Ⅶ 親子が暮らしやすいまちづくり 1 子どもの安全確保 (1) 交通安全対策の推進 ■現状と課題■ --------------------------------------------------------------本町では、各小・中学校がそれぞれ交通安全指導計画を作成し、それに基づき通学 路の点検や登下校指導、自転車の点検、交通安全教室の開催等を実施しています。ま た、年4回の全国交通安全運動期間中に加え、毎月定例的に教職員、PTA等による 街頭指導を実施する一方、 「全国交通安全作文コンクール」への応募など交通安全の啓 発活動に努めています。 今後も、警察や学校、PTA、地域住民等と協力しながら、チャイルドシートの使 用徹底や自転車乗車時の安全対策など、乳幼児の親に対する交通安全指導を含め、子 どもを交通事故から守る交通安全対策を推進する必要があります。 ■施策の方向■ --------------------------------------------------------------警察や学校、PTA、地域住民等と協力しながら、交通安全教育や交通安全意識を 高めるための各種啓発活動を推進し、子どもを交通事故から守る交通安全対策の充実 に努めます。 ■施策の内容■ --------------------------------------------------------------○学校における交通安全教育の推進 (学校教育課) PTAや地域住民の協力のもと、通学路の安全点検や登下校指導の徹底に努める とともに、関係機関や団体と協力しながら交通安全教室、交通安全講習会、親子交 通安全教室等を開催します。 また、緊急時における学校、教職員、行政等の対応体制を確立します。 ○交通安全意識を高める啓発活動の推進 (総務課、学校教育課) 警察など関係機関や協力団体との連携のもと、全国交通安全運動期間等において 街頭指導を実施するとともに、看板の設置、キャーンペーンの開催、交通安全副読 本・チラシ・パンフレット・交通安全ポスター等の配布、交通安全作文コンクール の実施など、交通安全意識の啓発を図るための取り組みを推進します。 ○チャイルドシートや自転車の安全利用の推進 (総務課) チャイルドシートの正しい使用方法について普及啓発に努めるとともに、子ども の自転車乗車時におけるヘルメットの着用推進や幼児用2人同乗用自転車の普及促 進など、自転車の安全利用に関する取り組みを進めます。 79 (2) 防犯対策の充実 ■現状と課題■ --------------------------------------------------------------近年、子どもが犯罪に巻き込まれる事件が多発しています。アンケート調査におい ても、小学生の親では、子どもとの外出の際困ることとして「暗い通りや見通しがき かないところが多く、子どもが犯罪の被害にあわないか心配なこと」を第1位にあげ ています。 本町では、町少年補導員や三泗広域補導員により、それぞれ月1回程度のパトロー ル活動を実施しているほか、登下校安全指導員を任命し、見回り活動を行っています。 また、子どもの緊急避難場所として「こどもをまもるいえ」の登録を行っており、地 域住民の協力のもと、すでに 800 戸以上の登録があります。しかし、登録者の実態に 応じ、定期的な見直しが必要となっています。 このほか、自治会からの要望に応じて防犯灯を 4,110 か所設置しており、安全灯は 各地区間を結ぶ通学路、道路に 124 か所、回転灯は通学路や交通事故の多い所に 92 か 所設置しています。また、小学校児童への防犯ブザーの配布を実施するとともに、不 審者情報が寄せられた場合には、 「菰野町学校安全安心ネットワーク(メール配信)」 を活用し、携帯電話のメール機能で保護者等に情報発信しています。 さらに、最近では、インターネットを通じて、子どもたちが性や薬物、暴力等に関 する有害な情報を容易に入手することができる状況や、出会い系サイト等を通じ犯罪 に巻き込まれるケース、またネットイジメ等も急増していることから、早急な対策が 必要となっています。 今後も子どもたちが犯罪や誘拐に遭わないよう、家庭、学校、地域、関係機関、団 体等が協力、連携し、子どもを守るための取り組みを一層進めることが重要です。 外出の際困ること 〈小学生〉回答者数=1,873 0.0% 20.0% 暗い通りや見通しのきかないところが多く、 子どもが犯罪の被害にあわないか心配なこと 歩道や信号がない通りが多く、 安全に心配があること 買い物や用事の合間の気分転換に、 子どもを遊ばせる場所がないこと 緑や広い歩道がない等、まちなみに ゆとりとうるおいがないこと 37.1% 22.2% 15.8% 11.3% 5.2% 小さな子どもとの食事に配慮された場所がないこと 荷物や子どもに手を取られて困っている時に 手を貸してくれる人が少ないこと 4.0% 3.3% 周囲の人が子ども連れを迷惑そうにみること その他 2.8% 25.7% 特に困ることはない 無効回答 無回答 80 40.0% 0.4% 13.1% ■施策の方向■ --------------------------------------------------------------家庭、学校、地域、関係機関、団体等が一体となって子どもを犯罪の被害から守る 体制づくりを進めるとともに、通学路や公園等における防犯施設の整備を推進します。 さらに、インターネット上の有害情報から子どもを守るための取り組みを進めます。 ■施策の内容■ --------------------------------------------------------------○地域の見守り体制の強化 (社会教育課) 地域が一体となって子どもを犯罪の被害から守れるよう、地域住民等に対し犯罪 に関する情報提供を行い、自主防犯意識を高めるとともに、「こどもをまもるいえ」 の登録者の見直しを行い、地域における子どもの見守り体制の強化を図ります。 また、町少年補導員、三泗地区広域補導員による補導活動や、PTA、スクール ガードリーダー等の防犯ボランティアによるパトロール活動を充実するとともに、 「菰野町学校安全安心ネットワーク(メール配信)」の活用による犯罪被害防止のた めの啓発に努めます。 ○防犯施設等の整備 (総務課・学校教育課) 子どもが犯罪の被害に遭わないよう、通学路や公園等の防犯灯や安全灯の適正配 置と管理の徹底を図るとともに、防犯ブザー等の防犯グッズを配布します。 ○有害環境対策の推進 (総務課・学校教育課) 携帯電話やパソコンを通じて容易に接続できるインターネット上の有害情報から 子どもを守るため、携帯電話やパソコンにおけるフィルタリングの普及促進に努め るとともに、家庭、学校、地域の連携のもと、インターネットを安全に利用するた めの情報モラル教育を推進します。 ■施策の目標■ --------------------------------------------------------------項 目 町少年補導員・三泗地区広 域補導員による補導 家庭・学校・地域との連携 の強化 21 年度実績 毎月実施 81 26 年度目標 同 左 2 外出環境の向上 ■現状と課題■ --------------------------------------------------------------アンケート調査によると、就学前児童の親では、子どもとの外出の際に困ることと して、 「買い物や用事の合間の気分転換に、子どもを遊ばせる場所がないこと」 (25.4%)、 「歩道や信号がない通りが多く、安全に心配があること」 (22.9%)、 「暗い通りや見通 しのきかないところが多く、子どもが犯罪の被害にあわないか心配なこと」 (22.9%)、 「トイレがオムツ替えや親子での利用に配慮されていないこと」 (22.7%) 、 「小さな子 どもとの食事に配慮された場所がないこと」(18.9%)などが上位となっています。 本町では、乳幼児を連れた親等に配慮して、保健福祉センター「けやき」や菰野西 保育園、菰野保育園、菰野支所において、授乳コーナーや乳幼児と一緒に利用できる トイレを設置していますが、バリアフリー化していない公共施設も多く、改善が求め られています。 民間施設については、子育てバリアフリーの現状把握ができていない状況にあり、 現状を把握したうえで啓発を進めていく必要があります。 また、公共施設や民間の集客施設、公共交通機関等における子育てバリアフリー化 の状況を「子育てバリアフリーマップ」にまとめ、子育て家庭への情報提供に努める 必要があります。 歩道の整備については、国道や県道では整備が進んでいますが、町道については幹 線道路でも未整備路線が多数あり早急な整備が求められています。すでに設置済の歩 道における幅員の確保や段差の解消を含め、計画的に歩道整備を進めるためには、道 路改良工事とは別枠の「歩道整備にかかる予算」の確保を図り、事業を進めることが 必要です。 また、コミュニティバスについては、通学や親子の地域での活動、公共施設の利用 等に配慮した一層の充実が求められます。 82 外出の際困ること 〈就学前児童〉回答者数=1,346 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 25.4% 買い物や用事の合間の気分転換に、子どもを遊ばせる場所がないこと 歩道や信号がない通りが多く、安全に心配があること 22.9% 暗い通りや見通しのきかないところが多く、子どもが犯罪の被害にあわないか 心配なこと 22.9% トイレがオムツ替えや親子での利用に配慮されていないこと 22.7% 18.9% 小さな子どもとの食事に配慮された場所がないこと 14.9% 歩道の段差などがベビーカーや自転車の妨げになっていること 11.2% 授乳する場所や必要な設備がないこと 8.8% 緑や広い歩道がない等、まちなみにゆとりとうるおいがないこと 7.7% 交通機関や建物がベビーカーでの移動に配慮されていないこと 6.2% 荷物や子どもに手を取られて困っている時に手を貸してくれる人が少ないこと 4.8% 周囲の人が子ども連れを迷惑そうにみること 2.7% その他 11.7% 特に困ることはない 8.5% 無効回答 3.7% 無回答 83 ■施策の方向■ --------------------------------------------------------------妊婦や子ども、子どもを連れた親が安心して外出できるよう、公共交通機関、公共 施設、集客施設などにおいて、バリアフリーや、子どもと一緒に利用できるトイレ・ 授乳コーナー等の利便施設の設置を進めるとともに、道路については歩道の設置によ る安全確保を推進します。 ■施策の内容■ --------------------------------------------------------------○公共施設における子育てバリアフリーの推進 (健康福祉課) 乳幼児を連れた親の利用に配慮し、公共施設において子どもと一緒に利用できる トイレや授乳コーナーの設置を進めます。 ○子育てバリアフリーの意識啓発 (健康福祉課) 地域ぐるみで子育てバリアフリーが進められるよう、町の広報誌を通じて全町民 に対する意識啓発を行うとともに、民間企業や民間施設については、現状を把握し たうえで、バリアフリー化の啓発に努めます。 ○子育てバリアフリーマップの作成と活用 (健康福祉課) 子育てに配慮した施設や公共交通機関の情報をまとめた子育てバリアフリーマッ プを、ボランティア等の協力を得て作成し、子育て家庭に対する情報提供に努めま す。 ○歩道の整備の推進 (都市整備課) 道路における子どもや子どもを連れた親、妊婦等の安全確保を図るため、通学路 や福祉施設、医療機関へのアクセス路線など必要性の高い箇所から、幅員や段差に 配慮した安全な歩道の整備に努めます。 ○公共交通の充実 (総務課) 子どもの通学や子どもを連れた親等の公共施設への移動に配慮しつつ、コミュニ ティバスの充実に努めます。 84
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