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2010夏生活実験報告文(提出版)

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小舟木エコ村
エコハウス
生活実験/電気自動車カーシェアリング調査報告(概要)
エコ村ネットワーキング/滋賀県立大学
鵜飼修
平成 22 年 8 月 15 日∼平成 22 年 8 月 31 日に実施した研究調査の結果を報告する。調査
期間は 8 月 22 日∼26 日の 1 週間とし、前後は準備・予備日とした。
1.目的別の結果と考察
① エコハウスにおける生活が快適であるかを確認する
<結果>
調査員 2 名がエアコンを使わず扇風機 2 台(ひとり 1 台)で過ごすことが可能かを確認
した。起床時の感覚を記録し、室温と感覚との整合性を確認した。
気温の記録にもあるように、22 日は熱帯夜であり他の日も大変厳しい暑さであったこと
を留意されたい。
8 月 20 日∼26 日の温湿度の推移は図 1 のとおりであった。
45
40
外気
35
母屋
30
東屋
25
20
08/20 00
08/21 00
08/22 00
08/23 00
08/24 00
08/25 00
08/26 00
08/27 00
図 1 エコハウス温度変化
温度変化より、外気温の変化と比べて、母屋、東屋とも温度の変動は少ない。母屋と東
屋では東屋の方が温度が低く、温度変化が激しい結果となった。これは母屋の方が蓄熱性
が優れていることによると考えられる。また、東屋の波形が小刻みに振幅しているのは窓
の開閉が原因と考えられる。データからは東屋のほうが母屋より温度が低いという結果に
なった。
1
8 月 20 日∼26 日の起床時の感覚は表 1 のとおりであった。なお、就寝時にはリビングは
1 階の小窓と 2 階の窓をあけ通風を確保し、必要を感じたら 2 階の換気扇を回した。東屋は
防犯上空ける窓がないので閉め切った状態で常に換気扇を回した。
表1
起床時の感覚記録
20 日(金)起床時
東屋:扇風機を回していたが暑い。窓を開けたい。(A)
リビング:快適。涼しい。
(B)
21 日(土)起床時
リビング:扇風機を回していたがちょうどよい。窓は開けなくて良い。(A)
2 階でもよく眠れた。(B)
22 日(日)起床時
リビング:扇風機を回していたがちょうどよい。窓は開けなくても良い。
(A)
23 日(月)起床時
東屋:扇風機を回していたがやや暑い。窓を開けたい。(A)
リビング:快適。涼しい。
(B)
24 日(火)起床時
東屋:扇風機を回していたがやや暑い。窓を開けたい。(A)
リビング 2 階:ちょうど良い。(B)
25 日(水)起床時
東屋:扇風機を回していたがちょうど良い。(A)
リビング 2 階:ちょうど良い。(B)
26 日(木)起床時
東屋:扇風機を回していたがちょうど良い。(A)
リビング 2 階:ちょうど良い。(B)
以上のように温度的には東屋の方が低いが、東屋に比べて、母屋(リビング)の生活感覚
の快適度の方が高い結果が得られた。
<考察>
通風を積極的に取り入れるエコハウスの間取りを理解し通風を確保することで、エアコン
を用いずに生活(就寝)することができた。日中については、湖陸風が吹く陽気であれば、
窓を開け通風を確保することで、エアコンがなくても過ごすことができた。ただし、凪の
時間帯などは、扇風機が必須となる。
2
②
上記生活が環境負荷抑制に効果があるのかを確認する
上記の通り、エアコンを使用せず扇風機と換気扇のみで生活(就寝)する事が可能であ
ることから、空調電力量的には環境負荷は抑制されると考えられる。本調査ではエアコン
使用時との比較は行っていないが、エアコン使用抑制による電力消費量および CO2 抑制量
を以下に試算する。
<エアコン使用抑制による電力消費量および Co2 抑制量の試算>
エコハウスのリビング・ダイニング・キッチンに対するエアコンによる冷房について、そ
の抑制による効果を試算する。
対象畳数は、リビング 8.5 畳、ダイニング 6.5 畳、キッチン 6.25 畳=合計 21.25 畳とする。
図:エコハウスの平面図とリビング・ダイニング・キッチンの畳数(作成:地球の芽)
<ルームエアコン>
メーカー:ダイキン工業株式会社
機種名:総称 S50LTHXP-W(F50LTHXP-W(室内)、R-50LHXP(室外))
消費電力:定格冷房 1.33kW(定格暖房標準 1.40kW、定格暖房低温 2.86kW)
エアコンの運転は消費電力に波があるが、ここでは 1.33kW で一定とする。
3
<運転時間>
実験期間中のリビング温度が 27 度を超えているので 24 時間/1 日運転とする。
<CO2 排出係数>
関西電力の報告書によれば 2009 年で 0.295 kg-CO2/kWh、CO2 クレジット反映後
0.265kg-CO2/kWh とされている。ここでは実数をみるため前者の 0.295 kg-CO2/kWh を
採用する。
<扇風機の利用>
扇風機(中速)はエコワットによる測定の結果、電力消費量は 0.03kW/h であった。
エアコンの代替として 24 時間運転とする。
<1 日の電力消費量>
(1.33−0.03)×24=31.2kWh
<1 日の CO2 排出量>
31.2 kWh×0.295 kg-CO2/kWh=9.204 kg-CO2
<1 週間(7 日間)の CO2 削減量>
9.204 kg-CO2×7 日=64.428 kg-CO2
これは人間1人が呼吸により排出する CO2 量を年間 320kg-CO2 とすると、その約 20%
に相当する。またスギ人工林 1 本の年間の CO2 吸収量を 14kg とするとおよそ 4.6 本分に
相当する。
以上より、エアコンの使用の有無には個人の感覚の差があるが、人間の適切な環境適応
能力を活かしエコハウスらしい暮らしを実践することで、CO2 排出を抑制した暮らしが可
能となる。
4
③
電気自動車を日常的に利用した際の電力消費量、使い勝手を確認する。
関西電力株式会社より三菱自動車製「i-MiEV」の貸与を受け、日常的な使用でどの程度
電力を消費するか、走行距離はどの程度か、使い勝手はどうかという点について調査を行
った。日常的な利用を行うために、小舟木エコ村から滋賀県立大学までの距離約 25.5km を
通勤(往復)し、夜間に適宜充電を行った。
<結果>
図2のとおり充電時の消費電力は 2.78kW、消費電力量は 14.59kWh となった。直線の
運行記録から、エコハウスから滋賀県立大学まで約 25.5km を 2 往復、102km 走行分
を充電したと考えると、下記の結果となる。
・1kwh あたりの走行距離
102km ÷
14.59kWh
≒7km/kWh(電費)
・102km 走行した場合の CO2 排出量
14.59kWh ×
0.295kg-CO2/kWh = 4.304kg-CO2
ガソリン 1 リットルあたりの CO2 排出量は
2.3kg-CO2
であることから、
ガソリン 1.87 リットル(①)の CO2 排出量で走行したことになる。
一方、消費エネルギー量を原油換算して検証すると
14.59Kwh×9.97MJ/Kwh×25.8KL/MJ より原油換算量で 3.7 リットルである。
ここで、ガソリン 1 リットルあたりは原油換算量で
1 リットル×34.6MJ/リットル×0.0258L/MJ より 0.89 リットルであることから、
ガソリン 4.15 リットル(②)相当のエネルギーを消費したことになる。
102km/4.15 リットルより、燃費は約 24km/リットルに相当する。
図 2:i-MiEV の充電における消費電力・電力量
図は 2010 年 8 月 27 日のデータ。小舟木エコ村から滋賀県立大学まで約 25.5km を 2 往復しバ
ッテリーランプが点滅した状況で専用の 200V で充電を開始した。i-MiEV の電池容量は 16kWh。
<考察>
5
図 4:近江八幡エコハウスと i-MiEV
現行のハイブリッド車等の実燃費がトヨタプリウス現行モデルで 23.4km/リットル、ホン
ダフィットハイブリッド 20.1km/リットルとなっていることから、今回試乗した電気自動車
はそれらと同程度の燃費性能を有していると考えられる。
また、
(②−①)÷②より、CO2 排出量としては約 53.4%(−46.6%削減)という効果が
得られる。
さらに、電力の CO2 排出係数は発電方式によって異なるため、太陽光発電パネルなどの
自然エネルギーによる電力を利用することで実質の CO2 排出量をゼロとすることが可能と
なる。年間走行距離約 10,000km と仮定すると、電費 7km/kWh で除すれば、必要電力量
は 1,428kWh となる。この電力量を太陽光発電パネルの電力で相殺するには、一般的に出
力 1kW の発電パネルの年間の発電量がおよそ 1,000kWh であることから、発電出力 1.4kW
程度のパネルの設置が必要となる。
以上
<謝辞>
調査では関西電力株式会社及び小舟木エコ村の皆様に多大なるご協力をいただいた。ここに記して謝意を
表する。
■係数引用ページ
電気:関西電力 HP
http://www.kepco.co.jp/kankyou/csr/lowcarbon/electricity01.html
人間1人当たり CO2 排出量および森林の吸収する CO2 量:林野庁 HP
http://www.rinya.maff.go.jp/j/kenho/ondanka/con_2.html
その他
http://www.pref.kagoshima.jp/__filemst__/59509/4-2CO2haishutugenyukansan.pdf
■ 実燃費情報サイト
http://kuru-ma.com/nenpi.html
トヨタプリウス
http://kuru-ma.com/toyota/prius.html
ホンダフィットハイブリッド
http://kuru-ma.com/honda/fit_hy.html
実施者・問い合わせ
エコ村ネットワーキング
(滋賀県立大学
副理事長
鵜飼
修
TEL0749-28-8502、070-5673-3035)
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