長崎県地域医療再生臨時特例基金事業 高校出張授業;長崎大学病院編 主催 平成 24 年度より、あじさい塾☆NAGASAKI では県内の病院や看護系学校を対象に様々な研修 や講演会を行ってきました。今年度は新たな試みとして、県内の高校生を対象に、「命の授業」 「保健教育」 「看護職への道」など、医療に少しでも興味を持ち、看護職を目指す学生が増え ることを目的に、出張授業を行っていくことになりました。 今回は、長崎市内にある海星高等学校に2日間の日程で出張授業に伺いました。 10月15日(水)開催 10月16日(木)開催 「ブドウ糖と脳のはなし」 ■対象 高校3年生(415 名) (※男子:292 名 女子:123 名) ■講師 冨永 玲子 (糖尿病看護認定看護師) 「性教育・性感染症」 ■対象 高校1年生(407 名) (※男子:303 名 女子:104 名) ■講師 坪田幸子(助産師) 鈴木千智(助産師) 冨永看護師 1 日目は成長期にあり、受験を控える高校 3 年生にと って大変身近な話題である「ブドウ糖と脳のはなし」 についての授業が行われました。時折クイズや雑談を 交え、学生の皆さんからは笑いや驚きの声が起こって いました。特に、長崎県の男女の肥満指数の高さには 驚いたようで、感想文の中にも、「びっくりした」「注 意しようと思う」などの意見が多くありました。 ■学生さんからの感想文(一部抜粋) ・脳のエネルギー源であるブド ウ糖の重要性を知り、食生活 を見直すことが必要だと思い ました。 ・来年からは 1 人暮らしなので、 今回の授業で学んだ事をいか していきたいです。 ・将来医療職を目指しており、栄養について調べています。 今回この授業を聞くことができて嬉しかったです。 ・これから受験に向けて、より脳を活性化させるために正 しい糖の摂取法を習慣づけ、より良い体づくりを心掛け ていきたいと思いました。 ■授業を振り返って 今回は、食がもたらす体の影響について、特に「ブドウ 糖と脳」の関係を中心に授業が行われました。受験を控 え、夜遅くまで勉強をしている高校 3 年生にとって脳を 活性化させるための食事の仕方や、栄養バランスなどは とても興味を惹く内容だったようです。また、来年から は進学などで一人暮らしをする学生さんも多く、今後の 食生活に役立てたいとの意見も多くありました。医療職 を目指す学生さんにとっては、現場の看護師の話が聞け たこともよい機会となったようです。 坪田助産師 2 日目は 1 年生を対象に「性」に 関する授業が行われました。前半は、 思春期に見られる男女の体の変化や 妊娠に至るまでの仕組み、望まない 妊娠や性感染症を防ぐ為には…といった、 鈴木助産師 大人になるために知っておかなければならない知識を 講義形式で行いました。後半は学生さんに協力して頂き 「デート DV」に関するロールプレイを行いました。 ■学生さんからの感想文(一部抜粋) ・軽はずみな行動が自分自身を 傷つけ、夢や目標を奪ってし まう怖いものなんだと思いま した。 ・中絶という言葉は知っていた けど、その方法は初めて知っ た。絶対にしない為にも、 避妊が大切だと思いました。 ・今まで、看護師を目指していたけど、今日の授業を聞い て中絶や性感染症等の悲しい部分もあるけれど、命が生 れてくる時に立ち会える助産師もいいなと思いました。 ■授業を振り返って 今回は、性教育という思春期にある高校生にとって敏 感な授業内容でした。しかし、体の作りはそれぞれ違 い、個性を認め合うことが大切であること、そして性 に対する正しい知識をしっかり持って大人になってい ってほしいという講師の熱心な授業に、最初は少し恥 ずかしそうだった学生の皆さんも、表情が一転し真剣 な面持ちで一生懸命聞いてくれていました。後日届い た感想文からも、今回の授業が実りあるものとなった ことがよく分かりました。
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