(No.7012) 発行日:2008.7.7 Nutrients for preventive medicine 医師向け無料 ニュースレター 株式会社ヘルシーパス 情 報 提 供 静岡県静岡市葵区栄町 2-10 1192 ビル3F TEL:054-255-1200 FAX:054-255-1188 http://www.healthy-pass.co.jp キーワード サプリメント , ビタミン・ミネラル , 医薬品との相互作用 , 安全性 医師の選ぶサプリメントの条件 ① 医師が患者様の為に選ぶサプリメントに求められる条件 をまとめました。今回は 2 回シリーズの第1回目です。 基礎的な栄養素をもれなく配合しているか? 患者様の中には、マスコミの健康情報や広告、知人の体 験談などをより所に流行のサプリメントや、ローヤルゼ リーなど伝統の健康食品を利用している方も多いと思い ます。しかし、それらの成分には、有効性も安全性もエ ビデンスが十分でないものも少なくありません。サプリ メントとして最初に補うべき栄養素は、多くの方が不足 しており、医学的にも証拠が確立されている「基礎的な ビタミンミネラル」です。その他の抗酸化物質や特別な 成分は、基礎的な栄養素を補ったあと、必要に応じて摂 取すべきものです。 アメリカドクターユースレベルの配合量か? 基礎的な栄養素が補給できるマルチビタミンミネラルで も、メーカーによって栄養素の配合量は全く異なります。 現代では欠乏症で悩まれている方はほとんどいませんか ら、欠乏症対策を目的とした日本の摂取基準ではあまり 役に立ちません。生活習慣病を予防したり、不定愁訴に お悩みの患者様には、アメリカでドクターが使用してい るレベルで設計された配合がよいでしょう。 医薬品との相互作用に配慮しているか? 医師が安心して勧めるためには、医薬品との相互作用や 副作用、アレルギーについても配慮が不可欠です。 「セン トジョーンズワート」は、薬と一緒に摂ることで薬の効 果を下げてしまうことが知られていますし、カルシウム やビタミン C、ビタミン K にも、併用に注意が必要な医薬 品もあります。マルチビタミンミネラルの中には、カル シウム、ビタミン C を含むものが多いですが、必要に応 じて外すことのできるような工夫がされているものを選 ぶと良いでしょう。また、過剰症への配慮が十分検討さ れている必要もあります。 安全性と品質は保証されているか? 医薬品の製造は GMP で厳格に管理されています。医師が 安全性の面でも安心できるためには、サプリメントも同 様のレベルで管理できる製造工場で作られていることが 重要です。さらに、問題時の迅速な対応のためにも、日 本国内で製造されていると安心です。 また、品質を評価する上で、パッケージの表示がしっか りとしていることも大切な要素です。日本の法律では、 アレルギー表示は義務付けられていますが、栄養素の配 合量の表示は義務付けられていません。しかし、原材料 名や配合量の適切な表示は、サプリメントの品質を見る 上で、また、医薬品との相互作用を判断する上でもとて も重要です。 単位 日本の栄養素等 表示基準値 米国製の マルチビタミンの 例 ビタミン E ㎎ 8 134 継続して飲むことができるか? ビタミン C ㎎ 80 200 ビタミン B1 ㎎ 1 50 ビタミン B2 ㎎ 1.1 50 ビタミン B6 ㎎ 1 50 ビタミン B12 μg 2 100 葉酸 μg 200 400 パントテン酸 ㎎ 5.5 50 サプリメントは医薬品とは目的が違い、症状が改善され たら飲むことをやめるものではありません。基本的には 食事での不足分を補うもので、多くの場合、継続して飲 み続けるものです。そのため「無理なく継続できること」 も大切な要素になってきます。サプリメント先進国アメ リカのサプリメントは高性能のものも多いですが、日本 人の口には大きくて飲み難い場合もあります。 また、価格と性能があまりにバランスが悪い高額商品も 継続利用を考えるとお勧めできません。 ビオチン μg 45 300 セレン μg 23 100 亜鉛 ㎎ 7 15 栄 養 素 次回は、医師が選ぶサプリメントの条件 ② 「天然成分」「加工法」「添加物」「エビデンス」です。
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