バンドーテクニカルレポート(BTR) No.5 2001年2月

バ ン ドー テクニカル レポ ー ト (BTR)
No.52001年 2月
目
次
巻 頭 言
「バンドー テクニカルレポー ト」第 5号 刊行にあたって ……………………………………………………
専務取締役 池 村 征 四 自
F
1
研 究論文
昇率型熱転写方式 によるマ ッ ト調受像紙用白色粉体塗料 の開発 ………………………………………… 2
新居 俊男
エ ンジ ン補機 ベ ル ト駆動系 の動的挙動 シ ミュ レー シ ョン
―ベ ル ト縦振動予測 ― ……… ……… … ………
高橋
弘好 /城 戸
隆一/永 谷 修 一/大 飼
雅弘
短繊維強化 ゴムのアブレシブ摩耗 と力学的性質の相関 ………………………………
法明/福 永
CAEに
よる大型 フレクスベ ルベ ル トの設計 ・ 評価手法 の 開発 …………… ……………………… …… 22
正俊
藤中
健 一 /内 山
14
和田
吉隆
リサイクル cF強 化ナイロ ン46の 疲労 き裂進展特性
福永
久雄
乾式 CVTベ ル ト用樹脂部材 の 開発 ……… …………………… ……… …………………………………… 36
野 中 敬 三 /佐 藤 弘幸
技術 資料
磁気粘性流体 の評価 ……………………… ………………………………… ………… ……… … …… ……… 43
畑 克彦 /荒 木 仲介
節電 タイプ伝動 ベ ル トの 開発 ………… … ………………
松尾 圭 一 郎
特 許・実 用 新 案 登 録 一 覧
(1999年 9月
45
∼2000年 9月 )… … … …
47
新製品紹介
イ ンクジェ ッ ト印刷 が可能 な時計文字盤
56
トビックス
移動展示車 のご紹介 … …… ………………… …
新型 デ ィー ゼルエ ンジンにサ ーベ ンタイ ン ドライブベ ル ト、 オー トテ ンシ ョナ、
一 方向 クラ ッチ 内蔵 プー リが採用 ……… … ……
¨¨ 58
ビオ トー プづ くりに防水 シー トが 活躍 …… ………………………………………………… … ……………59
ホ ー ムペー ジに伝動 ベ ル ト設計支援 のペー ジをオー プ ン … …………… ………… … …………… ………59
環境管理 の 国際規格 IS014001の 認証範囲拡大 ………
BANDO TECHNICAL REPORT(BTR)
No.5 (February,2001)
CONTENTS
Executive Managing Director's Message
Scishiro IKEMURA
Executive Managing Dircctor
REPORTS
Development of Whne POwdery Coalng for a MatJike Receiving Sheet According
to a Subllmation‐ Type Thermal Transfer Method … ……… … … …… … … ……… ……………… …
Toshio ARAI
… … 2
Dynamic Behavior Simulation of Ben Drive System for Auxi‖ ary Machines of
an Automotive Engine
――Predlction of Longitudinal Vibrat on on VLribbed Belts― ―
HIoyoshl TAKAHASH1/R17uthl KIDO/Syuた H NACAYA/Masah■ oINUKAI
The Relationships Between Specllc Wear Rates Concerning Abrasive Wear Condition
and Mechanical Properties of Short Fiber Reinforced Rubber Composites
…… … ……… … 14
¨… … …
Noriaki lVADA//Kenichi FUKUNACA//Yoshitaka UCHIYAMA
The Development of a Method,Using CAE,forthe Design and Evalualon of Large size
Flexowe‖ Bening
¨ …
…… …… … …… …
¨
¨
¨¨
¨¨¨¨¨ ¨ ¨¨… 22
Masatoshi FUJINAKA
Characteristics ofthe Grov囃 h of Fatigue Cracks in Recycled CF Reinforced PA 46
Hisao FUKUNACA
Design of Resin Materialfor Dry CVT Bens …
………
……
…… …
… … ……… 29
…
…
… ……… 36
Keizou NONAKA/Hiroyuki sATO
TECHNICAL LEπ ERS
The Evaluation of a Magnetorheological Fluid
¨¨¨¨¨¨¨ ―¨
…… …
… …
… ……… 43
Katsuhiko HATA/Shinsuke ARAKl
Economical V Ben…
… …… … ……… ………… ……… …
… … … … … …… …
45
KeHchiro MATSU0
PATENTS… ………………………………………………………………………………………………… 47
NEW PRODuCTS… ……………………………………………………………………………………56
TOPICS… …………………………………………………………………………………………………… 58
巻 頭 言
「バン ドー テクニカルレポー ト」第 5号 刊行にあたって
征 四 郎
専務取締役 池 村
平素 は当社の製品、技術、サ ービス等 に対 し格別 のおり│き 立てを賜 り、心 より厚 くお礼 申 し上げます。
今年 はい よい よ 21世 紀幕明けの年 とな りました。 20世 紀 には数多 くの科学 や技術の 目覚 ましい発展があ りま
したが、その一 方ではそれ らを利用 した戦争 も弓│き 起 こ しました。また、これ らの科学や技術 の発展が 、人類 にとつ
て必ず しも将来の幸福 を保証す るものでないことも明 らかになってい ます。特 に地球温暖化や環境破壊 の面 では、こ
れ までに確立 した技術 を否定 しなければならない問題 も数多 く出て きています。
近年 「 IT革 命Jと いわれるほどの1青 報技術 の進歩 によつて、従来の ビジ ネスモデルのみならず、研究開発 の場
にお いて も、その活用 による大 幅な スピー ドアップが可能 とな りました。今後 もこの ITの 活用が研究開発 の成果に
大 きく影響す ることと思 われ ます。
今回 も 6件 の論文 を掲載 いた しました。いずれ も で きるか ぎり ITを 活用 し、環境問題 の解決にわず かなが らで
も寄与 ので きるテーマ を選定 いた しました。
ぜ ひご高覧 いただき、ご意見 ご助言 を賜る ことがで きましたら幸 いです。
今後 とも新技術、新製品の開発 に全社 をあげて取 り組 んでまい る所存 ですので、よろ しくお願 い 中 し上げます。
Executive Managing Director's Message
First and foremOst,I、 vould likc to extend cordial grcctings to cvcryOnc and cxtcnd my thanks for your loyal
vn ofthe 21st century The century
support of our products,tcchnology and scrviccs This ycar ushcrs in the da、
gone by was rich in scicntiflc and technological dcvelopment but,unfortunately, it must be admitted that those
advanccs、 vCrC also used in the prosccution of、 vars Additionally,it has bccomc clcar that many of thcsc sciCntiflc
and tcchnological devclopments havc not ncccssarily guarantced the fllture happiness of mankind
ln particular,
thcrc arc a numbcr of cstablishcd tcchnologics that havc had to bc rcJcctCd duc to thcir promotion of global
、
varming and thcir negativc effects on thc cnvironment
ln recent ycars thc rcvolution in information tcchnology has cnablcd thc spccding up of a largc numbcr of
proccsscs
dcvelopment
This has had a dramatic cffcct on traditional busincss modcls as、
lt can bc cxpcctcd that in thc futurc information tcchnology、
vcll as on the area of research and
vill continuc to contributc grcatly to
rcscarch and dcve10pmcnt c■Orts
This edition of thc Bando Tcchnical Rcport contains six research papers
The themes for an six Of the papcrs
rclatc to ways which, utilizing thc po、 ver of infOrmation tcchnology, 、
vill contributc to solving cnvironmental
problcms Your opinions and advice rcgarding this edition will bc greatly apprcciated
ln thc coming ycars 、
vc 、
V■ l COntinuc, from top to bottom throughout the company, to strivc to crcatc ne、
products and ncw tcchnologics ln closing,I、
v
vould likc to again cxprcss my gratitudc to all
4欄 忽ゃ″
ScishirO Ikcmura
Exccutiveヽ 4anaging DirectOr
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
論
昇華型熱転写方式 によるマ ッ ト調 受像紙用
白色粉体塗料 の 日
Development of White Powdery Coating for a Mat‐ like Receiving Sheet
According to a Subiimation‐ Type Therma:Transfer Method
新居 俊男
*
Toshio ARAI
Whitc po、 vdcry coating for a mat‐ likc rccciving shectis a product、 vhich applics toncr dcsign tcchnology
A mat― likc rccciving sheet according to a sublimation‐
type thermal transfcr mcthod is in thc category of fll‖
color print mcdia products、 vhich are formcd by electrophotography thc melt―
type therinal transfcr mcthod, ink
jets,pictrography,etc
At present, the commercialized receiving shcct according to a sublimation―
glossy grade only and is high―
type thcrmal transfcr mcthod is
priccd, bccausc it is preparcd by a coating proccss containing solvent and is
multiayered lt sho、 vs the Same propertics for phOtOgraphs butit docs not yicld clearly printed charactcrs
Thcrcforc,、ve have studicd、 vhite po、 vdcry coating for a mat― likc rcceiving sheet,according to a sublimation―
type thermal transfer method,which is、 vithout gloss yct still yields clearly printcd charactcrs at a lo、
1緒
よ り、染料 が
lllし
v pricc
、 この リボ ンと重 ね合 わ され た受
'「 IA写 され る。
像紙 11へ 画 像が
術 を応用 した製 品であ る。
昇華性 染本1は 、昇率 して受像紙表面 の染 十1受 容 層へ
浸 透す るため、染料 の受容 機 能 の無 い普 j]紙 で は 、両
昇華型熱転写 方式 に よる受像紙 は、電 子写真 、溶融
型 熱li写 、 イ ンクジェ ッ ト、 ピ ク トロ グラフ イー等 か
像 を形 成す る こ とが 出来 な い。従 つて、この 方式 で は 、
昇華性 染 料 をすみや か に浸透 させ 、 か つ 、染料 を保持
ら形成 され る フルカラー市場 での プ リン トメデ ィアの
す る機 能 を持 った特 殊 コー テ イング され た専 用紙 が必
マ ッ ト調受像紙 用 自色粉体 塗料 は 、 トナ ーの 設計技
部 であ る。
現 rl、 市販 されて い る昇華型熱転写 方式 に よる受 像
は
紙 、光沢 グ レー ドのみで 、高価 であ る。 これ は、溶
剤 を含 む コー ト法 に よ り作 られ 、 多層構 l「 に よるため
であ る。 それ は 、写真 画 質 の点 で は 、同様 の特性 を示
す が 、文字部 にお い ては不鮮 明 で あ る。
そ こで 、我 々は、光沢 が な く、 しか も文字部が鮮 明
で 、安 価 な昇 幸型熱転写 方式 に よるマ ッ ト調受 像紙 用
自色粉体 塗料 につ い て研 究 を行 った。
メ11に 、熱転 写方式 の構 成 と昇華 ll l、 溶融型 の特徴
を示 す。熱転 写 方式 とは 、図 1に 示す よ うに、画像 や文
字 を形 成 す る染 劇 、 又 は イ ン ク を リボ ン と呼 ば れ る
フ ィルムベ ース に塗布 した もの を、裏 llか らサ ーマ ル
ヘ ッ ドと呼 ばれ る熱源 で加 熱 して、染十 の昇華 あ るい
は イ ンクの 浴融 に よ り、受 像紙 へ 転 写 させ る方式 で あ
る。
昇率 型 とは 、画 像 を形成す るための イ ンクに昇 華性
染料 を用 い る方式 であ る。この方式 で は、図 1に 示 す よ
うに、サ ーマ ルヘ ッ ドを300∼ 500℃ に加 熱 す る こ とに
要 とな る。
画像 は 、
昇華性 染料 の浸透濃 度 に よ り表現 され るが 、
階調表現 に優 れ 、銀塩写真 に最 も近 い方式 で あ る。 そ
の 反面 、輪 郭部分 が ぼや けて、鮮 り│さ を必 要 とす る 文
字 には向か な い。
溶融型 とは 、文字 や画 像 を形 成す るため の イ ン クと
して、熱 で溶融す る ワ ックス等 に代表 され る溶融 イ ン
クを用 い る方式 であ る。この方式 で は 、図 1に 示す よ う
に、サ ーマ ルヘ ッ ドを loOヽ 200℃ に加 熱 す る こ とに よ
り、 イ ンクが ,7,融 し、 この リボ ンと重 ね合 わせ た受 像
紙側 へ 画像が転写 され る。
溶融 イ ン クは溶融 して 、受 像紙 の I■ 凸表面 へ IJイ iす
るため 、普通紙 で も文字 や画 像 を形成す る こ とが ll来
るが 、表面が 711型 性 を持 つ 凹凸 の 少 ない市 販 の昇 ■専
用紙 で は、文字 や画像 を形 成す る こ とが 出来 ない。従 っ
て、受 像紙 と しては、離型性 が低 く、適 度 なPII凸 衣面
を持 った コーテ ィング紙 、または普通紙が必要 で あ る。
画像 の形 成 は イ ンクの ドッ トの 集 ま りに よ り衣 とさ
'り
れ るため 、鮮 明 さを要求 され る 文字 には適 合 した 方式
で あ るが 、写真 │‖ 質の 点 で は劣 る。
*中 央研 究所
製 品1開 発部
BANDO TECHNICAL REPORT No5′
2001
図 2に 、自色粉体 塗料 か らな る受像紙 の イ メージ図
2実
を示 す。本研 究 の 自色 lnN体 塗料 は、そ の 表面 で は溶融
イ ンク を付 着 させ る機 能 を持 ちなが ら、昇 華性 染料 を
21粉 体塗料 の作 製
浸透 、保持 し且 つ イ ンク リボ ン との離型性 を兼 ね備 え
て い る点 に特徴 があ る。この粉体 塗料 を普通紙 に塗工 、
定着 させ る こ とに よ り、受像 紙 を得 る こ とが 出来 る。
市 販 され てい る昇華型専 用紙 は 、図3に 示す よ うに、
溶剤 に溶 か した液 を数種 類 、 コーテ ィ ン グす る方式 に
よ り形 成 され て い る。 それ は 、塗工 層 それぞれ に機
能 を持 たせ てい るためであ るが 、何層 も重 ね る こ とで
製造 上 コス ト高 とな り、更 には 、溶剤 を使 用せ ざる を
得 ない こ とか ら、環境 上 の 問題 も懸 念 され て い る。
験
方
法
粉 体塗料 の主要 成分 で あ るベ ース樹脂 と しては、先
ず 、昇 華性 染料 の浸 透性 を考慮 して選択 した。昇華性
染料 を浸 透 させ る にはサ ーマ ルヘ ッ ドの 熱 に よ り、受
容層 を軟 化 させ 、 日つ 、受容 層 は昇華性 染料 と相溶性
の高 い こ とが望 まれ る。従 って 、ベ ース樹脂 と しては、
この様 な機 能 を持 ち、 しか も、溶融混 練 法 で粉体 化可
能 な もの を選定 した。
ベ ー ス樹 脂及 びそ の他配合剤 を ミキサ ー を用 い て混
これ らの 問題点 を解 決す るため に、独 自の発想 に基
合 し、溶融混練機 にて溶融 させ なが ら混練 を行 った。次
い で 、粗砕機 及 び粉 砕機 を用 い て 10 μm前 後 に、細 か
づ く白色粉体塗料 の研 究 に よ り、単層 の粉体 塗装 に よ
く粉砕 し、分級機 にて所 定 の粒 度 に調整 した。 この様
るマ ッ ト調受像紙 の 開発 に成功 した。
に して得 られ た粉 体 に シ リカ等 の無機 微粒子 を混合撹
拌 し、粉 体 の表面 に まぶす こ とに よ り、 自色粉体 塗料
を作 製 した。
離型層
受容層
基材 :受 像紙
中間層
熱転写 方式 の構 成
合成紙
サーマルヘ ッド
裏面層
図 3 昇華型専用受像紙 (溶 剤塗工 紙)の 構成
専用受像紙
22受 像紙の作製
昇華型熱転写 方式 の機構
図4に 、静電塗工 方法 の概略 を示す。静電 スプレー
方式 にて粉体塗料 を普通紙 に塗布 し、熱 ロール定着機
を通 して、熱 と圧力 により白色 粉体塗料 を溶融 させな
が ら、普通紙 に定着 させてマ ッ ト調受像紙 を作製 した。
レヘ ッド
サーマ′
普通紙
溶融型 熱転 写方式 の機構
図
1
/:ヽ
:ヽ
熱転 写方式 の構 成 と昇華型 、溶融型 の特 徴
イ
′
静電塗 工 時
│
`
熱 ロール定着
静 電 ス プ レー方式
体 塗料層
図
4
受像紙 の製法
普通紙
粉体 塗料層
図 2 受像紙 の構 成
BANDO TECHNICAL REPORT N0 572001
233溶 融 ワックスインクの付着性評価
23受 像紙 の評価方 法
231昇
華性 染料 の浸 透性 評価
昇華性染料 のlFi透 性 は、昇華性 染料 が どれ だけ浸透
したか、す なわ ち、染料濃 度 に依 存 す る。従 って 、イエ
ロー (Y)、 マゼ ン タ (M)、 シア ン (c)、 プ ラ ック (Bk)
各色 の ソ リ ッ ドパ ター ンの画像濃 度 をマ クベ ス濃 度計
RD 914(Adivision of Kollmorgcn Corp製 )を 用 い て泄l
定す る こ とに よ り、画像 濃度 の濃 さを各 色共 ≧ 155を
目標値 と して、評価 を行 った。
さ らに、画 像 を形 成 した受像紙 をエ ポ キ シ樹 脂 で包
埋 し、 ミク ロ トームで 断面 をカ ッ トした試験 片 を光 学
付着性 の評価 についてはプリンター試作機 を用 いて
行 った。各種 の溶融 ワックス イ ンクを使用 した受像紙
に、イ ンク ドットパ ターンを形成 させ試験片 を作製 し
た。付着性 の悪 い場合 は、 ドッ トが欠けた状 態 になる
ことか ら、 ビデオマ イクロスコープによ り、 ドッ トの
欠けを目視で評価 した。図 5に ドッ トの評価方法 を示
す。
評価 の基準は、ドッ トの欠けが 目立たない場合 を〇、
一部 ドッ トの欠けが 目立 つ場合 を△ 、付着量が少な く
ドッ トが さい場合 を × とした。
/1ヽ
顕微 鏡 で観察 し、色 の違 い か ら、昇華性染料 の浸 透 の
深 さを測 定 した。
232熱
転 写時 の イ ンク リボ ン との離型性評価
イ ンク リボ ン との離 型性 につ い て は、プ リ ンター試
作 機 を用 い て評価 を行 った。離型性 の悪 い受像紙 は、特
に全面 に3色 を重 ね合 わせ た際 に、イ ンク リボ ンには り
つ い て しま う とい う現象 が発 生 す る。 また、 は りつ き
図5
ドツ トの評価方法
が ひ ど くな い場合 で も、 一 部 、受像紙 が イ ン ク リボ ン
3結
側 へ 取 られ るので 、画像 の は ぎと られた部分 が あ るか
な いか で 、容易 に判定 が可能 で あ る。
最 終 配合 に近 づ くと、画像 部分 の評価 だ けで は判定
に有 意差 が な くな って きた ので 、熱転 写 時 の音 の評価
果
と
考
察
31昇 華性染料の受容機能付与の検討
も行 った。
評価 の基準 は、画像 、バ リバ リ音共 に問題 ない場合
表 1に 、検討 したベース樹脂 の評価結果 を示す。表
1の 結果 か ら、
酸価 の高 い ポリエ ステル樹脂及 び塩 ビ/
酢 ビ共重合体樹脂 は転写濃度が高 いが、酸価の低 いス
を〇 、画像 は問題 ない が バ リバ リ音 がす る場 合 を△ 、画
像 欠 陥あ るい は、 イ ン ク リボ ン との融 着 が発 生 す る場
チ レン/ア クリル共重合体樹脂 は転写濃度が低 いこと
がわかる。 また、離型性 については、塩 ビ/酢 ビ共重
合 を × と した。
合体樹脂及 びスチ レン/ア クリル共重合体樹脂が有効
であ り、ポリエ ステ ル樹脂 ではイ ンクリボ ンとの融 着
表
1
ベー ス樹脂 の検討結果
聰⑩
溶融 開始
温度 (℃ )
(mgKOH/g)
スチレンアクリ
ルA
≦ 03
90
スチレン
ルB
アクリ
1030
≦ 03
90
940
≦ 03
90
1010
11∼ 15
90
樹脂種
特徴
´
0
580
Aの 高架橋 620
スチレンアクリルc 低分子多 い 570
ステレンアクリルD
590
酸価 あ り
゜
エステルA
ホリ
架橋 タイプ
酸価
゜
ホ リエステルD
価
酸し
、
大な
゜
ホ り琢 テルc
架橋 タイプ
酸価大 きい
線
゜
ホ リエステルB
線状、酸価
あり
`
・
ヒ
ヒ
塩 酢
低重合度
530
675
538
800
650
964
SP値 :Solubilty paramctcr δ(ca1/cm3)ν
5′
2001
2
な し
転写 濃度
1)
10∼ 11
660
BANDO TECHNICAL REPORT N。
SP l直
Y:イ エロ
・ ンタ
M:マ セ
143
225
C:シ アン
インクフィルム融 着
180
○
170
○
141
175
○
149
161
○
247
247
△
10∼ 11
評価できず:イ ンクリボンとの融着
激しい。画像濃度は各色 20以 上
×
10^-11
145
×
10^-11
評価できず:イ ンクリボンとの融着
激 しい。画像濃度は各色 20以 上
×
232
○(黄 変)
94-97
が見 られた。これは、昇華性 染料 で は、図 6に 示 す よ う
N=C
`
ヽ、
に、誘電分極 した分子構 造 を してお り、図 7に 示 した
2こ
う
[拒 編
I構 言
11:fi育 :4懲 :iZ免 言
Pを
らに、これ らの系 では、図 8に 示す ように、染料 の浸透
性 にお い て も効果が認 め られ た。
スチ レン/ア ク リル共重 合体樹 脂で は 、イ ン クリボ
//
N=C
R
C=CH―
く :〉
(
C H2P h
イエロー :ス チ リル系 イエロー色素
ンとの 期[型 性 は良好 であ るが転 写濃度 が低 い。これ は、
スチ レン成分 の 比率が半 分 以上 占め て い るため 、 ポ リ
O N H2
0CH3
/
エ ステ ル樹 脂 に比較 して極性 基 が少 な く、染料 の浸 透
表 1の 結 果 か ら、昇華性 染料 の浸透性 及び イ ンク リ
H
︱1 0
== 0
性 が劣 ったため と考 え られ る。
ボ ンの ll型 性 の面 で 、塩 ビ/酢 ビ共重 合体樹 脂 が良好
であ ったが 、加 #:に よる黄 変 と粉 砕性 が悪 い こ と、 ま
―
マゼ ンタ :ア ン トラキ ノ ン系 マゼ ンタ色素
た、 ダ イオキ シ ンに よる環境 面 の 問題 が考 え られ るた
め 、塩 ビ/酢 ビ共重合体樹 脂 と同程度 の浸透性 を示す
CONHCH3
Rl
N(
桑
1
0= 0=N― o―
lをi[漁:う │:↑ :iI;;夕 :「
X
ヽ Hと ポ リエ ステル樹 脂 に近似 して い る こ とか ら、熱
転 写時 に イ ンク リボ ンとの融 着現 象が 見 られ た。
R2
X=H、 C H3
しか しなが ら、 ポ リエ ステル樹 脂 の種類 に よつて 、
'Ii糟
これは、
インクリボ ンとの融着 にli度 の差が見られた。
その架橋構造 に依存す る と考 えられ 、線状 ポ リエ ステ
ル樹脂 よりも、架橋 ポ リエ ステル樹脂 をベ ースに他 の
∝
l点 lし
し凛し
重113
び
∝
シァン :イ ン ドアニ リン系 シア ン色素
図 6 昇華性染料 の代表的な分子構造 "
(C H2 FH)K (C H2 ICH)‖
Ci
塩 ビ/酢 ビ共重合体樹 脂
スチ レン/ア ク リル共重 合体樹 脂
アル コー ル 成分
酸 成分
C00H
H― OR-0-〈
く
,I∫ :OH
B
二
〉-0-RO― H
上 記 タ イ プの ア ル コー ル
トリメ リ ッ ト酸
酸
H
H
ヵ
O
O
︲
∞
F
︲∞ル
︿
U
Y
r
ポ リ エ ス テ ル 樹 脂
A
C00 CH3
Ho― O-0-oH
C H3
テ レフタル酸 ビスフェノールA等 の芳香族 ジ
オール、脂肪族 ジオール、多価 アル コール
図 7 ベ ース樹 脂 の分子構 造
BANDO TECHNICAL REPORT No5′
2001
添加剤 を併用することにより、 イ ンクリボ ンとの離型
性 を向上 させる検討 を行 うこ ととした。
32イ
ンク リボ ン との離型性 向上 の検 討
昇華性染料 を含有す る イ ン ク リボ ンと受像紙 は、基
本 的 には同様 の材料 が用 い られ るので 、熱転写 時 に イ
ン ク リボ ン との融着現象 が発生 す る。従 って 、ベ ー ス
×
600
20′
`m
図 8 光学顕微 鏡 に よる昇華性染料 の浸 透性 評価
昇華染料
樹脂 の選定 にお い ては 、架橋構 造 を有 し、 リボ ンフ ィ
ル ム との融 着 の少 な い樹 脂 を選択 した。 この選定 した
:M(マ ゼ ン タ
浸透深 さ :10∼
)
13ミ
タロン
ベ ース樹 脂 を基 に他 の 添加材 料 との併用 で離 型性 の 向
上 につ い て検討 を行 った。
その結 果 、イ ンク リボ ン と接 触 す る受像 紙 の最 表面
に存在 す る シ リカに離 型機 能 を付 与す るため に、疎 水
化 シ リカで受像紙表 面 を覆 う こ とに よ り、 イ ンク リボ
ンとの離型性 を向上 させ る こ とが 出来 た。この場 合 、表
2に 示 す よ うに、 シ リカの添加量 の好適範 囲 と して は、
6∼ 8PHRで あ る。 しか しなが ら、図 9に 示す ように、
シ リカの被 覆 には欠落箇 所 が 見 られ る。 そ の ため 、離
型性 を補 う手段 と して、 イ ン ク リボ ン との離型性 に優
れ るス チ レン/ア ク リル共重 合体樹 脂 を用 い て 、図 10
に示 す TEM観 察 に見 られ る よ うに、ポ リエ ス テル樹 脂
と海 島構 造 を形 成 させ る こ とに よ り、 イ ンク リボ ン と
受像紙 間 の接 触面積 を減 少 させ る策 を とった。
図 11に 、ポ リエ ス テ ル樹 脂 の比率 と転写濃 度及 び離
塗工紙表面
倍率 :10000倍
図9
定着前 の Jk体 塗料粒子
倍率 :5000倍
l・
SEM観 察 に よる シ リカの付着状 態
型性 との 関係 を示 す。 この結 果 か ら、 ポ リエ ス テ ル樹
脂 とスチ レンア ク リル共重 合樹 脂 の比 率 と して は、画
像濃 度 、 イ ン ク リボ ンとの離 型性 の評価 が ○ となるポ
リエ ス テ ル樹 脂 :ス チ レンア ク リル共重 合樹 脂 が ,1と
な る比 率 を選択 した。
これ らの結 果 よ り、粉体 塗料 に昇華性 染料 を浸透 さ
せ る機 能 を維持 しなが ら、 イ ン ク リボ ンとの 離型性 を
向上 させ る こ とが 出来 た。
33溶 融 ワ ックス イ ンクの付 着性 向上 の検 討
文字部 の鮮 明 さの改 良 にあた って は、制約 条件 と し
て、 ベ ース樹 脂 は変更 しない 、 また、他 の材料 につ い
て も大 幅 な変更 は出来 な い こ とか ら、受像紙 の最 表面
層 を支 配す る シ リカに着 目 した。
まず 、昇華 型受像 紙用 と して完成 させ た配 合 を用 い
て、溶融 ワ ックス イ ンクの付 着度 合 い を調 べ た結 果 、溶
融 ワ ックス イ ンクは、受像 紙表面 に付 着 す る こ とが わ
表2
HMDS表 面処理 シ リカの添加量 と離型性 の 関係
添加 量
離 型 性 評 (面
゛
へ ス100PHR
画像 欠 陥
他 の不具合
総合評価
1
2 PHR
×
・レ
スフ
時、詰 まる
×
2
4 PHR
○ ∼△
な し
△
3
6 PHR
○
な し
○
4
8 PHR
○
な し
〇
5
10PHR
○
紙 へ の定着不 良
×
BANDO TECHNICAL REPORT N05′ 2001
図 10 TEM観 察 による混練物での配合剤の分散
(倍 率 10000倍 )
か った。従 って 、次 の ステ ップ と して、 イ ン ク ドッ ト
を真 円 に近 づ け るための改 良 を行 った。
表 3に 各種 の表面処理 された シ リカの特性 と性 能 の
関係 、図 13に は シ リカ種 と性 能 の 関係 を示す 。
表 3の 結 果 か ら、溶融 イ ンクの付 4Y11■ の 点で は、表
面処理 されて い な い シ リカ (一 般 に親水性 シ リカ と呼
称 され る)や ジ メチ ル ジ ク ロロ シラ ン (DMDS)で 処理
された シ リカが ヘ キサ メチ ル ジシラサ ン (HMDS)で 処
理 され た シ リカに比 べ て良好 な傾向が 見 られた。 しか
し、HMDSで 処理 され た シ リカで も比 衣面積 が小 さ く、
か つ 、粒 径が大 き く、分布 が プ ロー ドな場 合 、付 着性
表
3
シ リカ種 (疎 水 化処理剤 、及 び比 表面積 )の 特性 値
と性 能 の関係
・ン
ホ
BET
溶融 インク インタリ
疎水化
特徴
との
l次 粒子径 処理剤 比表面積 ll着 .Tmi
シ リカ
種類
(nm)
(m2′
プランク
A
g)
離 型性
目視
HMDS
200± 30
△
O
な し
200± 25
〇
×
B
15
HMDS
120■ 20
△
○
C
13
DMDS
170± 30
○
△
DS
16
HMDS
140± 30
○
○
が良好 であ る こ とが わか った。
一 方 、親水性 シリカや DMDSで 処理 された シ リカを
用 い た場 合 は、 イ ン クリボ ン との離型性 を悪 化 させ る
こ とが わか った。HMDSで 処理 された シ リカを用 い た
場 合 には 、 イ ンク リボ ン との離型性 の 点 で 、特 に問題
となる こ とはなか った。
これ らの結 果 よ り、HMDSで 処理 した シ リカ を用 い
る こ とに よ り、溶融 ワ ックス イ ン クの ドッ トの 欠けが
日立 ちに くくな り文字部 の鮮 明 さを改 良 出来 た。 これ
は 、上 記 した対策 に よ り、 シ リカ層 中へ の 溶融 ワ ック
水性
F'iれ
│
‐
HMDS
一
評価 ×
洛融 インク付着
インクリボ ンとの
日 lll l:11
/t型 性評価
疎水化処理剤 の効果
-1'飛 r
i―
証型ll
―{Ⅲ Ⅲ 諄融仕十
―
5()
65
75
―
82
―
―
88
△
…
94
97
…△
14
雌稚
100
H
雌
人
理
禁
HMDS処 理 シリカの粒径 と分布の影響
ポ リエステ ルの1し 平:(wt%,
図
│
DMDS
.I価 △
銹輻]
ス イ ンクの浸透性が 向上 した ことに よる と考 え られ る。
評 nt O
ポ リ エ ス テ ル 樹 脂 /ス チ レ ン ア ク リ ル 共 重 合
図
13
シ リカ種 と性 能 の 関係
樹 脂 の比率 と転写濃 度 及 び離型性 との 関係
■■□
染料 の拡散 に よ り、濃 淡 を表現 す る昇華性 染料
□
ドッ ト数 に よ り、濃 淡 を表現 す る溶融 イ ンク
図
12 昇華 と溶融 、文字 の鮮 明さの違 い
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
4結
6
論
昇華性染料 の浸透性 については、架橋 ポ リエ ステル
樹脂 を用 い ることにより、また、イ ンクリボ ンとの離
型性 については、HMDSで 処理 された微細 シ リカとポ
リエステル樹脂及 びスチ レン/ア クリル共重合体樹脂
を用 いて海島構造 とす ることによ り解決出来 た。 さら
に、溶融 ワックスイ ンクの付着性 については、粉体塗
料 の表面 に存在す るシリカの粒径 を大 きく、かつ 、粒
度分布 を広 くする ことによ り、当初 の 目的 とした昇華
型 と溶融型 を両立 させたマ ッ ト調受像紙用自色粉体塗
料 を開発する ことが出来た。
5今
後
の
課
謝
辞
自色粉体塗料 の実機 での評価、な らびに昇華型 と溶
融型 の両立等 の設計 に関 して、 パ イオニ ア株式会社
総合研究所 の開発 メンバ ーの方 々のご協力 を賜 りまし
た。 ここに記 して感謝の意 を表 します。
I引 用文献]
1)日 本化学会編 :化 学便覧応用編 改訂 3版
(1980), p764
信 ,松 岡 賢 ,平 嶋 恒亮 ,北 尾 1弟 次郎
機 能性 色素 、講談社 サ イエ ンテ ィフ ィ ック(1992)
2)大 河原
題
本研究 では、昇華型 と溶融型 の長所 に加え、これ ま
でにない新 しい タイプの塗工紙 を開発 したが、画像濃
度 の点 では、溶剤塗工 紙 に比べ て若干劣 る傾向が見 ら
れた。
次 のステ ップにおいては、画像濃度 の向上 を最重 要
課題 とした 自色粉体塗料 の開発 を行 いたい。
新居 俊男
Toshio ARAI
1987年 入社
中央研究所
BANDO TECHNICAL REPORT N05′ 2001
(丸 善)
:
ジ ン補機 ベル ト駆動系の動的挙動 シミュレーシ ョン
一ベ ル ト縦振 動予測 一
Dynanlic Behavior Simulation of Belt Drive System for Auxiliary
Machines of an Automotive Engine
――Prediction of Longitudina:Vibration on V‐ ribbed Beits一
高橋
弘好
*1
城戸
Hiroyoshi TAKAHASHI
隆一
*1
Ryuichi KID0
永谷
修一
*2
Syuichi NACAYA
An analytical mcthod to prcdict thc longitudinal vibration which ariscs on V―
大飼
雅弘
*3
Masahiro INUICAI
ribbcd bclts by rotational nuctuation oF automotivc
cnginc has bccn dcvclopcd By combining bcam clcmcnts,incrtia clcmcnts and rigid body clcmcnts,a bclt drivc systcm with an
auto― tcnsioncr
for auxiliary machincs of an automotivc cnginc was modclcd using FEヽ
l Evcn in the condition of such iargc
rotational nuctuation as to lcad to nnitc slippagc bctwccn bclt and PuncyS,a good agrccmcnt bctwccn numcrical and expcrimcntal
rcsults was obscrvcd Also somc numcrical simulations wcrc pcrformcd
1緒
ネー タ、 ア イ ドラ プー リで構 成 され た、 図 1に 示 す よ
うな模擬 レイア ウ トを対 象 に行 った。 この レイア ウ ト
補機 ベ ル トは、エ ンジ ンの 回転 変動 に よって縦振 動
を受 け、 この縦振 動 に起 因す る張力変動 に よ り補機 ベ
ル トの llx労 が促進 され た り、補機 プ ー リと補機 ベ ル ト
とで ス リ ツプが発Jlし 、補機 ベ ル トで摩耗 が 発生 した
を図 2の ような FEM解 析 モ デ ル に変換 した。各構 成部
は表 1の よ うな要 素 で モ デ ル化 した。 ベ ル トと各 プー
リFHlに は接 触 を定 義 し、摩擦 力 にて駆動 す る モデ ル と
した。
りす る 。 この よ うな張 力 変 JFIJを llt減 す る た め にテ ン
シ ョナが用 い られて い るが 、 エ ンジン特性 やネ
1:機 レ イ
アウ ト、補機 負荷 な ど多 くの複雑 な要 因が作 サ
‖し、正
確 にIIt振 動挙 動 を予測 す る こ とは業
にしく、多 くの確認
実験 を必 要 と して い る。 この補 機 ベ ル トに発FLす る縦
振 動 を予 llす る手法 と して、Rungc Kutta法 な どに よる
数値解析 の研 究事 例 │"が あ るが 、複数 の補機 プー リを
持 つ 複雑 な補機 レイア ウ トにお い て 、微 分方程式 を求
め る こ とは困難 で あ る。 また、形状 を作 成 して挙動 を
シ ミュ レー トして い るわけで はな いの で 、弦振動 の よ
うな形状 に依存 す る影響 を解析 11で 再現 す るの は難 し
い。
そ こで 、 レイア ウ ト形状 をモデ ル化 し、補機特性
負荷 や「11■ 変動 を考 慮 しなが らベ ル トを回転 させ る と
Fig l Dynamics Model
い う、実際 に近 いrlJき が シ ミュ レー ト可 能 な FEM解 析
手法 を開発 した。本報 で は 、比 例減衰乾式 オ ー トテ ン
シ ョナ を含 んだ エ ン ジ ン補 機 ベ ル ト駆 動 系 にお い て 、
本解析 手法 の精 度検討 を行 ったので報告 す る。
2解
析
モ
デ
ル
21解 析 モデル
解析 は 、比 例減衰乾式 オ ー トテ ンシ ョナ、 オ ル タ
*]中
*2伝
*3伝
央研究所
動事 業部
動技 術研 究所
F92 FEM Mode
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
Table l ElementType used n FEM Mode
り00﹂一∽ Φっトト
No
Element
Parts
Bcam
①
Bcit
②
Pulley
③
Shear Stiffncss of bet、 veen Belt and Pulley
④
Rotary lnertia
⑤
Propclty of AutO‐ Tensioncr
Rigid Surface
Bcam
Point lncrtia
Beam
① 補機駆動ベル ト 補機 ベ ル トは矩形断面 のは り要素
にてモデル化 した。補機 ベ ル トは、面内の長手方向
で非常 に剛性 が高 く、
面外方向には小 さい剛性 しか
示 さない。よって、引張岡1性 と曲げ同1性 を両立する
ために、は りの断面形状 を非常 に薄 い もの とした。
剛体によリモデル化し
② 補機プーリ 補機プーリは、
た。補機 プ ー リのタト径 は、補機 ベ ル トが プ ー リに巻
さ線位 置 と した。
き付 い た状 態 での′
Log Strain
Fig 4 ElastO‐ Plastic Property of Tensioner
22解 析条件
解析 対 象 ベ ル トは 6リ ブの Vリ ブ ドベ ル トと した。
クラ ンク回転 数 は 1000± 50rpm、 ± 150,m(変 動 率 で
は±5%、 ± 15%)の 2水 準 であ る。後 述 の検 証実験 デ ー
タを解 析 に入力 し、 プ ー リを回転 させ なが ら解 析 を
行 った。
補機プーリ間のせん断岡1性 補機ベル
③ 補機ベル トー
トー柿機 プ ー リFBIの せ ん断剛性 とは、補機 ベ ル トが
、
亡
補機 ベ ル トの′
線と
補機 プ ー リに巻 き付 い た と き、
補機 プー リに挟 まれた補機 ベ ル トの リブ部 のせ んLII
岡1性 を表す。これ は本 来 Vリ ブ ドベ ル トで あ る補 機
ベ ル トを矩形 断面 の は り要素 、つ ま り平 ベ ル トで モ
デル化 して い るため に必要 になった特性 で あ る。こ
れ を表現 す るため に、プー リ中心 か ら紙面垂直 には
り要素 を設 定 した。は り要素 の形状 は、ね じ りばね
定 数 と縦弾性 率が 同値 になる よ うに設定 し、ね じ り
せ ん断歪 み ―ね じリ トル クの 関係 と円周 部 のせ ん 断
歪 み ―荷重 の 関係 が 同 じになる よ うに した。
④ 補機慣性モーメン ト ここでの補機慣性モーメン ト
は、オ
甫機、プーリおよび軸を含む慣性モーメン トを
1つ の慣性要素で表現 したものである。
ー トテンショナ減衰特性 比例減衰乾式オー トテ
オ
⑤
ンシ ョナ は、ばね と摩擦 摺動 に よつて 図 3の よ うな
23解 析手順
以下のような手順で解析を行った。ただし、① ∼④
は静解析、⑤のみ動解析 を実施 した。
① 補機プーリおよびテンショナプーリをレイアウト形
状に配置し、
補機ベル トを補機プーリのレイアウト
形状 に配 置 す る。
補機ベル トに
② オー トテンショナに強制変位を与え、
初期張力を負荷する。(図 5(a))
① クランクプーリに 180° 以上の強制回転変位を与
え、
摩擦 のために補機 プー リ上で不均 一 となってい
る補機 ベ ル トのlft力 を一定 にする。 (図 5(b))
④ オルタネータプーリに一定の負荷 トルクを付与す
る 。 (図 5(c))
⑤ クランクプーリをo→ looOrpmま で一定加速度にて
その後は後述の検証実験での実測角速度履
増速し、
歴 を与 えた。
摩擦減衰特性 を示す。オー トテンショナには、③ と
同じようにテンショナ回転中tヽ から紙面垂直にはり
要 素 を設 定 し、図 3の 斜線 部分 を図 4の よ うな、降
伏 後 も弾 生を持 った塑性 を材料特性 と して与 える こ
とに よ り代用 して モ デル化 した。
E 2︶oコg oト
︵
RotJon An」 e of TendOner(degl
Fig 3 Damping Property of Tensioner
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
Fig 5 Analysis Procedure at Each Simulatlon Step
3検
証
実
験
解析結果 を検証す るために、実験 を行 った。回転数
は電磁 ピ ックア ップにて測定 し、オー トテ ンシ ョナの
変位 は レーザ変位計にて測定 した。補機 ベ ル ト張力 は
プー リに歪みゲー ジを貼 り付 け、歪 みゲ ー ジの歪み量
か ら補 機 ベ ル トの張力 を算 出 した (図 6参 照 )。 実験条
¨ 獅 徊 m m
加
●α トコく
コら 。こメ。一
一
E。し Ooa O こっ´
︵
,
鋼
。L のヽ0
一
︵Eaし Oo●。∽ ●o■ 。>型区 メ●一
,
件 お よび補機ベ ル ト、柿機 プー リ、 テ ンショナの主要
諸元 を表 2に 示す。
価
¨
¨
002
004
000
003
T mo(scc)
(a)ReVOlution Speed
^2000
.1500
Fig 6 Experimental LayOut
F1000
=600
0
ヽ
′alue
Itcm
1000± 50rpm
Angular Vclocity
(b)Belt Tension
0 54Nm/deg
Tcnsioncr Damping Factor
20%
8 0 8
・
Tcnsioncr Spring COnstant
、0 〓。L 卜ヽく
40A
^ε ε ︶ ´●ε 。。工 。■ 0
1000± 150rpm
Altcrnator load
m
4I
¨T
Table 2 Exper mental CondRIon
析
結
果
の
検
クラ ン ク回転 数が 1000± 50「 Pm(■
証
5%)で の動 解
析 結果 と試験 結 果 の比較 を図 7に 示 す。 (a)は クラ ン
クプ ー リ(Cノ S)お よびオ ル タネー タ(ALT)の [1単 :数 、(b)
は張 側張 力 、 (c)は オー トテ ンシ ョナ プー リの変位 で
あ る。
オ ル タネー タプー リ回転 数 の結 果 で は 、わず か な位
相差 が あ る ものの 、解析結 果 は精度 よ く実験 結 果 を再
Ijlす る こ とが で きて い る。 この条件 での オ ル タネー タ
プー リにおけ る ス リ ップ率 は005%峡 験 l■
L)と ほ とん
ど滑 らな い状態 であ る。 ベ ル ト張 力 にお い て も、 オ ル
タネー タプー リL11■ 数 で の解析結 果 と同様 に、 ll度 良
く実験 ri果 を再 現 す る こ とがで きて い る。 オー トテ ン
シ ョナ プー リの変位 で は 、解析結果 で振 幅が実験 結 果
よ り多少小 さ くな ってい るが 、解析‖i度 と して は問題
が な い程 度で あ る。 この よ うに回転 変動 が 小 さ く、 ス
リップが発生 して い な い状 態 にお い て 、 この解析 方法
¨め
咄柿
4解
(c)Displacement of Tensioner Pu‖ ey
Fig 7 Comparisons be"veen Numerical and Expenmental
ResuLs(Rotauonal F uctuaJon■ 5%)
1501pm(±
15r/r)と 回 車
変 動 が 大 き くな っ た 場 合 の 解 析 結 果 を 図
8に 示 す 。 変
ク ラ ン ク 回 1転 数 が 1000±
:
動が小 さい ときと比較 して、解析精度 は悪 くな ってい
るが、回転数では、オ ルタネー タの 回転波形 をほぼ忠
実 に1呼 現で きている。 この条件 でのオル タネー タプー
リにおけるスリップ率 は 37%(実 験値)と 、図 6で 示
したri果 より、かな り補機 ベ ル トと補機 プー リの 間で
ス リップが発生 してい る状態である。 また、ベ ル ト張
力にお いて も、解析 は実験 を忠実に再現する ことがで
きてい る。 この ように回転変動 が大きく、 ス リップが
発生 してい る状態 にお いて も、 この解析方法 は、補機
ベル ト、補機 プー リ、オー トテ ンショナの挙動 を予測
するのに十分な精度 を有 してい ることが 分 か った。
は 、補機 ベ ル ト、補 機 プ ー リ、 オー トテ ンシ ョナの挙
動 を予 測 す るの に十 分 な ll度 を有 して い る こ とが 分
か った。
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
26
30
35
I も 、三 。こ く
20
40
V
Damp ng Factor of Tens ner(ゆ
ゆ
/m
︶¨
ヽ¨
ヽ
ヽ
,
′
/
\
`゛、
^E E ︶ だ oE oo理 。■0
Rヽ
メ⊇ ち α Fヽで
ち α トコく
^E αし 0●●。∽ ●。う。3 oに 、o一
,
`ガ
牧 イ
潔 鶴
ALT R● talona Frequeo● y
― コーーBot Ъ oso●
¬
^
Z︶
卜 ●o●●o卜 ´●m
Ь ︵
Ee ︶やo8 ∽
●0 ぅち>oL トコく ﹂o 一
う oだO Eく
,
pl
コこ のヽ0
一
︵E 。、︶Oo “め Lo ぅ 0>0﹂ 、o一
,
,
ハ
F
は Λ
/
Aビ
Fig l o Relationship be"veen Damping Factor of TOnsioner
“o
4睡
0
r
O
and Numercal Resuts
この結 果 か ら、今 回 の解析対 象 と した レイア ウ トに
い
お て、補 機 ベ ル トに発生 す る張力変動 を低減 す るた
(a)Revolution Speed
︵2 ︶に03 ●0﹂ ´oロ
│
ス
CJ、 ハ E,\
め には、 表 2に 示 した オ ー トテ ンシ ョナ条件 か らばね
│
、
ハ
定数 を変 更す るので はな く、 ダンピング係数 を 40%程
度 まで大 き くす る こ とが必 要 であ る と考 え られ る。
この よ うに、本解析 手法 は オー トテ ンシ ョナ減衰特
│
′
′ ヽ.´ ノ
002
ノ ヽ_ノ
004
006
T mo(sec)
性 の設 計 や 、 レイア ウ トの縦振 動挙動 の評価 ツー ル と
して使用 で きる こ とが 分 か った。 そ して 、横振 動 な ど
003
解析 上 で十 分 に再現 で きて い ない 点 を考慮 す る こ とに
よ り、今 以上 の解析 精度 が得 られ る もの と考 え られ る。
(b)Belt Tenslon
メ聖 う α 卜ヽく
^E E ︶ “cE ”o理 。望 0
5
結
論
FEMを 用 い 、補機駆動 系 に発生す る縦振 動 を解析 で
0
0 02
0 04
0 0o
o o8
きる シ ミュ レー シ ョン を開 発 した。 この シ ミュ レー
シ ョンは 、補機 ベ ル トと補 機 プー リ間 に ス リ ップが 発
01
T me(“ c)
生 す る よ うな大 きな回転 変動 まで解析 す る こ とが で き
る とと もに、 オ ー トテ ンシ ョナやベ ル トの設 計 ツー ル
(c)Displacement of Tens oner Pu‖ ey
Fig 8 Comparsons between Numercal and Exper men―
tal ResuLs(Rotationa F uctuation± 15%)
次 に、数値 実験 と して オ ー トテ ンシ ョナ の ば ね定 数 、
ダ ン ピ ン グ係 数 を変量 して解 析 した結 果 を図 9お よび
10に 示 す 。
ALT R● t● lona Freq● ●
o9
■
aoem● nt
―「
ロ
6
0
0‐
0
05
1
15
Oφδ
︵E E ︶一●oE oo●一
Ь ︵
Ee ︶一●8 め
^
Z ︶卜 ●o﹁ ●o卜 ´o∞
-A/T Pu‖ "D`。
2
Sprng Co■ stant of Tenい 。■。,(Nm/dogl
Fig 9 Relatonship beヽveen Spr ng cOnstant of Tensioner
and Numercal Resuts
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
[付
記
(口
頭発 表 :自 動車技術 会 2000年 春季学術 講演 会、2000
]
年 5月
)
I引 用 文献]
、聖 ■ α 卜ヽ
く ﹂o 3 ●〓 oE く
,
●o ぅち >oL トコく ﹂0 ■ ぢ 〓 5ε く
―
と して 用 い る こ との で きる精 度 を有 して い る こ とが
か った。
1)栗 栖 に エ ンジ ン補機 Vベ ル トス リ ップ挙動 の シ
ミュ レー シ ョン,自 動 車技術 会学術 講演 会前刷 集
No 976, p173
2)S J HwanglL:Rotational rcspOnsc and slip predictiOn
of scrpcntinc bclt drivc systems,ASEヽ
4 DE Vo162 Pl-7
高橋
弘好
Hiroyoshi TAKAHASHI
1994年
入社
中央 研 究所
城戸
隆一
永 谷
修 一
Ryuichi KID0
1974年 入社
Syuichi NAGAYA
中央 研 究 所
伝動事業部
1990年
入社
犬 飼
雅 弘
Masah"o lNUKAI
1983年
入社
伝」lJ技 術研 究 所
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
研究論文
短繊維強化 ゴムのア ブ レシブ摩耗 と力学的性質 の相関
The Reiationships Between Specific Wear Rates Concerning Abrasive Wear
Condition and Mechanical Properties of Short Fiber Reinforced Rubber Composites
和 田 法明
*1
Noriaki WADA+1
福永 健一
*2
内山 吉隆
Kenichi FUKUNAGA*2
*3
Yoshitaka UCHIYAMA+3
Abrasivcwcarratcsandmcchanicalpropcllicsofsholtflbcrrcinforccdchloroprcncrtlbbercompositcs(SFRR)wcrc CXamined,
rcspcctivcly,in thc longitudinal(L),tranSVCrsc(T)and nOrmal(N)dircCtiOns of thc oricntcd flbcrs to study thcir relationships
Кsults did not
By dccrcasing thc product of tcnsilc strcngth at brcak,and by clongation at brcak,thc wcar rate dcclcascd Thcsc
coincidc with thc rcpOrt of thcir rclationships by Ratncr Tllcrcforc,thc contribution of tllc factors of spccinc wcar ratc(K)w as
3ァ
analyzed by multiple leglession analysis The resulting rclationship is givcn by thc cquation K=(μ
)ν
/1(M5)″ 2(ks)2′ 3〕 ,whcrC
μ ,MS and ks are fliction cocfflcicnt,59る modulus and spring constant,rcspcctivcly
1緒
(a)N配 向試料
ゴム の摩耗 と力学 的性 質 の 関係 につ い て は、過去 に
い くつ か の研 究が あ る。例 えば、Winiamsl)は デ ュポ ン
式摩耗試験 機 力を用 い 、ワ1張 強 さの大 きい もの ほ ど耐
mm剛
また、Lancastcρ や Cil● Ow"は 、高分子材料 の アブ レシ
ブ摩耗 につ い て は、そ の破壊 エ ネル ギ ー や凝 集 エ ネル
ギ ー に比例す る として い る。 さ らに、RatncrOら は高 分
(c)T酉 出旬試料
図
子 材 料 の ア ブ レ シブ 摩 耗 時 に お け る 摩 耗 体 積 Vは 、
V=k♂ⅣL7H∝ (こ こで 、μ:摩 擦 係数 、W:荷 重 、L:
2実
摩擦 距離 、H:硬 度 、σ:破 断強度 、ε:破 断伸 び)の 関
係 があ る と報告 して い る。 しか し、短繊 維 強化 ゴム (
Short Fibcr Rcinforccd Rubbcr, 以下 SFRRと 略記 す
る)に 関 しては これ まで に この よ うな報 告 は ない。 S
FRRは 短繊維 の配向方向 に よ り異方性 を有す るため 、
も し SFRRで
この よ うな関係 を調 べ よ う とす る と、
図 1に 示 す よ うな N,L,Tの 3つ の配 向方 向 にお け
る耐 摩耗性 と力学 的性 質 を調 べ 、そ の相 関 を検 討す る
必 要 が あ る。 しか し逆 にい えば 、異方性 を有す る故 に
摩擦 摩耗 時 の ど うい う力 が摩 耗 に関係 す るか を分離
して検討 で きる こ ととなる。 そ こで 、本報 告 で は 、3
つ の配 向方 向 における両者 の 関係 を調べ る こ とに よ り、
ア プ レシブ摩耗 時 に働 く力 を推 定 し、Ratncrの 式 の検
証 と、新 しい実験 式 を導 くこ とを 目的 と した。
*1中
央研 究所
キ2伝
動技術研 究所
*3金
沢大学 工 学部
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
ノ
′
″
″
″
/
摩耗性 の よい こ とを示 し、Buヽ 1つ らは引張 強 さと硬 さ
の 高 い もの ほ ど耐 摩耗 性 の よい こ とを報 告 して い る。
l SFRR配
験
方
法
向方 向 の定 義
及
び
試
料
SFRR試 料 と しては表 1に 示す CRマ トリックス
ゴム に、表 2に 示す ポ リア ミ ド短繊維 (長 さ 3mm、 径
27μ
m)を それぞれ 5,10,15 vol%充
てん した もの 3
種類 と、メ タアラ ミ ド短繊維 (長 さ3mm、 径 14μ m)を
それぞ れ 5,10,15,20 vol%充 てん した もの 4種 類 を
用 い た。 そ れぞ れの SFRRに つ いて 、 N,T, Lの
3つ の配 向方向 に摩耗
摩擦特 性 と種 々の力学 的性 質
を測定 した。
表
1
マ トリ ックス ゴム の配合
CRマ
ゴム *
クロロ プ レン
カーボ ンブラックN550
可 塑剤 DOS
酸化 亜鉛
酸 化 マ グネシウム
老化 防止剤AD
老化 防止剤TD
トリックスゴム
100 phr
40
6
5
4
4
05
*ス カイプ レンR10(東 ソー (株 ))
14
表2
SFRRの
CA‐ 5 CA‐ 10
CB`
(VOl%)
CB lC CB-1,
CB‐ 20
5
“ 5
%
CRマ トリックスゴム
ポ リア ミ ド短 aiF
CA 15
配合
(L=3mm Φ=27′ `m)
メ タアラ ミ ド短繊推
(L‐ 3mm,Φ ‐14μ m)
ル コー ル を しみ こ ませ た不織布 で軽 く拭 き取 り、摩耗
粉 やそ の他 の付 着物 を取 り除 い た。十分乾燥 させ たの
ち、30分 間』1定 荷重 下 (98N)で 静止状態 に して大 き
く変化す る初期 の ク リー プに伴 う変形 が終 わ りほ とん
ど変位 しな い状 態 になるの を待 って 、実験 を行 った。
この初期 ク リー プの除去 に よ り、実験 開始 後 の摩耗寸
法 Hl定 にお い て は ク リー プの影響 は無視 で きる程度で
あ るこ とが わか った。また測定 は各条件 にお い て 原則
摩耗の測定には図 2に 示す ピン シリンダー型の摩
擦 摩耗試験機を用いた。ノ5mmの シリンダー② に巻
き付けた研摩紙とSFRR試 料 (試 料断面 :6mm×
6mm)を 摩擦させ、摩擦力をトルクメーター⑤から、摩
耗量は差動 トランス⑥で寸法変化により検出した。
トル クメー ター に よる摩擦 力測定で はベ ア リ ング部
の ころが り摩擦 力 を含 むため 、あ らか じめ試 料 を と り
つ け る前 の ベ ア リン グの摩擦 トル クを測 定 してLi擦 実
と して 3回 測定 し、その代 表 的 な値 を採 用 した。評価
した荷重 Wは 98N(接 触圧 力 p=0 272MPa)、 摩擦 速度
はv=locmム で あ る。また相手面 の研 摩紙 と しては 、JIs
R6253に 規定 された炭化 ケ イ素 質 のCC+100、 CC#240、
CC1500、 CC11500の 合 計 4種 類 の
l水
研 摩紙 を用 い
た。 これ らの研 摩紙 の あ らさは、cc#1500に つ い ては
中心線 平均 あ らさが Ra=2 5μ m、 十点平均 あ らさが Rz
=19 6ttmで あ った。また cc#500は Ra=6 8μ m,Rz=
Ra=13 4μm,Rz=864`ι m,CC#100
は Ra=22 4μ m,Rz=132 4μ mで あ った。 図 3に は各
験 で得 られ た値 か ら相殺 を行 い 、測定値 と した。 また
摩耗寸 法 の慣1定 には シ リ ン ダーの 回転 に伴 う周期 的 な
41 9μ m,CC#2401ま
うね りを含 むが 、そ の うね りが な るべ く少 な くなる よ
測定 の最 大 あ らさ Rmaxと 負荷 率 の デ ー タか ら求 め た
アボ ッ トの負荷 曲線 を示 す。
う研 摩紙 を巻 き付 け た。 得 られ る摩耗寸 法 の 周期 的 な
うね りの平均値 を摩擦 距離 の進行 とと もに測定 し、摩
耗進行 曲線 を得 た。 この実験 で得 られ た摩耗進 行 曲線
にお いて は、摩耗初 期 には比 較 的高摩耗 率 を示 し、そ
の後 摩耗 率 は低 下 して一 定 の傾 きを もった定常 摩耗状
態 へ と移 行す る傾 向が み られ た。この定常状 態 で は 、相
手面 へ の摩耗粉 の移 着 や SFRR試 料面 の あ らさが ほ
ぼ一 定 となる と考 え られ る。 ここで は摩耗 進行 曲線 の
定常状態 の傾 きか ら比 摩耗量 (単 位摩擦 距 離 、単位荷
重 あ た りの摩耗 体積 )を 測定 して、摩耗 の特性 値 と し
た。
摩耗 と摩擦 以外 の力学 的性 質 と して は、Ratncrの 式
の H,α εの 3つ の特性 と5%仲 長 モ デ ュ ラス Ms、 り
裂 き強 さTR、 圧縮 弾性 率 k、 を調 べ た。硬 さ Hは JIS
│
K6253に 、α εとMsは JIs K6251に 、TRは JIS K6252
に規定 され た方 法 で測定 した。圧縮 バ ネ定数 は (株 )東
京衡機製造所製高サ イクル型疲 労試験機 を用 い て30×
30×
30mmの キ ュー ビ ック試料 を lomm/minの 速度 で
圧縮 す る こ とに よ り測定 した。評価 を行 う SFRRの
各 配向試料 は図 1に 定 義す る N,L,Tの 3つ の 配向
試料 に対 し、長手軸 方 向 を摩擦 方向 と仮 定 してそれ と
の相 関 をみ るため に、α ε
,Msに 対 す る伸 長 は長手軸
試料 は実験 開始時 の接 lll断 面 と表面 あ らさを一 定 に
す る ため に、 シ リ ン ダー装 置 に取 り付 けた 0/o番 エ メ
方 向 (L方 向)に 行 い、Hと ksの 評価 に対 す る圧 縮 は
リー紙 よ りくら型 に当 た りだ しを行 った。 当 た りだ し
のの ち、測定装 置か らホ ル ダー を外 さず に試 料 を観 察
垂直 方 向 (N方 向)に 行 った。また TRは 長手軸方 向 に
亀裂 が進 展す る よ うに引裂 い た。
し片 当 た りして い な い こ とを確 認 したの ち、 エ チ ル ア
,
^
E ヽ ×。E ∝ ooO cr Oぅ 0
︵
Ж ︶0 ヽ コ の
(1)SFRR specimen,(2)Cy“ nder wrapped wth abras ve papen
(3)Spec men h。 lder,(4)Weight,(5)Torque meter,(6)Pu‖
ey
20
(7)BalanCe weight,(8)Linear different al transformer
図2
摩擦
摩耗実験装 置
40
Ratio of bea‖
図
3
60
80
ng area,%
ア ボ ッ トの 負荷 曲線
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
3結
と 考
果
ミド短繊維 の場合、
(b)は メタアラ ミド短繊維 の場合であ
い
る。 ずれの場合 も充てん短繊lll量 が増す に したが つ
て SFRRの 各配向 による比摩耗量 の差が大 きくなつ
てい ることがわかる。 これは N方 向では繊維 の脱落や
切断が他 の方向 より生 じに くいが、充てん量が多い と
察
31摩 耗・摩擦特性及びその他の力学的性質
表 3に は、CA‐ 5,CA■ 0,CA 15,CB 5,CB 10,CB‐
15,CB 20,の 7種 類 の SFRRの N,L,Tの 各配 向
試 料 につ い ての摩耗
摩擦 特性 と力学 的性 質 の測定結
果 を示す 。摩耗 摩擦 特性 は前 述 した ように、CC#100,
CC#240,CCわ 00,CC+1500の 4種 類 の耐 水研 摩紙 を相
手羽 と して用 い た。また CRマ トリ ックス ゴムの摩耗
その差が大 きくなる ことに起 因 してい る。一方、摩擦
係数 は繊維量が増すほど減少するが、各配向に よる差
はほとんどなかった。
摩擦 特性 と力学 的性 質 もあ わせ 示 した。 SFRRは 繊
維 の 配 向方 向 に強度 、弾性 率 が高 く、伸 びが小 さい と
33 SFRRの
耐摩耗性 に及ぼす充 てん短繊維量 と繊
維配向の影響
図 5(a),(b)に は相手面あ らさを変えて測定 した繊維
充 てん量の異なる SFRRの N方 向の定常時 の比摩耗
量及び摩擦係数を示す。図 5(a)は ポリア ミド短繊維 の
い う高 度 に異 方1生 を示 して い る こ とが わか る。 また短
繊 維量 が多 い ほ どそ の傾 向が 高 くな る。
32 SFRRの
比摩耗量
場合、
(b)は メタアラ ミド短繊維 の場合である。
はいずれの短繊維 にお いて も充てん繊維量が多 くなる
ほど、また相手面あ らさが細か くなるほ ど減少 した。ま
たあ らさの違 い による比摩耗量 の差は繊維量が多 いほ
耐摩耗性 に及 ぼす充 てん短繊維量 と繊
維 配 向 の影 響
図 4(a),(b)に は耐 水研 摩紙 CC#240で 摩擦 させ た時 の
SFRRの 各繊 維配 向 にお ける充 てん量 と定常状態 の
比摩耗量 、摩擦 係数 の 関係 を示 した。図 4(a)は ポ リア
ど大 きくなった。 これは研摩紙 の表面 あ らさが短繊維
,
g L8 3 oE R こ の
.
10
15
tCeSE も 一
L02ネる0
.
Y
5
E z ぶ E E y o● 〓 栄 ︶5 2 5 oα0
、 co8 〓 0 言 理 E 螢 δ
E 2 お EE
0
m
Fiber∞ nlont,vol%
Πber con10nt,vol%
(a)ポ リア ミド短繊維
lb)メ タア ラ ミ ド短 繊 維
図4
SFRRの
比摩耗量 と繊維配向の関係
3 0E R こ ∽
.
y p ● L8 一
(a)ポ リア ミ ド短 繊 維
図5
SFRRの
BANDO TECHNICAL REPORT No5/2001
201
15■
¨
E z お EE .
Y O ● ﹄ぉ ■ 0颯 8 Qり
■ CO■9■一 ■︶ ¨COちE5 00︶
E Z ヽ電L E
Fiber∞ nlont,vol%
25■
[
¨
:
0
Fibor conlont, vol%
o)メ タア ラ ミ ド短 繊 維
比摩耗量 と充 てん繊 維量 、相 手面 あ らさの 関係
表3
SFRR及
び CRマ トリ ックス ゴムの力学 的性 質
SFRR試
羽
CA-5
CA 10
CA 15
CB-5
CB-10
CB-15
CB-20
L
T
266
340
276
384
248
292
243
228
311
332
200
276
170
261
N
L
T
N
L
T
N
L
T
N
166
184
164
152
109
149
178
174
154
178
130
145
123
135
116
152
104
155
・ム
マト
リックスコ
比摩耗量
(×
102mm'7Nm)
目手 面
本
CC#100
CC#240
CC#500
CC+1500
197
172
821
161
830
770
974
821
133
161
125
913
652
987
529
367
647
220
327
571
136
139
138
132
131
318
212
320
196
155
197
145
128
H8
663
100
443
169
230
167
178
119
101
107
109
107
652
589
869
522
139
134
122
126
112
112
131
127
115
129
125
126
136
140
120
100
113
1 27
113
194
190
186
097
098
097
096
086
292
961
462
630
440
936
609
913
664
384
541
248
363
187
摩擦 係数
本
目手面
cc#loo
CC1240
CC#500
CC11500
破 断強度
(MPa)
5%モ デ ュ ラ ス
(MPa)
146
146
149
144
145
149
130
122
124
115
117
115
141
111
144
150
115
1 59
212
200
106
177
201
178
141
220
217
166
157
L
T
136
124
N
13 1
L
T
242
N
294
L
T
N
285
133
169
112
109
205
98
178
150
174
114
124
117
116
125
212
099
097
095
089
088
118
099
099
093
341
26
25
22
450
165
133
60
460
105
102
163
528
592
195
717
836
077
082
105
123
158
088
160
1 67
128
178
85
83
92
93
75
85
82
92
93
N
74
84
引裂 き強 度
L
(N/mm)
T
N
416
440
399
410
493
325
412
603
316
L
T
610
890
940
610
890
940
615
1150
1180
1480
N
1530
3260
4900
2130
6520
6940
8180
ヾ
切 込 み な しアンタ ル形
圧縮 バ ネ定数
(N/mm)
17
07
06
178
75
(デ ュ ロ A)
240
250
249
98
L
T
硬度
158
091
1 11
101
162
105
0 0
(%)
145
T
N
L
T
N
L
T
N
L
T
N
4 4 0
4 8 6
破 lF伸 び
L
630
615
1150
1180
1480
BANDO TECHNICAL REPORT N05′ 2001
径 よ りもは るか に大 きい場 合 は、短繊維 が マ トリック
ス ゴム と一 緒 に掘 られ る よ うな状態 で 摩耗 して い き、
る特性 値 につ い て は逆 数 を とって相 関散布 図 を作 成 し
繊 維 の脱 落 も生 じやす い。 しか し、研 摩紙 の あ らさが
たので 、各散布 図 は Ratncrの 理論 で は正 の相 関 を示す
はず で あ る。しか し、図か らわか る よ うに、1/∝ (図 6
細 か くな る とそ うい う現 象 が 減 少 して、繊 維 自身 の耐
(b)参 照 )や
1″ R(図 6(c)参 照 )は 逆 に負 の 相 関 となっ
てい る。また 1鷹 (図 6(c)参 照 )は 正 の相 関 を示 して は
い るが 、 そ の相 関関係 は非常 に弱 い こ とが わか る。 し
摩耗性 の寄与 率 が 高 くな る こ とに起 因 して い る。
摩擦 係 数 は充 てん繊 維量 が多 い ほ ど減 少 した。また、
相手面 あ ら さの影響 につ い て は 中程度 の あ らさの時 に
lllt小 値 を示
たが って 、SFRRに お いて は、Ratncrの 式 は成立 しな
い こ とが わかる。 しか し、図 6を よ くみ てみ る と、 S
した。 これは あ らさが あ らい場 合 は プ ラス
FRRの
チ ック と同様 に掘 り起 こ し摩擦 力 に よ りあ らい 方が摩
擦係 数 が 高 くなるが 、 SFRRの 場合 は 、 ゴムの み の
アブ レシ ブ摩耗 には、摩耗 時 のエ ネ ル ギ ー を
示 す摩擦 係数 μ(図 6(a)参 照 )、 摩耗 時 の摩擦 方 向 の変
形抵抗 の指標 となる5%伸 長 モ デ ュ ラス M5(図 6(d)参
ときと同様 に、あ らさが細 か くな って くる と相手研 摩
紙 に ゴ ムの移 着 が生 じや す く逆 に摩擦 係 数 は上 昇 し、
照 )、 摩耗 時 の接触状 態 の指標 となる摩擦 方 向 と垂 直 の
圧縮弾性率 ks(図 6(0参 照 )が 影響 して い る こ とが わか
結 果 と して中程 度 の あ らさで極 小値 を示 した と考 え ら
れ る。特 に CC#1500研 摩紙 の場 合 は他 の研 摩紙 との 差
る。 この こ とは、材 料 のl14断 時 の指標 であ る σや εは、
SFRRの 場 合 は母材 のマ トリックス ゴム の破壊 の指
が大 きか ったが 、充 てん繊 維 量 が 多 くなる とそ の差 は
標 とな って しまい 、 一 方 SFRRの 摩耗 には母材 よ り
も充 てん繊維 の影響 が強 い こ とに起 因 して い る と考 え
小 さ くな った。
34ア
ブ レシブ摩 耗 と力学 的性 質 の相 関
前述 した よ うに、Ratncrら は高分子材 料 の アプ レシ
られ る。
ブ摩耗 時 にお ける摩耗 体積 Vは 、
V=kJWL風 ∝ の 関係 が あ る と報 告 して い る。本研 究
35 SFRRの
で は荷重 Wと 摩擦 距離 L一 定時 の摩耗体積 、す なわち
比摩耗量 K(=ヽヽ L)と ,H,σ ,ε の相 関 を検 討 した。
前項 の結 果 よ り、SFRRの 摩耗 と力 学 的性 質 の相
関 につ い て は Ratncrの 式 は成 立 しな い こ とが 明確 に
な ったため 、新 しい実験 式 の作 成 をこ ころみ た。まず 、
比摩耗量 と力学的性 質 の関係 の 実験式
の作 成
またσとεの他 に摩擦 方“
向 の変形 や破壊抵 抗 を示 す指標
と して M5や TRと の相 関 も検討 した。 さらに Hと 同 じ
く摩擦 方向 と垂 直 の接 触状 況 を表す 指標 と して 、ksに
つ い て も相 関関係 の検討 を行 った。
CC+240を 相手面 と して摩耗 した場合 の比 摩耗量 Kを 目
的変数 、摩擦係 数 μ、5%仲 長 モ デ ュ ラス Ms、 圧縮 バ ネ
定 数 ks、 ITさ Hを 説 明変 数 と して、 それぞれ の対 数値
に対 して重 回帰 分析 7)を 行 い 、これ らの関係 を検討 し
た 。 (株 )日 本科 学技 術研 修 所 製 の 解析 ソ フ トJUsE‐
図 6(a)∼ (0に は CA 5,CA-10,CA 15の 3種 類 の S
FRRの 各配向試料計 9種 類 について、耐水研摩紙
CC#240を 相手面 として、摩擦速度 10cm/s、 荷重 98N
(接 触圧力 0 272MPa)で 行 った ときの比摩耗量 と各力
QCASを 用 い て解析 した重 回帰 分析 の結 果 と、そ の と
きの分散 分析 表 の 出力結 果 を図 7に 示 す。 変数選択 を
FN=20、 FouT=20で 行 った結 果 、硬 さ Hは 回帰 式 よ り
学的性質の相関散布図を示す 。Ratnerの 式 で分母に く
<回 帰係数 >
目的変 数名
LOG K
変 数名
残差平方和
0002
偏回帰係数
定 数項
1750
LOC It
0830
LOG M5
LOG ks
-0155
-0212
重相 関係 数
寄与率 RA2
0988
標準誤差
t値
0112
0242
0030
0029
R*A2
0977
R**A2
0963
標 準偏 回帰
0952
残 差 自由度
5
トレ ラ ンス
15671
3435
-5178
-7333
0333
-0451
-0610
0492
0609
0668
<分 散分析 表 >
要因
平 方和
自由度
分散
回帰
0095
3
残差
0002
0097
5
計
分散比
00317
00004
検定
792
8
図7
重 回帰分析 の ouTPuT結 果
BANDO TECHNICAL REPORT N0 5/2001
E 2 ヽ EE .
Y O ● 遍 ● ” 0写 R と 0
o
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実験式 の検証
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(1)― ― SFRR3種 類
E 2 ヽQEE V O 雪 黒 ● 〓 OE R K φ
E Z 、QヒE .
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実験 式 の検証
BANDO TECINICAL REPORT No5′ 2001
■1・ 密α
872X
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(2)― ― SFRR7種
類 とマ トリックス ゴム
除外 された。 また多重 共線1■ は生 じず 、重 相 関係 数 の
値 は R=0988で あ り良 い相 関 を示 した。
得 られ た標準 回帰係 数 の値 よ り、μにつ い て は0333
-・ 1/3、
M5に つ い て は o451-12、
36実
4
結
言
ksに つ い て は o610
→ 2/3と 係 数 を単 純 化 させ て 、比 摩耗 量 Kと 、M5、
μ
ksの 関係 につ い て次 の式 を仮定 した。
K ∝ μlβ /(M51/2
の関係 をよ くあ らわ してい る といえる。
――(A)
ks2ハ )一 ―
短繊維 強化 ゴム
(SFRR)の
各 配 向方 向 にお け る
比 摩耗量 と力学 的性 質 の 関係 を検討 した結果 、以下 の
こ とが わか った。
(1)
験式 の検 証
充 て ん繊維量 が 多 い ほ ど、比摩 耗量 、摩擦 係数 は減
少 し、相手 面 あ らさ と繊維 配 向 に よる差 が大 き く
な った。 いず れ も SFRR中 の繊維 の寄 与率 が 高
前項 で 求 め た実験 式 (A)の 適 合性 につ い て検 証 を行
う。 図 8(c)に は耐水性研 摩紙 CC1240を 相手面 と した
くな るため と考 え られ る。
5,CA 10,CA 15の 3種 類 の SFRRの 各
配 向試 料計 9種 類 につ い ての比 摩耗 量 の実 測値 と、
(A)
ときの CA
SFRRの
式 で そ の 力学 的性 質 か ら計 算 した値 の 散布 図 を示 す 。
相 関係数 は r=o939で あ り、良 い相 関 を示 して い る とい
を示す摩擦 係 数 μ、摩耗 時 のllt擦 方 向 の 変形抵抗 を
示す 5%仲 張 モ デ ュ ラス M5、 摩耗 時 の接触状 態 を
示 す摩lt 方 向 と垂 直 の圧縮 バ ネ定数ksが 影響 す る。
比 摩耗量 Kに は、摩耗 時 の エ ネル ギ ー
して、Y=8885+0683Xと なった。
次 に式 (A)を 用 い て、耐 ガく
研 摩紙 CC1loo,CC#500,
重 回帰 分析 の結 果 か ら これ らの関係 につ い てK∝
3)の
β
′
実験 式 を作成 し 、検 証 を行 った
μ /(M」 ksν
この
結果、
式 は SFRRの み な らず マ トリ ックス
ゴム を含 め た広 い範 囲 で 良 い適合性 を示 す こ とが
CC#1500を 相手面 に した ときの比 摩耗量 の実測値 と計
わか った。
える。また、この ときの最小 二乗 法 に よる 回帰式 は、比
摩耗 量 の 実測値 を Y、 (A)式 の右辺 か ら求 め た値 を xと
(3)
算値 の 関係 も検討 した。 そ の相 関散布 図 を図 8(a),(b),
示 す 。CC#100の 場 合 はやや 当 て はめが悪 くな る
が、 そ の 他 は良 く一 致 してお り、相手面 が 変化 した場
[付 記 ]
合で も式 (A)の 妥 当性 が検証 で きた。
会 、 1999年 12月
5,CA-10,CA-15の 3種 類 の SFRRの
各酉己向試 llだ けで な く、cB 5,CB 10,CB 15,CB 20
の 4種 類 の SFRRの 各配 向試潤 とCRマ トリ ックス
1)I Williamsilnd Eng Chcm,19,674(1927)
ゴム を加 えた計 22種 類 の試利 で検 証 を行 った。そ の結
2)JIS K 6264
果 を図 9(a)t(d)に 示 す。CC#looの ような相 手面 あ ら
さが 非常 にあ らい領域 で は 、繊維 の脱 落 や切 断 な どに
3)J M BuiSt&O Daviics:Trans inst Rubbcrlnd,22,68
よ り多少 当 て はめが 悪 くなるが 、その 他 で はマ トリ ッ
クス ゴム を含 めて良 い相 関 を示 してい るこ とが わか る。
4)J K Lancastcr:Wcar,14,223(1969)
5)J P GiltrOw:Wcar,15,71(1970)
この こ とは(A)式 がRatncrの 式 よ り汎用性 が高 い こ とを
6)S B Ratncr,I I Farbcrova&O V Rayukcvich:“
示 してお り、 この よ うに繊維 の配 向 に よ り摩擦 時 での
力 を分 離 して検討 して きた力 学 的性 質 の指標 は、摩耗
siOn Of rubbcr'',Maclarcn,London,p145(1967)
(d)に
(日 頭 発 表 :日 本 ゴ ム 協 会 第
12回
エ ラ ス トマ ー 討 論
)
さ らに CA
の推 定 に有効 で あ り、導 い た(A)式 は アブ レシブ摩耗 時
の SFRRの み な らず 、ゴム全liの 摩耗量 と力学的性質
和 田
法 明
[引 用 文 献 ]
(1945)
Abra
7)N R Drapcr&H Smith:``Applicd RcgrcssiOn Analysis",
Wilcy,Ncw Yolk,(1968)
福永
健一
Nolak VvADA
1974年 入 社
Ken ch FUKUNAGA
中央 研 究 所
伝動技術研 究所
1987年
入社
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
CAEに よる大型 フ レクスベ ル ベル トの
設計・ 評価手法 の 開発
The Deveiopment of a Method,Using CAE,forthe Design
and Evaluation of Large size Fiexowe‖
藤中
正俊
Beiting
*
Masatoshi FUJINAKA
Flcxo、ve‖ belting、vhich is used in steep anglc and vertical conveyors has become bigger in size and of highcr
spccd duc to the need for high capacity applications Therefore,thc impact forcc on the parts of Flcxo、 vcll bclting
caused by loading materials has become highen lt has empirica‖ y been known that the maximum impact forcc
vcll bclting,but the prediction of thc impact folce by formula calculation is
not very accurate,because a1l ofthe operating conditions cannot be taken into account A ne、 v method to calculatc
occurs at thc loading point of Flcxo、
thc actual impact force on the parts of Flcxowcll belting has been developed using the CAE combined distinct
element method and thc cxplicit dynan■ cs flnite element mcthod Using thcsc mcthods,the actual impact force
can be calculated and thc scrvicc lifctime of Flexo、
vcll bclts for cvcw appliCation can bc prcdictcd
1緒
を大型 と定義 して い る。大 型 フ レクスベ ルベ ル トの場
合 、本体 ベ ル トに横 桟 、台座 と波桟 をllkり 付 けた構 成
フ レクスベ ルベ ル トは、急 傾斜 垂 直搬 送 に使用 さ
れ るベ ル トで 、近年 、大容量 化 の ニ ーズ に対応 す るた
になって い る。横桟 と台座 はボ ル トにて締 結 されて い
る。 また、波桟 の両 サ イ ドには、 Uボ ル トが埋 め込 ま
め 、大型化 、高速化 して い る。 これ に よ り、各部材 に
れ て い て 、波桟 と締 結 されて い る。 1ビ ッチの構 成 を
加 わ る刺激量 は 、従来 に比 べ て増大 して い るが 、各部
材 の 強度 に関す る設計基 準 が設 定 され て い なか ったた
lt
図 1に 、一 般 的 な使用 レ イア ウ トを図 2に 示 す
フ レクスベ ルベ ル トは、省 スペ ー ス化 、高揚 程搬送
を特 徴 とす る。 一 般 の コ ンベ ヤ ベ ル トで は 、搬 送 ライ
め 、 これ らを整 liす る必 要が生 じた。 そ こで 、大 型 フ
レクスベ ルベ ル トの 強度設計 の研 究 を実 施 して きた。
しか し、最 後 まで残 った問題 と して 、刺激量 の定量
化 が あ っ た。 市場 実績 よ り、大 型 フ レクスベ ルベ ル ト
が最 も刺激 を受 け るの は、 シュ ー ト部 であ る こ とが 分
か ってい たが 、荷重 の 方向 、位置 、大 きさは概 算 で し
ンの 傾斜 角 は、約 18° が 限 界で あ る。これ に対 し、フ レ
クスベ ルベ ル トは、垂 直搬 送 が可能 で 、搬 送設備 の設
置 スペ ース を大 幅 に節約 で きる。搬 送 ラ イ ンが建物 と
体化す るため 、美観 も向 にす る。 また、従来 の コ ン
ベ ヤベ ル トでは適用 不 ll育 ヒであ ったill続 式 ア ンロー ダ
か 求 め られ なか っ た。 これ までの有 限要 素法 に よる強
度解析 で は、荷重値 を古 典式 、実験 等 に よ り推 定 し、解
析 を実 施 して い た。 この ため 、相対 的 な比 較 は可能 と
本体 ベ ル ト
な ったが 、 ア プ リケ ー シ ョン毎 の使 用条件 を反映す る
こ とが 出来 なか った。
そ こで 、実際 の使 用条件 を考慮 した大型 フ レクスベ
ルベ ル トに加 わ る兼1激 条件 の定量 化 を 目的 と して、そ
の解析 手法 を開発 し、実際 の製 品設計 に適用 したので 、
そ の 内容 につ い て報告 す る。
2解
析
方
法
21
フ レクスベルベル ト
フ レクスベ ルベ ル トは、急 傾斜 垂 直搬 送 に使 用 さ
れ るベ ル トで 、当社 で は横桟 高 さ300mm以 上 のベ ル ト
*運 搬 建設資材事業 部
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
図
1
フ レクスベ ルベル ト 1ビ ッチ構成
1 フレクスベルベル ト
2駆 動ユニ ッ ト
3キ ャリアローラ
4変 角 カーブ
5変 角デ ィスク
6イ ンパ ク トローラ
送量 は 1時 間あた り2001程 度であったが 、最近 では 1
時間あ た り最大 2000t程 度 となってい る。 これに対応
するため、 フレクスベ ルベ ル トの速度 は従来 13m/sか
ら3m/s、 また、桟 の高 さは 200mmか ら500mm、 横オ
曳幅
は 600mmか ら 1000mmと 、高速イ
と、大型化 して いる。
これによって、 フレクスベ ルベ ル ト各部材 に加わる刺
激は、従来に比べ て大 幅 に増大 し、 フレクスベルベル
トの寿命、その 中で も特 に横桟 の寿命 は、短期間 とな
る事例があ った。そ こで 、各部材に加 わる刺激 を求め
て 、刺激 に対す る設計基準 を整備する必要が生 じた。
また、ユーザのニーズ として長寿命、低 コス ト、軽
量化があ り、対応 して いかなければならない。 これら
につい て も、強度や刺激に対する設計基準 により、対
応が可能 となる。
22強 度設計 フロー
強度設計の方法 として、大型 フレクスベ ルベ ル トの
強度設計 フロー を作成 した。これを図 3に 示す。まず、
使用条件 か ら搬送物挙動 を予測す る。次 に、 フレクス
ベ ルベ ル トの寸法、構造、材料特性 、予測 した搬送物
図 2-般 的な使用 レイアウ ト
にも適用 されて い る。連続式 ア ンロー ダの場合、競合
す るチェー ンバ ケ ッ トに対 して、軽量化、低騒音、居
着 きが少ない等 のメ リッ トがある。これ らの特長か ら、
フレクスベ ルベ ル トは国内外 に数多 く導入されている。
近年、石炭等 の搬送におけるニーズ として、大容量
化がある。従来、 フレクスベ ルベ ル トに要求 される搬
挙動 を入力条件 として、有限要素法 による強度解析 を
実施 し、応力 ひずみ を求 める。強度解析 か ら得 られ
る応 力 ひず みの最大値 と部材、台上評価お よび市場
デ ー タより得 られる許容応力 許容 ひずみを比較す る。
ひず みの最大値が許容値 を上回る場合、仕様 を
変更する。 また、応力 ひず みの最大値 とS― N曲 線 を
比較す ることによ り、寿命予測が可能 となる。
応力
ゴム ●プみ a mx
図 3強 度設計 フロー
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
23搬 送物挙 動 の予測
25個 別要 素法 の適 用
従来 の方 法 で は 、自由落下 の式 か ら求 め られ る搬 送
物 速度 と、 フ レクスベ ルベ ル トの ベ ル ト速度 の 相対 速
市販 されて い る 3次 元個別要素法 に よる解析 プ ロ グ
ラム を導 入 した。平板 の 運動 は定義 で きるので 、本体
ベ ル トを長 手方 向一 定 間隔 に分 割 し、平板 と して モ デ
度 を求 め て、力積 や噴流荷重 の考 え方 に よ り、有 限要
素 法 に よる強度解析 の荷重値 を設 定 して い た。 この方
法 で は、 シュー ト方法 、 シュー ト形状 、 シ ュー ト部 で
の搬 送物 の挙動 、 フ レクスベ ルベ ル トヘ の積載状 況 は
考 慮 で きず 、 アプ リケ ー シ ヨン毎 の詳細 な条件 は、荷
重値 に反映 で きない。
フ レクスベ ルベ ル トに加 わる刺激条件 を定量化 す る
ため には、 シュー ト部 にお け る搬 送物挙 動 の予 測が必
要 となる。そ こで 、CAEの 活用 を検討 した。従来活用
して きた有 限要素法 で不 連続 で あ る搬 送物 をモ デ ル化
す る こ とは 、計算効率 か ら見 て現 実的 で な いの で 、他
の解析 手法 を検討 した。
そ の結 果 、搬 送物 の挙動 につ い ては、個 別要素法 が
適 して い る こ とが分 か つた つ。但 し、個別 要素法 で は 、
搬 送物 の挙動 は予測可 能 であ るが 、ベ ル トや構 造物 を
剛体 でモ デル化 す るため 、衝 撃力 の予測 はで きない。そ
こで 、搬送物 の挙動 を個 別要素法 にて解析 し、そ の解
析結 果 を衝 撃解析 の初期 条件 とす る方法 を選択 した。
ル化 した。横桟 も同様 に平板 と してモ デ ル化 し、それ
ぞ れの平板 の動 きをフ レクス ベ ルベ ル トの動 きになる
よ うに定義 した。波 桟 の形状 は考慮 せ ず 、大 きな固定
した平板 にて定義 した。供給 側 は、供給 ベ ル トを本体
ベ ル トと同様 に平板 で モ デ ル化 し、供給 ベ ル トの動 き
を平 板 の動 きと して定義 した。供給 ベ ル トか らシ ュー
ト部 、 フ レクスベ ルベ ル トに乗 り継 ぎ、垂 直搬 送す る
まで をモ デ ル化 した。搬 送物 は 、供給 ベ ル トの平板 生
成時 に、指定 した量 の粒 子 を生 成 した。今 回 は 、解析
対 象 の供給 側が ベ ル トと したが 、バ ケ ッ トであ って も
同様 の解析 が可 能 で あ る。
入力 条件 は、シュ ー ト条件 と して、シュー ト高 さ、搬
送量 、シュー ト形状 、供給 ベ ル ト幅 、供給 ベ ル ト速 度 、
搬 送物密 度 、搬 送物径 、 フ レクスベ ルベ ル ト幅 、 フ レ
クスベ ルベ ル ト速 度 、材 料特性 と して、粒子 、ベ ル ト、
構 造物 そ れぞれの バ ネ定数 、減衰係 数 、摩擦係 数 で あ
る。
24個 別要素法
寸 法 、シュー ト条件 、搬 送物材料特性 を入力 して、解
析 を実施 し、各粒 子 の座標 、速 度 を求 め た。衝 撃力解
個 別要素 法(Distinct Eに mcnt McthOd)は 、互 い に接 触
した粒 子 間 に働 く弾性 反発力 や摩擦 な どの接 触 力 を簡
析 の 入 カ デ ー タ とす る ため 、横 桟 に衝 突 す る直 前 の
デ ー タを出力 した。
単 なモ デルで与 え、そ の接触 力 が作 用す る個 々の粒 子
の 運動 を運動 方程式 に よ り求 め る。粒 子 と平板 に よ り
26衝 撃 力予測方法
モデ ル化 す るが 、制約 と して、粒子 、平板 は剛体 とな
り変形 で きない。力学 モ デ ル を図 4に 、計算 アル ゴ リ
ズ ム を図 5に 示 す。
別要素 法 の解析 結果 と して各粒 子 の座標 、速 度が
出力 され るが 、 この解析結 果 を有 限要 素法 に よる解析
1固
個 別要素 法 の基 本 的 な考 え方 は 、25年 前 に提 唱 され
に展 開す る場 合 、通常 の静 的解析 で は 、衝 撃力 が 直接
求 め られ な い ため 、衝 撃力 を何 らか の仮 定 をお い て算
ていたが 、計算量 が膨大 となるため 、実際 の設 計 に適
用 され始 め たの は、 コ ンピュー タの計算 能力 が向上 し
条件 と して、搬 送物 の座 標 と速度 を直接 入力 で きる よ
た最 近 にな ってか らであ る 3、
うに した。
出す る必 要 が あ る。 そ こで 、動 的解析 を実施 し、入力
動 的解析 を実施 す るにあ た り、一 般 的 な有 限要 素法
の解析 方法 で あ る陰解 法 で は 、衝撃 力 の解析 に適 して
い な い ため 、陽解 法 を導 入 した。 これ に よ り、 フ レク
スベ ルベ ル トの シュー ト部 における衝撃力 を解析 した。
半径
子、壁 位置更新
質量
運動方程式
^粒
α=F/Fl
(各 粒 子 )
力・変位関係式
F=た
“
(各 接触 点 )
ばね
ダッシュポット
図 4個 別要 素法 力学 モデル
BANDO TECHNICAL REPORT No 5/2001
υ
接角虫力
図 5個 別 要素法 計 算 アル ゴ リズム
27陽 解法有限要素法
一般 に有限要素法は、陰解法を使用 してい る。陽解
法 は、主に動的解析 に使用 される。微少な時間間隔で
解析 を実行するため、接触問題や衝撃問題 に適 してい
る。最近 では、 自動車 のボデ イの衝撃解析等に活用 さ
れている。
28陽 解法有限要素法の適用
市販 されてい る汎用陽解法有限要素法解析 プロ グラ
ム を導入 した。解析 モデルは、横桟、台座、波桟 の寸
法、構造 をモデル化 し、各部材 の材料特性 を入力 した。
搬送物 は同1表 面 でモデル化 し、質量、初速度は、個別
要素法 の解析結果 を剛表面 の参照節点 に与 えた。但 し、
搬送物 を個別要素法 と同 じ条件 でモデル化す る と計算
量が莫大 になるため、搬送物 を簡略化 し、初期条件 と
した。計算結果 として、応力、 ひずみを求 めた。
3実
施
図 6個 別要素 法 解析 事例
(62頁 に カラー写真掲 載 )
例
一般的なフレクスベ ルベ ル トの使用事例 を想定 して
解析 を実施 した。解析条件 を表 1に 示す。個別要素法
により、粒子 の座標 と速度を求 め、その結果 を陽解法
有限要素法 に入力条件 とし、横桟 ゴム部 のひずみ とU
て 、 フ レクスベ ルベ ル トに乗 り継 ぐ。 フ レクスベ ルベ
ル トも同様 に所定 の経 路 、速度 で移動 させ る。供給 ベ
ボル トの応力 を求めた。
ル ト速度 に合 わせ て一 定 間隔 で生 成 させ た。
出力 は 、フ レクスベ ルベ ル トに積載 され る直前 の搬
表1
送物 の位 置 と、速 度 と し、ベ ル トを幅方 向 に区切 つて 、
そ の範 囲 の粒 子 数 と鉛直方 向下 向 きの平均 速 度 を求め
解析条件
項 目
値
シュー ト高 さ
50m
搬 送量
420 kg/s
12m
ベ ル ト速 度
30m/s
ベ ル ト幅
10m
30m/s
フ レクスベ ルベ ル ト ベ ル ト速 度
搬送物
ピ ッチ
042m
種類
石炭
密度
1500 kg/m3
直径
0080m
31個 別要 素法解析
解析事例 を図 6に 示 す。供給 ベ ル ト、シュー ト構 造
物 、 フ レクスベ ルベ ル ト、搬 送物 をモ デ ル化 した。 計
算 を効 率化 させ るため 、 モ デル化 は シュー ト部付 近 の
た。解析 結果 を図 7に 示 す。
一
くE︶
墨 燿 OL い●
供給 ベ ル ト
ベ ル ト幅
ル トと搬 送物 は 、供給 ベ ル トの速度 に合 わせ て 、一 定
間隔 で生 成 させ た。 また、 フ レクスベ ルベ ル トは、 ベ
ベル ト幅方 向位 置 Iml
図 7搬 送物挙動解析結果
図 7よ り、今回の シュー ト条件で は搬送物が フレク
ベ
ス ルベ ル ト進行方向に対 して左側に偏 っていること、
偏 つてい る部分 は、粒子速度が遅 いことが分かる。
み と し、それ以外 の 部分 に粒 子 、平板 が到 達 した場 合
32有 限要素法解析
は 、消去 す る よ うに した。また、粒 子径 は一定 と した。
解析 は 、初期 に供給 ベ ル トと同時 に搬 送物 を生成 し、供
解析 モデルを図 8に 示す。 この解析 では、計算規模
を小 さくするために幅方向 1/2の みモデル化 した。横桟
と波桟 を 1ピ ッチ分 モデル化 した。搬送物 を個別要素
法 の解析結果その ままモデル化す ると、解析規模 が大
給 ベ ル トを所 定 の経 路 、速 度 で 移 動 させ 、搬 送 物 を
シュー トさせ る。搬 送物 は 、 シュ ー ト構 造物 を通 過 し
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
一
笏一
口 一一一
一
40マ
興
30翼
叶
20婁
ベ ル ト幅 方 向t置 [ml
図 10シ ュ ー ト高 さ変量解 析結 果 (個 別要 素法 )
賠
1
き くな って しま うため 、搬 送物 を簡略化 し、球 体 の剛
表面 で モ デ ル化 し、Fll表 面 の参 照節点 に初 速度 と質量
を与 えた。解析 結 果 であ る ゴムの ひず み の分布 を図 9
て■Σ︼
聖К暇 R懺 ιミヽ ⊃
解析 モデル
︻
ゞ]
pК咀 たヽ0輸 ● ■
図 8有 限要素 法
に示 す。
¨
¨“¨”””¨¨一一¨
シュート高さ[m〕
図
11シ ュー ト高 さ変量解析結果 (有 限要素法
)
図 10よ り、シュー ト高 さが高 くな る と、搬 送物 の速
度 が速 くな る こ と、片荷 にな る傾 向が あ る こ とが 分 か
る。図 Hよ り、そ の結 果 と して、応 力 、ひず み の値 が 、
どう変化 す るのかが 定量 的 に計算 で きて い る。
34緩 衝板効果確認解析
シュー ト条件 を変量 した場合 の影響 をみる一例 とし
て、緩衝板 を設置 し、緩衝板が無 い状態 との比較 を し
lk
て、効果 を確認 した。緩衝板解析 モデル を図 12に 、個
図 9横 桟 ゴム部 ひず み分布
(62頁 にカラー写真掲載 )
図 9よ り、 ゴムのひず みの最大値 は、uボ ル トの周
辺に発生 してい る。 これは、実際 の現象 とも一致 して
い る。
33シ
ュー ト条件変 量解 析
シュー ト条件 を変量 した場 合 の影響 を見 る一例 と し
て 、 シュー ト高 さを 40m,50m,60mの 3水 準 変量 し、
その影響 を解析 した。個 別要 素法 の解析 結 果 を図 10に 、
有 限要素 法 の解析 結果 を図 Hに 示す。
BANDO TECINICAL REPORT No5′ 2001
図 12緩 衝 板 の効果
解析 モデル
は、 ホ ッパ に石 炭 を投 入 して 、静止 させ た フ レクスベ
ルベ ル ト上 に石 炭 を落下 させ て、そ の ときの Uボ ル ト
の ひず み をひず み ゲ ー ジ に よ りlFl定 した。 ホ ッパ 高 さ
を変量 し、 シ ュー ト高 さ とUボ ル トの ひず みの 関係 を
求 め た。実験 の状 況 を図 15に 、計算結 果 と実験 結 果 の
比較 を図 16に 示 す。
キ
ヤ
図 13緩 衝板 の効果 解析事例
(62頁 にカラー写真掲載
)
マ E一
墨増0 ﹂“ ■
8
麟
害6
4
2
0
図
ベル ト輌 方 向位 置 Iml
15検 証 実験
図 14緩 衝板 の効果
証
実
験
フレクスベ ルベ ル トに、どの程度の衝撃力が加わ っ
て い るかを確認す るため、検証実験 を実施 した。実験
。 実験値
■計算値
。 m 。
。 。
。
6
8 。
4
4検
でこ準К暇ヽヽ0 エミ■ ⊃
別要素法 の解析結果を図 13に 、結果 の比較 を図 14に 示
す。
図 14よ り、緩衝板がある場合、鉛直方向 の粒子 の速
度が約 1/2に な り、搬送物が両側 に振 り分けられてい る
ことか ら、緩 衝板 の効果が確認 で きた。
│
0
00
1 0
20
30
40
50
60
70
シュー ト高 さ〔
m〕
図 16検 証 実験結 果 と計算結果 の対 比
BANDO TECHNICAL REPORT No5/2001
この結 果 か ら、シュー ト高 さが高 くなる と、Uボ ル
トの ひず み も大 き くな り、 そ の傾 向 はほぼ 自由落下 の
部構 造 の検討等 には、適用 で きない。
個別要素法 と陽解 法有 限要素法 の組 み 合 わせ によ り、
速 度 に一 致す る こ とが分 か った。また 、この結 果 か ら、
今 回 FTI発 した解析 手法 と検 証実験 結 果が 、定量 的 に一
使 用条件 か ら応 力 を求 め る こ とがで きた。 また、静 的
な状 態 での解析 と検 証実験 の比較 に よ り、解析 の精 度
致す る こ とが確 認 で きた。
につ いて も確認 す る こ とがで きた。
ー
1吐 し、現 1大 では強度設計 フ ローで 設定 した各種 ツ
5考
ルが揃 った段 階 で 、結果 を絶 対値 で評価 す る こ とはで
察
きない。 今後 、市場 実績等 、 デ ー タを蓄積 し、解析 結
3次 元 の個 別要素法 の適 用 に よ り、フ レクスベ ルベ
ル トにおけ る搬 送物挙動 の予測 が可 能 にな った。解析
果 と対比 させ る こ とで 、精度 を向上 させ て い く必要 が
あ る。
結果 の 出力 と して、 アニ メー シ ョンにす る こ とも可 能
であ り、搬 送物 挙動 を視覚 的 に とらえる こ とがで きる。
また 、粒 子 の生 成 タイ ミング毎 に色 を変 えて い るため 、
どの タイ ミングで 発生 した粒 子 が どの場所 にい るかが
分 か る。
今 回 の解析 で は、搬送物 の粒 子径 は 80mmを 使用 し
6
糸
吉 言
命
個 別要素 法 の解析 に よ り、搬 送物 の供給 部 か ら排 出
部 までの搬 送物挙動 の予 測が可 能 にな った。実 際 の ラ
イ ンで は 、 フ レクスベ ルベ ル トは カバ ー に覆 われ て い
し小 さ くなるが 、計算 を搬 送量 一定 としてい るので 、
粒
るため、搬 送物 の挙動 を確 認す る こ とがで きない が、個
別要素 法 で は、搬 送物 挙動 が任意 の 時 PHl、 視 点 か ら確
子 径 を小 さ くす る と、粒 子数が 多 くな って しまうこ と
と、 また、解析 にお け る安 定 時 間増 分が小 さ くな って
認 で きるため 、搬 送状 態 を視 覚 的 に捉 え、全体 的 な流
れ を直 感的 に把握 し、設計段 階 にお い て 、修正 等 の対
しま う こ とか ら計算 時 間が大 幅 に増 えて しまう。粒 子
径 を実 際 に近 づ ける場合 には、解析範 囲 を限定す る 、入
策 を適 切に実施す る こ とが可 能 とな り、 ユ ーザ に対 し
て レイア ウ ト、使 用条件 、 ベ ル ト仕様 につ い ての提案
カ デ ー タの改 良 、 コ ンピュー タの計算 能力 を上 げ る等
の対 策が必要 となる。
入カ デ ー タの 中で 、ベ ル ト速 度や寸法等 パ ラ メー タ
が で きる。
た。実際 の搬 送条件 で は、粒 子径 分布 もあ り、 もう少
で入力可 能 な もので あれば、数字 のみ の変更 で 、容 易
であ る。今 回 の解析 モ デ ルで は 、 シュー ト部 に着 目 し
たが 、同様 の手法 で 、変 角部 やlul出 部 の搬 送物 の挙動
につ い て も解析 可能 であ る。
また、個 別要素法 と陽解 法有 限要素法 との組 み 合 わ
せ に よ り、東1激 条件 を定量 化 し、使 用条件 を反映 した
l育 ヒとな り、強度設計 フ ロー に
衝撃力 を求 め る こ とが ●
必 要 な解析 ツー ルが整 備 で きた。 これ に よ り、 フ レク
スベ ルベ ル トの ア プ リケ ー シ ョン毎 の使用 条件 を反映
した刺 激量 を定量化 す る こ とが で き、寿 命 の予測 が可
また、陽解法有 限要素法 を適 用す る こ とに よ り、粒
能 となった。
子 の位 置、 質量 、速 度 を入力条件 として 、応力解析 が
ll育 ヒとなった。 陰解 法 に よる静 的解析 の場 合 、入力条
[引 用 文献]
件 と して lni重 で与 え る必 要が あ る。 この場 合 、個 別要
1)JurgCn w Paclkc:bulk solids handling,161,21(1996)
素法 の解析 結果 か ら仮定 を設定 し、荷重 に換 算 しなけ
れ ば な らない 。但 し、解析 時 間 は、 シ ミュ レー シ ョン
2)桝 谷 浩 :計 算工 学 ,23,157(1997)
時 間 に もよるが 、静 的解析 の 10倍 以 Lか か るため 、内
藤中
3)Andrcw I Hustrulid:Bulk Matcrial Handhng by COn―
vcyOr Bclt
正俊
Masatoshi FUJINAKA
1991年 入社
運搬建設資材事業部
BANDO TECHNICAL REPORT No 5′ 2001
Π 33(1998)
サイクル CF強 化 ナ イ ロ ン 46の 疲労 き裂進展特性
Characteristics of the Grouハ h of Fatigue Cracks in Recyc:ed CF Reinforced PA 46
福永
久雄
*
Hisao FUKUNAGA
Thc cffcct of the recycHng of CF rcinforccd PA 46 in rcgald to fatigue reliability and,in particular.thc rolc of
mesostructural factors in thc Fatiguc crack gro、 vth mechanism,、 vas focuscd on and invcstigatcd
The results are dcscribcd bclo、
v
(1)Duc to rccychng,rcsistancc to crack growth was signiflcantly rcduccd
(2)An extremely high corlelation between incrcasc in temperatule and crack growth charactcristics was
conirmcd
(3)The emergence ofthc speed dcpcndcncc ofleinfOrced flber depending on typc was conirmed
(4)It waS undcrstood flom the observation,by mcans of SEM,of a cross section at break,that as fbr carbon flbct
、
vhich has strong bridging effect,thc cracking of the intcmal laycr dcvclops later than the cracking of the skin
laycr,comparcd with giass flbcr
(5)As for △ Kl:,、 vhiChヽvas evaluatcd considcring the cffcct of the three layer structure,it becamc smaller than
△ K due to the length ofthe intcmal cracks and as the cracks progrcsscd this differencc gre■
1緒
イク ル は、様 々 な方法 での研 究 が行 われてお り'"‐
"、
代表 的 な方法 と して マ テ リアル リサ イクル、 サ ーマ
近年 、エ ン ジニ ア リ ン グプ ラスチ ック (以 ド、エ ン
プ ラ)は 、 自動 車 や電気 電 r、 ビジ ネ スマ シンお よ
び各種機 ltの 機構 部 品、構 造材
larger
l・
lと
して,■ Jlt化 、高1■
リサ イ クル、 ケ ミカ ル リサ イ クルカ'あ る。 それ
れの
リサ イクル方法 は 、一 長 一 短 が あ り、技 aV的 に
ぞ
もコス ト的 に もブ レイ クスル ー す べ き課題 は 多 い が 、
ル
能 化 、高機能 化 あ るい は低 コス ト化等 の 目的か ら、そ
の 使用量 が年 々jFn加 して い る 1)` 力 1● 12、 そ の一 方 で 、
省資 源 、産廃 の
軽 減等 の 見地か ら最 も有効的 な リサ イクル方法 と言え
地球環境 問題 が 深刻化 してお り、エ コバ ラ ンスの 関心
の 高 ま りか らプ ラスチ ック製 llの リサ イ クル性 が大 き
な社 会問題 とな ってい る 。)〕 "。 特 に、パ ッケー ジに使
用 され るポ リオ レフ ィンや ポ リスチ ロー ル牛 の かt用 プ
ラスチ ックや PETボ トル等 はそ の機 能 レベ ルか らリサ
る 10)`
模 式 図的 に示す よ うな影響 因子 につ い て系統 的 にllI究
を進 め る こ とが重 要 で あ る と考 え られ る Ю) い 。す な
イクル、 リユ ー スが深耕 して きた。 また、 ビジ ネスマ
シ ンや家電製 品 に使用 され る ABS、 AS、 POM、 PA等
わ ち、リサ イクル FRTPの 疲労信 llll生 に及 ぼす 影響!と
して、強化繊維 、マ トリ ックス ポ リマー お よび繊維
マ テ リア ル
リサ イクルは、省 エ ネ
15)。
上述 した観点 か ら、FRTPの マ テ リア ル リサ イ クル
性 に関 して、特 に耐 久性 に係 わ るln4労 信頼性 を Fig lに
の ツし用 エ ン プ ラは 、 プ リ ン タや FAXの トナ ー カー ト
リッジの例 に代 表 され る よ うに リサ イ クル、 リユ ー ス
が常 l化 して きた。 しか しなが ら、 アル ミダイキ ャス
ト、焼 結 金属 お よび プ レス品等 を代替 して きた高機 能
エ ンプラ、 と りわけ ガ ラス繊維 、炭素繊 ill等 で補 強 し
た先進 FRTPは 、パ ー ジ ン材 そ の ものの強度 、疲労信 頼
性 にお い て研 究者 間で 共通 の理 ll17す ら得 られて い な い
`
状 7兄 にあ る コ ■t
したが って 、 リサ イクルの 信頼性 、特 に前∫久寿 命 に
係 わ る疲 労 信頼性 につ い ては 、依然 と して解 明す べ き
点 が 多 く、 よ り高度 な信頼性 が要求 され る「 動車機 能
部 温]等 にお い ては 、工 場 内 の 不 良品や残材 あ るい は廃
車 か ら分 解 し分離「1収 され る樹 脂機 能部 品 の リサ イ ク
ル に よる有効利 用 は進 んでい な い Ю)` わ135)Ⅲ
"。
Jjl在 までの llli究 にお い て 、プ ラスチ ック1/1卜「の リサ
*営 業本 部
Fig l Trcc of Matcrial― rccyclc
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
樹 脂 の 界面 につ い て検討 しなけれ ば な らない。まず 、強
化繊維 の影響 につ い ては 、 リサ イ クル■1程 に よる繊維
の破 断、 あ るい は強化繊維 の種類 に よる相違等 が 考 え
それぞれ v材 (バ ー ジ ンペ レットか ら射出成形 したも
の)、 リサイクル材料 は、V材 を粉砕 した リサイクル原
f4v*を loo%原 料 として成形 した ものをRl材 とした。
られ る。特 に、FRTPは メゾ因子 であ る強 化材 の形状 、
寸法 、アスペ ク ト比 、含有量 等 に よって マ トリ ックス
この ような射出成形板 か らFig 2に 示す 31× 67× 70の
切欠 きをつ けた cT試 験片 を用意 した。
ポ リマ ーヘ の 配向性挙 rl」 に相 異が生 じ、 lt械 的特性 の
繊維配向 は、Fig 3(b)に 示 した表面層では射 出方向
(MD)に 平行、板内部中央 では射出方向に対 して垂直
な L材 を用 いた。
異方性 や疲労信 頼性 に及 ぼす影響 は大 きい こ とが 予想
され る。 さらに、 マ トリックス ポ リマ ー の影響 につ
い ては 、 ポ リマ ー の分子 間凝 集力 、延性 の相違 、あ る
い は リサ イ クル に よる加 工 刺 激 の影響 につ い ての検 討
が必 要 であ る。
Fig lに 示 した「マ テ リア ル リサ イクルの木Jに 従 っ
○
○
。○
硫 ○
て 、リサ イクルFRTPの 疲労 信頼性 に及 ぼす 影響 因子 に
関 し、すで に先進 強化 ナ イ ロ ンに係 わ る研 究 と して最
も汎 用的 なガ ラス短繊 維 強化材 につい ては系統 的 に行
IⅢ
しか し、炭素繊維 (以 下 、cF)強 化
材 や 液 晶 ポ リマ ー を強化 繊維 と した高 分子 複 合材 料 、
さらに PEEKの よ うな スーパ ーエ ンプ ラ等 の リサ イ ク
われて い る 1)`
8ヽ
ル につ い ての研 究 は、ほ とん どな され て い ない 3)` 3)。
(a)T matcrial
(a)T
matcrial
(b)L matcrial
―
Fig 3 Fibcr dircction of spccimcn
本報文 で は 、工 業 的 に利 用が拡大 して きたCF強 化 ナ
ロ
イ ン46の リサ イ クルが疲 労 き裂進展特性 に係 わ る疲
労信 頼性 に及 ぼす影響 につ い て検討 した Юヽ 特 に、CF
が メゾ構 造 尺度 で き裂進展機構 に果 たす 役割 につ い て
一 般 に射 出成形板 にお け る繊維 配 向 は、Fig 4に 示 す
よ うに表面 層 で は射 出方 向(MD)に 平 行 で 、板 内部 中
検討 し、併せ て き裂先端 部 での 局所 的変形挙動 を把 握
す るため に、 き裂先端 部 の 開 口量 と温度上昇 を関連 づ
央 で は射 出方 向 に対 して垂 直 とな り三 層構 造 を呈 して
い る。 ここで 、表層 部 をス キ ン層 、内部 を以下 コア層
け て検 討 を加 えた。
と称 す。本供試材 にお い て もこの様 な構 造 にな ってい
る こ とが SEMに よる破 面観 察 よ り認 め られ た。
2
試
験
方
法
21供 試材料
供試材 料 は、PA46(ポ リア ミ ド46)を 重量 率 30%
炭素短繊維 で 強化 した もの (PA46/CF30材 )、 重量 率 50
%ガ ラス短繊維 で強化 した もの (PA46/gも 0材 )、 なお、
ガ ラス短繊維 は直径 10μ m,初 期 長 さ 3mm、 炭素 短繊
維 は直径 7μ
Molding
m,初 期 長 さ 10mmで あ る。また 、種類 は
Dircction
Fig 4 Thrcc laycr of illJcction molding platc
22供 試材料 の製作 と リサ イ クル方法
供試材料 は、Fig 4に 示 した プ レー ト金型 を使 用 し、
Batcnfcld社 製 の射 出成形機 BA65/170型 (可 塑化性 能
;
46聴だ 、射 出容 量 ;86 6cm3、 型締 力 :637kN)で 成形
を行 い 、Fig 2の CT試 験 片 を切 削加 工 に よ り作 成 した。
この際 、射 出成形 の条件 は、そ れぞ れの、FRTPの 標準
条件 を基 準 とした。
また、R材 は上 記 で得 た V材 をホ ー ラ イ社 製 の粉砕
機 SB210型 (4P、 2 2kW、 マ ンモ ス刃 :210W、 粉砕 能
力 :100-160kg)に て機械 的 に粉 砕 し、6mm直 径 の ス
ク リー ンをパ ス した粉砕塊 を使 用 して射 出成形 に よ り
Fig 2 CT spccimcn dimcnsion
BANDO TECHNICAL REPORT No 5′ 2001
ブ レー ト成形 を行 い Rl材 と した。
CT試 験 片 を射 出成形 にて直接 に作 成 しなか っ
なお、
たのは 、FRTPの 金型 へ の 溶融 フ ロー にお い て強化材 の
配 向性 が 舌Lれ た り、あ る い は ウエ ル ドライ ン とい った
内部構 造 欠陥の発生 を排 除す るためで あ る。
23疲 労試 験方 法 お よび き裂 先端 部 の温 度測 定
疲 労試験 は電 気 油圧 式 サ ー ボ材料試験 機 に よって 、
周波 数 3Hz、 応 力比 olと した正弦 波荷重 市」
御 で 、温 度
20℃ 、湿度 RH50%で 行 った。試験 後、走査型電子顕微
鏡(SEM)に よる破面観察 を行 っ た。
併せ て 、き裂先端 での局所 的変形挙動 を把 握 す るた
め に、赤外線 放射温 度計 を用 い て き裂先端 の 温度慣1定
を行 った 30ヽ
本 図 よ り、cF材 もgf材 も疲労 き裂進展 に対 す る抵抗
性 は リサ イクルす る こ とに よ り低下 し、劣化 して い る。
CF材 とgf材 の低 速度領域 にお け る き裂進展特性 は、V
Rl材 は10× lo'(m/Cydc)
材 は30× 108(mた yclC)以 下 、
以下 で はぼ同一 線 上 にあ る。
また、lo 7(nVCyCIC)以 上 の比較 的高 い速 度領域 にお
い ては 、CF材 は き裂 進展 に対 す る抵抗 性 が gf材 に比べ
大 き くな ってい る。特 に注 目すべ き こ とは、炭素繊維
強イけオは リサ イ クル して い るに もかか わ らず 、 ガ ラス
繊維 強化 材 よ りも優 れ た き裂 進展 特性 を示 して い る。
す なわ ち、cF材 とgf材 の 関係 には次 の よ うな 2段 階 の
き裂進展特性 がみ られ る。
。実験 装 置 の概要 を Fig 5に 示す。本測
定方法 の特徴 は非接 触 で物 体 の 表面温 度 を測 定 で きる
(1)低 速 度領域 ;cF=gf
(2)高 速 度領域 :CF>gf、
こ とで 、そ の原理 は測定物 体表面 の赤外 線 の放 射率 を
な るほ ど両 者 の差 は大 き くな る。
3●
測 定す る もので あ る。 き裂先端 部 の温 度測定 は 、疲労
き裂進展試験 の過程 で逐 一 実施 した。
き裂進展 速度 が速 く
そ こで 、 SEMに よる 破 面 観 察 及 び温 度 測 定 法
(ThCrrnal mcthod)か らリサ イクルの影響 に よる疲労特1生
の劣 化す る原 因、お よびCF材 の高速度領域 にお ける き
裂進展 に対す る秀 でた抵抗性 の発現 の原 因 を検討 す る。
4
41
考
察
き裂 先端部 の開 口量 に及 ぼす リサ イ クルの影 響
SEMに よる表層 部 の CF材 の破 面写真 を Fig
7に 示
よ
の
い
す。本 図 り、V材 繊維 長 さが Rl材 よ り長 こ とが
認 め られた。gf材 も同様 な傾 向 であ った。 これは リサ
イ クルエ 程 中に繊維 が粉 砕 されて しま うため と考 え ら
れ 、v材 に比 べ て Rl材 は繊 維 が短 い ため に き裂 が 開口
Fig 5 Expcrimcntal apparatus
3結
しやす くなる と解釈 され る。 したが って 、 これ が き裂
進 展 に対 す る抵抗 が リサ イクルす る こ とに よって低下
す る原 因 の一 つ で あ る と示 唆 され る 。。。
果
ナイロン46を 母材 と した cFイ ブとgf材 のV羽 、Rl材
のそれぞれについて、疲労 き裂進展特性 をき裂進展速
度 と応力拡大係数範 囲の関係 たN-4Kに 及ぼす リサ
イクルの影響 を Fig 6に 示 す。“
105
/ /
′
,10‐
: :::::首 1
6
:棚 《1
E
毛 10‐
裂先 端 部温 度 変化 ムT(K)の 関係 に整 理 して Fig 8に 示
す。本 図 よ りCF、 gf材 の いず れの供試材 も 4Kの 値 が
大 き くな る に従 い、4Tの 値 は大 き くな ってい る。 さら
くな ってい るが 、 この傾 向 は疲 労 き裂進展 に対 す る抵
鰐
抗性 と一 致す る。
ヴ
7
けて、す なわ ち `Thcrmal mcthod'に よって検 討 した。
き裂先端部 の温度測定結果 を応 力拡大係数範 囲4Kと き
に、V材 >Rl材 の順 で温 度 上 昇 に対 す る抵抗 性 は大 き
ρ」
/κ
そ こで 、破 面解析 か ら推測 された リサ イ クル に よる
き裂 の 開 日量 の 変化 を き裂先端 部 の温 度上 昇 と関連 づ
次 に、本 図 よ り炭素繊維 とガ ラス繊 維 の温 度上昇 に
ぼ
及 す影響 を比較 してみ る。gf1/1は 4Kが 大 き くなるに
従 い ZTの 上 昇率 が大 き くな ってい る。これ に対 し、CF
2103
材 は 4Kが 大 き くな る と途 中か ら4Tの 上 昇率 が小 さ く
こ
2109
な り、 温 度 勾 配 が 変 化 して い る こ とが 認 め られ る。
2
l叡
Fig 9に 温 度上昇線 図 と、き裂進 展線 図 の 関係 を模 式 図
t
i
S
n361認
5
1o
factor range ИK(MPa77)
owCCn FCP rdc daだ N and Ы s hcndリ
撃
“
的 に示す が 、温度勾 配 の変化 して い る点 の
、高速
`Kは
度領域 にお ける き裂進展特性 の傾 きが変化 す る点 の
`K
と一 致 して い る。 これ は 、 き裂先端 の 開 口量 と温 度上
昇 の 間 に良 好 な相 関性 が あ り、併せ てcF材 の き裂進展
BANDO TECHNICAL REPORT N0 5/2001
線 図 の傾 きの変化す る以 前 で は き裂先 端 の 開 口量 が大
き く、以後 で は開 口量が小 さ くなるため と解釈 され る。
ZK curvcs
Fig 9 Rclation bctwccn da/dN-4K cuⅣ cs andム T
― ムK cuⅣ cs
(a)Cきヽ matcrial
42き 裂進展機構 にお ける メゾ構 造 因子 の役害」
き裂進展速 度が低 速度 の領域 で は 、き裂進展特性 と
強化繊 維 の 本数 との 間 に、繊 維 の種 類 に関係 な く良好
な相 関性 が認 め られて い る。す なわ ち、強化繊維 の種
類 が異 な って も本数 が 同 じであれ ば、 ほぼ 同 じ特性 を
示 す こ とが 指摘 され て い る2)。 今 回 の試験 に用 い た cF
材 とgf材 の繊維 の本 数 は ほぼ 同 じであ るため 、低 速度
領域 ではほぼ同 じ進 展特性 を示 した もの と考 え られ る。
また、高速 度領域 にお け る き裂進展挙動 をメゾ構 造尺
度 に よる観 点か ら把 握 し、 き裂進展機構 に及 ぼす強化
繊維 の影響 を調 べ るため にSEMに よる破 面観 察 を行 っ
た。10-7(mた ycle)以 上 の 高速 度領域 にお ける CF材 とgf
材 の 中央 部層 の破 面写真 をFig 10(a)、 (b)に 示 す。
Fし 10(a)よ り、炭素繊維 はマ トリックスか ら多 く抜
(b)CF/Rl matenal
け出てお り、一 方 、Fig 10(b)よ リガ ラス繊維 は引 き抜
か れず に破 断 して い るのが 多 く認 め られ る。 これ らの
Fig 7 Fracturc sulfacc of skin laycr
CF‐
V
CF‐ Rl
V
/
△
00,・
度 を示 す。
TaЫ e lよ り炭素繊維 は、弾性 率 も強度 もガラス繊維
よ り大 き くな って い る。 したが って 、gf材 は ガ ラス繊
/
●
▲
Tablc lに 炭素繊維 とガ ラス繊維 の 引張弾性 率 と引張強
′
^
V ′
5
0
5
Ю
褐
2.
2.
O・
︵
y︶ 卜N OE■●oこ a﹁ 〓0●■9
こ とは繊 維 の 引張 弾性 率 と引張 強度 お よびマ トリ ック
ス と強化 繊 維 の接 着性 の影響 が 考 え られ る。 そ こで 、
ヴ
づ
/△
′
, 0
維 とマ トリ ックスの接 着性 が 良好 であ るが 、 ガラス繊
維 の強度 は炭素繊維 に比 べ て小 さい ため 、疲労 き裂 は
/′
"円
繊維 を破 断 しなが ら進展 す る もの と考 え られ る。 そ の
結果 、ブ リ ッジ ングの効 果が小 さ くな る と解釈 され る。
′
/ノ 三
N05′ 2001
a
P
しREPORT
師
K
И
BANDO TECIN10知
編
6
e
g
a
r
a
f
S
n
e
0
S
Fig 8 Crack tip hcating T curvcs
7
トリックスか ら抜 け出て プ リッジ ング効 果 に大 き く貢
献 す る。 したが って 、 `Thermal mcthod'に よって明 ら
5
`
4 一 方 、弾性率 と強度 の大 きい炭素繊維 は破 断せ ず 、 マ
3
2
O
′
か に された ように き裂 の 開口量 は小 さ くな り、cF材 の
き裂進 展 に対す る抵抗 は大 き くなる と考 え られ る。 こ
れ を模式 的 に示す と Fig llの よ うにな る。
43き 裂進展 に及 ぼす三層構造 の影 響
SEMに よる低 倍率 の破面観 察 か ら、本試験 片 は三 層
構 造 を示 してお り、表而層 で は繊 維 は平 行 に並 び 、破
面 は平坦 になってお り、繊維 配 向が 直交 す る中央 部層
で は凹凸が 大 き くな って い るのが認 め られ た。 また、
gfllの いず れ も中央部 層 では ジグザ グと表面 よ
り遅 れて き裂 が進展 して い るのが 認 め られ た。 この こ
CF ll、
とか ら き裂 は Fig 12に 示 す よ うに内部 の き裂 が衣面 の
き裂進展 を妨げるように進展 してい くもの と考 え られる。
Crack dircction
(a)CF matcrial
A_
二
‐
│
―
―
Fig 12 Crack lcngth ofthc surfacc and ccntcrlaycr
ここで 、最終破 断時 の表面 の き裂長 さ と内部 の き裂
さをそれぞれ
aL、 ALと し、き裂進展途 中 の表面 の き
長
裂長 さ と内部 の き裂 長 さを a、 Aと して表す 。
さらに、炭素繊維 は弾性 率 が大 きい ため、ブ リ ッジ
ングの影響 が大 き く、 中央 部層 の き裂進 展 が 表面層 よ
り遅 れ る傾 向 は 8f羽 よ り顕著 で あ る と考 え られ る。 こ
の ため 、cF材 の高速 度領域 にお ける き裂進展 に対 す る
(b)gf matcrial
抵抗性 が 8f l可 よ り大 き くなる もの と理 解 され る。
Fig 10
Fracturc surfacc of cOrc laycr
z O \
Elastic mOdulus and tcnsilc strcngth
Elaslc modulus(CPa)
Tcnsilc strcngth(CPa)
23030
353
CF
“ 0
Tablc l
6860
/K
a'`
Fig 13 Valucd daた N curvcs
そ こで 、 Fig 6の 結 果 よ り cF llの き裂 進 展 線 図 を
Fig 13の よ うに仮 定 し、
ら評 伸│し た
`Kを
`K*よ
評価 して み た 。Fi3 13か
り得 られ た き裂 長 さを a*と して表
す 。また 、Fig 12よ りき裂進 展 途 中 の 内部 の き裂 長 さ A
Fig lI
Mcchanisln of crack Opcning
は 、次 式 の よ うに な る もの と して評 価iを 行 った 。
A=aAVaL
この 結 果 、 表 面層 と 中央 部 層 の き裂 進 展 は Fig 14に 示
す 棋 式 区│の よ うに な っ て い る 。
BANDO TECHNICAL REPORT No5/2001
Crack dircction
gf材 の プ リ ッジ ング効果 は 同程 度 であ るが 、高速度領
域 で はCF羽 が gf材 よ りも優 れた抵抗 1■ を示 した。これ
は 、CF材 の高 い 強度 と弾性 率 に寄 与す る もの と考 え ら
れ る。
(4)SEMに よる破 断面 の観 察 か ら、プ リッジ ング効
(a)CF本オ
Crack dircction
'。
果 の大 きい CF材 は、gf材 よ りもコ ア層 (内 部 )き 裂 が
ス キ ン層 (表 面 )き 裂 よ り遅 れ て進 展 す る。す なわ ち、
内部 き裂 が表面 き裂 の進展 を妨 げて い る。 これ は、強
化繊維 の機 41t的 特性 に加 え三層構 造 が き裂進展 の メカ
ニ ズ ム に大 き く寄与 す る こ とを示唆 して い る。
。
。
ち゛
こ 28&′凛 FJ
(b)gf羽
Fig 14 FCP mcchanism of ulc surface and ccntcrlaycr
(5)三 層構 造 の影響 を考慮 して評 価 した 4K*は 、内
の
部 き裂 長 さに よる4Kよ り小 さ くな り、き裂 が進展す
る につ れ て この 差 は拡大 す る。 これ は 、前 述 の 強化繊
維 に よるプ リッジ ング効果 と三 層 メゾ構 造 の相違 が大
き く影響 して い る もの と示 唆 され た。
本 図 よ りa*は aよ りも短 くな ってお り、4Kキ は aで 評
価 した 4Kよ りも小 さ くな ってい る もの と示 唆 され る。
さらに、 き裂 が進展 す る につ れ て、 き裂 長 さの差 A―
6
a*は 大 き くな ってい る。Fig 15に 示 す よ うに、A― a*
謝
辞
本稿 は茨城大学工 学部鈴木教授 の御指導 に よ りま と
の部分 で疲労 き裂 は 、繊 維 を破 断せ ず にマ トリ ックス
のみ を進展 して い る ものの、 プ リ ッジ ングの影響 よ り
め た学位論 文 の一 部 を抜粋 した もので あ る。
本研 究 の推進 に当 た り御指導 を頂 い た茨城大学 工学
き裂 の 開口量が小 さい ため 、き裂長 さの差 A― a*が 生
じたもの と考 えられる。
部 システ ムエ 学科 鈴 木教授 、 また実験 、解析 に御支
援 を頂 い た原 口助教授 、研 究室 諸兄 に紙 面 をお借 りし
謝辞 を申 し上 げ ます。
また 、好 意的 に研 究 目的 を御理解 し、御 協 力 して頂
きま した本 田技研 工 業 (株 )お よび富士重 工 業 (株 )の
皆 様 に深 く感謝致 します。
I引
用文献]
1)鈴 木秀 人
国尾武 、機論 、53490,A(1988),1012-
1017
5
2 3 4
Fig 15 Bridging cffcctin Fig 14
鈴 木秀 人、機論 、57534,A(1991),448453
鈴 木秀 人、材料試験技術 、363,(1991),188195
鈴 木秀 人
土 川秀治 、機論 、58552,A
森 川 明彦
(1992),1293-1299
結
言
鈴 木秀 人 中村雅 史
1青 友達志
幸 原正志 原 口忠
男 、希
美言
合、60580,A(1994),2695-2700
CF強 化ナイ ロン46の リサイクルが 、疲労信頼性 に
ぼ
及 す影響、特 に疲労 き裂進展機構 のメカニズム に果
たす メゾ構造因子 の役割 に注 目して検討 し、以下の結
鈴 木秀 人 中村雅 史 清 友達志 幸 原正志 原 回忠
果 を得 た。
(1)リ サ イクルによって、 き裂進展に対 す る抵抗性
は顕 著 に低下 した。 これは、メゾ構造因子 で ある強化
繊維が リサイクルエ 程で破断 し短 くな り、 き裂が開口
586,A(1995),11851189
しやす くな ったため と理解 し得 る。
(2)温 度上昇 とき裂進展特性 との 間には極めて高 い
相関性が確認 され、疲労 き裂進展特性 は強化繊維 のブ
リッジ ング効果 に起 因 した き裂先端の開口挙動 と密接
に関連す るもの と理解で きた。
(3)強 化繊維 の種類 によ り、速度 lFt存 性が発現する
ことが確認 された。すなわ ち、低速度領域では cF材 と
BANDO TECHNICAL REPORT No 572001
男 、機論 、61585,A(1995),900905
鈴木 秀 人 中澤淳 一 寺 西 明 原 口忠男 、機 論 、61中澤淳 一 鈴 木秀 人 中村 雅 史 原 口忠 男 、機論 、
61-590,A(1995),2140-2145
9)
石垣 卓俊
土 川秀 治
TECHNICAL REVIEヽ
森 川 明彦
V No 10C1/92
木村慎 一 、JSR
10)
鈴木秀 人 福永 久雄 松村 亜 紀子 原 口忠男 、機論 、
62-596,A(1996),966-971
11)
福永 久雄 松 村亜紀 子 含勤 鈴 木秀 人、機論 、63608,A(1996),689-694
鈴 木秀 人 松村 亜紀子 イ
冨永久雄 原 口忠 男 、機論 、
62-603,A(1996),2501-2506
福 永 久雄
鈴 木秀 人
松 村 亜 紀 子 、機 論 、 63613,
田 中啓 介 田 中拓 Jヒ 条 正 樹 、機 論 、58555,A(1992),
A(1997),1874-1879
2073‐
14) 福 永 久 雄 鈴 木秀 人 松 村 亜 紀 子
原 口忠 男 、機 論 、
63-613,A(1997),1880-1885
田 中拓
鈴 木 秀 人 岸 正 幸 中村 雅 史、
62‐ 602、 A(1996),
機論 、
(1994),1176-1181
東郷敬 一郎 石井仁
2187-2192
(1993),62-67
鈴 木秀 人
中澤 淳 一
中村 雅 史
中村 雅 史
原 口忠 男
R W LANG JAヽ
(1996),1773-1778
shorl― flbcr
3576‐ 3580
中村 雅 史 渡 辺 裕・ 原 口忠 男 、機 論 、63-
Stanlcy,P,Proc of 9th lnt Conl Exp Mcch,2(1990),
607,A(1997),465-470
20) 鈴 木秀 人
中村 雅 史 原 口忠 男
4ANSON,Crack tip hcating in
compositcs undcr fatiguc loadlllg conditions,
JOUNAL OF MATERRIALS SCIENCE 22(1987),
渡辺 裕 、機 論 、63‐
606,A(1997),213-218
鈴 木秀 人
野 林 文 彦 、機 論 、 59557,A
3332-3337
鈴 木秀 人 、機 論 、 62600,A
中村 雅 史 鈴 木 秀 人 原 口忠 男
山岸 謙 二 郎 、機 論 、 60573,A
41352,A(1975),
鈴 木 恵 岩 本 正 治 植 田広 志 、機 論 、
原 口忠 男 、機 論 、
61-591,A(1995),2375‐ 2380
728
影 山 菊池 野 中、機構 論 、90050,(1990),135‐ 140
阪上 隆英 小倉敬 二 、機 論 、58-555,A(1992),2224-
渡 辺裕 、機 論 、63-
608,A(1997),695-700
鈴 木 秀 人 中村 雅 史 渡辺 裕 、
63612,A(1997),
機論、
1601‐ 1606
2229
34) 阪上 隆英
22) Hc■ zbcrg,RW&ヽ 4anson,JA,Fatigue of Enginccr―
23)
2078
田 中啓 介
小倉 敬 二
山中秀介 、機 論 、59565,A
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福永
久雄
H sao FUKUNAGA
1970年
入社
営業 本部
BANDO TECHNICAL REPORT No 572001
研 究論文
乾式 CVTベ ル ト用樹脂部材 の 開発
Design of Resin Materialfor Dry cllT Beits
野中 敬三 *1
佐藤
Keizou NONAKA
弘幸
*1
Hiroyuki SATO
Wc havc bccn developing a dry hybrid bclt,thc``BANDO AVANCE'',for hcavy― duty usc in CVTs for mOrc
than 15 ycars ln 1998,a CVT systcm using our dry hybrid belt、 vas succcssfully commcrcializcd and adoptcd in
sub― compact cars The dry hybrid bclt consists of a pair oftcnsion mcmbcrs and many lateral H― shapcd blocks
About 200 blocks arc inscrtcd into thc groovcs ofthc tcnsion mcmbcrs The tension members have thc functiOn lo
transmit pOwer from a driving pullcy to a driven pullcy Thc blocks are made of high strength aluminum a1loy
covercd、 vith rcsin The blocks support a high transverse load Thc rcsin prcvcnts dircct contact bc●
aluminum alloy and thc pullcys
vccn thc
ln addition, thc rcsin must havc a high impact rcsistancc, a high abrasion
rcsistancc and an optimum friction coefflcicnt,
、
vhich lead to a long lifc and to po、 vcr transmission
、
vithout
lubrication
This papcr conccrns thc design of thc rcsin matcria1
0ur sclcction is phen01 rcsin
ln the design,aramid
short iber is uscd for high impact rcsistance, and carbon short flber and graphite are used for high abrasion
resistancc and a lo、 v friction cocfflcicnt
Finallン ちit will be demonstratcd that thc usc of zinc oxidc whiskcr in thc
resin enablcs us to control the lcvcl of thc friction cOcfFlcient for thc optimum pcrformancc of pO、
1緒
我 々は過去 15年 に渡 り、乾式 CVTベ ル ト「 AVA
NCE」 を開発 してきた。 1998年 秋か ら軽 自動車
に世界 で初めて乾式 CVTが 搭載 され、我 々の「AV
ANCEJが 採用 された。「AVANCE」 のプロ ック
の樹脂部材 はその基本機能である摩擦伝動機能 を果た
す重要な構成部材 で あ る。この樹脂部材 には高強度、
耐
熱性、摩擦係数の安定1生 、耐摩耗性、耐 lll撃 性等 の高
「AVANCE」 に
度な特性が要求 される。本報 では、
い
つい
適用 されて る樹脂部材 の特性 に
て述べ る。
2
乾 式 CVTベ ル ト「 AVANCE」
vcr transmission
は基本的に平ベ ル トとして機能す るため、大 きな伝動
能力 と優れ た耐久性 を有する1ヽ その結果 自動車 の ト
ラ ンス ミッション用 として要求 される省 スペー ス、耐
久信頼性 の実現が可能 となる。
聰 L饉
I
l 、1二 =い 、/
」
頸
プ ロ ック
張力帯
の概 要
図 1に 「AVANCE」 形状、構造お よび材料構成
「AVANCE」 はアル ミニ ウム補強材 をイ ン
を示す。
、
サ ー ト成形 した複数 のプ ロ ックを、′
亡
線、 ゴム、帆布
か ら構成 される一対 の張力帯 に、凹凸勘合に よ り組 み
立てた構造か らなる。 プ ロ ックが プー リの側圧 を受 け
摩擦伝動機能を、張力帯 が張力 を分担 し動力 を伝達す
る機能 をそれぞれ分担する、機能分離型 Vベ ル トで あ
る。従来 の ゴム Vベ ル トは大 きな伝達力が作用 し、プー
リの側圧が ベ ル トに作 用 した場合、挫屈変形 してス
リップして しまうか、
「AVANCEJ
早期破損するが、
はブ ロ ックが プー リ側圧 を受けて も変形せず 、張力帯
*1伝 動技術研
構 成部材
材
2001
質
アル ミニ ウム合 金
①
補 強材
②
樹脂
高 強度耐熱耐摩耗熱硬 化樹 脂
③
上 帆布
耐 摩耗 処理耐熱高 強度帆布
④
上 ゴム
短繊維 強化変性 H―
⑤
心線
アラ ミ ド組紐
⑥
下 ゴム
短繊維 強化変性 H―
⑦
下
ll布
NBR
NBR
耐摩耗処理耐熱高強度帆布
図 1「 AVANCEJの
究所
BANDO TECHNICAL REPORT N05′
番号
形状
構造 と材料構成
3樹
4実
脂 部 材 に 要 求 さ れ る 特 性
表 1に 「 AVANCEJ用 樹脂部材 に要求 される特
性 を示す。摩擦伝動 による動力伝達 を安定 に行 うため
にはまず摩擦係数が重要である。図 2に 示す よ うに、V
ベ ル トが Vプ ー リに巻 き付 き、プー リか ら抜けるため
には、 αを楔角度 とすると、樹脂 とプー リ表面の摩擦
係数 μは、μ<tan(″ 2)で ある ことが必要条件 となる。
「 AVANCEJの αは 26° である故、 μは o23以 下
である必要がある。この摩擦係数要求 を満足 させて、
面
圧 (p)、 滑 り速度 (v)、 使用温度 (T)の 各使用条
件範囲で μが安定 である ことが要求 される。次 に、
「A
VANCEJは lo万 km以 上 ノーメンテナ ンスで使用
されるため、ブ ロ ックの摩耗が小 さいこ とが要求 され
る。具体的には、25mmの プ ロ ック幅が 10万 km以 上の
走行 で lmm以 上摩耗 してはならない必要がある。更に、
「AVANCE」 は高温 (110℃ )で 長時間使用 され、樹
脂 には耐熱性 (高 温強度、耐熱劣化特性 )が 要求 され
る。又、高速 (35m/scc)で の使用 でブ ロ ックが欠けな
いための耐衝撃性 も要求 される。
我 々は熱可塑性樹脂 を含 む種 々の樹脂 を検討 した結
果、 マ トリックス樹脂 としては熱硬化性 のフェノール
験
結
果
と
考
察
41耐 衝 撃性 の 向上
フェ ノー ル樹 脂 の耐衝 撃性 向上手段 と して は、マ ト
リ ックス樹 脂 の架橋密 度 を下 げ る、樹 脂 中 に ゴム成分
をブ レン ドす る等 の手段 が考 え られた。しか しなが ら、
これ らの手段 は高温物性 の低 下、耐 摩耗性 の低 下 や摩
擦 係 数 の上 昇 を もた らす。 そ こで 熱可塑樹 脂 の耐衝 撃
性 向上 で知 見 の あ った ア ラ ミ ド短繊維 を複 合す る こ と
で 、耐衝撃性 を向上 す る こ とを試 み た。
表 2に 示す パ ラ系 アラ ミ ド繊維 であ るケ ブ ラー 29
とテ クノー ラ短繊 維 をそれぞ れ フェ ノール樹脂 に複合
し、 ア イブ ッ ト衝撃 強度 と補 強性 (曲 げ強度 、 曲げ弾
性 率 )を JIs K 6911に 準 じて評価 した。結 果 を表 3に
示 す。 テ クノー ラは衝 撃 強度 を改 善 し、か つ 補 強性 を
有 したの に対 し、 ケ ブ ラー は衝 撃強度 には優 れ る もの
の 、高温物性 が劣 る結 果 を得 た。 この原 因 は明 らかで
は ない が、表 2に 示 す繊維 単体 での特性 には大 差 が な
い こ とか ら、樹 脂 中で の短繊 維 の分散状 態 、 及 び繊維
と樹脂 との接 着等 の界面 の状 態 に差 が あ ったため と推
察す る。 以上 の結 果 よ リテ クノー ラ短繊維 を耐 衝撃性
付与材 と して選択 した。
樹脂 を選択 した。 フェノール樹脂単体で は脆 く、強度
も低 く、摩擦摩耗特性 を満足 しない ため 、強度、耐摩
耗性、耐衝撃性 を付与す るための添加剤 (短 繊維、充
てん材 )の 研究 をお こなった。
表 1「 AVANCEJ用 樹脂部材に要求される特性
ベ ル トに対 す る要求
樹 脂 に対 す る要求特性
高 トル ク伝動 が可能
部材特性
強度が高 い
曲げ強度
摩擦係 数 が適 切
鈴 木式試験 機 に よる摩擦 係 数
鈴 木式試験 機 に よる摩擦 係 数
摩擦係 数 が安定
(PVT特 性
)
の PVT依 存性
高速 に耐え る
耐衝 撃性 に優 れ る。
ア イゾ ッ ト衝撃 強度
高温 下 の使用 に耐 える
高温 で 強度低 下 が少 ない
ク リー プが小 さい
高温 曲げ弾性 率
高温長期使 用 して も物性 が低 下 しな い。
熱老化特性
摩耗が少ない
鈴木式試験機 による摩耗量
速比安定性がある
0000000
μN
μN
Vベ ル トの プー リ上 にお け る力 の釣 り合 い
W=2× sn(α /2)― μcOs(α /2)│× N
ベ ル トが プー リか ら抜 け る条件 は W≧ 0
μ ≦tan(α /2)
α=26° の 時 μ -023
図2
Vベ ル トが プ ー リか ら抜 け るための条件
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
表2
した。摩擦摩耗特性 は図 3に 示す鈴木式rrT擦 摩耗試験
機 を用 い JIs K 7218の A法 に準 じて測定 した。 この と
きの評価条件 は面圧 p=1 98MPa、 滑 り速度 v=50
mm/s、 温度 T=23℃ 、摩耗時間 t=2時 間であつた。
表 5に そ の結果 を示 した。 ピ ッチ系 CFは PANttC
Fに 比較 して高 い摩擦係数 と大 きな樹脂摩耗量 を与え
た。またピッチ系 は PAN系 に較べ 、相手材 (金 属)も
検討 した ア ラ ミ ド繊維 の特性
引張 強 さ
引張 弾性 率
(MPa)
(NIIPa)
ケ ブ ラ ー 29
2795
61800
テ ク ノー ラ
3040
69600
比重
表 3ア ラ ミ ド短繊維複 合 フェ ノール樹 脂 の特性
著 しく摩耗 させてい ることがわかった。 PAN系 の 2
種類 を比較すると、高弾性率 タイプが標準 タイプに比
べ て低 い樹脂摩耗量、相手材摩耗量 を与 えた。 この P
ケ ブ ラ ー 29 テ ク ノ ー ラ
(MPa)
(MPa)
(MPa)
(MPa)
23℃ 曲 げ強 度
23℃ 曲げ弾性 率
120℃ 曲げ強度
120℃ 曲げ弾性率
1049
2285
測定不可
41
測定不可
1000
AN系 高弾性率 タイプが良好 な摩耗特性 を与 える理由
を繊維の高次構造か ら以下に考察 した。
図 4に は PAN系 カーボン繊維 の高次構造模型 を示
した。 PAN系 炭素繊維 の径方向断面 の表層部には炭
素網面 が円周方向 に平行 に配列 してお り、 この表層部
アイゾ ッ ト衝撃 強度 (J/m)
42カ
は黒鉛化度が高 く、内部は炭素網面 の配列がラ ンダム
で、中心部 に向かって乱 れが大 きいこ とが知 られてい
る。PAN系 高弾性率繊維は高温で焼成 されるため、黒
鉛化度 の高 い表層部が厚 く、繊維切断 (破 断)断 面 の
平滑性 に優 れると考え られた。 この断面平滑性が劣る
場合、相手材表面 を傷 つ け、自己摩耗性 も相手材摩耗
ーボ ンフ ァイバ ーの選択
樹 脂 の摩擦 係 数 を下 げ、耐摩耗性 を向上 させ る補 強
材 と して カー ボ ン短繊維 を検討 した。 カー ボ ン短繊維
(以 下 CFと 略す )と して表 4に 示 す各種 グ レー ドを用
い 、 フェノ ー ル樹 脂 中 に複合 し、摩擦 摩耗特性 を評価
性 も大 きくなると考 えられる。
標準.T価 条件〕
〔
面圧 p=198 or 5 88 (MPa)
相手材 (金 属 )リ ング
/
(固
定側 )
滑 り速 度 v=50
(mll1/scc)
or 100 (℃
摩擦 時 間 t=2 or 4 (時 間
温 度T=23
夕´尉脂リング
(可 動側)
-
図3
)
摩擦摩耗特性評価方法 (鈴 木式摩擦摩耗試験 )
表4
検討 したカー ボ ン繊維 の特性
繊維径
グ レー ド
系統
m)
(μ
標準 タイプ
PAN系
比重
177
7
高弾性率 タイプ
炭素質
石油 ビ ッチ系
黒鉛質
表
5
)
145
145
引張 強 さ
引張弾性率
(MPa)
3600
(MPa)
235000
2500
390000
165
32000
157
30000
カー ボ ン短繊 維複合 フェ ノー ル樹 脂 の摩擦 摩耗特性
PAN系
PAN系
標準 タイ プ
高弾性 率 タイ プ
石油 ビッチ系
炭素 質
動 摩擦 係数 tld
025
025
048
樹脂摩耗量 (mg)
10
相手材摩耗量 (mg)
0
石油 ピッチ系
黒鉛質
052
485
p=1 98MPa, v=50mm/sCC, T=23℃ ,t=21芋 間
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
そ こで 、摩擦 係数 と曲げ弾性 率 を独立 に制御 で きる
手段 の研 究 をお こな った。 この 手段 と して、我 々は C
Fと 酸化亜 鉛 ウ ィス カー を併用す る こ とを考 えた。酸
化 亜 ウ ィス カーは表 9の 1■ 状 の フ イラーで あ る。酸
化 亜鉛 ウ ィス カー は CFと 同等 の フェ ノー ル樹 脂補 強
性 を有 し、 フェノー ル樹 脂 と金 属 の摩擦 係 数 を CFほ
tR・
ど低下 しない フ ィラー で あ り、 また モ ース硬度 が小 さ
く、
相手材 の損傷性 も少 ない フ イラーで あ る。
図4
PAN系
図 7、 8に は樹 脂 中の CFと 酸化亜 鉛 ウ ィス カー の
トー タル容積 分率 を 40%と 一 定 に して、 CFと 酸化
亜鉛 ウ イス カーの比 率 を変量 して得 られ た 曲げ弾性率
繊維 の高次構 造模 型
43充
てん材 の検討
前節 の カー ボ ン短繊維 の検 討 に加 え、更 なる低 摩擦
の付与 、耐 ・耗性 の 向上 を 目的 と して種 々の 充 てん材
l・
が フェ ノー ル樹 脂配 合 中 に添加 され る。 ここで は耐摩
耗性 の 向 上 を 目的 に充 て ん材 の検討 を行 った。表 6に
示す特性 を もつ 3 fIの 充 て ん材 (グ ラ フ ァイ ト、 フェ
ノール樹 脂 炭化物 、 ク レー)を 樹脂 に添加 し、前 述 の
鈴木式 摩擦 摩耗 試験 機 (p=1 98MPa、 v=50mm/s、 T
=23℃ 、t=2時 間)を 用 い て摩擦摩耗特性 を評価 し
た。表 7に 結 果 を示 す。 3種 の充 てん材 の比較 で は グ
ラフ ァイ トが 最 も小 さな摩擦 係数 を与 え、耐 摩耗性 に
と摩 擦 係 数 (鈴 木 式 摩 擦 摩 耗 試 験 測 定 条 件
:p=
T=100℃ 、t=4H寺 問 )の 結
果 をそれぞ れ示 した。 CFと 酸化亜鉛 ウ ィス カー の比
5 88MPa、 v=50mm/s、
率 を変 えて も曲げ弾性 率 は略 一 定 であ るの に対 し、摩
擦 係数 は酸化亜 ijNウ ィスカーの比 率 を上 げ る と上 昇 し、
017か らo25ま で制 御 で きる こ とが わか った。 テ トラ
ポ ッ ト形状 を した酸 化 亜鉛 ウ ィス カーの 3次 元 的 な構
造 に よ る投 錨 効 果 と酸 化 亜 鉛 ウ ィス カ ー の 物 理 特 性
(高 い補 強性 と低 いモー ス硬 度 )、 及 び 、酸化 亜鉛 /金
属 間 の親和 力が摩擦 係 数 の上 昇 を もた ら した もの と推
優 れ る結 果 を得 た。
察す る。
以上 の検討 に よ り、弾1■ 率 は CFと 酸化亜鉛 ウ イス
カー の総量 を増 減 して コ ン トロールで き、 この総量 と
44摩 擦 係数 の 制御技術 の検 討
これ まで の検討結 果か ら「 AVANCEJ用
酸 化亜鉛 ウ ィス カー の比 率 を変量す る こ とに よ り、樹
脂 の弾性 率 (耐 摩耗性 )と 動 摩擦 係数 を独 立 に制 御 で
目指 し、補 強1生 に優 れ る CFを 増 量 し、弾性 率 を上 げ
表
樹 脂部
材 の基 本配合 とそれぞれの配 合物 の機 能 を表 8に 整理
した。 この配 合系 をベ ー ス に更 なる耐 摩耗性 の 向上 を
る試 みが な され た。 図 5、
6に
CFを 増量 した場 合 の
きる よ うにな った。
7
各種 無機 充 て ん材 配 合 フェ ノー ル樹 脂 の摩擦 摩
耗特性
曲げ弾性 率 と摩擦 係数 の変 化 (鈴 木式 摩擦 摩耗試験 測
v=50mm/s、 T=10o℃ 、t
=4時 間)を それぞ れ示 した。 CFの 増量 に よ り弾性
定条件 :p=5 88MPa、
グラフアイ ト
率 は向 卜したが 、同時 に摩擦 係 数 の低 下 を もた らす こ
とが わか った。 この 摩擦 係 数 の低 下 に よ り、 ベ ル トの
動 摩擦 係数 幼
伝 動 能力 を低 下 させ る結 果 とな った。(摩 擦 係数が低下
す るため 、同 じプー リ径 で同 じ トル クを伝達 す るため
には大 きなベ ル ト張力 を必要 とす る。)
相手材 摩耗量 (mg)
表6
グラ フ ァイ ト
粒子系 55μ m
モースllF度 15
フェ ノー ルl■■脂
ll子 系 15ヽ 20μ
炭化物
モー ス硬度 15
ク レー
粒子 系 14″ m
モース硬度 15
027
062
U脂 摩耗量 (mg)
p‐ 1
044
17 1
l」
21
98MPa,v=50mm/scc,T=23℃
,t=2時
間
表 8「 AVANCE」 用樹脂基本配合と機能
検討 した無機 充 てん材
1生
ール布
フェノ
1月 旨
ク レー
炭化物
1人
フェノール樹脂
マ トリックス樹脂
PAN系 高弾1■ 率 CF
強度
テ クノー ラ
m
グラフアイ ト
ll衝
弾性率補強、摩擦係数低減
撃性付与
耐摩耗性向上
球状
焼成品
BANDO TECHNICAL REPORT N05′
2001
0
∞ 2
∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞
令α 〓 ︶= 嶼 彗 ヽ ヨ
30
35
0 ∞ ∞ Ю
” ∞ ” ∞ 7
命 αΣ ︶議 撃 獣 ヽ ヨ
25
0
40
5
図5
CF量
ξ 轟 雄撃 螢 尋
30
35
40
/
CF量
形状
/
5
10
15
20
25
30
ヒエ 鉛 ウィスカー/(0「 酸イ
螢イ
ヒ壺鉛 ウィスカ )容薇 比 率 (%)
図8
CFの
酸 化 亜 鉛 ウ ィス カ ー置換 量 に よる摩擦係
数依存性
)
(p=5 88MPa, v=50mmお ec,T=100℃
t=4時 間
繊維径
00
=
―
0
45
と動 摩擦 係数 の 関係
(p=5 88MPa,v=50mm/scc,T=100℃ ,t=4時 間
表9
25
´/
CF量 (vol%)
図6
20
の 関係
4 3 2 ● ” ” 8 7 “
” ” 2
2 2
︲ ︲
25
15
CFの 酸 化亜 鉛 ウ イス カ ー置換 量 と曲げ弾性 率
図 7
と曲げ弾1生 率 の 関係
。
■螢 攣 摯 量書
20
10
スカツ (C「 酸化重鉛ウィ
スト )● 積 比率 (%)
ヒエ鉛ウィ
酸イ
CF量 (vo%)
,
)
酸化亜鉛 ウイスカーの性状
02∼ 30μ m
3次 元 方 向 に展 開 した形状 を有す る
針状単結 晶 か らな るテ トラポ ッ ト形状
45実 用配合の特性
標準 測定 条件 を p=5 88MPa、
表 10に 実用樹脂配合 の特性 を示 した。配合① は酸
化亜鉛 ウイスカー を使用 しない配合 で あ り、曲げ弾性
率等 の物性 を上げた結果 、摩擦係数が 018の 水準 と
なった配合である。配合②は酸化亜鉛ウィスカーを使
用 し、摩擦 係 数 を o23(こ れ以上 だ とベ ル トの プー リ
が抜 けな くなる)に 出来 る限 り近 づ け る とと もに、強
化材 短繊維 を増 量 して物 性 を向上 した配合 で あ る。配
合②は配合①に比較して強度、曲げ弾性率が高く、耐
摩耗性 も優 れた結果 を与えた。
軽 自動車用乾式 CVTベ ル ト用lol脂 として得 られた
配合② につい て、鈴木式摩擦摩耗試験機 を用 い て動 rtt
擦係数 の、面圧 p、 滑 り速度 v、 温度 T、 及 び相手材
の表面あ らさ Raそ れぞれ による依存性 を評価 した。
BANDO TI CHNICAL REPORT No5′
2001
t=4時
℃、 Ra=0
44μ
図 11、 図
12に それぞ れ p、
m、
v=50mm/s、
T=100
間 と し、図 9、 図 10、
v、
T、
Raを 変化 さ
せ た ときの摩擦 係 数 の変化 をプ ロ ッ トした。 なお、相
手 材 の 表 面 あ ら さ Raは 相 手 材 を香 手 の 異 な る エ メ
リー紙 で予備摺 りして変量 した。摩擦 係 数 は広 い範 囲
下 で安 定 な結果 を示 した。
摩擦 係 数 は前 述 の ご と く、ベ ル トの プー リか らの抜
け の制約 か ら、楔 角度が 26° の場合 023以 下 が必要 で
あ った。 一 方、伝動 能力 か らは摩擦 係 数が大 きい こ と
が 要求 された。摩擦係 数が 023を 越 えない範 囲が広 く、
摩擦 係 数 の面圧 、温 度等 の 条件依存性 の 少 ない樹脂 が
「 AVANCEJ用
樹 脂 と しては理想 的 で あ る。
5
ま
と
引用文献
〔
1)Takahasi,M,Kido,R,Nonaka,K,Takayama,M and
め
]
フェ ノール樹 脂 をマ トリ ックス樹脂 と し、種 々の 強
FllJii,T:Proc Congless on Continuously Variable Powcr
化繊 Flt、 充 て ん材 を特性 付与 目的別 に追 求 し、強度 、耐
熱性 に優 れ た摩擦 摺動 材料 と して 「 AVANCEJ用
Transmission, p254(1999)
樹 脂 をll立 した。
今 後 さらな る配合技術 の 向上 に よ り、高性 能樹脂 を
追求 した い。
表 10「
AVANCEJ用
配合成分 の機能
配 合成 分
フェ ノー ル 樹 脂
配合
樹脂配合 と特性
マ
配合①
配合②
○
○
○
〇
ト リ ックス 樹 脂
PAN系 高弾性率 CF
強度、
弾性率補強
酸 化 亜鉛 ウ ィス カー
摩擦 係 数制御
ア ラ ミ ド繊 lll(テ ク ノー ラ)
耐衝撃性付 与
○
○
グラフ ァイ ト
耐摩耗性 向上
○
○
018
023
比摩耗量 (mmシNm)
57× 106
26× 106
23℃ 曲げ強度 (MPa)
140
180
120℃ 曲げ強度 (MPa)
100
160
23℃ 曲げ弾性 率 (MPa)
16000
20000
120℃ 曲げ弾性 率 (MPa)
13000
16000
〇
動 摩擦 係 数 μd
4寺
性
ア イブ ッ ト衝撃強度 (J/m)
30
鈴木式摩擦 摩耗試験 条件 :p=5 88MPa,v=50mmム ec,T=100℃
,t=4時 間
α
9 ︲
3
2 ” ″ a 力 ︲
O
α O ● 0
f 壺 撃 ■ ■●
f 饉撃簑●●
︲¨¨mm
2
昭¨姥0
0
0
,
20
40
面 E(MPa)
30
100
12o
140
160
温 度 (℃ )
図 9 FIJ摩 擦係数の面圧依存性 (配 合②)
v=50mm/sCC, T=100℃ , Ra=044/1 m,t=4時 間
図
11
動摩擦係数の温度依存性
p=5 88MPa, v=50mm/scc, Ra=044μ
(配 合②)
m, t=4時 間
0
6
2
︲ ヵ ” ” 7
2 ” ″ 2
1
f 懇雄堅晨日
4
2
0
0
0
ヾ 謳雄紫螢 日
2
2
”
0
3
︲
0
60
04
20
40
60
30
100
120
140
160
00
o3
:
:2
相手材襄面あらさ Ra〈 μm)
滑り速度(mm/sec)
41o rlJ摩 擦 係数 の滑 り速度依 存性
p=5 88MPa, T=100℃ , Ra=044 μ m,
(配 合②)
t=4時 間
図 12 動摩擦係数の相手材面あらさ依存性 (配 合②
p=5 88MPa,v=50mm/scc,T=100℃ ,t=4時 間
)
BANDO TECHNICAL REPORT No 572001
野中 敬 三
佐藤
Kezou NONAKA
H royuk SATO
1985年 入社
伝 動技術研 究所
1973年 入社
伝動技術研究所
BANDO TECHNICAL REPORT NOFO/2001
弘幸
技術資料
磁 気粘性流体 の 評価
The Evaluation of a Magnetorheological Fluid
畑
克彦 *
Katsuhiko HATA
荒木 伸介 *
Shinsukc ARAKI
3結
1緒
磁 気粘性流 体 (MagnetorheO10gica流 体 、以下 MR流
体 )と は、油 中 に強磁 性微粒 子 を分散 させ た もので あ
果
お
よ
び
考
察
31沈 降安定性
図 1に NS40並
粒 子 が磁 場 方 向 に鎖状 の クラス ター を形成 し、せ ん断
びに市販MR流 体 の沈降安定性 を
示 した。市販MR流 体 は 1000min頃 か ら急激 な沈降を
生 じたが、 NS40に 於 いてはその ような現象 は確認
されず、沈降安定性 に優 れてい ることが示 された。
流 れや圧 力流 れ に対 して抵 抗 す る と考 え られ て い る。
この特性 を利 用 し、 ダンパ ーや ク ラ ッチ等 へ の適用 が
32減 衰特性
り、電気粘性 流体 と ともに古 くか ら知 られ た流 体 で あ
る。 MR流 体 に外 部 か ら磁 場 を加 える と、分散 強磁性
検 討 され てい るが 、電気粘性 流 体 同様 に粒 子 の沈 降 の
問題が解 決 で きず実用化が遅 れ て い る。
そ こで、当社 で は粒子 の沈 降防止 に注 力 しMR流 体
の 開発 に取 り組 んで きてお り、本報 で はそ の MR流 体
(試 作 品
NS40)の
2
図 2に はせん断振動流型試験機 を用 いた場合 の履歴
ループ を示 した。電磁石印加電流 (印 加磁場強度 )の
増加 に伴 い、減衰が大 きくなっていることがわかる。
評価結 果 を報告 す る。
33今 後の課題
NS40で 達せ られた沈降安定性 は実用化 に対 して
実
未 だ十分 といえる水準 ではない。本来 の磁気粘性効果
を保持 しつつ 、 さらに沈降安定性 を高 めてい く必要が
験
方
法
21評 価 試料
ある。
評価 に供 した試 料 は、当社 MR流 体試作 NS40並
び に市販 MR流 体 で あ った。 なお 、 NS40の 粒 子濃
度 は、30vo協 (市 販 MR流 体 と同水準 )に 設定 した。
22評 価 方法
211沈 降安定性
MR流 体 を メス シ リ ン ダー に 25cm3計 量 後 、室温下
放置 し、経 時 で の分散粒 子 の沈 降体積 を測定 した。
212減
衰特性
せ ん断振 動流 型試験機 を用 い てMR流 体 の減衰特性
の 評 価 を行 った 。 なお 、評 価 条 件 は正 弦 波 、周 波 数
0 2Hz、
振 幅 ± lommで あ った。
*中 央研 究所
BANDO TECHNICAL REPORT N05′ 2001
1
ヽ︲
5︶椰‘盤泰
︵・
Pヽ ●
│。 。
│
│
1
1
│
│
,
ヽ
黎
│:NS40
%
│
100
1000
1寺
図
l
10000
間 (min)
MR流 体 の沈降安定
400
21∞
R
懺
u
。
酬 ¬∞
う OO
水平変位(cm)
図2
BANDO TECHNICAL REPORT N05′ 2001
履歴 ルー プ (sn波 0 2Hz±
10mm)
100000
技術 資料
節電 タイプ伝 動 ベ ル トの 開発
Economical V‐ Beit
松尾
圭 一郎 *
Kciichiro MATSU0
1緒
卜Att
Btt C形
を対 象 と し、開発 を行 った。 図 1
ベ
は 、当該 ル トの形状 を表 してお り、従来 Vプ ー リに
言
地球温暖化防止京都会議以降、あ らゆる面 分野 に
いて
お
C02削 減 省エ ネルギ ー化が叫 ばれてい る。産
業部品 において も同様 であ り、当社 では節電 タイプ伝
動ベ ル トの開発 に着手 した。そ こで本項 にお いては当
て使用可 能 で あ る。
表 1に ベ ル トサ イズ範 囲 を示す。
3節
電
化
設
計
該 ベ ル トの節電効果 について報告す る。
図 2に 示 す ようにベ ル ト伝動系 に よる動力損失 を低
2
ベ
ル
ト タ
イ
減 させ る こ とに よ り、節 電効果 を発揮 させ るこ とを試
プ
み た。
ベ ル ト伝動系 に よる動 力損 失 の代 表的 な影響 要 因 を
21評 価試料
一般産業分野にお いて、広 く使用 されてい る Vベ ル
図 3に 示 す。
表
1
ベ ル トタイプ
製作可能 範 囲呼 び番号
IS A形
」 IS B形
」 IS C形
34∼ 180
34∼ 180
39∼ 180
」
図
1
※ベ ル トの長 さ(mm)=254×
ベ ル ト形 状
[呼 び番号 ]
従 来 Vベ ル ト
(ス タンダー ド
)
省 エ ネ Vベ ル ト
原動機動力
図2
節 電化 の考 え方
・―りに食い込む際の損失 ④ベル ト弾性滑 り ⑤ ベル ト振動
①ベル ト曲げ応力 ②軸受 け抵抗 ③ベル トがフ
エ ネ ル ギ ー損失 へ の影響 度
図3
①
ベ ル ト伝 動 系 にお ける エ ネル ギ ー損失 要 因
*伝 動技術研 究所
BANDO TECHNICAL REPORT N05′ 2001
4節
本 開発 は 、最 も影響 度が高 い と考 え られ るベ ル ト山
げ応 力 に4r‖ し設計 を行 い 、具 体的 には、 ベ ル ト構 ,生
1
電
力 に よる損 失 を低減 させ る こ とと した。 図 4に 従来 ベ
ル トとのベ ル ト‖1げ 易 さの比較結 果 を示す 。
5結
省 エ ネ Vベ ル ト
02
04
06
08
検
1
で の 比
図 4 ベル ト曲げ岡」
性
果
と
考
テムが提 案 で きる と考 える。
10
8
6
│も
11111」 LL:
│││
20
4
2
1 11
bl上
_
□
園圏
11
二
│
│
0
P
図5
表
2
節 電効果
電 力削減 量
へ゛ルト
伝動 システムA
`
へ ルト
伝 llJシ ステムB
・ルト
へ
伝動 システムC
原動 機
節電効 果 (%)
55ヽ 37kW
53
37kW
22kW
20
年間推定電力削減量 (kWh)
37,600 (6台 分 )
16,700
3,700
・ルト
へ
伝動 システムD
1 5kW
34
260
・ルト
へ
伝 動 システムE
5 5kW
44
1,200
A:エ アハ ン ドリ ン グユ ニ ッ ト A社
B:排 気 フ ァ ン B社
C:エ アハ ン ドリ ン グユ ニ ッ ト CJ:
D:排 気 フ ァ ン D社
E:lll気 フ ァ ン
BANDO TECHNICAL REPORT No 5′
E社
2001
証
察
最適なベ ル ト設計及 びシステム化 の検i討 により、伝
rlJ効 率 の向上 を達成 し、
従来 Vベ ル トに比べ 4%程 度の
節電効果が期待で き、環境面 において も,1え ば表 2の
ベ ル ト伝rlJシ ステム Aの ケースでは、C02削 減効果 と
して は、年間 451111kgC程 度 の期待がで きる。
今後、更 なる材料設計 形状設計 システム設計の
最適化 と向上 により、環境 へ の負荷 の小 さな伝動 シス
ス タンダー ド
ベ ル ト曲 げ 岡1性 値 EI
果
各種 ベ ル ト伝動 システムに適用 した際 の節電効果 を
図 5及 び表 2に 示す。
L小 さな力 で ‖1げ る こ とが可能 とな り、 ベ ル ト山1げ 応
0
効
特 許・ 実 用 新 案 登 録 一 覧
(19999∼ 20009.)
(日
本特許 )
特 許番号
願 H0243350(H020223)
「日H03‐ 244850(H031031)
登 3007371(Hll l1 26)
発 明 の 名称 ・ 要 約
発 明者
中西
康之
尾上
勧
く名称 〉繊維補強 ゴム製品
く要約 〉ゴム製 の製品本体に繊維か らなる補強体が埋設 された ゴム製品 で 、補
松岡
宏
強体 の撚 り方向が S rLり とZ撚 りと逆 向 きに設定 された左遷性及び右
遷性打込み糸条か らなる4本 以上の偶数本数の糸条にて円筒,大 に組 まれ
たメ
し
打 ち組紐で構成 される。
原
頁H02-61875(H0203 12)
谷
和義
開 H03265741(H031126)
く名称 〉ベル ト及 びその製造方法
く要約 〉抗張体 を介 して伸張 ゴム部 と圧縮 ゴム部 とが上下 に積層 されてな り、
圧縮 ゴム部に所定方向に配向され た短繊維が混入 されたベ ル トで 、短
繊維が熱浴融性合成繊維か らな り、プー リ接触面 より露出する短繊維
登 2994679(Hll 10 22)
の先端 が溶融 してい る。短繊維 はプー リ接触面 よりの露出長 さが 10mと な っている。
40μ
原貞H02-121830(H020510)
H04‐
16329(H040121)
'月
2991741(Hll 10 15)
登
'日
2996495(Hll 10 29)
登
原
頁H02-289751(H021026)
5月
H04‐
田島 義隆
容量 %の 割合 で配合 され、短繊維が厚 さ方向に配向 され、表面か ら短
繊維の一 部が突出 している。
志 彦 勧 和 之 彦
正 光 浩 利 裕
H04-90941(H040324)
く名称 〉摺動材
く要約 〉弾性基材 に対 し、繊維長 さ 1-5mmに カ ットしてなる短繊維が 2-65
原 橋 上 川 田 田
幸 高 尾 松 松 吉
願 H2206296(H020802)
梅日 荒夫
藤原 勝良
和田 法明
163134(H040608)
く名称 〉可撓1■ 袋休繊維成形物 の製造方法
く要約 〉繊維 のヤー ンまたは トウにエ ラス トマー をコーティ ング した後にフィ
ラメン トカヽまぼ直線状 に且 つ平行状態 を保 つ ように開繊 してテ ー プを
得、 これ を所定 の大 きさお よび形状 を有するマン ドレルの周 りに巻 き
付けて製造する。
く名称 〉ゴム構造体
く要約 〉ゴム表面 より露出する短繊維 を該 ゴム中に混入するようにする。
登 3037736(H120225)
一
治
健 光
開 H04175161(H040623)
藤 留
伊 岡
原真H02‐ 305467(H021108)
く名称 〉粘稲物質等 の付着防止 ライニングとその製造方法
く要約 〉一 定 の厚み をもち剛性の高 いフレームと、該 フレームに固着 された弾
性板材 とを備え、該弾性板材 は、前記 フレームの少 な くとも一対 の対
向辺間に連続す る熱 1又 縮 された コー ド又は帆布 を内装 し、裏面に前記
登 3002897(Hll ll 19)
フレーム の 開口部 に対応又 はほぼ対応す る凹所 が 開設 され、前記 フ
レームの対向辺 FHDに 伸長状態 で張設 されている。
願
H02310029(H021115)
開 H04180937(H040629)
登 3030466(H120210)
東
篤
く名称 〉芳香族ポリア ミド繊維 とゴム配合物 との接着方法
く要約 〉(a)分 子内に少な くとも1つ のエ ポキシ基 を有す るエ ポキシ化合物 100重
量部に対 して、液状 ゴム 1か ら loo重 量部 と、プロ ック化 ポ リイツシア
ネー ト5か ら20重 量部含む浸漬液 にて処理する第一工 程、
(b)レ ゾルシ
ン、ホ ルマ リン、 ゴム ラテ ックス 7Ft合 液で処理する第二工程 、及 び(c)
未加硫 ゴム配合物 と密着加硫す る第三工程 を含 むことを特徴 とする。
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
特 許番号
則 之
良 敏
開 H04189114(H040707)
原 木
藤 鈴
原
頁H02-320206(H021122)
発明 の名称 ・ 要約
発 明者
登 2998106(Hll l1 05)
く名称 〉遠心成形に よるポ リウレタンエ ラス トマー成形物の製造方法
く要約 〉遠心成形 によるポ リウレタンエ ラス トマー成形物の製造方法にお いて、
回転 してい る成形 ドラム内に末端イツシアネー ト基 を有するウレタンプ
レポ リマー と架橋剤 とを含 む成形材料 を注入 した後、
成形材料 の架橋 17
化 の初期 の段階におい て、成形材料の表面 に末端水酸基 を有するシリ
コー ンオイル を加 える ことを特徴 とする。
願 Ho2 331241(H021128)
東
篤
開 H04198325(H040717)
登
3030467(H120210)
く名称 〉水素化 ニ トリルゴム配合物 と繊維 との接 着方法
く要約 〉エチ レン性不飽和 カルボン酸金属塩 と有機過酸化物 を含有する水素化 ニ
トリルゴム配合物 と繊維 との接着方法 において、
繊維材料 をウレタ ン変
エ
エ
ポキシ化合物 と ポキシ化合物 のための硬化剤 を含む溶液にて処理
4生
した後、レゾルシンとホルマ リンとゴム ラテ ックスとの混合液にて処理
し、
次 いで 、
水素化 ニ トリルゴム配合物 と密着加硫 させ ることを特徴 と
する。
願 H02331242(H021128)
東
篤
く名称 〉水素化 ニ トリルゴム配合物 と繊維 との接 着方法
く要約 〉エチ レン性不飽和 カルボン酸金属塩 と有機過酸化物 を含有する水素化 ニ
トリルゴム配合物 と繊維材料 との接着方法において、
繊維材料 をエ ポキ
開 H04198326(H040717)
登 2997721(Hll l1 05)
シ変性ポリオール化合物 とポリイツシアネー ト化合物 を含む溶llkに て処
理 した後、レゾルシンとホルマ リンとゴムラテ ックスとの混合液 にて処
理 し、
次 いで 、
水素化 ニ トリルゴム配合物 と密着加硫 させる ことを特徴
とす る。
願 H02 331243oH02 11 28)
東
篤
開 H04198327111040717)
登 2998134(Hll l1 05)
史 篤
開 H04202332(H040723)
合物 との接着複合体 を得 ることがで きる製造方法 を提供する。
原
苫 東
願 H02334372(H021129)
く名称 〉芳香族 ポ リア ミド繊維 とゴム配合物 との接 着方法
く要約 〉高 い接着強度 と耐屈曲疲労性 とを有する芳香族 ポリア ミド繊維 とゴム配
く名称 〉繊維 とゴム配合物 との接着方法
く要約 〉エ ポキシ樹脂 とプ ロ ック化 ウレタンプレポリマー と分子内に1つ 以上の
ア ミノ基 を有す るポリア ミンとを含 む処理 浴 lFtで 繊維 を処理 し、次 い
登 3008373(Hll 12 03)
で、 レブルシン ホルマ リン ゴム ラテ ックスにて処理 した後、繊維 を
未加硫 ゴム配合物 と加硫接着す ることを特徴 とす る。
願
H02400797(H021207)
開
H04315559(H041106)
山本 文也
登 3100640(H120818)
く名称 〉ゴム状弾性 を有する ロールの研削方法
、
く要約 〉主軸台 と′
し
押 し台 とで両側から支えられて回転す るゴム状弾 性を有する
ロールのタト
月 を、
該 ロールの砥 石 の研削抵抗 の作用方向 と反対側か ら押
圧 しな力'ら 高速回転する砥石で研削する。 砥石の反対側からロール を
押圧す ることで、
研削抵抗に よる軸 のたわみや ロール 自体 の変形 をな く
し全体 に亘 って等径 の ロール を短時間に、ltH度 よく研削仕上げする。
願 H02‐ 405409(H021204)
松田 利之
開 H04212818(H040804)
城戸 建士
登 3002901(Hll ll 19)
池野
隆
大塚由紀夫
願 H0321303(H030215)
福永 健―
開 H04339832(H041126)
梅田 荒夫
登 3113292(H120922)
梅官
正稔
BANDO TECHNICAL REPORT N05′ 2001
く名称 〉伝動 ベ ル ト等 の加硫方法 とその加硫設備
く要約 〉加 Fit工 程を、
加硫 パ ターン又は茂形作業時間に基づいて複数 の工程に分
割 し、この分割 した各工程別の加熱加圧手段間で未加硫の成形物 を加硫
容器 とともに順 次移動 させて各加硫工程の下に加硫する。
く名称 〉短繊維含有 ゴムロー ル
く要約 〉短繊維含有 ゴムロー ルは、天然 ゴムや合成 ゴムに対 し、l・ 繊維が 2-30
容量 %混 入 されてなる。短繊維は、繊維長 さが 02mm以 上でアスペ ク
ト比が 20以 上である。短繊維は ロール半径方向に配向 されてい る。
特 Ft番 号
宏 一
知
開 H04288065(H041013)
田 畑
稲 古
願 H0328263(H030222)
発明 の 名称 ・ 要約
発 明者
登 2998229(Hll l1 05)
く名称 〉4,4,4・ ―トリ(N― フエノチアジエ ル)ト リフェニルア ミン類
く要約 〉常温でアモ ルファス状態 を保持することがで き、
それ自体 で薄膜化す る
ことがで き、光電変換素子、サ ーモ クロ ミック素子、光 メモ リー素子等
として有用な新規化合物 を提供。
結城 1真也
〈名称 〉高負荷伝動用 Vベ ル ト
開 H04316747(H041109)
高橋
光彦
登 3100654(H120818)
中西
康之
く要約 〉プロ ックを下 ビームが上 ビームに対 しベ ル ト走行方向前 llllに 位置す るよ
う、張力帯 に対するプ ロックの上凸条 と下凸条 との係合位置 をず らし、
落合
務
願 H03-82477(H030415)
プ ロ ックを張力帯 に対 し後傾 させ る。プー リヘ の落 ち込み速度低減、
衝
撃力 を抑 える。
原頁H03-110256(H030515)
藤原 良則
開 H04-226308(H040817)
登
く名称 〉電子写真複写機用 クリーニ ングブ レー ド
く要約 〉ポ リオール とポリイツシアネー トとか ら調整 したイツシアネー ト基含有
8-20%の ウレタンプレポリマーか らなる主剤 を、イ ミダゾール系硬化
3087230(H120714)
触媒 と高分子量 ポ リオール と分子量60-150の 低分子量 ポ リオール とか
らなる硬化剤成分 と共に、イツシアネー ト基 /水 酸基当量比 10-12に
て混合撹拌後又 は しつつ注入。
登 3041374(H120310)
務 憲 盛
章 満
開 H05‐ 17628(H050126)
山 原 田
塩 藤 笠
原
頁H03-176485(H030717)
く名称 〉繊維 とゴム配合物 との接着方法
く要約 〉繊 維 と有機過酸化物 を加硫系 とする ゴム配合物 との接着方法 において、
上記繊維 を レゾルシンーホルマ リンー ゴム ラテ ックス混合液 にて処理
し、
次 いで、フェノール系樹脂 とニ トリル基含有高飽和重合体 ゴム とを
有機過酸化物 と不飽和 カルボン酸金属塩 と
含 む接着剤にて処理 した後、
を含 む未加硫 ゴム配合物 に密 着加硫 させ る。
願 Ho3 192019(H030731)
中野
礼吉
く名称 〉内装 用化粧材
く要約 〉無機質 フイラー強化軟性樹脂 フイルム層、
内部可塑化柔軟性樹脂 フイル
ム 層 及 び粘 着斉1層 をこの順序 で 有す る こ とを特徴 とす る化 lll材 。
開 H0679835(H060322)
登 3072747(H120602)
耐引 っ掻 き性、耐摩耗性、可塑剤非移行性、温度非依存性及 び三次曲面
追従性が改善 された内装用化粧材。
原貞H03-196695(H030806)
開
H0599289(H050420)
登
3073558(H120602)
宮 田 博文
〈名称 〉変速 プー リのクラッチ装置
く要約 〉変速プー リを開閉する駆動機構 を、可動シープにベ アリングを介 して移動
一体 に連絡されたカムと、それに係合す るカムフォロワとからなり、カム
の回転により可動 シープを軸方向に移動させるカム機構 とし、カムに戻 し
ベル トが空転体 に乗 り移 つて推力がなくなったとき、
側傾斜カム部を設け、
カムがベ アリングの回転抵抗 で回転軸 と共に回転 しようとする力で、戻 し
側傾斜 カム部をカムフォロワに係合させ、可動シープを更にlFl離 させる。
登 3090985(H120721)
治 良 則 一
政 信 良 鶴
H03216181(H030801)
開 H071480(H070106)
見 野 原 山
目藤 小
吉 土
願
く名称 〉成形品の取出装置
く要約 〉成形品の製造 ライ ンの 自動化 を図るのに好適な、 型か らの成形品を自
動的に取 り出す装置。 金型 のク リーニングブレー ドを ピン孔 を通 して
/1・
ピン部材に より突 き上げる機構 と、この突 き上げ機構 による突 き上げ時
金型のクリーニ ングブ レー ドの
に金型の浮 き上が りを防止する機構 と、
金具 を吸着 離脱可能な電磁石 を有 し、リニ アガイ ドに沿 って移動可能
な搬送機構 とを具備 してい る。
H05221549(H050831)
登
28081(H120914)
〓一久
敬 嘉
H04-28081(H040214)
開
中 野
野 中
願
く名称 〉紙葉類搬送用無端 ベ ル ト
く要約 〉紙葉類 を挟んだ状態で多方向 に搬送する紙葉類搬送用無端ベ ル トにおい
ベル ト搬送面に短繊維 を露出させるようにする。走行中における弛
て、
みや蛇行 をな くして走行安定性 を高める。
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
特許番号
H05312240(H051122)
登 116226(H120901)
〓一和 範
陸 員 康
H04116226(H040508)
開
月 本 方
上 岡 見
願
発 明 の 名称 ・ 要 約
発 明者
く名称 〉ベ ル ト駆動装置
く要約 〉3本 の ロー ラに感光 ベ ル トを走行可能 に掛 け渡す。ロー ラの軸端部 に偏
動検出部材 を配設 し、感光ベ ル トが偏動 して偏動検 出部材 に接触する
と、
偏動検出部材 の回転 トルクを利用 して ロー ラの一方 の軸端部 を変位
させることで初期偏動 を解消する。ロー ラとロー ラとの両軸端部間にテ
ンションアーム を架設 し、
一方のテンションアームに前記軸端部 の変位
方向に向か って伸 びる長孔 を形成す。
願 H04-166848(H040601)
渡辺 勝喜
く名称 〉筒状弾性体 の輪切 り装置
H05-337886(H051221)
長谷部兼輝
く要約 〉スラブ等 の筒状弾性体に張力を均 ― に与えて、
その弾性体 を支持する軸
へ
の一端側 安定 して確実 に片寄せすることがで き、
高精度で所定幅 の輪
5月
登 3071948(H120526)
切 りが可能な輪切 り装置を提供する。
願
H04199861(H040727)
宮田 博文
開 H0650425(H060222)
ニ ュー トラル状態 を安定 して維持で きるようにする。
登 3046149(H120317)
願 H04199890(H040727)
〈名称 〉無段変速装置
く要約 〉変速プー リ機構及び差動ギヤ機構 を組み合わせてなる無段変速装置 の
宮田
博文
開 H0650427(H060222)
登 3046150(H120317)
〈名称 〉無段変速装置
く要約 〉変速プー リ機構及び差動ギヤ機構 を組み合わせてなる無段変速装置に対
し、
変速 プー リ間での動力伝達方向が逆 になって も、トル クカム機構 に
よるベ ル ト推力が常に操作力 を軽減する方向に作用するようにし、
操作
力軽減効果 を安定 して確保で きるようにする。
登 3114951(H12′ 09/29)
夫 雄 治
荒 貞 義
開 H0695491(H060408)
日 本 中
梅 谷 田
願 Ho4 243464(H040911)
く名称 〉電子写真 現像 用 ロー ル
く要 約 〉非磁性現 象 ロー ラ と して用 い た場合 に画像濃度 の階調性 が二 成分方式 と
同等 で あ って 、 カプ リの少 な い 画像 が得 られ る現像 用 ロー ル を提 供 す
る。
願 H04322516(H041106)
佐藤
一男
開 H06147281(H060527)
赤松
貞彦
登 322516(H120914)
上田
尚秋
を運ぶことがで き、
周長 の短 い伝動 ベ ル トでもプー リに掛ける ことので
きるベ ル ト■トナ装置 を提供する。
願 H05‐ 257991(H051015)
木 ll 公計
113448(H070502)
松本 英樹
く名称 〉オー トテ ンシ ョナ
く要約 〉スプリングサポー トを回動部材 の回動時 に内周面の回動部材 のボス部外
奥田 将貴
周面に対面する部分 の全面が このボス部外周面に対 し摺接可能に密着す
開 H07‐
登 3009811(Hll 12 03)
く名称 〉ベ ル ト掛 け装置
く要約 〉プー リの配置にかかわらずその周辺 の適切な位置まで正確 に伝動ベ ル ト
るようにする。
夫
一
健 幸
開 H0853850(H080227)
藤 部
伊 阿
原頁H06-190262(H060812)
登 3057543(H120421)
く名称 〉ケー ソン底部へ のマ ッ ト取付構造
く要約 〉ゴムマ ットに設けた孔内に接 着剤 で固定 した異形鉄筋 の一部をゴムマ ッ
トより突出させ突出させた異形鉄筋をコンクリー トケー ソンの底部 に埋
没する。また ゴムマ ッ ト表面に接着剤 で 固定 した取付部材 より異形鉄筋
を突出させ異形鉄筋 と取付部材 をコンクリー トケー ソンの底部に埋没す
る。
更に ゴムマ ッ トに設けた孔内に接着剤で固定 したボ ル トを鋼製ケー
ソン貫通孔 を挿通 しボ ル ト先端部 とナ ッ トを勘合 係,Lす る。又、 ゴム
マ ット表面 に接着剤で固定 した取付部材 より異形鉄筋を突出させて鋼製
底板 の貫通孔 に挿通 し、異形鉄筋 とリング状片 を溶接係止する。
BANDO TECHNICAL REPORT N05′ 2001
特許番号
H08-295801(H081112)
登 7099064(H120908)
祥 秋 人
九 千 勇
一
5月
川 治 木
吉 金 自
願 H0799064(H070425)
発明 の名称 ・ 要約
発 明者
く名称 〉耐熱高摩擦性組成物及 びそれを用 い たベ ル ト蛇行検 出部材
く要約 〉PPS40∼ 80重 量 %と シリコー ンゴム粉末 20∼ 60重 量 %と か らなる組
成物でベル ト蛇行検出部材 を構成する。ベ ル ト蛇行検出部材 は、
平ベ ル
ー
ー
トが推‖ナ渡 される第 1∼ 3ロ ラのうち第 3ロ ラの回転軸 の軸端部に
それと独立 して回転 自在 に設けられいる。ベ ル ト走行中に平ベ ル トがベ
ル ト蛇行検出部材 に乗 り上げた際ベ ル ト蛇行検出部材が摩擦抵抗によっ
て回転す ることで平 ベ ル トが蛇行 した ことを検出する。
H07112906(H070511)
田島
義隆
く名称 〉伝動 ベ ル ト及びそ の製造方法
開 H08303528(H081119)
明石
貴光
登 3025418(H120121)
林
丈浩
く要約 〉心線を境 に接 着 ゴム層 の上側 ゴム部 を構成す る未加硫 ゴム シー トからな
る接着 ゴム用 シー トと、
背面帆布 とを積層 して帯状積層体 とする。
帯状
願
積層体 を構成する背面帆布及び接着 ゴム用 シー トの長手方向両端 を、
背
面帆布上面及 び接着 ゴム用 シー ト下面 で段差が生 じない ように互 い に突
き合わせて接合する。
丈
一
秀 英
開 H0926000(H090128)
山 崎
丸 山
石
願 H07176962(H070713)
登 176962(H120901)
く名称 〉高負荷伝動用 Vベ ル ト
く要約 〉下1肌 布 の端部同士 を、
互 い に突 き合わせた1夫 態 で予 め ミシンジ ョイ ン ト
してお く。その際に、その突合 わせ ジヨイン ト部 を、ベ ル ト幅方向に対
してバ イアス させて設ける。
願 H071844フ 7(H070720)
新居
俊男
開 H08112974(H080507)
く名称 〉熱転写受像紙 の製造方法
く要約 〉単 一の工 程 によって普通紙上 に受容層 を形成 して、
簡単且 つ低廉であ り
登 ―(H120901)
なが ら、
高品質 の熱転写画像 を得ることがで きる熱転写受像紙を製造す
る方法 を提供する。
男 昭
晴 義
開 H09132310(H090520)
谷 本
神 岸
H07290812(H071109)
'贋
登 3087820(H120714)
願
H0880234(H080402)
脂 の糸状体か らなるクッシ ョン層が接着 されて い る。
中村 彰二
開 H09272615(H091031)
登 3067999(H120519)
則 大 武
良 新
H0882184(H080404)
開 H09274416(H091021)
く名称 〉搬送ベ ル ト及びその製造方法
く要約 〉ベ ル ト両耳部 の各角部分 に、
搬送管内に載置 されたときにその内面 との
接触面 を大 きくする断面円張 伏の接触促進部をそ れぞれ形成する。
原 田
藤 谷 野
願
く名称 〉選果物搬送 ベ ル ト
く要約 〉帆布 とPVCD樹 脂層 を積層 したベ ル ト基体の搬送面側 に、熱可塑性樹
登 3004586(Hll ll 19)
〈名称 〉電子写真装置用 ブレー ドとその製造方法
く要約 〉数平均分子量が 100oヽ 3000で ある官能 の高分子ポリオール と、数平均
分子量が 92∼ 980の 3官 能ポリオール とを、平均官能基数が 202∼ 220
となる比率 に混合 した混合ポリオール に、イツシアネー ト基 の含量が5
∼20%と なる量 のジ イツシアネー ト化合物 を混合 したプレポ リマー に、
OH基 /NCO基 の当量比が o9o∼
105と なる量の架橋剤 と、前記 プ レ
ポ リマー 100重 量部 に対 して001∼ 10重 量部 の反応促進剤 とを混合 さ
せて得 られるポ リウレタ ンシー トを用 いてい る。
1頭
H08‐ 246639(H080918)
古畑
知一
開
H1090971(H100410)
山口
清隆
見方
康範
登 3116000(H120929)
く名称 〉帯電部材
く要約 〉感光体 に接触す る表面層 を帯電部材 において、
該表面層 にその全重量の
001∼ 30%の 融点 40℃ 以上 を有する固体 シリコー ン系化合物 を含有 さ
せる。
51
BANDO TECINICAL REPORT No5′ 2001
特許番号
H08313246(H081125)
5同
H10‐
151695(H100609)
崎 野
嶋 中
願
発 明 の 名称 ・ 要 約
発 明者
幸雄
礼吉
登 3016739(Hll 12 24)
く名称 〉熱転写印刷用粘着 フイルム
く要約 〉自l刷 適性、
耐候性及 び曲面貼 り適性 に優れた熱転写印fl lナ H粘 着 フイルム
を得 る。
受像 フ イルム、粘着剤層及 び支持体 の 3層 構造 の熱転写印刷用
受像 フイルムをポ リ塩化 ビニル フィルムで構成
粘着 フ イルム において、
する。受像 フイルムの硬 さを loo%モ ジュラスで 14∼ 4kg/m2に 相当す
る破 さにする。
願 H08‐ 335513(H081216)
開
H10176733(H100630)
登
335513(H120901)
竹内 祐二
く名称 〉ベ ル ト用抗
・It体 及 び伝 動 ベ ル ト
く要約 〉伝 動 ベ ル トにア ラ ミ ド製抗 張 体 を用 い る。 この抗 張 体 は 4打 ち組 紐 に
よって成 され てお り、該組 illを 構 成す るヤ ー ンは 30∼ 50デ ニ ー ルの
ア ラ ミ ドフ イラ メ ン トに よって形 成 され て い る。
願
H08-342961(H081224)
開 H10‐
高橋
長
1848H(H100714)
願
H09105(S630303)
開
H09188653(H090722)
登
3045224(H120317)
理や紫外線照射処理 によって硬化処理する。
介 一
洋 知
3091704(H120721)
井 畑
松 古
登
〈名称 〉Vリ ア ドベ ル ト
く要約 〉vリ ア ドベル トの少な くともリブ ゴム層の各 リブ外表面全体 を塩素化処
く名称 〉有機半導体並 びにこれを用いる光電変換素子及びエ レク トロ クロ ミック
表示素子
く要約 〉 (鳥 果題 )イ オ ン化電位 が低 く、非 ドーピシグ状 態 にて低抵抗であると共
に、
それ自体でバ イ ンダー を用 いず に薄膜化す ることがで きる芳香族ア
ミン化合物 か らなる有機半導体 を提供する ことを 目的 とする。
渉 章
雅
田 野
森 荻
願 H09‐ 16202(H090130)
開 H10‐ 213184(H100811)
く名称 〉伝rljベ ル ト
く要約 〉圧縮 ゴム層に補強用短繊維 として高強カ ビニロン繊維 とナイロン繊維 と
を混入分散 させ、
上記 ビニロ ン繊維によって圧縮 ゴム層に必要な■
T性 率
登 3113599(H120922)
をrlt保 することによって、
短繊維 を多量に使用する必要をな くし上記 ナ
圧縮 ゴム層にお
イロン繊維 によつてベル トの摩擦係数の安定化を図 る。
ける補強用短繊維 の配合量 を ゴム loo重 量部に 15ヽ 30■ ■部 としビニ
ロン繊維 の配合量 をナイロン繊維 の配合量 1∼ 4倍 とする。ビニロン繊
IIIの
登 3076531(H120609)
隆
一
二 幸 一一
敬 弘 秀
開
H10‐ 329167(H101215)
中 藤 山 野
野 佐 九 池
原
頁H09138629(H090528)
弾性率 を25∼ 40MPaと する。
く名称 〉イ ンサー ト成形装置及 び インサ ー ト成形方法
く要約 〉圧入ユニ ッ トにゲ ー トを通 じてキャ ビテ イに圧入 された成形材 llを 該
キヤ ビテ イに完全充填 させるようゲー ト内の成形材 llに 2次 圧力 を加え
る 2次 加圧機構 を備 える。この2次 加圧機構 は、グー トに対 し進退移動
II能 に設けられていて進出移動時にゲ ー トの成形材料 に2次 力 を加え
「 ッ トピンを
るためのゲー トカッ トピンと成形材料 の圧入時にゲー トカ
ゲー トヘ進出移動 させる油圧 シリンダを有 して い る。
願
H09164355(H090620)
松本
英樹
開 Hll 13843(Hl1 01 22)
登
3046263(H120317)
く名称 〉オー トテ ンショナ
く要約 〉回転部 It4の ボス部 に、
該 ボス部 の周方向 の一 部が切 り欠かれた状態 の切
除部 を設け、この切除部内に、
捩 じリコイルばねの捩 じリ トルクの 回動
tuタ
ングを支 点とする反力に より固定部材 の軸部に摺llJ‖ ∫
能に押 し付け
られて回動部材 の回動時に該軸部 との間に摺動抵抗 を発生するllallJ部 材
を配置する。
llF H09‐
193463(H090718)
中西
開 Hl1 35122(Hl1 02 09)
登 3027350(H120128)
均
く名称 〉ガイド付 き搬送ベ ル ト及 びその製造方法
く要約 〉ベル ト本体 の Vガ イ ド部を取 り付 ける位置に熱II化 型弾ヤL体 である接
着斉1を 塗布 し、その位置 に別に成型 されたVガ イ ドをllltり 付 けた後、50
∼ 150℃ に加熱可能 であって、前記 Vガ イ ド形状 に対応する溝型 を備え
た金型 により加圧 しなが ら加熱 して前記接着剤 を硬化 させ る。
BANDO TECHNICAL REPORT No 572001
特 許番号
発 明 の 名称 ・ 要約
発 明者
願 Ho9 193464(H090718)
山内 康博
開 Hl1 33979(Hl1 02 09)
中西
均
く名称 〉帆布 コンベ ヤベ ル トの l離 方法及 びその装置
く要約 〉帆布 コンベヤベル トの接合部を突 き出 してベル ト受け台にクラ ンプ し、
3‐
その接合部を、
その切断線 と平行に移動するセパ レー ト機 に取 り付 けら
れた押 さえ ロー ラにより挟持 し、
その接合部の厚 さ方向の所定比率に景1
パ
離する位置に、セ レー ト機に取 り付け られた剥 ぎ刃 を切 り込 ませて、
登 3004609(Hll ll 19)
押 さえロー ラを回転 させてそのセパ レー ト機 を移動 させ接合部の除去部
分 を剥離する。
llE H09 227879(H090825)
松 尾圭 一 郎
開 Hl1 63124(Hl1 03 05)
日中
通生
く名称 〉歯付 プー リ群 及 び歯付プー リ並 びにそれを用 い たIIJ力 伝達装置
く要約 〉各圧力面を形成する円弧 の 曲率中心 を、
溝中心線 との交 点におけるプー
リピッチ ラインの接線 の上でかつ交 点から一定距離 だけ離れた位置に設
登 2995021(Hll 10 22)
定する。
願
H09271569(H091003)
開 Hll 105577(Hl1 04 20)
染田
厚
高田 耕一
登 3081178(H120623)
勧 睦
公
H1039102(H100220)
開 Hll 153197(Hl1 06 08)
捩 じリトルクの反力によリボス部 に押 し付け られて回動部材 の 匝1動 時に
該ボス部 との間に招動抵抗 を発生 させる筒状樹脂部材 を配置する。
上 野
尾 大
願
く名称 〉アクセルボジシ ョンセ ンサ
く要約 〉固定部材のボス部 と捩 じリコイルばね との 間 に、
該捩 じリコイルばねの
登 2986442(Hll 10 01)
く名称 〉歯付 ベ ル ト
く要約 〉歯 flベ ル トのベ ル ト本体 の歯 ゴムlalに 被着 させる歯 布 をRF液 に浸漬 し
ベル ト本体 の歯 ゴム側 と歯布 との間に白色系 ゴム層 を
て接着処理す る。
介在 させ る。この際、自色系 ゴム層が歯布 の織 目か ら外部 に露出 しない
よ うにする。白色系 ゴム層に レブルシンーホルムアルデ ヒ ド樹脂 を配合
す る。
治 之
勇 隆
開 Hl1 247172(Hl1 09 14)
数 本
糸 岸
原頁H10-45517(H100226)
く名称 〉 ドレー ン材
く要約 〉地中に詢 ち込み時のオ
丁設状況を検知するための被検知部 を有 し、
且 つ圧
登 3057051(H120414)
、
密時に規則正 しく湾曲する ドレーン材 を供給する。不織布 と′
じ
材 の 間に
長手方向に一定間隔で銅系金属製網 目片 を介装 し、
隣接する通水路 を連
通する切 り欠 きを突条 リブに設けて い る。
願 H10-143172(H100525)
清友
達志
開 Hl1 335571(Hll 12 07)
く名称 〉含油樹脂組成物及び これを用 い た含油樹脂軸受
く要約 〉 ll滑 油、
潤滑油担体 としてのポ リノルボルネ ン系 エ ラス トマー、
補強充
登 3029029(H120204)
填材 としての酸化亜鉛ウイスカー及び自己潤滑性樹脂 としてのポリアセ
タール を含む含油樹脂組成物 を用 いて、
含油樹脂軸受 を形成する。この
含油樹脂軸受は、
酸化亜鉛 ウイスカーの補強効果により強度が高 い。ま
た摺動 部分 の表面平滑性が高 くしかも表面硬度が低 いので摩擦 摩耗特
性 に優 れる。補強充填材は金属粉が配合 されるのが好 ましい。
願 H10-188386(H100703)
登 2996951(Hll 10 29)
和夫
く名称 〉イ ンクジェッ ト用被記録材
EE口
善男
く要約 〉樹脂を含有するインク受容層が設けられたイ ンクジェット用被記録材で
正山
典子
あ って前記 インク受容層 を構成する前記樹脂 として、
水 を前記樹脂か ら
西藤
なるフイルムに接触 させ た30秒 後 の水 との接触角が 20∼ 80度 であ り、
か つ、前記 フイルムを水 に浸漬 した 1時 間後 の水膨潤率が 50∼ 100%で
ある樹脂が用 い られることを特徴 とするイ ンクジェッ ト用被記録材。
願
H10238414(H100825)
開 H12‐ 65171(H120303)
登 3046280(H120317)
松本 英樹
く名称 〉オー トテ ンション
く要約 〉スプリングサポー トの摺接部 を、
捩 リコイルばねの捩 リトルクの反力に
よ り押圧 される側 とは周方向の反対側の部分力湖 除された1夫 態 に形成す
る。
BANDO TECHNICAL REPORT N0 5/2001
特 許番号
願
H10277334(H100930)
開 H12103927(H120411)
発 明者
松本 真哉
田中 一雄
登 3090649(H120721)
発 明 の名 称 ・ 要 約
〈名称 〉粘着 シー ト用基材 フイルムとそ の製造方法
く要約 〉カレンダー加 工 による製造に際 しては、熱安定性 に優 れ 、しか も、得 ら
れたフィルム を基材 フイルムと して用 い て、これに粘着剤 を塗布 して、
粘着 シー トとするとき、
長期間が経過 した後にも、その粘着剤の粘着力
が大幅に低下せず、ほぼ当初 の粘着力 を保持 してい る粘着 シー トを与え
る基材 フイルム、
好 ましくは、
救急絆創膏 を含む皮膚貼付用粘着 シー ト
のための基材 フイルムとその製造方法 を提供することにある。
本発明に
ニ
よる粘着 シー ト用基材 フィルムは、
ビ
ル
塩化
系重合体 100重 量部に対
して、数平均分子量が 1500∼ 3000の 範囲のポ リエステル系可塑剤 40
∼ 70重 量部 と、脂肪酸 カルシウム、脂肪酸亜鉛及び脂肪酸 バ リウムか
ハイ
ら選ばれる少な くとも1種 の金属石 ケ ンか らなる安定剤 の適量 と、
ドロタルサ イ トolヽ lo重 量部 とか らなる樹脂組成物 か らな り、本発
上記樹脂組成物 をカ
明による粘着 シー ト用基材 フイルムの製造方法 は、
レンダー加 工 にてフイルムにす ることを特徴 とする。
llE H10 290829(H101013)
野中 敬 三
開 H12120798(H120425)
高橋 光彦
登 3044212(H120310)
坂 中 宏行
く名称 〉高負荷伝動用 Vベ ル ト
く要約 〉各 プロ ックが張力帝 に各 々の側面がプー リー溝面 と接触す るように係合
固定 された高負荷伝動用 Vベ ル トに対 し、張力帯の偏摩耗の発生 を抑
ベ ル トの発熱 を低減 し、
制 してベ ル トの耐久性 を高め、
締 め代及び出代
ベ
ル
を大に確保 して長期間の使用時で も
トの騒音を低減する。各プロ ッ
クの嵌合部 の奥部に下奥突当て面 を形成 し、この下奥突当て面 と上下方
向の平面 とのなす下奥突当て面角度 αをベル ト側面角度 βに対 しβ―
3く αくβ+3と する ことで、張力帯 の下奥突当て部 との角度関係 を適
正にする。
彦
一
浩 光
開 H12120796(H120425)
川 橋
大 吉同
願 Hlo 294878(H101016)
登 2992022(Hll 10 15)
く名称 〉高負荷伝動用 Vベ ル ト
く要約 〉上 側 ビーム部 の上下 中心線 と、ブ ロ ックの上 側接触部の接触位置 よりも
プー リ中心側 のプー リ溝部 とのなす ビーム角 αを 9o° 以上 とする こと
で、
上側 ビーム部 の根本部分 に、プ ロ ックと張力帯 との間 のベ ル ト長 さ
方向の剪断力による引張応力 のみ 、
又はプー リ溝面か らの反力により上
側 ビーム部に働 く下向 き曲げモーメン トによる圧縮応力分だけ減少 した
引張応力 を作用 させる。
頁H10-348740(H101208)
原
奥野
茂樹
登 3069337(H120519)
く名称 〉伝動 ベ ル ト及 びエ ラス トマー組成物
く要約 〉粘着摩耗 の発生 を防止 し、その結果、ベ ル ト走行時 の異音 の発生 を抑
え、かつ 、耐久性 に優れ た伝動 ベ ル ト、及び、その伝動ベ ル トを構成す
る加工性 に優 れたエ ラス トマー組成物を提供する。エ ラス トマーからな
る底 ゴム層 であって、テーバー摩耗試験 において 、荷重 500g、 ず り回
数 500回 で 、相手材 に粒度 loμ mの サ ン ドペーパー(c1500)を 用 い たと
きの重量変化 をxmgと し、相手材 とベ ル トの ゴム面が接触する面積 を
Ycm2と したとき、式;x/Y≧ 25の 関係を満足する底 ゴム層 を有する伝
動 ベ ル ト。
願 Hl1 265035(110920)
開 H12161442(H120616)
浅見 葉子
中嶋栄二郎
3099881(H120818)
藤原 伸二
登
尾上
勧
く名称 〉伝動 ベ ル ト
く要約 〉走行の初期のみならず、
長期間にわたる走行にお いて も、
騒音が小 さく
制御 されたポリウレタンエ ラス トマーか らなる伝動ベ ル トを提供する。
ベ ル ト本体 を備え、このベ ル ト本体 を脂肪酸成分が炭素数 9∼ 30の 脂
肪酸である脂肪酸グリセ リドを含むポリウレタンエ ラス トマーから注型
する。
BANDO TECHNICAL REPORT N05′
2001
(日
本 実用新案 )
考 案 の 名称 ・ 要 約
実案 番号
願 H0529770(H050603)
く名称 〉伝動 ベル ト
開 H0687753(H061222)
く要約 〉摩擦係数 を安定 させ、
初期摩耗および音 の発生率 を低減するとともに こ
れ らのばらつ きをな くす。
登 2606155(H120721)
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
新製品紹介
イ ン クジ ェ ッ ト印刷 が可能 な時計文字盤
(担 当 :中 央 研 究 所 )
イ ンクジ ェ ッ トプ リ ン ター は、 ヘ ッ ドの微 細 な ノズ ルか らイ ンクを噴射 させ て プ リ ン トをす る方 式 で あ り、使用
され る イ ンクは ノズルの 目詰 ま りを考慮 して 、パ ー ソナ ル プ リン ター にお い ては、水性 染料 イ ンクが使用 され、屋外
な どで 使用す る ワ イ ドフ ォーマ ッ トプ リン ター で は 、水性 顔料 イ ン クが 使用 されて い ます。
イ ンクジ ェ ッ トプ リ ン ター の普 及、屋 外 用途等 の用途拡 大 を含 め た技 術 的進歩 に よ り、使 用 され る被 記録材 (以
下 メデ イア と称 す )へ の技 術 的要 求 は、非常 に業
L易 度 が高 い もの となって い ます。パ ー ソナ ル分野 で は 、写真 レベ ル
の 画 質 を達 成 しつつ あ るが 、さ らな る メデ ィアヘ の要 求が な されて い る。ワイ ドフ ォーマ ッ ト分野 で は、メデ イアの
機 能 と して単位 面積 あた りにプ リ ン ターヘ ッ ドか ら噴射 され るイ ンク吹 き付 け量 、プ リ ン ト速度 に耐 える イ ンクの吸
収 力 、乾燥性 、定着性 、及 び視覚 的 に美 的 な表現 をす るための発 色性 が必要 とされ て い ます。また、印刷 した メデ ィ
アの耐 水性 、耐候性 等 の耐 久性 能 も使用適性 と して要 求 されて い ます 。
近年 、 イ ンクジェ ッ ト自〕
刷 は紙 や フ ィル ムメデ ィアか ら、産業用途 へ の メデ ィア展 開 が要求 されて い ます。 そ こ
で 、産業 用 メデ ィアヘ の参 入 の足 が か りと して これ まで ド場 になか った高画 質 の水性 顔料 イ ンクジ ェ ッ トプ リ ン ター
にて写真 や イラス トを使 った オ リジナ ル画像 を形 成 した文 字盤 を作製 で きるメデ ィア を開発 しま した。
顔 flイ ン クを吸 収 し高画 質 の 画像 を再 現 す るため 、最 適 な水系樹 脂 とフ イラーの選択 を行 い 、 イ ン ク受容層 を形
成 してお ります (図 1)。 また、文字盤基材 へ の イ ンク受容 層形成 は、 ス ク リー ン印lll方 式 に よ り塗工 を可 能 と した
もので す。
現在 、次 の技術 展 開 と して産業 用 の新 たな メデ ィアの 開発 も進 めてお ります。
(――
図
金属
(62頁 にカ ラー写真 掲載 )
1
ユ ーザ ー要 求水準
当社研 究品
指触乾燥性 (顔 料 イ ン ク)
自1画 後す ぐに乾燥
○
密 着性
メンディングテープを用 い て クロスカット
lmm角 で剥 が れ な きこ と
物性
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
〇
特長
①顔料インクでのプリント適性に優れています。
②環境に優しい水系塗工材料を使用しています。
**時 計 と して **
③ インクジェット印刷により、世界でたった一つのオリジナル時計をスピーディーにつくれます。
印刷前
ll
10
:9
整
注 )イ ンクジェ ッ ト印刷が可能な時計文字盤 は、セ イ コーエ プソン株式会社 ウオッチ事業部 との共同開発品である。
本 目的の イ ンクジェ ッ トプリンターの開発 はセ イコーエ プソン株式会社が行 い、
文字盤表面に塗工 す る材料及 び
塗工 をバ ン ドー化学株式会社が担当 した。
BANDO TECHNICAL REPORT N0 572001
展示車 の ご紹
`
当社 で は、巡 回展示 会 と して 2ト ン トラ ック (ロ ン グ)の 移動 ltt示 中 で 全 FI各 地 へ 訪 問 し、ユ ーザ 展示 会 を開催 し
てお ります。製 品説 明 パ ネル約 95枚 をセ ッ トで き、製 品サ ンプ ル台 や デモ機 もセ ッ トしてお り、ll台 の左 右 ウ イ ン
グを開 くとそ の まま大展示 会場 とな ります 。
第 一 号車 を 1996年 に、第二 号 車 を 1997年 に導 入 しま したが 、これ まで に北 は北 海道 紋 り1か ら南 は九州 鹿児 島
に亘 り、年 間 で約 150社 の方 々 に、当社 の新技 術 新製 品 を ご紹 介 し、技 術者 に よるプ レゼ ンテー シ ョンを実施 し
て まい りま した。当社 の新技 術 新製 品が 、お客 様 の製 品開発 に少 しで も役立 て る よ う、身近 な巡 回展示 会 を是非 ご
不け ]く だ さい。
一方向クラッチ内蔵プーリが採用
新型ディーゼルエンジンにサーベンタインドライブベル ト、
オー トテンショナ、
(2000年 7月
2000年 7月 に トヨ タ自動車株式会社様か ら発売 さ
れた「ハ イラックスサ ー フJ「 ラ ン ドクルーザ ー プラ
ドJに 搭載 された新型デ ィーゼルエ ンジ ンに当社の
サ ーペ ンタイ ン ドライブベ ル ト、オー トテ ンショナ、
一方向 クラッチ内蔵 プー リが採用 され ました。ベ ル
トだけでな く伝動 システムとして開発、評価で きる
技術力が認 め られたものです。
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
)
ビオ トープづ くりに
シー トが活
(2000年 7月
)
(2000年 11月
)
生 き物 が住 め る空 間 を復元 す る ビオ トー プづ く
りが小 学校 を中心 に広 が ってい ます。対 象 となる
生 き物 に よつて トンボ池 や メ ダカ池 と呼 ばれ る人
工 池 を防水 シー トで つ くる もので す。加古 川工 場
で生 産 して い る防水 シー トが 使 われて い ます 。
ホームペ ージに
´ヾル ト
ペ ー ジをオープン
ホームペー ジに伝動 ベ ル トの設計検討がで きる
ペー ジをオー プ ン しました。従来当社のカタロ グ
(伝 動 ベ ル ト総合設計 マニュアル)を もとに行 って
い た設計検討が、ホ ームペー ジか ら直接 で きるよ
うにな りました。
ホームペー ジア ドレス http:〃 www bandO cojP
…
動
…
I奎 社案内 〕I IFttllil〕 IF月 11,,〕 1製品 ・ II
l:賠メ 1輸 〕│ひ とい き 11研 調 発 〕 ,オ 務│1輻
“
│
Oυ υ
BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
の 国際規格
IS014001の
(2000年 6月
)
当社 は、地球環境保全活動 の一環 として、環境管理 の 国際規格 である IS014001の 認証取得 ltF動 をIIl進 し
てお ります。
1999年 5月 に足利事業所 (栃 木県)、 本社事務所 (兵 tl県 )で 認証取得 し、その認証範lalを 1999年 11月
に加古川11業 所 (兵 庫県)、 中央研究所 (兵 庫県)、 本年 6月 に南海事業所 (大 阪府 )、 和歌山事業所 (和 歌山県 )、 神
戸事業所 (兵 庫県)へ と拡大 い た しました。
今回の認証範囲拡大 をもって当初計画 していた本社、中央研究所 を含む全ての事業所で認証取得を完了い た しま
した。
ヽ
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鴛鶯11:1器 慨 :■1“ ル…
四半
ン学
一
認証状
BANDO TECHNlCAL REPORT No 5/2001
困辱
認証サ イ ト :本 社事務所、足利事業所、
加古川事業所、中央研究所
図 ・
図 奎
認証サイ ト :神 戸事業所、南海事業所、
和歌山事業所
国
内
本
社
中
事
業
事
央
務
研
究
業
営
企
東
京
'
所
部
本
画 開
バ ン ドー エ ラ ス トマー 株 式会社
所
発 部
支
店
直需 営業 部
AMP営 業 部
MMP営 業 部
流 通 営業 部
名
古 屋
支 店
大
阪
支
店
中 国 バ ン ドー 株 式 会 社
広 島 県十 日市 市 下平 良 IT日 6番
神戸市兵庫 区芦原遷 丁 曰 1番 6号 〒0520882
TEL(078)681-6681 FAX(078)651-7997
山 ロ バ ン トー イヒエ 株 式 会 社
徳 山市 大 学 久米 字 弥平 032の
東京都港 区芝4丁 目1番 23号 (三 日NNビ ル )〒
T[L(03)5484-9111 FAX(03)5484‐ 9112
08004
九
大阪市lι 区わ田2,日 5警 25号 輛 田販神第―ビルシ ング ハービスO“ 松〕 〒630000
TEL(06)0345-2630 FAX(06)6345‐ 2677
Eメ ール chatu@bando oo p
東京都港 区芝
日 1番 23号 (三 田NNビ ル)〒
`丁 FAX (03)5484‐ 9112
TEL(03)5484-9111
Eメ ール toky。 @bando co p
TEL(03)5434‐ 9100 FAX (03)5484-9106
T[L(03)5484-9114 FAX (03)5484‐ 9108
TEL(03)5434-9104 FAX (03)5484-9110
FEL (03),434‐ 9102 FAX (03)5484-9107
イt 成
品
事
販
業
売
部
部
運搬 建 設 資材 事 業部
功1音
伝
JI 工 場
動
事
業
部
南
海
工
場
和 歌 山 工 場
伝 動 技 rll研 究 所
M M P
08004
戸
工
足
利
工
6
〒 745080
〒 880034
ン ド ー 株 式 会 社 ・In国 市 東 区 多の 津 1丁 目4番 2号
"バ
TEL(092)622-2875 FAX(092)622-2880
九 JIバ ン トー 化 工 株 式 会 社
福 岡 県直 方市 須 崎 町7番 33号
〒8220024
TEL(0949)22-0630 FAX(0949)24-│195
■ 製 造 関 係 会 社
バ ン ドー 精 構 株 式 会 社
神 戸市 兵庫 区明 和政 T日 2春 5= 〒 6520883
TEL(078)65 05 4 FAX(078)6822600
福 丼 ベ ル トエ 業 林 式 会 社
福 丼市 下 江 ,町 23番 地
バ ン ドー
〒 988037
T[L(0776)36 3 00 FAX(0776)364038
〒675004
加 昔 川市平 岡町 ■ 山● コモ 也 の 内 648
シ ョル ツ 株 式 会 社
TEL(0'8),43 0983 FAX(0,8),434040
ビー エル オー トテ ンク株 式 会 社
Eメ ール ,agoya@bando co p
TEt(052)582 3256 FAX(052)586-468
TE[ (052)582‐ 3254 FAX (052)586-4681
神 戸市 兵庫 区戸 原通 4丁 目 1番 6号
TEL(078)382 26 1 FAX(078)032‐
〒 6520882
264
■その他サービス関係会社
4681
ヽ
―ビスOSAM)〒 630000
大阪市北口毎日2T E6審 26号 (梅 田販や第一口,ラ ンク ′
ー人間 白レ北館)〒 6520802
神戸市剰 車区水木通7丁 目1番 B号 (バ ンド
バ ン ドー 興 産 林 式 会 社
TEL(0,8)576 5353 FAX(078)577-6553
TEL(06)6345 2631 FAX(06)63457752
TEL(06)6345 2038 FAX(06)02457752
TEL(06)6345 2639 FAX(06)63458273
TEL(06)0346 6 21 FAX(06)63457750
TEL(06)6345 2633 FAX(06)034582,3
―ビスOSAn)〒 53o
大阪市北國与殴 丁日6暑 26号 (梅 田限や第一口,ラ ング ′ヽ
バ ン ドー 食 産 末 式 会 社
神戸市兵庫 区明和通 3T日 2番 5号
西 兵 庫 開 発 沐 式 会 社
(千 草 カ ン ト リ ー ク ラ ブ )
兵庫 県央菜 郡千種町鷹勲 4著 2号 〒67
TEL(0790,76‐ 3333 FAX(0790)76‐ 330
バ ンドー トレー ディング株 式 会 社
ー大 lゆ レ北館)〒 0520802
神戸市コ車区水木通 目1番 8号 (バ ンド
TEL(078)577-6751 '丁
FAX(078)577-9465
バンドーコンピューターシ以テムネ式会社
神戸市‐r■ 区明和通 T月 2番 5号 〒6520888
TEt(078)652‐ 2497 FAX(078)052‐ 2897
TEL(0'8)08 8700 FAX(078)68
力1古
平同町上山学 コモ地の内648(加 古川工場 内 , 〒075 o o4
TEL(078)942-3232
FAX(078)942-3389
"市
加古‖市平司町土 山学 コモ池の内648 〒075004
株 式 会 社
〒6520883
‖40
322
F●
oo伽
TEL(06)0341 2571 FAX(06)6345265
TEL(06)6345-267 FAX(06)0345-265
Eメ ール ok,,0@b● ■Ooco p
神戸市中央 区残上通 7T日 1番 2号 (│し 野 ビル)〒 65 0086
TEL(078)212-2608 FAX(078)242-2609
ト ゥ モ ロ ー
TEL(078)942-3232 FAX(078)9423389
大阪府泉南市男里 5T日 20番 1号 (南 海工 場 内)〒 5900526
TEL(0724)82,7 1 FAX(0724)82 73
海外関係会社
大阪府泉南市男皇 5丁 目20番 1号 〒5900526
TEL(0724)82 77 1 FAX(0724)82 ,3
町最上 学亀澤
〒6496‖
北 米 地 域
和歌 山県那買郡桃 山町最上字亀澤
〒6496H
BANDO AMERICAN INC
和歌 山県那賀郡″
TEL(0736)06 0999
`山 FAX(0736)66252
TEL(0736)66 98 FAX(0736)601,34
栃木県足利市元金町 88番 6(足 利工場内)〒 3200832
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BANDO TECHNICAL REPORT No5′ 2001
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BANDO TECHN:CAL REPORT(BTR)No.5
バ ン ドー テクニ カル レポー ト
平成 13年 2月 23日 発行
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バ ン ドー化学株式会社 中央研究所 総合企画室
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