スコアリーディング【選択2単位】[講義]

スコア・リーディング
上田 啓二
(Score-Reading)
4年前期
選択 2単位 講義
1 .授業の目的
この講義は、様々な楽曲のスコアを読んで理解し音楽を立体的に捉える方法を学習する。
音楽をメロディー、ハーモニー、リズム、様式などを通して立体的に捉えることは音楽を深く理解する上で非常に重要なこ
とであり、そうした捉え方を身につけることは演奏をする上でも非常に役立つものとなる。
2 .授業計画
回
大 項 目
講 義 内 容 等
1
スコア・リーディング入門
様々なスコアの読み方を学習することにどういう意味があるかを考える。
2
スコアの様式
色々な時代、ジャンルにおけるスコアを観察し、その背景にある様式の必然性についても
考察する。
3
スコアの構成と楽器名
オーケストラスコアに書かれている様々な楽器名と配置などを学習する。
4
さまざまな譜表
ハ音、ト音、ヘ音記号
楽器とそれぞれの譜表の関係について学ぶ
5
移調楽器の楽譜の読み方 I
B管、F管、Es管などの移調楽器と実音楽器との関係を学ぶ。
6
移調楽器の楽譜の読み方 II
B管、F管、Es管などの移調楽器の楽譜を相互に移調する方法を学ぶ。
7
木管楽器
フルート属、オーボエ属、クラリネット属、ファゴット属、サクソフォン属とそのスコア
を学ぶ
8
金管楽器
ホルン属、トランペット属、トロンボーン属、チューバ属とそのスコアを学ぶ。
9
打楽器
ティンパニ、その他の打楽器とそのスコアを学ぶ。
それぞれの記譜法についても学習する。
10
弦楽器
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスとそのスコアを学ぶ。
11
オーケストラの舞台配置とスコア
舞台配置の原理、協奏曲、合唱曲、バロック音楽などを学ぶ。
12
オーケストラスコアの変遷 I
モーツァルト:交響曲第40番ト短調、ベートーベン:交響曲第5番ハ短調の部分スコアを
読みオーケストラの響きを理解する。
13
オーケストラスコアの変遷 II
ベルリオーズ「幻想交響曲」Op14、チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」の部分スコ
アを読みオーケストラの響きを理解する。
14
オーケストラスコアの変遷 III
ムソルグスキー /ラベル編曲「展覧会の絵」の部分スコアを読みオーケストラの響きを理
解する。
15
オーケストラスコアの変遷 IV
マーラー:交響曲第5番、リヒャルト・シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」の部分スコ
アを読みオーケストラの響きを理解する。
16
試験
レポート提出
3 .到達目標
移調楽器と実音楽器などの相互関係や、主旋律・対旋律
などの分析を行い、これらを理解する。
6 .参考文献
特になし
4 .評価方法
レポート作成50%、授業態度50%
5 .教科書
『はじめてのオーケストラ・スコア』野本由紀夫著(音
楽之友社)
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