上、子どもや高齢者に普及が進んでいるようです。私たちの生活に、携帯電話は手放せなくなりました。物や情報があふれ生活が豊かになればなるほど、私たちは安全で安心な生活を考えていかなければなりません。今回は、私たちの生活を「保険」という面からサポートし、昨年新しく中小企業サービスセンターに加入いただきました有限会社いのうえ保険企画様をご紹介します。有限会社いのうえ保険企画〒840-0016 佐賀市南佐賀1-15-12 TEL：0952-28-7131 FAX：0952-28-0128 自動車保険/自賠責保険/生命保険/ガン保険/傷害保険/医療保険/火災保険/賠償保険おかげさまで25周年。弊社は、昭和57年の創業以来お客様に安心と信頼をお届けする存在でありたいと願い、損害保険、生命保険の普及に努めてまいりました。お客様が私たちを必要とする時に最高のサービスでご奉仕することはもちろん、いつもお客様の身になってお客様一人ひとりに最適な保険をご提案する代理店でありたいと考えています。例えば、新年度に向け新入社員の方が車を購入された場合、自動車保険はどうすれば安く入れるかなど気軽に相談できる事務所です。今回、中小企業勤労者福祉サービスセンターの会員に加入した理由として、サービスセンターのカフェテリアプラン（※1）があります。自分の持ちポイント内で、自分の好きなように映画や温泉施設を利用でき、季節ごとの会報で紹介される格安の食事券や借上げ保養施設（※2）での部屋代無料などは、職場の全員が利用できる多彩で魅力ある内容です。上手に利用して、楽しみたいと思っています。各メニュー別にポイントが設定されています。 ※1 カフェテリアプラン・・・会員各自の持ちポイントは年間100ポイントで、組み合わせを楽しみながら、ポイント内で健康診断を受けたり、映画や温泉施設に行ったり、旅行に行ったりして助成を受けることができます。 ※2 借上げ保養施設・・・・・・九州地区のサービスセンターで、九州内のいくつかのホテルや旅館の1室を借上げています。施設によって利用方法は異なりますが、部屋代が無料で食事代やサービス料のみで宿泊できる施設もあります。中小企業サービスセンターでは、県内の中小企業の福利厚生をサポートしています！！ URL:http://www.infosaga.or.jp/service/start.htm E-mail：[email protected] TEL：0952-34-5522 FAX：0952-34-5523 11 平成19年3月12日（No.48）県内のベンチャー企業紹介佐賀県ベンチャー交流ネットワーク参加企業今回ご紹介する企業は、㈲フリーマムさんです。フリーマムは、今から7年前に専業主婦だった青松瑛子さんが設立した会社です。青松瑛子さんは、なんと一度も会社勤めもしたことがない、究極の専業主婦でした。しかし結婚20年経ったころに子供たちからも手が離れ始め、ふとこれから何をやっていけばいいのだろうかと考え始めたました。常に目の前の課題を解決することに全精力を費やすことが自分の生き様だった青松さんにとっては、子育てから卒業することは、イコール目標がなくなることに等しいのです。実はそれがフリーマムのスタートラインだったのです。第３３回そんな何をすべきかと悩んでいるときに出会ったのが、フリーマムの最初の製品となったアクアミスト（天然成分の消臭・除菌・防カビ剤）の原液でした。それも偶然に知人からの紹介でした。その製品を使ってみて、青松社長自らがその製品の良さにほれ込み何とか、この製品を世に普及させたいというのがきっかけでした。現在は、そのアクアミストをはじめとしてイオン・パウダーソーダ（重曹洗濯洗剤）、ドイツ製湯たんぽ、マムズバスソルトなどの一貫して環境に害のない、人に優しい製品の普及に努力されています。〒840-2104 佐賀県佐賀市諸富町徳富2015-3 TEL 0952-34-8675 FAX 0952-34-8685 http://www.mom.co.jp/ E-mail：[email protected] ㈲フリーマム重曹洗濯洗剤、天然成分の消臭・除菌・防カビ剤の製造販売Ｑ１．御社のこだわりは何ですか？ ①人に喜ばれること ②健康に良いこと ③環境に害がないことこの3点が当社の基本であり存在意義でもあります。Ｑ２．イオン・パウダーソーダ（重曹洗濯洗剤）を開発されるきっかけは、どのようなことでしょうか？実は6年ほど前に、2層式の洗濯機から全自動洗濯機に替えたときに、市販の合成洗剤を使ったことがありました。すると、間もなく二人の息子の首の周りに赤い湿疹ができ始めました。それまで使っていた天然石鹸では全く問題なかったのです。しかし天然石鹸は油が原料のため、溶けにくかったり、黄ばんだりと別の悩みがありました。そこで、肌に優しくて洗浄力があり、衣類が黄ばまない洗剤を探しましたが、私の知る限りではそのような製品は見つかりませんでした。悩んだ末に自分でつくるしかないと決断して、その後は夢中で『イオンパウダーソーダ』を開発しました。主力製品の［安心してプラス］洗濯用消臭・除菌・防カビ剤［アクアミスト］天然成分の消臭・除菌・防カビ剤［イオン・パウダーソーダ］重曹の洗濯洗剤と ∼青松瑛子社長と長女の史子さん∼ る企業や、興味深い仕事をしている会社を知ることが出来て佐賀県の奥深さを感じています。Ｑ４．今後の夢は何ですか？まだまだ、情報発信が不足していると思います。これからは、全国に向けて、フリーマム製品の存在を訴求して、より多くの方に使ってもらうことです。業務用もありますし、ノベルティのご用意も出来ますので、気軽に声をかけてください。Ｑ３．佐賀県ベンチャー交流ネットワークに参加して、良かったことは何ですか？佐賀県や職員の方が身近に感じるようになった事や面倒見のいいことがわかった。また、県内にすごいことをしてい佐賀県ベンチャー交流ネットワークへの参加をお考えの皆さんへ ●お問い合わせ先（財）佐賀県地域産業支援センター経営支援チーム野田 TEL：0952-34-4422 メール：[email protected] インフォSAGA （№48号）平成19年3月12日発刊（隔月奇数月発行）発行者：財団法人佐賀県地域産業支援センター〒849-0932 佐賀市鍋島町八戸溝114 TEL：0952-34-4411 （代） FAX：0952-34-4412 12 URL http://www.infosaga.or.jp/ Ｅ-mail：[email protected] 古紙配合率100％再生紙を使用しています