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田坂広志 風の便り 第183便 頂上をめざす友 遠い昔の

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田坂広志 風の便り 第183便
頂上をめざす友
遠い昔の夏の日、
友人と計画を立て、
想い出深い登山をしました。
ある山の頂をめざし、
互いに別の山道から登ることにしたのです。
真夏の強い日差しの中、
蝉の声を聞きながら、山道を登り始めると、
全身から汗が流れ始めます。
その暑さの中を、一歩一歩、足を踏みしめながら、
急な山道を登っていきました。
ときおり、足を休め、
汗をぬぐいながら森の彼方を眺めると、
別な山道を登ってくる友人の姿が
心に浮かんできます。
彼も、いま、この山道を
頂上をめざして、登ってくる。
その友人の姿が心に浮かぶと、
また、登り始める力が湧いてくるのでした。
その日の夕方近く、
一足早く山頂に辿り着いて休んでいると、
遠くの稜線に、別の山道を登ってきた友人の姿が
現れました。
その山頂で、二人で眺めた夕日が、
いまも、心に残っています。
そして、なぜか、
その遠い夏の日の想い出は、
いま、仕事の世界を歩んでいる
友人たちの姿と重なるのです。
若き日に、一つの志を語り合った友人たち。
彼らも、いま、
かつて遠く仰ぎ見た山の頂をめざし、登り続けている。
その数十年の歳月をかけた登山において、
我々の心を支えてくれるのは、
ただ一つの言葉。
いつか、頂上で、再会。
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