芸術史 Ⅱ シラバス コース別 専門科目 1 教職科目 2 全コース共通 選択科目 3 教養科目 4 専攻科科目 5 今井 三十郎 担当教員 授業形態 配当年次 期 間 対象コース 科目分類 単 位 科目コード 講 義 1・2 通 年 全 教 養 4 7700 1 主題・到達目標 授業計画 この授業では、西洋美術の作品を、作者の考えや 時代背景などを踏まえながら鑑賞し、時代と共に作 品様式が変化してきた様を捉えてゆく。ところで、 美術作品を時代背景と関連付けて鑑賞する理由は何 だろうか。作品を純粋に感受し、個人的に感想を持 つのでは不十分だろうか。確かに、芸術作品との出 合いは個人的である。優れた作品は、感情を自然に 喚起する。我々はこの時、作品を通して作者に何か 自分と共通するものを感じ、一人のファンとして共 感するのである。だが、その作品が多くの人々を惹 き付けるのなら、共感は単に作者に向けられたので はないかもしれない。人々を惹き付ける普遍的な何 かが、作品の背後に潜んでいるとは考えられないだ ろうか。 この事を、芸術家はどのように考えるのだろうか。 抽象絵画を生み出した画家カンディンスキーは、次 のように述べた。「どの時代にも芸術の自由はある 範囲に限られている。最も創造的な天才でも、その 自由の限界を踏み越える事は出来ないだろう。」こ の言葉は、芸術作品が作者を超えた背景の下に生ま れる事を示唆している。芸術家はこの背景を強く意 識し、自分の時代と人々の心の様を象徴的に作品に 表わす。我々はこの背景を認識する事で、作品を深 く理解し、芸術の普遍的意味に気付く事が出来るの ではないだろうか。 2 授業概要 西洋美術の歴史的作品を映像で鑑賞し、作品と作 者、時代背景について概説する。 3 成績評価の方法及び基準 学年末レポート試験(評価の40%) 授業内小テスト(評価の40%) 授業への参加姿勢(評価の20%) 5 授業で使用するテキスト・参考文献 テキスト:項目ごとにプリントを配布。 参考文献:カラー版「西洋美術史」 監修=高階秀爾 美術出版社 6 前提科目 特になし 7 西洋美術の古典となった古代美術、西洋らしい造形 を徐々に確立していった中世美術を中心に概説する。 1 ガイダンス 2 美術の始まり 3 古代文明の美術 1 (エジプト) 4 古代文明の美術 2 (メソポタミア) 5 古代文明の美術 3 (エーゲ) 6 古代ギリシア 1 (絵画) 7 古代ギリシア 2 (神殿建築) 8 古代ギリシア 3 (彫刻) 9 古代ギリシア 4 (彫刻) 10 古代ローマ 11 初期キリスト教 12 ビザンティン 13 西方初期中世とロマネスク 14 ゴシック 1 (聖堂建築) 15 ゴシック 2 (彫刻と絵画) [後期] 授業時間外の学習(予習・復習について) 参考図書や画集、インターネットなどを利用し、 出来るだけ鑑賞経験を増やす。もちろん、美術館な どで実物を鑑賞するのが最良である。実物に触れる 事で、優れた鑑賞眼が養われる。鑑賞眼が養われて くると、複製による鑑賞からも、より多くを感じ取 る事が出来るようになるだろう。また、年度末にレ ポート試験を実施するが、これは各自の鑑賞経験に 基づいてまとめてもらう。レポートの準備としても、 日頃から鑑賞経験を積む努力をしてもらいたい。 4 [前期] 履修の条件・クラス分けの方法(履修者への要望等) 美術に関心を持っていること。 450 ルネサンスから近代に至る、西洋美術のダイナミッ クな展開を辿る。また、最後に20世紀美術を取りあげ、 近代美術の問題点や今後の展望について考察する。 1 ルネサンス 1 (イタリア初期ルネサンス) 2 ルネサンス 2 (イタリア初期ルネサンス) 3 ルネサンス 3 (イタリア盛期ルネサンス) 4 ルネサンス 4 (イタリア盛期ルネサンス) 5 ルネサンス 5 (末期ゴシックと北方ルネサンス) 6 バロック 1 (イタリア・フランドル・スペイン) 7 バロック 2 (オランダ・フランス) 8 ロココ 9 新古典主義とロマン主義 10 写実主義と印象主義 11 後期印象主義 12 20世紀前半の美術 1 (フォーヴィスムとキュビスム) 13 20世紀前半の美術 2 (抽象) 14 20世紀前半の美術 3 (ダダとシュルレアリスム) 15 20世紀後半の美術とまとめ
© Copyright 2024 Paperzz