大型農業機械オペレーターの労働条件に関する調査

労働科学 5
1巻 9 号( 1
9
7
5
) (543)
]
.S
c
i
e
n
c
eofLabourV
o
l
.5
1
, No.9
UDC6
3
1
.
1
7
0
5
7
.12:3
3
1
.8
1:3
3
1
.8
2
(
0
7
9
.5
)
大型農業機械オペレーターの労働条件に関する調査〈第 2報
〉
井 上 和 衛 *
A REPORTOFINVESTIGATIONONWORKINGCONDITIONS
OFAGRICULTURALMACHINEOPERATORS (
P
a
r
t2
)
By
Kazue INOUE*
はじめに
業人口率では,嘱波(富山)が38.5%,遊佐(山形)が
47.6%であり,兼業農家率では,嘱波が 9
6
.3% (I兼
本報告は,「大型農業機械オベレーターの労働条件に
36.9%, T
I兼5
9
.4%),遊佐が 9
0
.3% (I兼 43.7%, T
I
関する調査」の第 2報である O 調査の目的,方法は,第
兼46.6%)である。とにかく,嘱波(富山)の方が,遊
1報に示したとおりであり,第 2報の内容は,富山・山
佐(山形)よりも地元での他産業の労働力需要が多く,
形県下におけるオペレータ一個人調査の結果である O
両県下の調査は,富山県では嘱波市のオペレーダー 79
人,山形県では飽海郡遊佐町のオペレーター 117人を対
象とした。
したがって,地場の賃金水準も,璃波(富山)の方が,
遊佐(山形)よりも高いものとみてよい。
I
I
I
. 富山・山形県下オベレーター
個人調査結果
あらかじめ,両調査地の立地条件を簡単に示しておく
と,下記のとおりである O
まず,両調査地の農業地帯としての性格をみておくと,
A
. 調査対象の概要
調査対象は,上記のごとく,富山県では璃波市のオペ
水田率が, 嘱波市(富山)では 98.4%, 遊佐町(山形)
レーター 79人,山形県では遊佐町のオペレーダー 117人
では 76.7%であり,両方とも,水団地帯であるといって
であったが,あらかじめ,その概要を示しておくと,以
よい。但し,嘱波(富山)の場合はすべて平坦部に属し
下のとおりである O
ているが,遊佐(山形)の場合は一部山間部が含まれて
1
. 年齢・続柄
いる o なお,農家 1戸当たりの経営耕地面積をみると,
.03ha,遊佐(山形)が 1
.41haで3
嘱波(富山)が 1
遊佐の方が大きい。
つぎに,他産業との関連では,嘱波(富山)は,高岡
まず,調査対象者(オベレーター)の年齢・続柄をみ
ると,表 1のとおりである O
平均年齢は,嘱波(富山)が37,7歳,遊佐(山形)が
33.0
歳で,年令階層別にみると, 3
4歳以下が,嘱波(富
市などの通勤圏なので,兼業化がよりすすんでおり,出
山)では 3
4
,1%,遊佐(山形)では 57.3%である。すな
稼ぎがすくなく,いわゆる恒常的通勤兼業のウエイトが
わち,嘱波(富山)は,遊佐(山形)に比較して,若年
高い。これに対して,遊佐(山形)の場合は,酒田市へ
層の農外流出がより多いため,農業労働力の老齢化がよ
の通勤兼業もみられるが,全体として,地元での兼業機
りすすんでいることから,オペレーターの年齢も,より
会がすくないので,出稼ぎ兼業のウニιイトが高く,人夫
高くなっているものとみられる。したがって,続柄別に
日雇などを含め,いわば不安定兼業農家が多い。以上の
みると,世帯主の割合は,嘱波(富山)でより高く,あ
点に関連する若干の指標をあげておくと,まず,農業就
とつぎの割合は,遊佐(山形)でより高いものとなって
キ労働科学研究所・社会科学研究部
D
i
v
i
s
i
o
no
fS
o
c
i
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lS
c
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e
,I
n
s
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i
t
u
t
ef
o
rS
c
i
e
n
c
eo
f Labour
(544)
あり,遊佐(山形)では, 1ha未満が 1.7%, 1
.
0
∼2.0
表 1 調査対象(オベレーターの続柄・
年齢・学歴・未既婚別)
0
.6%, 2
.0∼3
.Ohaが 3
8
.5%, 3
.Oha以上が
haが 2
(
%
〕
I
l
|附o
o
.0%)
1
富山県嘱波市
集計総数
年
齢
5
.
J
I
J
人
数
∼ 19歳
2
0歳∼24
2
5 ∼29
3
0
3
5
4
0
4
5
5
0
∼3
4
∼39
∼4
4
∼4
9
∼54
不
明
遊佐町
5
( 6
.
3 )
5( 6
.3 )
1
7
(2
1
.
5 )
16(20.3)
1
8
(2
2
.
8 )
1
2
(1
5
.
2 )
4( 5
.1 )
2
( 2
.5 )
5
.
J
I
J
不
明
3
7
(4
6
.
8
3
3
(4
1
.
8
2
( 2
.
5
7
( 8
.9
既
未
未
既
婚
婚
5( 6
.3 )
7
4
(9
3
.
7 )
不
明
柄
婚
別
別
歴
学
終
最
世帯主
あとつぎ
その他
中卒(高小)
高卒(旧中)
短大卒以上
不
明
2
8
(3
5
.4
3
9
(4
9
.
4
1( 1
.3
1
1(
1
3
.9
1
( o
.9 )
1
8
(1
5
.4 )
2
7
(2
3
.1
2
1
(1
7
.9
2
0
(1
7
.1
1
2
(1
0
.
3
1
1
( 9
.4
4
( 3
.
4
3
( 2
.
6
オペレーターの自家農業の
が経営耕地規模は,当該地域の平均よりも大きく,した
がって,オペレーターとなるものは,上層農家に多いこ
1
1
1
c
1
0
0
.物)
)
)
)
)
)
)
)
3
3
.
0歳
3
7
.
7歳
続
38.5%である O すなわち,
山形県叩
とが確認される。とりわけ遊佐(山形)では,オペレー
ターの 4割近くが, 3ha以上層であることに注目してお
きT
こい。
したがって,オペレーターの自家農業を専兼別にみる
と,専業率が,当該地域全体に比較して,高い。すなわ
ち
, 調査対象者農家の専兼別構成は,嘱波(富山)で
は,専業 7.6%, I兼 6
2
.0%, I
I兼 30.4%であり,遊佐
2
.1%, I
I兼12.8%で
(山形)では,専業 33.3%, I兼5
ある O ちなみに ,調査地全農家の専兼別構成をみておく
I
6
.9%, I
I兼 59.4
と,嘱波市の場合,専業3.6%, I兼 3
Z,遊佐町の場合,専業 9.7%, I兼 4
3
.7%, I
I兼 46.6
)
)
)
)
5
1
(4
3
.
6 )
6
3
(5
3
.
8 )
1( .
o9 )
2
( 1
.7 )
てよいのであるが,しかし,嘱波(富山)で 92,4%,遊
1
6
(1
3
.7 )
9
8
(8
3
.
8 )
3
( 2
.6 )
佐(山形)で64.9%のオベレーターが兼業農家の労働力
)
)
)
)
2
9
(2
4
.
8
7
8
(6
6
.
7
1( o
.9
9
( 7
.
7
)
)
)
)
%である O
以上のごとく,オベレーターの専兼別農家構成は,調
査地全農家の構成と対比するとき,専業率が高いといっ
である点に注目しておきたい。
つぎに,オペレーダーの自家農業の経営作目をみてお
くと,いうまでもなく,米作が基幹作目であるが,他の
作目を経営するものは,遊佐(山形)では,畜産,露地
野菜,嘱波(富山)では,畜産,施設園芸を経営するも
のが若干みられる。とにかく,米作は,嘱波(富山)で
は 100%,遊佐(山形)では 95.7%のものが経営作目と
している O なお,遊佐(山形)では,畜産を 23.5%,露
いる O すなわち, それぞれの割合は, 璃波(富山)で
地野菜を 12.2%のものが,また,嘱波(富山)では,畜
は,世帯主が46.8%,あとつぎが41.8%,遊佐(山形)
産と施設園芸をそれぞれ 6.3%のものが経営作目として
では,世帯主が43.6%,あとつぎが53.8%である O なお,
いる(表 2参照〕。
未既婚別にみると,既婚者が,嘱波(富山)では 93.7%
4
, 就業形態
遊佐(山形)では83.8%である O
オペレーダーの専兼別農家構成は上記のとおりであっ
2
. 最終学歴
つぎに,調査対象者の最終学歴をみておくと,表 1に
たが,本人の過去 1カ年間の就労状態をみておくと,表
3にみるようなものとなる O まず,嘱波(富山)では,
示すごとく,嘱波(富山)では,中卒(高小)が 35.4%,
農業専従者(「農専」)は 8.9%にすぎず, 91.1%が兼業
高卒(旧中)が49.4%,短大卒以上が 1.3%であり,遊
従事者である O そして,兼業従事者のうち「農業を主と
佐(山形)では,中卒(高小)が24.8%,高卒(旧中)
するもの(農主)」が55.7%
,「兼業を主とするもの(兼
が66.7%,短大卒以上が0.9%である O
主)」が35.4%となっている O すなわち,嘱波(富 1
1
1)で
3
. 自家農業経営
調査対象者の自家農業経営に関する概況は表 2に示す
とおりである。
まず,経営耕地であるが,規模別の分布状況をみると
は,オベレーターに兼業従事者が多いことが指摘され,
とりわけ「兼主J
, すなわち,
いわば恒常的兼業従事者
が 3割以上もいることが注目される O つぎに,遊佐(山
,「農主」が49.6%,「兼主」
形)では,「農専」が41.9%
嘱波(富山)では, lha未満が 5
.1%, 1
.0
∼1
.5ha が
が4.3%であり,すなわち,嘱波(富山)
3
1
.6%, 1
.5∼2
.Ohaが3
4
.2%, 2
.Oha以上が29.2%で
き,兼業従事者がかなりすくないことが指摘される。
と対比すると
(545)
白同−一
業
一
一
農
一
一
家
一
一
サ一一市一
n
u
m
m
−−
−−嘱一仏
々f − 一 、γ弘 一
オ士邑官匡一﹄
い一一県一日
ベ竺判一引
対
一
一
象一丁I L
音防国一
数
総
「自動車運転手の仕事」 28.6%,「工場現場の仕事」が
15.9%の順となっている O すなわち,
両地区とも, 臨
山形県飽海郡
遊佐町
時的賃労働に多い建設業関係,自動車運転手の仕事に従
117(100.0%)
事している兼業従事者が多いのであるが,「兼主」,すな
∼ lha未 満1 4
( 5
.1 )
2
( 1
.7 )
1
.
0∼1
.
5
25(31.6 )
1
2
(1
0
.
3 )
経
営
歪
ロ
一
−
一
計
集
査
一
−
表 2
わち恒常的兼業従事者が相対的に多い嘱波(富山)で、は,
「官公庁・団体の職員」が,遊佐(山形)と対比すると
き,相対的に多い点が注目される O これは現地での事情
1
.
5∼2.0
27(34.2 )
12( 1
0
.3 )
2.0∼2.5
16(20.3 )
25(2
1
.4 )
地
2.5∼3.0
3
( 3
.8 )
20( 1
7
.1 )
務する兼業農家の職員のなかに,オペレーターであるも
規
3
.Oha 以上∼
4
( 5
.1 )
45(3
8
.5 )
のが比較的多いことによるものである O
耕
模
1
(
明
不
o
.9
)
回 答 者 数 | 削0
0
.物 ) | 凶100.0%)
聴取によると,嘱波(富山)の場合,市役所,農協に勤
B. オベレーターの動機・技能習得
調査対象となったオペレーダーは以上のとおりである
が,まず,調査対象者がどうしてオペレーターとなり,
キ
経
営
作
目
米
作
79(100.0 )
1
1
0
( 95.7 )
畜
産
5
( 6
.3 )
27(23.5 )
露地野菜
1
( 1.3 )
1
4
(1
2
.
2 )
施設園芸
果
樹
5
( 6.3 )
5
( 4.3 )
5
( 4,3 )
どうしてオベレ{ターになったか,すなわちオペレー
その他
7( 8
.9 )
9
( 7,8 )
ターになった動機は,表 4に示すごとく,「農業を継続
6( 7
.6 )
39(33.3 )
I
業
兼
49(62.0 )
61(5
2
.1 )
J
I
兼
24(30.4 )
15(1
2
.
8 )
不
明
専
専
兼
家
農
別
2( 1.7 )
その技能・技術をどのように習得したか,アンケート調
査の結果をみてみよう。
1
. 動機
したいから」とするものが最も多し、。しかし,それは過
半数に達しておらず,「手不足のため頼まれたので」,「自
分の立場上やむをえず」とするもの,いいかえるならば,
オベレーターになった動機はいわばネガティプなものが
相対的に多い点に注目しておきたし、。
*印は 2項目以上の回答可
すなわち,ポジティプな動機だと考えられる「農業を
表 3 調査対象オベレーターの就業形態
ド山県嘱波市|山形県飽海
|郡遊佐町
計
集
総
数
農農兼不
d州制
専 I7
(
−
本人の就労
状態︵過去
回
倒 的00.開
1
7
9
(
1
0
0
.
s
.9 )
49(4
1
.9 )
主I
44(5
5
.7 ) 58(49.6 )
主I
2
s
c3
5
.4 )
答
者
農外就労の内容
明|ー(ー)
5
( 4.3 )
5
( 4.3 )
数1
7
2
(
1
0
0
.似)|
63(100.0%)
継続したいから」と「技術が身につくから」が,嘱波
(富山)では43.0%, 13.9%,また,遊佐(山形)では
36.8%, 7,7%であり,
ネガテイプな動機だと考えられ
る「手不足のため頼まれたので」と「自分の立場上やむ
をえず」が,嘱波(富山)では 30.4%, 8,9%,遊佐(山
形)では 10,3%, 23,1%となっている O 要するに,オベ
レーターになった動機がネガティプなものが30∼40%み
られるのであるが,オベレーターに兼業従事者がより多
い嘱波(富山)では「手不足のため頼まれたのでj,遊佐
山形)では「自分の立場上やむをえず」とするものが相
0
(1
5
.9 )
工 場 現 場 の 仕 事 I1
2
(1
6
.7 ) 1
建 設 業 現 場 の 仕 事l
26(3
6
.1 ) 25(39,7 )
対的に多い。とにかく,オペレーダーのなかには,本人
8
(28.6 )
自動車運転手の仕事Is
c1
1
.1 ) 1
.6 )
官公庁・団体の職員 I
1
0
(1
3
.9 ) 1( 1
制からオベレーターとなったものがすくなからずみられ
民閉会社の事務職員l3
( 4.2 )
そ の 他I
1
3
(r
n
.1 )
機械利用組織に内在する矛盾の一つであるといってよか
1( 1
.6 )
8
( 12.7 )
の積極的な意志にもとづかず,いわば村落共同体的な規
る点に注目しておきたい。このことは,今日の大型農業
ろう。
そこで,つぎに兼業従事者であるオペレーダーの農外
就労の内容をみておくと, 嘱波(富山)では, 「建設業
現場の仕事」に従事した者が36.1%,「工場現場の仕事」
に従事した者が 16.7%,「官公庁・団体の職員」が13.9
2
. 技能・技術の習得
きて,つぎに,オベレ{ターの技能・技術の習得状況
をみてみよう。
まず,嘱波(富山)であるが,表 4にみるごとく,こ
Z,「自動車運転手の仕事」に従事した者が 11,1%の順
こでは, 「国・県などの研修所で、講習を受けた」が8
6
.1
で,遊佐(山形)では,「建設業現場の仕事」が39.7%,
%,ついで、,「市町村・農協などの研修に参加した」が
(546)
表 4 オベレーターになった動機・技能技術習得・経験年数
|富山県嘱波市|山形県飽海郡遊佐町
集 計 総 数 | 則00.0%) I
業
機
械
農
)
に
タ
!
(な
オつ
ベた
l機
動
レ
農外の仕事よりょいと思ったので
手不足のため頼まれたので
自分の立場上やむをえず
その他
不
明
オ
国・県などの研修所で講習を受けた
ベ
レ
技
術
市町村・農協などの研修に参加した
近所の先輩から教えてもらった
農機具店で教えてもらった
lの
タ
l得
習
のに
技
能
、
つ
し
・て
3
4
(4
3
.
0
1
1
(1
3
.9
2
( 2
.5
2
4
(3
0
.
4
7
( 8
.9
農業を継続したいから
技術が身につくから
回
オ
.、
、
答
∼ 2年未満
2年以上∼ 3
3
∼ 4
∼ 5
4
5
∼ 6
∼ 7
6
7
∼ 8
8
∼ 9
9
∼1
0
1
0
∼1
1
∼1
2
1
1
1
2年以上∼
4
レ
タ
の
経
験
年
数
平
均
経
験
年
3
( 2
.6 )
12(10.3)
2
7
(2
3
.1 )
1( 1
.3 )
2
3
(1
9
,
7 )
1( 1
.3 )
1( 1
.3 )
別
数
者
)
)
)
)
)
6
8
(8
6
.1 )
7
( 8
.9 )
2
( 2
.
5 )
普及所・農協の技術員から教えてもらった
その他
不
明
o
o
.o)I
3
( 3
.8 )
1
1
(1
4
,1 )
7( 9
.0 )
7
( 9
.0 )
8
(1
0
.
3 )
1
0
(1
2
.
8 )
7
( 9
.0 )
9(11.5)
2
( 2
.
6 )
1
1
(1
4
,1 )
2
( 2
.
6 )
1( 1
.3 )
5
.
9年
数
11rc100.0%)
4
3
(3
6
.
8 )
9
( 7
,
7 )
1
4
(1
2
.
0
3
1
(2
6
.
5
1
1
( 9
.4
1
0
( 8
,5
)
)
)
)
2
2
(1
8
.
8 )
1( o
.9 )
2
8
(2
3
.
9 )
74(100.0%)
1( 1
.4
1
2
(1
6
.2
2
1
(2
8
.
4
9
(1
2
.
2
1
1
(1
4
,9
)
)
)
)
)
2
( 2
.7 )
,5 )
7
( g
5( 6
.8 )
5( 6
,8 )
1( 1
.4 )
4
.
8年
8,9%%を占めている O したがって,嘱波(富山)で、は,
が18,0%であり,また,遊佐(山形)では,平均経験年
オベレーターの技能・技術研修が組織的におこなわれ,
数が 4
.
8年で, 5年未満が58.2%, 5
∼1
0年未満が 3
3
.
9
大部分のオベレーターは,それによって,技能・技術を
%, 1
0
年以上が 8.2%である O
習得したものとみることができる O
しかし,遊佐(山形)の場合,「国・県などの研修所で講
習を受けた」が 12.0%,「市町村・農協などの研修に参
加した」が26.5%でしかなく,オペレーターの技能・技術
研修が組織的にあまりおこなわれていないようである O
3
, 経験年数
c
. オベレーターの運転日数
農業機械別にオベレーターの運転出役日数をみると,
表 5のとおりである O
まず,嘱波(富山)の平均出役日数は,乗用トラクタ
ーが2
4
,
0日(7
6
人平均),田植機が 5
,
7日(1
5人平均),
.
0日(3
2人平均),大型コンパインが 1
3
,
8
大型防除機が 6
7
,
7
歳,遊佐
調査対象の平均年齢は,嘱波(富山)が3
日( 5人平均),自脱型コンパインが 1
1
.
6日
(1
7
人平均),
(山形)が3
3
.
0
歳であったが,オベレーターとしての経
.
1日( 9人平均)で,乗用トラグターに
パインダーが 8
験年数は表 4のとおりである o
すなわち,嘱波(富山)では,平均経験年数が 5
,
9年
で
, 5年未満が3
5
,9%,5
∼1
0
年未満が4
6
.2%,1
0
年以上
ついて,
出役日数別の分布状況をみると,
1
0日未満が
7.9%, 1
0∼1
9日が31.6%, 2
0
∼2
9日が 19.7%, 30日以
上が40.8%となっている O
(547)
表 5 農業機械運転日数
山形県飽海郡遊佐町
4~\同 o)I 川
4 oI 訓 d~. 幻)|(
若4)1
植
8
.
3
機 | 訓 ( 加3
o
)
l
c二) l
e二) Ic
1
6
g
_o
)
I・
51l
c
s
t
3
6
)
1c
安
5
.
4
大型防除機 1
(
6 8
)
械
平均出役日数
計
口H
ω日以上l
9
i
9
ヮ“司︵ヮ“
Ti4i
・
︸
。
、fQd
平均出役日数
t\>lc1~5r>lc
計
︸
。
波
市
嘱
初日以上l
nu
qAー ー 円A
田
県
nu
nul
jnU
1 ム11 寸ム
機
.
,
、
3︵ Qd口H
用トラクタ一|(
山
富
型 コ γ/
ミ
イ γ1(4
仙 九 ) | ( 二 )1
(
2
0
¥
型コンノミイン 1
(
3
5
6
3
)
1
J
]
l
j
イ
γ
夕
、
そ
の
8
.
9
一|何
66¥)I
7
.
2
他|(二)|
表 6 農業機械運転出役日数に対する意見
富山県嘱波市
総
計
集
79(100.0%)
数
3
5
(4
4
,
3
1
1
(1
3
.9
3
1
(3
9
.
2
2
( 2
.
5
いま程度が適当だと思う
オ l数
ベのに
レ役
出つ
いまよりも多くして欲しい
I L、
多すぎるので困っている
夕日て
不
明
回
答
者
山形県飽海郡遊佐町
数
役
出
農業の仕事にさしっかえるから
日
勤め先の仕事にさしっかえるから
数
が困
労働がきっく,過労になるので
多
くる
て理
由
家族に負担をしわょせすることになるので
)
)
)
)
1
1
7
(
1
0
0
.0%)
5
8
(4
9
.
6 )
9
( 7
,
7 )
2
8
(2
3
,9 )
22(18.8)
的 o
o
.0%) I
27(100.0%)
5
(1
6
.1 )
2
2
(7
1
.0 )
2
( 6
.
5 )
1
5
(5
5
,
6 )
3
(1
1
.1 )
8
(2
9
.
6 )
1
( 3
.
2 )
1( 3
.2 )
1( 3
,7 )
拘束が強く,生活のゆとりがなくなるので
そ
の
他
つぎに,遊佐(山形)の平均出役日数は,乗用トラク
方が,遊佐(山形)よりも,オペレータの出役日数が多
5
,
0日(7
8人平均),田植機が8
,
3日(7
6人平均),
ターが 1
いことが指摘される O すなわち,兼業化のよりすすんで
,
4日(2
7人 平 均 ) , 大 型 コ ン パ イ ン が
大型防除機が 5
いるところは,
1
0
.
0日( 6人平均),自脱型コンパイ γが 1
1
.5日(2
1人
で
, 1人当たりの出役日数が,より多くなるものと考え
.
9日(4
6人平均)で,
平均),パインダーが 8
乗用トラ
グターについて,出役日数別の分布状況をみると, 1
0日
未 満 が3
0.8%, 1
0
∼1
9日が42.3%, 2
0∼2
9日が 15.4%,
30日以上が 11.5%となっている O
要するに,兼業化がよりすすんで!いる嘱波(富山)の
オベレーター不足の傾向がより強いの
られる O このことは,オペレーダーを確保するうえで,
矛盾をより大きくするものと考えられる。
そこで,出役日数に対するオペレーターの意向をみて
おくと,表 6に示すとおりである O すなわち,出役日数
が「多すぎるので困っている」とするものは,嘱波(官
(548)
山)で39.2%,遊佐(山形)で23.9%と,嘱波(富山)
の方が遊佐(山形)よりも多く,
「労働がきっく,過労になるので」が 29.6%,「勤め先
の仕事にさしっかえるから」が 11-1%である。
また, 「いま程度が適
D. オベレーターの労働時間
当だと思う」とするものは,嘱波(富山)で44.3%,遊
さて,つぎにオベレーターの労働時間についてみてみ
佐(山形)で49.6%と,嘱波(富山)の方が遊佐(山形)
よう。
よりも少ない。なお,「いまよりも多くして欲しい」と
表 Yは,オペレーターの 1日当たり労働時間の平均な
するのが,嘱波(富山)で 13.9%,遊佐(山形)で 7.7
Mみられる点に注目しておきたし、。これは,現地での事
らびに分布状況である O
情聴取によると,生計を維持するうえで,臨時的賃労働
一般的にいって,農業における 1日当たりの労働時聞
収入を必要とするものがオベレーターとなる場合,オベ
は,農作業の季節的制約から季節により長短がみら
レーターとしての賃金をより多く稼ぎたいとするがいる
れ,さらに,天候などに左右されるので,工業労働のご
ことを意味するものである O
とく,一定していないのが普通である O したがって,ア
ンケートでは,オベレーターの労働時間について,「短
とにかく,出役日数が「多すぎるので困っている」と
いとき」,「普通のとき」,「長いとき」の 3段階に分け
するものが,嘱波(富 1
.
.
L
1)では40%
程度,遊佐(山形)
では 25%弱みられるのであるが,その理由は,表 6に示
て,回答してもらった。それぞれの平均時間は以下のと
すごとく,恒常的兼業従事者の多い嘱波(富山)では,
おりである O
「勤め先の仕事にさしっかえるから」とするものが大部
まず供嘱波(富山)では, 「短いとき」が 7
.
1時間,
分を占め,恒常的兼業従事者の少ない遊佐(山形)で
「普通のとき」が 9
.
6時間,「長いとき」が 1
2
,
5時間で
は,「自家農業の仕事にさしっかえるから」とするもの
あり,つぎに,遊佐(山形)では,「短いとき」が4
,
5時
が過半数をこえている O
間,「普通のとき」が7
,
8時間,「長いとき」が 1
0
.
4時間
すなわち,嘱波(富山)では,「勤め先の仕事にさし
となっている O
っかえるから」が 71,0%,「自家農業の仕事にさしっか
すなわち,兼業化がよりすすみ,オベレーター「不
えるから」が 16,1%であるのに対して,遊佐(山形)で
足」がより強いと考えられる嘱波(富山)で,オペレー
は,「自家農業の仕事にさしっかえるから」が 55.6%,
ダーの 1日当たり労働時間がより長いことが指摘され
表 7 オベレーターの労働時間( 1)
回答者数
1
日
当
た
り
労
働
時
間
富山県嘱波市
山形県飽海郡遊佐町
短いとき|普通のとき|長いとき
短いとき|普通のとき|長いとき
I57(100.0%) I則 o
o
.0%) I例 o
o
.0%) I附 o
o
.0%) I9
1
c
1
0
0
.0%) I9
o
c
1
0
0
.切
∼ 2時間未満
2∼ 3
3∼ 4
4∼ 5
5∼ 6
6∼ 7
7∼ 8
8∼ 9
0
9∼1
1
0∼1
1
1
1∼1
2
1
2∼1
3
1
3∼1
4
1
4∼1
5
6
1
5∼1
1
6時間以上∼
平均 1日労働時間|
1
( 1
.
8 )
3
( 5
,3 )
3
( 5
.
3
2
( 3
,
5
4
( 7
,0
9
(1
5
.
8
2
( 3
,
5
)
)
)
)
)
18(31.6)
6
(1
0
.5 )
8
(1
4
.
0 )
1
( 1
.
8 )
2
( 3
.1
1
8
(2
7
.
7
2
( 3
.1
3
1
(4
7
,
7
4
( 6
.
2
7
(1
0
.
8
1( 1
.5
)
)
)
)
)
)
)
3
( 3
.
8
7
( 9
.0
1
2
(1
5
.
4
2
4
(3
0
.
8
1
3
(1
6
.
7
8
(1
0
.3
2
( 2
.6
9
(1
1
.
5
1
6
(2
3
,
2
7
(1
0
.1
1
8
(2
6
.1
9
(1
3
.
0
5
( 7
,2
)
)
)
)
)
)
)
)
)
)
)
)
)
1( 1
.1 )
1
(
3
(
1(
1
(
4
(
1
.
1
3
,
3
1
.1
1
.
1
4
,
4
)
)
)
)
)
6
9
(7
5
.
8 ) 7
( 7
.
8
5( 5
.5 ) 5( 5
,6
5( 5
.5 ) 4
7
(5
2
.2
1
( 1
.1 ) 9
(1
0
.
0
2
0
(2
2
.
2
1
( 1
.
1
1( 1
.1
7
(1
0
.1 )
7
(1
0
.1 )
7
.1時間
9
.
6時間
1
2
.
5時間
4
,
5時間
7
,
8時間
I1
0
.4時間
)
)
)
)
)
)
)
(549)
表 8 オベレーターの労働時間( 2)
(
昭 4
8
)
|開献|山形県飽海郡
市
|遊佐町
長ど
耕
代
起
キ
カ
植
4
3
(5
8
.1
)
5
8
(7
8
.4
)
3
( 4
.1
)
8
(1
0
.8
)
8
(1
0
.8
)
3
( 4
.1
)
5
5
(6
1
.8
)
4
1
(4
6
.1
)
4
2
(4
7
.2
)
3
( 3
.4
)
4
5
(5
0
.6
)
労
働
時
聞
を
作
業
ん
の
な
田
防
除
す時
るで
時す
収
そ
穫
の
他
回
答
9
(
1
0
0
.0
)
数 | 削a
a
.a
)I 8
v
t
.カ
ミ
18
ほとんどなし
の
日
時
間る
たまにある
1
( 1
.3
)
1
2
(1
5
.
4
)
かなりある
6
5
(8
3
.3
)
ここ
2
二
労
働
2
う
2を
えが
ト
タ
の
ク
ヲ
I夜
運
転
間
が
通
食
事
の
と
平均休憩時間
休
な
憩
忙
時
し
、
し
間
し
1
∼1
5未
1
5∼3
0
3
0
∼4
5
4
5∼60
6
0∼
と
き
計
平均休憩時間
が,オベレーターの場合,その点をみると,表 8に示す
ごとく, 嘱波(富山)では, 「1日の労働が 8時間をこ
「たまにある」が15.4%で,「ほとんどなし」が 1.3%と
が 25.8%, 「たまにある」が 63.4%, 「ほとんどなし」
が10.8%となっている。
最近,各地で,耕起・代カキ時期に,
トラグタ一作業
の夜間作業がみられているが,表 8にみるごとく,嘱波
| 則o
o
.o
)I 94(100.0)
計
き
働くものにとって,健康上無理のかからない標準的な
1日当たり労働時間は, 周知のごとく, 8時間である
1
0
(1
0
.8
)
4
3
(4
5
.7
)
4
4
(4
6
.8
)
7
( 7
.
4
)
∼3
0分未
3
0∼4
5
45∼60
60分∼
普
期の長時間労働が問題だといえるであろう。
5
9
(6
3
.
4
)
2
4
(2
5
.
8
)
2
2
(2
8
.2
)
4
4
(5
6
.
4
)
1
2
(1
5
.
4
)
計
が,やはり耕起・代カキ時期,さらに田植ならびに収穫
いった状態である O 遊佐(山形)では, 「かなりある」
9
3
(
1
0
0
.0
)
J
かなりある
述のごとく,嘱波(富山)の場合よりも短いのである
えることが」,「かなりある」が83.3%にも達しており,
計 | 削o
o
.o
)
な
し
すこしある
代カキ時期のオペレーダーの長時間労働が問題であり,
遊佐(山形)の場合は, 1 日当たり平均労働時間が,前
2
( 2
.
2
)
1
( 1
.1
)
1( 1
.1
)
(富山)では,「トラグターの夜間運転」が,「かなりあ
る」とするものが 15.4%, 「すこしある」とするものが
56.4%みられ,遊佐(山形)では「かなりある」が7.4%,
「すこしある」が46.8%となっている。すなわち,
トラ
クターの夜間運転に従事したことのあるオベレーター
2
( 2
.6
)
1
9
(2
5
.0
)
1
( 1
.3
)
5
4
(7
1
.1
)
8
9
(9
5
.7
)
1日当たりの労働時聞が長くなると,いうまでもな
I76(1帥 o
)I
9
3
(
1
0
0
.0
)
く,他の生活時間が圧迫され,労働力再生産に必要とする
I 62.8分
2
( 2
.9
)
1
1
(1
6
.2
)
1
3
(1
9
.1
)
2
5
(3
6
.
8
)
1( 1
.5
)
1
6
(2
3
.5
)
I6的 叩 o
)I
I 35.6分
7
3
.
2分
は,嘱波(富山)では70%以上,遊佐(山形)では 50%
以上ということになる。
生活時間の圧縮にまでおよぶ。すなわち,労働時間の延
長が,一定の限界をこえると,睡眠,食事,休憩といっ
た時聞が圧縮される O 標準的な食事休憩時間は,普通,
6
( 6
.7
)
4
6
(5
1
.1
)
9
(1
0
.0
)
2
9
(3
2
.
2
)
1時間だとされているが,アンケート調査の結果をみる
と,表 8のとおりである O
すなわち,
オペレーターの食事・休憩時間は,「普通
のとき」だと,嘱波(富山)が平均6
2
.
8分,遊佐(山形)
3
.
2
分で,大部分が標準的な食事・休憩時聞を確
が平均7
9
0
(
1
0
0
.0
)
4
1
.
4分
0分以上のもの, 嘱波 71.1%,遊佐 9
5
.
7
保している(6
%)。しかし,前述のごとき, 1 日当たりの労働時聞が
長くなる耕起・カ代キ作業などの時期,すなわち, 「忙
る
。
ところで,
しいとき」の食事・休憩時間は著しく圧縮されたものと
オベレーターの労働時聞が長くなる時期
なっている O 璃波(富山)の場合,「忙しいとき」の食
は,作業別にみると,表 8に示すごとく,耕起では,璃
事・休憩時間は,平均 3
5
.
6分でしかなく, 3
0分以下の
波(富山)は 5
8
.1%,遊佐(山形)は61.8%のものが長
ものが 38.2%も占めている O 遊佐(山形)では,平均が
時間労働となると回答している O 以下,同様にみると,
4
1
.
4分
, 3
0
分以下が6,7%となっている。
嘱波(富山)では,代カキが78.4%,田植が 4.1%
,防除
オペレーダーの労働時間は,以上のとおりであるが,
が 10.8%,収穫が 10.8%であり,遊佐(山形)で、は,代
この実態をオペレーダーがどのように受けとめている
カキが 46.1%, 田植が 47.2%, 防除が 3.4%, 収穫が
か。それは表 9に示すとおりである O
50.6%である。
すなわち,嘱波(富山)では,耕起・代カキ, とりわけ
まず,労働時間の長さについては,嘱波(富山)で
は,「いま程度が適当だと思う」が 50.6%,「長すぎる」
(5
5
0
:
)
表 9 オベレーターの労働時聞に対する意見・身体への影響
|富山県嘱波市|山形県飽海郡遊佐町
l的
集 計 総 数
労
働
時
聞
つ
て
い
の
いま程度が適当だと思う
もう少し長くてもかまわない
長すぎる
に意見
不
労
時
働寸
一
長場
間すぎ合
の
が」る理
由
械
機に
のつ
騒い
音て
械
機に
のつ
振
動
て
い
4
0
(5
0
.
6 )
5
( 6
.
3 )
3
4
(4
3
.0 )
答
者
| 削o
o
.0%)
数
心身の疲れがはげしいので
自家農業の仕事にさしっかえるから
その他
なんとも感じない
すこし神経にこたえる
非常に神経にこたえる
明
身体にこたえることはない
すこし身体にこたえる
非常に身体にこたえる
不
明
回
容
健
*
肩こり
態
状
康
痛
手足の神経痛
者
数
t
こ
、
し
て
息切れ
痛
胃の調子が悪い
不眠症
その他
6
0
(5
1
,
3
6( 5
.1
3
0
(2
5
,
6
2
1(1
7
.9
)
)
)
)
29(100.0%)
1
7
(5
8
.
6 )
1
2
(4
1
.
4 )
3
7
(4
6
.
8
3
8
(4
8
.1
2
( 2
.5
2
( 2
.5
)
)
)
)
3
3
(2
8
.
2
5
7
(4
8
,
7
5
( 4
,
3
2
2
(1
8
.
8
)
)
)
)
1
9
(2
4
,1
5
3
(6
7
.1
5
( 6
.
3
2
( 2
.
5
)
)
)
)
2
9
(2
4
.
8
5
7
(48,7
7
( 6
.
0
2
4
(2
0
.
5
)
)
)
)
2
5
(4
5
,
5
2
3
(4
1
.
8
9
(1
6
,
4
2
( 3
.
6
2
( 3
.6
2
8
(5
0
.9
3
( 5
,
4
3
( 5
,
4
頭
J
1
1
7
(
1
0
0
.0%)
2
1
(6
1
.
8 )
1
1
(3
2
,
4 )
2
( 5
.9 )
| 則o
o
.0%)
腰
イ
〉
J
明
回
不
o
o
.0%)
J
)
)
)
)
)
)
)
)
69(100.0%)
4
5
(6
5
.
2 )
2
3
(3
3
,
3 )
9
(1
3
.
0 )
5
( 7
,2 )
8(11.6)
3
5
(5
0
.
7 )
2
( 2
.9 )
*印は 2項目以上回答可
が43.0%,逆に「もう少し長くてもかまわなし、」が6.3%
つぎに,オペレーターが,
トラグターなど,農業機械
であり,遊佐(山形)では,「いま程度が適当だと思う」
の運転にあたって,機械の騒音,振動をどのように受け
が5
1
.3%,「長すぎる」が 25.6%,,逆に「もう少し長
とめているであろうか。
くてもかまわない」が 5
.1%となっている。すなわち,
騒音については,嘱波(富山)で、は, 「非常に神経に
約半数のオペレーターは,現状の労働時間で適当である
こたえる」が2,5%,「すこし神経にこたえる」が48.1%,
としているが,嘱波(富山)では40%以上が「長すぎる」
労働時間が「長すぎる」場合,
「なんとも感じない」が46.8%であり,遊佐(山形)で
は「非常に神経にこたえる」が4.3%,「すこし神経にこ
としている点に注目しておきたい。
オペレーダーにとっ
て,なにが問題となるかといえば,表 9にみるごとく,
たえる」が48.7%
,「なんとも感じない」が 28.2%であ
る
。
過半数のものが自分の過労を問題にしている。すなわ
振動については,嘱波(富山)では,「非常に身体に
ち,嘱波(富山)では,「心身の疲れがはげしいので」と
こたえる」が 6,3%
,「すこし身体にこたえる」が 6
7
,
1
するものが 61.8%, 「自家農業の仕事にさしっかえるか
「身体にこたえることはない」が2
4
,1%であり,遊佐(山
ら」とするものが 32.4%,遊佐(山形)では,前者が
形)では,「非常に身体にこたえる」が 6.0%,「すこし
58.4%
,後者が41.4%である。すなわち,労働時聞がよ
身体にこたえる」が 48.7%,「身体にこたえることはな
り長い嘱波(富山)で,過労をより問題にしている。
L、」が24.8%である O
(
5
5
1
)
表 1
0 オベレーターが「無理がかからない」と考えている時間
山
’
戸 土E
邑
県
7
.1
l
e三 J
l
c
n
¥
J
Jc2~\ J
4
.
3
J
c二)|
8
.1
γ ノミイ γ
ノ
ユ
の
~·
平均適当時間
計
そ
8時 間J
イ
2)1 川 8. ;,~斗ム)I ム lc7~83)1c1ii.oJI 7.8
γノ
ミ
脱型コ
別
。
、
大型=
、
械
n
ur
大型防 除機
4
、f 6
機
J 4時 間
植
平均適当時間
田
計
機
~i.
山形県飽海郡遊佐町
市
8時 間J
、,、口。
a
u
、
d 品 晶f
、 P
O
J 4時間
トラクタ− I
<二) (
I2
\ い )I
(
波
嘱
|(二)
I
7
.
8
一
(
(
二J¥cn¥JI
7
.
5
.
go
)
I・
801
(
3
8
8
i
)
¥
(
3
8
8
i
)
I
(4
1
s
)
l
(
r
n
4
a
)
I(1~;。
他!(三)|(二ド川山
要するに,ほぼ過半数のオペレーターは,農業機械,
とりわけトラグターの騒音,振動が疲労をより累積する
要因とみているようである。
4
.
5
E. 労 働 災 害
さて,つぎに労働災害についてみてみよう。まず,農業
労働災害の経験の有無であるが,表1
1に示すごとく,「医
そこで,参考までに,健康状態についてのオペレーダ
者にかかる程度の農作業事故の経験がある」とするオペ
ーの訴えをみておくと,表 9に示すごとく,「肩こり」,
レーターは,嘱波(富山)では 6
.
3
%
, 遊佐(山形)で
「腰痛」,「胃の調子が悪い」と訴えるものが多い。
.
6
%である。すなわち,オベレーターの労働条件が
は2
すなわち,それぞれの訴え率は,嘱波(富山)では,
相対的にきつい嘱波(富山)で,被災者率が高い点に注
5
.
5
%,「腰痛」が4
1
.
8
%,「胃の調子が悪
「肩こり」が4
目しておきたい。具体的被災状況は表1
2にみるとおりで
9
.
9
%,遊佐(山形)では「肩こり Jが 6
5
.
2
%
,
い」が 5
ある。収穫作業の機械化がより早くすすんだ嘱波(富山)
「腰痛」が3
3
.
3
%,「胃の調子が悪い」が5
0
.
7
%である。
で,コンパインによる事故が多い点が注目される O
こうした健康状態についてのオペレーターの訴えは,
そこで,つぎに,農業機械使用の危険性に対するオベ
はげしい振動,騒音のもとでの長時間労働が原因である
レーターの意識状況をみておくと,表1
1にみるごとく,
ことはいうまでもないが,それでは,オペレーターが,
農業機械の運転操作中に危険を感じているものが,過半
「無理のかからない」と考えている労働時間は,どの程
数をこえている O すなわち, 嘱波(富山)では, 「しば
度のものであろうか。表10は,それについて農業機械別
1
.
4
%,「ときどきある」が5
5
.
7
%で,「な
しばある」が 1
にそれぞれの平均時間をみたものである。
6
.
6
%でしかなく,また,遊佐(山形)で、は,「し
し、」は2
嘱波(富山)で、は,乗用トラグターが 8
.
6時間,田植
機が 7
.
4時間,大型防除機が 8
.1時間,大型コンパイン
が7
.
6時間,自脱型コシパインが 7
.
4時間,パイングー
.
4時間,遊佐(山形)では,乗用トラグターが
が7
7
.
8
時間,田植機が 7
.1時間,大型防除機が 4
.
3時間,大型
コンパインが 8
.1時間,自脱型コンパインが 7
.
8時間,
バイ γ グーが 7
.
5時間である。
要するに, 8時間前後以下の労働ならば,「無理のか
からない」労働時間だとしているとみてよかろう。
ばしばある」が 5
.1%,「ときどきある」が6
1
.
5
%で,「な
8
.
8
%でしかなし、。
し、」は1
では,オベレーターは,どんなときに危険を感じてい
1 にみるとおり であ
るであろうか。それは,同じく表 1
I
る
。
訴え率の高いものをあげておくと,嘱波(富山)では
「圃場に出入するとき」が7
7
.
4
%で,最も多く,ついで、F
「仕事をいそいでいたとき」が2
0
.
8
%,「機械の点検・
整備中のとき」が 1
8
.
9
%であれ遊佐(山形)では,仕
(552)
表 11 農業機械使用による労働災害について
l
富山県嘱波市 (山形県飽海郡遊佐町
計
医
る
者
程
験
業にかの農
か
作
経 事
度
が故の
農
運
感
中
と業
転
危
カ
じ
2
機
操
険
る
作
械
を
こ
1
な
と
き
『
こ
る
5( 6
.3 )
3( 2.6%)
L、
71( 89.9 )
102(87.2 )
不
明
3( 3
.8 )
12( 10.3 )
しばしばある
9
(1
1
.4 )
6( 5
.1 )
ときどきある
44( 55,7 )
72(61.5 )
な
、
し
21( 26.6 )
22( 18.8 )
不
明
5( 6
.3 )
17( 14.5 )
者
答
76(100.0%)
5( 9
.4 )
23( 3
0
.3 )
圃場に出入するとき
41(7
7
.4 )
26( 34.2 )
圃場内での作業中に
4( 7
,5 )
9( 11.8 )
雨天のあとで仕事をしたとき
6( 1
1
.3 )
21( 27.6 )
疲れていたとき
感
a
o
.0%) I
別
数
住事をいそいでいたとき
危
を
険
1
1
1
c
1
0
0
.似
I
あ
農道などの移動中のとき
ん
7
9
(
1
0
0
.0%)
な
回
ど
キ
数
総
集
11(2
0
.8 )
31(40.8 )
8( 1
5
.1 )
28( 36.8 )
他に気をとられているとき
5( 9
.4 )
25( 32.9 )
る
機械の点検・整備中のとき
10( 1
8
.9 )
28( 36.8 )
台
、
気のゆるみがあったとき
6(11.3)
21( 27.6 )
じ
そ
他
の
*印は 2項目以上の回答可
表 12 農業機械による労働災害経験者(富山・山形)
N
o
.
年 性
続
~
柄
別
T
3 男
-49 2
T
ー5
6
T
ー6
6
f
且
'
:
未
婚
既
主
4
1 男 不明
歴
T
y
ー3
6
y
ー1
0
5
y
ー1
0
9
耕地
別
業
専
就労 農外就
状態
既 不明
4
1 男 つ
あ
と
ぎ 既 中卒
あ
と
ぎ 既 中卒
4
5 男 つ
1
.
5
∼2
.
0
I
I
工場の
E兼 兼主 現
場
昭和
M4
7年 9月
p
5
不明
コンパイン
コンノて/ン
稲刈
自脱型
コンパイン
不明
脱穀
不明
1
.
0
昭和
M4
8年 5月
I兼 農主 その他 A
3
.
0
以上
P和
M4~年. 5月 回植機
の
現
設
業
場 昭
I兼 農主 建
整備
1
.
0
P和
M¥.
3
年 5月 耕転機
I兼 農主 その他 昭
交シ換
ャフト
∼1
.
5
4
5 男
主
既
中卒
3
1 男
主
既
高卒
∼1
.
5
4
6 男
主
既
中卒
∼2
.
5
2
.
0
専業 農専
受傷内容
つめがは
ボルト締め が
れる
A
昭M
和 i~·年1
0
月 大型
P和
M4~年. 9月
I兼 農主 建
の
現
設
場
業 昭
1
.
5
∼2
.
0 I兼 農主
∼1
.
0
労働災害の内容
労内容 事故発生日時 使用農業機械 作 業 名
.
5
未 高卒 1
E兼 農専
2
.
0
T
あ
ぎ
と 既 中卒
9 男 つ
-69 3
-71
経営
トラクター 修理中
A
昭和
Mig
.
年 7月 耕転機
不明
治療日数
(
治
う
療
ち
通
2
5
日
院2
0
)
日
(
治
う
療
ち
通
1
0
院
日5)
日
右腕切傷 」
(
治
盈
う
院
療
ち4
入
:o
日
院/
4
,
日
不明
不明
不明
通 院 7日
切傷
2
0
院
日1
0
)
日
(
治
う
療
ち
通
きし
ひと接
(
治
う
療
ち
通
4
5
院
日1
4
)
日
指骨
トレーラー 右手擦傷 (
3
5
院
日2
5)
日
治
う
療
ち
通
運搬
注 . T……嘱波(富山), y……遊佐(山形)
事をいそいでいとき」が 40.8%,「疲れていたとき」が
き」,「仕事をいそいでいたとき J
,「機械の点検・整備中
36.8%,「機械の点検・整備中のとき」が3~.8%,「圃場
のとき」とするものが多く,とりわけ,農業構造改善事
に出入するとき」が34.2%である。
業などによる土地基盤整備がほぼ完了している嘱波(富
すなわち,嘱波(富山)と遊佐(山形)とでは,若干
山)で,「圃場に出入するとき」に危険を感じているも
傾向が異なるが,いずれにしても,「圃場に出入すると
のがすこぶる多い点に注目しておかけかなければならな
(553)
表 1
3 オベレーターの賃金
計
集
総
数
|富山県嘱波市 |山形県飽海郡遊佐町
|則o
o
.0%) I 111c100.似
5( 6
.3
2
( 2
.
5
5
7
(7
2
,
2
5
( 6
.
3
2
( 2
.
5
8
(1
0
.1
)
)
)
)
)
)
7
( 6
.0 )
5
( 4
.3 )
4
8
(4
1
,0 )
21(17.9)
3
( 2
.
6 )
3
3
(2
8
.
2 )
明
4
6
(5
8
.
2
2
6
(3
2
.
9
3
( 3
.
8
4
( 5
.1
)
)
)
)
5
2
(4
4
,
4
2
7
(2
3
.1
3
( 2
,
6
3
5
(・
2
9
.9
1日8時 間 当 り | 回 答 者 数
の平均賃金
|平均賃金
6
7人
4
,
1
0
4円
トラクタ
ーオベレ
ーターの
賃金は
単純出来高給
固定給プラス出来高給
単純時間給
固定給プラス出役時間給
その他
不
オベレー
ターの賃
金につい
ての意見
明
安すぎると思う
適当だと思う
よい方だと思う
不
)
)
)
)
7
0人
2
,
3
4
1円
い。要するに,これまでの土地基盤整備は,オペレータ
回答者率の高いものからあげると,嘱波(富山)では
ーの安全性が,あまり配慮されていないことを物語るも
「交替要員がすくないこと」 64.4%, 「自家農業との調
のであろう。
整が困難」 35.6%,「兼業との調整が困難」 34.2%,「賃
F. 賃 金
金が安いこと」 32.9%, 「労働時聞が一定でないこと」
以上,嘱波(富山)と遊佐(山形)における農業機械
32.9%といったものがあげられ,また,遊佐(山形)で
オベレーターの労働を明らかにしたが,つぎに,その賃
は,「交替要員がすくないこと」 4
7
,1%,「自家農業との
金をみると,表13に示すとおりである。
調整が困難」 51.7%,「賃金が安いこと」 37.9%,「休憩
まず,賃金の支払い形態では,両方とも,単純時間給
が最も多く, それが,嘱波(富山)では 72.2%,遊佐
時聞が充分とれないこと」 28.7%, 「労働時間が一定で
ないこと」 2
7
.
6だといったものがあげられる。
〈山形)では41.0%である O つぎに, 1 日
( 8時間)当り
要するに,オベレーターが不足しているために,その
の平均賃金をみると,明波(富山)では 4
,
1
0
4円,遊佐
しわょせを受け,自分が犠牲になっているとしヴ意識が
(山形)では 2
,
3
4
1円である O すなわち,オペレーター
強いものとみられる。
の賃金は,地域格差が大きいことが指摘されるが,これ
そこで,オペレーターがあげている改善点をみると,
は,オベレーター賃金が,当該地域の建設業関係の賃金
嘱波(富山)では,「オベの増員」 65.3%,「給与の改善」
にほぼリングしていることによるものである。すなわち,
44.4%,「労働時間の短縮」 3
1
.9%,遊佐(山形)で、は,
地域の労働市場が相対的に大きい嘱波(富山)の方が,
「オベの増員」 49.4%, 「給与の改善」 48.3%,「圃場の
地域の労働市場がきわめて狭い遊佐(山形)よりも,オ
整備」 37.9%といったものが,改善点としてあげられて
し
、
る
。
ペレーダー賃金が高くなっている。
したがって,賃金絶対額は,嘱波(富山)の方が遊佐
2
. オベレーター継続の意向
(山形)よりも高いにもかかわらず,賃金が「安すぎる
以上,農業機械オペレーターの労働諸条件を検討した
と思う」とするものは,嘱波(富山)が 58.2%,遊佐
が,最後に,オペレーダー継続についての意向をみてお
(山形)が44.4%で,嘱波(富山)の方が多い点が指摘
される。
G
. オベレーターの意見・要望点
くと,表1
5に示すとおりである。
すなわち,嘱波(富山)では,「つづける」が50.6%,
「やめる」が11,4%,「わからない」が32.9%,遊佐(山
最後に,オペレーターの意見要望点をみておこう。
形)では,「つづける」が34.2%
,「やめる」が8.5%
,「わ
1
. 問題点(改善点)
からなし、」が28.2%である O
まず,オベレーターが,仕事をしていて,日頃より問
題だと,思っている点をあげると,表1
4にみるとおりであ
る
。
なお,参考までに,アンケートに記入された自由意見
を転載しておくと,以下のとおりである。
3
. 自由意見
(554)
表 1
4 オベレーターの意見・要望点
富山県嘱波市
集
計
総
答
回
者
数
急に出役しなければならないこと
タ
一日フルに働けないこと
の
考
労働時聞が一定でないこと
ズ
〉
ーー
休憩時聞が充分とれない
d a
て
、
し
る
点
題
問
出役予定がくるうこと
賃金が安いこと
交替要員がすくないこと
過労になること
自家農業との調整が困難
兼業との調整が困難
その他
回
オ
キ
.
.
;
,
。
機械の改良
レ
圃場の整備
タ
I1
,、
者
答
数
出役日数の減少
出役体制の改善
のる
オベの増員
考
て
え
善
点
改
労働時間の短縮
7
9
数
ォ
*
、
、
レ
給与の改善
その他
|山形県飽海郡遊佐町
1
1
7
7
3
(
1
0
00%)
9
(1
2
.
3
8
(1
1
.
0
8
(1
1
.
0
2
4
(32.9
)
)
)
)
2
4
(32.9
1
7
(23.3
4
7
(64.4
2
2
(3
0
.1
2
6
(3
5
.
6
2
5
(34.2
4
( 5
,
5
)
)
)
)
)
)
)
別
J
o
o
.0%) I
2
0
(2
7
.
8
5
( 6.9
1
7
(23.6
1
7
(2
3
.
6
4
7
(65.3
2
3
(3
1
.9
3
2
(44.4
1
( 1
.
4
)
)
)
)
)
)
)
)
87(100.0%)
1
2
(1
3
.
8
1
9
(2
1
.
8
1
1
(1
2
.6
3
3
(3
7
.9
2
4
(2
7
.
6
2
5
(2
8
.7
4
1
(4
7
.1
1
7
(1
9
.
5
4
5
(5
1
.
7
9
(1
0
.
3
3
( 3
.
4
)
)
)
)
)
)
)
)
)
)
)
87(100.0%)
1
9
(2
1
.
8
3
3
(3
7
.9
2
6
(2
9
.9
2
5
(2
8
.
7
4
3
(4
9
.
4
・
(1
3
.
8
1
2
4
2
(4
8
.
3
1
( 1
.1
)
)
)
)
)
)
)
)
*印は 2項目以上の回答可
「
5三間出役の制度がのぞましい」(嘱波・男・世帯主・
47・I兼)。
「オベレーターの年間雇用について,
る」(嘱波・男・世帯主・ 4
7・E兼)。
「農政の急変とオペレーターの関係。農政の指針の立
日給を高くして
てなおしと,地域農業の特性を生かし,適地適産,団地
農閑期の手当をつける。または失業保険をつけるなど専
化,充実した農業経営の確立(尚,農工一体も一考あり
従オベレーダーを確保する事に努力する事。副業的なオ
具体化すべきである)。オペレーダーが真のオペレーダ
ベレーターがあまりにも多い」(嘱波・男・あとつぎ・
ーとして働き,力強いエンジンの響きが明日の農業を築
35・専農).
「忙しい時は自分の家の仕事を放っておかねばならず,
き上げ前進することがオペレーダーの希望である」
(
嘱
波・男・世帯主・ I兼
)
。
特に酪農をやっている自分にとっては管理がいきとどか
「この地区が基盤整備を 7∼ 8年前から行ない, 1年
ず,大事故になりかかったことがある」(嘱波・男・世
前に終りましたが,オベレーターになったころ( 6年前)
帯主・ 2
7・I兼)。
を思うと,田が4
0アール区画となり,農作業はすべて大
「オペレーダーには年間雇用と災害に対する保障が早
型機械にたよらなくては出来ないと思った O そこで,自
急に望まれる。これが出来ないと日本農業は一部の犠牲
分は長男でもあるし農業をやっていかねばならないので
に於いてなされ,衰退し,かっ,圏内需給に事欠き,大
オペレーターになったのですが,短期間に多量の仕事を
いに国の礎が失なわれること必至」(嘱波・男・世帯主・
こなさなければならない。そのあたりに多くの問題が集
42・I兼)。
「期聞が短いので,若いオペレーターが居らず, 利用
組合が次第に解散する様になってきた」(嘱波・男・世
0・専農)。
帯主・ 5
「故障しないで計画どおり稼動する事が最も必要であ
中されるのではないかと思う」(嘱波・男・あとつぎ・
2
6・I兼)。
「私達の部落はオペレーダー不足で, 朝
, 機械につく
と夕方まで乗り,作業を行なっていますが,やはり,昼は
1時間,夕方までの聞に 1時間程の休憩時聞があったら
(555)
表 1
5 オベレーター継続の意向
富山県(璃波市)
づける
v
つ
ベ
b
め
る
地
耕
営
経
∼3,0
2
.0
3
.Oha 以 上
規
模
別
不
専
5
J
l
j
明
2
7
一
1
5
23
6
1
6
兼収入の方が多い
不
明
1
2
3
9
農業の仕事だけ
3
2
4
1
3
齢
階
層
不
構
成
6
一
∼30歳 未 満
3
0∼4
0
40∼5
0
年
1
9
明
40
1
0
3
3
3
4
1
1
7
1
2
2
4
計
4
1
52
7
一
5
5
7
1
9
1
5
3
1
4
4
1
7
2
1
4
1
3
1
2
1
45
'
4
5
3
9
6
1
一
一
3
13
9
1
9
4
1
9
2
4
7
3
一
一
19
4
2
1
3
一
7
44
2
8
1
3
19
2
8
1
5
0歳 以 上
2
1
明
1
1
0
33
30
1
一
4
1
一
2
1
一
1
6
1
8
5
1
5
4
18
2
1
4
一
1
5
0
.6,~1斗ム91
め
1
4
1
2
%
る
け
る
6
2
1
4
比
不
49
2
4
5
わ
一
4
3
1
4
一
や
か
ら
な
、
し
づ
一
一
3
t
2
6
一
一
主に農外の仕事
不
明
5
J
I
J
一
3
3
片手間に農外の仕事もする
就
態
状
労
5
J
I
J
2
1
7
1
1
0
兼
農
カ1
業収
収入だけ
業
多い入もあるが農業収入の方
兼
n
u
∼1
.Oha 未 満
明
6
数
1.0
∼2.0
計
1
2
6
d
せ
総
つ
》
不
わ
、
ヵ
ら
な
、
し
n
u
計
集
山形県(遊佐町)
一
19
1
6
1
5
1
5
4
1
一
1
5
2
49
13
1
8
5
8
2
5
1
5
1
1
46
8
1
1
1
0
4
1
23
1
1
4
1
9
3
1
1
3
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2
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9
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1
0
0
.o
身体にも良いしもっとオベレーターの人数も多くなる
の稼動が重視されなくなった。現在,今後ともオベレー
のではないかと思うが,ただ,年中ある仕事でもないの
ターとして続けることが不可能なことはいうまでもあり
に兼業との調整が出来にくく,出来やすい様な賃金体系
.
5∼2
.
0ヘクタールの耕作で,農業一本槍
ません。また 1
6・E兼)。
にしてはと思う」(嘱波・男・あとつぎ・ 3
でどうして生活できるでしょうか。また,年聞を通じて
「オペレーダーをやめさせて欲しし、」(嘱波・男・世帯
の雇用も身分保障もなく,季節雇用では現金収入も少な
く,現金収入の社会でオベレーターも自然消滅です。自
主・ 24・E兼)。
「年間の春秋農繁期中の短い期間だけの仕事なので安
分達の所属する大型機械利用組合も今年をもって解散と
定性がない。自分の家の農作業の最も忙しい時に出役し
なりました。中型機械の導入と現金収入の社会の結果こ
なければならないので非常に都合が悪い o オペレーダー
6・あとつぎ−
うなったのだと思います」(嘱波・男・ 3
1・I兼)。
の労働時間も長い」(嘱波・男・あとつぎ・ 4
I兼
)。
l
「自分も農業者であるため,自分ひとりの作業でもな
1・E兼)。
いし,別に問題なし」(遊佐・男・世帯主・ 5
「人数が少ない為,どうしても毎日出役することが多
8・専農)。
くなる」(遊佐・男・あとつぎ・ 2
「①機械の無償貸付をするべきだ。①機械運営組織の
世話役の給料を国県等で全額負担すべきだ。①社会保険
制度のように保証すべきであろう」(嘱波・男・世帯主−
E兼)。
「必要な時だけ雇っておいて,必要でなくなったら音
「その地区の利用組合等の運営方針もいろいろあると
沙汰なしの現状では固定収入にならず,規模拡大のさま
思うが,短期間に多量の仕事をこなさなければならないー
たげになる」(嘱波・男・世帯主・ 27・I兼)。
「現在,
中型機械の発達と個人導入によって大型機械
ところで,オペレーダー人員不足問題などにひびいてい
ることは確かで,農業のあり方をもっと先,何十年先を
(556)
見とおした農協の指導方針が確立されてもいいのではな
くや山での耕作者を除き,
いか。最近,個人で小型トラグターを導入されています
り,もっとやる気のある農家へ売る政策をとってほし
が,これからの若者がいざ年をとって農業をやらねばな
い」(璃波・男・あとつぎ・ 3
6・E兼
)
。
らなくなった時に個人でトラグター等を買ってやってい
この様な田を政府で買いと
「だんだんオペレーダーの人数が減ってゆくことが心
けるものなのか。そのあたりから利用組合におけるオベ
配。とくに若い人の育成に努力してゆくこと」「嘱波・
レーターの年開通じた仕事が考えられでもいいのではな
男・あとつぎ・ 4
1・I兼
)
。
いか」(嘱波・男・あとつぎ・ 2
6・I兼
)
。
「零細農家すなわち 1町歩以下の農家での作業は, 高
「大型トラグターもよいけれど,
田圃の地盤が深いと
ころと浅いところがありすぎる O 車輪の跡が残る。その
い金でつくった大型圃場でありながら,換地の結果,大
他,あまり仕上がりがきれいに出来ない」(嘱波・男・
型圃場の一部を耕作しているが,非常に機械のロスが大
世帯主・ 44• I
I兼
)
。
きく,田を耕作する熱意も欠け,大型機械で耕やしても
田が小さいので良くならず苦情を聞くのですが,町の近
9
7
5年 5月 7日
)
(受付: 1