Vol.4 WINTER

ORIENTAL HOTEL
JOURNAL
Chef’s Recipe
4
Vol.
WINTER
シェフのレシピ
特別な日に、
特製のケーキ
クリスマスやお誕生日、大切な記念日。
そんな特別な日には、特製のケーキを作られては
いかがでしょう。ご家庭でも美味しくできる、
シェフのレシピをご紹介します。
材料
直径15cm型 1台分
スポンジ生地
イチゴシロップ
卵…85g / 卵黄…10g / グラニュー糖…63g
バター…13g / ハチミツ…9g / 牛乳…13g
薄力粉…55g / コーンスターチ…9g
▶こちらは前の日から仕込んでおかれることをおすすめします。
※作り方4を参照
イチゴ…75g / グラニュー糖…30g / レモン汁…少々
ホイップクリーム
サンド用フルーツ
北海道生クリーム35%…150g / グラニュー糖…11g
イチゴ 、バナナ等お好みで
1
スポンジ生地
①全卵、卵黄にグラニュー糖を
加え、湯せんで人肌に温めます。
5
ホイップクリーム
生クリームにグラニュー糖を
加え、氷せんに当てながら
固くなるまで泡立ててください。
※最後のコーティングに
使用する為に、柔らかい状態
の物を3分の1程残しておきます。
Sweets Time
2
6
①スポンジ生地を1cm厚に
スライスします。
7
②イチゴシロップをハケなどで
スポンジ生地にまんべんなく
染み込ませます。
②①を泡だて器でふんわりと
なるまで泡立てます。
③牛乳、バター、ハチミツを
温めた物と、②の1部を
混ぜ合わせておきます。
④予めふるっておいた粉類を
②に混ぜ合わせ、最後に③を
加え混ぜます。
3
組み立て
③イチゴ・バナナ等をスライスし、
ホイップクリームと一緒に
サンドします。
⑤170度のオーブンで、
約40分間焼き上げます。
4
イチゴシロップ
①カットしたイチゴ、グラニュー糖、
レモン汁を混ぜ半日∼1晩
なじませておきます。
④残ったホイップクリームを
ふんわりとした状態に整えて
全体をコーティングします。
8
⑤お好みのフルーツや飾りで
デコレーションして、完成です!
※写真はイチゴ・ピスタチオ・
ホワイトチョコレート・メレンゲ
ブルーベリー・アラザンを
デコレーションしています。
②①を加熱沸騰させます。
味、香り、色を抽出し、裏ごして
冷ましておいてください。
※余った果肉はジャムなどに
ご利用いただけます。
Short Cake
ショートケーキ
、
の壁画には
古代エジプト
。
ハチミツです
もの、それは
い
甘
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最
界
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お菓子が登場
する人々の様
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く古代エジプ
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その後、同じ
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て
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れ
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数え
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年。世界中で
てご紹介しま
そこから数千
の歴史につい
達
子
菓
お
な
ん
ここでは、そ
世
英語で「ショート(short)」は「砕けやすい」
「もろい」
という意味でも用いられます。本来のショートケーキ
は、サクッとしたビスケットのような物であったこと
から、こう呼ばれるようになりました。
一方、日本で販売されているショートケーキは、海外
でそう呼ばれるものとは異なります。
大正11年(1922年)、不二家の創設者 藤井林右衛門氏
によって初めて販売された際、スポンジを使って日本
人向けに改良した為、日本ではこのケーキがショート
ケーキと呼ばれるようになりました。
Apple Pie
Eclair
アップルパイ
エクレア
エクレアは、フランス語のエクレールを語源としてま
す。エクレールとは稲妻・雷という意味で、その由来
は諸説あり、焼き上がるとふくれて表面に稲妻形の裂
け目ができるから。チョコレートの光沢が雷のようだ
から。チョコレートが溶ける前に稲妻の様に素早く食
べるべしというところから、等…
19世紀初頭にフランスで生まれたという事以外、起源
について詳しいことは分かっていないようですが、コ
ック帽の生みの親の料理人、アントナン・カレームが
作り出したと言われています。
アップルパイはアメリカのデザートのイメージです
が、もともとは中世時代のイギリスやオランダでポ
ピュラーなデザートでした。
イギリスからアメリカにやってきた清教徒がりんご
の苗を植え、収穫したりんごでパイを作ったことか
らアメリカに広まり、以来、
「アップルパイのように
アメリカ的だ!
('As American as apple pie!')」という
慣用句があるほど、アメリカの代表的なデザートに
なりました。アメリカ人の主婦の理想像は、完璧な
アップルパイが焼ける女性だそうです。
Waffle
ワッフル
ワッフルは、パンケーキと同様の生地を凹凸のついた
焼き型に挟んで焼いたものです。その語源は、オラン
ダ語では「蜂の巣」また、英語では「無駄話」という意
味があるそうです。格子柄がまさに蜂の巣のようで、
おしゃべりをしながらのティータイムに最適のワッ
フル。ぴったりのネーミングですね。
Roll Cake
ティラミスとは、イタリア語で“Tirami su (私をひ
っぱりあげて)”つまり、食べたら元気になるデザ
ートという意味です。
1960年代、北イタリアはヴェネツィアで、ホーム
レスの方がその年のクリスマスを楽しむために、
処分されるケーキ生地と生クリームを利用し、仕
上げにチョコレートの粉をかけてクリスマスケー
キを作りました。
それを偶然居合わせたとあるレストランのシェフ
が味見したところ大変美味しく、それをケーキと
して商品化した物が始まりと言われています。
日本でも80年代に大ブームになり、以降その人気
は衰えることはありません。
Mont Blanc
Financier
モンブラン
フィナンシェ
フランス語でモン (Mont) は「山」、ブラン (Blanc)
は「白」を意味し、つまりモンブランとは、
「白い
山」という意味の名前です。
このケーキはイタリア・ピエモンテ州の家庭菓子
を原型とする説が有力で、1907年創業のパリの老
舗カフェ「アンジェリーナ」の料理人が、とある
山をイメージして考案したとされています。
日本においては東京・自由が丘の「モンブラン」
初代店主・迫田千万億氏が、1933年にフランスの
シャモニーを旅した際に知り、作る許可を取られ
たそうです。
「ガトー(gateau)」はフランス語で焼いた洋生菓子
全体を指します。一般的にケーキ全体がチョコレ
ート色をしているものは全てガトーショコラとよ
ばれます。
古くから飲料にのみ利用されていたカカオですが、
最初のガトーショコラが現れたのは、18世紀の事。
1719年、料理研究で知られる貴族のコンラッド・
ハッガーが書き残した料理手帳に、レシピが記録
されていました。そこから、世界各地で様々な種
類のチョコレートケーキが生み出されるようにな
ります。
カヌレ
カヌレとは、フランス語で「溝のついた」という
意味のフランスのボルドー地方の伝統的なお菓子
です。16世紀初めより、女子修道院で作られてい
ました。
外はかりっと香ばしい蜜蝋で覆われており、中は
もっちりとしたカスタード風味の生地が詰まって
いて、プリンのような味わいです。
当時、ボルドー地方ではワインの澱を取り除く為
に鶏卵の卵白を使用しており、その為大量に余っ
た卵黄の利用法に考えだされたのがカヌレであっ
たと言われています。
Tiramisu
薄い長方形に焼いたスポンジケーキに、
ジャ
ムやクリーム類、果物などをのせ、渦巻き状
に巻いたロールケーキ。このロールケーキが
日本人のおやつとして定着したのは、昭和30年代
のこと。製パン会社が「スイスロール」の名でロ
ールケーキを発売し、大変な人気を集め、全国的
に広がりました。最近では2001年に大ブームとな
り翌年には専門店が登場 。 今や日本全国各地で
いろいろなロールケーキが楽しまれ、ロールケー
キでまちおこし(北九州市小倉)
というところまで
出現。とどまることなく今もなおロールケーキの
世界は広がりを見せています。
ガトー・オ・ショコラ
Canele
ティラミス
ロールケーキ
Gâteau au
Chocolat
8.
フィナンシェはフランス語で「金融家」
「金持ち」
という意味。パリの菓子職人が、近くにあった証
券取引所に通う忙しい金融家のために、
“ 背広を
汚さず、大急ぎで食べられるような”お菓子を考
えたことから、この名前がつけられたそうです。
形は金の延べ棒をイメージして作られています。
Madeleine
Cheese Cake
チーズケーキ
チーズケーキは温製のベイクトと湯煎焼きのスフレ、
冷製のレアに大別されます。
その起源はなんと古代ギリシャまでさかのぼります。
現在のチーズケーキとは味も見た目も異なりますが、
紀元前776年の「第1回古代オリンピック」の期間中に、
アスリートたちに振る舞われていたものが、その始ま
りと言われています。
マドレーヌ
Macaron
マカロン
フランスのお菓子の
イメージが強いマカロン
ですが、もともとはヴェ ネチアの「マカロ
ーネ」というお菓子が原型で、パスタの一部も同じよ
うに呼ばれていたそうです。17世紀になると、お菓子
の方は「マカロン」パスタは「マカロニ」と呼ばれるよ
うになります。フランスへは、16世紀にイタリア貴族
のカトリーヌ・ドメディシスが 、アンリ2世に興し入れ
をしたときに、一流の菓子職人と共にフランスへ渡っ
たことから伝わったとされています。
Cookie
クッキー
クッキーは「小さなお菓子」という意味のオランダ語
「クーク」がその語源。
ケーキを焼くときに、オーブンの火加減を見るため、
種をほんの少しだけ入れて作っていたのが始まりだ、
と言われています。
また、よく似たお菓子としてビスケットがありますが、
「2度焼く」という意味のラテン語「Bis Coctus(ビス・
コクトゥス)」が語源です。 本質的には、クッキーと
ビスケットに大きな違いは無く、同じ材料で焼き上げ
たとしても、習慣的にアメリカではクッキー、イギリス
ではビスケットという名で呼ぱれています。
Cream Puff
シュークリーム
シュークリームとは和製語で、元々はフランス語の
「シュー・ア・ラ・クレーム」の「ア」と「ラ」が省略
され、クレームを英語読みしてシュークリームとな
りました。シューがキャベツで、
「シュー・ア・ラ・
クレーム」は、クリーム入りのキャベツという意味。
皮の形がキャベツに似ていることから名づけられて
います。
ちなみに、英語圏の方に「シュークリーム」と言うと、
「靴墨」になってしまいます。
18世紀中頃、フランス西部のロレーヌ地方を治め
ていた元ポーランド王のスタニスラス・レクチン
スキー公が、ロレーヌ地方のコメルシーという町
で、野外パーティーを催しました。
しかし、菓子担当の職人が料理長と喧嘩をして帰
ってしまい、困った料理長は、ちょうど手伝いに
来ていたメイドがおいしいお菓子を作れるという
評判を聞き、さっそく作らせてみました。
メイドが作った黄金色の焼き菓子は大変好評で、
これを大変気に入ったレクチンスキー公が、メイ
ドの名前をとって「マドレーヌ」と名付けたのが
由来とされています。