LabVIEW アップグレードノート ™ LabVIEW 8.5 へアップグレードする アップグレードノートでは、Windows、Mac OS、Linux 対応の LabVIEW をバージョン 8.5 にアップグレードする手順とアップグレード 時に発生する可能性のある問題、また新機能について説明します。 LabVIEW 7.1 以前のバージョンから LabVIEW 8.5 にアップグレードする 場合、LabVIEW 7.1 から LabVIEW 8.5 までの各バージョンで追加された 機能強化、変更点、追加機能について、それぞれのアップグレードノート とドキュメントを確認することを推奨します。 • 『LabVIEW 8.0 アップグレードノート』―「アップグレードおよび互 換性の問題」セクションおよび「LabVIEW 8.0 の機能および変更点」 セクションには、アップグレードに関する重要な情報が記載されてい ます。『LabVIEW 8.0 アップグレードノート』を開くには、ナショナ ルインスツルメンツのウェブサイト ni.com/info(英語)で info code として upnote8 と入力してください。 • 『LabVIEW 8.2 アップグレードノート』―「アップグレードおよび互 換性の問題」セクションおよび「LabVIEW 8.2 の機能および変更点」 セクションには、アップグレードに関する重要な情報が記載されてい ます。『LabVIEW 8.2 アップグレードノート』を開くには、ナショナ ルインスツルメンツのウェブサイト ni.com/info(英語)で info code として upnote82 と入力してください。 LabVIEW のプログラミング概念、使用方法、VI、関数、パレット、メ ニュー、ツール、プロパティ、メソッド、イベント、ダイアログボックス などのリファレンスや、LabVIEW 8.5 のその他の詳細な機能の説明につ いては、『LabVIEW ヘルプ』を参照してください。『LabVIEW ヘルプ』 には、ナショナルインスツルメンツが提供している LabVIEW ドキュメン トのリソースの一覧も記載されています。『LabVIEW ヘルプ』を開くに は、ヘルプ→ LabVIEW ヘルプを検索を選択します。 目次 LabVIEW 8.5 へアップグレードする ...................................................................... 2 VI を変換する .......................................................................................................... 2 モジュール、ツールキット、計測器ドライバ、 アドオンをアップグレードする .................................................................... 3 ナショナルインスツルメンツの追加ソフトウェ アをアップグレードする .................................................................................4 旧バージョンの LabVIEW からアップグレードする ................................5 アップグレードおよび互換性の問題 ........................................................................6 LabVIEW 8.2 からアップグレードする .........................................................6 LabVIEW 8.0 からアップグレードする ...................................................... 13 LabVIEW 7.x からアップグレードする ...................................................... 20 LabVIEW 6.x からアップグレードする ...................................................... 40 LabVIEW 5.x 以前のバージョンからアップグレードする ................... 45 LabVIEW 8.5 の機能および変更点........................................................................ 45 LabVIEW をインストールする ...................................................................... 46 LabVIEW のドキュメント ............................................................................... 46 新しいサンプル VI .............................................................................................. 46 ブロックダイアグラムの機能強化 ................................................................ 46 フロントパネルの機能強化.............................................................................. 47 環境の機能強化 .................................................................................................... 49 LabVIEW プロジェクトの機能強化 ............................................................. 53 新しく追加または変更された VI、関数、ノードの機能強化 ............... 58 新しいクラス、プロパティ、メソッド、イベント ................................. 67 アプリケーションビルダの機能強化 ............................................................ 67 LabVIEW MathScript の機能強化 (Windows、ベースパッケージにはありません )................................ 71 LabVIEW オブジェクト指向プログラミング ............................................ 77 プロジェクトライブラリと LabVIEW クラスアイコンの変更 ............ 79 仮想メモリ使用量を強化する ......................................................................... 79 VI を統合 ................................................................................................................ 80 共有ライブラリをインポートウィザードの機能強化 ............................. 80 3D ピクチャ制御器の機能強化....................................................................... 82 マルチコアプログラミングでタイミングストラクチャ を使用する ......................................................................................................... 82 固定小数点データタイプ .................................................................................. 83 ソース管理の機能強化 ...................................................................................... 83 LabVIEW 8.5 へアップグレードする LabVIEW の前回のバージョンからアップグレードする場合、この 「LabVIEW 8.5 へアップグレードする」セクションおよびこのドキュメン トの「アップグレードおよび互換性の問題」セクションの「LabVIEW x.x からアップグレードする」(x.x はアップグレードする前のバージョン)も 参照してください。 VI を変換する LabVIEW 6.0 以前のバージョンで保存された VI を開くには、NI から変換 ソフトウェアを入手して、コードを LabVIEW 8.5 と互換性のある VI 形式 にアップグレードする必要があります。LabVIEW 6.0 以降のバージョンで LabVIEW アップグレードノート 2 ni.com/jp 保存された VI を開くと、LabVIEW 8.5 はその VI を自動的に変換してコ ンパイルします。旧バージョンから変換された VI は、LabVIEW 8.5 で保 存する必要があります。保存しないと、その VI にアクセスするたびに変 換プロセスが発生し、余分なメモリリソースを使用することになります。 また、再コンパイルなどの未保存の変更のある VI のパフォーマンスが実 行時に著しく低下する場合があります。 メモ LabVIEW 8.5 で保存した VI は、旧バージョンの LabVIEW ではロードできませ ん。VI を LabVIEW 8.0 または 8.2 で実行できる形式で保存するには、 ファイル→旧バージョン用に保存を選択します。もしくは、LabVIEW 8.0 また は 8.2 用に変換した VI を LabVIEW 8.5 で保存する前に、旧バージョン形式での バックアップコピーを作成してください。 すべての VI を一括変換するだけの十分なメモリがコンピュータにない場 合は、VI を段階的に変換する必要があります。変換する VI の階層を確認 して、下位階層にあるサブ VI のロードを開始し、保存します。その後、 階層の上位レベルに徐々に進みます。上位レベル VI は最後に開き、変換 します。ツール→上級→一括コンパイルを選択して VI のディレクトリを 変換することもできます。ただし、一括コンパイルではディレクトリまた は LLB の VI はアルファベット順に変換されます。変換処理で上位 VI に遭 遇した場合、一括コンパイルに上位レベルの VI を最初に開く場合と同じ メモリ容量が必要になります。 ヘルプ→バージョン情報を選択して、現在使用中のメモリ容量の概要を表 示して、メモリ使用率を監視できます。 モジュール、ツールキット、計測器ドライバ、アドオンをアップグ レードする LabVIEW 8.5 のインストールが完了したら、ツールキットとアドオンを、 互換性のあるバージョンであることを確認した上で、LabVIEW 8.5 の ディレクトリに再インストールします。旧バージョンの LabVIEW からそ れらのツールキットをアンインストールする必要がある場合があります。 インストールの詳細については、LabVIEW ツールキットまたはアドオン ツールのドキュメントを参照してください。 LabVIEW モジュールのバージョンは、LabVIEW のバージョンと一致し ていなければなりません。たとえば、LabVIEW 8.5 には、LabVIEW Real-Time モジュール 8.5 を使用しなければなりません。LabVIEW 8.5 で は、一部の LabVIEW 旧バージョン用のアドオンをサポートしていない場 合があります。 LabVIEW の現行バージョンでサポートされている LabVIEW モジュール およびツールキットの詳細情報を参照するには、ナショナルインスツルメ ンツのウェブサイト ni.com/info(英語)で info code として ex6kif と入力してください。 © National Instruments Corporation 3 LabVIEW アップグレードノート 以下の計測器ドライバは、LabVIEW 8.5 で使用するためにはアップグ レードまたはダウンロードする必要があります。 • HP/Agilent 34401A デジタルマルチメータ(DMM)の計測器ドライ バは、ナショナルインスツルメンツの DMM テンプレートドライバ とより類似した仕様になりました。このドライバは、LabVIEW 7.x 以 前で使用した HP34401A ドライバと互換性がありません。LabVIEW 7.x HP34401A ドライバとの互換性が必要な場合は、ナショナルイン スツルメンツ計測器ドライバネットワーク(ni.com/idnet)からド ライバをダウンロードしてください。 • 「Instr Get Attribute」VI および「Instr Set Attribute」VI はデフォル トでインストールされなくなりました。これらの VI は、Panasonic VP7723A/VP7724A Audio Analyzer 用の計測器ドライバで使用さ れていました。VP7723A/VP7724A ドライバの LabVIEW 8.5 対応の バージョンを入手するには、ni.com/idnet からアクセスできるナ ショナルインスツルメンツの計測器ドライバネットワークからダウン ロードしてください。 既存のツールキット、計測器ドライバ、アドオン VI は、を LabVIEW 8.5 で使用するために一括コンパイルする必要があります。LabVIEW モ ジュールのバージョンは LabVIEW バージョンに一致する必要があるた め、モジュール VI を一括コンパイルする必要はありません。VI の一括コ ンパイルの詳細は、このドキュメントの「VI を変換する」セクションを 参照してください。 ナショナルインスツルメンツの追加ソフトウェアをアップグレードする LabVIEW 8.x では NI TestStand 3.5 以降を使用する必要があります。ナ ショナルインスツルメンツのウェブサイト ni.com/info(英語)にアク セスし、info code として exd8yy と入力すると、Upgrade Advisor に アクセスして NI TestStand 3.5 以降を購入することができます。 NI TestStand 3.5 と NI TestStand 4.0 で以下の LabVIEW 8.5 Express VI を構成しようとすると、エラーが発生します。 • • • • • • • • データストレージを閉じる フォーミュラ プロパティを取得 データストレージを開く データを読み取る プロパティを設定 スペクトル計測 データを書き込む このエラーに関する詳細情報を参照するには、ナショナルインスツルメン ツのウェブサイト ni.com/info(英語)で info code として rdtf10 と 入力してください。 LabVIEW アップグレードノート 4 ni.com/jp LabVIEW 8.x では、NI Spy 2.3 以降を使用する必要があります。 NI Spy 2.5 は、ナショナルインスツルメンツのデバイスドライバ CD か ら利用することができます。 LabVIEW 8.5 では、Measurement Studio 8.0 以降を使用する必要があ ります。Measurement Studio 8.0 は、ナショナルインスツルメンツの ウェブサイト ni.com/info(英語)で info code として exd8yy と入力 してアクセスできる Upgrade Advisor から購入することができます。 旧バージョンの LabVIEW からアップグレードする 新しいバージョンは異なるディレクトリにインストールされるため、 LabVIEW の新しいバージョンにアップグレードする操作はコンピュータ 上の旧バージョンの LabVIEW に影響しません。バージョン 5.x 以前の LabVIEW は、labview ディレクトリにインストールされます。バージョ ン 6.0 以降の LabVIEW は、labviewx.x ディレクトリ(x.x はバージョ ン番号)にインストールされます。旧バージョンの LabVIEW をアンイン ストールせずに LabVIEW 8.5 をインストールすることができます。 LabVIEW の既存のバージョンを置換する 既存バージョンの LabVIEW を置換するには、既存バージョンの LabVIEW をアンインストールして、LabVIEW 8.5 のインストーラを実行 し、インストールディレクトリを旧バージョンと同じ labview ディレク トリに設定します。 (Windows) コントロールパネルの「アプリケーションの追加と削除」を 使用して既存の LabVIEW のバージョンを削除して、既存の LabVIEW の バージョンを LabVIEW 8.5 に置換することもできます。なお、アンイン ストーラを実行した場合、labview ディレクトリにあるユーザが作成し たファイルは削除されません。 メモ LabVIEW をアンインストールまたは再インストールすると、vi.lib ディレク トリにある .llb ファイル(.llb ファイルに保存されている VI および制御器を 含む)もアンインストールされます。VI および制御器は user.lib ディレクト リに保存して、制御器パレットおよび関数パレットに追加します。 旧バージョンの LabVIEW の環境設定をコピーする 旧バージョンの LabVIEW の環境設定を使用するには、旧バージョンがイ ンストールされている labview ディレクトリから LabVIEW 環境設定 ファイルをコピーします。 注意 LabVIEW 8.5 環境設定ファイルを旧バージョンのファイルで置き換えると、旧 バージョン以降に追加された環境設定が上書きされてしまう可能性があります。 © National Instruments Corporation 5 LabVIEW アップグレードノート LabVIEW 8.5 をインストールした後、LabVIEW 環境設定ファイルを LabVIEW 8.5 ディレクトリにコピーします。 (Windows)LabVIEW は環境設定を labview ディレクトリの labview.ini ファイルに保存します。 (Mac OS))LabVIEW は環境設定をお客様のホームディレクトリの Library:Preferences フォルダ内の LabVIEW Preferences ファイル に保存されます。 (Linux)LabVIEW は環境設定をユーザのホームディレクトリの .labviewrc ファイルに保存されます。 旧バージョンの LabVIEW の user.lib をコピーする 旧バージョンの LabVIEW の user.lib ディレクトリのファイルを使用す るには、旧バージョンがインストールされている labview ディレクトリ のファイルをコピーします。LabVIEW 8.5 をインストールした後、ファイ ルを LabVIEW 8.5 ディレクトリの user.lib ディレクトリにコピーしま す。 アップグレードおよび互換性の問題 LabVIEW のバージョンにより異なるアップグレードおよび互換性の問題 点については、以下のセクションを参照してください。 LabVIEW 8.5 の既知の問題、その他の互換性に関する問題、最新追加機 能については、labview ディレクトリの readme.html を参照してくだ さい。 LabVIEW 8.2 からアップグレードする LabVIEW 8.2 から LabVIEW 8.5 にアップグレードする際、互換性に関す る以下のような問題が発生する場合があります。 メモ LabVIEW 8.2.x からのアップグレード時に発生する可能性がある問題の追加情 報については、ナショナルインスツルメンツのウェブサイト ni.com/info (英語)で info code として ex5d8c と入力して参照することもできます。 サポートされているプラットフォーム LabVIEW 8.5 では、サポートするプラットフォームが以下のように変更 されました。 • LabVIEW 8.5 は Windows Vista x86 および x64 をサポートしていま す。 • LabVIEW アップグレードノート LabVIEW 8.5 は Intel および PowerPC プロセッサ搭載の Macintosh コンピュータをサポートしています。 6 ni.com/jp システム要件 (Windows)LabVIEW 8.5 のインストールには 1.2 GB 以上のディスク容 量が必要です。 (Mac OS)LabVIEW 8.5 の最小インストールには 502 MB 以上のディス ク容量、完全インストールには 734 MB 以上のディスク容量が必要です。 (Linux)LabVIEW 8.5 の最小インストールには 450 MB 以上のディスク 容量、LabVIEW の完全インストールには 640 MB 以上のディスク容量が 必要です。 印刷版ドキュメント 以下のドキュメントは、LabVIEW 8.5 向けに改訂されていません。した がって、LabVIEW 8.5 での変更点が反映されていない可能性があります。 • (LabVIEW 8.2 および 8.5)LabVIEW クイックリファレンスカード • (LabVIEW 8.2 および 8.5)LabVIEW 基本機能― 『LabVIEW 基本機 能』マニュアルは『LabVIEW ヘルプ』の「基本機能」ブックの一部 です。最新情報については『LabVIEW ヘルプ』の目次タブの「基本 機能」ブックを参照してください。 Windows Vista 互換性の問題 LabVIEW 8.5 では、以下の機能変更が 32 および 64 ビットシステムの Windows Vista OS においてサポートされています。 「In Port」および「Out Port」VI では、システム上のすべての I/O ポート への読み書きアクセスが可能となりますが、これは Vista OS ではセキュ リティの理由により推奨されていないため、関数パレットに表示されませ ん。 • (Windows Vista x86)VI コンポーネントは適切にインストールされ ますが、Windows Defender ログで「unsigned」と表示されます。 VI は正常に動作します。 • (Windows Vista x64) これらの VI はエラー –4850 を返します。 VI と関数の動作変更 以下の VI および関数の動作は LabVIEW 8.5 で変更されました。 解析 VI/ 関数の機能強化 LabVIEW では、新しいバージョンがリリースされるたびに、多数の LabVIEW 関数と C 関数のアルゴリズムが改善されています。また、 LabVIEW で常に最新のコンパイラが利用できるようにアップデートされ ています。このような改善のほか、コンピュータのハードウェアとソフト ウェアでも変更が加えられることで、LabVIEW 8.5 と LabVIEW 8.2.x 以 前のバージョンの間で、結果として得られる数値が異なる場合がありま す。倍精度浮動小数点数を比較すると、1E–16 の順序が若干異なっている © National Instruments Corporation 7 LabVIEW アップグレードノート 場合があります。浮動小数点数の比較に関する詳細を確認するには、ナ ショナルインスツルメンツのウェブサイト(ni.com/info)でインフォ コードとして exiigr と入力してください。 数学 VI LabVIEW 8.5 では、以下の数学 VI が変更されました。 • f(x) 全ゼロ検索(Find All Zeroes of f(x))―この VI の名前は「f(x) 全ゼロ検索(Find All Zeros of f(x))」VI に変更されました。(英語版 のみに適用) • f(x) のゼロと極値(Zeroes and Extrema of f(x))―この VI の名前 は「f(x) のゼロと極値(Zeros and Extrema of f(x))」に変更されま した。(英語版のみに適用) 数値関数 LabVIEW 8.5 では、数値関数の以下の点が変更されました。 • 切り上げ整数化(Round To +Infinity)―この関数は「切り上げ整数 化(Round Toward +Infinity)」という名前に変更されました。(英 語版のみに適用) • 切り下げ整数化(Round To -Infinity)―この関数は「切り下げ整数 化(Round Toward -Infinity)」という名前に変更されました。(英語 版のみに適用) 信号処理 VI 「遷移計測(Transition Measurements)」VI のプレシュート出力は遷移 前に変更されました。また、この出力は 64 ビット倍精度小数点数データ タイプからクラスタデータタイプに変更されました。オーバーシュート出 力は遷移後に変更されました。また、この出力は 64 ビット倍精度小数点 数データタイプからクラスタデータタイプに変更されました。 双曲線関数 LabVIEW 8.5 では、双曲線関数の以下の点が変更されました。 • 「Inverse Hyperbolic Cosine」関数は、関数の範囲外である実数値 が入力されると NaN を返します。 • 「Inverse Hyperbolic Secant」関数は、関数の範囲外である実数値 が入力されると NaN を返します。 ライブラリ & 実行可能ファイル VI および関数 ライブラリ関数呼び出しノードでパスカル文字列ポインタを構成する場 合、ブロックダイアグラムで値を文字列入力に配線する必要があります。 C 文字列ポインタを構成する場合、値を文字列入力に配線するか、また はライブラリ関数呼び出しダイアログボックスのパラメータタブにある最 小サイズプルダウンメニューで文字列サイズを指定する必要があります。 文字列の値を指定するまで VI を実行することはできません。 LabVIEW アップグレードノート 8 ni.com/jp 「VI リファレンスを開く」関数 LabVIEW 8.0.x および 8.2.x では、VI パス入力の VI の名前がそのター ゲットのメモリにある VI 名と一致する場合は、メモリの VI へのリファレ ンスが返され、VI パス入力で指定された VI はロードされません。 LabVIEW 8.5 では、VI パス入力の VI の名前がそのターゲットのメモリに ある VI 名と一致しても、パスが異なる場合はエラーが返されます。 64 ビットおよび倍精度数値データタイプをサポートする多 態性 VI の端子 拡張精度数値データを倍精度数値および 64 ビット整数タイプの両方をサ ポートする多態性 VI の端子に配線した場合、LabVIEW は拡張精度数値 データを倍精度数値データに強制変換します。この強制変換では、元の データの分数コンポーネントの一部分が保持されます。 その他の VI および関数の動作における変更点 LabVIEW 8.5 では、VI と関数の動作に関して以下の点が変更されました。 • 「Instr Get Attribute」VI および「Instr Set Attribute」VI はデフォル トでインストールされなくなりました。これら VI のいずれかをアプ リケーションで使用する場合、同じ機能を使用するためには VISA 上 級パレットのプロパティノードでこれらの VI を置換します。 • 「再帰ファイルリスト(Recursive File List)」VI の全フォルダパラ メータにフォルダショートカットを指定できますが、VI はそれらを 再帰しません。 プロパティ、メソッド、イベントの動作変更 以下のプロパティ、メソッド、イベントの動作は LabVIEW 8.5 で変更さ れました。 • VI の実行中、制御器クラスのデータバインディングパスプロパティ は読み書きおよび設定可能です。このプロパティを書き込むには、書 き込みを開始する前に NI Publish-Subscribe-Protocol(NI パブリッ シュ - サブスクライブプロトコル)URL に制御器を連結する必要があ ります。 • アプリケーションクラスのターゲット : CPU プロパティには、 AMD/Intel x64 および Linux x64 という値が含まれます。 • ツリーの列ヘッダ内のポイントを配線すると、ツリー制御器クラスの ポイントから行列メソッドは TREE_COLUMN_HEADERS というタグを 返します。 • LabVIEW クラス : 作成メソッドに、名前入力が追加されました。名 前入力が配線されていないと、実行時にクラス名を指定する画面が表 示されます。 • 制御器の値 : 取得 [ バリアント ]、制御器の値 : 取得 [ 平坦化 ]、制御 器の値 : 設定 [ バリアント ]、制御器の値 : 設定 [ 平坦化 ] メソッド © National Instruments Corporation 9 LabVIEW アップグレードノート で、制御器検索時に先頭または後続のスペースが削除されなくなりま した。 廃止されたプロパティ、メソッド、イベント LabVIEW 8.5 では、以下のプロパティ、メソッド、イベントはサポート されていません。 • LV クラスライブラリクラスのデフォルトインスタンスプロパティ。 代わりに「LV クラスデフォルト値を取得(Get LV Class Default Value)」VI を使用してください。 • シーンオブジェクトクラスのジオメトリプロパティ。代わりに描画領 域プロパティを使用してください。 • グラフチャートクラスの補助カラープロパティ。代わりにグラフス ケールクラスのグリッドカラープロパティを使用してください。 • グラフチャートクラスのグリッドカラー : X カラープロパティ。代わ りにグリッドカラー : 主カラープロパティとグリッドカラー : 補助カ ラープロパティを使用してください。 • グラフチャートクラスのグリッドカラー : X カラープロパティ。代わ りにグリッドカラー : 主カラープロパティとグリッドカラー : 補助カ ラープロパティを使用してください。 • 波形チャートクラスの凡例 : プロット表示プロパティ。代わりに凡例 : 行数プロパティを使用してください。 • 波形グラフクラスの凡例 : プロット表示プロパティ。代わりに凡例 : 行数プロパティを使用してください。 • リストボックスクラスのピクセル幅プロパティ。代わりに境界 : 幅プ ロパティを使用してください。 • ピクチャクラスのスクロールバー表示プロパティ。代わりに水平スク ロールバー表示および垂直スクロールバー表示プロパティを使用して ください。 • シーンオブジェクトクラスのジオメトリを設定メソッド。代わりに描 画領域メソッドを使用してください。 • アプリケーションクラスのシーン : ジオメトリ : 新規メッシュメソッ ド。代わりにシーン : 描画領域 : ジオメトリ : 新規メッシュメソッドを 使用してください。 • 制御器クラスのドラッグ開始イベント。代わりに適切な制御器クラス のドラッグ開始イベントを使用してください。 • 制御器クラスのドラッグ開始 ? イベント。代わりに適切な制御器クラ スのドラッグ開始 ? イベントを使用してください。 LabVIEW アップグレードノート 10 ni.com/jp 名前変更されたプロパティ、メソッド、イベント 以下のプロパティ、メソッド、イベントの名前は LabVIEW 8.5 で変更さ れました。 クラス LabVIEW 8.2 での名前 LabVIEW 8.5 での名前 タイプ AbsTime、数値 データ範囲 データエントリ制限 プロパティ AbsTime、数値 データ範囲 : 増分 データエントリ制限 : 増分 プロパティ AbsTime、数値 データ範囲 : 最大 データエントリ制限 : 最大 プロパティ AbsTime、数値 データ範囲 : 最小 データエントリ制限 : 最小 プロパティ AbsTime、数値 範囲外の動作 外部制限の値に応答 プロパティ AbsTime、数値 範囲外の場合の動作 : 増 分 外部制限の値に応答 : 増分 プロパティ AbsTime、数値 範囲外の場合の動作 : 最 大 外部制限の値に応答 : 最大 プロパティ AbsTime、数値 範囲外の場合の動作 : 最 小 外部制限の値に応答 : 最小 プロパティ アプリケーション ライブラリ : プロジェク トライブラリファイル バージョンを取得 ライブラリ : ファイル LabVIEW バージョンを取得 メソッド アプリケーション シーン : ジオメトリ : 新規 の立方体 シーン : 描画領域 : ジオメト リ : 新規ボックス メソッド アプリケーション シーン : ジオメトリ : 新規 の円錐 シーン : 描画領域 : ジオメト リ : 新規の円錐 メソッド アプリケーション シーン : ジオメトリ : 新規 の円柱 シーン : 描画領域 : ジオメト リ : 新規の円柱 メソッド アプリケーション シーン : ジオメトリ : 新規 ハイトフィールド シーン : 描画領域 : ジオメト リ : 新規ハイトフィールド メソッド アプリケーション シーン : ジオメトリ : 新規 メッシュ シーン : 描画領域 : ジオメト リ : 新規メッシュ メソッド アプリケーション シーン : ジオメトリ : 新規 の球 シーン : 描画領域 : ジオメト リ : 新規の球 メソッド Application (ActiveX) LibraryGetProjectLibFile Version LibraryGetFileLVVersion メソッド デジタル、数値テキ スト、スケール 形式と精度 表示形式 プロパティ デジタル、数値テキ スト、スケール 形式と精度 : 形式 表示形式 : 形式 プロパティ © National Instruments Corporation 11 LabVIEW アップグレードノート クラス LabVIEW 8.2 での名前 LabVIEW 8.5 での名前 タイプ デジタル、数値テキ スト、スケール 形式と精度 : 精度 表示形式 : 精度 プロパティ デジタル表 列ヘッダ表示 信号番号表示 プロパティ デジタル表 行ヘッダ表示 遷移表示可能 プロパティ シーングラフ表示お よびシーンウィンド ウ 色をクリア 背景色 プロパティ シーンオブジェクト ジオメトリを設定 描画領域を設定 メソッド VI コネクタペーン コネクタぺーン : 設定 プロパティ LabVIEW MathScript の動作変更 (Windows、 ベースパッケージにはありません ) LabVIEW 8.5 では、以下の LabVIEW MathScript が変更されました。 • 以下の MathScript 関数で検索パスリストまたは作業ディレクトリに 加えられた変更は、関数を呼び出す LabVIEW MathScript ウィンド ウまたは MathScript ノードの現在のインスタンスにのみ適用されま す。 – – – – addpath cd path rmpath LabVIEW MathScript ウィンドウを閉じたり、MathScript ノードを 含む VI の実行を停止すると、検索パスリストおよび作業ディレクト リはデフォルト値にリセットされます。 • qz 関数の構文は、[q, z, alpha, beta, evec] = qz(a, b) から [S, T, Q, Z, R, L] = qz(A, B, type) に変更されました。 LabVIEW クラスアイコン LabVIEW 8.2 で LabVIEW クラスアイコンを作成して、ブロックダイア グラムにクラス制御器または表示器を配置した際にアイコンを表示させる ように設定する場合、クラスマスクがクラスアイコンの一部分を隠さない ように、満たすスペースをより小さくするためにクラスアイコンをアップ デートします。幅 32 ピクセル x 高さ 19 ピクセル未満の画像を使用してく ださい。 LabVIEW で LLB を開く オプションダイアログボックスの環境ページに、LLB ファイルに Windows エクスプローラを有効オプションが表示されなくなりました。 LLB は、LLB マネージャウィンドウで開かれます。LLB を開く操作に関す LabVIEW アップグレードノート 12 ni.com/jp る詳細情報を参照するには、ナショナルインスツルメンツのウェブサイト ni.com/info(英語)にアクセスし、info code として exvfc5 と入力 してください。 タイミングループの優先度に関する制限 LabVIEW 8.2.x 以前では、タイミングループの優先度として、2 の 32 乗 まで選択できました。LabVIEW 8.5 では、65,535 未満の優先度までしか サポートされていません。 波形データタイプ 波形配列の境界範囲外に指標付けする場合、結果の波形は 0 に等しい dt 値を含む不正な波形ではなく、1 に等しい dt 値を含む適切な波形となり ます。また、スカラ出力トンネルを持つ For ループを 1 度も実行しない 場合も同じ結果となります。 LabVIEW 8.0 からアップグレードする LabVIEW 8.0 から LabVIEW 8.5 にアップグレードする際、互換性に関す る以下のような問題が発生する場合があります。アップグレードの際に起 こる可能性のある他の問題点については、このドキュメントの 「LabVIEW 8.2 からアップグレードする」のセクションを参照してくださ い。 各バージョンの新機能および変更点については、LabVIEW のバージョン 8.0 から 8.5 までの各バージョンの『LabVIEW アップグレードノート』 (ni.com/manuals)を参照してください。 サポートされているプラットフォーム LabVIEW 8.2 以降では、サポートするプラットフォームが以下のように 変更されました。 • LabVIEW 8.2 以降では Windows XP x64 はサポートされていませ ん。 • LabVIEW 8.2 以降では、Mac OS X 10.3.8 以前のバージョンはサ ポートされていません。 • LabVIEW 8.2 では、Intel プロセッサを搭載した Macintosh コン ピュータがある程度サポートされています。Macintosh コンピュー タのサポートに関する詳細情報を参照するには、ナショナルインスツ ルメンツのウェブサイト ni.com/info(英語)にアクセスし、info code として macintel と入力してください。LabVIEW 8.5 は Intel および PowerPC プロセッサ搭載の Macintosh コンピュータのサ ポートを提供します。 © National Instruments Corporation 13 LabVIEW アップグレードノート システム要件 (Windows)LabVIEW 8.2 以降では、LabVIEW のインストールに最低 1.2 GB のディスク容量が必要です。 (Mac OS)LabVIEW 8.2 の最小インストールには 500 MB 以上のディス ク容量、完全インストールには 700 MB 以上のディスク容量が必要です。 LabVIEW 8.5 の最小インストールには 502MB 以上のディスク容量、完 全インストールには 734MB 以上のディスク容量が必要です。 (Linux)LabVIEW 8.2 の最小インストールには 430 MB 以上のディスク 容量、LabVIEW の完全インストールには 620 MB 以上のディスク容量が 必要です。LabVIEW 8.5 の最小インストールには 450MB 以上のディスク 容量、完全インストールには 640MB 以上のディスク容量が必要です。 印刷版ドキュメント 以下のドキュメントは、LabVIEW 8.2 では変更されていません。したがっ て、LabVIEW 8.2 での変更点が反映されていない可能性があります。 • • LabVIEW クイックリファレンスカード LabVIEW 基本機能―『LabVIEW 基本機能』マニュアルは 『LabVIEW ヘルプ』の基本機能ブックの一部です。最新情報につい ては『LabVIEW ヘルプ』の目次タブの「基本機能」ブックを参照し てください。 VI と関数の動作変更 以下の VI および関数の動作は LabVIEW 8.2 以降で変更されました。 アプリケーションインスタンス間でデータ交換する LabVIEW 8.2 以降では、「キュー取得(Obtain Queue)」、「ノーティ ファイア取得(Obtain Notifier)」、「ユーザイベントを作成(Create User Event)」、「セマフォ生成(Create Semaphore)」、「ランデブー生 成(Create Rendezvous)」関数を使用して LabVIEW アプリケーショ ンインスタンス間でデータを交換することはできません。アプリケーショ ンインスタンスで取得したキュー、ノーティファイア、ユーザイベント、 セマフォ、ランデブーリファレンスは別のアプリケーションインスタンス で使用できません。 「固有ベクトル変換」VI 「固有ベクトル変換(Back Transform Eigenvectors)」VI の指標 - 低、 指標 - 高、スケールは必須入力です。 「DataSocket 書き込み」関数 LabVIEW 8.0.1 では、「DataSocket 書き込み(DataSocket Write)」関 数のデフォルト動作が非同期に変更されました。LabVIEW 8.0 および LabVIEW 8.2 以降の両方をご使用のコンピュータにインストールしてい LabVIEW アップグレードノート 14 ni.com/jp る場合、labview¥examples¥Shared Variable ディレクトリの DataSocket API クライアント VI サンプルは VI を停止するとエラーを返 します。このサンプルを LabVIEW 8.2 以降で使用するには、 LabVIEW 8.0 を 8.0.1 にアップデートする必要があります。 ファイル I/O VI 「スプレッドシートファイルに書き込む(Write To Spreadsheet File)」 VI と「スプレッドシートファイルから読み取る(Read From Spreadsheet File)」VI は、多態性 VI です。「スプレッドシートファイル に書き込む」VI は、形式入力に配線する値に適応します。「スプレッド シートファイルから読み取る」VI には、DBL、I64、文字列のインスタン スがあります。 「GPIB ステータス」関数 LabVIEW 8.0 では、「GPIB ステータス(GPIB Status)」関数はエラー入 力でエラーを受け取ると実行されませんでした。LabVIEW 8.2 以降では、 「GPIB ステータス」関数はエラー入力でエラーを受信した場合でも必ず 実行されます。 「ヒストグラム」VI 「ヒストグラム(Histogram)」VI の間隔入力のデフォルト値が 10 に変更 されました。 「VI リファレンスを開く」関数 「VI リファレンスを開く(Open VI Reference)」関数のオプション入力 のデフォルトの動作は、リファレンス VI の見つからないサブ VI を検索す ることをユーザにプロンプトします。0x20 の新規値は、検索ダイアログ ボックスを表示しないように指定したり、またはリファレンス VI の見つ からないサブ VI を検出するようにユーザにプロンプトします。 「多項式の根」VI P(x) がゼロ以外の定数と等しい場合、「多項式の根(Polynomial Roots)」VI はエラーを返しません。ただし、P(x) が 0 の場合、「多項式の 根」VI はエラー -20111 を返します。この VI の入力多項式係数をすべて ゼロにすることはできません。 「ランプパターン」VI 「ランプパターン(Ramp Pattern)」VI で、サンプルが 1 で最後を除外 ? が TRUE の場合、VIha 開始の 1 つの要素を含む配列をエラーなしで返し ます。LabVIEW 8.0 では、これらの条件の下で VI はエラーを返しまし た。 © National Instruments Corporation 15 LabVIEW アップグレードノート 「シンプルレジストリ値読み取り」VI LabVIEW 8.0 では、VI が平坦化された文字列の配列で使用する REG_MULTI_SZ 文字列形式が正しく処理されませんでした。この問題によ り、「シンプルレジストリ値読み取り(Read Registry Value Simple)」 VI 用のこのデータタイプを処理するパーサを作成することが必要でした。 LabVIEW 8.2 以降では、「シンプルレジストリ値読み取り」VI はこのデー タタイプを「シンプルレジストリ値書き込み(Write Registry Value Simple)」VI で使用されるデータタイプと同じ形式で返します。独自の パーサーを追加する必要はなくなりました。LabVIEW 8.2 以降でこれらの VI とパーサを使用すると、「シンプルレジストリ値読み取り」VI が不正な データを返す原因となります。 「複数波形のリサンプル ( 単発 )」VI 「複数波形のリサンプル ( 単発 )(Resample Waveforms (single shot))」VI の開区間 ? 入力のデフォルト値は、閉区間が選択されるよう に、TRUE から FALSE に変更されました。必要に応じて既存のコードを更 新しない場合、VI は予想する結果を返さない可能性があります。 サウンド VI 「サウンド入力読み取り(Sound Input Read)」VI と「サウンドファイ ル簡易読み取り(Sound File Read Simple)」VI は、データ出力の t0 コ ンポーネントは最初に読み取られたサンプルのタイムスタンプを返しま す。LabVIEW は最初のサンプル読み取りの初期時間を概算します。 連続的なサウンドタスクで、サウンドを停止するために「サウンド出力ス トップ(Sound Output Stop)」VI を呼び出す必要がなくなりました。 「サウンド出力待機(Sound Output Wait)」VI は連続サンプルモードと 有限サンプルモードで動作します。 波形 VI LabVIEW 8.2 以降では、以下の波形 VI が変更されました。 • 基本レベルトリガ検出(Basic Level Trigger Detection)」VI―この VI の両方のインスタンスで、勾配入力はトリガスロープに変更され ました。 • 「部分波形取得(Get Waveform Subset)」VI―WDT 部分波形取得 DBL、WDT 部分波形取得 CDB、WDT 部分波形取得 EXT、WDT 部分 波形取得 I16、WDT 部分波形取得 I32、WDT 部分波形取得 I8、WDT 部分波形取得 SGL というインスタンスが追加されました。開始 / 遅 延形式入力の絶対時間オプションが廃止されました。開始入力は開始 サンプル / 時間に、実際の開始出力は実際の開始サンプル / 時間にそ れぞれ変更されました。 • 「「波形時間配列取得(Get Waveform Time Array)」VI―X 配列 出力のデータタイプが倍精度浮動小数点数からタイムスタンプに変更 されました。 LabVIEW アップグレードノート 16 ni.com/jp • 「Y 値取得(Get Y Value)」VI―この VI と対応する多態性インスタ ンスは、「XY 値を取得(Get XY Value)」VI に名前が変更されまし た。「XY 値を取得」VI では、X 値出力が追加され、データ値出力が Y 値に変更されました。 • 「波形サンプル数(Number Of Waveform Samples)」VI―WDT 波 形サンプル数 DBL、WDT 波形サンプル数 CDB、WDT 波形サンプル 数 EXT、WDT 波形サンプル数 I16、WDT 波形サンプル数 I32、WDT 波形サンプル数 I8、WDT 波形サンプル数 SGL というインスタンスを 含む多態性 VI です。 • 「ファイルから波形を読み取り(Read Waveform from File)」VI― EOF エラーの場合、エラー出力に TRUE のエラーステータスを返し ます。 • 「部分置換(Replace Subset)」VI―開始入力は開始サンプル / 時間 に、実際の開始値出力は実際の開始サンプル / 時間にそれぞれ名前変 更されました。 • 「デジタルパターン検索(Search for Digital Pattern)」VI―開始入 力が開始指標 / 時間に変更されました。 • 「波形検索(Search Waveform)」VI―最良フィット時間出力と フィット時間出力のデータタイプが倍精度浮動小数点数からタイムス タンプに変更されました。 • 「波形最大最小(Waveform Min Max)」VI―最小時間出力と最大時 間出力のデータタイプが倍精度浮動小数点数からタイムスタンプに変 更されました。 • 「波形から XY ペア(Waveform to XY Pairs)」VI―XY ペア出力の x 要素のデータタイプが倍精度浮動小数点数からタイムスタンプに変更 されました。 プロパティ、メソッド、イベントの動作変更 以下のプロパティ、メソッド、イベントの動作は LabVIEW 8.2 以降で変 更されました。 • ActiveX GetVIReference メソッドのオプション入力のデフォルト の動作は、リファレンス VI の見つからないサブ VI を検索することを ユーザにプロンプトします。0x20 の新規値は、検索ダイアログボッ クスを表示しないように指定したり、またはリファレンス VI の見つ からないサブ VI を検出するようにユーザにプロンプトします。 • プロジェクト項目クラスの項目を追加メソッドは、プロジェクトで開 かれていないライブラリにシェア変数を追加しようとするとエラーを 返します。 • VI を実行メソッドのリファレンスを自動破棄入力が TRUE で、メ ソッドがエラーを返す場合、LabVIEW はリファレンスを破棄しませ ん。 © National Instruments Corporation 17 LabVIEW アップグレードノート • アプリケーション : 言語プロパティの値として、LabVIEW 環境の言 語が簡体中国語であることを示す zh-cn が追加されました。 • LabVIEW 8.0 では、配列データタイプをリファレンスによって渡す .NET メソッドが、データを実際のデータタイプとして渡すようにな りました。LabVIEW 8.2 以降では、配列データタイプをリファレンス によって渡す .NET メソッドが、データを実際のデータタイプとして 渡すようになりました。 • デジタル表、複数列リストボックス、表、ツリー制御器の各クラスの 編集位置プロパティは、制御器のテキストに何も編集が行われていな い場合、(–2, –2) の値を返します。リストボックスクラスの行を編集 プロパティは –2 の値を返して、ユーザが制御器のテキストを変更し ていないことを示します。 • LabVIEW 8.0 では、パネルアップデートを延期プロパティはサブパ ネルのフロントパネルの更新を延期しませんでした。LabVIEW 8.2 以 降では、このプロパティがサブパネルを正常に処理します。 • 「アプリケーションの終了」イベントと「アプリケーションの終了 ?」 イベントは、 「アプリケーションインスタンスを閉じる」イベントと 「アプリケーションインスタンスを閉じる ?」イベントに変更されま した。「アプリケーションインスタンスを閉じる」イベントは、 LabVIEW プロジェクトの外で実行されている VI 内で使用された場 合に、LabVIEW をユーザインタフェースから、またはプログラム的 に終了すると発生します。「アプリケーションの終了 ?」イベント は、LabVIEW をユーザインタフェースから終了すると生成されま す。「アプリケーションインスタンスを閉じる」イベントと「アプリ ケーションインスタンスを閉じる ?」イベントは、LabVIEW プロ ジェクト内で実行されている VI で登録すると、アプリケーションイ ンスタンスが閉じたとき、またはユーザによって LabVIEW が終了さ れたときに発生します。 廃止されたプロパティ、メソッド、イベント LabVIEW 8.2 以降では以下のプロパティ、メソッド、イベントをサポー トしていません。 • LabVIEW 8.2 以降ではコネクタペーンのプロパティをサポートして いません。 • LabVIEW 8.x は、変数クラスのデータタイプロパティをサポートし ていません。代わりに、変数クラスのデータタイプ(バリアント)プ ロパティを使用してください。 LabVIEW アップグレードノート 18 ni.com/jp 名前変更されたプロパティ、メソッド、イベント 以下のプロパティ、メソッド、イベントの名前は LabVIEW 8.2 以降で変 更されました。 クラス LabVIEW 8.0 での名前 LabVIEW 8.2 以降での名前 タイプ アプリケーション スレーブから切断 LVRT: スレーブから切断 メソッド アプリケーション アプリケーションの終了 アプリケーションインスタン スを閉じる イベント アプリケーション アプリケーションの終了 ? アプリケーションインスタン スを閉じる ? イベント 強度グラフ、ミック スドシグナルグラ フ、波形グラフ カーソルパレット表示 カーソル凡例表示 プロパティ ライブラリ ライブラリタグを削除 ライブラリタグ : 削除 メソッド ライブラリ アイコンを取得 アイコン : 取得 メソッド ライブラリ ライブラリタグを取得 ライブラリタグ : 取得 メソッド ライブラリ ライブラリタグ名を取得 ライブラリタグ : 名前を取得 メソッド ライブラリ ロック状態を取得 ロック状態 : 取得 メソッド ライブラリ ソーススコープを取得 ソーススコープ : 取得 メソッド ライブラリ 保存 保存 : ライブラリ メソッド ライブラリ コピーを保存 保存 : コピー メソッド ライブラリ アイコンを設定 アイコン : 設定 メソッド ライブラリ ライブラリタグを設定 ライブラリタグ : 設定 メソッド ライブラリ ロック状態を設定 ロック状態 : 設定 メソッド ライブラリ ソーススコープを設定 ソーススコープ : 設定 メソッド リストボックス、複 数列リストボック ス、ツリー制御器 ドラッグ / ドロップ : 項 目のドラッグを許可 ドラッグ / ドロップ : ドラッ グを許可 プロパティ パスと文字列 ドロップを許可 ドロップを許可 プロパティ プロジェクト項目 タグを削除 タグ : 削除 プロパティ プロジェクト項目 タグを取得 タグ : タグを取得 プロパティ プロジェクト項目 タグ名を取得 タグ : 名前を取得 プロパティ プロジェクト項目 XML タグを取得 タグ :XML タグを取得 プロパティ プロジェクト項目 タグを設定 タグ : タグを設定 プロパティ © National Instruments Corporation 19 LabVIEW アップグレードノート LabVIEW 8.0 での名前 クラス LabVIEW 8.2 以降での名前 タイプ プロジェクト項目 XML タグを設定 タグ :XML タグを設定 プロパティ プロジェクト項目 ライブラリ項目タイプ文 字列 ライブラリ項目タイプ : 文字 列 プロパティ プロジェクト項目 ライブラリ項目タイプ ライブラリ項目 : タイプ プロパティ アプリケーションビルダでの変更点 LabVIEW 8.2. 以降では、.llb の拡張子が付くようにアプリケーション または共有ライブラリの名前を変更することで、スタンドアプリケーショ ン(EXE)または共有ライブラリ(DLL)の内容を参照することはできま せん。また、アプリケーションまたは共有ライブラリの外から VI へのパ スを指定することにより、スタンドアプリケーションまたは共有ライブラ リの VI にアクセスすることもできません。アプリケーションの表示とア クセス、また共有ライブラリの詳細を参照するには、ナショナルインスツ ルメンツのウェブサイト ni.com/info(英語)にアクセスし、info code として macintel と入力してください。 LabVIEW 7.x からアップグレードする LabVIEW 7.x から LabVIEW 8.5 にアップグレードする際、以下のような 互換性に関する問題が発生する可能性があります。アップグレードの際に 起こり得る他の問題点は、このドキュメントの「LabVIEW 8.0 からアッ プグレードする」、「LabVIEW 8.2 からアップグレードする」の各セク ションを参照してください。 各バージョンの新機能および変更点については、LabVIEW のバージョン 7.x から 8.5 までの各バージョンの『LabVIEW アップグレードノート』 (ni.com/jp/manuals)を参照してください。 メモ LabVIEW 8.2 または 8.5 では、『LabVIEW クイックリファレンスカード』と 『LabVIEW 基本機能』に変更点は追加されていません。これらのドキュメント の PDF 版は、labview¥manuals ディレクトリにあります。これらのドキュメ ントの詳細については、このドキュメントの「LabVIEW 8.0 からアップグレー ドする」のセクションを参照してください。 サポートされているプラットフォーム LabVIEW 8.x では、サポートするプラットフォームが以下のように変更 されました。 • LabVIEW 7.1 以降では、Windows Me/98/95 はサポートされてい ません。LabVIEW8.x では Windows NT もサポートされていません。 • LabVIEW 8.x は、Mac OS X 10.2 以前のバージョンをサポートして • LabVIEW 8.x は Sun Solaris をサポートしていません。 いません。 LabVIEW アップグレードノート 20 ni.com/jp システム要件 LabVIEW 7.x の RAM の最低要件は 128 MB ですが、256MB を推奨しま す。LabVIEW の要件では 256MB 以上の RAM が必要とされていますが、 ナショナルインスツルメンツでは 1GB 以上の RAM を推奨します。 LabVIEW 7.x は 800 × 600 ピクセルの画面の解像度を必要としますが、 1024 × 768 ピクセルの画面の解像度を推奨します。LabVIEW 8.x には、 1024 × 768 ピクセルの画面の解像度が必要です。 ウィンドウ LabVIEW 7.x には、Pentium III 以降または Celeron 600MHz 以降のプ ロセッサが必要ですが、Pentium 4 以降のプロセッサを推奨します。 LabVIEW 8.x には、Pentium III または Celeron 866MHz 以上のプロ セッサが必要ですが、Pentium 4 以上のプロセッサを推奨します。 LabVIEW 7.x では、LabVIEW の最小インストールには最低 130MB の ディスク容量、完全インストールには 550MB のディスク容量が必要で す。LabVIEW 8.x インストールを完了するには 1.2 GB のディスク容量が 必要です。 Mac OS LabVIEW 7.x では、LabVIEW の最小インストールには最低 280MB の ディスク容量、完全インストールには 350MB のディスク容量が必要で す。LabVIEW 8.5 の最小インストールには 502MB 以上のディスク容量、 完全インストールには 734MB 以上のディスク容量が必要です。 Linux LabVIEW 7.x には、Pentium III 以降または Celeron 600MHz 以降のプ ロセッサが必要ですが、Pentium 4 以降のプロセッサを推奨します。 LabVIEW 8.x には、Pentium III または Celeron 866MHz 以上のプロ セッサが必要ですが、Pentium 4 以上のプロセッサを推奨します。 LabVIEW 7.x では、LabVIEW の最小インストールには最低 200MB の ディスク容量、完全インストールには 300MB のディスク容量が必要で す。LabVIEW 8.5 の最小インストールには 450MB 以上のディスク容量、 完全インストールには 640MB 以上のディスク容量が必要です。 LabVIEW 7.x は、GNU C Library(glibc)バージョン 2.1.3 以降が必要 ですが、ナショナルインスツルメンツは GNU C Library バージョン 2.2.4 以降を推奨します。LabVIEW 8.x には、GNU C Library バージョン 2.2.4 以降が必要です。 LabVIEW 7.x は、Red Hat Linux 7.0 以降、Mandrake Linux 8.0 以降、 SuSE Linux 7.1 以降、または Debian Linux 3.0 以降で動作します。 LabVIEW 8.x では、Red Hat Enterprise Linux WS 以降、 © National Instruments Corporation 21 LabVIEW アップグレードノート MandrakeLinux/Mandriva 10.0 以降、または SuSE Linux 9.1 以降で動 作します。 カスタムパレットセット LabVIEW 8.x はカスタムパレットセットをサポートしていません。カスタ ムパレットセットを使用せずにパレットセットを編集できます。 LabVIEW 8.0 でのパレットの詳細な変更点については、ナショナルイン スツルメンツのウェブサイト ni.com/info(英語)にアクセスし、info code として lv8palette と入力してください。 VI と関数の動作変更 LabVIEW 7.1 および 8.0 では以下の VI および関数の動作が変更されまし た。 .NET VI と .NET アプリケーション LabVIEW 8.x で .NET の関数およびアプリケーションを使用するには、 .NET Framework 1.1 Service Pack 1 またはそれ以降が必要です。.NET Framework 1.1 Service Pack 1 をインストールする前に Microsoft .NET Framework 1.1 Hotfix KB886904 を削除する必要があります。 LabVIEW 7.x で最後に保存された .NET VI をロードすると、アセンブリ ファイルがこの VI と同じディレクトリに存在する、または LabVIEW 7.x でツール→上級→ .NET アセンブリリファレンスを選択することでアセン ブリファイルを登録した場合、LabVIEW 8.x は VI が基準とするアセンブ リを検索することを促すプロンプトが表示される場合があります。 解析 VI のアルゴリズム LabVIEW 7.1 以降では、解析 VI で BLAS/LAPACK アルゴリズムが使用 されています。これにより、生成される結果がより正確になりました。 LabVIEW 8.x では、これらの VI は数学および信号処理パレットにありま す。 「信号を付加」Express VI LabVIEW 7.x では、「信号を付加(Append Signals)」Express VI の入 力信号 A が空または未配線で、単一信号または連結信号を入力信号 B に 配線する場合、付加信号出力は空になります。LabVIEW 8.x では、入力信 号 A が空または配線されていない場合、単一信号を入力信号 B に配線す ると、Express VI は入力信号 B を返します。連結信号のみを入力信号 B に 配線する場合は、連結信号の各信号は次の信号を付加して、結果として 1 つの信号を生成します。 比較関数 LabVIEW 7.x 以前では、比較関数を使用してバリアントデータを比較す ると、LabVIEW は 2 つのバリアントの長さを比較して、バリアントを LabVIEW アップグレードノート 22 ni.com/jp ビットごとに比較しました。LabVIEW 8.x では、バリアントの実際の入力 情報をエンコードした入力コード付きのバリアントデータの比較を開始し て、その他の入力特有の属性を比較します。 「内積」VI LabVIEW 7.0 では、以下の式を使用し、「内積(Dot Product)」VI で X および Y の入力ベクトルの内積を計算します。 LabVIEW 7.1 以降では、「内積」VI で以下の式を使用して複素数入力の内 積を計算します。 ここで、yi* は、yi の複素共役です。 「Easy Text Report」VI(Mac OS および Linux) 「Easy Text Report」VI のコネクタペーンが変更されました。 LabVIEW 8.x で、LabVIEW 7.x 以前のバージョンで保存された「Easy Text Report」VI を含む VI を開くには、サブ VI を右クリックして、 ショートカットメニューから Relink To SubVI を選択する必要がありま す。 「文字列にフォーマット」関数 LabVIEW 7.x では、%o、%b、または %x の形式指定子の構文要素を「文 字列にフォーマット(Format Into String)」関数と使用すると、その入 力を文字列に変換する前に浮動小数点入力が 32 ビット整数に丸め込まれ ます。 LabVIEW 8.x では、これらの形式指定子の構文要素は入力を文字列に変 換する前に、この関数で浮動小数点入力を 64 ビット整数に四捨五入しま す。 「数値結合」関数 LabVIEW 7.x 以前では、「数値結合(Join Numbers)」関数は 32 ビット 整数入力を 16 ビット整数に強制変換して、1 つの 32 ビット整数を作成 します。LabVIEW 8.x では、「数値結合」関数は 32 ビット整数入力を結 合して、1 つの 64 ビット整数を作成します。 © National Instruments Corporation 23 LabVIEW アップグレードノート メモ LabVIEW 7.x の VI を LabVIEW 8.x で開いた場合、LabVIEW は 32 ビット整数 入力を 16 ビット整数に強制変換します。 数学 VI と行列 LabVIEW 8.x では、数学 VI では行列データタイプがサポートされていま す。LabVIEW 7.x で作成された VI を LabVIEW 8.x で開くと、その VI に 行列データタイプが使用される関数に配線された数学 VI があると、赤い 7.x グリフが関数上に表示されます。この赤いグリフは、LabVIEW によっ て 2D 配列が行列データタイプで置換されたことを示します。 文字列 / 数値変換関数 LabVIEW 7.x では、「数値を 16 進数文字列に変換(Number To Hexadecimal String)」、「数値を 8 進数文字列に変換(Number To Octal String)」、および「数値を 10 進数文字列に変換(Number To Decimal String)」関数は、入力を文字列に変換する前に浮動小数点入力 を 32 ビット整数に四捨五入します。 LabVIEW 8.x では、これらの関数は入力を文字列に変換する前に、浮動 小数点入力を 64 ビット整数に四捨五入します。ただし、LabVIEW 8.x で LabVIEW 7.x の VI を開く場合は、浮動小数点入力を 32 ビット整数に四 捨五入することで互換性と機能を維持します。 「VI リファレンスを開く」関数 LabVIEW 7.x では、「VI リファレンスを開く(Open VI Reference)」関 数の VI パス入力がパスで、メモリ内に同じ名前のの VI が存在する場合、 メモリ内の VI のパスが指定したパスと一致しなくても、VI へリファレン スが返されます。 LabVIEW 8.x では、「VI リファレンスを開く」関数の VI パス入力が文字 列で、VI パスがターゲットのメモリにある VI の限定された名に一致する 場合にのみ、VI が開きます。VI パスがパスの場合、同じターゲット上の 同じパスでメモリ内の VI を検索します。一致するパスで VI を検索できな い場合は、指定したパスでディスクから VI をロードしようとします。 LabVIEW 8.5 では、ファイルが見つからない場合、またはファイルの VI 名が VI の正規名がターゲットのメモリにある別の VI と同じである場合は エラーが発生します。 「クイックスケール」VI LabVIEW 7.1 以前では、「クイックスケール 1D(Quick Scale 1D)」VI または「クイックスケール 2D(Quick Scale 2D)」VI の X 入力がゼロ の配列の場合、この VI は max|X| を 0 および Y[i]=X[i]/Max|X| として 返すか、または Yij=Xij/Max|X| を NaN の配列として返します。 LabVIEW 8.x では、「クイックスケール(Quick Scale)」VI の X 入力が 0 の配列の場合、この VI は max|X| を 0 として返し、 Y[i]=X[i]/Max|X| または Yij=Xij/Max|X| を 0 の配列として返します。 LabVIEW アップグレードノート 24 ni.com/jp 「キーを読み取る」VI LabVIEW 7.x 以前では、「キーを読み取る(Read Key)」VI の文字列イ ンスタンスを使用して、Shift-JIS でエンコードされた日本語のマルチバイ ト文字を読み取ることができました。このためには、1 または <Shift-JIS> を、マルチバイトエンコーディング入力に配線する必要が ありました。LabVIEW 8.x では、オペレーティングシステムの地域設定を 適切なエンコーディングに設定すれば、デフォルトで「キーを読み取る」 VI の文字列インスタンスによってエンコードされたマルチバイト文字を 読み取ることができます。 スケール VI LabVIEW 7.1 以前では、「スケール 1D(Scale 1D)」VI または「スケー ル 2D(Scale 2D)」VI の X 入力がゼロの配列の場合、この VI はスケー ルを 0、オフセットを 0、Y=(X- オフセット )/ スケールを NaN の配列とし て返します。LabVIEW 8.x では、スケール VI の X 入力がゼロの配列の場 合、この VI はスケールを 1、オフセットを 0、Y=(X- オフセット )/ ス ケールとして 0 の配列を返します。 セマフォ VI LabVIEW 7.x では、「セマフォ解放(Release Semaphore)」VI および 「セマフォ取得(Acquire Semaphore)」VI はエラー入力でエラーを受 け取ると実行されませんでした。LabVIEW 8.x では、これらの VI はエ ラー入力でエラーを受け取っても実行が試みられます。ただし、 LabVIEW 7.x の VI を LabVIEW 8.x で開くと、LabVIEW 7.x の機能を維 持するために VI がアップデートされます。 SMTP E メール VI LabVIEW 7.x 以前では、SMTP E メール VI の文字セット入力に値を書き 込んで文字セットを指定できました。LabVIEW 8.x では、STMP E メール VI はメッセージがシステムの文字セットで書かれていると想定します。こ れらの VI は、E メールを送信する前にメッセージを UTF-8 形式に変換し ます。SMTP E メール VI の文字セットまたは字訳パラメータは廃止されま した。 「複素数をソート」VI LabVIEW 7.x 以前では、「複素数をソート(Sort Complex Numbers)」 VI のメソッド入力を振幅に設定すると、同じ振幅を含む要素のシーケン スが変更されませんでした。LabVIEW 8.x では、メソッドを振幅に設定す ると、同じ振幅を含む要素をまず実部に基づいてソートし、次に虚部に基 づいてソートします。 © National Instruments Corporation 25 LabVIEW アップグレードノート 「単位ベクトル」VI LabVIEW 7.x 以前では、「単位ベクトル(Unit Vector)」VI によって入力 ベクトルのノルムが以下の式に基づいて計算されます。 LabVIEW 8.x では、「単位ベクトル」VI によって入力ベクトルのノルムが 以下の式に基づいて計算されます。 ここで、X は入力ベクトル、||X|| はノルム、y はノルムタイプです。 ユーザ VI labview¥help、labview¥project、または labview¥wizard ディレク トリに配置する VI は、ヘルプ、ツール、およびファイルメニューにそれ ぞれ表示されます。LabVIEW 8.x 以降ではこれらのディレクトリに配置す る VI をプライベートアプリケーションインスタンスで開くため、 LabVIEW 7.x 以前では、これらの VI が LabVIEW 8.0 のように動作しな いことがあります。 すべてのアプリケーションインスタンスでメモリ内のすべてのユーザ VI のリストを生成するには、labview¥vi.lib¥Utility¥ allVIsInMemory.llb にある VIMemory Get VIs in Memory VI を使用 してください。現在のアプリケーションインスタンスへのリファレンスを 作成するには、labview¥vi.lib¥Utility¥allVIsInMemory.llb にあ る Get User Application Reference VI を使用してください。アプリ ケーションインスタンスの詳細については、『LabVIEW ヘルプ』を参照 してください。 廃止された VI および関数 LabVIEW 8.x は以下の VI および関数をサポートしていません。 • LabVIEW 7.1 以降では、「多項式実ゼロカウンタ(Polynomial Real Zero Counter)」VI はインストールされません。「多項式実ゼロ(複 数)カウンタ(Polynomial Real Zeros Counter)」VI を代わりに使 用してください。 • • (Mac OS) LabVIEW 7.1 以降では、PPC VI はインストールされませ ん。TCP VI を代わりに使用してください。 LabVIEW 8.x は「QR 因子分解(QR Factorization)」VI をサポート していません。「QR 分解(QR Decomposition)」VI を代わりに使 用してください。 LabVIEW アップグレードノート 26 ni.com/jp • LabVIEW 8.x は、「レーベンバーグ・マルカート(Levenberg Marquardt)」VI または「非線形レーベンバーグマルカートフィッ ト(Nonlinear Lev-Mar Fit)」VI をサポートしていません。「非線形 カーブフィット(Nonlinear Curve Fit)」VI を代わりに使用してく ださい。 LabVIEW 8.x では、「VISA ステータス記述(VISA Status Description)」関数が関数パレットに表示されなくなりました。「シ ンプルエラー処理 (Simple Error Handler)」VI または「一般エラー 処理 (General Error Handler)」VI を代わりに使用してください。 • LabVIEW 8.x は、「カイ 2 乗分布(Chi Square Distribution)」、 「F 分布(F Distribution)」、「正規分布(Normal Distribution)」、お よび「T 分布(T Distribution)」VI をサポートしていません。「連続 CDF(Continuous CDF)」VI のカイ 2 乗、F、正規、およびス テューデント t インスタンスをそれぞれ代わりに使用してください。 • LabVIEW 8.x は、「逆カイ 2 乗分布(Inv Chi Square Distribution)」、「逆 F 分布(Inv F Distribution)」、「逆正規分布(Inv Normal Distribution)」、および「逆 T 分布(Inv T Distribution)」 VI をサポートしていません。「連続 CDF」VI のカイ 2 乗、F、正規、 およびステューデント t インスタンスをそれぞれ代わりに使用してく • ださい。 • LabVIEW 8.x では、「1D 線形評価(1D Linear Evaluation)」VI お よび「2D 線形評価(2D Linear Evaluation)」VI は、関数パレット に表示されなくなりました。「線形評価(Linear Evaluation)」VI を 代わりに使用してください。 LabVIEW 8.x では、「1D 多項式評価(1D Polynomial Evaluation)」 VI および「2D 多項式評価(2D Polynomial Evaluation)」VI は、関 数パレットに表示されなくなりました。「多項式評価(Polynomial Evaluation)」VI を代わりに使用してください。 • LabVIEW 8.x では、「1D 直交座標から極座標へ変換(1D Rectangular to Polar)」VI および「1D 極座標から直交座標へ変換 (1D Polar to Rectangular)」VI が関数パレットに表示されなくなり ました。「直交座標を極座標に変換(Re/Im To Polar)」関数および 「極座標を直交座標に変換(Polar To Re/Im)」関数を代わりに使用 • してください。 • LabVIEW 8.x では、「高調波アナライザ(Harmonic Analyzer)」VI が関数パレットに表示されなくなりました。THD またはコンポーネン トレベル出力を測定するには「高調波ひずみ解析(Harmonic Distortion Analyzer)」VI を使用するか、SINAD または THD+ ノイ ズ出力を測定するには「SINAD アナライザ(SINAD Analyzer)」VI を使用してください。 • LabVIEW 8.x では、「ネットワーク関数 ( 平均 )(Network Functions (avg))」VI が関数パレットに表示されなくなりました。 「周波数応答関数 ( 振幅 - 位相 )(Frequency Response Function (Mag-Phase))」、「周波数応答関数 ( 実 - 虚 )(Frequency Response Function (Real-Im))」、「クロススペクトル ( 振幅 - 位相 ) © National Instruments Corporation 27 LabVIEW アップグレードノート (Cross Spectrum (Mag-Phase))」、または「クロススペクトル ( 実 - 虚 )(Cross Spectrum (Real-Im))」VI を使用してください。 • LabVIEW 8.x では、「パルスパラメータ(Pulse Parameters)」VI が 関数パレットに表示されなくなりました。「遷移計測(Transition Measurements)」VI を代わりに使用して、スルーレート、持続時 間、オーバーシュート(「遷移計測」VI の遷移後出力に相当)、また はプレシュート(「遷移計測」VI の遷移前出力に相当)出力、「パル ス計測(Pulse Measurements)」VI を使用して周期、パルス持続時 間、またはデューティサイクル出力、または「振幅とレベル (Amplitude and Levels)」VI を使用して振幅、高状態レベル、また は低状態レベル出力を測定します。 • LabVIEW 8.x では、「伝達関数(Transfer Function))」関数が関数パ レットに表示されなくなりました。「周波数応答関数 ( 振幅 - 位相 )」 または「周波数応答関数 ( 実 - 虚 )」VI を代わりに使用してくださ い。 • 「NI DIAdem レポートウィザード(NI DIAdem LabVIEW 8.x では、 Report Wizard)」Express VI が関数パレットに表示されなくなりま した。「DIAdem レポート(NI DIAdem Report)」Express VI を代 わりに使用してください。 • LabVIEW 8.x では、VISA リソース名定数および IVI 論理名定数は関 数パレットに表示されなくなりました。VISA リソース名を指定する には、VISAVI の VISA リソース名入力を使用してください。IVI 論理 名を指定するには、計測器を初期化する適切なドライバ VI の適切な 入力を使用してください。 • LabVIEW 8.x では、関数パレット上にエラーリング定数がありませ ん。32 ビット符号付き整数定数を代用して、希望するエラーコード を入力します。 • (Windows および Linux) LabVIEW 8.x では、サウンド VI はサウン ドパレットに表示されますが、LabVIEW 7.x では関数パレットにあ りませんでした。LabVIEW 8.x ではサウンド VI を代わりに使用して ください。LabVIEW 7.x で使用されていたサンプルは、LabVIEW 8.x では使用されていません。 ファイル I/O VI および関数 LabVIEW 8.x では、「ファイルから文字を読み取り(Read Characters From File)」VI が関数パレットに表示されなくなりました。代りに「テキ ストファイルから読み取る(Read from Text File)」関数を使用してくだ さい。 LabVIEW 8.x では、「ファイルを開く / 作成 / 置換 (Open/Create/Replace File)」VI が関数パレットに表示されなくなり ました。「ファイルを開く / 作成 / 置換(Open/Create/Replace File)」関数を代用してください。以下の関数には、LabVIEW 7.x 以前の 「ファイルを開く / 作成 / 置換(Open/Create/Replace File)」VI の一 部の機能が含まれます。 LabVIEW アップグレードノート 28 ni.com/jp • ファイルのサイズを調べるには、「ファイルサイズを取得(Get File Size)」関数を使用します。 • ファイルダイアログボックスの開始パス、ファイルパターン、および ファイルまたはディレクトのデフォルト名を指定するには、「ファイ ルダイアログ(File Dialog)」Express VI を使用します。 • 「Refnum をパスに変換(Refnum to Path)」関数を使用して、リ ファレンスをパスに変換します。 • 「バイナリファイルに書き込む(Write to Binary File)」関数を使用し て、プラットフォームに依存しないテキストファイルまたは他のタイ プのバイナリファイルを作成し、「バイナリファイルから読み取る (Read from Binary File)」関数を使用して、結果のバイナリファイ ルを読み取ります。 LabVIEW 8.x では、「ファイルから読み取り(Read File)」および「ファ イルに書き込み(Write File)」関数が関数パレットに表示されなくなりま した。「バイナリファイルから読み取る(Read from Binary File)」およ び「バイナリファイルに書き込む(Write to Binary File)」関数を代わり に使用してください。 LabVIEW 8.x では、「文字をファイルに書き込み(Write Characters To File)」VI が関数パレットに表示されなくなりました。「テキストファイ ルに書き込む(Write to Text File)」関数を代わりに使用してください。 LabVIEW 8.x では、「アクセス権(Access Right)」関数が関数パレット に表示されなくなりました。「許可を取得(Get Permissions)」および 「許可を選択(Set Permissions)」関数を代わりに使用してください。 LabVIEW 8.x では、「EOF」関数が関数パレットに表示されなくなりまし た。「ファイルサイズを取得(Get File Size)」および「ファイルサイズ を設定(Set File Size)」関数を代わりに使用してください。 LabVIEW 8.x では、「ディレクトリのリスト(Directory List)」関数が関 数パレットに表示されなくなりました。「リストフォルダ(List Folder)」 関数を代わりに使用してください。 LabVIEW 8.x では、「範囲をロック(Lock Range)」関数が関数パレッ トに表示されなくなりました。「アクセスを拒否(Deny Access)」関数 を代わりに使用してください。 ブロックダイアグラムに「新規ディレクトリ(New Directory)」関数を 含む LabVIEW 7.x で作成した VI を開くと、LabVIEW 8.x はその関数を 「フォルダを作成(Create Folder)」関数に置換します。パス入力で指定 したフォルダが存在しない場合は、「フォルダを作成」関数は、「新規ディ レクトリ」関数と同じように、エラーを返す代わりにフォルダを作成しま す。 © National Instruments Corporation 29 LabVIEW アップグレードノート LabVIEW 8.x では、「シーク(Seek)」関数が関数パレットに表示されな くなりました。「ファイル位置を取得(Get File Position)」および「ファ イル位置を設定(Set File Position)」関数を代わりに使用してください。 LabVIEW 8.x では、「タイプと作成者(Type and Creator)」関数が関数 パレット上に表示されなくなりました。「タイプと作成者を取得(Get Type and Creator)」および「タイプと作成者を設定(Set Type and Creator)」関数を代わりに使用してください。 LabVIEW 8.x では、「ディレクトリのリスト(Directory List)」関数が関 数パレットに表示されなくなりました。「ボリューム情報を取得(Get Volume Info)」関数を代わりに使用してください。 LabVIEW 8.x では、「ファイルを開く(Open File)」および「新規ファイ ル(Write File)」関数が関数パレットに表示されなくなりました。「ファ イルから一行読み取り(Read Lines From File)」VI は関数パレットには 表示されませんが、互換性のために LabVIEW に付属されます。 LabVIEW 8.x では、「I16 ファイルから読み取り(Read From I16 File)」、 「SGL ファイルから読み取り(Read From SGL File)」、「I16 ファイルに 書き込み(Write To I16 File)」、および「SGL ファイルに書き込み (Write To SGL File)」VI は関数パレットに表示されなくなりました。「バ イナリファイルから読み取る(Read from Binary File)」および「バイナ リファイルに書き込む(Write to Binary File)」VI を代わりに使用してく ださい。 プロパティ、メソッド、イベントの動作変更 LabVIEW 7.1 および 8.0 では以下のプロパティ、メソッド、イベントの 動作が変更されました。 アプリケーションプロパティとメソッド LabVIEW 8.x では、一部のアプリケーションプロパティおよびメソッド の動作は、属するアプリケーションインスタンスによって異なります。た とえば、アプリケーション : メモリ内のすべての VI プロパティの動作は、 使用するアプリケーションインスタンスによって異なります。このプロパ ティは、プロパティと同じアプリケーションインスタンスでメモリ内のす べての VI のリストを返します。ただし、アプリケーション : ディレクトリ パスプロパティの動作は、使用するアプリケーションインスタンスに依存 しません。このプロパティは、アプリケーションがあるディレクトリへの 絶対パスを返します。この情報は、各インスタンスによって変更しませ ん。 アプリケーションインスタンスの詳細については、『LabVIEW ヘルプ』 を参照してください。 LabVIEW アップグレードノート 30 ni.com/jp フロントパネル : 開く メソッド 「LabVIEW 7.0 の FP を開く」メソッドは、「LabVIEW 7.1 で旧フロント パネルを開く」に名前が変更されました。LabVIEW 7.1 では、これとは 異なる「FP を開く」メソッドが使用されています。「FP を開く」メソッ ドはフロントパネルがすでに開いているとエラーを返しません。 LabVIEW 7.1 の「FP を開く」メソッドは、LabVIEW 8.x では「フロント パネル : 開く」に名前が変更されました。LabVIEW 7.0 の「FP を開く」 メソッドを使用する VI は、そのメソッドを「フロントパネル : 開く」メ ソッドに置換する必要があります。 VI を実行メソッド LabVIEW 7.1 では、VI を実行メソッドのリファレンスを自動破棄入力を TRUE に設定すると、VI の実行を停止した後にリファレンスが自動的に破 棄されます。VI を実行メソッドでエラーが発生すると、リファレンスは自 動的に閉じられません。LabVIEW 8.0 では、メソッドがエラーを返すと、 リファレンスが自動的に破棄されます。ブロックダイアグラムの一部がそ のリファレンスに依存している場合、この動作によって VI が壊れること があります。LabVIEW 8.2 以降では、7.1 と同じ動作をするように変更さ れました。 キーダウンイベントとキー繰り返しイベント VI のキーダウン、キーダウン?、キー繰り返し、キー繰り返し?の各イ ベントおよび制御器の VKey データフィールドは、英数字セクションの <Return> キーおよび数値キーパッドの <Enter> キーで異なる値が入力さ れます。LabVIEW 7.x 以前では、<Enter> キーまたは <Return> キーがイ これらのベントの 1 つを生成すると、LabVIEW は VKey データフィール ドに <Enter> を返します。LabVIEW 8.x では、<Enter> キーまたは <Return> キーがイベントの 1 つを生成すると、VKey データフィールド で、それぞれ、<Enter> または <Return> を返します。 (Mac OS) LabVIEW 8.x では、ショートカットメニューの <Control>- ク リックのみが有効となり、<Command>- クリックのキーの組み合わせ は無効です。イベントストラクチャで動作をエミュレートする場合は、 VI を変更して新規の動作をエミュレートします。 リストボックスプロパティ LabVIEW 7.x 以前では、リストボックスプロパティの最上行プロパティ をリストボックスの一番下の項目より下の行に設定すると、表示されてい る一番下の行に強制的に変更されます。LabVIEW 8.x では、リストボック スの表示項目数は、このプロパティに配線できる行数を制限しません。 LabVIEW 8.x は、単数列リストボックスのダブルクリックプロパティを サポートしていません。ダブルクリックされた行を取得メソッドを代わり に使用してください。 © National Instruments Corporation 31 LabVIEW アップグレードノート 所有 VI プロパティ LabVIEW 7.x 以前では、所有 VI プロパティはオブジェクトが属する VI へのリファレンスを返します。このリファレンスによって、VI がメモリ内 に維持されます。LabVIEW 8.x では、所有 VI プロパティが返すリファレ ンスは、VI をメモリ内に維持しません。所有 VI がメモリから削除される と、このリファレンスは無効になります。リファレンスを明示的に閉じる までメモリに維持される VI へのリファレンスを取得するには、「VI リ ファレンスを開く(Open VI Reference)」関数を使用します。 テキストプロパティ LabVIEW 7.x 以前では、テキストプロパティは標準表示で文字列を返し ます。LabVIEW 8.x では、テキストプロパティは文字列をフロントパネル オブジェクトと同じテキスト表示で返します。たとえば、パスワード表示 に文字列制御器を表示すると、テキストプロパティはパスワード表示で文 字列を返します。 ツリー制御器プロパティ LabVIEW 7.x 以前では、アクティブセルプロパティ : セルサイズ : 高さプ ロパティとアクティブセルプロパティ : セルサイズ : 幅プロパティは、ツ リー制御器内の各行に LabVIEW 8.x よりも 1 ピクセル少ない値が返され ます。たとえば、ツリー制御器の高さと幅をそれぞれ 70 ピクセル、16 ピ クセルとして返すプロパティノードを持つ LabVIEW 7.x の VI を、 LabVIEW 8.x の VI にロードした場合、同様のプロパティノードを新しく 追加すると、69 ピクセルと 15 ピクセルという値が返されます。 VI 文字列メソッド エクスポート VI 文字列メソッドを使用して前のバージョンの LabVIEW からエクスポートした文字列は、VI 文字列 : インポートメソッドを使用す る場合、正しく LabVIEW 8.x にインポートされない場合があります。 廃止されたプロパティ、メソッド、イベント LabVIEW 8.x は以下のプロパティ、メソッド、イベントをサポートして いません。 カーソルプロパティ LabVIEW 8.x は、カーソルロックスタイルプロパティをサポートしてい ません。カーソルモードプロパティを代わりに使用してください。 リストボックス、複数列リストボックス、表、デジタル表、 ツリー制御器プロパティ、およびイベント LabVIEW 8.x は、複数列リストボックスのセルの前景色プロパティをサ ポートしていません。代わりに、アクティブ セル プロパティ : セルフォン ト : カラープロパティを使用してください。 LabVIEW アップグレードノート 32 ni.com/jp LabVIEW 8.x は、表またはデジタル表のセルの前景色プロパティをサ ポートしていません。代わりに、表およびデジタル表については、アク ティブセル : セルフォント : カラープロパティを使用してください。 LabVIEW 8.x は、ツリー制御器のアクティブ セル プロパティ : 前景カ ラープロパティをサポートしていません。代わりに、アクティブ セル プ ロパティ : セルフォント : カラープロパティを使用してください。 LabVIEW 8.x は、ドラッグ、ドラッグ ?、ドロップ、ドロップ ? イベン トをツリー制御器クラスでサポートしていません。代わりに、ドラッグ終 了、ドラッグ入る、ドラッグ出る、ドラッグオーバー、ドラッグソース アップデート、ドラッグ開始、ドラッグ開始 ?、ドロップイベントを制御 器クラスを使用してください。 名前付き数値プロパティ LabVIEW 8.x は、名前付き数値オブジェクトについて、名前付き数値カ ラー、名前付き数値カラー : 背景色、名前付き数値カラー : テキストカ ラーの各プロパティをサポートしていません。代わりに、テキストカ ラー、テキストカラー : 背景色、テキストカラー : テキストカラーの各プ ロパティをそれぞれ使用してください。 パネルプロパティ LabVIEW 8.x は、パネルクラスのカラープロパティをサポートしていま せん。このプロパティを LabVIEW 8.x で使用すると、プロパティは左上 隅のぺーンのみに適用されます。ぺーンカラープロパティをぺーンクラス を代わりに使用してください。 サブパネルプロパティ LabVIEW 8.x では、サブパネル制御器のスクロールバー表示の構成、サ ブパネル制御器のフロントパネルのスケールはサブパネルでサブ VI の ペーンで行います。 LabVIEW 8.x は、サブパネル制御器の X スクロールバー表示プロパティ をサポートしていません。代わりに、ペーンの水平スクロールバー表示プ ロパティを使用してください。 LabVIEW 8.x は、サブパネル制御器の Y スクロールバー表示プロパティ をサポートしていません。代わりに、ペーンの垂直スクロールバー表示プ ロパティを使用してください。 LabVIEW 8.x は、サブパネル制御器のパネルをスケールプロパティをサ ポートしていません。代わりに、ペーンのスケールモードを設定メソッド を使用してください。 © National Instruments Corporation 33 LabVIEW アップグレードノート VI プロパティ、メソッド、イベント LabVIEW 8.x はフロントパネルウィンドウ : 自動中央揃えプロパティをサ ポートしていません。代わりに、フロントパネル : 中心メソッドを使用し てください。 LabVIEW 8.x はフロントパネルウィンドウ : 画面サイズに合わせるプロパ ティをサポートしていません。代わりに、フロントパネルウィンドウ : 状 態プロパティを使用してください。 LabVIEW 8.x は、VI クラスのフロントパネルウィンドウ : 基点プロパ ティをサポートしていません。このプロパティを LabVIEW 8.x で使用す ると、プロパティは左上隅のぺーンのみに適用されます。代わりに、ぺー ンクラスの基点プロパティを使用してください。 LabVIEW 8.x は、VI クラスのフロントパネルウィンドウ : スクロール バーを表示プロパティをサポートしていません。このプロパティを LabVIEW 8.x で使用すると、プロパティは左上隅のぺーンのみに適用さ れます。代わりに、ぺーンクラスの水平スクロールバー表示および垂直ス クロールバー表示プロパティを使用してください。 LabVIEW 8.x は、VI クラスのフロントパネルスケールモードを取得また はフロントパネルスケールモードを設定メソッドをサポートしていませ ん。これらのメソッドを LabVIEW 8.x で使用すると、メソッドは左上隅 のぺーンのみに適用されます。代わりに、ぺーンクラスのスケールモード を取得およびスケールモードを設定メソッドを使用してください。 LabVIEW 8.x では、イベントを編集ダイアログボックスの VI クラスのマ ウスダウン、マウスダウン ?、マウス移動、またはマウスアップイベント は選択できません。代わりに、ぺーンクラスのマウスダウン、マウスダウ ン ?、マウス移動、マウスアップイベントを使用してください。 アプリケーション項目のタグ 以下の一覧は、該当する機能が廃止されたか、別の機能と統合されたため に LabVIEW から削除されたアプリケーション項目タグを示しています。 • • • • • • • • • • LabVIEW アップグレードノート APP_SAVE_WITH_OPTIONS APP_UPDATE_VXI APP_DSC_TOOLBAR APP_DSC_TAGEDITOR APP_DSC_TAGMONITOR APP_DSC_HTV APP_DSC_ENGINE APP_DSC_SECURITY APP_DSC_LOGOUT APP_DSC_CPWD 34 ni.com/jp • • • • • • • • • • • • • • • • • APP_DSC_USERINFO APP_DSC_USEREDITOR APP_DSC_ADVANCED APP_DSC_STARTUP APP_DSC_SRVBRW APP_DSC_IST APP_DSC_IMAGENAV APP_DSC_OPTIONS APP_SRC_CODE_CTRL APP_BUILD_STANDALONE_APP APP_EDIT_VI_LIBRARY APP_DN_ASSEMBLY_REFS APP_SHOW_CLIPBOARD APP_VIEW_PRINTED_MANUALS APP_RT_ENGINE_INFO APP_SWITCH_EXEC_TARGET APP_REALTIME 以前のバージョンの LabVIEW で保存されたランタイムメニュー(.rtm) ファイルを使用して、ファイルに削除されたタグが含まれている場合、 LabVIEW 8.x はメニューエディタダイアログボックスのファイルを保存 する際、自動的に .rtm ファイルからタグを削除します。削除されたアプ リケーション項目タグは、LabVIEW によって予約され、ユーザタグとし て使用できません。 HiQ のサポート ナショナルインスツルメンツは、LabVIEW 8.x で HiQ 機能を提供してい ません。アプリケーションで HiQ VI が使用される場合は、代わりに信号 処理および数学 VI を使用することを検討してください。 エラーリストウィンドウ LabVIEW 7.x 以前では、エラーリストウィンドウの VI リストにメモリ内 にあるすべての VI のエラーが表示されます。LabVIEW 8.x では、エラー リストウィンドウのエラーがある項目セクションに、VI およびライブラ リなど、メモリ内にあるすべての項目のエラーが表示されます。2 つ以上 の項目が同じ名前の場合、このセクションは各あいまいな項目について特 定のアプリケーションインスタンスを表示します。アプリケーションイン スタンスの詳細については、『LabVIEW ヘルプ』を参照してください。 © National Instruments Corporation 35 LabVIEW アップグレードノート VI 文字列ファイルの構文 ツール→上級→文字列をインポートを選択するか、または VI 文字列 : イ ンポートメソッドを使用して、VI 文字列ファイルをインポートする際、 LabVIEW 8.x は <GROUPER></GROUPER> の新規のタグのセットを検索し ます。このタグセットは一緒にグループ化されたフロントパネルオブジェ クトを示します。したがって、LabVIEW 8.x では、旧バージョンの LabVIEW で保存した VI 文字列ファイルをインポートすることはできま せん。 LabVIEW 7.1 以前では、プライベートデータの <ITEMS> セクションにリ ストボックスの文字列の一覧が表示されます。LabVIEW 8.x では、プライ ベートデータの <STRINGS> セクションにリストボックスの文字列の一覧 が表示されます。また、LabVIEW 7.1 以前では、リストボックスで、プラ イベートデータの <LBLABEL> セクションに表示される 1 つのフォントし か使用できません。LabVIEW 8.x では、リストボックスで複数のフォント が使用できるようになり、それらのフォントはプライベートデータの <CELL_FONTS> セクションにリストされます。 LabVIEW 7.1 以前では、複数列リストボックスの文字列はデフォルト データ内に一覧表示されます。ただし、複数列リストボックスのデフォル トデータは整数か整数の配列です。LabVIEW 8.x では、複数列リストボッ クスの文字列はプライベートデータ内に一覧表示されます。 LabVIEW 7.1 以前では、ツリー制御器の文字列とフォントはエクスポー トできませんでした。LabVIEW 8.x では、ツリー制御器の文字列とフォン トを、リストボックスや複数列リストボックスと同様の形式でエクスポー トできます。 LabVIEW 8.x では、エクスポートファイルの各行ではプライベートデー タまたはデフォルトデータのタグを 2 つ以上使用できません。また、ネス ティングレベルごとに項目がインデントされます。 VI 文字列ファイルを LabVIEW 8.x 形式に変換するには、以下の手順に 従ってください。 1. 旧バージョンの LabVIEW にある VI 文字列ファイルをインポートし ます。 2. 3. 4. VI を保存します。 LabVIEW 8.x で VI をロードします。 ツール→上級→文字列をエクスポートを選択して、LabVIEW 8.x 形 式で VI 文字列ファイルを保存します。 LabVIEW 7.x からタイプデスクリプタデータを双 方向に変換する タイプデスクリプタを保存する形式が LabVIEW 8.x で変更されました。 LabVIEW 7.x は、16 ビットの平坦化表記でタイプデスクリプタを保存し LabVIEW アップグレードノート 36 ni.com/jp ます。LabVIEW 8.x は、32 ビットの平坦化表記でタイプデスクリプタを 保存します。この変更によって、タイプデスクリプタの 64KB サイズの制 限がなくなりました。 LabVIEW 8.x には、LabVIEW 7.x で書き込まれたタイプデスクリプタを 読み取り、LabVIEW 7.x で読み取りができるタイプデスクリプタを書き 込むメカニズムが組み込まれています。「文字列に平坦化(Flatten To String)」関数には 7.x データの変換ショートカットメニュー項目があり ます。関数を右クリックしてこのメニュー項目を選択すると、この関数 は、入力データを LabVIEW 7.x で書き込まれたデータのように処理でき ます。7.x データの変換ショートカットメニュー項目を選択して、データ 文字列出力が配線されている場合、LabVIEW 8.x は関数の上に赤い 7.x グリフを配置して、LabVIEW 7.x 形式の変換操作中であることを示しま す。データ変換を回避するには、7.x データの変換ショートカットメ ニュー項目をもう一度選択してチェックマークを外します。 LabVIEW 8.x では、LabVIEW 7.x 以前のバージョンで保存した VI をロー ドすると、「文字列に平坦化(Flatten To String)」関数で 7.x データの変 換属性が自動的に設定されます。関数は、LabVIEW 7.x 以前と同じように 操作されます。VI に LabVIEW 8.x のタイプデスクリプタ形式を使用する 場合は、「文字列に平坦化」関数を右クリックし、ショートカットメ ニューから 7.x データの変換を選択してチェックマークを外します。 LabVIEW 7.x 以前のバージョンで書き込まれたデータを含むファイルを VI で操作する必要がなく、LabVIEW 7.x 以前のバージョンで実行してい る VI にデータを送受信することがない場合には、LabVIEW 8.x のタイプ デスクリプタ形式を使用します。LabVIEW の今後のバージョンでは、前 回のタイプデスクリプタ形式のサポートは継続されない可能性がありま す。 LabVIEW ビルトインソース管理プロバイダから 移行する LabVIEW 7.x 以前のビルトインソース管理プロバイダは、LabVIEW 8.x では使用できません。LabVIEW でソース管理を使用する場合は、他社の ソース管理プロバイダを選択する必要があります。旧バージョンでビルト インのプロバイダを使用していた場合は、ファイルを他のプロバイダに移 行して LabVIEW でソース管理を使用する必要があります。LabVIEW で サポートしている他社のソース管理プロバイダの最新リストについては、 ナショナルインスツルメンツのウェブサイト ni.com/info(英語)にア クセスし、info code として exgucn と入力してください。 ファイルを新規ソース管理プロバイダに移行すると、ビルトインプロバイ ダに格納されたリビジョン履歴が失われます。旧バージョンのファイルを 新規プロバイダに転送することはできません。 © National Instruments Corporation 37 LabVIEW アップグレードノート ビルトインソース管理プロバイダから他社のソース管理プロバイダにファ イルを移行するには、以下の手順に従ってください。 1. 旧バージョンの LabVIEW で、LabVIEW のビルトインソース管理プ ロバイダに含まれているファイルがすべてのユーザによってチェック インされていることを確認します。 2. 新規ソース管理プロバイダにファイルを追加するコンピュータで、ビ ルトインプロバイダを使用してすべてのファイルの最新バージョンを 取得します。 3. ビルトインプロバイダを使用して、ソース管理からファイルをチェッ クアウトします。 4. 他社のソース管理プロバイダで、新規ソース管理プロジェクトで使用 する設定を構成します。 5. LabVIEW を他社のソース管理プロバイダが使用できるように構成し ます。 他社製のソース管理プロバイダと動作するように LabVIEW を構成す る詳細については、『LabVIEW ヘルプ』の目次タブで基本機能→プ ロジェクトを構成および管理する→操作手順→ LabVIEW でソース管 理を使用するのブックアイコンを参照してください。 6. LabVIEW プロジェクトを作成します。ビルトインプロバイダに含ま れるファイルをプロジェクトに追加します。LabVIEW がプロンプト を表示したら、ソース管理にファイルを追加します。また、他社のプ ロバイダで直接ファイルを追加することもできます。 LabVIEW プロジェクトを作成する詳細については、『LabVIEW ヘル プ』の目次タブで基本機能→プロジェクトを構成および管理する→操 作方法→ LabVIEW プロジェクトを作成するのブックアイコンを参照 してください。 NaN 文字列を整数タイプへ変換する (Windows) LabVIEW 7.x では、NaN を明示的または暗示的に整数に変換すると、そ の値はその整数のデータタイプの最小値となります。たとえば、NaN を符 号付き 16 ビット整数に変換すると、16 ビット符号付き整数では最小値 である –32,768 となります。 LabVIEW 8.x では、NaN を明示的または暗示的に整数に変換すると、そ の値はその整数のデータタイプの最大値となります。たとえば、NaN を符 号付き 16 ビット整数に変換すると、16 ビット符号付き整数では最大値 である 32,767 となります。 ケースストラクチャに配線されている定数 LabVIEW 7.x 以前では、サブ VI をメモリに常駐させるためには、定数を ケースストラクチャに配線し、実行されないケースにそのサブ VI を配置 します。たとえば、ケースストラクチャに TRUE 定数を配線して、サブ VI LabVIEW アップグレードノート 38 ni.com/jp をケースストラクチャの FALSE ケースに配置すると、呼び出す VI と一緒 にサブ VI がロードされます。LabVIEW 8.x では、実行されないコードは すべて削除されます。したがって、ケースストラクチャに定数が配線され ている VI を旧バージョンの LabVIEW で保存し、LabVIEW 8.x でロード すると、旧バージョンの LabVIEW からの動作を維持するために定数が非 表示の制御器に変更されます。 オペレーティングシステムのメッセージを遅延する LabVIEW 7.x では、.NET および ActiveX イベントを処理するためのコー ルバック VI を実行中に、オペレーティングシステムのメッセージが処理 されます。LabVIEW 8.x では、コールバック VI の実行が停止するまで、 またはユーザがモーダルダイアログボックスをロードするまで、オペレー ティングシステムのメッセージの処理が遅延されます。この遅延によっ て、コールバック VI が割り込みなしで実行され、他のイベントでイベン トを発行してデットロック状態になる事態を回避できます。 コールバック VI から非モーダルダイアログボックスに対して同期を取っ た呼び出しを行うことはできません。非モーダルダイアログボックスで VI を実行メソッドを呼び出して、メソッドの終了まで待機入力に FALSE の ブール定数を書き込むことで、コールバック VI から非モーダルダイアロ グボックスを非同期に呼び出す必要があります。 LabVIEW 7.x では、LabVIEW は DLL または共有ライブラリ関数を実行 中に、オペレーティングシステムのメッセージを処理しました。 LabVIEW 8.x では、LabVIEW は、DLL 関数への呼び出しが終わるまで、 またはユーザがモーダルダイアログボックスを DLL からロードするまで、 オペレーティングシステムのメッセージの処理を遅延します。この遅延に よって、DLL 関数が割り込みなしで実行し、LabVIEW が DLL 関数が実行 中に同じ DLL を呼び出して、デットロック状態が発生することを避ける ことができます。 このデフォルトの動作を使用すると、DLL の実行中に非モダールダイア ログボックスへの同期の呼び出しを行うことができません。非モーダルダ イアログボックスで VI を実行メソッドを呼び出して、メソッドの終了ま で待機入力に FALSE のブール定数を書き込むことで、DLL から非モーダ ルダイアログボックスを非同期に呼び出す必要があります。 作成する DLL でオペレーティングシステムのメッセージを遅延するかど うかを選択できます。DLL 関数の実行中にオペレーティングシステムの メッセージを処理するには、プロジェクトエクスプローラウィンドウで DLL を右クリックしてショートカットメニューからプロパティを選択し、 カテゴリリストから上級を選択し、共有ライブラリでオペレーティングシ ステムメッセージを遅延チェックボックスをオフにします。 © National Instruments Corporation 39 LabVIEW アップグレードノート Resource Manager (Mac OS) LabVIEW 7.x 以前では、Macintosh リソースファイルの読み取り / 書き 込み機能(マニュアルへの記載なし)が使用できます。LabVIEW 8.x で は、これらのメソッドは存在しません。したがって、これらのマニュアル に記載されていなかった機能を利用したユーティリティは使用できませ ん。Macintosh リソースの VI からの読み取りと書き込みはできなくなり ました。 1 および 2 ボタンダイアログボックス LabVIEW 7.x 以前では、1 ボタンダイアログまたは 2 ボタンダイアログ を表示している VI をプログラム的には中止できません。LabVIEW 8.x で は、これらのダイアログボックスを表示している VI を VI を中断メソッド を使用してプログラム的に中止できます。 プロパティおよびインボークノード LabVIEW 7.x でカーソル凡例から暗示的にリンクされたプロパティノー ドまたはインボークノードを作成した場合、その VI を LabVIEW 8.x で VI を開くとノードが削除されます。 共有ライブラリを更新する LabVIEW 7.x 以前でのバージョンで labview.lib にリンクされた共有ラ イブラリ(DLL)を作成した場合、LabVIEW 8.x では共有ライブラリを labviewv.lib にリンクします labviewv.lib に共有ライブラリをリン クする詳細については、『LabVIEW ヘルプ』を参照してください。 印刷の余白値 LabVIEW 7.x 以前では、オプションダイアログボックスの印刷ページの 余白オプションでは余白値にセンチメートルが使用されます。LabVIEW 8.x の余白オプションでは、余白値にミリメートルが使用されます。 LabVIEW 6.x からアップグレードする LabVIEW 6.x から LabVIEW 8.5 にアップグレードする際、以下のような 互換性に関する問題が発生する可能性があります。アップグレードの際に 起こる可能性のある他の問題点については、このドキュメントの 「LabVIEW 7.x からアップグレードする」、「LabVIEW 8.0 からアップグ レードする」、「LabVIEW 8.2 からアップグレードする」の各セクション を参照してください。 各バージョンの新機能および変更点については、LabVIEW のバージョン 6.x から 8.5 までの各バージョンの『LabVIEW アップグレードノート』 (ni.com/manuals)を参照してください。 LabVIEW アップグレードノート 40 ni.com/jp 波形データタイプの変更点 LabVIEW 7.0 では、波形のデータタイプは、倍精度浮動小数点数ではな く t0 コンポーネントのタイムスタンプのデータタイプを使用します。 データを、LabVIEW 6.x のデータタイプに関する情報を含めずに波形 データタイプとしてファイルに保存すると、LabVIEW 7x 以降でそのデー タを取り出そうとするとエラーが発生する可能性があります。 LabVIEW 7.x 以降では、「ファイルから波形を読み取り(Read Waveform from File)」VI で、ファイル内の古い波形データタイプ形式 を新しい形式に変換します。この VI は、変換を実行するかどうかを確認 するダイアログボックスを表示します。LabVIEW ランタイムエンジンで は、「ファイルから波形を読み取り」VI はこの変換操作を実行せずに、エ ラーを返します。LabVIEW 6.x から LabVIEW 7.x に波形データを移行す る方法の詳細については、ナショナルインスツルメンツのウェブサイト ni.com/info(英語)にアクセスして、info code として exd9zq と入 力してください。 シリアル互換性 VI LabVIEW 7.x 以降では、シリアル互換性 VI は関数パレットに表示されま せん。シリアルデバイスと通信する VI を作成するには、VISA VI および関 数を使用します。 LabVIEW 7.x 以降では、LabVIEW はオペレーティングシステムのシリア ルドライバと通信に、serpdrv ドライバを使用しません。LabVIEW に は、VISA に基づいた互換性のある VI が含まれます。新規アプリケーショ ンでは、VISA およびシリアル VI および関数を使用してシリアルデバイス を制御するようにしてください。旧バージョンの LabVIEW で作成したシ リアル VI を含むすべての VI は、LabVIEW 7.1 以降でも動作します。 ポート番号のポートへのマッピングを再構成した場合は、それらのポート へのマッピングを指定する必要があります。シリアルポートのマッピング を指定するには、labview¥vi.lib¥Instr¥_sersup.llb にある「シリ アルエイリアス設定(set serial alias ports)」VI を使用します。文字列配 列を VI の VISA エイリアス入力に配線して、使用するポート名を入力配 列に入力します。配列の各要素はポートに対応しています。たとえば、 ポート 0 を VI エイリアスの MySerialPort に割り当てるように構成する 場合、VISA エイリアス入力配列の最初の要素に MySerialPort と入力し ます。「VISA シリアルポート構成(VISA Configure Serial Port)」VI を 呼び出す前に、「シリアルエイリアス設定」VI を呼び出す必要がありま す。 VISA VI および関数を使用してシリアル計測器を制御するサンプルについ ては、labview¥examples¥instr¥smplserl.llb を参照してください。 © National Instruments Corporation 41 LabVIEW アップグレードノート ループのデフォルトデータ LabVIEW 6.0 以前では、ループが実行されない場合、For ループは未定 義のデータを生成します。LabVIEW 6.1 以降では、For ループのカウント 端子(N 端子)に 0 を配線した場合や、空の配列を入力として For ルー プに配線して自動指標付けを使用にした場合、For ループはデフォルト データを生成します。ただし、これは出力のトンネルが指標付け不使用の 場合です。 リモートフロントパネルライセンス LabVIEW 開発システムとアプリケーションビルダには、1 つのクライア ントがリモートでフロントパネルを表示および制御することができるリ モートフロントパネルライセンスが含まれています。LabVIEW プロ フェッショナル開発システムには、5 つのクライアントからフロントパネ ルを表示および制御できる、リモートフロントパネルライセンスが含まれ ています。 リモートフロントパネルライセンスをアップグレードすると、より多くの クライアントをサポートすることができます。 マルチスレッド割り当て LabVIEW 7.1 以降では、LabVIEW 7.1 以前のバージョンと比較してより 多くの VI 実行用のスレッドが割り当てられるようになりました。そのた め、呼び出した DLL が実際には再入可能でない場合に「ライブラリ関数 呼び出しノード(Call Library Function Node)」を誤って「再入可能」 に設定すると、マルチスレッドでエラーが発生することがあります。 「ライブラリ関数呼び出しノード」および再入可能の詳細については、 『LabVIEW ヘルプ』を参照してください。 LabVIEW でスレッドの割り当て方法を変更するには、labview¥ vi.lib¥Utility¥sysinfo.llb にある threadconfig VI を使用します。 また、ファイル→ VI プロパティを選択して、カテゴリプルダウンメ ニューから実行を選択して、再入実行チェックボックスをオフにして、VI の再入可能を無効にすることができます。 スレッド割り当ての詳細については、『LabVIEW ヘルプ』を参照してく ださい。 計測器ドライバ LabVIEW 7.x 以降の LabVIEW パッケージには、計測器ドライバを含む LabVIEW 計測器ドライバライブラリ CD は含まれていません。計測器ド ライバは、ナショナルインスツルメンツ計測器ドライバネットワーク (ni.com/idnet)からダウンロードできます。ナショナルインスツルメ ンツのデバイスドライバ CD には、NI-DAQ、NI-VISA、および他のナ ショナルインスツルメンツドライバが収録されています。 LabVIEW アップグレードノート 42 ni.com/jp 単位および変換ファクタ LabVIEW 7.x 以降では、「複合演算(Compound Arithmetic)」関数を 使用した後に、「単位変換(Convert Unit)」関数を使用して余分な端子 を削除する必要がありません。 LabVIEW 7.1 以降の単位変換ファクタは、米国商務省標準技術局(NIST) 発行の『Guide for the Use of the International System of Units(SI)』 でのガイドラインにさらに準拠しています。また、カロリーの単位はカロ リー(熱)となり、馬力は馬力(電気)となりました。これらの単位の略 語は以前と同じです。次の表は、LabVIEW 6.1 と 7.x 以降の単位変換ファ クタの変更の詳細を示しています。 7.x 以降の定義 6.1 の定義 単位 天文単位(AU) 149,498,845,000 m 149,597,900,000 m 英温度単位 ( 平均 ) 1055.79 J 1055.87 J 電子ボルト(eV) 1.602e–19 J 1.60217642e–19 J フィートキャンドル 10.764 lx 10.7639 lx 馬力 v.s. 馬力(電気) 745.7 W 746 W。 新しい変換は厳密です。 英ガロン 4.54596 l 4.54609 l 光年 9.4605 Pm 9.46073 Pm 重量ポンド 4.448 N 4.448222 N ロッド 502.92 cm 5.029210 m スラグ 14.594 kg 14.59390 kg 統一された原子質量(u) 1.66057e–27 kg 1.66053873e–27 kg パネルアップデートを延期プロパティ LabVIEW 6.1 以前では、「パネルアップデートを延期」プロパティが FALSE になるまで、変更待ちのフロントパネルオブジェクトは再描画さ れませんでした。LabVIEW 7.0 以降では、このプロパティを TRUE に設定 すると、変更待ちになっているすべてのフロントパネルオブジェクトが再 描画され、その後のフロントパネルの更新要求がすべて保留にされます。 場合によっては、この変更によってフロントパネルの変更された要素が余 分な回数再描画されることがあります。 数値制御器のデータ範囲 LabVIEW 6.1 以前では、いくつかの数値制御器のデフォルト設定が最小 値 0.00、最大値 0.00、増分値 0.00、範囲外の動作が無視に設定されて © National Instruments Corporation 43 LabVIEW アップグレードノート います。LabVIEW 7.x では、これらの数値制御器はそのデータタイプのデ フォルトのデータ範囲値を使用します。 強制ドットとタイプ定義 LabVIEW 6.1 以前では、タイプ定義に関する情報がワイヤに含まれてい たため、ブロックダイアグラム上に強制ドットが多く発生することがあり ました。タイプ定義を、タイプ定義端子でない VI または関数の端子に配 線すると、強制ドットが表示されます。タイプ定義である出力端子をタイ プ定義でない表示器に配線したときにも、強制ドットは表示されます。そ のような強制ドットは、VI でのタイプ定義の使用が一貫していないこと を示します。この場合、強制ドットは実行時の性能に影響しません。 「文字列に平坦化(Flatten To String)」関数を使用してタイプ定義を平坦 化する方法については、『LabVIEW ヘルプ』を参照してください。 ファイルダイアログボックスのボタンラベル LabVIEW 6.1 以前では、「ファイルダイアログ(File Dialog)」関数に よって表示されるファイルダイアログボックスには、ユーザが新規ファイ ル名を入力すると、保存というボタンラベルが表示されます。選択モード の入力パラメータによっては、ボタンラベルは開くになっています。 LabVIEW 8.x では、「ファイルダイアログ(File Dialog)」Express VI が 表示するファイルダイアログボックスのボタンのラベルは、ユーザが変更 しない限り、すべて OK になりました。ボタンのラベルを変更するには、 「ファイルダイアログ」Express VI のボタンラベル入力を使用します。既 存の VI で「ファイルダイアログ」Express VI を使用する場合は、VI の動 作を再確認して、デフォルトラベルの OK が VI の機能面で適切かどうか を判断する必要があります。 「オンラインヘルプを制御」関数 「オンラインヘルプを制御(Control Online Help)」関数のヘルプファイ ルへのパス入力は必須入力となりました。その入力には、コンパイル済み のヘルプファイル名(.chm または .hlp)またはコンパイル済みのヘル プファイルへの完全なパスを配線できます。コンパイル済みのヘルプファ イルのみを配線した場合、LabVIEW は labview¥help ディレクトリ内 でそのファイルを検索します。 ロード時にフロントパネルを表示する LabVIEW 7.x では、VI がロードされたときにフロントパネルを表示する よう VI が構成されていても、ユーザが VI サーバを使用して VI をロード した場合は、フロントパネルは表示されません。その場合は、フロントパ ネル : 開くメソッドを使用してプログラム的にフロントパネルを表示する 必要があります。 LabVIEW アップグレードノート 44 ni.com/jp 「VI リファレンスを開く」関数 LabVIEW 6.1 以前では、「VI リファレンスを開く(Open VI Reference)」関数のオプションパラメータに値を配線しないと、テンプ レートがメモリにない場合はテンプレートから VI がインスタンス化され ます。テンプレートがメモリにある場合は、テンプレートへのリファレン スが開きます。LabVIEW 7.0 と 7.1 以降で「VI リファレンスを開く」関 数を使用してメモリに既存のテンプレートへのリファレンスを作成した場 合、オプションパラメータに 0x02 を指定しないと関数によってエラーが 返されます。LabVIEW 8.0 以降では、「VI リファレンスを開く」関数を使 用してテンプレートへのリファレンスを作成すると、そのテンプレートが すでにメモリにあっても VI はテンプレートからインスタンス化されます。 指数表記 LabVIEW 6.0 以前では、^ 演算子はフォーミュラノードで指数を表しま す。LabVIEW 6.1 以降のバージョンでは、指数を表す新しい演算子は ** で、x**y のように使用します。^ 演算子は、ビット単位の排他的論理和 (XOR) 演算を表します。 IVI Configuration Store ファイル IVI Configuration Store ファイル形式では、名前の大文字と小文字が区 別されるようになりました。論理名、ドライバセッション名、または仮想 名をアプリケーションで使用する場合、使用する名前は IVI Configuration Store ファイルで定義されている名前と完全に一致する必 要があり、大文字小文字も同じでなくてはなりません。 技術サポートフォーム LabVIEW 7.x 以降では、LabVIEW のインストールプログラムは techsup.llb をインストールしません。インストール、構成、およびア プリケーションに関する問題や質問は、ナショナルインスツルメンツの ウェブサイト(ni.com/support/ja)を参照してください。 LabVIEW 5.x 以前のバージョンからアップグレードする LabVIEW 5.x 以前から LabVIEW 8.5 へのアップグレードに関する情報 は、ナショナルインスツルメンツのウェブサイト ni.com/info(英語) で info code として ext8h9 と入力して参照できます。 LabVIEW 8.5 の機能および変更点 LabVIEW 8.5 の機能の詳細(プログラミングの概念、操作手順、参考情 報など)については、『LabVIEW ヘルプ』を参照してください。 『LabVIEW ヘルプ』を開くには、ヘルプ→ LabVIEW ヘルプを検索を選 択します。 © National Instruments Corporation 45 LabVIEW アップグレードノート LabVIEW 8.5 における既知の問題、バグ修正の部分的リスト、その他の 互換性に関する問題、最新の追加機能については、labview ディレクト リの readme.html を参照してください。 LabVIEW をインストールする Windows システムでは、LabVIEW 8.5 の以下のインストールオプショ ンを選択できます。 • DVD ― LabVIEW、デバイスドライバ、LabVIEW SignalExpress が • CD ― LabVIEW だけが含まれます。CD を使用して LabVIEW をイ ンストールした場合は、デバイスドライバと SignalExpress はナ ショナルインスツルメンツのデバイスドライバ CD からインストー 含まれます。 ルします。 インストール CD からインストールする場合、Measurement & Automation Explorer (MAX) がインストール中にツリーに表示されなく なりました。LabVIEW で必要とされる MAX コンポーネントは自動的に インストールされます。MAX は、ナショナルインスツルメンツのデバイ スドライバ CD からもインストールできます。 LabVIEW のドキュメント LabVIEW 8.5 では、ドキュメントが以下の点で改良されました。 • readme.html には、現在の LabVIEW バージョンでのユーザにより 報告されたバグ修正の部分的リストが含まれます。labview の readme.html のバグ修正セクションを参照して、バグのリストを確 認します。 • コンピュータにモジュールがインストールされている場合は、 『LabVIEW ヘルプ』の VI、関数リファレンストピックに、モジュー ル固有の情報が適宜表示されます。 新しいサンプル VI LabVIEW 8.x で新しく追加されたサンプルを内容確認、起動するには、 NI サンプルファインダの参照タブで LabVIEW 8.x の新しいサンプルフォ ルダを参照してください。 ブロックダイアグラムの機能強化 LabVIEW 8.5 では、ブロックダイアグラムおよびブロックダイアグラム の関連機能が以下の点で強化または変更されました。 共有された再入可能 VI を作成する LabVIEW 8.2.x 以前で再入可能 VI を構成する場合、LabVIEW は再入可 能 VI の各呼び出しに対してメモリに再入可能 VI のクローンを事前に割り 当てます。LabVIEW 8.5 では、再入可能 VI に対する各呼び出しについて LabVIEW アップグレードノート 46 ni.com/jp メモリでクローン VI を事前に割り当てることなく、発呼者側でクローン VI を共有する再入可能 VI を構成できます。クローン VI を共有すると、再 入可能 VI への呼び出しのたびにクローンが事前割り当てされなくなるた め、メモリの使用量が減少します。 発呼者でクローン VI が共有されるように VI を構成するには、ファイル→ VI プロパティを選択して、カテゴリプルダウンメニューから実行を選択 して、VI プロパティダイアログボックスの実行プロパティページを開き ます。ここで再入実行チェックボックスをオンにして、インスタンス間で クローンを共有するを選択すると、クローン VI が共有されます。 ただし、クローン VI を共有すると、VI の実行速度が遅くなることがあり ます。初期化されていないシフトレジスタなど、クローン VI に対する呼 び出しを介した状況の情報を保存する場合、インスタンス間でクローンを 共有するオプションを選択しないでください。クローン VI への呼び出し すべての状況の情報を維持するには、実行プロパティページで各インスタ ンスのクローンを事前に割り当てるオプションを選択します。 条件無効ストラクチャとダイアグラム無効ストラ クチャの機能強化 LabVIEW で、ダイアグラム無効ストラクチャの無効なサブダイアグラ ム、または条件無効ストラクチャの非アクティブなサブダイアグラム内で ユーザ定義オブジェクトを含む VI(サブ VI、タイプ定義など)をロード すると、これらのオブジェクトがメモリにロードされません。ただし、こ の VI のブロックダイアグラムを表示すると、見つからないオブジェクト に疑問符が表示されます。このような場合でも、これらのコードはコンパ イル時または実行時に除外されるため、VI は破損しません。 フロントパネルの機能強化 LabVIEW 8.5 では、フロントパネルまたはそれに関する以下の機能が強 化または変更されました。 デジタル波形グラフの機能強化 デジタル波形グラフのプロット凡例は、デフォルトではグラフのプロット 領域の左側にツリー表示で表されます。ツリー表示には、デフォルトでデ ジタルラインとバスが表示されます。プロット凡例のツリー表示で、デジ タルバスの左にある展開 / 縮小記号をクリックすると、デジタルバスの ノードが展開 / 縮小されます。LabVIEW 8.2 以前と同様の形式でプロッ ト凡例を表示するには、標準表示を選択します。 デフォルトでは、デジタル波形グラフはデジタルラインおよびデジタルバ スとしてデータをプロット領域に表示します。デジタル波形グラフのプ ロット領域をカスタマイズして、参照したいデータのみを表示します。 © National Instruments Corporation 47 LabVIEW アップグレードノート 簡略化された画像をエクスポートの機能強化 グラフ、チャート、表、ピクチャ制御器、デジタルデータ、デジタル波 形制御器のショートカットメニューの簡略化された画像をエクスポート は、データ操作ショートカットメニューから上位レベルのショートカット メニューに移動しました。 また、XControl 内にあるグラフ、チャート、表、ピクチャ制御器、デジ タルデータ、デジタル波形の制御器または表示器を右クリックして、 ショートカットメニューから簡略化された画像をエクスポートを選択し て、画像をクリップボードにエクスポートするか、または画像をディスク に保存することができます。 簡略化された画像をエクスポートメニューを使用してエクスポートされた フロントパネル画像は、画像が境界線で囲まれてエクスポートできなくな りました。 プロット凡例の機能強化 グラフまたはチャートのプロット領域でのプロットの表示方法は、プロッ ト凡例で各プロットに対応するグリフをクリックして、ショートカットメ ニューからオプションを選択してカスタマイズできます。 グラフまたはチャートのプロット凡例には、水平または垂直スクロール バーを追加することができます。スクロールバーを使用すると、すべての プロットを一度に表示する必要がなくなります。 スクロールバーをプロット凡例に追加するには、プロット凡例を右クリッ クして、ショートカットメニューから表示項目→水平スクロールバーまた は表示項目→垂直スクロールバーを選択します。 プロット凡例とプロット凡例のスクロールバーに関する詳細については、 『LabVIEW ヘルプ』の目次タブで基本機能→グラフおよびチャート→概 念ブックの「グラフとチャートをカスタマイズする」のトピックを参照し てください。 3 ステートチェックボックスを使用する システムパレットにある 3 ステートチェックボックスを使用して、TRUE、 FALSE、または 3 ステート値を表示します。たとえば、単一の表示器に一 連のブール値を表示する場合に 3 ステートチェックボックスを使用しま す。たとえば、すべて TRUE、すべて FALSE、または MIXED と呼ばれる TRUE と FALSE の組み合わせのいずれかを使用できます。3 ステート チェックボックス制御器では、複数のブール値を一度に TRUE または FALSE 値に変更できます。 3 ステートチェックボックスは列挙体制御器ですが、ブール制御器と同様 に構成できます。 LabVIEW アップグレードノート 48 ni.com/jp 3 ステートチェックボックスでの 3 ステート値の対話的な設定機能を無効 にするには、3 ステートチェックボックス制御器を右クリックして、 ショートカットメニューから 3 ステートを許可を選択して、メニュー項 目の横のチェックマークを外します。3 ステートを許可を無効にすると、 自動的に 3 ステートチェックボックスの値を 3 ステートとして割り当て ることはできますが、ユーザが実行時にクリックして 3 ステートに設定 することはできません。 デジタル波形グラフの詳細については、『LabVIEW ヘルプ』の目次タブ で基本機能→グラフおよびチャートブックの「グラフとチャートをカスタ マイズする」のトピックを参照してください。 フロントパネルのその他の機能強化 フロントパネル制御器がペーンのサイズ変更時に自動的にスケールされる よう設定できるようになりました。スプリッタバーを右クリックし、 ショートカットメニューからぺーンサイズ変更→サイズ変更中にオブジェ クトをスケールを選択します。 環境の機能強化 LabVIEW 8.5 では、LabVIEW 環境に以下の機能強化および変更が導入さ れました。 回復用の自動保存の機能強化 LabVIEW 8.5 では、異常なシャットダウンやシステム障害が発生した場 合、その時に開いていたプロジェクト (.lvproj)、プロジェクトライブ ラリ (.lvlib)、XControl (.xctl)、LabVIEW クラス (.lvclass) ファイルの変更内容が一時保存場所にバックアップ保存されます。これら のファイルは、再度 LabVIEW を起動すると、回復するファイルを選択 ウィンドウに回復 VI(.vi)、VI テンプレート (.vit)、制御器 (.ctl)、 制御器テンプレート (.ctt) ファイルとして表示されます。プロジェク ト、プロジェクトライブラリ、XControl、LabVIEW クラスファイルに対 して、回復するファイルを選択ウィンドウでバックアップを元のファイル と比較ボタンが有効になるように設定するには、ファイル回復時のテキス ト比較の設定を手動で行う必要があります。 複数の旧バージョンの LabVIEW 用に保存する VI、プロジェクト、プロジェクトライブラリを旧バージョンの形式で保 存すると、LabVIEW のアップグレード、および必要に応じて LabVIEW の複数のバージョンでファイルの維持が簡単に行えるようになります。 ファイル→旧バージョン用に保存を選択して、旧バージョン用に保存ダイ アログボックスを開きます。LabVIEW バージョンプルダウンメニューか ら 8.5、8.2、または 8.0 を選択して、旧バージョンの LabVIEW 用に保存 します。 © National Instruments Corporation 49 LabVIEW アップグレードノート ダイアログボックスの機能強化 LabVIEW 8.5 では、ダイアログボックスが以下の点で機能強化されまし た。 ターゲットとデバイスを追加ダイアログボックスの機能強化 LabVIEW プロジェクトに、他の既存のターゲットと矛盾するターゲット を追加すると、ターゲットとデバイスを追加ダイアログボックスで、ター ゲットとデバイスリストの横にオプション列が表示されます。オプション 列で競合を解決する項目の隣にある下矢印をクリックし、競合を解決する ために有効なオプションを選択します。オプション列で選択したターゲッ トのすべての競合が解決されるまで、ターゲットを追加することはできま せん。 ライブラリ関数呼び出しダイアログボックスの機能強化 ライブラリ関数呼び出しダイアログボックスを表示するには、ブロックダ イアグラムでライブラリ関数呼び出しノードを右クリックして、ショート カットメニューから構成を選択します。エラーチェックページでは、ライ ブラリ関数呼び出しノードの統合されたエラーチェックに関する複数のオ プションが表示されます。 • エラーチェックページの最大およびデフォルト制御器は、ライブラリ 関数呼び出しノードの構成、または共有ライブラリや DLL の呼び出 し中に発生した処理できない例外を LabVIEW で回復できるようにし ます。 • エラーチェックページの無効制御器は、エラーチェックを無効にし、 ライブラリ関数呼び出しノードの実行速度を向上させます。ただし、 エラーによっては、LabVIEW の正常でないシャットダウンを発生さ せることがあります。エラーチェックを無効にする前に、ライブラリ 関数呼び出しノードで参照する関数が、未処理の例外を発生させない ことを確認してください。 また、ライブラリ関数呼び出しダイアログボックスは、その他以下の点で 機能強化されました。 • パラメータページでは、デフォルトでは最小サイズに < なし > が表 示されます。最小サイズプルダウンメニューは、タイププルダウンメ ニューで文字列が選択され文字列形式で C 文字列ポインタが選択さ れている時、またはタイププルダウンメニューで配列が選択され配列 形式プルダウンメニューで配列データポインタが選択されている時に 表示されます。 • 関数ページの再入可能ラジオボタンは、スレッドの実行ラジオボタン に変更されました。 LabVIEW アップグレードノート 50 ni.com/jp オプションダイアログボックスの機能強化と変更点 LabVIEW 8.5 では、オプションダイアログボックスが以下の点で機能強 化されました。 • ブロックダイアグラムページでは、デフォルトで透明名前ラベルを使 用が有効に設定されます。 • 環境ページの LLB ファイルに Windows エクスプローラを有効オプ ションが削除されました。 • フロントパネルページで、編集時の動作に適用される項目、実行時の 動作に適用される項目が、順に表示されるようになりました。 • フロントパネルページでは、必須がデフォルトであるコネクタぺーン 端子のチェックボックスをオンにして、新規のコネクタペーン端子を 必須に設定できます。 • LabVIEW 8.x での追加点 / 変更点ページには、『LabVIEW ヘルプ』 を開く LabVIEW 8.x での追加点 / 変更点の詳細な一覧を表示という リンクが表示されています。「LabVIEW 8.x での追加点 / 変更点の詳 細な一覧」トピックには LabVIEW 7.1 から 8.5 で変更された新機能 が記載されています。LabVIEW 8.x での追加点 / 変更点ページに、 LabVIEW の前バージョンから追加または変更された項目だけが表示 されるようになりました。 • 印刷ページの MacIntel プラットフォームのデフォルト設定が、標準 印刷になりました。MacIntel の印刷オプションは、余白以外すべて 削除されました。 プロパティダイアログボックスの機能強化と変更点 LabVIEW 8.5 では、新しく数値ノードプロパティダイアログボックスが 追加されました。このダイアログボックスでは、数値関数の出力(出力値 のデータタイプなど)について設定できます。出力値のデータタイプが固 定小数点数の場合、関数がどのようにオーバーフローおよび量子化の状態 を処理するかを構成することもできます。 LabVIEW 8.5 では、制御器、表示器、定数のプロパティダイアログボッ クスの各ページが以下の点で改善されました。 • • 形式と精度ページは、表示形式に変更されました。 • データタイプページの表記法セクションに FXP (固定小数点)オプ ションが追加されました。 • データタイプページに固定小数点の構成オプションが追加されまし た。 • データエントリページで、デフォルト範囲を使用チェックボックスが デフォルトの制限を使用チェックボックスに変更されました。 • 外観ページのサイズセクションで、制御器と表示器の高さと幅をピク セル単位で指定できるようになりました。 データ範囲ページは、データエントリとデータタイプに変更されまし た。 © National Instruments Corporation 51 LabVIEW アップグレードノート ダイアログボックスのその他の機能強化 LabVIEW 8.5 では、ダイアログボックスがその他以下の点で変更されま した。 • ウェブサービスをインポートウィザードの 2 ページ目で、ウェブ サービス認証またはプロキシサーバ情報を入力できます。 • ウェブサービスをインポートウィザードのプロジェクトライブラリ情 報および保存先ディレクトリを入力ページは、プロジェクトライブラ リおよび保存先ディレクトリを入力ページに変更されました。 • プロジェクトライブラリプロパティ、クラスプロパティ、XControl プロパティダイアログボックスの一般設定ページで、パスワードを入 力ボタンをクリックしてパスワード保護されたライブラリをロック解 除できます。 • 認証ダイアログボックスに、1 つの操作によって複数のパスワード保 護 VI へのアクセスを試みた場合に、不明なパスワードの入力要求を スキップするための 2 つのオプションが追加されました。スキップボ タンをクリックすると 1 つの VI に対するパスワード入力画面がス キップされます。この操作では残りのパスワードプロンプトをスキッ プ チェックボックスをオンにしてスキップボタンをクリックすると、 パスワード保護されているすべての VI がスキップされ、操作が続行 します。 • VI プロパティダイアログボックスのウィンドウサイズページの現在 のウィンドウサイズに設定ボタンは、現在のパネルサイズに設定に変 更されました。 • 波形グラフプロパティダイアログボックスのプロットページで、プ ロット名に波形名を使用しないチェックボックスがプロット名も含ん で、波形またはダイナミック属性を無視チェックボックスに変更され ました。このチェックボックスは、ダイナミックデータまたは波形 データがあるグラフとチャートにのみ適用されます。 パレットの機能強化 LabVIEW 8.5 では、パレットが以下の点で機能強化されました。 • すべてのパレット表示形式(カテゴリ ( 標準 )、カテゴリ ( アイコン とテキスト )、アイコン、アイコンとテキスト、テキスト、ツリー) において、パレットカテゴリの表示または非表示を切り替ることがで きます。固定されたパレットでは、パレットツールバーで表示ボタン をクリックし、ショートカットメニューから表示カテゴリを変更を選 択すると、制御器または関数パレットですべてのカテゴリが表示され ます。 • LabVIEW アップグレードノート アプリケーション制御 VI および関数パレットにメモリ管理パレット が追加されました。 52 ni.com/jp 環境のその他の機能強化 LabVIEW で印刷する場合、通常使用しているプリンタが LabVIEW のデ フォルトプリンタとなります。システムのデフォルトプリンタを変更した 場合は、LabVIEW は再起動されるまでそれを認識しません。 LabVIEW プロジェクトの機能強化 LabVIEW 8.5 では、LabVIEW プロジェクトまたはそれに関する以下の機 能が強化または変更されました。 シェア変数と NI-PSP の機能強化 LabVIEW 8.5 では、シェア変数と NI-PSP が以下の点で機能強化されまし た。 絶対およびターゲット相対シェア変数ノード ノードに変数を接続する方法によって、絶対またはターゲット相対とし て、シェア変数ノードを設定できます。LabVIEW プロジェクトでター ゲットからシェア変数を作成する場合、シェア変数から作成するシェア変 数ノードは、デフォルトですべて絶対に設定されます。 メモ シェア変数は、Windows システムでのみ作成、構成、ホスティングできます。 DataSocketVI および関数を使用して、他のプラットフォームからのシェア変 数の読み取りまたは書き込みをを行なうことができます。Windows システムで 構成されたシェア変数ノードを含む VI がある場合、その VI を他のプラット フォームに移動することもできます。 絶対シェア変数ノードは、変数を作成したターゲット上にあるシェア変数 に接続されます。ターゲット相対シェア変数ノードは、このノードを含む VI を実行するターゲット上にあるシェア変数に接続されます。ターゲット 相対シェア変数ノードを含む VI を新規ターゲットに移動する場合、シェ ア変数も新規ターゲットに移動する必要があります。VI および変数をその 他のターゲットに移動する予定がある場合、ターゲット相対シェア変数 ノードを使用します。 絶対シェア変数ノードをターゲット相対に変更するには、ブロックダイア グラムのシェア変数ノードを右クリックし、ショートカットメニューから ターゲット相対に変更を選択します。ターゲット相対シェア変数ノードを 絶対に変更するには、ブシェア変数ノードを右クリックし、ショートカッ トメニューから絶対に変更を選択します。 NI-PSP の TCP 実装(Windows、LabVIEW Real-Time) ネットワーク共有シェア変数を転送するためにファイアウォールとネット ワークアドレス変換(NAT)ルータを構成するには、UDP ポートの他に TCP ポートを開く必要があります。TCP ポートは、59110 から順に実行 © National Instruments Corporation 53 LabVIEW アップグレードノート する各アプリケーションに対して 1 つずつ開きます。デフォルトでは、 NI-PSP プロトコルによって、実行中の各アプリケーションに使用する ポートが TCP ポート 59110 から順に数の大きい方向へ向かって検索され ます。NI-PSP プロトコルによる TCP ポート使用範囲を設定するには、 LogosXT.ini ファイルを作成 / 編集します。LabVIEW Real-Time ター ゲットでは、TCP ポートの範囲を ni-rt.ini 構成ファイルによって指定 します。 プロジェクトの競合を解消する LabVIEW プロジェクトでは、正規名が同じでパスが異なる複数の項目が 存在すると、競合が発生します。LabVIEW は、プロジェクトに含まれる 各項目の VI 階層を自動的にスキャンします。競合する項目には、黄色い 三角の警告マークが表示されます。プロジェクトエクスプローラウィンド ウでは、いくつかの方法でこれらの競合を解決できます。 • プロジェクトエクスプローラウィンドウの競合を解決ボタンをクリッ クすると、プロジェクトの競合を解決ダイアログボックスが表示され ます。このダイアログボックスで、競合する項目の名前を変更した り、依存項目の呼び出し先パスを正しく変更するなどして、競合を解 決できます。プロジェクトに競合がない場合は、競合を解決ボタンは 無効になります。 • プロジェクトエクスプローラウィンドウでプロジェクト→項目パスを 表示を選択してパス列を表示し、プロジェクト項目のファイルパスを 確認できます。パス列は、プロジェクトルートを右クリックして、 ショートカットメニューから表示→完全パスを選択して表示すること もできます。 • プロジェクトエクスプローラウィンドウは、2 ページで構成されてい ます。項目ページには、プロジェクトの内容が表示されます。ファイ ルページでは、ディスク上にファイルが保存されているプロジェクト 項目が表示されます。ファイルページでは、ディスクに対する操作 (ファイルやフォルダの名前変更、管理、削除など)を行えます。た とえば、ファイルページでファイル名を変更すると、対応するディス ク上のファイル名も変更されます。項目ページとファイルページを切 り替えるには、ターゲットの下にあるフォルダまたは項目を右クリッ クし、ショートカットメニューから項目ビューで表示またはファイル ビューで表示を選択します。項目ビューで表示とファイルビューで表 示は、各ビューに項目が存在する場合にのみショートカットメニュー に表示されます。たとえば、未保存のプロジェクト項目はディスク上 に存在しないため、ファイルビューには存在しません。 • プロジェクトの VI を開くと、プロジェクトにまだ追加されていない VI 階層のすべてのメンバーが依存性に追加されます。依存性は、 「vi.lib」、「user.lib」、「メモリ中の項目」という 3 つのフォルダ で整理されます。プロジェクトに含まれない VI を開くと、その VI は 「メモリ中の項目」というフォルダに追加されます。これらの項目は、 参照先の VI がメモリにある限り、プロジェクト内に維持されます。 LabVIEW アップグレードノート 54 ni.com/jp 依存性の項目は、プロジェクトの項目が追加、削除、保存されるたび に、自動的に更新されます。 LabVIEW プロジェクトでフォルダを使用する LabVIEW プロジェクトには、仮想フォルダと自動生成フォルダという 2 種類のフォルダを追加できます。仮想フォルダは、プロジェクトエクスプ ローラウィンドウでプロジェクト項目を管理するために使用できますが、 ディスクには存在しません。仮想フォルダをプロジェクトに追加するに は、項目ページでターゲットを右クリックし、ショートカットメニューか ら追加→フォルダ ( スナップショット ) を選択します。自動生成フォルダ は、ディスク上のフォルダの内容を反映するように自動的に生成、更新さ れます。プロジェクトに自動生成フォルダを追加するには、項目ページで ターゲットまたはフォルダを右クリックし、ショートカットメニューから 追加→フォルダ ( 自動生成 ) を選択します。自動生成フォルダのプロジェ クトライブラリの内容は、ディスクの内容と必ず一致するわけではありま せん。プロジェクトライブラリ(.lvlib)は、ディスクの保存構造では なくライブラリ階層に基づいて内容が表示されます。たとえば、プロジェ クトライブラリのメンバーである VI は、ライブラリファイル下のプロ ジェクトに表示されます。この VI は、自動生成フォルダ内には表示され ません。 新しいプロジェクトダイアログボックス LabVIEW 8.5 では、以下の新しいプロパティダイアログボックスが追加 されました。 • 依存項目がプロジェクトの別の項目と競合するファイルを LabVIEW にロードしようとしたとき、どちらの依存項目をロードするべきか自 動的に判断できない場合、ロードの競合を解決ダイアログボックスが 表示されるようになりました。このダイアログボックスで、ロードす るべき依存ファイルを選択できます。ファイルをロードするために は、すべての競合を解決する必要があります。 • LabVIEW プロジェクトに既に存在する項目と競合するファイルを開 こうとすると、プロジェクト階層との競合ダイアログボックスが表示 されるようになりました。このファイルは、VI 階層の項目がプロジェ クトまたは依存性の項目と同じ正規名を持つために、開けません。こ のダイアログボックスで、プロジェクト内の 2 つの VI 階層の間での 項目の競合を解決できます。 • LabVIEW プロジェクトに含まれる VI のブロックダイアグラムを開 き、そのブロックダイアグラムにプロジェクトの既存の項目と同じ正 規名を持つディスク上の VI をサブ VI として新しく追加すると、プロ ジェクトに追加して依存性を更新ダイアログボックスが表示されるよ うになりました。このダイアログボックスで、新しいサブ VI をプロ ジェクトに追加し、発呼者が正しいパスを参照するように修正できま す。この項目は、プロジェクトの既存の項目と競合していてもプロ ジェクトに追加できます。ただし、この項目を開くには、すべての競 合を解決する必要があります。 © National Instruments Corporation 55 LabVIEW アップグレードノート • プロジェクト内での競合の原因となり得るファイルをプロジェクトに 追加しようとすると、プロジェクト依存項目との競合を検出ダイアロ グボックスが表示されるようになりました。このダイアログボックス で、競合の原因となるプロジェクトへの追加依存項目を確認できま す。プロジェクトにまだ追加されていない VI 階層のすべてのメン バーは、依存性に追加されます。ただし、この項目を開くには、すべ ての競合を解決する必要があります。 • LabVIEW プロジェクトの自動生成フォルダに表示されているファイ ルをディスク上で名前変更しようとすると、ファイルの名前変更を取 り消しダイアログボックスが表示されるようになりました。 LabVIEW は、ディスクでの名前変更を検出すると、プロジェクトに はその変更を反映せず、依存項目の参照先を変更します。この場合、 ディスク上でのファイル名を元に戻すか、名前変更後のファイルを新 しいファイルとしてプロジェクトに追加することで、競合を回避しま す。このダイアログボックスは、名前を変更しようとしたファイルが 既に LabVIEW で開かれているか、そのファイルを呼び出すファイル がプロジェクト内に存在する場合にのみ表示されます。このダイアロ グボックスでは、名前変更を取り消すことができます。 • プロジェクトエクスプローラウィンドウでショートカットメニューか ら検索→発呼者を選択すると、発呼者を検索ダイアログボックスが表 示されるようになりました。このダイアログボックスでは、特定の項 目のプロジェクト内のすべての発呼者を検索できます。項目の発呼者 が 1 つだけの場合は、プロジェクトエクスプローラウィンドウでそ の発呼者がハイライト表示されます。 • プロジェクトエクスプローラウィンドウでショートカットメニューか ら検索→サブ VI を選択すると、サブ VI を検索ダイアログボックスが 表示されるようになりました。このダイアログボックスでは、特定の 項目のプロジェクト内のすべてのサブ VI を検索できます。項目のサ ブ VI が 1 つだけの場合は、プロジェクトエクスプローラウィンドウ でそのサブ VI がハイライト表示されます。 • プロジェクトエクスプローラウィンドウでプロジェクトルートを右ク リックして、ショートカットメニューから発呼者がない項目を検索を 選択すると、発呼者がない項目を検索ダイアログボックスが表示され るようになりました。このダイアログボックスでは、発呼者を持たな いトップレベルのプロジェクト項目を検索できます。 • プロジェクトエクスプローラウィンドウで競合している項目を右ク リックして、ショートカットメニューから検索→競合を選択すると、 競合を検索ダイアログボックスが表示されるようになりました。この ダイアログボックスでは、選択した項目と競合するプロジェクト内の すべての項目を検索できます。項目と競合する項目が 1 つだけの場合 は、プロジェクトエクスプローラウィンドウでその項目がハイライト 表示されます。 LabVIEW アップグレードノート 56 ni.com/jp プロジェクトのその他の機能強化 LabVIEW 8.5 では、プロジェクトがその他以下の点で機能強化されまし た。 • .lvlps ファイルに、ローカルマシン固有のプロジェクト設定が保存 されるようになりました。.lvlps ファイルには使用コンピュータに 固有な設定が保存されているため、このファイルはソース管理に チェックインしないでください。たとえば、.lvlps ファイルには、 ローカルソースコード管理構成の情報が保存されています。 LabVIEW では、プロジェクトを保存すると .lvlps ファイルが保存 され、プロジェクトの名前を変更するとそれに応じてファイル名が適 切に変更されます。.lvlps ファイルは、ローカルマシン固有のプロ ジェクト設定しか保存されていないため、プロジェクトのパフォーマ ンスまたは機能に影響することなく削除できます。アプリケーション ビルドを作成する際、.lvlps はビルドアプリケーションにコピーさ れません。 • プロジェクト項目を検索ダイアログボックスを使用して、LabVIEW プロジェクトの項目を検索できます。このダイアログボックスでは、 ターゲット、VI、サブ VI、ライブラリ、クラスなどを検索できます。 プロジェクト項目を検索ダイアログボックスを開くには、プロジェク トエクスプローラウィンドウで編集→プロジェクト項目を検索を選択 します。特定のプロジェクト項目内で項目を検索するには、 LabVIEW プロジェクトで、フォルダ、プロジェクトライブラリ、 LabVIEW クラス、または XControl を右クリックし、ショートカッ トメニューからプロジェクト項目を検索を選択します。スタンドアロ ンのプロジェクトライブラリウィンドウまたはクラスウィンドウで、 プロジェクト項目を検索ダイアログボックスにアクセスすることもで きます。 • プロジェクトエクスプローラウィンドウでは、LabVIEW プロジェク トの項目としてハイパーリンクを追加できます。ハイパーリンクプロ パティダイアログボックスを表示するには、ターゲット、ターゲット の下にあるフォルダまたはライブラリのいずれかを右クリックし、 ショートカットメニューからハイパーリンクを追加を選択します。ハ イパーリンクを使用することで、ローカルコンピュータ上になく、イ ンターネットやローカルネットワークによってアクセスされるファイ ルやディレクトリにリンク付けすることができます。ネットワーク、 ローカル、HTTP、FTP、mailto アドレスなどへのハイパーリンクを 追加できます。 • LabVIEW プロジェクトライブラリ、XControl、LabVIEW クラスを 右クリックし、ショートカットメニューから名前を変更を選択して、 新規の名前を入力すると、このプロジェクトライブラリ、XControl、 LabVIEW クラスの名前が変更されます。 • プロジェクトエクスプローラウィンドウのツールバーのすべて保存ボ タンは、すべて保存(このプロジェクト)ボタンに変更されました。 すべて保存(このプロジェクト)ボタンをクリックすると、現在のプ ロジェクトのファイルがすべて保存されます。 © National Instruments Corporation 57 LabVIEW アップグレードノート • 保存済みの LabVIEW プロジェクトでファイル→別名で保存を選択す ると、別名で保存ダイアログボックスが表示されるようになりまし た。 新しく追加または変更された VI、関数、ノードの機能強化 LabVIEW 8.5 では、以下の VI および関数が追加または変更されました。 VI、関数、ノードの詳細については、『LabVIEW ヘルプ』の目次タブの VI と関数のリファレンスブックを参照してください。 新規の VI および関数 LabVIEW 8.5 では、以下の VI および関数が新しく追加されました。 クラスタ、クラス、バリアント VI および関数 クラスタ、クラス、バリアントパレットには、以下の新しい VI と定数が 追加されました。 • • LV クラスデフォルト値を取得 LV オブジェクト ジオメトリ VI LabVIEW 開発システムおよび LabVIEW プロフェッショナル開発システ ムでは、ジオメトリパレットに「テキストを作成(Create Text)」VI が 新しく追加されました。 数学 VI LabVIEW 開発システムおよび LabVIEW プロフェッショナル開発システ ムでは、数学パレットに以下の VI が新しく追加されました。 • • • • • • 制約付き非線形カーブフィット PFE から多項式を作成 一般化 SVD 分解 非線形カーブフィットインターバル 非一様数値積分 ベクトルノルム 新しい基本線形代数サブルーチンパレットには、LabVIEW 開発システム および LabVIEW プロフェッショナル開発システムで以下に示す新しい VI が追加されました。 • • • • • LabVIEW アップグレードノート amax- 最大要素指標 amin- 最小要素指標 asum- 絶対値の合計 axpy- スカラ・ベクトル積 copy- ベクトルコピー 58 ni.com/jp • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • ddot- 内積 (DBL) dger- 一般行列階数 1 更新 (DBL) drotm- 高速ギブンズ回転 (DBL) drotm- 高速ギブンズ回転パラメータ (DBL) dsymv- 対称行列・ベクトル積 (DBL) dsyr- 対称行列階数 1 更新 (DBL) dsyr2- 対称行列階数 1 更新 (DBL) gemm- 一般行列・行列積 gemv- 一般行列・ベクトル積 nrm2- ベクトル -2 ノルム(nrm2 - Vector-2 Norm) rot- ギブンズ回転 rotg- ギブンズ回転パラメータ swap- ベクトル交換 symm- 対称行列・行列積 syr2k- 対称行列階数 2k 更新 syrk- 対称行列階数 k 更新 trmm- 三角行列・行列積 trmv- 三角行列・ベクトル積 trsm- 線形方程式の解 ( 三角、複数 ) trsv- 線形方程式の解 ( 三角、単数 ) zdotc- 内積 ( 共役 )(CDB) zdotu- 内積 (CDB) zgerc- 一般行列階数 1 更新 ( 共役 )(CDB) zgeru- 一般行列階数 1 更新 (CDB) zhemm- エルミート行列・行列積 (CDB) zhemv- エルミート行列・ベクトル積 (CDB) zher- エルミート行列階数 1 更新 (CDB) zher2- エルミート行列階数 2 更新 (CDB) zher2k- エルミート行列階数 2k 更新 (CDB) zherk- エルミート行列階数 k 更新 (CDB) VISA 64 ビットプリミティブ関数 レジスタアクセスパレットには、以下の新規の VI が含まれます。 • VISA In 64 • • • • VISA メモリ割り当て Ex VISA Move In 64 VISA Move Out 64 VISA Out 64 © National Instruments Corporation 59 LabVIEW アップグレードノート 下位レベルレジスタアクセスパレットには、以下の新規の VI が含まれま す。 • • VISA ピーク 64 VISA ポーク 64 In Place 要素ストラクチャでメモリ割り当てと VI の効率 性を向上する 配列の要素で操作を行い、結果の値を同じ配列指標に戻すなど、一般的な 操作の多くは、LabVIEW でデータ値をコピーしてそれらの値をメモリに 維持する必要があるので、これによりメモリ使用量が増加します。 In Place 要素ストラクチャを使用して、LabVIEW がメモリにデータ値の 複数のコピーを作成することなく、同じメモリ位置で標準の LabVIEW 操 作を実行します。In Place 要素ストラクチャには、境界ノードのセット、 または In Place 要素ストラクチャに接続されたノードが含まれ、同じメ モリ位置でデータに操作を実行します。In Place 要素ストラクチャの境界 線を右クリックして、データの適切な境界ノードを選択します。 In Place 要素ストラクチャを使用して、同じメモリ位置で、配列の指標 付け、クラスタまたは波形のバンドル解除、バリアントデータの操作、ま たは任意のデータタイプの操作を実行できます デジタル波形グラフの詳細については、『LabVIEW ヘルプ』の目次タブ で基本機能→ループとストラクチャブックの「In Place 要素ストラク チャ」のトピックを参照してください。 変更された VI、関数、ノード LabVIEW 8.5 では、以下の VI、関数、ノードが変更されました。 ファイル I/O VI および関数 ファイル I/O パレットでは、以下の VI が変更されました。 • 構成データを閉じる(Close Config Data)―構成ファイルへのパ スを返すファイルパス出力が追加されました。 • データストレージを閉じる(Close Data Storage)―ストレージ Refnum 入力に対応するパスを返すファイルパス出力が追加されま した。 数学 VI 数学パレットでは、以下の VI が変更されました。 • LabVIEW アップグレードノート 多項式を加算(Add Polynomials)―両方のインスタンスに、後続 要素を削除するレベルを指定するしきい値入力と、後続要素の削除の 方法を指定するしきい値タイプが追加されました。 60 ni.com/jp • 有理多項式を加算(Add Rational Polynomials)―両方のインスタ ンスに、後続要素を削除するレベルを指定するしきい値入力と、後続 要素の削除の方法を指定するしきい値タイプが追加されました。 • 固有ベクトル変換(Back Transform Eigenvectors)―ジョブ入力 は必須ではなく推奨になりました。 • 微分 x(t)(Derivative x(t))―この VI には微分方法を指定するメ ソッド入力が含まれます。 • 多項式を除算(Add Polynomials)―両方のインスタンスに、後続 要素を削除するレベルを指定するしきい値入力と、後続要素の削除の 方法を指定するしきい値タイプが追加されました。 • 有理多項式を除算(Add Rational Polynomials)―両方のインスタ ンスに、後続要素を削除するレベルを指定するしきい値入力と、後続 要素の削除の方法を指定するしきい値タイプが追加されました。 • 第 1 種楕円積分(Elliptic Integral of the 1st kind)―完全楕円積分 E、不完全楕円積分 F というインスタンスを持つ多態性 VI です。 • 第 2 種楕円積分(Elliptic Integral of the 2nd kind)―完全楕円積分 E、不完全楕円積分 E というインスタンスを持つ多態性 VI です。 • 一般多項式フィット(General Polynomial Fit)―25 以下の多項式 次数を受け入れるようになりました。多項式次数が 25 より大きい場 合、VI は次数が 25 を越えている多項式係数の値を 0 に設定し、警告 を返します。 • ( 不完全 ) ベータ関数((Incomplete) Beta Function)―ベータ関 数と不完全ベータ関数という 2 つのインスタンスを持つ多態性 VI で す。 • • ( 不完全 ) ガンマ関数((Incomplete) Gamma Function)―ガン マ関数と不完全ガンマ関数という 2 つのインスタンスを持つ多態性 VI。 リヤプノブ方程式 (Lyapunov Equations)―両方のインスタンスに は、リヤプノブ方程式のタイプを指定する式のタイプ入力が含まれま す。 • 多項式を乗算(Multiply Polynomials)―両方のインスタンスに、後 続要素を削除するレベルを指定するしきい値入力と、後続要素の削除 の方法を指定するしきい値タイプが追加されました。 • 有理多項式を乗算(Multiply Rational Polynomials)―両方のイン スタンスに、後続要素を削除するレベルを指定するしきい値入力と、 後続要素の削除の方法を指定するしきい値タイプが追加されました。 • 多項式合成(Polynomials Composition)―両方のインスタンスに、 後続要素を削除するレベルを指定するしきい値入力と、後続要素の削 除の方法を指定するしきい値タイプが追加されました。 • 求積法(Quadrature―1D 求積(VI)および 1D 求積(フォーミュ ラ)のインスタンスを含む多態性 VI です。 © National Instruments Corporation 61 LabVIEW アップグレードノート • ゼロ係数を削除(Remove Zero Coefficients)―両方のインスタン スに、後続要素を削除する方法を指定するしきい値タイプ入力が追加 されました。 • RMS―この VI は、RMS (DBL) および RMS (CDB) のインスタンスを 含む多態性 VI です。 多項式を減算(Subtract Polynomials)―両方のインスタンスに、 • 後続要素を削除するレベルを指定するしきい値入力と、後続要素の削 除の方法を指定するしきい値タイプが追加されました。 • 有理多項式を減算(Subtract Rational Polynomials)―両方のイン スタンスに、後続要素を削除するレベルを指定するしきい値入力と、 後続要素の削除の方法を指定するしきい値タイプが追加されました。 Pipe VI (Linux)Pipes パレットでは、以下の VI が変更されました。 • Close Pipe―file descriptor 入力は、推奨ではなく必須に変更され ました。 • • Open Pipe―path to named pipe 入力は、推奨ではなく必須に変 更されました。 Open System Command Pipe―command line 入力は、推奨で はなく必須に変更されました。 • Read From Pipe―file descriptor 入力は、推奨ではなく必須に変更 • Write To Pipe―file descriptor 入力と data 入力は、推奨ではなく されました。 必須に変更されました。 プロトコル VI と関数(Windows および Linux) プロトコル(Protocols)パレットでは、以下の VI と関数が変更されま した。 • TCP 接続を開く (TCP Open Connection)―リモートポートまたは サービス名(remote port or service name)入力が追加されまし た。サービス名を指定すると、LabVIEW ではサービス名に関連した ポート番号の NI サービスロケータ(NI Service Locator)をクエリ します。 • • • LabVIEW アップグレードノート TCP リスナを作成 (TCP Create Listener)―サービス名および NI サービスロケータ(NI Service Locator)で指定したポート番号を登 録するサービス名(service name)入力が追加されました。 TCP リスン (TCP Listen)―サービス名および NI サービスロケータ (NI Service Locator)で指定したポート番号を登録するサービス名 (service name)入力が追加されました。 UDP オープン (UDP Open)―サービス名および NI サービスロケー タ(NI Service Locator)で指定したポート番号を登録するサービス 名(service name)入力が追加されました。 62 ni.com/jp • UDP 書き込み (UDP Write)―ポートまたはサービス名(port or service name)入力が追加されました。サービス名を指定すると、 LabVIEW ではサービス名に関連したポート番号の NI サービスロ ケータ(NI Service Locator)をクエリします。 信号処理 VI 信号処理パレットでは、以下の VI が変更されました。 • ランプパターン (Ramp Pattern)―この VI には、生成するランプパ ターンのタイプを指定するタイプ入力が含まれます。 • 遷移計測 (Transition Measurements)―両方のインスタンスで、以 下の点が変更されました。 – – – – スルーレート出力は勾配に変更されました。 継続時間出力は遷移時間に変更されました。 プレシュート出力は遷移前に変更されました。この出力には、ヒ ストグラムから割り出した信号の振幅に対する割合 ( パーセン テージ ) として、立ち上がり ( 立ち下がり ) 遷移の前の局所最小 の高さを測定するアンダーシュート要素が含まれます。遷移前出 力には、ヒストグラムから割り出した信号の振幅に対する割合 ( パーセンテージ ) として、立ち上がり ( 立ち下がり ) 遷移の前の 局所最大の高さを測定するオーバーシュート要素も含まれます。 オーバーシュート出力は遷移後に変更されました。この出力に は、ヒストグラムから割り出した信号の振幅に対する割合 ( パー センテージ ) として、立ち上がり ( 立ち下がり ) 遷移の後の局所 最小の高さを測定するアンダーシュート要素が含まれます。遷移 後出力には、ヒストグラムから割り出した信号の振幅に対する割 合 ( パーセンテージ ) として、立ち上がり ( 立ち下がり ) 遷移の 後の局所最大の高さを測定するオーバーシュート要素も含まれま す。 • 位相接続 (Unwrap Phase)―この VI には位相および接続された位相 の単位を指定する位相単位入力が含まれます。 • Window プロパティ―この VI は、係数によるウィンドウプロパティ および名前によるウィンドウプロパティのインスタンスを含む多態性 VI です。この多態性 VI の名前によるウィンドウプロパティには、サ イズ、ウィンドウ、ウィンドウパラメータの入力が含まれます。 波形 VI および関数 波形監視パレットでは、以下の VI が変更されました。 基本レベルトリガ検出(Basic Level Trigger Detection)―モード入力 は、位置モードという名前に変更されました。 クラスタ、クラス、バリアント VI および関数パレット クラスタ & バリアント関数パレットは、クラスタ、クラス、バリアント VI および関数パレットという名前に変更されました。バリアント属性関数 © National Instruments Corporation 63 LabVIEW アップグレードノート というサブパレットは、バリアント関数という名前に変更されました。各 パレットのオブジェクトは移動されました。 クラスタ、クラス、バリアント VI および関数パレットには、以下の VI と 関数が追加されました。 • • • • • • • • • • • • • • 配列からクラスタに変換 クラスタ配列作成 バンドル 名前でバンドル 親呼び出しメソッド クラスタ クラスタから配列 LV クラスデフォルト値を取得 指標 & バンドルクラスタ配列 LV オブジェクト より一般的なクラスに変換 より特定のクラスに変換 バンドル解除 名前でバンドル解除 バリアント関数サブパレットには、以下の関数が含まれます。 • バリアント属性削除 • 平坦化文字列をバリアントに変換 • バリアント属性取得 • バリアント属性設定 • 「バリアントへ変換」関数 • バリアントからデータに変換 • バリアントから平坦化文字列に変換 For ループに条件端子を追加する ブール条件やエラーの発生時に早期に停止する For ループを構成する条 件端子を追加できます。条件端子付きの For ループは、ブール条件やエ ラーが発生するまで、またはすべての反復が完了するまで実行されます。 For ループに条件端子を追加するには、ループ枠を右クリックし、ショー トカットメニューから条件端子を選択します。 LabVIEW の For ループに関する詳細については、『LabVIEW ヘルプ』の 目次タブの基本機能→ループとストラクチャブックを参照してください。 LabVIEW アップグレードノート 64 ni.com/jp フィードバックノードを使用してデータを保存する ブロックダイアグラムの任意の場所でフィードバックノードを使用して、 前回使用した VI またはループの実行からのデータを保存します。ブロッ クダイアグラムにフィードバックノードを配置する場合、LabVIEW では 自動的にそのノードに初期化指定端子を接続します。 ループにフィードバックノードを配置する場合、初期化指定子端子をク リックおよびドラッグするか、またはフィードバックノードを右クリック して、初期化子をループ 1 つ外側に移動を選択すると、この初期化指定 子端子をループの左端に移動できます。初期化指定子端子がループの左端 にある場合、ショートカットメニューから初期化子をループ 1 つ内側に 移動またはグローバル初期化を選択し、この初期化指定子端子をノードに 戻すことができます。初期化指定端子をループの左端に移動する場合、初 期化指定端子を含むループが各実行の最初の反復を開始する前に、フィー ドバックノードの初期化が行われます。グローバル初期化を選択し、入力 値を初期化指定子端子に配線する場合、実行時に VI の最初の呼び出しで フィードバックノードの初期化が行われます。初期化指定子端子はノード に接続されたままになり、デフォルトでフィードバックノードはグローバ ルに初期化されます。 旧バージョンの LabVIEW 用に VI を保存する場合、ループ内のフィード バックノードはシフトレジスタに入れ替えられ、ループの外側に位置する フィードバックノードはラベルに入れ替えられます。 LabVIEW のフィードバックノードに関する詳細については、『LabVIEW ヘルプ』の目次タブで基本機能→ローカル変数、グローバル変数、フィー ドバックノードおよび基本機能→ループとストラクチャの各ブックを参照 してください。 VI、関数、ノードのその他の変更点 LabVIEW 8.5 では、VI、関数、ノードの以下の点が変更されました。 • 「ZIP ファイルを解凍 (Unzip)」VI は、指定するディレクトリにパス ワード保護がかかっていない ZIP ファイルの内容を解凍します。 • 「サウンドファイル書き込み (Sound File Write)」VI には、DBL シン グルのインスタンスが含まれます。モノラルサウンドデータについて は、1 つの波形データタイプをこのインスタンスのデータ入力に書き 込むことができます。 • (Windows および Linux)「アプリケーションリファレンスを開く (Open Application Reference)」関数のポート番号入力は、ポー ト番号またはサービス名に変更されました。サービス名を指定する と、LabVIEW ではサービス名に関連したポート番号の NI サービス ロケータ(NI Service Locator)をクエリします。 • 確率と統計、Windows、変換、および信号生成パレットの VI のパ フォーマンスが向上しました。 © National Instruments Corporation 65 LabVIEW アップグレードノート • ライブラリ関数呼び出しノードのリファレンス入力とリファレンス出 力の出力は、それぞれパス入力とパス出力に変更されました。 • 「キュー要素をプレビュー (Preview Queue Element)」関数のアイ コンが変更されました。 • 「TDMS プロパティを設定(TDMS Set Properties)」関数の NI_UpdateGroupName および NI_UpdateChannelName プロパティ を使用して、.tdms ファイルのグループおよびチャンネルの名前を 変更できます。 • 入力デバイス制御パレットの VI アイコンが更新されました。 • 「スペクトル計測(Spectral Measurements)」Express VI は、波形 データタイプの波形配列を入力として受け入れるようになりました。 • 「フォーミュラ (Formula)」Express VI は、数値スカラ、数値の 1D 配列、数値の 2D 配列、波形、波形データタイプの波形の配列を入力 として受け入れるようになりました。 • (Mac OS および Linux) overwrite を TRUE に設定した場合でも、 Copy および Move 機能はターゲットパスで読み取り専用ファイル • 特定の数学 & 科学定数および Express 数学 & 科学定数には、新規の 名前および値があります。プランク定数、素電荷、重力定数、アボガ ドロ定数、リュードベリ定数は CODATA 2002 で提供される値に一 致するように変更されました。 またはフォルダを上書きしなくなりました。 • 「RQS を待機(Wait for RQS)」VI および「VISA イベント待機 (VISA Wait on Event)」関数は、実行中にその他の GPIB 操作を監視 しなくなりました。 • 「数値をブール配列に変換(Number to Boolean Array)」関数は、 64 ビット整数と固定小数点のデータタイプを入力として受け入れる ようになりました。 • アプリケーションクラスの LabVIEW クラス : 作成メソッドに、 LabVIEW クラス名を指定するための名前パラメータが追加されまし た。 • アプリケーションクラス のマスコンパイルメソッドと Application (ActiveX) クラスの MassCompile メソッドに、ユーザがマスコン パイルを停止したかどうかを示すユーザによる停止パラメータがそれ ぞれ追加されました。 • ペーンのサイズを変更する場合、一回の操作においてペーンサイズイ ベントが複数発生する可能性がありますが、LabVIEW では最後のイ ベントだけが生成されます。このイベントの OldBnds パラメータと NewBnds パラメータは同じ値を返します。これらの値によって、サ イズ変更操作が完了したタイミングをコード内で認識できます。 • 「メモリ解放要求(Request Deallocation)」関数は、メモリ管理パ レットに移動されました。 • 「リファレンスを閉じる(Close Reference)」関数は、Refnum の 1D 配列を入力として受け入れるようになりました。 LabVIEW アップグレードノート 66 ni.com/jp • フォーミュラ Express VI の入力として数値配列を使用した場合、出 力される配列の長さが最も短い入力配列の長さに合わせられるように なりました。 • 「型変換(Type Cast)」関数が、64 ビット整数および倍精度浮動小 数点数を受け入れるようになりました。 新しいクラス、プロパティ、メソッド、イベント LabVIEW 8.5 では、新しい VI サーバクラス、プロパティ、メソッド、イ ベントが追加されました。新規のクラス、プロパティ、メソッド、イベン トのリストについては、『LabVIEW ヘルプ』の目次タブの LabVIEW 8.5 の機能および変更点→新規の VI サーバのクラス、プロパティ、メソッド、 イベントトピックを参照してください。 アプリケーションビルダの機能強化 LabVIEW 8.5 には、アプリケーションビルダに以下に示す機能強化が含 まれます。 LabVIEW 8.5 では、ソース配布のプロパティにアプリケーションと共有 ライブラリプロパティダイアログボックスとほとんど同じページが含まれ ます。アプリケーションプロパティ、共有ライブラリプロパティ、ソース 配布のプロパティダイアログボックスでは、多くの点が同様に変更されま した。以下の変更点は、特に指定がない限り、3 つすべてのダイアログ ボックスに適用されます。 情報ページ LabVIEW 8.5 では、情報ページの以下の点が変更されました。 • アプリケーション出力先ディレクトリ、共有ライブラリ出力先ディレ クトリ、配布出力先ディレクトリテキストボックスは、出力先ディレ クトリに変更されました。 • ビルド仕様の説明テキストボックスを使用して、ビルド仕様の説明を 指定します。 • (ソース配布)出力先ページのディレクトリ、階層を保存オプション はパッケージオプション機能に変更されました。 ソースファイル LabVIEW 8.5 では、ソースファイルページの以下の点が変更されました。 • ダイナミック VI およびサポートファイルは常に含むに変更されまし た。 • (ソース配布)常に含むリストボックスを使用して、ビルドから除外 すべきファイルを指定します。 • ソース配布のプロパティダイアログボックスにはソースファイルペー ジがあります。ソース配布に追加するファイルを指定する必要があり © National Instruments Corporation 67 LabVIEW アップグレードノート ます。LabVIEW によって、LabVIEW プロジェクトにすべてのファ イルが自動的に追加されなくなりました。 • • プロジェクトファイルツリーで複数のファイルを右クリックし選択し て、複数のファイルを一度に別のリストボックスに追加できます。 出力先ビューリストには以下の新しい場所が追加されました。 – [CommonAppDataFolder]―このフォルダに追加するファイル は、Application Data フォルダにインストールされます。 – [CommonFilesFolder]―このフォルダに含めるファイルは、 Common Files フォルダにインストールされます。 出力先ページ LabVIEW 8.5 では、出力先ページの以下の点が変更されました。 • 出力先 (LLB) は、出力先タイプ領域の LLB に変更されました。 • ビルド出力先をディレクトリに指定するにはディレクトリを選択し、 ディレクトリの階層を保持するには階層を保持を選択します。これら のオプションは、カスタマイズした出力先に対して使用できます。ま た、これらのオプションは旧版のソース配布プロパティダイアログ ボックスの配布設定ページにあるパッケージオプションの代わりとな ります。 • 新規プロジェクトライブラリにファイルを追加オプションを使用し て、ファイルをビルドプロセス中に作成された新規のプロジェクトラ イブラリに追加します。ライブラリ名テキストボックスでプロジェク トライブラリ名を指定します。 • ソース配布のプロパティダイアログボックスに出力先ページが追加さ れました。 ソースファイル設定ページ LabVIEW 8.5 では、ソースファイル設定ページの以下の点が変更されま した。 • 包含タイプは表示のみで、ソースファイルページで選択された値を反 映しています。値を変更するには、ソースファイルページに戻り、選 択した項目を異なるリストボックスに移動します。 • 出力先はプルダウンメニューです。このプルダウンメニューで異なる 出力先ディレクトリを選択できます。 • VI 設定セクションは VI プロパティダイアログボックスに移動しまし た。このダイアログボックスは、VI プロパティをカスタマイズボタン をクリックすると開きます。VI プロパティダイアログボックスのオプ ションはファイルメニューから開く VI プロパティダイアログボック スのオプションと一致します。このダイアログボックスで VI プロパ ティに変更を追加する場合、それらの変更はファイルメニューから VI プロパティダイアログボックスメニューにアクセスして行われた 変更を上書きします。 LabVIEW アップグレードノート 68 ni.com/jp • デフォルトの保存設定を使用のオプションを使用して、選択された項 目のブロックダイアグラムまたはフロントパネルを削除することがで きます。 • パスワード変更なし、パスワードを削除、新しいパスワードを使用オ プションを使用して、プロジェクトファイルツリーで選択されたファ イルのパスワード設定を構成できます。 • ビルドにあるこのファイルの名前を変更オプションを使用して、ビル ドプロセスでプロジェクトファイルで選択されたファイルの名前を変 更できます。ビルドでフォルダ名を変更すると、選択したフォルダの 項目に接頭辞が追加されます。 • プロジェクトファイルツリーでフォルダを選択し、ソースファイル設 定ページの多くのオプションをそのフォルダのすべての項目に適用す ることができます。 アイコンページ(Windows、Mac OS) (アプリケーション)アイコン画像プルダウンメニューを使用して、アイ コン画像の解像度および色オプションを表示します。画像プレビューは画 像がサポートする最大 256 x 256、32 ビットカラーの解像度および色オ プションを表示します。 上級ページ LabVIEW 8.5 では、上級ページの以下の点が変更されました。 • MathScript サポートを有効にするチェックボックスは削除されまし た。LabVIEW は自動的にユーザ定義の関数または .m ファイルへの Mathscript 呼び出しを検出します。 • いくつかのオプションは、使いやすさを向上するためにこのページに 移動されました。 その他の除外項目ページ LabVIEW 8.5 では、その他の除外項目ページの以下の点が変更されまし た。 • • タイプ定義を接続解除―ビルドからタイプ定義の接続を解除します。 • プロジェクトライブラリの未使用のメンバーを削除―ビルドからすべ ての未使用のプロジェクトライブラリのメンバーを削除します。 未使用の多態性 VI のインスタンスを削除―ビルドからすべての未使 用の多態性 VI インスタンスを削除します。 – © National Instruments Corporation 未使用のメンバーを削除した後にプロジェクトライブラリファイ ルを修正―ライブラリファイルが削除されたメンバーを基準とし ないようにライブラリファイルを変更します。 69 LabVIEW アップグレードノート 以下の表は、上記で述べたように、LabVIEW 8.2 と同じ除外を実現する 操作を選択できる LabVIEW 8.5 のオプションを表示します。 LabVIEW 8.2 のオプション LabVIEW 8.5 のオプション 可能な限り削除 すべての 3 つの新しいオプションを選択しま す。 参照されていないプロジェクトライブラリメン バーを削除 プロジェクトライブラリの未使用のメンバーを 削除を選択します。また、ライブラリファイル が削除されたメンバーを基準としないように、 未使用のメンバーを削除した後にプロジェクト ライブラリファイルを修正を選択できます。 タイプ定義を接続解除または参照されていない メンバーを削除しない オプションを選択しません。 バージョン情報ページ(Windows、Mac OS) アプリケーションおよび共有ライブラリプロパティダイアログボックスの バージョン情報は、バージョン情報ページに表示されるようになりまし た。ビルド仕様名はデフォルトで出力先に入力されます。ビルドアプリ ケーションを右クリックして、ショートカットメニューからプロパティを 選択することで、ユーザはこの情報を参照できます。 ランタイム言語 サポート言語リストボックスで各言語のチェックボックスをオンにして、 言語を選択できます。 その他のアプリケーションビルダの機能強化 • プロトタイプを定義ダイアログボックスで、C 呼び出し規約ラジオ ボタンがデフォルトで有効になっています。 • プロジェクトエクスプローラウィンドウのビルド仕様を右クリックし て、すべてビルドを選択すると、ビルド仕様のすべての仕様がビルド されます。 • 以前のバージョンの LabVIEW からビルドスクリプトをビルド仕様に 変換する場合、LabVIEW は階層を作成する代わりにビルド仕様の項 目をプロジェクトエクスプローラウィンドウの 3 つのフォルダに配 置します。 • Zip ファイルプロパティダイアログボックスには Zip ファイルストラ クチャページが追加されました。このページでは、Zip ファイルビル ドのファイル構造を指定したり、解凍先となるベースディレクトリの 名前を変更することができます。 • Zip ファイルプロパティダイアログボックスでは、他のビルド仕様の 出力(ソース配布、共有ライブラリ、アプリケーションなど)を Zip ファイルに追加することもできます。ソースファイルページで、プロ LabVIEW アップグレードノート 70 ni.com/jp ジェクトファイルツリー内でビルド仕様を選択し、右矢印ボタンをク リックして含まれた項目ツリーに追加します。 Zip の出力またはインストーラビルド仕様は、プロジェクトファイル ツリーに表示されません。Zip ファイルに、別の Zip ファイルやイン ストーラを追加するには、LabVIEW プロジェクトの Zip ファイルを ビルドするターゲットに、追加する Zip ファイルやインストーラを追 加します。 メモ 他のビルド仕様の出力を Zip ファイルに追加すると、プレビューページでのプ レビューの表示が遅くなることがあります。 LabVIEW MathScript の機能強化 (Windows、ベースパッケージ にはありません ) LabVIEW 8.5 では、MathScript の以下の点が機能強化または変更されま した。 メモ LabVIEW MathScript ウィンドウを表示するには、ツール→ MathScript ウィ ンドウを選択します。 新しい MathScript 関数 LabVIEW 8.5 では、以下の MathScript 関数が新しく追加されました。こ れらの関数は、LabVIEW MathScript ウィンドウまたは MathScript ノードで使用できます。 • • • • • • advanced クラス : bessel • • • • integration クラス : dblquad, quad8, quadl, triplequad • • • polynomials クラス : pchip, polyder approximation クラス : interpft audio クラス : soundsc, wavrecord basic クラス : cumtrapz, feval, ipermute, permute dsp クラス : cohere, csd, firpmord, psd, tfe geometry クラス : cylinder, ellipsoid, inpolygon, rectint, sphere, voronoi linalgebra クラス : eigs, funm, gsvd, linsolve membership クラス : isscalar plots クラス : axes, colormap, datetick, gca, get, ginput, gtext, image, pareto, rgbplot, set, surfnorm, view statistics クラス : halton, richtmeyer string クラス : evalc, regexp, regexpi, regexprep, regexptranslate, strread, strtrim © National Instruments Corporation 71 LabVIEW アップグレードノート • support クラス : delete, dos, feof, fgetl, fgets, frewind, fseek, getfileproperty, imread, imwrite, lookfor, setfileproperty, system, textread • • vector クラス : del2, divergence zerofinder クラス : fsolve, fzero MathScript ノードのレポート機能強化 LabVIEW 8.5 では、MathScript ノードのエラーレポート機能が強化され ました。たとえば、MathScript ノードからユーザ定義の関数または .m ファイルを呼び出す場合、実行時ではなく編集時にユーザ定義の関数のエ ラーが返されます。ユーザ定義の関数を変更した場合、.m ファイルを保 存すると同時にエラーリストウィンドウが更新されます。ただし、実行時 に MathScript 関数パスリストが変更されたり、新しい変数が生成される 可能性がある MathScript ノードの関数を呼び出すと、LabVIEW で実行 されるエラーチェックの回数が減少し、MathScript ノードの実行速度が 低下します。 エラーチェックの回数が減少し、実行速度が低下すると、警告グリフが MathScript ノードフレームの上に表示されます。addpath、cd、clear、 eval、evalc、load、path、rmpath、uiload 関数を実行すると、警告 グリフが表示されます。cd 関数と path 関数は、1 つまたは複数の入力を 指定して呼び出すと警告グリフが表示されます。また、これらの関数を呼 び出すユーザ定義の関数を呼び出した場合、ユーザ定義スクリプトを呼び 出した場合、ユーザ定義スクリプトを呼び出すユーザ定義関数を呼び出し た場合にも、警告グリフが表示されます。MathScript ノードから警告グ リフを削除し、実行時のパフォーマンスを向上するには、以下の手順に 従ってください。 1. 2. 3. これらの関数をスクリプトとユーザ定義関数から削除します。 ユーザ定義のスクリプトへの呼び出しを削除します。その代わりに、 ユーザ定義スクリプトの内容を MathScript ノードまたはそのスクリ プトを呼び出すユーザ定義の関数にコピーします。 MathScript 検索パスリストは、実行時に変更しないでください。 MathScript: 検索パスオプションページを使用して、デフォルト検索 の検索パスリストを設定してください。 メモ MathScript ノードのスクリプトがユーザ定義の関数を呼び出す場合、 LabVIEW はデフォルト検索パスリストを使用して、関数呼び出しを指定された .m ファイルにリンクします。LabVIEW は VI を最後に保存した場所に配置され た .m ファイルのあるディレクトリで .m ファイルを検索するため、VI を異なる コンピュータで開く際、デフォルト検索パスリストを構成して、MathScript ノードを含む VI を保存した後は、MathScript 検索パスリストを再構成する必 要はありません。ただし、VI および .m ファイル間の同じ相対パスを維持する必 要があります。 LabVIEW アップグレードノート 72 ni.com/jp LabVIEW MathScript からユーザ定義関数を呼 び出す LabVIEW MathScript ウィンドウからユーザ定義の関数を呼び出す場合、 LabVIEW は指定された名前の .m ファイルを MathScript 検索パスリス ト内で上から下へ順に検索します。MathScript ノードからユーザ定義関 数を呼び出すと、LabVIEW は指定した名前の .m ファイルを下記の 3 つ の場所で順に検索します。 メモ • 最初に、指定した名前で .m ファイルが現在メモリに常駐しているか どうかを検索します。 • 次に、LabVIEW は MathScript ノードを含む VI を最後に保存した 場所に配置された .m ファイルのあるディレクトリを検索します。 LabVIEW は .m ファイルのあるディレクトリを検索するため、別の コンピュータでこの VI を開く際に MathScript 検索パスリストを再 構成する必要はありません。ただし、VI および .m ファイル間の同じ 相対パスを維持する必要があります。 • さらに、LabVIEW は MathScript 検索リストを上から下の順で検索 します。VI を異なるコンピュータで開く場合、LabVIEW はそのコン ピュータで構成された MathScript 検索パスリストを検索するため、 検索パスが変更される場合があります。 MathScript ノードフレームに警告グリフが表示されている場合は、LabVIEW は指定された名前の .m ファイルが最後に配置されたメモリまたはディレクトリ を検索しません。その代わりに、LabVIEW は指定された名前の .m ファイルの MathScript 検索パスリストのみを検索します。 MathScript 検索パスを構成する MathScript: パスを検索ページで、デフォルトの検索パスリストを構成し て、LabVIEW MathScript の作業ディレクトリを指定します。検索パスリ ストを構成する環境によって、以下の位置のうち1つからこのページを表 示します。 • LabVIEW MathScript ウィンドウの検索パスリストを構成するには、 LabVIEW MathScript プロパティダイアログボックスからこのペー ジを表示します。 • メインアプリケーションインスタンスの MathScript ノードの検索パ スリストを構成するには、オプションダイアログボックスのこのペー ジで表示します。 • LabVIEW プロジェクトのターゲットで MathScript ノードの検索パ スリストを構成するには、ターゲットのプロパティダイアログボック スからこのページを表示して設定できます。 LabVIEW MathScript プローブを使用する LabVIEW MathScript プローブを使用して、MathScript ノードのスクリ プトにあるデータを VI の実行中に表示することができます。MathScript © National Instruments Corporation 73 LabVIEW アップグレードノート プローブを使用するには、MathScript ノードを右クリックして、ショー トカットメニューからプローブを選択します。 MathScript プローブに、定義したすべての変数のリストと選択した変数 のプレビューが表示されます。また、MathScript プローブには、スクリ プトから MathScript が生成する出力も表示されます。MathScript プ ローブは、指定されたプローブとは異なり、データに応答するように構成 することはできません。たとえば、条件付きブレークポイントを設定する ことはできません。 メモ 実行のハイライト、シングルステップ、ブレークポイントは、MathScript ノー ドのスクリプト内で使用できません。 LabVIEW MathScript でプロット属性を設定する LabVIEW MathScript プロットでは、ラインオブジェクト、プロット領 域オブジェクト、プロットウィンドウオブジェクト、テキストオブジェク ト対してプロット属性を取得 / 設定できます。 新しいラインオブジェクトを作成して返すには、以下の MathScript 関数 を使用します。line, loglog, plot, semilogx, semilogy のうちいずれか の MathScript 関数を使用します。新しいプロット領域オブジェクトを作 成したり、現在のプロット領域にオブジェクトを返すには、axes, gca, subplot のうちいずれかの MathScript 関数を使用します。新しいプロッ トウィンドウオブジェクトを作成したり、現在のプロットウィンドウにオ ブジェクトを返すには、clf, gcf, figure のうちいずれかの MathScript 関数を使用します。新しいテキストオブジェクトを作成して返すには、 text, title, xlabel, ylabel のうちいずれかの MathScript 関数を使用 します。 ダイアログボックスの機能強化 LabVIEW 8.5 では、MathScript ダイアログボックスが以下の点で機能強 化されました。 新しい MathScript ダイアログボックス LabVIEW 8.5 では、LabVIEW MathScript プロパティダイアログボック スが追加されました。LabVIEW MathScript ウィンドウで、ファイル→ LabVIEW MathScript プロパティを選択して、このダイアログボックス を開きます。このダイアログボックスを使用して、LabVIEW MathScript ウィンドウと MathScript エンジンの環境を設定できます。このダイアロ グボックスには以下のページがあります。 • MathScript: ウィンドウオプション―このページを使用して、 LabVIEW MathScript ウィンドウのフォントスタイルなどの設定を 構成します。 LabVIEW アップグレードノート 74 ni.com/jp • MathScript: 検索パスオプション―このページを使用して、デフォル トの検索パスリストを構成し、LabVIEW MathScript の作業ディレ クトリを指定します。 ダイアログボックスのその他の機能強化 LabVIEW 8.5 では、MathScript ダイアログボックスがその他以下の点で 機能強化されました。 • MathScript 環境設定ダイアログボックスは削除されました。代わり に、LabVIEW MathScript プロパティダイアログボックスの MathScript: 検索パスオプションページと MathScript: ウィンドウ オプションページを使用してください。 • • 環境設定ダイアログボックスは削除されました。前のバージョンで履 歴ページ、出力ページで行われていた設定は、LabVIEW MathScript プロパティダイアログボックスの MathScript: ウィンドウオプショ ンページで行われるようになりました。 – 廃止予定のシステム情報ページのすべてのオプションは削除され ました。 – 履歴ページの履歴バッファサイズオプションは履歴バッファに変 更され、LabVIEW MathScript プロパティダイアログボックス の MathScript: ウィンドウオプションページに移動されました。 スクリプトエディタには、スクリプトエディタのスクリプトをクリア する新規スクリプトが含まれます。 メニュー項目の機能強化 LabVIEW 8.5 では、LabVIEW MathScript ウィンドウのメニューは LabVIEW のメニューとより一致するように変更されました。LabVIEW MathScript ウィンドウのメニューが、以下の点で改善されました。 • ファイルメニューは、以下の点が変更されました。 – スクリプトを保存は保存に変更されました。 – スクリプトを別名で保存項目は別名で保存に変更されました。 – スクリプトを別名で保存およびコンパイル項目は削除されまし た。 • • • 編集メニューでは、削除項目が削除されました。 表示メニューでは、以下の点が変更されました。 – ワークスペース項目は削除されました。LabVIEW MathScript ウィンドウワークスペースは非表示にできません。 – 出力折り返し項目は削除されました。出力ウィンドウの改行を有 効にするには、LabVIEW MathScript プロパティダイアログ ボックスの MathScript: ウィンドウオプションの出力折り返し チェックボックスをオンにします。 操作メニューには、スクリプトエディタのすべてのコマンドを実行す るスクリプト実行項目が含まれます。 © National Instruments Corporation 75 LabVIEW アップグレードノート • データをロード、データ保存、スクリプトをロードはファイルメ ニューから操作メニューに移動しました。 MathScript のその他の機能強化と変更点 LabVIEW 8.5 では、MathScript がその他以下の点で変更されました。 • 行列指標付けの処理を実行する LabVIEW MathScript の実行速度 が、パフォーマンスの最適化により向上しました。 • 警告グリフを含まない MathScript ノードからユーザ定義の関数を呼 び出した場合、MathScript ノードへのパフォーマンスが最適化され たため LabVIEW の実行速度が向上しました。 • LabVIEW プロジェクトの一部である VI から .m ファイルを基準とす る場合、LabVIEW は .m ファイルをターゲットの依存性に追加しま す。 • MathScript ノードでは、デフォルトでライン番号が表示されるよう になりました。MathScript ノード、フォーミュラノード、MATLAB スクリプトノード、Xmath スクリプトノードでは、ライン番号の表 示 / 非表示を切り替えることができます。ライン番号の表示 / 非表示 を切り替えるには、ノードを右クリックして、ショートカットメ ニューから表示項目→ライン番号を選択します。 • LabVIEW MathScript ウィンドウのコマンドウィンドウ、出力ウィ ンドウなどのの個々のセクションのサイズは変更可能です。セクショ ンのサイズを変更するには、サイズ変更する 2 つのセクションの間 にあるスプリッタバーを移動します。 • clf, figure, gcf, line, loglog, plot, semilogx, semilogy, subplot, text, title, xlabel, ylabel 関数に、ラインオブジェク ト、プロット領域オブジェクト、プロットウィンドウオブジェクト、 テキストオブジェクトへのリファレンスを返す obj 出力が追加され ました。 • figure, line, loglog, plot, semilogx, semilogy, text, title, xlabel, ylabel 関数に、属性名を指定する name 入力、属性値を 指定する value 入力が追加されました。 • waitforbuttonpress 関数は実行を継続する前にキーアップイベン トまたはマウスアップイベントを待機します。プロットウィンドウ で、マウスアップイベントはプロット領域またはプロットウィンドウ の外側で発生する必要があります。スクロールバー、タイトルバー、 またはツールバーをクリックすると、この関数は実行を継続しませ ん。 • legend 関数に、凡例をプロットに追加する位置を指定する位置入力 が追加されました。また、legend off 構文を使用して、凡例を非表 • rand および randn 関数に、関数の次回の呼び出しに使用する疑似乱 示にすることもできます。 LabVIEW アップグレードノート 数ジェネレータのシードを指定する s 入力が追加されました。また、 76 ni.com/jp これらの関数には擬似乱数ジェネレータのシードを返す d 出力が追 加されました。 • 『butter, cheby1, cheby2 および ellip 関数にはアナログフィルタ を設計するように LabVIEW に命令する 's' 入力が追加されました。 • remezord 関数の b 入力は、必須から推奨に変更されました。デフォ ルト値は 2 です。 • zplane 関数の b 入力は、必須から推奨に変更されました。a が行ベ クトルの場合、b を指定しないと、極は (0, 0) となります。a が列ベ クトルまたは行列の場合、b を指定しないと、極がプロットされませ ん。 • help コマンドは、LabVIEW MathScript ウィンドウの概要を表示す る help browser 構文をサポートするようになりました。 • スタンドアロンアプリケーションまたは共有ライブラリに、fopen、 fclose、fread、fwrite の各関数を追加できるようになりました。 LabVIEW MathScript の詳細については、『LabVIEW ヘルプ』の目次タ ブの基本機能→フォーミュラと方程式を参照してください。 LabVIEW オブジェクト指向プログラミング LabVIEW 8.5 では、LabVIEW オブジェクト指向プログラミングに関する 以下の点が変更または追加されました。 LabVIEW クラスデータにアクセスする アクセサを作成ダイアログボックスを使用すると、LabVIEW クラスデー タにアクセスできるメンバー VI を簡単に作成できます。クラスデータか らの読み取り、またはクラスデータへ書き込みを行うスタティックアクセ サ VI またはダイナミックアクセサ VI を作成できます。読み取りのアクセ サ VI は、発呼者 VI のデータにアクセスできるように LabVIEW クラス データをバンドル解除します。書き込みのアクセサ VI は、発呼者 VI から 渡すクラスデータの新規値をバンドルします。 開発時間を大幅に短縮するには、クラスデータの複数の要素を選択し、一 度に複数のアクセサ VI を作成します。読み取りおよび書き込み両方のア クセサ VI を一度に作成すると、更に開発時間を短縮できます。複雑な VI を作成する場合は、スタートポイントとしてアクセサ VI を使用すること を検討してください。 アクセサ VI を作成するには、このダイアログボックスを使用する前に LabVIEW クラスを保存する必要があります。 以下の方法で、プロジェクトエクスプローラウィンドウからアクセサを作 成ダイアログボックスを起動できます。 • LabVIEW クラスを右クリックして、ショートカットメニューから新 規→データメンバーアクセスのための VI を選択します。 © National Instruments Corporation 77 LabVIEW アップグレードノート • メモ LabVIEW クラスのプライベートデータ制御器のデータメンバーを右 クリックし、ショートカットメニューからアクセサを作成を選択しま す。 このオプションのいずれかを使用するには、まず新しい LabVIEW クラスを保 存する必要があります。新しいクラスが保存されていないと、データメンバーア クセスのための VI オプションとアクセサを作成オプションは無効になります。 ダイナミックディスパッチメンバーサブ VI の実装 を開く ダイナミックディスパッチメンバー VI は、LabVIEW クラス階層のあら ゆる VI セットの 1 つを呼び出すことができます。ランタイム時に呼び出 されるサブ VI の実装は、ダイナミックディスパッチ端子に接続されてい るクラスのデータタイプによって決定されます。 ダイナミックディスパッチサブ VI をダブルクリックし、実装を選択ダイ アログボックスを表示します。このダイアログボックスで、現在メモリに ロードされているダイナミックディスパッチサブ VI のすべての実装を確 認し、このサブ VI の 1 つまたは複数の実装を開きます。 ショートカットメニューの変更点 LabVIEW 8.5 では、LabVIEW オブジェクト指向プログラミング機能用に 以下のショートカットメニューが変更されました。 • 新規→ダイナミック VI ショートカットメニューオプションは、新規 →ダイナミックディスパッチテンプレートからの VI に変更されまし た。LabVIEW クラスを右クリックすると、このオプションにアクセ スできます。 • 新規→上書き VI ショートカットメニューオプションは、新規→ VI を 上書きに変更されました。LabVIEW クラスを右クリックすると、こ のオプションにアクセスできます。 • フロントパネルまたはブロックダイアグラムのクラス定数、制御器、 または表示器を右クリックして、ショートカットメニューからクラス ライブラリを表示を選択してプロジェクトエクスプローラウィンドウ のクラスをハイライトします。作業中のクラスが LabVIEW プロジェ クトにない場合、LabVIEW はクラスウィンドウを開いてクラスを表 示します。 LabVIEW オブジェクト指向プログラミングに関 するその他の強化機能 LabVIEW 8.5 では、LabVIEW オブジェクト指向プログラミングに関する その他以下の点が機能強化されました。 • LabVIEW アップグレードノート 再帰呼び出しを行うには、LabVIEW クラスでダイナミックディス パッチメンバー VI を使用します。再帰 VI は、それの VI 自身のブ 78 ni.com/jp ロックダイアグラム(サブ VI のブロックダイアグラムを含む)で自 らを呼び出すことができます。再帰呼び出しは、同じプロセスの出力 で何度も操作を行う場合に便利です。VI プロパティダイアログボック スの実行プロパティページでインスタンス間でクローンを共有するを 選択して、メンバー VI を再帰呼び出し可能に設定することができま す。 • メンバー VI は、LabVIEW クラスを右クリックして新規→スタ ティックディスパッチテンプレートからの VI を選択することで、ス タティックディスパッチテンプレートから作成できます。LabVIEW は、エラー入力とエラー出力クラスタ、エラー処理用のケースストラ クチャ、入力 LabVIEW クラス、出力 LabVIEW クラスから新規メン バー VI を生成します。スタティックディスパッチ VI のコネクタペー ンでは、ダイナミックディスパッチ VI の場合とは異なり、入出力端 子がダイナミックとして設定されません。 • 新しい LabVIEW クラスを作成するとき、クラスの名前を指定するプ ロンプトが表示されるようになりました。 LabVIEW でのオブジェクト指向プログラミングの詳細については、 『LabVIEW ヘルプ』の目次タブで基本機能→ LabVIEW オブジェクト指 向プログラミングブックを参照してください。 プロジェクトライブラリと LabVIEW クラスアイコンの変更 LabVIEW 8.5 で作成するプロジェクトライブラリと LabVIEW クラスの デフォルトアイコンには、アイコンマスク上の数値が含まれていません が、白黒アイコンにより互換性がある異なるマスクカラーが含まれます。 新しいマスク設計に対応するため、またライブラリまたはクラスのマスク が VI アイコンに重ならないようにするためには、幅 32 ピクセル x 高さ 19 ピクセル以下の画像を使用してください。 また、ライブラリまたはクラスのアイコンを編集して、プロジェクトライ ブラリプロパティダイアログボックスまたはクラスプロパティダイアログ ボックスの一般設定ページで、異なるマスクを使用することもできます。 新規→ VI を上書きショートカットメニューオプションを使用して、作成 するダイナミックディスパッチ VI の VI アイコンをより簡単に作成できま す。結果の VI は、アクセサ VI を保持して、子クラスのアイコンをオー バーレイします。 仮想メモリ使用量を強化する (Windows) LabVIEW 8.5 は大容量アドレス対応です。64 ビットオペレー ティングシステムでは、LabVIEW はデフォルトで 4 GB までの仮想メモ リにアクセスできます。32 ビット OS では、LabVIEW はデフォルトで 2 GB までの仮想メモリにアクセスできます。Windows のブート構成の設 定を変更することにより、32 ビット OS 上でも LabVIEW は 4 GB の仮 想メモリにアクセスできます。LabVIEW をより多くの仮想メモリにアク セスできるようにすると、一連の大容量データを使用して作業する場合、 © National Instruments Corporation 79 LabVIEW アップグレードノート メモリ割り当てに関連する LabVIEW の一般エラーが発生する可能性が減 少します。 • • (Windows Vista x64 Edition) LabVIEW では、デフォルトで最大 4 GB の仮想メモリへのアクセスが可能です。 (Windows Vista) LabVIEW で最大 3 GB または 4 GB の仮想メモリ にアクセスできるようにするには、管理者としてログインしてコマン ドラインウィンドウを開き、bcdedit コマンドを実行して BCD(Boot Configuration Data) ストアにエントリを追加します。 管理者としてコマンドラインウィンドウを開くには、Windows のス タートメニューで、プログラム名を右クリックして、ショートカット メニューから管理者として実行を選択します。 • (Windows XP/2000) LabVIEW で最大 3 GB の仮想メモリにアクセ スできるようにするには、ブートする Windows のバージョンを指 定する Windows の boot.ini ファイルに /3GB タグを追加します。 4 GB 以上の物理 RAM がある場合、/3GB タグの代わりに /PAE コマ ンドを使用して、LabVIEW で最大 4 GB の仮想メモリへのアクセス を有効にします。 LabVIEW での仮想メモリの使用に関する詳細については、『LabVIEW ヘ ルプ』の目次タブで基本機能→パフォーマンスおよびメモリを管理する→ 概念ブックを開いて、「VI のメモリ使用」のトピックを参照してくださ い。 VI を統合 元の VI と、その VI の 2 つの異なるリビジョンの相違点を統合して、1 つ のアプリケーションに統合することができます。VI の複数のリビジョンの 変更点を統合するには、VI を統合ダイアログボックスを使用します。 フロントパネルまたはブロックダイアグラムメニューからツール→ VI を 統合を選択して、VI を統合ダイアログボックスを表示します。ベース VI フィールドで、元の VI を指定します。統合 VI 1 と統合 VI 2 を選択フィー ルドで、統合する 2 つの VI を指定します。統合ボタンをクリックすると、 選択した VI が統合されます。 また、他社製のソース管理プロバイダを構成して、デフォルトの統合アプ リケーションとして LVMerge.exe を使用することができます。VI を統合 ダイアログボックスは、プログラム的には LVMerge.exe にあたります。 VI を統合する詳細については、『LabVIEW ヘルプ』の目次タブの基本機 能→開発ガイドライン→操作手順→ VI を統合ブックを参照してください。 共有ライブラリをインポートウィザードの機能強化 共有ライブラリをインポートウィザードは、Windows .dll ファイル、 Linux .so ファイル、または Macintosh .framework ファイルの関数に 基づいて、LabVIEW プロジェクトライブラリのラッパー VI の作成また LabVIEW アップグレードノート 80 ni.com/jp は更新を行います。共有ライブラリをインポートウィザードには、以下に 示すその他の機能強化が行われました。 • ポインタのサポート―ポインタ要素があるストラクチャを含む関数を インポートできます。また、LabVIEW で関数を呼び出す前に、ポイ ンタデータのメモリを割り当てるかどうかを指定することもできま す。 • カスタム制御器の自動生成―ストラクチャを含む関数については、共 有ライブラリをインポートウィザードで、自動的にストラクチャの要 素(ポインタを含む)のカスタム制御器を作成します。 • プロジェクトの総合的な管理―作成または更新モードを指定ページで 共有ライブラリのために VI を更新オプションを選択する場合、ウィ ザードは共有ライブラリの各関数の最新設定を保持します。たとえ ば、3 つの関数を含む共有ライブラリがある場合、2 番目の関数のみ を更新する可能性があります。この共有ライブラリファイルで次に ウィザードを実行すると、1 番目と 3 番目については元の関数設定 が、2 番目の関数については新規の設定が保持されます。 • 機能強化されたライブラリ関数呼び出しノードのサポート―ラッパー VI は LabVIEW 8.2 からライブラリ関数呼び出しノードの強化機能を サポートします。この機能強化には、配列データポインタと配列の最 小サイズのサポートが含まれ、エラーレポート機能が向上されまし た。 • 関数の詳細情報―関数の詳細情報を表示するには、変換する関数を選 択ページで関数を選択します。また、このウィザードには、ラッパー VI の詳細ヘルプにこの関数に関する情報が追加されています。 • エラー報告機能の強化―ウィザードでヘッダファイルの構文解析を試 行中にエラーまたは警告が発生した場合、変換する関数を選択ページ で関数を選択すると、警告と考えられる解決方法が表示されます。こ の機能は LabVIEW 8.2 から警告ページに入れ替えられました。 • 戻り値の表示器生成―ラッパー VI で戻り値の表示器を作成するかど うかを選択できます。 • キャッシュヘッダの解析結果―同じ共有ライブラリでこのウィザード を複数回実行して、ヘッダファイルを変更しない場合、ウィザードは ヘッダファイルの構文解析の結果をキャッシュし、パフォーマンスを 向上させます。 • インクルードパスとプリプロセッサ定義を構成ページ―「インクルー ドパス」と「定義済みの記号」を構成ページは、インクルードパスと プリプロセッサ定義を構成ページに名前が変更されました。 共有ライブラリをインポートウィザードの詳細については、『LabVIEW ヘルプ』の目次タブで基本機能→テキストベースのプログラミング言語で 書かれたコード呼び出し→概念→共有ライブラリファイルをインポート ブックを参照してください。 © National Instruments Corporation 81 LabVIEW アップグレードノート 3D ピクチャ制御器の機能強化 3D シーンにテキストオブジェクトを追加できます。このテキストは 3D シーンを生成すると表示されます。「オブジェクトを作成 (Create Object)VI および「テキストを作成(Create Text)」VI は、テキストオ ブジェクトを 3D シーンに追加します。また、シーンテキストプロパティ とメソッドを使用すると、色や文字サイズなどのテキストオブジェクトの 属性を設定し、ローカルシステムにインストールされていないフォントに もアクセスできます。 描画領域を設定 メソッドは、ジオメトリやテキストを 3D オブジェクト に適応するジオメトリを設定メソッドを置換します。ジオメトリを設定メ ソッドは、LabVIEW 8.2 で最後に保存された VI を LabVIEW 8.5 でサ ポートしていますが、テキストオブジェクトをこのメソッドに配線するこ とはできません。 LabVIEW で 3D シーンを作成する詳細については、『LabVIEW ヘルプ』 の目次タブの基本機能→グラフィック & サウンド VI ブックを参照してく ださい。 マルチコアプログラミングでタイミングストラクチャを使用する マルチコアプログラミングでは、1 つのコンピュータの、異なるスレッド を実行できる複数のプロセッサを使用します。マルチスレッドのアプリ ケーションでは、複数のプロセッサで同時に実行する複数の別々のスレッ ドを使用することができます。LabVIEW では、バージョン 5.0 で初めて マルチコアプログラミング機能が追加されました。このバージョンでは、 ユーザインタフェースのスレッドが実行スレッドから切り離されました。 ブロックダイアグラムが 1 つ(または複数)のスレッドで実行され、フ ロントパネルが別のスレッドでアップデートされます。オペレーティング システムは、プロセッサ時間をまず実行スレッドに、その後ユーザインタ フェーススレッドに割り当てることにより、スレッド間でプリエンプティ ブマルチタスクを実現します。 タイミングループおよびタイミングシーケンスの各ストラクチャには、ス トラクチャの実行を処理する有効なプロセッサを手動で割り当てられるプ ロセッサ入力が含まれます。ストラクチャまたはストラクチャのフレーム に対する入力ノードのプロセッサ入力に入力を配線して、プロセッサ割り 当てを構成できます。(Windows) タイミングループを構成、フレーム付 きタイミングループを構成、次のフレームタイミングを構成、次の反復を 構成の各ダイアログボックスのプロセッサ割り当てセクションでタイミン グストラクチャを処理するプロセッサを構成することもできます。 前バージョンの LabVIEW からタイミングストラクチャを含む VI をロー ドする場合、デフォルトでプロセッサ入力は 0 に設定されます。ここで、 すべてのタイミングストラクチャは、前バージョンの LabVIEW のプロ セッサ 0 上で自動的に実行されるため、0 はシステム内の最初に有効なプ ロセッサを示します。 LabVIEW アップグレードノート 82 ni.com/jp 固定小数点データタイプ 固定小数点データタイプは、2 進数またはビットを使用する有理数のセッ トを表す数値データタイプです。固定小数点数は、数値を表すための総 ビット数が変化する浮動小数点データタイプとは異なり、必ず指定された ビット数で表されるよう構成することができます。これにより、限定また は固定されたビット数のデータだけを保存および処理できるハードウェア とターゲットで、数値を保存および処理できるようになります。固定小数 点数は、範囲と精度を指定できます。 固定小数点表記の動的機能を必要としない場合、または FPGA ターゲッ トなど、浮動小数点演算をサポートしないターゲットで作業する場合、固 定小数点表記を使用します。 データタイプを固定小数点表記に設定するには、オブジェクトを右クリッ クして、ショートカットメニューから表記法を選択して、オブジェクトの データタイプを変更します。固定小数点のエンコーディング、ワードの長 さ、整数ワードの長さ、範囲、希望する Δ 値を設定し、また数値関数で どのように固定小数点数のオーバーフローおよび量子化を処理するかを指 定します。固定小数点数を構成するには、定数、制御器、表示器、数値関 数を右クリックして、ショートカットメニューからプロパティを選択し て、数値プロパティ、数値定数プロパティ、数値ノードプロパティダイア ログボックスを表示します。 固定小数点データタイプの詳細については、『LabVIEW ヘルプ』の目次 タブで基本機能→ブロックダイアグラムを作成する→概要ブックの「数値 データ」のトピックを参照してください。 ソース管理の機能強化 LabVIEW プロジェクトのソース制御器の詳細については、『LabVIEW ヘ ルプ』の目次タブにある基本機能→プロジェクトを構成および管理するの ブックアイコンを参照してください。 ソース管理を使用するように LabVIEW を構成すると、個々の LabVIEW プロジェクトでソース管理設定を構成できます。LabVIEW 環境で指定し たソース管理プロジェクトではなく、別のソース管理プロジェクトを使用 するか、または LabVIEW プロジェクトでソース管理を使用しない場合 は、個々の LabVIEW プロジェクトのソース管理設定を構成すると便利で す。 LabVIEW プロジェクトでは、デフォルトで LabVIEW 環境に指定する ソース管理構成を使用します。LabVIEW プロジェクトのソース管理プロ バイダを変更することはできません。LabVIEW プロジェクトのソース管 理設定は、LabVIEW 環境に指定しているプロバイダに一致している必要 があります。1 度に 1 つのソース管理プロバイダだけを使用できます。 © National Instruments Corporation 83 LabVIEW アップグレードノート National Instruments、NI、ni.com、および LabVIEW は National Instruments Corporation (米国ナショナルインスツルメンツ社)の商標です。National Instruments の商標の詳細については、 ni.com/legal の「Terms of Use」セクションを参照してください。MATLAB® は The MathWorks, Inc. ( 米国マスワークス社 ) の登録商標です。本文書中に記載されたその他の製品名および企業名は、それぞれ の企業の商標または商号です。National Instruments の製品を保護する特許については、ソフトウェアに 含まれている特許情報(ヘルプ→特許情報)、CD に含まれている patents.txt ファイル、または ni.com/patents のうち、該当するリソースから参照してください。USI (Xerces C++、ICU、HDF5、 Citadel 5、b64 library、Stingray) にて使用される一定の部品に関する著作権表示、条件および免責条項 は、USICopyrights.chm. を参照してください。 © 2003–2007 National Instruments Corporation. All rights reserved. 371780C-0112 2007 年 08 月
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