Vol.58 update 2012.07.22

swallow park
Newspaper
Vol.058
(C)NOBLE MAMA RECORD 2012
swallow park Newspaper Vol.058 / 120721
喫茶宝物殿
P h o t o & T e x t: ト ウ キ ョ ー
グアム Hard Rock Cafe の陽気な接客にすっかり気をよくしたあとで(詳し
くは swallow park newspaper Vol.057 [Link])
、よく考えてみると、Hard
Rock Cafe の事はあのロゴマークくらいしか知らない。そもそも、
あのお店っ
て何? なんであんなに貴重なギターやアーチストの自筆のサインがあるの?
ロンドン 1 号店の常連だったエリック・クラプトンのギターを壁に飾った
ところからお宝展示がスタート。現在約 69,000 点、総額 25 億円を超える
ロック系随一のコレクションを Hard Rock Cafe が所有しているという。
ドキュメンタリー DVD『HARD ROCK TREASURES』[Link] には、HRC
各店舗に展示されている記念品の収集担当ドン・バーンステインが、アー
ティストたちの記念品 “ メモラビリア ” を集めている現場が記録されている。
ビートルズ関係のオークションに参加したり、ダイムバッグ・ダレルの自
宅で歓迎を受け「このギターもっていって飾ってくれ!」と譲られたり、ジ
ミー・ペイジに「自分の音楽を作ったギターはすべて揃えているんだ」と
断られたり。本人交渉の数々から、その場でサインを入れてもらい、確実
な本物を収集する。ディープ・パープルのイアン・ペイス、ザ・フーのジョ
ン・エントウィッスル、チープ・トリックのリック・ニールセン、AC/DC の
ブライアン・ジョンソン、KISS のポール・スタンレー、ジーン・シモンズ、
エース・フレーリー、ヴァン・ヘイレンのマイケル・アンソニーなどが気さ
くに「あの時のライブで使っていたギター」なんかを、思い出語りとともに
提供。「うわー、舞台裏の表情いいなぁ。アーチストの物置ってこうなって
るのか」と見ていて、私的には新規デトロイト店のオープン準備がワクワク
のピーク。デトロイトゆかりのアーチストグッズを魅力的にディスプレイ。そ
のアイテム選定にあたり、Hard Rock Cafe の大倉庫や専門のリペア工房が
紹介されるのだけど、集め
ているロックの記念品って、お店に展示するだけじゃないのな!!DVD のお
まけ映像でも映るのだけど、お宝をしまっておくだけの倉庫がデカい。カフェ
でちょこちょこ出してるくらいだったら、もう、美術館みたいな施設を創って
ミュージアム経営してくれよ。もはや、ロックのお宝を収集するのが目的に
なっちゃったみたいな…。大好きなアーチストがいて、その音源はもちろん
グッズとか集めているうちに、もはや全部集めるのが目的になって、買って
手元にあるけど封も開けない。そんな事になってるんじゃないかなと、
ちょっ
と思っちゃうくらい集めまくっている映像に、かなり引きつつ。
でも、その価値を分かる人が所有して管理してくれないと、ロックのアー
チストの古い衣装なんて、見る人が見たらゴミなんですよ。だけど、ロック
史からしたら永遠の輝きとして存在してて欲しい。だから、誰かが代表して
「これは凄いものなんだ!」
と言い続けることは大切。例えば、全日本レコードの初期カセットテープ、
アロアズ・フゥのライブチケットの半券、エーツーのピンポン玉ストラップ、
そんな得体の知れない一つ一つも、たまには天日に当てて「これは凄いも
のなのかな?!」と確認することも、きっと大切なんだと思った。
『HARD ROCK TREASURES』の DVD を見たら気分盛り上がって、Hard
Rock Cafe 上野駅店 [Link] へ行ったぜ! さずが駅構内。ブラック・サバス
の流れる中、ロックに無関心のおばあちゃんが孫とハンバーグ食べてる様
な客層で微笑ましかったぜ! 次は六本木店か横浜店へ行ってみるぜぇ~!