うつ病に対する抗うつ薬の選択

うつ病に対する抗うつ薬の選択
一最近の考え方2011年12月6日
うつ病について
公立学校共済組合九州中央病院
心療内科・アレルギー科
メンタルヘルスセンター
十川 博
ぎ二重二をコ〔譲二華道二]
囲=亙ぎ互]
新たに精神疾患を加え
て「五大疾病」とする方
針を決めた。
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計・撃VへhE.PJ-a賢
うつ'鍵知癒対策輯化
厚労省は日-がん、脳
卒中、急性心筋梗塞、
糖尿病の四大疾病に、
1
1)抑うつ気分の出現
●人に会いたくない
(特に知っている人に会いたくない)
●外に出たくない
●自分なんかいない方が
いい(死んだほうがまし)
●いらいら感の出現
2
このような症状が2週間以上持続
◇
うつ病
◇
1-2週間で改善するものではない
本日の話す内容
?
(D治療薬の基本は?
I:∃
②どこまで治療するか?
_李)薬物の投与工…
③いつまで治療するか?
・r=】 】
如症例呈示.i
抗うつ薬の種類と本邦での発売年
lt
①治療薬の基本は?
②どこまで治療するか?
邱$
・亭呼二三J/;=′∫;/;.≡: 唸4 7 7h6 8ヲ陳粤「粐粐モ、迩 zDx7 h8 8 ネ ネ b粐 X6ル}(8「リ98 ツ 「 リ爾 萄4繹7 h8冽(94ゥ? 蓼*イ ト、・ 7H4x7h8 86モァメ 1981/-′■■三 ・.卿1.,_I-i-;ヾ 1*1-;{/-∫/, -198∼.∫:,-
四平幕 都
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③いつまで治療するか?
SSRl 締ク8リ4ネ
平野烹
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NaSSA
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2
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Bモィ蕀?
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200g
3
おおまかに述べると
●治療効果は
うつ病の治療アルゴリズム
TCA=SSRl=SN Rl
●副作用などは
TCA>ssRl=SNRl
①治療薬の基本は?
②どこまで治療するか?
③いつまで治療するか?
以前の治療のゴール
現在の考え方(治療のゴール)
巨星
琵曇
軽操
軽操
気分正常100%完全寛嘩回復
気分正常100%
ろ50%反応(部分寛解)
一正 状 うつ病
つ つ50%
症 u Ⅰ1 ー 状 うつ病
0%
0%
急性廟
急性財継続期
維持期 I
■
4
大うつ病性障害の何割が再発?
0% 再 栄 率 100%
F
④ゥ
現在の考え方(治療のゴール)
o)yリァx4x6(5ィ985h888ク5
寛解群
33%
●症状を完全に消失(完全寛解)
非寛解群
昏60%
l
lll 3ケ月後6ケ月後12ケ月後
現在の考え方(治療のゴール)
・;-5
軽操
①治療薬の基本は?
気分正常100%完全寛解回復
②どこまで治療するか?
③いつまで治療するか?
うつ病 0% 急性期■継続期 刪ロ持期 ヽ」
4.-9ケ月1年以上
6-12週
回復してから6ケ月∼1年間
薬物治療を継続した場合
気分正常90%反応嘩続
うつ病\云再発
stah1:精神薬理学エッセンシャルズ
寛解してから薬物療法を中止して、
プラセボにした場合
6-12ケ月以内にどうなるか?
気分正常50%反応継続
うつ病\去再発
staht:精神薬理学エッセンシャルズ
5
現在の考え方(治療のゴール)
●症状を完全に消失(完全寛解)
●完全寛解してから1年(以上)
.ヒ一
代R、
-5夢.%%-
本邦における抗うつ薬の治療継続率
自己判断で服薬を中断した理由(複数回答)
(%)_(N=18′128)
症状が改善したかb 薬を飲み続けるのが心配 なるべく治療薬を服用したくない 治療薬の副作用が出たから 2絣 3
90 80 継70 続60 率50 4(〕 30 20 10 0 "
"
#ゅB
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\7
Jr
25.1
iiiiiiiiiiiiii
症状が悪くなったから 湯縒
'や弼
+丁ed+
医師との相性が合わなかったから 対象:今までに医師からうつ病や 唐綯
0102030(鶴)
llJllll
処方開始月1ケ月後2ケ月後3ケ月後4ケ月後5ケ月後6ケ月後
(秩)医療情報総合研究所
治療開始3ケ月以内の抗うつ葉使用中断に関係する因子
項目(85悪霊笠間)
つ状態と診断され、過去1年以内に抗うつ薬の服用
軽攻がある3DgD名Q方法:インターネット調査(wEBモニター)
服薬状況を確認するとき
「薬をちゃんと飲んでいますか? 」
患者によって報告されたコミュニケーション因子
●どれくらい治療を続けるか説明を受けたか?3.12
6ケ月未満(vs.6ケ月以上)(1.21-8.07)
●治療中、医師と副作用について話し合つたか?0.49
◇器諾讐諾讐むのは
Yes(vs.No)(0.25-0.95)
対象:ssRrで治療されたうつ病患者401例
方法:治療開始3ケ月以内における薬剤中止に関連する因子を
中込 和幸:国立精手車・神経医療研究センター
6
患者: 「そうなんですよ。だから薬も
実はかなり余っています」
薬剤師: 「きちんと飲まないとだめで
すよ! !」
患者:「そうなんですよ○だから薬も
実はかなり余っています」
薬剤師:「そうですよね○全部飲むの
は大変ですよね○でも、最近の考え
方では、きちんと症状がなくなった方
が再発しにくいし、長期間服用した方
が再発しにくいのですよ」
l
-...。、…
本日の話す内容
おおまかに述べると
●治療効果は
TCA=SSRl=SN RI
李)薬物の投与一一
●副作用などは
TCA>SSRl=SNR】
(争TCA、 SSRl、 SNRl. NaSSAの違い
①TCA、 SSRl、 SNRl、 NaSSAの違い
②選択の方法
②選択の方法
7
こ藍.).諾: ∈登場 イミノベンジル環
野
rTミわミン γ三川ブナl)ン
・・:′{;
{ ・'・':A.:
CTll ノルHJプチリノ
IFJllクミ′
三環系抗うつ
こ惣て記 C驚q 薬の基本骨格
クロけサ王ノ Yを*サビ>
亡∵∴.. ・・._/ ∴■'・∴ ・
n71プクモシ ースL・ビン
受容体作用別にみた抗うつ薬の副作用
■ 僵クネ w
抗コリン 件用●1
リハh
2 過inrZ 剳s眠焦燥
ケZYEツ
y9仄 起立ti 催血JTS
ネ I ィ
過王での 致死性'7
受容体作用 副作用
●ムスカリン性アセチルコリン ロ渇、便秘、尿閉、認知・
受容体阻書 記憶障害
++
三環系
抗うつ粟
+
十十
十十十
調
・…
●ヒスタミン(Hl)受容体阻害 眠気、鎮静、体重増加
1.
十
アモキサビン
調
+
偖ネ
偖ツ
十十十
偖ネ
+
十
ネ
ツ
十十
啜メ
ツ
調
調
偖ネ
ツ
慕
高 中偖ツイ
耳 苫
・十十
十
調イ
渇
調
十
偖ツ
十
●アドレナリン( α1)受容体阻害血圧低下
2EZR系
抗うつ薬
リ7dR
8ィ92
ミアンセリン
●セロトニン(5-HT2) 不安、焦燥
5-HT2^
速断粟
x8
調
リ6
十十
十十
偖ネ
2
調
ツ
偖ツ
++
偖ネ
偖ツ
十十
調イ
ツ
十
十
偖ツ
催
●セロトニン(5-HT3) 悪心、堰吐
●ノルアドレナリン 高血圧、頭痛、尿閉
SSRl
パ口キセテン
H8ク7ネ4ネ5H7
調
3
セルトラリン
SNR
●ナトリウムチャンネル阻害
昏睡、痘撃、不整脈、
心停止
Has
I
SA
十十
ツ
偖ネ耳
偖ネ
十十
リレ85ィ6X94ツメ
ク4
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調イ
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十十
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調
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十十
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ウsr
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十
劔劔ノ
剩C
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任
辻
●ssRL :Select亨ve Serotoin Reuptake lnhibitor
選択的セロトニン再取り込み阻害薬
●sNRI: Serotonin Noradrenarin Reuptake
lnhibitor
セロトニン・/ルアドレナリン再取り込み阻害薬
SSRI
SSRL : Selective Serotohl Reuptake lnhlbitor
選択的セロトニン再取り込み阻害薬
●NaSSA: Noradrenaergic and Specific
Serotonergic Antidepressant (ナッサ)
ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動
性葉
8
ただし、 SSRlには他の要素も
付いている
9
受容体作用別にみた抗うつ薬の副作用
受容体作用 副作用
●ムスカリン性アセチルコリン ロ渇、便秘、尿閉、認知・
受容体阻害 記憶障害
●ヒスタミン(Hl)受容体阻害 眠気、鎮静、体重増加
●アドレナリン( α1)受容体阻害血圧低下
●セロトニン(5-HTZ) 不安、焦燥
●セロトニン(5-HT8) 悪心、堰吐
●ノルアドレナリン 高血圧、頭痛、尿閉
●ナトリウムチャンネル阻害
具武活症候群
Activationsyndrome
●抗うつ薬、特にSSRⅠの投与初期などに
昏睡、痘撃、不整脈、
心停止
各年代における抗うつ薬の
有効性、忍容性、安全性.]スJ7/ベネ7イサト
の比牢が最良 最も良いIピテンスカー ある rlスJ}/ベネ7イサト の比率が最幕 最もエビテンスに乏し い 白ユF板 ? ネ蒔B詛ツ 稗 貞 " fツ
みられる中枢刺激症状
●自殺関連事象との関連も推測されている
●5HT2受容体刺激が推定されている
stahl:精神薬理学エッセンシャルズ
10
_一・・・一一■-.一一一一一一---
----■--.・`
SNRl
SNRl : Serotonin Noradrenalin Reuptake JnhfbTtor
セロトニン・/ルアドレナリン再取り込み阻害薬
ll
う つ病症状亘関連Ltいる脳頑強J;
='r'L=:ELi、…至)孝一k:、:
済要発.訟甘.夢惑終
'9;;
済櫓vMPFCヰ-A".ゝ,、.ご照撃撃■
;済摘揖相葉一 致.i-if. Ly_Y,i
Stah1原図;■■
I
ILJJ
受容体作用別にみた抗うつ薬の副作用
有害事象の発現率(いずれかの群で5%以上発現)の比故
有害事象の種類FF油Fn:mRImt竿した慧R.L
受容体作用 副作用
●ムスカリン性アセチルコリン ロ渇、便秘、尿閉、認知・
受容体阻害 記憶障害
●ヒスタミン(Hl)受容体阻害 眠気、鎮静、体重増加
●アドレナリン( α1)受容体阻害血圧低下
評価対象(名)
男性
悪心
r
頭痛
不眠
下
●セロトニン(5-HT2) 不安、焦燥
●ノルアドレナリン 高血圧、頭痛、尿閉
r
唐
心停止
R
l5.9%
12.7%料
8.5%
R
迭
78.2%
12.3㌢
R
10.l%#
多汗
迭
R
9.1%.
疲労
迭
R
8.0!t
傾眠
嘔吐
昏睡、痘撃、不整脈、
R
28.1%料
途綯R
ロ渇
便秘
●ナトリウムチャンネル阻害
R
527
188
都2
澱縒R
めまい
●セロトニン(5-HT3) 悪心、唱吐
鉄#B
c"
害事象発現例数(%)
迭縒R
釘
R
絣R
射精遅延a
釘
4.2%
7.2㍍
5.1㍍+
R
5.3%
+p<0.oSHP<0,D1ヰ**P<0.001vs.escTtalopIlm,X2枚定、Kennedy,S
NaSSA
NaSSA: Noradrenaerg了c ancE Specific Serotonergic
AntTdepreSSant(ナツサ)
ノルアドレナリン作動性.特異的セロトニン作動性薬
受容体作用別にみた抗うつ薬の副作用
受容体作用 副作用
●ムスカリン性アセチルコリン ロ渇、便秘、尿閉、認知・
受容体阻害 記憶障害
●ヒスタミン(Hl)受容体阻害 眠気、鎮静、体重増加
●アドレナリン( α1)受容体阻害血圧低下
●セロトニン(5-HT2) 不安、焦燥
●セロトニン(5-HT3) 悪心、堰吐
●ノルアドレナリン 高血圧、頭痛、尿閉
●ナトリウムチャンネル阻害
昏睡、痘撃、不整脈、
心停止
13
\
-.-一一- _ _____
●基本的には、以上に述べた
特徴を念頭に置き選択していく
(DTCA、 SSRL SNRl、 NaSSAの違い
②選択の方法
珂作用 亊
5(. 2 ゙ノw
芹陪 症状
コ 器 豫r 起立性 低血圧
ネ B
リ
讐で 研性
各種モノアミン再取り込み阻害作用
●ラット脳シナプトソ-ムにおけるモノアミン取り込み阻害作用ー/'nvJ-fro)
SSRl
パロキ七 千ン 調
鍍汎ヲ防4ツ
tZlLトう
5H7
りン
十十
2
辻
+
++
十十 偖ネ
偖ネ
辻
ネ
ツ
十十
ツ
調
- 調
調イ
薬物
倍
+
儂A/5-HT
僭イ
5-HT
2.1
倍
h8hマク鍈
Y
x92
-
偖ネ
ツ
-
偖ネ
ツ
-
辻
倆
バロキセテン
貽ト」
R
7892
- 辻
十十 辻
- 調
ヤ
650【)0
田#
420ロD
81
セルトラリン
Has SA
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B
NIzb
横車
DA
S
3.8
SNRl
比率
比
鉄
160
#
c
鋳
鼎
3100〔l
11〔柑D
280
840
D
TB
十十
wFSBPガイドラインより引用一部改変
総合展晶付
各種抗うつ薬の肝代謝酵素阻害活性
●基本的には、以上に述べた
特徴を念頭に置き選択していく
●各種cYp活性に対する阻害作用
CYPIA2
$#b
CⅥ⊃2C9
H゙ネ
#$3
CYP2D6
u
モ4
B
++
●もう一つ考慮しなくてはいけないのが
薬物動態
バロキセテン
調
セルトラリ二ノ
Fluoxethe
++十
調
調イ
++
++
調
デユロキセテン
VenTafannE}
ミルクザピン
調
調
++
+
調イイ
++
調イ
偖ネ
ネ
+
++
ツ
+
調イ
+
調
調
+
+
米EZl捕耕匿革まIAPA)のガイドラインITreatrncnto的恥ti Nth PhTy Dq'血t Dk汁der rTL1-a Edit・onllよtJ扶持
14
I_-100
8ク7h8
リ8
H8ク7ネ4ネ5H7
6ツ
リ
.<E D 580 髄 .qS <60 )rヽ ー> i:40 ーゝ 宜20 也 毒o
時間(hr)
l
琵3-5健常男蛙被槙馨におけるアルプラゾラムの血
・にfフルポいのllFⅠeーshakerJC
′、ヽ/ アルプラゾラムと7}レポキサミンの投-I-}-.1証はそれぞれ4.O.EurJ⊂川nPharmacot46
1OOmxV一三一(い-r礼も凝n経年)935-391994
本日の話す内容
l
海)症例呈示 -/
胃腸症状対策
15
薬物の工夫が必要となる
例
●ssRl l錠1×夕にスルビリドを併用するQ
●将来的にスルビリドは減量中止にもっていく
スルビリドの効果
(うつ病性障害に対して、243名の精神科医のアンケートから)
●実際の処方例
どちらとも言えない無用:5.6%
最初:(DssRll錠1×夕
8.50'o盛衰蔽旗艶済馳ぬぬ
(診スルビリド(50)2錠2×朝、夕 2週間分処方
次回:①ssR12錠1×夕
②スルビリド(50) 2錠2×朝、夕 2週間分処方
次々回:①ssRI3錠 1Xタ
②スルビリド(50) 1錠1×朝 2-4週間分処方
有用である:85.9%
(金野汝、臨床精神薬理voLSNo.12.,2002から、園改変)
16
スルビリドの効果
漁祥久T■ 劔
イ
ド∵工㍉二 地I 略され壬か vat.SNo.12.,2D02から)
舶扱女■J F*EL特牛 も妃金銭-'■
q;米審/∼′L′■ 腰S(盟_一一 LrL粥3仁二十
t中州+ 稚祥耗那弼; ≒ 抜鑑分慾..■. 心∼'L 不実 押うつ朱争 ○ i2l
=N.
(金野滋、鴎床精神薬理
●アドヒアランスを高めること
アドヒアランスを高めるために、以下の事柄を
強調しておく
●薬の効果が得られるまで、通常は
2-4週間かかること
●症状が改善しても服薬を続ける必要があること
●薬を中断する前に処方した医師に相談
する必要があること
AmerZca ∩ PsychlatTllc AssDC]'atfon:
practlCe Guid Cline for the TTeatment Psych7atrk DIsorders
17
田常盤清問診票
記入 平成 年 月 日
以下は最近2週間の田常生活ついての質問です。下のかっこの中から量も当ては
まるものに○で囲んでください。
(1 )夜は良く眠れる。
(いつも、 ときどき、ほとんどない)
(2)食事はおいしく食べることが出来る。
(いつも、ときどき、ほとんどない)
(3)人の話がわずらわしい。
(いつも、 ときどき、ほとんどない)
(4)日常生活は規則正しい。
(いつも、 ときどき、ほとんどない)
(5)外出するのはおっくうだ。
(いつも、 ときどき、ほとんどない)
(6)人に会うのはおっくうだ。
(いつも、 ときどき、ほとんどない)
(7)テレビは興味を持って見ることが出来る。
(いつも、 ときどき、ほとんどない)
(8)本や雑誌、新聞が興味を持って読めるD
(いつも、 ときどき、ほとんどない)
(9)趣味や散歩など楽しいことがある。
(いつも、 ときどき、ほとんどない)
(10)こころに余裕がある。
(いつも、 ときどき、ほとんどない)
1, うつ病の治療について正しいのはどれか。
a 軽症でも薬物療法は不可欠である。
b 軽症/中等症単極性うつ病の薬物療法は SSRI または SNRI で開始する。
c うつ病は寛解したら直ちに抗うつ薬を中止するべきである。
2, うつ病の薬物療法について誤っているものはどれか。
a 三環系抗うつ薬は副作用が少ないので第一選択である。
b 抗うつ薬は効果を認めたら速やかに中止するべきである。
c 抗うつ薬使用時は身体疾患の治療薬との薬物相互作用に注意するべきで
ある。
d 抗うつ薬投与後 1~2 週間は副作用の方が先に出現しやすい。
e 抗うつ薬は睡眠薬や抗不安薬と併用しない。
1, b
2, a, b, e
分類
薬価収載年月
商品名(メーカー名)
用法 回/日
SSRI
SSRI
2011年7月
2006年6月
うつ病・うつ状態
2000年11月
1999年5月
ルボックス錠 アステラス(株)、デプロ
メール錠 Meiji Seikaファルマ(株)
1回/日夕食後
2回/日
100mg(100mg)
20-40mg(40mg):うつ病・うつ状態
150mg(150mg)
25mg錠:\114.6, 50mg錠:\200.7
5mg錠:\65.5, 10mg錠:\114.8, 20mg錠: 25mg錠:\42.3, 50mg錠:\73.6, 75mg錠:
\201.3
\102.1
うつ病・うつ状態、パニック障害
うつ病・うつ状態、パニック障害、強迫性 うつ病・うつ状態、強迫性障害、社会不安
障害、 社会不安障害
障害
効能効果
主に肝代謝酵素CYP2C19で代謝され、
体内動態(主な代謝経路 CYP2D6およびCYP3A4も関与。
腎・肝など)
SSRI
パキシル錠 グラクス・スミスクライン
(株)
レクサプロ錠 持田製薬(株)、田辺三菱 ジェイゾロフト錠 ファイザー(株)
製薬(株)、プロモーション提携 吉富薬
品(株)
1回/日夕食後
1回/日
用量(最大用量) mg/日 10mg (20mg)
10mg錠:\212
規格単位・薬価
SSRI
肝代謝酵素CYP2C19, CYP2C9, CYP2B6 主に肝代謝酵素CYP2D6で代謝される。 肝代謝酵素CYP2D6が関与している。ま
また、CYP2D6の阻害作用をもつ。
およびCYP3A4等で代謝される。
た、CYP1A2, CYP3A4, CYP2D6,
CYP2C19を阻害し、特にCYP1A2の阻害
は強い。
t 1/2・Cmax
約38時間
約23~24時間
約15時間
約9~14時間
警告
なし
なし
あり
なし
禁忌
本剤の成分に対して過敏症の既往歴の
ある患者。MAO阻害剤を投与中あるいは
投与中止後14日間以内の患者。ピモジド
を投与中の患者。
本剤の成分に対して過敏症の既往歴の
ある患者。MAO阻害剤を投与中あるいは
投与中止後14日間以内の患者。ピモジド
を投与中の患者。
本剤の成分に対して過敏症の既往歴の
ある患者。MAO阻害剤を投与中あるいは
投与中止後14日間以内の患者。ピモジド
を投与中の患者。
本剤の成分に対して過敏症の既往歴の
ある患者。MAO阻害剤を投与中の患者。
チオリダジン、ピモジド、チザニジン塩酸
塩、ラメルテオンを投与中の患者。
MAO阻害剤セレギリン塩酸塩、ピモジド
など
MAO阻害剤セレギリン塩酸塩、ピモジド
など
MAO阻害剤セレギリン塩酸塩、ピモジド
など
MAO阻害剤セレギリン塩酸塩、チオリダ
ジン、ピモジド、チザニジン塩酸塩、ラメ
ルテオンなど
CmaxおよびAUCには有意な影響なし
Cmaxで有意な上昇が見られたが、AUC, 薬物動態学的パラメータには有意な影響 薬物動態学的パラメータには有意な影響
なし
なし
Tmaxおよびt1/2には有意な影響なし
眠気、めまい等があらわれることがある
ので、自動車の運転等危険を伴う機械を
操作する際は十分注意させること。投与
を中止する場合には、突然の中止を避
け、患者の状態を観察しながら徐々に減
量することなど。
眠気、めまい等があらわれることがある
ので、自動車の運転等危険を伴う機械を
操作する際は十分注意させること。投与
を中止する場合には、突然の中止を避
け、患者の状態を観察しながら徐々に減
量することなど。
主な相互作用
食事の影響
服薬指導上の注意
眠気、めまい等があらわれることがある
ので、自動車の運転等危険を伴う機械を
操作する際は十分注意させること。減量
または投与の中止に際しては、以下の点
に注意すること。1)突然の中止をさけるこ
と。投与を中止する際は、患者の状態を
見ながら数週間又は数ヶ月かけて徐々
減量すること。2)減量又は中止する際に
は5mg錠の使用も考慮することなど。
眠気、意識レベルの低下・意識消失等の
意識障害が起こることがあるので、自動
車の運転等危険を伴う機器の操作に従
事させないように注意すること。投与を中
止する場合には徐々に減量するなど慎
重に行うことなど。
各薬剤の添付文書より抜粋し作成した。 (福岡市薬剤師会学術研修委員作成、2011年11月)