CBourgogne Joseph Burrier Chateau de Beauregard Fuisse ジョセフ・ブーリエ/シャトー・ド・ボールガール プイィ・フュイッセの探究者 モザイク様に複雑なプイィ・フュイッセのテロワール マコネのワインはシン プルで退屈なワインだ と言う人がいる。確か に平坦で焦点の定ま らないワインに出会う ことも多い。しかし一 度プイィ・フュイッセの 畑 を 見れば 、こ の 土 地の可能性にすぐ気が付くはずだ。不規則に入り組んで小さな丘状に なった畑が連なり、土壌はアルカリ性が強く粘土の下には石灰岩が豊 富に含まれている。この変化に富んだテロワールを誠実に表現しようと した時、マコン・ヴィラージュとは違う世界が広がる。ブーリエ家は5世 代に渡りブル ゴーニュ南部 (マコネ・ボジ ョレ地区)にお いて、ぶどう 畑を所有し、 ワイン造りを 営んできた歴 史ある家系。 15世紀よりこ の地方にその 名を残し“Les Burrier” ( レ・ ブーリエ)と呼ばれるフュイッセ村から 7km の村に位置する。マコネ・ボ ジョレー地区において広大かつ良質の畑を所有することで知られ、そ の中にはマコネ地区最高峰のひとつと名高いプイィ・フュイッセ・レ・メネ トリエールやラ・マレショード、ボジョレー地区のグラン・クリュとも言える 丘の斜面に位置する樹齢80年以上のムーラン・ナヴァン・ラ・サロミン などの畑も所有する。 ら積極的に活動を行っている。 特にこの地に戻った後に彼が着 手したのは“クリマ(小区画)”の 地図の作成。今までになく詳し い土壌調査を行い、各クリマの 土壌特性が一目で分かる様な 詳細な地図を仕上げた。「コー ト・ドールでの経験の後より“テロ ワール”という概念を強く持つよ うになった。まずプイィ・フュイッ セの複雑なテロワールをしっかり と認識しなくては行けない。この 土地からはコート・ドールに比類 する白ワインを造る事が可能 だ」 こだわりのキュヴェ“プイィ・ フュイッセ・クラシック” ジョセフ・ブーリエを代表するキュヴェがプイィ・フュイッセ・クラシック”。 生産量も多いベースとなるワインだが、最もメゾンが力を入れているキ ュヴェだ。使用する葡萄樹の平均樹齢は30年以上。畑は有機肥料の みで健全に保たれ、微生物のバランスがとても良 い状態だと言う。葡萄樹は地中深くまで根を張り巡 らせワインにミネラルと骨格を与える。収穫は勿論、 全て手作業。年により異なるが約30区画の葡萄 をアッサンブラージュして仕上げる。「大事なのは キュヴェに含まれる葡萄の出処をしっかりと把握す る事。各クリマの個性を組み合わせる事で、毎年 安定した品質のワインに仕上げる事が出来る」毎 年フレデリックがアッサンブラージュを担当するが、 彼の頭の中にはその年のキュヴェに含まれるクリマ が全てインプットされているという。この地のクリマを 詳細に把握しているフレデリックだからこそ仕上げら 初めてプイィ・フュイッセの土壌を調査 れる究極の“プイィ・フュイッセ”だ。醸造過程では 常にマコネ・ボジョレー地区のリーダー的存在として、そこに生きる「テロ 昔ながらの直接的プレス機を使い果汁のみならず、 ワールの個性」を引き出すことを目指し、妥協のないぶどう栽培を徹底 果皮のエキスを多少ワインに取り込んでいる。今で してきた。その姿勢は現当主フレデリック・マーク・ブーリエにより更に強 は空気圧を使って果皮や種子の影響を極力排し 固なものとなり今のブーリエ家を支えている。リュット・レゾネを基本とし、 た果汁が好まれる傾向だが、ボールガールでは果 農薬の使用を最小限にとどめ、土への風通しと水はけを考えた耕作と、 皮由来の苦味、塩味、厚みを大切にしている。果 樹が健康に深く、強い根を張るように一年の多くの時間を畑仕事のた 皮成分(特にタンニン)を取り込み、通常のプイィ・ めに費やす。現当主フレデリック・マーク・ブーリエは若くから家業である フュイッセよりも熟成に耐えうる酒質になっていながら、若いうちでも、そ ワイン造りの道を志し、ディジョン大学醸造学科を卒業、農業技士免許 の果実感を隠すことはない。3~5年程度の熟成期間を経ると、樹齢3 を取得。その翌年にはリヨンの高等商業学校においてマネジメントを学 0年樹のパワフルながら老練な洗練されたブルゴーニュワインへと変化 び、1988年ルイ・ジャドに入社。のちに輸出部長として、またワイン造り を遂げる。彼の造るワインは、アラン・デュカス、ジョルジュ・ブラン、ピエ にも参加しながらメゾンの中心的存在として活躍。その後1999年、父 ール・ガニエールをはじめとする多くのトップレストランにオンリストされる ジャック・ブーリエより家業を受け継ぎ当主となった。また AOC プイィ・ など、極めて高い評価を得るに至っている。 フュイッセの代表を務めるなど、地元生産者からも厚い信頼を得なが 商品記号 ワイン Blanc Chevalier Frederic 69P25 Bourgogne ブルゴーニュ・ブラン・シュヴァリエ・フレデリック AOC Bourgogne ヴィンテージ 色 2009 白 サイズ 750ml 参考上代 メモ 在庫 ◎ 2,400 プイィ・フュイッセ村周辺の6つの村にある計5haの畑。特に石灰質の多い畑にこだわっている。買い葡萄ながら先代からの付き合いで木の仕立てから剪定、収穫に至るまで細かな連携によって上質の葡萄を得る。平均樹 齢35年。除梗はせず、昔ながらのセメントタンクにて3週間、ゆっくりと時間をかけてマセラシオン、発酵。 Rouge Chevalier Frederic 69P24 Bourgogne ブルゴーニュ・ルージュ・シュヴァリエ・フレデリック AC Bourgogne 2008 赤 750ml ◎ 2,400 プイィ・フュイッセ村周辺の6つの村にある計5haの畑。シャルドネが石灰質の多い畑である一方でこちらは粘土がちの粘土石灰質。特にガメイは石灰岩質を含む粘土主体の土壌でそのポテンシャルを発揮する。100%除 梗し、約8日間のマセラシオンはやはりセメントタンクで行う。発酵後、そのままセメントタンクで約4ヶ月熟成し、極薄いフィルターをかけてボトリング。 Vergisson 69P28 Macon マコン・ヴェルジッソン Macon Village 2011 白 750ml ◎ 2,200 レモン、グレープフルーツを想わせる爽やかな酸味と透き通るクリアなミネラルが引き締まった果実味を産む。ジョゼフ・ブーリエはシャトー・ド・ボールガールとジョルジュ・ボールガールを所有する生産者の名称 Veran "Classic" 69P26 Saint サン・ヴェラン・クラシック Saint Veran 2010 白 750ml 2,600 "Veran Classic" 《375ml》 69M52 Saint サン・ヴェラン・クラシック Saint Veran 2010 白 375ml 1,700 ◎ ◎ サン・ヴェランはプイィ・フュイッセの北と南に広がるアペラシオンで北と南で個性が異なる。このサン・ヴェランは南側境界線のシャスラ村の異なる複数の区画で計7.2ha。プイィ・フュイッセのアペラシオンの影響が強い区画 となるがボジョレーにも近く豊かな粘土質が熟度の高い葡萄を生む。 Fuisse "Classic" 69M50 Pouilly プイィ・フュイッセ・クラシック Pouilly Fuisse 2010 白 750ml 3,700 Fuisse 《375ml》 69M51 Pouilly プイィ・フュイッセ Pouilly Fuisse 2010 白 375ml 2,100 ◎ ◎ ヴェルジッソン、ソリュトレ・フイィの葡萄を中心にその他フイッセ村の30区画からの計7.2haの畑。石灰岩がちの粘土石灰質の沖積層(主体) 東、南東向き(標高250-300m)。多くの区画の葡萄を合わせることで安定した 品質の昔ながらのプイィ・フュイッセを目指す。 Fuisse "la Marechaude" 69876 Pouilly プイィ・フュイッセ・ラ・マレショード Pouilly Fuisse 2007 白 750ml ○ 5,100 最も北に位置するヴェルジッソン岩山の南/南東向斜面の畑。土壌はジュラ紀の石灰質で小石を多く含むことから、水はけがよく、日中の熱もしっかり保つ為に葡萄は理想的な熟度を誇る。昼夜の温度差が大きくワインは 引き締まった味わいに。 Fuisse "Les Insarts" 69K14 Pouilly プイィ・フュイッセ・レ・ザンサール Pouilly Fuisse 2009 白 750ml 5,300 Fuisse "Les Menetrieres" 69Q69 Pouilly プイィ・フュイッセ・メネトリエール(蔵出しバックヴィンテージ) Pouilly Fuisse 2003 白 750ml 6,400 Fuisse "Les Menetrieres" 69Q70 Pouilly プイィ・フュイッセ・メネトリエール(蔵出しバックヴィンテージ) Pouilly Fuisse 2004 白 750ml 6,400 ○ △ △ 最新価格表にてご確認ください 近年までメネトリエールと思われていたが実はレ・ザンサールだった事が2005年に明らかに成った。古くからのファンが非常に多い優良畑。小高い丘の南/南東向き斜面の中腹に位置する。日中の熱を保持する中程度の 白い石が豊富な石灰質土壌だが少し掘れば重い粘土質。香にミネラルを含む華やかさを感じさせる。クラシックで完熟度が高く力強いタイプ。 Fuisse "Vers Pouilly" 69D72 Pouilly プイィ・フュイッセ・ヴェール・プイィ Pouilly Fuisse 2008 白 750ml ○ 4,700 粘土質土壌に石灰が混ざる土壌。プイィ山の東向きの東斜面に位置することから高い熟度、糖度、酸味のバランスを得る。厚みのある果実感が特徴的だが口中では十分なミネラルを感じさせる。最も力強く完熟した葡萄 を感じさせるワイン。 Fuisse "Vers Cras" 69K15 Pouilly プイィ・フュイッセ・ヴェール・クラ Pouilly Fuisse 2009 白 750ml ○ 5,200 醸造所の正面に位置する完全ビオディナミの畑。その名の通りクラ=白亜・石灰土壌の強く出た特異な畑。若干固めな印象ながらミネラリーで硬質。果実のボリューム感というより、シャープな酸は高品質で伸びのある余韻 になっている。 Fuisse "Grand Beauregard" 69Q68 Pouilly グラン・ボールガール・プイィ・フュイッセ Pouilly Fuisse 2007 白 750ml 8,000 8区画のそれぞれ最も良い状態の 樽をブレンド △ ボールガールが有する8つのクリマのブレンド。各クリマの最も状態の良い樽を選別してブレンドしているボールガールのトップキュヴェで長期熟成に向く。プイィ・フュイッセの常識を覆す奥行きのある味わいは圧倒的。熟成に よって真価を発揮する。1999年よりジョセフ・ブーリエへのオマージュとして造られることとなった。 Roche de Solutre (ロッシュ・ド・ソリュトレ) プイィ・フュイッセ西部 ジュラ紀アーレニアン【石灰+粘土】 約1億7千万年前 表土に小石を多く含む粘土石灰質土壌 下層には鉄分を含む青色泥灰土 モザイク様に複雑なテロワール マコンとボジョレーに挟まれるAOCプイィ・フュイッセ。 このAOCのシンボルであるソリュトレとヴェルジッソンの2つ岩山はアルプス山脈の隆起と浸食によって2億年以上前に生まれた。 岩山の東向き斜面は緩やかな傾斜、一方西側は急な崖。 表土が浅く固い石灰岩の為、岩山上部での耕作は行われず、麓周辺から南へと葡萄畑が広がる。 また複数ある断層の影響で、葡萄畑は場所により地質年代の異なる土壌が露出。 モザイク様に複雑なテロワールを持つワインを生みだしている。 ■プイィ・フュッセ西部 (ソリュトレとヴェルジッソン2つの岩山の斜面) ジュラ紀アーレニアン 小石を多く含む粘土石灰土壌。急な斜面に位置し水はけが良く、昼夜の温度差がバランスの良いワインを生む ■ソリュトレ・プイィ村の周辺 (岩山の裾野に広がる比較緩やかな南向き斜面) ジュラ紀バトニアン 粘土土壌を中心として石灰や鉄が混ざる土壌。熟度が高く力強いワインを生む ■プイィ・フュイッセ東部(ジョセフ・ブーリエ醸造所の周辺地域) ジュラ紀オックスフォーディアン 純度の高い白亜石灰質。下層には固い石灰岩盤。ミネラリーで硬質なワインを生む。 ヴェール・クラ畑の地下にある固い石灰岩盤のカーヴ 地層の角度がソルトレやヴェルジッソンの岩山と同じ プイィ・フュイッセの土壌形成が分かる Ver Puilly (ヴェール・プイィ区画) プイィ山の麓周辺 ジュラ紀バトニアン【粘土】 約1億6千万年前 岩山の裾野に広がる地域 粘土土壌に石灰が混ざる 下層には泥灰岩と石灰岩が交互に堆積 クリマ(小区画)の個性を確立 ジョセフ・ブーリエの当主フレデリック・マーク・ブーリエは、ルイ・ジャドで13年間勤務した経験を持つ。 「コート・ドールでの経験が私に“テロワール”という概念を植えつけた。 1999年に家族が経営するドメーヌに戻った時には、やるべき事は見えていた。 既に私の父が注力していたプイィ・フィッセにおける“クリマ(小区画)”の確立を、更に進めて行きたいと思った」 ドメーヌに戻ったフレデリックは詳しく土壌を調査。プイィ・フュッセにおいて初めてクリマの地図を作成した。 「複雑なテロワールを持つ地だからこそ、しっかりと各クリマの個性を理解してワインを造るべき。 ブルゴーニュの南のこの地でもコート・ドールに匹敵する白を造る事が出来る」 現在もAOCプイィ・フイィッセの代表をとして努力を続けるフレデリック。 数年前にはソリュートレの村の中心に“ラトリウム”と言うAOCの全生産者のワインを紹介する施設をオープンさせた。 現在は他の生産者と共に、AOCにおけるプルミエ・クリュ・クラッセの認定を進めている。 醸造所の周辺に4ヘクタール広がるのは石灰を非常に多く含む畑“プイィ・フュッセ ヴェール・クラ”。 19 世紀に石を切り出して造られた地下カーヴでは“ヴェール・クラ”畑の地下にある石灰岩盤が見られる。 ソリュトレやヴェルジッソンの岩山と同じ地層の傾斜が見られる。 ジュラ紀オックスフォーディアン【石灰】 約1億5千万年前 純度の高い白亜石灰質で僅かに粘土・鉄を含む 下層には固い石灰岩盤 Ver Cras (ヴェール・クラ区画) プイィ・フュイッセ東部 独自の手法を持つ南ブルゴーニュでのワイン造り プイィ・フュッセでは“ア・クー・ド・マコン”と呼ばれる仕立て方が使われる。 マコンの伝統的な仕立て方で、ギュイヨー・サンプルの一種だが枝を上下に固定し弓型にする。 これはアクロトニーと呼ばれる葡萄樹の性質(枝の先により樹液が集中する)を防いで、樹液をバランスよく枝に配分する為。 また地面と距離をあける事で春先の霜害を防ぐ事が出来る。 「南北に広がるブルゴーニュでここは最南端に近い産地。 北の産地に比べると気温も高く、葡萄の樹勢が強い。 この方法は葡萄樹の成長を上手くコントロールする為に先人達が考え出した手法だよ」 熟成中のプイィ・フュイッセ・クラシック 2011 このタンク内に含まれる全ての区画名が記載されている トレーサビリティを重視したワイン造り “プイィ・フュイッセ・クラッシック”は複数の小クリマをアッサンブラージュして仕上げるドメーヌを代表するキュヴェ。 ドメーヌの中で最も生産本数の多いワインだが、フレデリックはアッサンブラージュする全ての区画を把握している。 アッサンブラージュ前のタンクや樽にはその中に含まれるワインの区画名が詳細に書かれている。 「トレーサビリティ、つまりキュヴェに含まれる葡萄の出処をきちんと把握する事が重要。 区画によってタンク又は樽という最適な熟成方法を選び、その後アッサンブラージュして仕上げる。 クリマの個性を把握する事で、年ごとに最も相応しい醸造方法を選択する事が出来る」 もちろん毎年のアッサンブラージュはフレデリック自身が行っている。 各クリマを熟知するフレデリックだからこそ出来る究極のスタンダード“プイィ・フュイッセ”だ。 醸造所の地下セラーには名だたるレストランのリザーブワインが熟成されている。 他の造り手からもレストランからも絶大な試飲を受けるドメーヌだ。
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