Hyogo Football Association Referee committee 兵庫県サッカー協会 審判委員会 RN20150310-1 研修会・講習会 2014 年 関西レフェリートレーニングセンター 参加報告 -------- 「2014 関西審判トレセンに参加して」 サッカー2 級審判員:野上 貴史 ------2014 年度関西審判トレセンに参加させて頂きました 2 級審判員の 野上貴史です。 この度、2014 関西トレセンの全行程を終了致しましたので、ご報告 いたします。 関西トレセンとは 対象参加者:関西各地域の 2 級インストラクター、2 級審判員 目的: ・地域のサッカーレベルの向上 ・2 級審判インストラクター、2 級審判員の育成、強化 ・オブザーバー参加による 3 級審判インストラクターの育成・発掘 これらを目的に、本年度は副審研修を含む 3 月から 12 月の約 10 ヶ月 間、関西圏内の各府県で研修を行いました。 「この経験を活かし、 次なる目標へ」 野上審判員 2014 関西トレセンメンバー ダイレクター: インストラクター: フィットネスインストラクター: 審判員: 柳澤和也氏、梅本博之氏 村上恒男氏、藤原正明氏、真殿三加氏、中村正光氏 加藤厚人氏 島崎正輝、藤井貴也、勝部健、鈴木智也、若宮健治、 杉田昴、奥村勇麿、日比健人、野上貴史 2014関西トレセンスケジュール (副審研修を含む) 日時 場所 研修内容 2014.3.1~2 アスパ五色(兵庫県) 第1回副審研修 4.19~20 大阪府 第1回関西トレセン 5.17~5.18 兵庫県 第2回関西トレセン 6.14~15 滋賀県 第3回関西トレセン 6.21~22 京都府 第2回副審研修(高校近畿大会) 7.12~13 大阪府 第4回関西トレセン 8.14~17 滋賀県 第3回副審研修(第69回国民体育大会近畿ブロック大会) 9.20~21 大阪府 第5回関西トレセン 10.18~19 奈良県 第6回関西トレセン 11.15~16 京都府 第7回関西トレセン 12月 12.20~21 第4回副審研修(府県リーグ決勝大会) 大阪府 第8回関西トレセン Hyogo Football Association Referee committee 兵庫県サッカー協会 審判委員会 RN20150310-1 講義内容 資質向上プレゼン、審判員によるプレゼン・スタンツ、判定テスト、 関西女子委員長A級コーチ 金坂正廣氏によるサッカー技術研修、プ ラクティカルトレーニング、フィットネストレーニング、ビデオクリ ップディスカッション、パネルディスカッション、インストラクター による競技規則プレゼン、ダイレクターからのレクチャー レポート 各月にそれぞれテーマが設定され、それに応じた講義や、プラクテ ィカルトレーニング、審判員によるプレゼン・スタンツが行われまし た。それぞれのテーマに沿ったポイントや考慮する点などの講義を受 け、ディスカッションをすることで新たな視点を獲得することができ、 またそのテーマ一つ一つをより深く理解することが出来ました。 特に印象に残ったのは「アドバンテージ」 「ファウル」についての講 義で、アドバンテージを適用する時に考慮する点やシグナルを出すタ イミングなど本当に難しい内容でしたが、講義を通して明確になった 事は今後の審判活動に非常にプラスとなりました。 また「ファウル」については、ファウルと判定をするために情報・ 予期、予測・ポジショニング・判定にあたって考慮する点(コンシダレ ーションポイント)の見極めが必要であると学びました。 またコンシダレーションポイントを間違えると全く逆の判定になっ てしまうことがあるので、映像などの分析や様々な試合を観戦し精度 を高めていかなければいけないと感じました。 フィットネスについて 本年度のフィットネスのテーマは、 「加速力」でした。 3 月の開講前研修で JFA の山岸氏による講義で、加速力をつけるこ とで争点から遅れにくくなり、視野がブレない状態でゴール前の判定 が出来るというお話しをお聴きました。そのために必要なことに、身 体を「インクライン(前傾姿勢)」することと、手を大きくスイングす るアームアクションが重要ということでした。 また、5 月と 11 月には YO-YO テストを行いました。5 月から 11 月までで回数は増えてはいましたが、目標とする 60 回を達成するこ とができませんでした。 自分の課題としてフィジカルが挙げられるので、今後もフィジカル を高めていけるようにトレーニングをしていきたいです。 副審研修 副審研修を通して、副審の難しさを改めて確認することができました。 特に主審の位置、ボールの位置、オフサイドラインを視野に入れながら判定する事を試行錯誤 しながらシーズンを通して取り組みました。 副審に求められる事は、試合状況やシチュエーションによって変わっていくものであり、その 状況にどう対応して主審のサポートができるかが重要になると思います。 副審も主審と違う「気づき」が必要であると実感することが出来ました。 また、副審研修は「高校近畿大会」 「ミニ国」 「府県リーグ決勝大会」といった、重要な大会で の研修となりました。 このような舞台に立てた事はとても大きな経験となりました。そして今度はこのような舞台に 主審として参加出来るように今後のレフェリングをしっかりと取り組んでいきたいと思います。 Hyogo Football Association Referee committee 兵庫県サッカー協会 審判委員会 RN20150310-1 感 想 関西トレセンに参加するにあたり「積極性」と「判定力の向上」を目標に挑みました。 私は自分の意見を積極的に発言する事や、自分の考えを人に伝えることが苦手でした。 そこで関西トレセンをきっかけにこの苦手な部分を少しでも克服していきたいと思いました。 実感として、序盤はやはり自分の意見に自信が持てずなかなか積極的に発言することが出来ま せんでしたが回を重ねるごとに、自分の意見に自信を持って発言する機会が増えるようになり ました。 また判定力の向上については、毎回の「判定テスト」や「ビデオクリップディスカッション」 を行い、一つの判定についてディスカッションする事で、考慮すべき点の優先順位を見極める ことが正しい判定に繋がる事を学びました。 レフェリングについては前期では「フィジカル」 「動き出しの遅さ」 「悪さのある反則に対する 備えのなさ」を課題としてあげられました。後期まではこれらの課題を改善できるように取り 組みました。後期のレフェリングは動き出しを早くすることで争点に対しての距離は近くなり ましたが、展開にまき込まれたり、予期・予測の意識が低く動きがパターン化してしまい良い レフェリングが出来ませんでした。 前期・後期でうまく課題を克服できなかった事は本当に悔しく反省しなければいけないと思い ました。 関西トレセンを終えて感じたのは自分のレフェリングに対する姿勢の甘さでした。フィジカ ル、ポジショニング、動き出し、判定力、整合性、競技規則の落とし込み、そして何よりレフ ェリーとして試合に挑む覚悟が足りていなかったと活動を通して実感しました。 私の目標は「1 級審判員になること」です。 この目標を達成するためには全てにおいてレベルアップが必要であると関西トレセンの活動 を通して感じることができました。今後はこの関西トレセンで培った知識や経験を活かして少 しずつ成長し、目標に向かって一生懸命レフェリー活動に取り組んで参りたいと思います。 最後になりましたが、私を関西トレセンに推薦して頂いた兵庫県サッカー協会の皆様、そして トレセン活動中にお世話になりました各都道府県の皆様、ダイレクターをはじめインストラク ターの先生方、このような素晴らしい経験をさせて頂き本当にありがとうございました。 Hyogo Football Association Referee committee 兵庫県サッカー協会 審判委員会 RN20150310-1 -------- 「2014 審判トレセンに参加して」 サッカー2 級審判インストラクター:中村 正光 ------2014年4月~12月(8月除く)計8回、1泊2日で兵庫、大阪、 奈良、京都、滋賀で行われました関西審判トレーニングセンター(以下、 関西トレセン)にインストラクターとして参加しました。 関西トレセンでのインストラクターの目的は、具体的な事象を客観的 に捉え審判員と共有し、取り上げた事象の原因・理由などの協議を行い 共通した見解を持ち対応の方向性を確立し、レフェリングの技術と知識 を向上させる事です。 内容は、 「競技規則のプレゼンテーション」 、 「資質向上プレゼンテー ション」 、 「プラクティカルトレーニング」 、 「ビデオクリップによるディ スカッション」 、 「判定テスト」 、 「パネルディスカッション」 、 「試合分析」 を行い、また技術委員による実技と講義、フィットネスインストラクタ ーによるフィジカルトレーニングを学びました。 「競技規則のプレゼンテーション」 、 「資質向上プレゼンテーション」 は与えられたテーマに沿って講義を行います。時間配分を考慮し「起承 転結」を明確に分かり易く構成します。その中で「知っていなければな らないこと」 、 「知っておくべきこと」 、 「できたら知っておくこと」を明 確にクリアー・シンプル・ショートに心掛け説明を行います。 受講者のレベルに応じた指導を行うため、質問やディスカッションを 用いて受講者に発言させ理解度を把握します。講義中は映像・画像を活 用し声の抑揚、話しぶり、立ち位置、視線、質問のタイミング、受講者 から引き出す’答’の導き方を工夫しました。講義中は受講者がどの程 度理解しているのか常に受講者の顔つきを観察します。 「プラクティカルトレーニング」は、テーマに沿って何を審判員に伝 えなければならないのか目的を明確にしてプランニングシートを作成 しました。デモンストレーターの技量、会場の状況を考慮し、よりシリ アスに、現実に近い状況ができるよう工夫しました。 進め方は時間配分に配慮し、易しいものから難しいものへ繰り返し行 います。また、インストラクターの立つ位置、指導場所も起こり得る事 象を想定し考えました。難しかったのは、審判員に伝えるポイントを想 定した状況を作り出す事でした。中々思うように行かず予想外の事象が 発生したり、デモンストレーターが理解できずテンポよく進められなか った事、また審判員も状況が理解できない事もありトレーニング中に修 正することもありました。翌日の試合で「プラクティカルトレーニング」 の効果が出ていた時は、非常に嬉しく思いました。 「ビデオクリップによるディスカッション」 、 「判定テスト」は映像を 使って事象を予測・分析します。受講者には、 ・予測と違う点を考えさ せる。 ・どこを見ておけば良かったのか?・予期予測に基づいてどう動 くのか?何を準備するのか?・何が起きると一番難しいのか?その為に は何をするのか?・見えないポジションはどこか?(消去法で考える) 等「監視すべきところ」を考え何が問題なのか原因・理由・根拠を分析 し解決策・改善点・注意すべき点の議論を行い、優先順位を考え重要な ポイントの絞り込みを行いました。 「引き出す」 「導く」 「伝 える」難しさを痛感した 中村インストラクタ- Hyogo Football Association Referee committee 兵庫県サッカー協会 審判委員会 RN20150310-1 「パネルディスカッション」は今回初めての取り組みです。審判員に 映像を見せ判定を行いその根拠を議論します。 インストラクターは疑問点や問題点を審判員に問い求めるべき答え を導くよう進めます。審判員には映像を1~2回しか見せないため事象 の見方、捉え方で意見が分かれます。そして自分の判断している基準が 明確になり他の審判員との捉え方の違いを把握する事で改善点が明確 になりました。 「試合分析」は試合終了後、ストロングポイント・改善点・重大な判 定の抽出を行い、撮影した映像で事象の確認とダイレクターと打ち合わ せ後、レフェリング分析を行います。審判員の考えを聞き出しながらそ の時の状況、重要な判定に対し修正すべきポイントを絞り指導を行いま す。難しかったのは、審判員に修正すべき点に優先順位をつけ絞り込む 事でした。そしてどう審判員に伝えるか?インストラクターとして最も 重要な課題です。答えを言うのではなく理解させ納得いく答えを審判員 から導きます。 関西トレセンに参加して自分の知識の貧弱さを痛感しました。毎回関 西トレセンに参加する前には、事前準備を確実に行う事が重要でした。 回数を重ねるにつれ、自分の弱点や欠点が分かりそれを克服するため準 備を行う事で自分を見つめ直すことが出来ました。 今後は関西トレセンで学んだ事を活かし審判員の育成に努めたいと 思います。 関西トレセンでいろいろ指導して頂きましたダイレクター、インスト ラクター、関係者の方々、そして常に前向きで向上心を持った審判員の 皆様大変感謝しております。 ありがとうございました。 以上
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