「薬物乱用防止は、 あなたが主役」 一般社団法人 全国高等学校PTA連合会 会長 相川 順子 全国高等学校PTA連合会では、子どもたちの“いのち”を守るという視点で健全育成活動に取り 組んでおります。青少年がインターネットや携帯電話等から容易にいろいろな薬物を入手することが でき、薬物の乱用によって精神的・肉体的に蝕まれるという危惧すべき事態が残念ながら根絶されて 薬物乱用防止活動を支えてきた関係者のこれまでの努力によって、全体としては知識や意識が高 まり、わずかながら良い方向も伺えますが、害をもたらす薬物は子どもたちにとって身近な存在なの です。 やかで幸せな生活のために、麻薬や覚せい剤について十分な知識を持っていただき、薬物乱用防止 に常日頃から努めていただきたいと思います。 薬物乱用による様々な悪影響 1 子どもの身近に広がる薬物汚染 ……………………………………… 2 薬物乱用が心身及び社会に与える悪循環 …………………………… 3 さまざまな薬物と心身に及ぼす悪影響 ……………………………… 4 薬物乱用についての意識調査 ……………………………………… 5 有機溶剤乱用経験者における家庭・学校生活の特徴 ……………… 6 薬物乱用のきっかけ ………………………………………………… 03 04 05 06 07 08 薬物乱用から子どもを守る 7 家族の役割 …………………………………………………………… 10 8 早期に発見するには ………………………………………………… 11 参考資料 全国の主な少年相談電話 ……………………………………………… 14 全国の精神保健福祉センター …………………………………………… 15 薬物乱用とは? 薬物を取り締まる法規 ■所持や使用が法律で禁じられている薬物を使うこと。 ■覚せい剤取締法 ■大麻取締法 ■医薬品であっても、本来の医療目的から逸脱した方法や ■麻薬及び向精神薬取締法 目的で使うこと。 ■毒物及び劇物取締法 ■薬事法 ■あへん法 このパンフレットは、次の委員の方々のご協力で作成されました。 (敬称略) 北垣 邦彦 文部科学省スポーツ青少年局 学校健康教育課 健康教育企画室 健康教育調査官 薬学博士 覚 高校生における薬物乱用による送致者数 我が国における薬物事犯の85%以上が覚せい剤事犯です。高校生による覚せい剤事犯は少ないものの、 ここ数年間、減 少傾向がみられていないことから、 その根絶に向けた取組の充実が求められています。 これまで長らくの間、高校生において最も乱用されている薬物は、 シンナー等の有機溶剤でした。平成23年中の高校生の大 麻乱用とシンナー等の有機溶剤乱用による送致者数がほぼ同じになりました。 シンナー等の有機溶剤乱用による送致者数に は明らかな減少傾向が認められているものの、 シンナー等の有機溶剤乱用が覚せい剤等薬物乱用のきっかけとなることが指 摘されていることから、今後は乱用の根絶に向けた啓発活動の継続が必要です。 また、高校生の大麻乱用による送致者数にも 減少傾向が認められるものの、大麻事犯の約50%は20代の若者であり、青少年を中心に乱用されている状況がうかがえるこ とから、今後も高校生への拡 がりには注意が必要です。 100 96 「平成23年中の薬物・銃器 90 覚せい剤 情勢」 ( 警察庁)において、イ 大麻 80 ンターネットを利用した薬物 麻薬 (MDMAを含む) 70 の密売事件の事例が報告さ シンナー等 64 れており、サイバー空間には 60 48 多数の薬物密売に関する書 49 50 き込みがあることから、薬物 購入の容易なインフラである インターネットの利用による 薬物乱用の拡散が懸念され ています 。携 帯 電 話 や イン ターネットの利用のルールに ついて、親子で話し合うこと は大切です。 40 30 20 10 0 34 28 28 30 6 4 平成19年 25 15 14 3 1 平成20年 37 18 25 平成21年 2 平成22年 平成23年 高校生における違法薬物の乱用経験、 誘われた経験及び身近な薬物乱用者の有無 平成21年度に実施された全国的なアンケート調査結果では、 0.22%から0.37%の高校生が何らかの薬物を「この1 年に1回でも使用したことがある」と回答しています。 また、 本調査結果から我が国の高校生のおよそ11,000人が覚せ い剤、 12,400人が大麻、 9,300人がMDMA(エクスタシー)、 16,200人が有機溶剤をこれまでに1回でも乱用した可能 性があると推測されます。 いずれの薬物においても誘われた経験をもつ高校生は、 乱用経験がある高校生より多く、 さらに多くの高校生が身 近に薬物乱用者がいると回 2.0 1.90 答していることから、 子ども 1.8 たちが甘い勧誘に乗らない 1年以内の乱用経験 ように危険な場所に近づけ 誘われた経験 1.6 身近に乱用者がいる ないことや危険な仲間との 交流を避けさせることも大 切です。最近、 麻薬や覚せい 剤と同じかそれ以上の恐ろ しさをもつ物 質が「 合 法ド ラッグ」、 「 合法ハーブ」など と称して売られていることが あります。どのような薬物で あっても「薬物乱用を許さな い」地域づくりに積極的に 踏み出してください。 1.4 1.35 1.2 1.04 1.0 0.81 0.8 0.6 0.4 0.2 0.82 0.80 0.54 0.22 0.0 覚せい剤 0.51 0.28 大 麻 0.37 0.23 MDMA シンナー等 (岐阜薬科大学「青少年の薬物乱用に関するモニタリング調査」研究班 「高校生の喫煙、 飲酒、 薬物乱用の実態と生活習慣に関する全国調査2009」平成22年) 嶋根 卓也 (独)国立精神・神経医療研究センター薬物依存研究部 心理社会研究室長 冨澤 正夫 公益財団法人 麻薬・覚せい剤乱用防止センター専務理事 三浦 啓亨 (一般社)全国高等学校PTA連合会副会長・健全育成担当 橋本 博文 (一般社)全国高等学校PTA連合会健全育成委員会委員長 02 34 (警察庁 「少年非行等の概要 (平成23年1∼12月中)」) 経験有り、乱用者がいると回答した割合 ︵%︶ ………………………………………… 12 10 子どもが薬物に対してNO!と言えるようにするための9ヵ条 ……… 13 9 気付いたときの家族の対応 薬物汚染 このパンフレットは保護者のみなさま向けに編集されたものです。ご家庭の子どもたちにとって健 1 せい剤、大麻、有機溶剤、錠剤型合成麻薬(MDMA等)など、命さえ危険にさ らす薬物が子どもたちの身近に広がっています。この現状を受けとめ、私た ちは 子どもたちを薬物から守る 努力をしなくてはなりません。一回の乱用でも犯罪 となるだけでなく、死亡することもあります。 薬物乱用による送致者数 ︵人︶ いません。 様々な悪影響 子 ど もの身 近に広 がる 保護者のみなさまへ 薬物乱用による 03 薬物乱用による 様々な悪影響 「薬物乱用」とは… 様々な悪影響 3 薬物乱用とは、 さまざまな社会規範から逸脱し た薬物使用を指す言葉です。例えば、 覚せい剤は、 法律により使用自体が禁じられていますので、 1回 の使用であっても薬物乱用となります。 また、 睡眠 薬等の医薬品を使うことは法律で禁じられており ませんが、 快感や酩酊感を得るために決められた 量や回数を超えて服用することは、 医学的常識か ら逸脱した目的・方法での使用であり、 薬物乱用と なります。 「薬物依存」とは… 薬物依存とは、 依存性のある薬物を繰り返し乱 用した結果として生じた脳の異常状態のことで、 国際的に認められている精神障害のひとつです。 薬物を使いたいという気持ちが強くなり過ぎてし まい、 もはや薬物の使用をコントロールできなくな り、 日常生活にさまざまな不都合が生じているに も関わらず、 自分の意志で薬物乱用がやめられな い状態になります。また、 どうにかして薬物を手に 入れようと様々な行動(薬物探索行動)をとるよ うになります。薬物依存は糖尿病などの慢性疾患 と同じで、 完治することが困難な病気といわれて います。 「薬物中毒」とは… 出典:ご家族の薬物問題でお困りの方へ(厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課) フラッシュバックとは… 幻覚や被害妄想といった精神病症状は、 薬物乱用を中断したあとも、 長期間苦しめられる場合もあります。少量の薬 物を使っただけで出現する場合もありますし、 薬物を使わなくても、 ストレス、 怒り、 不眠などさまざまなきっかけで、 薬物 を乱用したときの状態を思い出し、 幻覚や妄想に襲われます。これを “フラッシュバック(自然再燃)” といいます。 薬物がもたらすさまざまな弊害 悪影響 薬物中毒には急性と慢性の2種類があります。 急性中毒は、 薬物を短時間かつ大量に摂取することで引き起こる中毒症状です。最も身近な急性中毒は、 お酒による 急性アルコール中毒でしょう。急性中毒は、 薬物依存の有無に関わらず、 誰にでも起こりうる恐れがあります。 一方、 慢性中毒は、 薬物依存状態の人がさらに薬物乱用を繰り返した結果引き起こされる、 さまざまな精神障害を指 します。例えば、 覚せい剤を長期的に使いつづけることで、 本来は存在しないはずの声や音が聞こえたり (幻覚・幻聴)、 警察に追われているような思い込みが生じたり (被害妄想)といった精神病症状が現れる恐れがあります。精神病症状 の多くは、 精神病院での投薬治療である程度は消し去ることができますが、 根底にある薬物依存までが完治するわけで はなく、 再び薬物乱用を繰り返してしまうケースは少なくありません。 さ ま ざ まな 薬 物 と 心 身に及 ぼ す 悪循環 薬 物 乱 用 が 心 身 及 び 社 会 に 与 える 2 薬物乱用による 薬物の種類と引き起こされる「障害」 違法ドラッグ(いわゆる脱法ドラッグ) 合法ハーブ、 アロマリキッドなど 心身に及ぼす影響 違法ドラッグは、 麻薬や覚せい剤等には指定されておらず、 人に乱用させることを目的として販売等されている薬物の総称を表す言 葉です。どのような物質が含まれているか不明な製品が多く、 規制を逃れるため、 「ハーブ」、 「お香」、 「芳香剤」などと用途を偽装し たり、 「合法ドラッグ」、 「合法ハーブ」などと称して販売されています。たとえ「合法」などと称していても、 麻薬や覚せい剤と同じかそ れ以上の恐ろしさをもつ物質です。使用すると、 意識障害、 嘔吐、 痙攣、 呼吸困難等の重篤な健康障害を起こしたり、 死亡することも あります。また、 異常行動を 起こして他 者に危 害を加 えてしまうこともあります。 規制法律 ハーブ系 パウダー系 覚せい剤 大 麻 マリファナ、 ハッパ、 ガンジャ、 ジョイント、 グラス、 ウィード、 チョコ、 ハシシ 心身に及ぼす影響 脳を興奮させる働きがあり、 一時的に気 分が高揚し、 食欲が無くなり、 疲労や眠 気がとれたように感じます。 しかし、 効果 が切れると反動で強い疲労・だるさ、 脱 力感に襲われます。強い精神依存性が あり、 自力で使用を中止することが困難 になります。 また、 幻覚や妄想といった精 神病になりやすく、 使用をやめても再燃 (フラッシュバック)の恐れがあります。 規制法律 リキット系 エス、 S、 スピード、 シャブ、 アイス 心身に及ぼす影響 インターネット等では「タバコより害が 少ない」といった情報が氾濫しているよ うですが、 乱用により、 記憶・理解力の低 下、 知覚・情動障害、 幻覚・妄想状 態やパニック状態などが出現し、 長期間の乱用により、 物事への 興味・関心が極端に低下する「無 動機症候群」という精神障害が 引き起こされる恐れがあります。 規制法律 覚せい剤取締法 大麻取締法 MDMA 有機溶剤 エクスタシー、 エックス、 バツ シンナー・ トルエン・ボンド・ガス類等 心身に及ぼす影響 心身に及ぼす影響 カラフルな錠剤型であること から、 抵抗感が少なく安易に 手を出してしまう危険性があ ります。覚せい剤に似た化学 構造をしており、興奮作用と 幻覚作用があります。乱用後 に体温の異常上昇が起こり、 腎臓障害や循環器障害が引 き起こされる恐れがあります。 規制法律 健康 の問題 薬事法 揮発性の高い有機溶剤を吸 入すると、 脳をマヒさせる働き があります。これにより、 酩酊 状態、 情動障害、 幻覚等が現 れます。大量に吸引した場合 は、 脳幹部までマヒし、 昏睡や 意識消失まで至り、 場合によっては死に至ります。 また、 長期的な 乱用により、 脳が萎縮するケースが数多く報告されています。 規制法律 麻薬及び向精神薬取締法 毒物及び劇物取締法 家族 の問題 ■性格の変化 ■精神障害 ■身体的障害 ■家族の心身への負担 ■家族機能の障害 ■家庭内暴力 ■家族崩壊 学校生活 の問題 社 会 的 な問 題 コカイン 対人関係 の問題 ■トラブルの頻発 ■友人知人の喪失 ■孤立 ■薬物乱用仲間の形成 ■欠席、学習不適応 ■事故の多発 ■薬物汚染 ■犯罪の多発 出典:薬物のない学生生活のために (文部科学省・厚生労働省・警察庁) より改編 04 ヘロイン コーク、 フリーベース、 クラック、 ロック 心身に及ぼす影響 心身に及ぼす影響 覚せい剤同様の中枢神経刺激作用があり、 短期間で依存症に なる場合が多く、 精神病症状も高頻度にみられます。大量摂取 で意識障害やけいれん発作、 急性中毒による死亡もみられま す。 規制法律 強い身体依存を引き起こし、 使用を中断することで嘔吐やケイ レンなどの激しい禁断症状が出現します。大量摂取により、 昏 睡から死に至ります。 規制法律 麻薬及び向精神薬取締法 05 麻薬及び向精神薬取締法 薬物乱用による 様々な悪影響 薬物を1回でも使うとやめられなくなると考えている高校生の割合 部科学省で平成18年に行った高校生の覚せい剤等の薬物に対する調査では、 一回でも使うとやめられなくなる など薬物に対して否定的なイメージをもつもの が多いものの、学年が上がるにつれて男女ともにその比率が低下する傾向があります。 文 高校 1年 76.0% 86.8% 高校 2年 73.2% 85.8% 高校 3年 68.9% 83.0% 男子 女子 薬物を使うと気持ちよくなれる気がすると考えている高校生の割合 気 高校 1年 8.4% 7.4% 高校 2年 8.9% 高校 3年 8.8% 8.7% 7.2% 男子 女子 巧みな誘い文句 「最高の気分が味わえる」 「一度だけなら大丈夫」 「やめようと思えば、いつでもやめられる」 「やってるのは君だけじゃないよ」 「お金はこの次でいいよ」 「ダイエットに効く」 薬物乱用の体験がある子どもたちの声 「身近にシンナーがあったので、好奇心もあって」 「退屈で退屈で死ぬほどイヤだったから」 「学校でも社会でも相手にされなかった」 「家族関係がうまくいかなかったので 『シャブ』 をやった」 「先輩から誘われ、 一度くらいならと思った」 「親から虐待を受けた」 5 家庭・学校生活の特徴 持ちよくなれる気がする と薬物に対して肯定的イメージをもち、薬物に対する 警戒心の低い高校生が男女ともに約7%∼9%もいることがわかりました。子ど もたちは、 「薬物が簡単に手に入るようになった」との印象をもっており、 「好奇心」 「おもしろ半分」 「遊び心」など安易な理由から薬物の乱用に至るケースが増えている のではないかと考えられています。また、乱用する子どものタイプにも変化がみられ、 昔ながらのいわゆる「不良」タイプに加え、 「おとなしくて、どことなく覇気のない、普 通の家庭の子ども」 「家庭では良い子」が増える傾向にあります。 様々な悪影響 有 機 溶 剤 乱 用 経 験 者における 意識調査 薬 物 乱 用についての 4 薬物乱用による 薬 物乱用「経験群」では、食事・睡眠などの基本的生活習慣が乱れ、家族間のコミュ ニケーションが希薄な傾向がみられます。また、充実した学校生活や友人関係が 築けていない傾向もみられます。 1.生活面の特徴 ●食生活や生活リズムの乱れ ●家族とのコミュニケーション不足 ●学校生活に馴染めない 0 10 20 30 40 50 60(%) 30.4% 朝食の摂取頻度(ほとんど食べない) 経験群 7.3% 非経験群 37.8% 夜更かしをする(ほぼ毎日) 23.8% 30.4% 一人で夕食を食べる頻度(ほぼ毎日) 3.7% 50.0% 大人不在で過ごす時間(3時間以上) 22.1% 36.4% 学校生活(楽しくない) 10.0% (出典:嶋根卓也, 三砂ちづる:埼玉県下中学生における有機溶剤乱用に関する研究, 日本公衆衛生誌, 51(2):997-1007, 2004.) 2.行動面の特徴 0 10 ●非行・攻撃的行動 ●食行動の異常 20 30 40 無断外泊 50 60 70 80 90 41.3% 100 (%) 経験群 100.0% 78.6% 万引き 非経験群 44.9% 71.4% 暴行(加害) 28.6% 85.7% いじめ(加害) 38.8% 42.9% 過食が続いた経験 13.8% 35.7% 拒食が続いた経験 8.7% (出典:嶋根卓也, 和田清:定時制高校生における薬物乱用と問題行動との関連, 日本社会精神医学会雑誌, 17(3):233-244, 2009.) ま た、経験群では、大麻および覚せい剤を「入手可能」と回答した割合が40%を超 えており、非経験群より明らかに高い傾向があります。ただし、非経験群でも 15%近くが「入手可能」と回答していることにも注目する必要があるでしょう。 有機溶剤乱用の経験の有無と大麻・覚せい剤の入手可能性 0 10 20 30 40 50 60 大麻入手可能 14.5% 覚せい剤入手可能 70 80 90 100(%) 40.8% 41.1% 有機溶剤乱用経験群 有機溶剤乱用非経験群 14.5% (出典:薬物乱用に関する全国中学生意識・実態調査(2010年) (独)国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部) 危険は子どもたちのすぐ近くに (脱法ドラッグ) 「合法ハーブ」、 「アロマリキッド」などの名称で売られている脱法ドラッグが流行している最大の理由は、 「入 手のしやすさ」です。繁華街には脱法ドラッグを販売する専門店やアダルトショップがあります。また、 自動販売 機で販売しているケース、 バイク便などの宅配で自宅に届けるケースなど、 販売の手口は巧妙化しています。ま た、 ジョイント (脱法ハーブを紙に巻いたもの)を1本単位で売るといった方法で、 1回の購入値段が安価である ことも、 子どもたちが手を出しやすい状況を生み出しています。 ドラッグの話を子どもにしたら、 かえって興味を持ってしまうかもしれない、 と心配される方がたまにいます が、 それは現実から目を背けていることと変わりありません。インターネット・テレビ・友達からの情報など、 大人 が思っている以上に子どもたちは様々な情報に晒されています。一番信頼されるべき親だからこそ、 ドラッグ の話題を積極的に出して、 身の回りに潜む危険について確認し合うことが必要なのです。 06 07 薬物乱用による 様々な悪影響 きっかけ 薬 物 乱 用の 6 合法だから大丈夫だと・・・ ヒマな時間を埋めたかった 僕が薬物に手を出したのは高校2年生の時でした。昔から付き合っていた幼馴染に、 合法ハーブを販売して いるインターネットを見せられて、 「一緒にやらないか?」と言われました。僕は二つ返事でOKしました。 最初に使った時は楽しかったものの、 二回目の使用で激しい幻覚症状に襲われました。僕は友達の家でパン ツ一丁で錯乱状態だったらしいです。その時の記憶はほとんどありません。その時は「薬物は怖い」と思いまし たが、 少し時間が経つと、 また使ってみたくなりました。錯乱しないよう、 精神安定剤を買って、 友達の家で別の合 法ハーブを試してみました。ハーブを吸った後から、 数分前の自分の行動を覚えていない状態にな り、 ヤバイと思った僕は精神安定剤を使いましたが、 それを使った事すら覚えていない状態になって しまい、 結局一晩で合法ハーブと15錠の精神安定剤を使ったみたいです。実は、 気付いた時には 実家に戻ってきていて、 さらに使った日から3日も経っていました。その間の記憶が今でも曖昧で、 結局どのくらいの薬物を使ったのか、 どうやって実家まで戻ってきたのかわからないままです。 (20 代・男性・ダルク入所者) 友達と夜、 遊んでいた時に薬に出会った。私は16歳だった。 専門家の視点 現在、若者の間で「合法ハーブ」などと称して販売されている「脱法ドラッグ」が流行しています。こ の事例では、過度の興奮状態、幻覚、意識障害、記憶障害などの症状がみられます。また、怖い経験を したにも関わらず「また使ってみたくなった」という発言からは、依存性のある物質を含んでいる可能 性が考えられます。 「合法ハーブ」という呼び名からは、健康に害を及ぼさないイメージを受けますが、 実際は全く異なる危険なものです。 弱く見られることが嫌だった それはどこにでも売っているガス缶だった。友達が楽しそうに吸って いるのを見て、 好奇心にかられた。それに何よりもヒマな時間を埋めた かった。 私は抵抗なくそれを手に取り、 口から吸引した。少したって幻覚が現 れてきた。友達の顔は般若に変わり、 空の星は動き始めた。その後、 ど うやら気絶したらしい。気がついてはじめて小便を漏らしているのに 気づいた。それが初めて薬を使った体験だ。 日本ダルク本部:TURNING POINT,p15,2009. 専門家の視点 「退屈だったから」、 「ヒマだったから」というのも、 薬物乱用のきっかけで良く聞かれる理 由です。目標や生きがいを持って生活を送ることは薬物乱用を防ぐ上で重要です。高校生 であれば、 クラブ活動や趣味など何か打ち込めることを持っていることは、 危険な薬物を寄 せ付けないシールド(盾)になってくれることでしょう。 自分の居場所がなくなることを恐れて 友達に、 「○○○、 シャブ使ったことあるんだろう」と言 中学生になると、 家には帰らず、 友達と過ごす時間が増えていきました。家族に話せ われた。 ないことも、 その友達には話すことができました。自分の安心できる場所ができたと思 使ったことのない私は「ある」と当然のように言い放ち、 いました。 強がった。なめられること、 弱く見られることが嫌だった。 そんな時、初めて薬と出会いました。シンナーでした。すぐには手が出ませんでした 数日後、友達が覚せい剤を持ってきた。未経験者の私 が、 友達には虚勢を張って何でもできるような顔をしていましたので、 「ここで断ったら自 は、 経験者を精一杯演じて、 初めての薬を使った。そしてハ 分の居場所がなくなる」と思い、 虚勢を張って使いました。それからは生活がすさんでい マった。 きました。恐喝、 窃盗、 薬……できるだけの虚勢を張り続けました。 日本ダルク本部:TURNING POINT,p43,2009. 東京ダルク支援センター:JUST FOR TODAY (今日一日) Ⅲ-薬物依存症からの回復-,p26,2010. 専門家の視点 思春期の子どもたちにとって、 仲間との関係性は特に重要な関心事です。 このケースの場合は、 「弱く見られることが嫌だった」ということが、 薬物乱用 を始めるきっかけとなっています。身近な仲間からの誘いをいかに断ることが できるか、 学校や家庭で話し合う時間を作ってみてはいかがでしょうか。 専門家の視点 危険な薬物に手を出してしまう子どもたちの中には、 学校や家庭に居場所を見つけられ ず、 孤独感を感じている場合もあります。学校や家庭でのコミュニケーションを密に図るこ とで、 子どもたちの発するサインを見逃さないでください。 ※ダルク (DARC) とは、Drug Addiction Rehabilitation Centerの略称であり、薬物依存症からの回復をサポートする当事者主導型のリハビリテーション施設のこと。 コラム 向精神薬の乱用・依存に注意 〈専門家の視点〉 近年、 向精神薬の乱用・依存が問題となっています。向精神薬とは、 病院から処方される医薬品のことで、 不眠や不安などの症 状を軽減させるために飲むお薬です。本来は病気を治療・改善するために用いられる向精神薬ですが、 決められた使い方を守 〈当事者の声より〉 私は睡眠薬依存です。 ・ ・ ・夜勤前の仮眠をとるために使用した1錠の睡眠薬が始まりでした。 ・ ・ ・2年間は 用法・用量の範囲内でうまく使えていました。目的が睡眠をとることだったからです。ある時、 日常生活で 嫌なことや、忘れてしまいたいことが続いた時、その不安を取り除くのに睡眠薬がとても効果的であるこ とに気づきました。根本的な問題は解決しませんが、少なくともその日は穏やかに、やや気分が高揚して 過ごせます。このように使用目的が現実逃避となってからは、行きつけの内科医を増やし、薬の量はうな ぎ登りに増えました。 NPO 法人京都DARC ニュース,No39,2010. 08 らないと、 この事例のように使う量や回数が増え、 やがて薬物依存になる恐れがあります。向精神薬依存は、 この10年間で2倍 以上に増加し、 今や覚せい剤依存に次ぐ症例となりました。向精神薬を処方されている場合は、 医師から指示された量や回数 を必ず守るようにしてください。症状が改善しない場合は、 自己判断で飲み方を変えず、 主治医にご相談ください。思春期の子 どもの場合、 親が処方された向精神薬を隠れて飲んでいたケースや、 親が子どもに薬を飲ませていたケースもあるようです。家 庭内での残薬管理を徹底していただくと同時に、 自己判断で向精神薬を子どもに飲ませることは絶対にせず、 まずは医師に相 談してみましょう。 09 薬 物 乱 用から 子どもを守る 子 子どもを守る 8 発見 早 期に 役割 家 族の 7 薬 物 乱 用から どもたちにまん延する薬物乱用の実態は、多くの大人が想像する以上に深刻です。 薬物乱用を始めた動機として、 「好奇心」「退屈だから」 「家に居場所が見つからな い」 「親から見離されてしまったから」などを挙げる子どもが目立ちます。 ここからも家庭 での親子の会話がいかに失われてしまっているかがうかがわれます。 全国の高校 2 年生、約 6000 人を対象とした調査※によれば、家族と「まったく話をしな い」、または「ほとんど話をしない」と回答した生徒が、男子の 7%、女子の 4%にみられ ました。 この調査の自由記述欄から子どもたちの生の声をいかに聞き、どのようにする のが良いかを考えてみました。 子 どもたちの薬物乱用を予防していくためには、薬物に手を出してしまう子どもた ちの特徴を知り、初期のサインに気がつく必要があります。 >> 1 仲間と学校生活 >> 2 生活やコミュニケーション 思春期は、友人や知人からの影響を非常に受け やすい時期です。薬物乱用についても同様で、薬 物乱用を含めた問題行動がみられる仲間との付 き合いは、思春期における重大な危険因子といわ れています。1,2)国内の報告でも、有機溶剤乱用経 験を持つ中学生の多くは、以下のような共通項が あることが、研究で示されています。3) お 父さんとお 母さん に仲良くしてほしい。 会話のある温かい家 にしてもらいたい。 もっと話を最後まで聞いてほ 子どもの存在を否定 しい。親だからと親の意見を押 するようなことを言う し付けるのでなく、子どもの話 のは、やめてほしい。 を親身になって最後まで聞い てほしい。 兄弟と比べないでほしい。 自分が親だということを 一人の人としてみてほしい。 自覚して行動してほしい。 するには もっと子どものことをわかろうとし てほしい。めんどうだと言わずに、 悩んでいることを聞いてほしい。 薬物の入手可能性が高い 親との相談頻度が低い 学校生活が楽しくない 家族と夕食を共にする頻度が低い 親しく遊べる友人がいない 大人不在で過ごす時間が長い 相談事のできる友人がいない 薬物乱用を予防する上では、 「どのような仲間 と付き合いがあるのか」ということが重要な要因 で、仲間からの誘いを断るスキルを身につけるこ とは予防的に働く可能性があります。 >> 3 アルコールとタバコ 家庭でのコミュニケーションを 大切にしましょう! いつもありがとう。苦労ばかりかけてごめ んなさい。お母さんが死んでから、少し頑 張り過ぎですよ。家にいるときくらい、ゆっ くり休んでください。私も頑張りますから。 今のままでいい。すごく支 えてもらっているし、 これか らもずっと支えてほしい。 生んでくれて ありがとう。 親に感謝している 子どもたちの声 規則正しい生活習慣を身につけ、家族間のコ ミュニケーションを密に図っておくことで、薬物 乱用のリスクを低下させる可能性があります。 >> 4 問題行動やメンタルヘルス 飲酒・喫煙と薬物乱用との関連は、多くの研究 で報告されています。4,5,6,8,9) その他、問題行動やメンタルヘルスと薬物乱 用との関連も報告されています。10) 無断外泊をしたことがある 常習的に喫煙している だらしな い 息 子 だけど、これから もよろしく。 生活リズムが乱れている (起床・就寝の乱れなど) 食生活が乱れている (朝食の欠食が多いなど) 薬物乱用をしている仲間がいる 仲間から誘われた経験がある 子どもたちの 叫び声 薬物乱用経験をもつ子どもたちにみられる日 常生活上の特徴としては、以下のような項目があ ります。3,4,5,6,7) 万引きの経験がある 家族からタバコをすすめられた 経験がある 誰かをいじめたことがある (加害経験) 問題飲酒(大量・高頻度に飲酒する こと)をしている 身体的な暴力をふるった経験がある 大人不在下で、仲間だけで飲酒した ことがある 停学や退学の経験がある 飲酒・喫煙を防ぐこと、あるいは中止させるこ とは、その後の薬物乱用のリスクを低下させる ことにつながるでしょう。 警察に補導されたことがある 過食や拒食の状態が続いたことがある 薬物乱用に先立つ、あるいは併行するこれら の問題を早期に解決しておくことで、薬物乱用 のリスクを低下させる可能性があります。 こうした子どもたちの声から、 私たちのあるべき姿を学ぶべきです。私たちは親とし て、 ひとりの社会人として、 子どもたちから尊敬される行動をしているか否かについて、 自 らに問いかけるべきです。また、 子ども一人ひとりの人格を尊重し、 同じ目線でしっかりと 子どもの話に耳を傾ける必要があります。そして家庭においては、 家族がくつろいで会話 のできる雰囲気づくりに、 常に心を配らなくてはなりません。 このような家庭をつくる努力が、 子どもたちに薬物乱用を思いとどまらせることに繋が ります。また、 子どもの変化などにも敏感に気付くことができるようになりますので、 子ど もたちが薬物の被害を受けることのないよう事前に食い止めることができるでしょう。 子どもから感謝される親になるために努力しませんか。 ※(社)全国高等学校PTA連合会「平成17年度全国高校生の生活・意識調査」 10 【出典】 1)National Institute on Drug Abuse: Drugs, Brains, and 5) 和田清:依存性薬物と乱用・依存・中毒 , 星和書店 , 2000. 6) 嶋根卓也 , 他:日本公衆衛生雑誌 , 51(12):997-1007, 2004. Behavior-The Science of Addiction, 2008. 2)National Institute on Drug Abuse: Preventing Drug Use among Children and Adolescents. A Research-Based Guide for parents, Educators, and Community Leaders, 2003. 7)Wada,k.: Japanese Journal of alcohol studies and drug dependence, 37:41-56, 2002. 8)Wada,k. et al.: Drug and Alcohol Dependence, 46:137-145, 1997. 3)Wada,k. et al.: Addiction, 88:89-100, 1993. 4) 和田清 , 他:薬物乱用に関する全国中学生意識・実態調査 (2008 年 ). 9) 鈴木健二 , 他:日本アルコール・薬物医学会雑誌 , 34(5):465-474,1999. 平成 20 年度厚生労働科学研究費補助金 ( 医薬品・医療機器等レギュ 10) 嶋根卓也 , 他:日本社会精神医学会雑誌 ,17(3):233-244,2009. ラトリーサイエンス総合研究事業 ) 研究報告書 , 15-85, 2009. 11 薬 物 乱 用から 薬 物 乱 用から 子どもを守る 子どもを守る >> 学校・地域社会との連携を 薬物乱用が疑われたり、 気付いたときには、お父さんやお母さんが一人で悩まず、家族全 員の問題としてよく話し合いましょう。子どもが孤立してしまったり、親が誰にも相談できずに 頭を抱えてしまう状況を避けて、 学校や地域社会も含めて、 関係者がそれぞれの立場で責任 を果たしていくよう心掛けることが重要です。 >> 子どもの薬物乱用に気付いたら 子どもの薬物乱用を知った場合は、 まず親が冷静になり、 もみ消したり、 抱え込まないこと が必要です。 まだ薬物依存症に関する様々な問題が深刻化する前の段階では、 多くのご家族は無意識 10 子 ど もが 薬 物に対して 薬 1 2 3 薬物について 子どもと話合う 子どもの話を よく聞く 子どもが気分 よく話ができる ようにする 話し合いによって、薬物に 対する正しい知識を子どもに もたせるようにします。 先入観や思い込みなしに、 子どものひと言ひと言にじっ くり耳を傾けましょう。親の真 剣さを子どもは敏 感に感じと ります。 子どもが 話しやすい 雰 囲 気づくりを心がけ、努力や成 果を十 分にほめてあげましょ う。たとえ、失敗しても責めず に励ましてあげましょう。 4 5 6 にその問題と向き合うことを避けようとします。そんなときに大切なことは、 家族内のコミュ ニケーションを保ち、 子どもとの親密な関係をなくさないことです。一方的にしかりとばすこ とはしないで、 子どもの考えていることを素直に聞いてみることからはじめましょう。子どもと しっかり向き合う絶好のチャンスなのかもしれません。 薬物らしきものを発見したときは、 慎重な対応がもとめられることもありますので、 困った ときには、 できるだけ早く地域の専門機関(精神保健福祉センター、 保健所)に相談しましょ う。ただし、 場合によっては、 警察や厚生労働省麻薬取締部とのやりとりが必要になる場合も あります。 また、 家族が悩みを抱えて孤立することなく、 専門家や同じ問題を抱えた家族と相談するこ とも必要になってきます。 詳 し くは 、 「 ご 家 族 の 薬 物 問 題 でお 困りの 方 へ 」 ( 厚 生 労 働 省 ホームページ http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/dl/yakubutu_kazoku.pdfからダウン ロード可能です。)をご一読ください。 >> 薬物から子どもを守るために必要なこと ●インターネットを介した薬物の売買が問題となっています。パソコンやスマートフォンは親の 目の届く所に置くようにしましょう。 ●日ごろから学校と連絡を取り合い、 生活態度の変化や非行の兆しがないかに注意します。 保護者自身が薬物乱用に対する正しい知識をもち、 子どもの疑問にも答えられるようにし ておきましょう。 ●放任主義は危険です。本人の言動、 交友関係、 生活態度の変化などに気を配り、 特に子ども の嘘には厳しい態度で臨みます。嘘や隠しごとの背後にある薬物乱用の危険を見逃さない ことです。 12 No! 9ヵ条 ●子どもの多様な価値観を認め、 家族内のコミュニケーションを図るように心掛けましょう。い つでも親が温かく見守り、 子どもを孤立させないことが大切です。 と 言 えるようにするための 家 族の対 応 気 付いた と きの 9 もし、子どもが薬物を乱用していたら、家族としてどのように 対応したらよいのでしょうか。 物がいけないものであることは、頭では理解していても、とっさに「NO!」とはな かなか言えないものです。ですから、ふだんから家庭のなかでさまざまな場面を 想定して、子どもがきちんと断れるよう、話し合いを重ねましょう。子どもがどのように 断わればよいか、家族で一緒になって考えてみましょう。 子どもが「NO!」 と言えるように 助力する あなた自身が 模範となり、 例となる 友だちに引きずられることな く、はっきりと勇 気をもって 「 NO!」 と言えるように助力し ます。 親の意識や行動は、子ども の薬 物 乱 用に対して影 響を 及ぼします。子どもの前では、 たばこなどを控える意 識をも つことが大切です。 仲 間 から 勧 められ ても 「 N O ! 」と言うのが 正しいの だ、 という親の考え方を子ども に示しておきます。 7 8 9 健康的で 創造的な活動を 奨励する PTAの 協力を求め 一緒に行動する 子どもに問題の ある場合の 対処法を知る 退屈しのぎの薬物乱用か ら子どもを遠ざけるため、趣 味を楽しんだり、学校や地域 でのイベントに参 加したりす ることを勧めます。 家庭内の指導を支援する グループや、PTAと一緒に行 動することもいいでしょう。 薬 物についての正しい知 識をもち、対 処 法を知ること です。 13 子どもが仲間から 圧力を受けても 支えてあげる PTAが開催した薬物乱用防止研修会 青森県立田名部高等学校 平成24年7月7日、青森県立田名部高等学校のPTAでは同校の先生を講師として、全国高P連の薬物乱用防止パンフ レットをテキストに用いた「薬物乱用防止教室」 (研修会) を開催した。参加者からは「薬物について親自身がきちんとした 知識を身につけることが必要。もっとたくさんの 親、子、地域の方と薬物についての情報を共有し ていかなければならないと思いました」などの感 想が寄せられた。 薬物についての身近な相談窓口として、また、より専門的な相談やリハビリ指導を行うために 相談窓口 「少年相談電話」・「精神保健福祉センター」が全国に設けられています。薬物について悩みがあ るときは、一刻も早くセンターに相談し、適切なカウンセリングや指導を受けるようにしましょう。 ●全国の主な少年相談電話 都道府県 道 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 都 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 府 北 海 青 森 岩 手 宮 城 秋 田 山 形 福 島 茨 城 栃 木 群 馬 埼 玉 千 葉 東 京 神 奈 川 新 潟 富 山 石 川 福 井 山 梨 長 野 岐 阜 静 岡 愛 知 三 重 滋 賀 京 都 名 称 少年相談110番 ヤングテレホン ヤングテレホンコーナー 少年相談電話 やまびこ電話 ヤングテレホンコーナー ヤングテレホン 少年相談コーナー ヤングテレホン 少年育成センター 少年サポートセンター ヤング・テレホン ヤングテレホンコーナー ユーステレホンコーナー 新潟少年サポートセンター ヤングテレホンコーナー ヤングテレホン ヤングテレホン ヤングテレフォン ヤングテレホンコーナー ヤングテレホンコーナー 少年サポートセンター ヤングテレホン 少年相談110番 青少年子ども電話総合相談 ヤングテレホン 電話番号 都道府県 名 称 電話番号 0120-677-110 0120-58-7867 019-651-7867 022-222-4970 018-824-1212 023-642-1777 024-536-4141 029-301-0900 0120-87-4152 027-254-3741 048-865-4152 0120-783-497 03-3580-4970 045-641-0045 025-285-4970 0120-873-415 0120-497-556 0120-783-214 055-235-4444 026-232-4970 0120-783-800 0120-783-410 052-951-7867 0120-41-7867 077-516-2255 075-841-7500 大 阪 府 兵 庫 県 奈 良 県 和 歌 山 県 鳥 取 県 島 根 県 岡 山 県 広 島 県 山 口 県 徳 島 県 香 川 県 愛 媛 県 高 知 県 福 岡 県 佐 賀 県 長 崎 県 熊 本 県 大 分 県 宮 崎 県 鹿 児 島 県 沖 縄 県 グリーンライン ヤングトーク ヤング・いじめ110番 ヤングテレホン・いじめ110番 ヤングテレホン ヤングテレホン ヤングテレホン・いじめ110番 ヤングテレホン ヤングテレホン・やまぐち ヤングテレホン 少年相談電話 愛媛県警察本部警察総合相談室 ヤングテレホン 少年サポートセンター 少年サポートセンター ヤングテレホン 肥後っ子テレホン ヤングテレホン ヤングテレホン ヤングテレホン ヤングテレホンコーナー 06-6772-7867 0120-786-109 0742-22-0110 073-425-7867 0857-29-0808 0120-786-719 086-231-3741 082-228-3993 0120-49-5150 088-625-8900 087-837-4970 0120-31-9110 088-822-0809 092-841-7830 0120-29-7867 0120-786-714 0120-02-4976 097-532-3741 0985-23-7867 099-252-7867 0120-276-556 この相談電話は、全国の警察本部に設置されている直通の少年相談 専用電話です。専門相談員が、薬物乱用に限らず、少年の初期の非行問 題に関する相談に答えてくれます。 ● 全国の精神保健福祉センター(66都道府県・指定都市 都道府県 政令市 北 海 道 札 幌 市 青 森 県 岩 手 県 宮 城 県 仙 台 市 秋 田 県 山 形 県 福 島 県 茨 城 県 栃 木 県 群 馬 県 埼 玉 県 さい たま 市 千 葉 県 千 葉 市 東 京 都 神 奈 川 県 横 浜 市 川 崎 市 相 模 原 市 新 潟 県 新 潟 市 富 山 県 石 川 県 福 井 県 山 梨 県 長 野 県 岐 阜 県 静 岡 県 静 岡 市 浜 松 市 愛 知 県 名 古 屋 市 三 重 県 滋 賀 県 京 都 府 京 都 市 大 阪 府 大 阪 市 堺 市 兵 庫 県 神 戸 市 奈 良 県 和 歌 山 県 鳥 取 県 島 根 県 岡 山 県 岡 山 市 広 島 県 広 島 市 山 口 県 徳 島 県 香 川 県 愛 媛 県 高 知 県 福 岡 県 北 九 州 市 福 岡 市 佐 賀 県 長 崎 県 熊 本 県 大 分 県 宮 崎 県 鹿 児 島 県 沖 縄 県 センター名 北海道立精神保健福祉センター 札幌こころのセンター 青森県立精神保健福祉センター 岩手県精神保健福祉センター 宮城県精神保健福祉センター 仙台市精神保健福祉総合センター 秋田県精神保健福祉センター 山形県精神保健福祉センター 福島県精神保健福祉センター 茨城県精神保健福祉センター 栃木県精神保健福祉センター 群馬県こころの健康センター 埼玉県立精神保健福祉センター さいたま市こころの健康センター 千葉県精神保健福祉センター 千葉市こころの健康センター 東京都立中部総合精神保健福祉センター 東京都立多摩総合精神保健福祉センター 東京都立精神保健福祉センター 神奈川県精神保健福祉センター 横浜市こころの健康相談センター 川崎市精神保健福祉センター 相模原市精神保健福祉センター 新潟県精神保健福祉センター 新潟市こころの健康センター 富山県心の健康センター 石川県こころの健康センター 福井県精神保健福祉センター 山梨県精神保健福祉センター 長野県精神保健福祉センター 岐阜県精神保健福祉センター 静岡県精神保健福祉センター 静岡市こころの健康センター 浜松市精神保健福祉センター 愛知県精神保健福祉センター 名古屋市精神保健福祉センター 三重県こころの健康センター 滋賀県立精神保健福祉センター 京都府精神保健福祉総合センター 京都市こころの健康増進センター 大阪府こころの健康総合センター 大阪市こころの健康センター 堺市こころの健康センター 兵庫県立精神保健福祉センター 神戸市こころの健康センター 奈良県精神保健福祉センター 和歌山県精神保健福祉センター 鳥取県立精神保健福祉センター 島根県立心と体の相談センター 岡山県精神保健福祉センター 岡山市こころの健康センター 広島県立総合精神保健福祉センター 広島市精神保健福祉センター 山口県精神保健福祉センター 徳島県精神保健福祉センター 香川県精神保健福祉センター 愛媛県心と体の健康センター 高知県立精神保健福祉センター 福岡県精神保健福祉センター 北九州市立精神保健福祉センター 福岡市精神保健福祉センター 佐賀県精神保健福祉センター 長崎こども・女性・障害者支援センター 熊本県精神保健福祉センター 大分県こころとからだの相談支援センター 宮崎県精神保健福祉センター 鹿児島県精神保健福祉センター 沖縄県立総合精神保健福祉センター 郵便番号 003-0027 060-0042 038-0031 020-0015 989-6117 980-0845 010-0001 990-0021 960-8012 310-0852 329-1104 379-2166 362-0806 338-0003 260-0801 261-0003 156-0057 206-0036 110-0004 233-0006 222-0035 210-0004 252-5277 950-0994 951-8133 939-8222 920-8201 910-0005 400-0005 380-0928 500-8385 422-8031 422-8006 430-0929 460-0001 453-0024 514-8567 525-0072 612-8416 604-8845 558-0056 534-0027 591-8021 651-0073 650-0044 633-0062 640-8319 680-0901 690-0011 703-8278 700-8546 731-4311 730-0043 747-0801 770-0855 760-0068 790-0811 780-0850 816-0804 802-8560 810-0073 845-0001 852-8114 862-0920 870-1155 880-0032 890-0021 901-1104 (平成24年9月1日現在) 住 所 札幌市白石区本通16−北6−34 札幌市中央区大通西19 WEST19−4階 青森市三内字沢部353−92 盛岡市本町通3−19−1 大崎市古川旭5−7−20 仙台市青葉区荒巻字三居沢1−6 秋田市中通2−1−51 山形市小白川町2−3−30 福島市御山町8−30 水戸市笠原町993−2 宇都宮市下岡本町2145−13 前橋市野中町368 北足立郡伊奈町小室818−2 さいたま市中央区本町東4−4−3 千葉市中央区仁戸名町666−2 千葉市美浜区高浜2−1−16 世田谷区上北沢2−1−7 多摩市中沢2−1−3 台東区下谷1−1−3 横浜市港南区芹が谷2−5−2 横浜市港北区鳥山町1735 川崎市川崎区宮本町2−32 相模原市中央区富士見6−1−1 新潟市中央区上所2−2−3 新潟市中央区川岸町1−57−1 富山市蜷川459−1 金沢市鞍月東2−6 福井市大手3−7−1 甲府市北新1−2−12 長野市若里7−1−7 岐阜市下奈良2−2−1 静岡市駿河区有明町2−20 静岡市駿河区曲金3−1−30 浜松市中区中央1−12−1 名古屋市中区三の丸3−2−1 名古屋市中村区名楽町4−7−18 津市桜橋3−446−34 草津市笠山8−4−25 京都市伏見区竹田流池町120 京都市中京区壬生東高田町1−15 大阪市住吉区万代東3−1−46 大阪市都島区中野町5-15-21 堺市北区新金岡町5−1−4 神戸市中央区脇浜海岸通1−3−2 神戸市中央区東川崎町1-3-3 桜井市粟殿1000 和歌山市手平2−1−2 鳥取市江津318−1 松江市東津田町1741−3 岡山市中区古京町1−1−10−101 岡山市北区鹿田町1-1-1 安芸郡坂町北新地2−3−77 広島市中区富士見町11−27 防府市駅南町13−40 徳島市新蔵町3−80 高松市松島町1−17−28 松山市本町7−2 高知市丸ノ内2−4−1 春日市原町3−1−7 北九州市小倉北区馬借1−7−1 福岡市中央区舞鶴2−5−1 小城市小城町178−9 長崎市橋口町10−22 熊本市月出3-1-120 大分市大字玉沢字平石908 宮崎市霧島1−1−2 鹿児島市小野1-1-1 南風原町字宮平212−3 発行 (平成24年9月1日現在) 14 68施設) 一般社団法人 電話番号 (011) 864-7121 (011) 622-0556 (017) 787-3957 (019) 622-6955 (0229) 23-0302 (022) 265-2229 (018) 831-3939 (023) 631-7060 (024) 535-5560 (029) 244-0556 (028) 673-8341 (027) 263-1156 (048) 723-1447 (048) 851-5771 (043) 263-3893 (043) 204-1583 (03) 3302-7711 (042) 371-5560 (03) 3842-0946 (045) 821-6060 (045) 476-5557 (044) 246-6742 (042) 769-9819 (025) 280-0113 (025) 232-5560 (076) 428-0606 (076) 237-2700 (0776) 26-4400 (055) 254-8700 (026) 224-3626 (058) 276-0119 285-5560 (054) (054) 285-0316 (053) 457-2195 (052) 951-2881 (052) 483-2215 (059) 223-5245 (077) 567-5560 (075) 645-5155 (075) 314-0874 (06) 6607-8814 (06) 6923-0936 (072) 258-6410 (078) 252-4987 (078) 371-1855 (0744) 43-3131 (073) 435-5192 (0857) 21-3031 (0852) 21-2885 (086) 272-8835 (086) 803-1274 (082) 892-9090 (082) 245-7731 (0835) 27-3388 (088) 602-8911 (087) 833-5560 (089) 917-5012 (088) 823-0600 (092) 582-7400 (093) 522-8729 (092) 737-8826 (0952) 73-5556 (095) 847-7867 (096) 386-1166 (097) 542-0878 (0985) 32-5566 (099) 228-9566 (098) 888-1450 全国高等学校PTA連合会 〒101-0025 東京都千代田区神田佐久間町2-1 奥田ビル301号 TEL.03-5835-5711 FAX.03-5835-5757 http://www.zenkoupren.org (平成25年2月) 15
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