Downstream No.37 (日本語版) PDF: 936KB

Downstream
37
日本語版
PCV 341
XV 051
7
4
RETENTATE
XV 052
%
XV 062
F
TENTATE DRAIN
FL 231
AIR INTEGRITY TEST ASSEMBLY
XY 041
5
UniFlux
UNICORN制御によるメンブレンシステム
PY 353
T/P
INST. AIR
Pressure Set Point:
Bar
P 201
XV 001
6
FEED
XV 061
%
FEED DRAIN
STREAMLINE Direct
次世代の精製手法
大容量カラムの充填
MabSelectとChromaflow
ワクチン
精製の標準化戦略
71-2309-01
Downstream 37
2
目次
3. UNICORN制御によるUniFluxメンブレンシステム
UNICORN制御によるメンブレン分離の新たな定番が生まれました。UNICORNによりUniFluxの
完全自動化あるいはデータロギング機能つきのマニュアル制御が可能です。UniFluxシステムは
ホローファイバー カートリッジまたはフラットシートカセットによる分離ができ、ダウンスト
ÄKTA, ÄKTApilot, BioProcess, BPG, Chromaflow, Downstream,
Fast Trak, Fast Trak Validation, FineLINE, HisTrap, HiTrap,
INdEX, Kvick, MabSelect, MidGee, OligoProcess, Sephadex,
Sepharose, SOURCE, STREAMLINE, UNICORN and UniFlux are
trademarks of Amersham plc. Amersham plc, a General Electric
company, going to market as GE Healthcare.
リームプロセスに容易に組み込めます。
Windows is a trademark of Microsoft Corp.
9. MabSelectのChromaflow 600カラムへの充填
MabSelectは高流速高吸着回収のために設計されたProtein Aを利用したアフィニティー担体です。
MabSelectの性能を低下させることなく、大容量カラムに容易に充填できます。
GradiFlow is a trademark of Gradipore Ltd.
Enbrel is a trademark of Amgen Inc.
Thyrogen is a trademark of Genzyme Corporation.
Remicade is a trademark of Centocor Inc.
Forteo and Xigris are trademarks of Eli Lilly.
12. STREAMLINE Direct :
簡便・高回収率・低コストな初期精製の実現
揺動ディストリビューターアーム、ボトムスクリーンの廃止、新型の高耐塩性担体などの特徴を
持つ、STREAMLINE製品群の第2世代が誕生しました。粗原料から目的タンパク質を直接回収
するEBAの利点が増強されました。
16. STREAMLINEおよびÄKTApilotによる
2ステップ自動MAb精製
STREAMLINE 200カラムとÄKTApilotシステムとを組み合せることで、オランダの診断薬
メーカーでの精製プロセスが、収量と時間との点で改善されました。
19. より迅速でスケールアップ可能な
ウイルスベクターの分離プロセス
「Q Sepharose XL virus licenced」は、アデノウイルスなどのウイルスを遺伝子治療およびワク
チンに応用するためのクロマトグラフィー精製に使用するライセンス付き製品です。
20. ヒトインフルエンザウイルスワクチンの精製
精製の標準化戦略
精製プロセスは、限外ろ過と液体クロマトグラフィーとを組み合せる方法へ、
確実に移行しています。
22. Fast Trak−迅速な市場への導入をサポート
バイオプロセス開発を支援する教育コースおよびサービス
Amevive is a trademark of Biogen Inc.
Herceptin is a trademark of Genentech.
With the purchase of "Q Sepharose XL virus licensed" the
customer is granted a free limited license under United States
Patent 6,537,793 B2 and foreign equivalents owned by Gencell
SAS to separate viral particles solely through use of the
product purchased.
Chromaflow is covered by US Patent 5,213,683 and 5,282, 973
and foreign equivalents.
Amersham Biosciences AB
Bjorkgatan 30, SE-751 84 Uppsala Sweden
Amersham Biosciences UK Limited
Amersham Place, Little Chalfont Buckinghamshire,
England HP7 9NA
Amersham Biosciences Corp
800 Centennial Avenue, Piscataway, New Jersey 08855, USA
Amersham Biosciences Europe GmbH
Postfach 5480 D-79021 Freiburg Germany
Amersham Biosciences KK
Sanken Building 3-25-1, Shinjuku-ku Tokyo 169-0073, Japan
General Electric Company reserves the right to make changes
in specifications and features shown herein, or discontinue the
product described at any time without notice or
obligation.Contact your GE Representative for the most
current information.
The views expressed by contributors and correspondents are
their own and do not necessarily reflect the views of
Amersham Biosciences.
©2004 General Electric Company _ All rights reserved
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www.bioprocess.amershambiosciences.com
Meeting report∼学会報告
6. 血漿製剤バイオテクノロジー会議 2003
15. 生物製剤の回収に関する会議 XI
Meeting announcements∼イベントのご案内
11. GAb2004
19. CAP2005
Asia Pacific Tel: +852 2811 8693 Fax: +852 2811 5251 Australasia Tel: +61 2 9899 0999 Fax: +61 2 9899 7511 Austria Tel: 01 57 606 16 19 Fax: 01 57 606 16 27 Belgium Tel: 0800 73 888 Fax: 03 272 1637 Canada Tel: 1 800 463 5800
Fax: 1 800 567 1008 Central, East, South East Europe Tel: +43 1 982 3826 Fax: +43 1 985 8327 Denmark Tel: 45 16 2400 Fax: 45 16 2424 Finland & Baltics Tel: +358 (0)9 512 3940 Fax: +358 (0)9 512 39439 France Tel: 0169 35 67 00
Fax: 0169 41 9677 Germany Tel: 0761 4903 490 Fax: 0761 4903 405 Italy Tel: 02 27322 1 Fax: 02 27302 212 Japan Tel: 81 3 5331 9336 Fax: 81 3 5331 9370 Latin America Tel: +55 11 3933 7300 Fax: +55 11 3933 7306 Middle East and
Africa Tel: +30 2 10 96 00 687 Fax: +30 2 10 96 00 693 Netherlands Tel: 0165 580 410 Fax: 0165 580 401 Norway Tel: 815 65 555 Fax: 815 65 666 Portugal Tel: 21 417 7035 Fax: 21 417 3184 Russian & other C.I.S. & N.I.S. Tel: +7
(095) 232 0250,956 1137 Fax: +7 (095) 230 6377 South East Asia Tel: 60 3 8024 2080 Fax: 60 3 8024 2090 Spain Tel: 93 594 49 50 Fax: 93 594 49 55 Sweden Tel: 018 612 19 00 Fax: 018 612 19 10 Switzerland Tel: 0848 8028 12 Fax:
0848 8028 13 UK Tel: 0800 616 928 Fax: 0800 616 927 USA Tel: +1 800 526 3593 Fax: +1 877 295 8102
Downstream 37
3
UniFluxシステムの誕生により、メンブレン分離のステップを
ダウンストリームプロセス全体に極めてフレキシブルに組み込める
ようになりました。このシステムにはUNICORNによる
データ収集・解析機能とを持った手動制御システム
(データロギングバージョン)と、UNICORN制御による
メンブレンプロセスの操作・データ収集・解析までを
完全自動化できる自動制御システム(自動制御バージョン)とが
あります。UNICORNは既にクロマトグラフィーで多くの実績と
定評のあるシステム制御・データ解析ソフトウェアで、
メンブレンプロセスにも対応できるように、
新たに機能が拡張されました。
UniFluxを他の弊社製品とあわせて使用することにより、
一貫性と再現性のあるバリテーションに対応した
結果が得られます。
UNICORN制御によるUniFlux
メンブレン システム
弊社ではメンブレン分離技術を拡充し、UNICORNソフト
テムは一般サイズのドアから搬入できるように設計されて
ウェアで制御できる新たなバイオプロセスシステム、
います。システム中心部にはカセットホルダーまたはホロー
UniFluxメンブレンシステムを開発しました。これは、クロ
スフローメンブレン分離のノウハウと高性能ハードウェアとが
一体化されたシステムです。このシステムはホローファイ
バーカートリッジおよびフラットシートカセットのいずれの
モジュールにも対応可能です。自動制御 UniFlux は、 FDA
21 CFR Part 11に準拠するメンブレン分離専用UNICORNを
採用しています。マニュアル制御をご希望のお客様のためには、
UNICORN を利用して運転中のプロセスパラメーターを
モニタリングし、データを記録することができるデータロギ
ングUniFluxシステムをご用意しました。このシステムでは、
オペレーターは透過流束(Flux)の調節と同様に、還流ライ
ンのポンプ速度および背圧を手動で設定・調節し、メンブレン
間差圧(TMP)および差圧(ΔP)調整ができます。UniFlux
には循環ポンプの容量に応じて3サイズ(30、120、400 lpm)が
あり、50∼10,000リットルの供給液の処理ができます。
ファイバーカートリッジマニホールドが備わっており、容易に
GMPに準拠した生産
UniFluxはバイオ製薬企業および主要な研究施設から寄せら
れたお客様の声をもとに、ニーズにお応えするよう開発され
ました。手動および自動制御 UniFlux システムはどちらも
キャスター付き一体型ハードウェアです。またUniFluxシス
交換作業が行えます。システムにはロータリーロブポンプ、
サニタリーダイヤフラムバルブ、デッドレッグがないパイピン
グ、ガスケット(USPクラスVIに準拠)、過圧運転および空運
転防止装置が装備されています。システムはすべてcGMPの
要件に準拠して製造されています。Windows対応PCにより、
供給液と透過液の流量、供給液、還流液、透過液の圧力、
透過液のpHと透過液の電気伝導度といった相互に影響する
パラメーターをモニターすることができます。さらに、メン
ブレン間差圧( TMP )、差圧(Δ P )、透過流束( Flux )、
剪断速度(Shear rate)もモニター制御することができます。
迅速な切り替え
cGMP に完全に準拠したサニタリー設計によりバリデー
ションが容易であり、さらに運転およびホールドアップ体積を
極力低く抑えた設計により、他のシステムと比べて高い濃縮
倍率と高い回収量が得られます。UniFluxは標準部品を使用
しており、必要に応じて使用するメンブレンモジュール
(ホローファイバーカートリッジまたはフラットシート
カセット)を現場で迅速に交換することが可能です。接液部は
全て 316L ステンレススチール(表面仕上げ Ra <0.8 mm )、
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PCV 341
XV 051
7
4
RETENTATE
XV 052
%
XV 062
F
RETENTATE DRAIN
FL 231
AIR INTEGRITY TEST ASSEMBLY
XY 041
INST. AIR
5
m2
FILTER (S)
PERMEATE RECYCLE
2
9 10 3 11 8
XV 032
PERMEATE
PY 353
T/P
Pressure Set Point:
XV 031
XV 064
BUFFER FEED
PUMP
Bar
PERMEATE
PUMP
1
P 201
XV 001
6
%
FEED
XV 063
XV 061
%
FEED DRAIN
%
FILTER DRAIN
PERMEATE DRAIN
図2. UNICORN のスクリーンではプログラミングまたはプロセスのモニタリングで、
通常用いられるプロセス制御シンボル記号を使用しています。
TMP
Delta P
Flux
Shear
VolRetent
Bar
Bar
LMH
sec+1
1
1
2
3
4
5
PIT111
PIT112
PIT113
TE161
FT143
Bar
Bar
Bar
°C
ml/min
6
7
8
9
10
11
FT141
RetenFlow
FT142
CIT101
AIT121
AIT131
l/min
l/min
l/min
mS/cm
pH
OD
ガラス、石英、シリコン、FDA準拠ポリマーおよびエラスト
するようにプログラムすることができます。
マーを使用しています。スペアパーツの互換性を持たせる
その他、 UNICORN 制御の特徴には、プロセスのモニタ
ために、UniFluxの大部分のコンポーネントは、弊社のクロ
リングと性能のプロファイリングとのために、透過液量メー
マトグラフィーシステムと互換性があります。
ターと連動してユーザーがあらかじめ設定できるメンブレン
このシステムは、モノクローナル抗体の清澄化と濃縮、組換え
パラメーターがあります。透過流束(Flux)は設定値からの
タンパク質の濃縮、ワクチンの濃縮と精製、血漿成分の濃縮と
減少率(%)で監視されており、設定値からの乖離の許容範
精製、細胞の回収と清澄化といった単独のプロセスでの利用
囲と閾値を越えた場合の対応をプログラミングしておくことが
のみならず、クロマトグラフィーとメンブレン双方で分離を
できます。また、供給液タンクのレベルを制御する機構が組み
行う全てのマルチステップ バイオプロセスでの利用が可能です。
込まれているため、透析やバッファー交換の自動化が可能
です。メンブレンをシステムに装填したままでシステムとメン
UNICORNによる制御とモニタリング
UNICORNは全ての操作を制御、モニター、記録します。さら
に、ソフトウェア上で濃縮倍率、回収液量、透過液の電気伝
導度などをプロセスのエンドポイントとして設定できます。
メソッドのプログラミングはメンブレン分離の概念と用語を
使用していますが、インターフェースと操作特性はクロマト
グラフィー用のUNICORNと共通です。プログラミングとモ
ニタースクリーンの表示には従来のプロセス用コンポーネント
シンボルが用いられています(図2)。UNICORNはフィルター
表面の条態とは無関係に膜間差圧(TMP)を一定に維持し、
クロスフロー流速を調節し膜全体の差圧(Δ P )を一定に
維持します。あるいは、クロスフロー流速を調節すると同時に
透過流束(Flux )を制御して、プロセスの最大効率を確保
ブレンとの完全性試験を行えます。濃縮プロセスは体積を
設定するか、または自動演算機能による濃縮倍数を利用して
プログラムできます。同様に透析ろ過プロセスも体積の設定
あるいは自動演算機能による透析係数を利用してプログラム
できます。システムの作動状況がリアルタイムでチェックで
きるので、運転中を通じてプロセスの進行状況が容易に確認
できます。
標準操作手順書の一環として操作プロトコールを作成する
ことができます。また、無人運転で稼動中のプロセスをロック
することで、無許可でプログラムが変更されるリスクを回避
することができます。プロセス制御に加えて、UNICORNは
優れたデータ評価とレポート機能も備えています。これらの
機能は FDA 21CFR Part 11 の電子記録および電子署名に
関する要件を満たしています。
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5
システムアプローチ
一貫性と再現性
UniFlux設計のもとになったシステムアプローチは、メンブ
レン分離にとって主にふたつの理由からごく当然のステップ
でした。第一に、メンブレン分離は以前からシステムアプローチ
とプロセス自動化が行われてきたクロマトグラフィーと連続
して行われています。メンブレン分離をシステムとして捉える
ことによってプロセス全体の制御が確実なものとなり、ある
段階は自動化されているために支障なく流れるが、別の段階は
マニュアルプロセスであるために遅延し複雑化するという、
いわば「プロセスヒステリシス」とでも呼ぶべき現象はなく
なります。第二に、初期の研究開発段階を除いて、バイオ
プロセスの大部分ではよく知られたプロトコールおよび操作
法を採用することが多く、自動化の受け入れが容易です。
製品が開発後期から発売時期に近づくほど、非システム的
あるいはその場限りの解決策は敬遠されるようになります。
製品開発の初期段階からシステムアプローチを採用することに
より、バリデーションの要件が大幅に削減されます。
全ての UniFlux システムのセットアップには一貫性があり
メンブレン分離への自動化システムアプローチは操作性の
改善に加えてオペレーターのミスを低減して一貫性と再現性
とを向上させます。UniFluxのネットワーク機能によりダウン
ストリームプロセス全体のモニタリングと制御とができ、
どんな生産スケールでも一つの制御プラットフォームから
ます。UNICORNによる自動UniFluxシステムにはプログラ
ミング、モニタリング、レポーティング方法に多くのオプ
ションが用意されているため、バッチ間で一貫した繰り返し
操作が可能になります。システムのパラメーターはパイロット
から生産へとスケールアップできるので、小スケールでの
バリデーションから生産スケールのバリデーションへと迅速に
移行できます。
全機能搭載型
UniFlux は全機能搭載型のメンブレン分離システムとして
単独での操作だけでなく、弊社のクロマトグラフィーシス
テムを利用するバイオプロセスと一体化させるために設計
されました。以前は他のサブプロセスから独立させて制御する
必要があったメンブレン分離ステップに、 UNICORN の
機能が新たに自動化の可能性をもたらしました。フレキシ
ブルなシステムのため、フラットシートカセットまたはホロー
ファイバーカートリッジの操作を多様なプロトコールや方法で
使用できるようになりました。
操作ができます。
最新リリース−UNICORN
v5.0
UNICORN 制御ソフトウェア−弊社のシステム設計の要となる
コンポーネント−がこのたびバージョンアップして発売されました。
この最新版UNICORN v5.0には、接続性、性能、規制遵守のために
より多くの機能が追加され、利便性が向上しました。 UNICORN は
高度な機能を備えたユーザーフレンドリーなインターフェースを
持ち、クロマトグラフィーとメンブレン分離の双方を制御できる
心強いソリューションです。
UNICORN v5.0の主な改善点の概要は以下の通りです。
接続性
UNICORN v5.0はData Accessに追加された新機能により、OPCに
対する支援が拡張されました。 OPC インターフェースは、 OPC
Data Access 2.05Aの仕様およびAlarms & Events 1.1の仕様に
対して適合性試験済みです。 Security および Historical Data
Accessがそれぞれバージョン1.0と1.1とを支援します。
通信の堅牢性
新型コントローラーCU 950には、CUと制御コンピューター間の
コミュニケーションにおけるフォールトトレランスが強化された
オプションの操作モードが備わっています。CUとコンピューター
間のコミュニケーションが遮断された場合、コミュニケーション
内容は、復旧されるまでの間CUのバッファーに格納されます。
対応規制
バリデーションおよび CFR 21 Part 11 などの規制遵守に対する
認証済みのサポートが改善されました。その例として、バック
アップ・回復機能の増強、監査証跡にログインされる新項目、
データの完全性の向上、稼動していない場合の自動ログオフが
あります。
使いやすさ
特定のユーザープロファイルでは利用できない機能を非表示に
できるようになりました。
アプリケーションの知識
弊社は持てる知識を製品開発に注ぎ続けています。 UNICORN
v5.0では、使用カラムに対するより特異的かつ効果的な方法を導
き出すように改善されたメソッドウイザード機能に、この姿勢が
具現化されています。
UNICORN は、弊社が実験室および生産現場における諸問題に
対処するべく、より優れた機能と使用性とを開発し続けている
進化した制御ソフトウェアです。
Meeting
report
Downstream 37
6
血漿製剤バイオテクノロジー会議2003(PPB03)
キュラソー(オランダ領アンティル)
2003年4月22∼26日
第3回国際血漿製剤バイオテクノロジー(PPB)会議の舞台は
最初のセッションでは 「血漿プロテオミクス」 が議論され
風光明媚なカリブ海に浮かぶキュラソー島でした。すばらしい
ました。 Tim Hayes ( American Red Cross )が質量分析の
ロケーションと島の人々の歓待を受けるなか、献血と血液検査に
役割について発表し、Steve Burton(Prometic Biosciences)は
関する根本的な問題について話し合いました。
血漿プロテオーム分画のためのリガンドおよびリガンドライ
ブラリーを紹介し、Judith Tait Lathropは機能に基づいて医薬品
基調講演はJan Over(Sanquin Blood Supply Foundation)に
候補を見出すことのできる新技術について述べました。
よって行われ、第二次世界大戦中におけるアルブミンと免疫
グロブリンから、今日の組換え製剤の開発・製造に至る血漿
続いて「病原体およびプリオンに対する安全性」が取り上げ
分画製剤業界の発展と未来とが語られました。今日では高度な
られました。安全性を確保する技術には加熱、ウイルスろ過、
技術が新たな治療用血漿タンパク質を精製するために用いられて
ウイルス不活化法があります。Hannelore Willkommen(Clearant
おり、血漿由来製品の中には遺伝子組換え製品による強力な
社)は加熱処理に対する B19 の特性に関してさらに探求する
追撃を受けているものもあります。プリオンやウイルス(既知、
ことが必要であると結論づけ、Herb Lutz(Millipore Corp)は
未知を含む)の混入のない安全な品質を確保するために我々は
IgGプロセスにおいてパルボウイルスを除去するろ過ステップに
いかなる方法をとるべきか?これらはこの会議における興味を
つ い て 解 説 し ま し た 。 Klaus Kaise ( Bayer Technology
掻き立てる話題となりました。
Service)はウイルスの不活化を取り上げ、紫外線照射による
ウイルス不活化のための新型リアクターを紹介しました。
新たに取り入れられたフォーカス レクチャーでは、Neil Goss
H.Tran(Clearant Inc)は、小型の標的アンプリコン(PCR増幅
(Further Options Pty, Ltd)による「中国および東南アジアに
産物)を用いてウイルス不活化のバリデーションを行う新たな
お け る 血 漿 分 画 」 と Jose Cruz ( Pan American Health
核酸検査法について論じました。
Organization)による「ラテンアメリカとカリブ地域における
輸血用血液および血液成分の安全性」が発表されました。両者は
常に期待がかかるセッションが 「新たな開発と技術」 です。
非西洋諸国における血漿分画製造者が直面する諸問題に光を
ここでは Rob Stewart ( Gradipore )がヒト IgG 精製のための
当てました。カリブ諸国では全ての血液を感染マーカーにより
Gradiflow技術を、Djuro Josic(Octopharma Pharmazeutika
スクリーニングすることが重要な問題になっています。中国では
新興富裕層の増加と政府による規制緩和との結果、この業界の
Produktions gesmbH)によるモノリスカラムを使用した
第VIIIおよび第IX血液凝固因子精製のスケールアップを、そして
統合と、GMP基準を満たす分画施設の展開が進んでいます。
Peter Gomme(CSL Ltd)が粗原料からのIgG精製用ディスポー
ザブル イオン交換メンブレンについての発表を行いました。
Downstream 37
7
James Robl(Hematech)にかわりセッション司会者のChris
疾患などいくつかの臨床応用分野においてさまざまな薬効を
Bryant(Aventis Behring)が治療用ヒトポリクローナル抗体の
示した再構成HDLの開発について論じました。
製造システム開発に向けて行われた研究を発表しました。ヒト
人工染色体ベクターをウシ胎児初代繊維芽細胞に導入し、形質
バイオテロリズムに対する、迅速な対応が求められています。
転換したウシに免疫して、抗原特異的ヒト抗体を作成しました。
William Labossiere Bees(Cangene Corp)は、このような
「規制関連の問題」は全てのバイオ医薬品のプロセスにとって
当局の三者が開発への参加を伴う部署間横断プロダクトチームを
緊急を要する場合には、アウトソーシングと最終決定者、規制
避けられません。規制ガイドラインは安全な製品の開発、
編成して働き、血漿回収作業のスケールアップやプロセスの
Biotechnology製造を確認するためのものです。Nadine Ritter
スケールアップを行うというアプローチ法を報告しました。
(Product Consultant)の基調講演「現在のFDA CMCの新たな
現状の製造プロセスを改善することで収量を40%上げることが
血漿製剤に対する要件:いつ、何を行えばよいのか」は、この
できます。 Wytold Lebing ( Bayer Corp )は Alpha-1P1 プロ
重い課題を軽快に論じました。優れた講義によってわかりにくい
セ ス に 関 し て 行 わ れ た 改 善 に つ い て 報 告 し ま し た 。 David
規制問題のいくつかが極めて明快に語られました。 Andrew
Lewin(Bio Products Laboratory)は、従来製造されてきた他の
Chang ( FDA )はヒト血漿由来製剤による治療の比較研究を
血漿タンパク質成分の回収を損なうことなく、従来型の方法で
報告し、Hannelore Willkommenはバイオテクノロジーおよび
Alpha-1-酸性糖タンパクを製造するプロセスの開発とスケール
血漿製剤の安全性を、欧州の観点から報告しました。PCRなどが
アップとを発表しました。この製品は現在臨床試験中です。
原材料試験の標準になりつつありますが、 Dominique Pifat
(Bayer Healthcare)はウイルス性物質の不活化あるいは除去を
血漿製剤バイオテクノロジー会議(PPB)では、血漿製剤の
可能にする製造工程の補完的評価も規制対応項目になると報告
製造、研究に携わる人々に影響を与えるニーズ、動向、
しました。
問題点、規制の諸問題に関する公開討論の場を提供して
います。次回2005年には地中海地方での開催を予定して
成功と挫折は「臨床試験」につきまとう現実です。Reinhard
います(PPB05)
。
Burger(Robert Koch Institiute)は組換えアデノウイルスを
遺伝子治療に用いた際、補体活性化作用によって患者が死亡
した症例を報告しました。Joe Bertolini(CSL Ltd.)はPeter
Lerch(ZLB Bioplasma)に替わり、心血管、脳血管、炎症性
会議の詳細な報告書
上記の興味深いプレゼンテーションはDownstream特別号「PPB03抄録集」
(カタログ番号18-1177-96)に収録されています。
この冊子は会議の発表者による詳細な報告書を編集したもので、
血漿分画産業における最新の動向と開発を知ることができます。
弊社の英語版ウェブサイト( www.bioprocess.amershambiosciences.com)から
ダウンロードすることもできます。
Downstream 37
8
クロマトグラフィーによる
IgG製造の特許
RECOVERED PLASMA
IgGのクロマトグラフィーによる製造法が承認されました。
Pretreatment
(特許番号EP1 268 551 B1)
この方法は弊社で開発され、当初はアルブミン製造プロセスの一部として使用
Sephadex G–25 C
されました。DEAE Sepharoseカラムを通過させた後、Q Sepharose Fast Flowと
2段階のCM Sepharose Fast FlowによってIgGが分画されます。このプロセスに
よって99%以上の純度をもち、凝集が1%未満のIgGが調製されます。プレカリク
レインの活性値は10 IU/ml未満で、欧州薬局方に定められた限界値35 IU/mlを
大きく下回ります。
Euglobulin precipitation
Centrifugation
A
DEAE Sepharose Fast Flow
A
Ultrafiltration
OD 280
CYCLE
A4
pH- and I-adjustment
A5
Q Sepharose Fast Flow
B
2
1
0
4
3
5
6
CM Sepharose Fast Flow
Vc
DEAE Sepharpse Fast Flowによる陰イオン交換クロマトグラフィー
Ultrafiltration
Solvent/detergent
C
B
C
OD 280nm
OD 280nm
CM Sepharose Fast Flow
1.2
A10
A8
1.2
Ultrafiltration
1.0
1.0
0.8
Formulation
0.8
0.6
0.6
Sterile filtration
0.4
0.4
0.2
0.2
5
10
Vc
Filling
10
20
30
Q Spharpse Fast Flowによる
CM Sepharose Fast Flowによる
陰イオン交換クロマトグラフィー
陽イオン交換クロマトグラフィー
40
50
Vc
IgG
Downstream 37
9
Downstream 36ではProtein Aをベースとしたアフィニティー
担体MabSelectが実際の使用条件下での繰り返し定置洗浄に
どの程度耐えるかを調査し、優れた結果を報告しました。
今号ではMabSelectのChromaflow 600カラムへの充填方法に
ついての検討結果を報告します。
MabselectのChromaflowカラムへの
結果として、MabSelectがモノクローナル抗体製造に適した
充填は迅速かつ容易です。この充填
手法では、内径400 mmカラムからの
スケールアップにおいて、優れた
生産効率と安定性をもつベッドが
得られます。
担体であることを改めて確認できました。
MabSelectの
Chromaflow 600カラムへの充填
良好なカラム充填は、他のクロマトグラフィープロセス同様
かつスケーラビリティーのあるカラム充填方法が求められて
大規模なプロセス生産においても極めて重要な要素です。
います。以下にMabSelectをChromaflow 600(内径60 cm)へ
過度に充填されたベッドには亀裂が生じる可能性があり、
充填する方法をご説明します。
チャネリングや吸着容量の低下の原因となります。充填が緩
すぎる場合は、プロセス中にベッドが圧縮されてゲルネットと
充填ゲル面の間に間隙が生じ、拡散を招く可能性があります。
充填が適切であれば、このような問題は起きず、期待通りの
クロマトグラフィー性能がくり返し確保されます。
業界がプロセスに求めるニーズに応えて
BPG 300やChromaflow 400などの他のカラムを用いた過去の
充填試験の結果から、MabSelectの優れた圧力/流速特性が
。
わかります(図1)
Chromaflow 600 への充填は、標準的な Chromaflow の
手順にしたがい、リッドとアダプターを取りつけて充填高を
固定した状態でトップノズルとボトムノズルを操作して行い
ます。今回の評価では、充填ベッド高を MabSelect に最適な
20 cm に固定しましたが、充填高は変更可能です。担体は
分析データのあるごく日常業務で使用している生産バッチから
選んだものを使用しました。
充填流速は約1,500 cm/h(70.5
l /min )で、最終的ベッド高は
Liquid velocity [cm/h]
MabSelectはプロセス生産のニーズに応えて開発されてました。
極めて堅固で多孔質のアガロースビーズであるMabSelectは
高流速においても高い動的結合容量を持ち、大量の細胞培養
液の上清を非常に短い時間で処理することが可能です。この
特性と長期的に定置洗浄に耐える能力をもつMabSelectは、
製造にたずさわるお客様に
1400
とって極めて生産性が高い精製
1200
ツールです。線流速500 cm/h、
1000
充 填 ベ ッド 高 20 cm の 場 合、
MabSelectの標準的な動的結合
800
容量はポリクローナル抗体
600
30 mg/ml 担体です。培養液
400
容量10,000リットル以上を1就業
200
日で処理できます(Downstream
33参照)。
0
Chromaflow 600への移行
0
このように大規模な製造スケー
ルでの操作性に対する関心は
高く、容易で、安定性があり、
0,05
0,1
0,15
BPG 100
FineLINE 200
BPG 300
Chromaflow 400
0,2
Pressure [MPa]
0,25
0,3
0,35
0,4
図1. 水酸化ナトリウム/塩溶液を用いる CIP プロトコールのコストは、ウレア
あるいはグアニジン塩酸塩を要するものよりもはるかに低い。表中の濃度に
より効果的なCIPが得られる。
20 cm、MabSelectの充填体積は
56.5リットルでした。充填流速が
極めて高いため、カラム充填は
約2分で終了しました。充填手順は
単純、迅速かつ効率的であり、
全ての所要時間は30分未満、
操作はオペレーター一人だけで
行えます。
Downstream 37
10
表1. 評価流速 20cm/h の場合の充填流速と充填効率のデータ。これらの数値は
この方法によって効率の良い充填ベッドが得られることを示しています。
充填番号
充填流速
(l/min)
1
74
2
70
理論段数/m*1
(ベッド効率)
↑:7,180
↓:5,990
↑:6,050
↓:5,190
3
72
↑:6,100
↓:5,450
h値*2
対称性†
1.56
1.88
1.86
2.16
1.84
2.06
↑:1.08
↓:1.00
↑:1.04
↓:1.00
表2. 評価流速を上昇させてVan Deemter解析を行った結果
充填ベッドの安定性が確認されました。
試験流速
(cm/h)
理論段数/m
(ベッド効率)
h値*2
対称性
20
60
80
5,190
4,350
3,810
2.16
2.58
2.95
1.00
1.01
0.97
* 2 Reduced plate height, hのこと。h値=1/(段数/m×粒子のサイズ)
↑:1.05
↓:1.00
* 1 矢印は試験方向、つまりアップフローあるいはダウンフローを示しています。
* 2 Reduced plate height, hのこと。h値=1/(段数/m×粒子のサイズ)
† ピーク高さの10%における前半のピーク幅と、後半のピーク幅の比(理想値は1です)
圧力低下は 1 bar 未満と、高流速下でも低いバックプレッ
シャーであることを示しました。
結論
充填カラムの試験
ここで記載された方法(充填流速 1500 cm/h 、ベッドが
上記で概説した基本的な方法により、3回の充填を行いました。
充填後にカラムの効率、対称性、Van Deemter解析、サン
プル量、圧力/流速曲線についての評価を実施しました。
それらの結果の一部を以下に掲載します。より詳細な情報は
「Application Note 11-0007-52 Scale-up method for packing
MabSelect in large diameter Chromaflow colum」に記載
されています。
トップネットから0.5 cmの位置に達した時点で終了)による
MabSelectのChromaflow 600カラムへの充填は、迅速、簡単
かつ完璧な結果となりました。1人で30分以内に全充填作業を
完了できます。このことからもChromaflowカラムは作業の
省力化と、コスト効果の高い設計であることが立証されます。
効率性確認試験の結果は良好で、安定性データも充填ベッド
の状態に変化がなく再現性が高いことを示しています。
大型 Chromaflow への Mabselect の充填は、信頼性が高く
表1は、3回の充填カラムについて、それぞれ理論段数
操作が簡単で迅速な方法が確立されています。モノクロー
(段数/mで表示)と対称性データを示したものであり、表2は
ナル抗体の製造に、ChromaflowカラムとMabSelectの組み
これらのうちの一つについてVan Deemter解析したものです。
合せをご検討ください。
全ての充填において優れた理論段数を示し、対称性の
値は1.0に近接していました。また、流速が上昇した場合の
ベッドの安定性を評価するVan Deemter解析のデータも良好
でした。流速が20 から80 cm/h へと上昇した場合にカラム
効率が若干低下(段階値が減少)しましたが、対称性の値は
基本的に変化しませんでした。この結果は理論的に予想した
とおりでした。サンプル量を1から7%に増加して同様に試験を
詳細情報
詳細については「 Data File MabSelect 」(カタログ番号 18-1149-94 )、
「Data File Chromaflow」(カタログ番号18-1138-92)、「Application Note
Scale-up method for packing MabSelect in large diameter Chromaflow
columns」(カタログ番号11-0007-52)をご請求ください。
また「Downstream 33」(カタログ番号18-1150-32)、「Downstream 36」
(カタログ番号18-1171-05)もご覧ください。
行ったところ、やはり予測した通り、ほぼ同等の結果となり
ました(データ未掲載)
。
圧力/流速曲線(図 2 )はゲルネットと充填ゲルとの間に
間隙がない正常な挙動を示しています。500 cm/hにおける
充填ベッドの圧力−流速
1,6
1,4
ChromaflowカラムはGMP製造を意図した、簡便に使用できる
プロセススケールのカラムです。カラムはトップおよびボトム
ノズル(特許取得済み)の操作だけで、充填・取り出し・
洗浄をリッドを取り外すことなく行えます(Pack in place)。
製品の内径は400 mmから2,000 mmです。操作時の圧力は
全て 3 bar です。加えて、ステンレスベッドサポートつき
Chromaflowカラムは全て、USPクラスVI(毒性試験)の基準を
満たしています。
1,2
1
圧力(bar)
Chromaflowカラムについて
0,8
Chromaflowカラムによってクロマトグラフィーの操作は簡単に
なりました。カラム操作は 1 人のオペレーターによって全て
0,6
0,4
0,2
0
0
100
200
300
400
500
600
700
800
流速(cm/h)
図2. 充填ベッドの圧力/流速曲線は正常な挙動を示しています。ベッドは安定して
おり500 cm/hにおける圧力摘失は1 bar以下です。
行えるため、人件費が削減され利便性が向上します。リッドを
固定したまま充填することができます。また充填パラメー
ターを固定すれば、標準操作手順書( SOP )にしたがって
誰でも一様なカラム効率を得ることができます。手動操作を
シンプルにすることで、再現性ある充填と結果とが得られます。
最終的に全てのカラム操作は「閉鎖系」で行われるため、
外部環境からのバクテリアなどの混入を最小限に抑えることが
でき、安全性と衛生管理が改善されます。
Downstream 37
Meeting
annoucement
11
モノクローナル抗体に興味のある方は…
遺伝子操作抗体および関連分子のダウンストリーム処理に関する
第3回国際シンポジウム
Hotel Le Méridien、ニース(フランス)
2004年10月3∼5日
プログラム委員会
委員長: Steve Chamow 博士(Abgenix)
Andrew Ramelmeier 博士(Centocor)
Jörg Thömmes 博士(Biogen Idec)
Joachim Walter 博士(GE Healthcare)
開発・製造リーダーたちと会い、最新の動向を知ることができる
この機会をお見逃しなく
・ 高力価/高細胞密度のプロセスのためのハーベスト
・ 初期臨床試験用製造のためのディスポーザブル技術
・ GAbプロセスのプラットフォーム設計の可能性
・ 解析と特性把握(characterization)に関する問題
・ 高濃度GAbの製剤化の課題
・ GAbの分子特性を至適化するエンジニアリング
・ グリコシル化、PEG化
・ 回収法としてのクロマトグラフィー変法
・ アフィニティーリガンドの設計改善
詳細な情報については下記URLをご参照ください
www.gabconferences.com
Downstream 37
12
目的タンパク質を粗原料から直接回収することにより、
収量を上げ処理時間を短縮しコストを削減します。
新機能と新機構を取り入れた
STREAMLINE Directゲル担体と
STREAMLINE Directカラムとでは、
送液を常に同じ方向に流すようになったため、
操作が従来より単純化されました。
STREAMLINE Direct:
簡便・高回収率・低コストな
初期精製の実現
STREAMLINEの拡張吸着流動床(EBA)はアップストリー
ムの培養プロセスとダウンストリームの精製プロセスとの中継
役を担っています。培養液処理と初期精製とを兼ねており、
STREAMLINEでは清澄化、濃縮、回収の手順を個別に実施
する必要がなくなりました。これらの特性により、処理操作は
円滑になり、しかも全体的な経済性は向上します。
STREAMLINE Direct ゲ ル 担 体 ( イ オ ン 交 換 体 ) と
STREAMLINE Directカラムは、回収にかかるコストを低減
させてバイオ医薬品製造企業の生産プロセスにおける経済性を
さらに向上させるという、弊社の一貫した製品開発方針の
大きな成果です。
塩濃度下でもタンパク質を結合します。高耐塩性のため、
カラム添加前に高イオン強度の原料を希釈する必要は最小限
ないしはゼロになります。処理する原料の体積が少なくなる
ので、バッファーの消費量・コストが削減されます。
新型陽イオン交換体 CST I:
比重を高めたことにより原料希釈が最小限になりました。耐塩性がより高くなった
ため高イオン強度の原料を希釈せずに添加できます。
STREAMLINE Direct用の新しいゲル担体
−高性能、低コストの実現
この新型陽イオン交換体 CST Iはビーズ比重が従来品よりも
高くなったため、粘性の高い原料でも最小限の希釈で添加
できます。さらに、流速を倍にしても拡張ベッド高は従来
ゲル担体と同じ担体と同じ拡張度となるため、回収がより
迅速になり、目的タンパク質がプロテアーゼにさらされる
時間を最小にできます。
さらに、このゲル担体のリガンドは多相タイプ( multi-
modal)と呼ばれ、従来のイオン交換体と比べて最大5倍の
高流速でもベッドの拡張度は従来のSTREANLINE担体と同等です。
Downstream 37
13
STREAMLINE Directカラム
−サンプル添加中のトラブルを回避
この新しいカラムはサンプル液の分散と通過とを単純化し、
同時に目詰まりのリスクを最小限に抑えます。
原料は、スクリーンのない揺動式アームのメカニズムを採用
した分散システムによって、カラムのボトム側より注入され
ます。ボトムスクリーンをなくすことにより目詰まりが回避
スクリーン
スクリーンを通過
され、気泡をトラップするリスクが軽減されます。サンプルの
添加も大幅に単純化されました。原料は、トップスクリーン
ではなくカラムトップ側の先端にあるバイパスから流出される
ため、やはりサンプル添加中のトップスクリーン目詰まりは
解消されます。
全体的な処理液の取扱いがはるかに簡単になり、収量の増加、
信頼性と、経済性の向上を実現します。
また、カラムの洗浄やサニタイゼーションは簡単です。微生
物チャレンジ試験において、カラムは水酸化ナトリウムで
スクリーン
効果的にサニタイゼーションできる設計であることが明らかに
バイパスを透過
なりました−アプリケーションノート「 STREAMLINE
Direct 95 カラムのサニタイゼーション」(カタログ番号 712197-11)をご覧ください。
カラムトップの流路切り替えにより、
トップスクリーン目詰まりのトラブルを解消します。
またSTREAMLINE Directのカラム長は従来品より長くなって
います。最大沈降ベッド高を30から50 cmへと拡張し、同じ
単純な精製作業−全てが1方向送液に
結合容量に対して、より高い流速を選択できるようになりま
プロテアーゼにさらされて分解される時間が短縮されます。
EBA による回収プロセス全体では、全ての送液が同一方向
(上方向)になりました。 STREAMLINE Direct のボトム
から流入し、トップ側から流出するまでの手順2∼6は全て
拡張流動床モードで運転されます(下図参照)
。
また、従来のSTREAMLINEゲル担体は全て(CDM含む)、
新担体とカラムとからなる新型STREAMLINE は全体的に
新設計のSTREAMLINE Directカラムで使用できます。
操作がより簡単なため、ダウンストリームプロセスを効率良く、
した。新ゲル担体STREAMLINE Direct CST Iの比重は従来の
ビーズより大きいため、流速を倍にしても同じベッド拡張性が
保たれます。これにより回収を迅速化し目的タンパク質が
経済的に開始できます。
平衡化
サンプル添加
洗浄
溶出
CIP/再平衡化
稼動中の新型 STREAMLINE −液体の取り扱いがよりスムーズで全段階が上方向
送液によって行われるため、簡単かつ直接的にダウンストリームプロセスを開始
できます。
特に細胞密度と粘性が高い液体サンプルの添加が容易
Downstream 37
14
STREAMLINE Directカラムとゲル担体
プロセス開発用STREAMLINE Direct 24(内径24 mm)カラムとパイロットスケールのSTREAMLINE Direct 95(内径95 mm)
カラムが発売されました。生産用カラムSTREAMLINE Direct 280とSTREAMLINE Direct 600もまもなく発売されます。
詳細については弊社担当者までご連絡ください。
Primary column specifications.
Column
Inner diameter
Tube height
Footprint2
Max working
Working
(mm)
(mm)
Max working Total height1
height (mm)
(mm)
(mm)
pressure (bar)
temperature (℃)
STREAMLINE Direct 24/1.7
24
1700
1595
2 200
348x363
5
+4 to +40
STREAMLINE Direct 95/1.0
95
1000
997
1 550
348x363
1
+4 to +40
STREAMLINE Direct 95/1.7
95
1700
1697
2 250
348x363
1
+4 to +40
1 The height includes outlet tubing on the top of the column.
2 The footprint includes the control unit
Working characteristics and recommended fluid velocities
Column
Sedimented
bed height (cm)
Recommended
max expanded
Fluid velocity range
for STREAMLINE Direct
Fluid velocity range
other STREAMLINE
max1
min
max1
bed height1 (cm)
Adsorbent2(cm/h)
Adsorbents3(cm/h)
STREAMLINE Direct 24/1.7 20
50
0.090
0.226
150
400-800
200-500
STREAMLINE Direct 95/1.0 20
27
1.42
1.91
80
400-800
200-500
STREAMLINE Direct 95/1.7 20
50
1.42
3.54
150
400-800
200-500
min
Sedimented
adsorbent(L)
1 The recommended max bed heights can be exceeded if the bed surface at the top of the expanded bed is visible
2 Mean density 1.8 g/ml
3 Mean density 1.2 to 1.3 g/ml
STREAMLINE Direct CTS I
STREAMLINEのポートフォリオ
STREAMLINE Direct CTS Iの特性
イオン交換体のタイプ
荷電基
マトリックスの構造
粒子の形状
粒子の平均サイズ
平均粒子比重
900 cm/hにおける拡張比(H/H0)
pH安定性
操作時
洗浄時
化学的安定性
物理的安定性
結合容量*
保存
STREAMLINE製品、そのノウハウ、成果は時と共に進化しています。
高イオン強度下での吸着(高耐塩性)
多相機能
マクロポーラス 4% アガロース、ステンレスス
チールのコア基材を含有;
球状, 80∼165 µm
製品のポートフォリオはゲル担体、カラム、システム、サポートから
成 り 立 っ て い ま す 。 新 製 品 STREAMLINE Direct に 加 え 、 従 来 の
STREAMLINEゲル担体にはアフィニティーおよびイオン交換クロマト
135 µm
1.8 g/ml
3.0
グラフィーもそろっています。他のゲル担体は CDM サービスにより
3−13
2−13
システムとサポート
通常使用する水溶性バッファー
−1 M NaOH
−20%エタノール
忌避条件
−有機溶媒
−酸化剤
操作中の微粒子の形成は無視できる程度、
担体にせん断的な負担をかける操作は不可
30 mg BSA/ml 担体
20%エタノール
STREAMLINE システムには GMP 環境下でのプロセスに適した一連の
お求めいただけます。
* 600 cm/hの充填ベッドモード、50 mM酢酸バッファー pH4.5、伝導度28 mS、
ベッド高20 cmにおけるウシ血清アルブミン2 mg/mlのブレークスルーキャパシティー
サイズと仕様とが揃っています。このシステムは、UNICORN制御シス
テムまたはPLC制御システムによる完全自動化運転やグラジエント作成を
特徴としています。
アプリケーションのノウハウ、バリデーションの支援、一連の技術情報
および参考文献が用意されており、お客様の製造スケールへのスケール
アップを円滑にサポートいたします。例えば「IQ/OQサポートパッケージ」
は、STREAMLINEハードウェアを立ち上げ、当局による規制のニーズに
沿った運転を支援します。
STREAMLINE Directに関する詳細情報は以下をご請求ください:
www.bioprocess.amershambiosciences.com
データファイル:STREAMLINE Direct CSTI
データファイル:STREAMLINE24/95
アプリケーションノート:
STREAMLINE Direct 95カラムのサニタイゼーション
アンダーメニュー: Chromatography media→Expanded bed adsorption
18-1177-65
18-1177-63
もしくは Products→Chromatography columns→STREAMLINE columns
71-2197-11
または弊社担当者までお問合せください。
Meeting
report
Downstream 37
15
生物製剤の回収に関する会議 XI
(The Recovery of Biological Products XI)
バンフ(カナダ)
2003年9月14∼19日
素晴らしい風景のカナディアン・ロッキー山脈の麓、アルバータ州
ク質の特性を調査する方法、回収がより容易なタンパク質設計の
バンフが第11回生物製剤の回収(RXI)に関する会議の舞台となり
ための目的指向の開発などをテーマにさまざまな発表が行われま
ました。1週間の開催中に触れたカナダの人々の心に残るもてなしは、
した。Gerardo Zapata(Abgenix)は抗体、抗原、融合タンパク質を
この分野の最先端をゆく会議に心地よい雰囲気を創り出しました。
に対する多目的精製へのアプローチ法について論じ、ジェネリック
RXIにおける発表論文は質が高く、研究テーマは興味深く的を得た
“tool-box”アプローチの利点と優れたデジタルドキュメンテーション
ものでした。最も賞賛すべきは業界が示した寛容な開放性であり、
システムの重要性とを考察しました。この日は多数のワークショッ
これは明らかにベストプラクティスが行き渡ってこその賜物です。
プが並行して行われ充実した1日でした。なかでもRobert van Reis
RXIは学界と産業界とからの寄与のバランスが良く、どこに端を発
(Genentech)とLars Hagel(アマシャム バイオサイエンス)が
するものであれ、優れた科学は刺激的であるということを示しました。
主催したイオン交換体の理論と実践に関するワークショップは多くの
口頭発表のプログラムはいくつかの論題に分かれ、各部門で4、5件の
関心を惹き付けました。
発表と引き続いて質疑応答が行われました。またワークショップでは
水曜日のセッションは「工業的ケーススタディーと新たな回収」
公開討論に続いて短いレビューが行われました。会議開催中、多くの
(Industrial Case Studies and Novel Recovery Methods)をカバー
ポスターが掲示され関心を持つ参加者が常に周囲を取り囲んでいま
しました。論題はタンパク質のre-folding、遠心分離法、モノリス
した。
(monolithic)クロマトグラフィーのマトリクス、ラマ抗体、PEG化と
会議は疎水性相互作用クロマトグラフィー( HIC )に最初から
多岐にわたりました。夕刻のワークショップは産業界と学界の関係
最後まで関心が集まりました。月曜日にはTodd Przybycien(カー
に焦点があてられました。木曜日には通常生産における試行錯誤に
ネギーメロン大学)とErik Fernandez(バージニア大学)が、我々の
関する興味深い考察が行われ、Enbrel(Hassan Madani、Amgen)
、
多くが抱いている疑問−疎水的リガンドによるタンパク質の異常
Thyrogen(Ned Cole、Genzyme)、Remicade(Andy Ramelmeier、
挙動−に関して論じました。会議の最終日(金曜日)には Jon
Centocor)、ForteoとXigris(Morrey Atkinson、Eli Lilly)、Amevive
Coffman(Wyeth BioPharma)が再びHICをテーマに取り上げ、
(Dane Zabriskie、Biogen)などの製品に関する諸問題が発表され
メソッド開発のためにマイクロタイタープレートを使用した、優れ
ました。さらにGreg Blank(Genentech)が終了間際に到着しタン
た研究を発表しました。Jim van Alstine(アマシャム バイオサイエ
パク質生産に関するバリデーションの概略を発表しました。
ンス)は最終発表において従来のHIC担体固有の問題のいくつかに、
金曜日は引き続き、多くのケーススタディーと考察が発表されま
新しい担体の構想がどのように対処できるかを論じました。
した。バイオ医薬品を市場に投入することはたやすい仕事では
月曜日に戻り、Oguz Ersoy(アマシャム バイオサイエンス)は
ありません。Roger Hart(Amgen)は市場での成功(常にこうなる
アフィニティークロマトグラフィーのリガンド設計へのアプローチに
とは限りませんが)を想定して、いかに決定を下すべきかについて
関する最新情報を、Fabフラグメントを標的としたリガンド開発の
論じました。Jeff Plomer(Baxter)はヘモグロビンを実現可能な
結果を交えながら聴衆に報告しました。続いて Pete Gagnon
商品価値のある製品としてラージスケールで得るために払った
(Validated Biosystems)はモノクローナル抗体精製のためのアフィ
英雄的な奮闘を披露しました。製品がついに市場に投入されなかった
ニティークロマトグラフィーのセッションに刺激的なコメントを加え
ために、最終的には無駄になった多くの革新的アプローチもあり
ました。Jörg Thömmes(IDEC Pharmaceuticals)は会議のハイラ
ました。Rhona O'Leary(Genentech)はハーセプチンの製造プロ
イトにおいてProtein A担体による擬似移動相式クロマトグラフィー
セス承認後の変更に関する挑戦と成功を報告し、聴衆を再び活気
(simulated moving bed chromatography with protein A media)に
づかせました。
よってMabの回収を実現したことを明らかにし、多くの注目を集め
RXIは極めて良い印象を残し、我々のほとんどがこの産業界に明るい
ました。このアプローチに関して賛否両論が活発に議論されました。
未来を期待しつつ帰路に就き、そこに立ちはだかる難問に挑戦する
火曜日の「初期回収とプロセス統合」( Primary Recovery and
新たな力を得たのでした。次回会議は2006年春まで待たなくては
Process Integration)のセッションではMaria Kula(ハインリヒ ハ
ならず、その間我々は気持ちを奮い立たせる別の手立てを考えなくて
イネ大学)が拡張吸着流動床のための原料の難易度を予測する
はならないでしょう。プログラム担当の Inger Möllerup ( Novo
方法について説明しました。特にゼータ電位が有用な測定値である
Nordisk)、 Jörg Thömmes ( IDEC Pharmaceuticals)、 Brian
ことがわかりました。
Kelley(Wyeth BioPharma)の企画が期待されます。
「ポストゲノムの時代における回収」( Recovery in the Post-
Genomic Era)が次の話題で、親和性の融合タグ、並行してタンパ
Downstream 37
16
オランダの bioMérieux Boxtel社は、ÄKTApilotシステムを利用したSTREAMLINE拡張吸着流動床カラムによるMAb精製プロセスの自動化に
成功しました。この新たなアプローチは生産時間を短縮し、投資を軽減しました。
STREAMLINEおよびÄKTApilotによる
2ステップ自動MAb精製
オランダbioMérieux Boxtel社
Ruud van Meersverggenn、Bert Timmers両氏へのインタビュー
UNICORNが制御するSTREAMLINE拡張吸着
流動床(EBA)とサニタリー設計
システムが、STREAMLINEカラムを使用できると考えた時、
これは我々にとって迷うことのない選択でした」
ÄKTApilotシステムの優れた性能が、オランダ企業の診断用
モノクローナル抗体の生産時間短縮に役立ちました。先日、
本誌はRuud van Meersvergen 氏とBert Timmers 氏から、
そのプロセスの概要と得られた利点について教えていただき
ました。
「バイオアクターの容積は 15 リットルで、我々は 1 日約 25
プロセスは培養から開始されます。ハイブリドーマ細胞を
に添加します。カラム中のSTREAMLINE rProtein A担体は
1.3リットル、沈降ベッド高は17 cmでした。
バイオリアクター(超音波共鳴装置(acoustic resonance)
第一ステップについて説明していただけますか?
リットル回収します。細胞密度は約1∼2×107です。約8日分の
ハーベストをプールし、ろ過後にSTREAMLINE 100 カラム
を装備)の無血清培地で培養します。連続灌流(continuous
このEBAで平衡化とサンプル添加を約220 cm/hで行い、溶
perfusion)により回収します。培養液は前ろ過、コンディ
ショニングされ、次にSTREAMLINE
rProteinAとSephadex G-25担体を用いた
インライン脱塩との自動二段階処理が
行われます。両カラムは ÄKTApilot
システムに接続されています。最終
産物は0.2 µmフィルターでろ過します。
出は充填ベッドモードで100 cm/hで行いました。カラムの
結合容量は約 1.5 mg/ml で回収率は
80%以上でした。
脱塩カラム( INdEX 200 カラム)の
体積は 11 リットルです。サンプルを
100 cm/hで添加し、溶出は70 cm/hで
行いました。
なぜ御社のプロセスではÄKTApilotと
STREAMLINEを使用されているの
ですか?
両カラムの体積をこのように設定した
「我々のニーズ( MAb の年間生産量
ことはありませんでした。その結果、
ので、Sephadex G-25カラムのサンプル
添加容量はベッド体積の15% を超える
電気伝導度と吸光度(A280)とによって
400 g)に対応するために、培養プロ
示されるピーク間の分離係数は>1.25に
セスをホローファイバーシステムから
なりました。
バイオアクターに変える必要がありま
した。バイオアクターでは発現レベル
ÄKTApilotシステムは自動MAbプロセスにおいて
STREAMLINEへの変更に伴う問題は
STREAMLINE 100カラムとINdEX 200とを運転するよう
が低いため、大量の培養液を取り扱わ
ありましたか?
設定されました。
なければなりません。液量が多いので、
またどのようにその問題を
遠心分離やろ過を選択せず、かわりに
解決されたのですか?
EBAを選びました。時間のかかる遠心分離やろ過をする必要
「克服すべき最も大きな問題は、DNAと細胞残屑によるゲル
がなく、そのための装置に対する大きな投資もしなくてすみ
担体とアダプターネットとの目詰まりでした。インライン
ました。我々の意図する生産スケールに合致したÄKTApilot
細胞トラップと10 µmデッドエンドフィルターによる前ろ過で
Downstream 37
17
V9
V1
V7
Inlet A1
Waste F1
Outlet F2
Inlet A2
Inlet A3
Pump A
1
2
Inlet A4
V2
AS 2
V4
V5
Inlet B2
Inlet B3
Inlet B4
V3
Column
2
6 7 8 9
V8
UV 4 10
4
5
Sample 1
Sample 2
Outlet F4
Column
1
Pump B
Inlet B1
Outlet F3
AS 1 3
Sample
Pump
Sample 3
Sample 4
Waste F8
V6
Waste 2
図1 UNICORNによるSTREMLINE拡張吸着流動床運転の設定を示した流路図
細胞を除去して解決しました。
1 Flow AB
0.0 ml/min
7 pH
2 Press 1
0.00 MPa
8 Cond
7.33
0.331 mS/cm
3 Press 2
0.03 MPa
9 UV 1
621.005 mAU
4 Sample Flow
0.0 ml/min
UV 2
646.289 mAU
5 Press 3
0.00 MPa
UV 3
6 Press 4
0.03 MPa
10 UV 4
2101.42 mAU
A280 mAU
もう一つの問題は、標準のÄKTApilotにはEBAのためのキットや
UNICORNのストラテジーがなかったため、STREAMLINE
プロセス用にÄKTApilotシステムを仕様変更しプログラミング
することでした。インライン脱塩プロセスも組み込むことが
できるようになりました。
われわれは図1の流路図のようにフロー系統を仕様変更しま
した。「サンプルポンプ」を STREAMLINE 100 カラムに
ポンプで注入してアダプターを下げるために用いました。
溶出は充填モードで行うため逆向きの流れが必要でした。
サンプル注入にはシステムポンプのひとつを使用しました。
またアウトレットバルブを分離してサンプルポンプのアウト
全体的に見て、このアプローチの利点は?
「このアプローチにより経済的に大量処理ができるようになり
ました。前ろ過段階終了後の精製プロセス全体が完全自動化
されています。現行のプロセスは最初にSTREAMLINE 25
カラムとÄKTA explorerシステムとを組み合せて開発され
ました。ÄKTApilotとSTREAMLINE 100カラムへのスケール
アップは単純で容易でした。開発に要した期間は、細胞培養と
CIPも含めて約5ヶ月でした。」
レットを作りました。プログラミング上のいくつかの課題も
解決されました。その際、アマシャム バイオサイエンス
このプロセスはすでに数ヶ月間使用されておりbioMerieux
からも支援を受けました。
Boxtel社様には円滑なスケールアップにより得られた利益を
非常に喜んでいただいております。
プロセスを自動化するために第二ステップをどのように
組み込まれたのですか?
「第2のUVモニター(図1中のUV-4)を取りつけて
STREAMLINEカラムからのタンパク質のピークを検出し、
そのピークを直接脱塩カラムに添加しました。これは
UNICORNによるUV信号のwatch機能を利用して行いました。
基本的に特別な問題はなく、現在では全プロセス(アフィニ
」
ティーEBAと脱塩との組合せ)が完全自動化されています。
特別な洗浄プロトコールをご利用ですか?
bioMérieux社の概要
bioMérieux bv(オランダ)は診断用システムおよびキットの研
究、製造、マーケティングを専門とするR&D、製造施設です。
bioMerieux saグループの一員であるbioMérieux bvはISO 9001、
ISO 13485 、 FDA quality systems and regulations 、 IVD
directive 98/79/ECに準拠した品質システムを有しています。
bioMérieux bvのBiomaterial Development & Production group
では、広範囲にわたるバイオ製品(モノクローナル抗体、ポリ
クローナル抗体および抗原)を bioMérieux 独自の製品として
我々の洗浄プロトコールはアマシャム バイオサイエンス
開発、製造し、世界各国の企業に供給しています。委託製造は
推奨の方法にもとづいていますが、エタノールと酢酸は、
bioMérieux bv が 参 入 し て い る 成 長 市 場 の ひ と つ で す 。
bioMérieux bvとバイオ製品委託製造に関する詳細な情報は以下を
特にサルコシル(sarcosyl)と組合せて用いると沈殿を引き
ご覧ください。
起こすので、使用していません。
」
www.biomerieux.com
【日本】www.biomerieux.co.jp
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18
NEW
高い結合容量のNi Sepharose High Performance
Ni Sepharose High Performanceには
25 ml と 100 ml 容量のラボ用包装と、
1 mlと5 mlサイズのHisTrap HPカラム
とがあります。HisTrap HPカラムはシ
リンジ操作のほか、ペリスタルティック
ポンプや ÄKTAdesign などのクロマトグ
ラフィーシステムに接続して使用できます。
HisTrap HP Kit は 3 本の HisTrap HP
1 ml カラムとバッファーとがセットに
なっています。 His-tag タンパク質を
ワンステップ精製で迅速に精製できる
便利なキットです。
Ni Sepharose High Performanceは、His-tagタンパク質の精製用に至適化された新しい担体です。この担体を使用することにより、ラボスケール
から工業スケールまで、高い活性を維持した目的タンパク質を高純度、高収量で精製できます。
担体の平均粒子径は34 µm(Chelating Sepharose Fast Flowは90 µm)で、結合容量(最小40 mg His-tagタンパク質/ml担体)、溶出ピークの
濃縮度、精製効率、精製時間節約、収量の全てが改善されました。さらにニッケルイオンの脱離が微量であるため、タンパク質の活性が保持
され、沈殿形成は極めて少なくなります。またこの新しい担体には還元剤、界面活性剤、変性剤などの添加物を使用できます。
固定化金属アフィニティークロマトグラフィー(IMAC)はHis-tag組換えタンパク質の精製に極めて有効な手段です。IMACは、アミノ酸の
ひとつであるヒスチジンが遷移金属イオンに結合する性質を利用した精製方法です。His-tagは世界的に最も多く利用されているタグです。組換え
タンパク質では 6個のヒスチジン残基が連なった (His)ntagが汎用されていますが、 His-tagは多くの天然タンパク質の表面にも存在します。
His-tagの精製に用いられる金属イオンの中ではニッケル(Ni2+)が最も有効であるとされています。Ni Sepharose High Performanceは、この
有益な精製方法の利用と信頼性を高め、細胞あるいは無細胞系からHis-tag組換えタンパク質をシングルステップ精製する際の第一選択の担体と
なるでしょう。
詳細情報についてはバイオダイレクトライン(03-5331-9336)までお問合せください。
弊社の米国Piscataway施設に新たな応用開発ラボが完成
11 月に弊社の米国 Piscataway の施設内に新しい大規模応用開発
問題解決のためにお客様をこの実験施設に迎えました。
ラボが誕生しました。これは今までの応用開発ラボを増設したもの
新施設のオープンにはProtein Separations社長Peter Ehrenheimに
ですが、さらに大型の装置を設置することが可能になりました。
よるテープカットが行われ、施設の従業員と施工業者のための
バイオ医薬品プロセスの開発という本ラボのコンセプトにもとづき、
レセプションが開かれました。
この新しい2,300平方フィートの実験室には、メンブレンシステム
など、弊社のバイオプロセス技術を稼動するために必要な装置が
全て装備されています。近い将来OligoProcessシステムを運転す
ることも可能になります。このラボは現在ウプサラ(スウェー
デン)に建設中の新バイオプロセスセンターを補完するものになるで
しょう。メンブレンシステムを運転するために5,000 リットル/日
まで能力が拡張された新給水系統が整備されました。2分割される
大容量カラムを扱うための2トン巻き上げ機(1台は固定式、1台は
移動式)により、大型カラムの組み立てと洗浄操作が可能になり
ました。
この実験施設は主にさまざまな操作・設定原理の検証実験のために
使用される予定です。開所から 2、 3週間のうちに、 FAT(工場立
会い検査)、カラム充填のデモンストレーションおよびさまざまな
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会議予告
CAP2005
フェニックス アリゾナ(アメリカ)
2005年5月
CAP2005では粗原料のハーベストからダウンストリーム精製において重要な第一段階までを取り上げます。これまで高い評価を
いただいていたEBA会議の範囲をクロマトグラフィーの第一段階、ろ過および遠心分離などに拡大し、製品回収におけるCapture
段階で有用となる可能性を秘めた技術を全て網羅することです。
ご自身の手帳の2005年5月にCAP2005のご予定を入れたら、以下のウェブサイトをチェックしてください: www.capconferences.com
より迅速でスケールアップ可能な
ウイルスベクターの分離プロセス
プレス
リリース
アデノウイルス精製に関するQ Sepharose XLの特許技術をGencellから導入
Piscataway、NJ−2004年2月−アマシャム バイオサイエンスは、ウイルス精製用クロマトグラフィー担体を商業的製造に使える形で改めて
発売しました。このゲル担体は「Q Sepharose XL virus licensed」と呼ばれ、遺伝子治療およびワクチンに応用されるアデノウイルスをはじめ
とするウイルスを商業的に製造するために、ライセンス使用料つきで購入できるようになったものです。この製品によりウイルス製剤の精製が
従来の技術と比較して大幅に迅速化されるうえ、臨床試験用バッチ生産のためのスケールアップも容易になります。
アマシャム バイオサイエンスがフランスのバイオ製薬企業Gencell SASが持つ「Q Sepharose XLを使用したアデノウイルスをはじめとする
ウイルス精製の特許」に対するライセンスを取得しました。「Q Sepharose XL virus licensed」をアマシャム バイオサイエンスから購入した
お客様は自動的に商業製造スケールのウイルス精製を行う許諾を得ることになります。
精製にあたり「Q Sepharose XL virus licensed」を、アマシャム バイオサイエンス製ÄKTApilotやBioProcessシステムなどのクロマトグラ
フィーシステムやクロスフローメンブレンシステムと併せて使用できます。
「ウイルス由来の遺伝子治療およびワクチン製品は現在、後期臨床試験に入っており、ウイルスベクター、特にアデノウイルスを精製する
より迅速で簡単な方法に対するニーズは高まりつつあります」とGencellのプロセス開発のトップ、Francis Blanche博士は語っています。
「Q Sepharose XLは、われわれが試験した他のゲル担体と比較して、アデノウイルス精製に卓越した性能を発揮します」
「ウイルス精製のためのクロマトグラフィー分離には、わたくしどものお客様にとって遠心分離法とは異なる、いくつかの利点があります」
と語るのはアマシャム バイオサイエンスのProtein Separationsマーケティング担当副社長Guenter Jagschies氏です。「Q Sepharose XLを
使用するクロマトグラフィー精製は2、3時間で済むのに対して遠心分離には24時間かかります。さらにQ Sepharose XLのスケーラビリティーに
より、ウイルス由来製剤を商業スケール生産へと移行するのが簡単になります」
アベンティス・ファーマSAの全額出資バイオ製薬子会社Gencell SASの所在地はパリ(フランス)です。Gencellの主要製品、NV1FGFは末梢動脈疾患治療用として
アベンティスと共同で第二相臨床試験中です。
Downstream 37
20
現在の医学的アプローチにおいて、ウイルスベクターと
ウイルスワクチンとは重要な役割を果たします。
アデノウイルスやアデノ随伴ウイルス、レトロウイルスなどのウイルス
ベクターは遺伝子治療において遺伝子物質を標的細胞に運搬するために
開発されたキャリアです。
弱毒化不活化した狂犬病ウイルス、インフルエンザウイルス、
肝炎ウイルスなどのウイルスワクチンは重篤なウイルス感染と
その流行を食い止める強力なツールです。
インフルエンザウイルスの表面(イメージ)
赤いスパイクは血球凝集素(Haemagglutinin)でほぼ等間隔に表面全体を覆っています。
表面に見える黄色い箱状のものはノイラミニダーゼです。4個ずつの集合体がノイラミ
ニダーゼ テトラマーの1個分です。このノイラミニダーゼ テトラマーはウイルス上に
均等に分布しているのではなくクラスターを形成しています。スパイクの間から見える
緑色の表面はエンベロープで、出芽時の宿主細胞に由来します。
Copyrighat Russel Kightley Media www.rkm.com.au
ヒトインフルエンザウイルスワクチンの精製
精製の標準化戦略
米国食品医薬品局( FDA )と欧州医薬品審査庁( EMEA )
インフルエンザウイルスワクチンの精製戦略
とによる副作用低減のための安全性要件は厳しくなり、ウイ
ルスベクターとワクチンの製造および
精製プロセスの改善が強く求められて
Cell culture supernatant with human influenza virus
哺乳類細胞培養システムへと切り替わり
Ultrafiltration
MidGee™ cross flow filter cartridge, 750 NMWC
法から、限外ろ過および液体クロマト
糖類、 DNA 、 RNA など他の生体高
分子と比較してはるかに大きな物質
です。この特徴はウイルスを培養液
つつあります。精製プロセスでは、
ショ糖密度勾配遠心法など従来の精製
他の全てのウイルスと同様、タンパ
ク質、ペプチド、糖タンパク質、
います。例えばインフルエンザウイル
スのワクチン製造は有精卵培養から
ヒトインフルエンザウイルス粒子は
Group Separation
Sepharose™ 6 Fast Flow
から分離することに利用できます。
基本的に分子をサイズによって分離
グラフィーへの移行が推し進められ
する方法は限外ろ過のように膜分離
おります。ここではヒトインフルエンザ
技術によるものとグループ分離モード
ワクチンを例に採り、ろ過とクロマト
"Negative" AEX Chromatography
Q Sepharose™ 6 Fast Flow
二種類があります。インフルエンザ
グラフィーとを用いたウイルスおよび
ウイルスワクチンの場合は両技術を
ウイルスワクチンの精製に対する標準
化戦略についてご説明します。
でのゲルろ過クロマトグラフィーの
Ultra-/Diafiltration
MidGee™ cross flow filter cartridge, 750 NMWC
Purified human influenza virus
組合せて完全なダウンストリーム
プロセスが開発されてきました。
Downstream 37
Sepharose 6 Fast Flow
UV1_280nm
UV2_260nm
Cond
UV1_280nm
UV2_260nm
mS/cm
mAU
mAU
21
Q Sepharose 6 Fast Flow
Hemagglutinin
activity
Hemagglutinin
activity
time
time
図1. Sepharose 6 Fast Flowによるグループ分離クロマトグラフィー
図2. グループ分画によりボイド溶出画分をプールしたものを、
Q Sepharose Fast Flowを用いた陰イオン交換クロマトグラフィー
によりさらに精製します。
サンプル調製
定置洗浄
Vero細胞培養液を遠心分離し、その上清を2回のデプスフィ
運転終了時に毎回、両カラムを水酸化ナトリウム(NaOH)と
ルターろ過によってさらに清澄化しました。この前処理に
塩化ナトリウム( NaCl )とにより洗浄しました。強固に
より限外ろ過とクロマトグラフィーとによるヒトインフル
結合した宿主細胞の核酸はこの段階でQ Sepharose 6 Fast
エンザウイルスの精製準備が整いました。
Flow から除去されました。ホローファイバーメンブレン
カートリッジは0.5 M NaOHで洗浄しました。
精製プロセス
迅速かつスケーラブル
前 処 理 し た 上 清 は 公 称 分 子 量 カ ッ ト オ フ( N M W C )が
750 kDa の MidGee ホローファイバー限外ろ過メンブレン
カートリッジを用いて予備精製および濃縮を行いました。
インフルエンザウイルスを含有したサンプルを次にSepharose
6 Fast Flowを用いてゲルろ過によりグループ分画精製した
結果、インフルエンザウイルスは排除限界容量中に溶出しま
した(図1)。宿主細胞由来の低分子のDNAやタンパク質は
ウイルス粒子より遅れて溶出しました。
この精製は標準的なプロセス用クロマトグラフィー装置で
行い、1日で完了します。この方法はスケーラビリティーが
あり、0.5 M NaOHおよび2 M NaClによる定置洗浄処理が
できます。
考察
最終精製はQ Sepharose Fast Flowの「Negative」モードに
メンブレンとクロマトグラフィー分離との組合せはウイルス
よる陰イオン交換クロマトグラフィーで行いました:ヒトイ
ワクチンの製造に極めて適しています。ホローファイバーク
ンフルエンザウイルスは素通り分画中に確認され、 DNA
ロスフローメンブレンのオープンフローが、ウイルス粒子と
分子や負電荷を帯びた宿主細胞の分子がカラムに結合しました
剪断力に敏感なタンパク質を穏やかな条件で処理します。
(図 2 )。ヒトインフルエンザウイルスは、さらに MidGee
さらにヒトインフルエンザウイルスはクロマトグラフィー
ホローファイバーメンブレンカートリッジNMWC 750 kDaを
カラム材質に結合しません。以上のことからこのダウンスト
用いた2番目の限外ろ過/透析ろ過により、最終濃縮および
リームプロセスは感受性の高い生体高分子ウイルスの精製に
製剤化されました。このプロセスを採用することにより医薬
極めて適したものといえます。さらにこのダウンストリーム
品としての要求を満たすインフルエンザウイルス原薬を得る
プロセスはおそらく全てのヒトインフルエンザウイルス株に
ことができました。
有効です。これらの点で、この精製プロセスはヒトインフル
エンザウイルスの精製に関して共通に用いることのできる
ジェネリックプロセスであるということができます。
Human influenza virus quality
- Host cell proteins
- Host cell nucleic acids
- Infectivity
n.d.*1 / dose
< 10 ng / dose*2
Same as Sucrose-gradient purified
*1 n.d. = not detectable
*2 dose = 45 µg HA antigen (antigen quantified by immunoassay)
詳細な文献
A.L. Van Wezel et al., Large scale concentration and
purification of virus suspension from microcarrier culture for
the preparation of inactivated virus vaccines, 2nd General
Meeting of ESACT, Paris 1978 42, 65-69 (1978)
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Fast Trak−迅速な市
Fast Trak Servicesは、お客様の製品を可能な限り迅速かつスムーズに
アップ、カラム充填、基本的クロマトグラフィーの実地トレーニング
トレーニング
Fast Trak Education サービスを通じて、弊社はダウンストリームプロ
セスに関して研究者、開発および製造スタッフ、マネジメントの一連の教
育コースをご用意しています。特定の職務を命じられたスタッフの能力と
熟練度を向上させることは、優れた投資であるばかりではなく規制要件を
満たす支援となります。
コースをご提供いたします。クロマトグラフィー理論に関するコースも
あります。
コースが開講されるのはドイツ Freiburgまたは米国 Piscatawayにある
弊社の現地Fast Trakセンターですが、お客様先に出向いてのコースを
企画、開講することも可能です。
Fast Trakはパイロットと製造の両スケールにおける至適化およびスケール
コース名
Freiburgでの開講日程
Piscatawayでの開講日程
コースコード
コード番号
クロマトグラフィー手法
DEV1
44-8000-01
5月25∼27日
9月7∼9日
11月2∼4日
EBA(拡張吸着流動床)
EBA1
44-8000-23
5月11∼14日
10月5∼8日
大量スケールカラムパッキング
COL1
44-8000-06
11月9∼11日
オリゴヌクレオチドの合成と精製
SYN1
44-8000-13
10月18∼21日
プロセス開発
DEV2
44-8000-02
6月14∼18日
9月20∼24日
11月29日∼12月3日
5月24∼28日
8月30日∼9月3日
スケールアップと技術移転
DEV4
44-8000-14
9月28∼30日
11月9日∼11日
UNICORN−−−ユーザー向け
SYS1
44-8000-18
11月15∼16日
UNICORN−−−開発者向け
SYS2
44-8000-19
3月31日∼4月2日
11月17∼19日
6月15∼17日
8月17∼19日
10月12∼14日
ー
7月13∼15日
11月16∼18日
ー
ー
9月21∼23日
Downstream 37
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場への導入をサポート
市場へと導入できるよう専門家による助言と支援をご提供いたします。
BioProcessガイド−知識ツール
Fast Trak Process Developmentサービスを通じて、アマシャム バイオサイエンスはお客様に特定の
問題に対応する専門家のアドバイスや実験をご提供し、お客様のプロセスを至適化するお手伝いができ
ます。市場投入への過程にある落とし穴や遅れは、過去の経験とアドバイスが身近にあれば回避する
ことができます。こうした知識とノウハウの全てを社内に持ち、またチェックリストとして機能するひと
つの情報源を持つ企業はほとんどないでしょう。これらのニーズに応えるため一連の一般的知識と経験が
誰でもインターネットから入手できるように、Fast TrakはL&K Biosciences社とともにBioProcessガイドを
開発しました。これは薬剤開発に関する概要とともにタンパク質由来の薬剤開発への構造的アプローチ
方法を提供する知識ツールです。このように、BioProcessガイドは意思決定や社内ガイドラインの基盤
として機能します。
定期的に更新されるBioProcessガイドは、
現在以下のセクションから構成されています。
薬剤開発戦略
タンパク質の安定性
プロセス設計−アップストリーム
プロセス設計−ダウンストリーム
品質管理
品質保証
文書化
アウトソーシング
各分類の文書は当該テーマの詳細な記述ばかりではなく、関連ウェブサイト、日米EU医薬品規制ハーモ
ナイゼーション国際会議(ICH)などの薬事規制関連ウェブサイトへのリンク、文書化プログラムへの
提案、略語一覧、辞書、よく審査された論文および有益な書籍などの参考文献が盛り込まれています。
PubMedへの直接リンクにより簡単に論文要旨にアクセスでき、場合によっては全文が無料でダウン
ロードできます。
ウェブを基本にすえたコンセプトには、インターネットから関連情報を直接入手できるという利点があり、
このデータベースはバイオ産業における情報検索にとってのポータルサイトとなっています。
詳細な情報はwww.bioprocessguide.comをご覧ください。デモンストレーションもご覧いただけます。
Fast Trakサービスの詳細に関しては弊社プロテインセパレーション部担当者にご連絡いただくか、
www.bioprocess.amershambiosciences.comをご覧ください。
実績あるタンパク質精製
40年にわたる最前線での経験
スピード、単純性、信頼性、コスト効率は研究の進歩、開発からバイオ
医薬品開発へのスムーズな移行に不可欠であることをわれわれは知って
います。弊社は実績あるタンパク質精製ソリューションをほぼ半世紀に
わたって提供してきました。その間、科学者とエンジニアの最新の問題に
対する取り組みを支援する実績を積んできました。現在、FDAの承認を
受けたバイオ医薬品生産全体の90%と、世界各国の実験室で研究されて
いるタンパク質精製全体の70%に、弊社のソリューションが利用されて
います。タンパク質精製プロセスを至適化するお手伝いは、アマシャム
バイオサイエンスにお任せください。
www.bioprocess.amershambiosciences.com
本 社 〒169-0073
東京都新宿区百人町 3-25 -1 サンケンビルヂング
お問合せ(プロテインセパレーション部)
営業:TEL : 03-5331-9353 FAX : 03-5331-9325
テクニカル:TEL : 03-5331-9316 FAX : 03-5331-9372
ISO 9001:2000認証取得
掲載されている内容は、予告なく変更される場合がありますのであらかじめご了承ください。
掲載されている社名や製品名は、各社の商標または登録商標です。
この印刷物は、再生紙を使用し大豆インキにて印刷しています。
04.9.18
(SZ)