衛生管理者の職務

衛生学公衆衛生学研究室
衛生管理者、産業栄養指導担当者と管理栄養士とのコラボレーション
衛生管理者の職務
06he070 堀美由紀
なぜ管理栄養士に
① 衛生管理者の知識(資格)があると
②
職場(給食施設)
いいのか?
人間関係
給食施設で働く方たちの中には、普段使っている器
具などに対する知識が不足していることが原因に
なったりして怪我が発生しているので、現場にいる管
理栄養士が衛生管理の知識を持ち指導できると、
パートさんの怪我や事故を、未然に防ぐことができる
と考えられる。よって、管理栄養士が衛生管理者の
資格を持つことが現場をよくすることが出来ると思い、
管理栄養士の立場からの衛生管理の職務について
調べることとした。
③
腰痛
急ぎ作業
けが
重量物の取り扱い
1945~
1960
産業重大災害
典型的職業病
けい肺
化学物質の高濃度暴露
電離放射線障害
1:29:300
具体的施策の変化
ヒヤリハット
労働衛生とは?
1990
じん肺
有機溶剤・鉛中毒
慢性職業病
作業環境管理
成人病
精神衛生
体力増進
環境汚染
現在
ストレス
生活習慣病(脳・心臓)
VDT作業対策
腰痛予防対策
騒音・振動対策
メンタルヘルス
化学物質管理(MSDS)
THP/健康保持増進
快適職場形成
労働衛生
作業環境管理
前向き対策(ポジティブヘルス)
作業関連疾患、生活習慣病対策
過重労働、メンタルヘルス対策
質的管理
中小企業管理
企業の社会的責任重視
個別、特化的管理
根拠に基づいた管理
後追い対策(治療中心)
職業病予防
中毒対策
量的管理
大企業管理
企業利益重視
平均的管理
習慣管理
☆3管理☆
作業
管理
健康
管理
作業管理 作業手順、時間、方法、姿
勢の適正化、休憩、保護
具の適正な使用方法
健康管理 健康診断の実施をし、健
康状態を把握し、健康障
害を未然に防ぐ
作業環境 作業環境を測定、評価、
管理
設備の改善などを行う
ハインリッヒの法則
安全衛生管理体制と衛生管理者の職務
⑦ 衛生管理者とは?(安衛法第12条)
●総括衛生管理者
衛生管理者の職務(法令上)
総括安全衛生管理者
安全管理者
衛生管理者
産業医
産業保健師・看護師
・安全(衛生)配慮義務
・健康に異常のある者の発見および措置
・作業環境の衛生上の調査
・作業条件、施設等の衛生上の改善
・労働衛生保護具、救急用具等の点検、整備
・衛生教育、健康相談その他労働者の健康保持
に必要な事項
・労働者の負傷及び疾病、それによる死亡、
欠勤及び異動に関する統計の作成
・衛生日誌の記載等職務上の記録の整備
・毎週1回作業場の巡視
の業務のうち衛生に
係る技術的事項を管
理する。衛生管理者
を選任すべき事業場
は、常時50人以上の
労働者を使用する一
定の事業場である。
必要人員等も規定さ
れている。
作業主任者
安全衛生委員会
⑨
労働衛生問題への対応
産業医、保健師・看護師、職場管理者と連携
しながら、活動計画から対策措置まで展開
衛生管理者等の選任
●衛生管理者選任のポイント
①業種にかかわらず常時使用する労働者が50人
以上の事業場は、選任すb
②事業場の規模ごとに選任しなければならない
衛生管理者の数は、表のように決まっています。
⑫
⑤
~ 保護から能力開発へ ~
原材料、ガス、蒸気、粉じん等により、又は作業行
動その他業務に起因して、労働者が負傷し、疾病
にかかり、又は死亡することをいう。 (労働安全衛
生法 第2条)
⑥
疲労
労働衛生の変遷
• 労働災害とは労働者が就業に係る建設物、設備、
• 事故は、「人身に
被害が及ばない
もの」も含んでい
るので、この意味
では労働災害よ
りも広く使われる
やけど
教育不足
④
労働災害と事故の違い
騒音
過重労働
事業場の規模(常時使用する労働者数)
衛生管理者の数
50人~200人
201人~500人
501人~1,000人
1,001人~2,000人
2,001人~3,000人
3,001人以上
1人
2人
3人
4人
5人
6人
衛生管理者の役割
~ 年間計画 ~
事業所の安全衛生実態の大きな問題を把握する
●目標設定/年間でどんな活動をしていきたいのか?
●方針設定/活動展開のための具体的な方針を掲げる。3項目
事業所の年間安全衛生活動の具体的項目を掲げ、職場と連鎖する
●労働衛生部門が実施する年間活動内容を設定 → 全項目網羅
①全国行事 ②会議・委員会 ③職場巡視 ④設備定期点検
⑤作業環境測定 ⑥健康診断 ⑦健康づくり ⑧教育訓練
⑨安全衛生規程 ⑩その他・コンプライアンス(労働安全衛生法遵守)
計画的に活動を展開することも重要であるが、むしろ、各職場の活動が的を射ており
着実に実行されること。
→ 衛生管理者は、活動の実態を把握し、フォローアップが必要
~ ルールづくり ~
・安全衛生のバイブル。
・事業所の特徴に即した、必要なルールを設定する。
・労働安全衛生法以上の安全衛生状態を確保する。
・就業規則との関連ずけを確認する。
巡視・職場管理
・安全衛生の日常管理のためのチェックポイントを整理。
・特に職場巡視では、チェックポイントを活用しながら、危険有害状態を確認する。
・職場の管理職から一般従業員までに開示し、意識高揚と知識習得に活用。
衛生管理者は・・・・
事業所の危険有害要因を
自らの足で情報を収集し、
その管理状態を確認、改善し、
安全配慮義務の観点から、
労働衛生の芽を予測して、
確実に摘み取る施策を実行する。
衛生管理者の役割
●安全衛生活動の年間計画について
●各職場における活動内容を設定
事業所の目標と方針に基づき
→ 自分の職場の問題を把握し、
→ その問題を解決のため、具体的な活動を計画
①安全衛生規程作成
②安全衛生チェックポイント作成
⑩
●一定の事業場では衛生工学衛
生管理者を選任しなければならな
い。さらに、「衛生管理者は、少な
くとも毎週1回作業場等を巡視し、
設備、作業方法または衛生状態
に有害に有害のおそれがあるとき
は、直ちに、労働者の健康障害を
防止するために必要な措置を講じ
なければならない。」労働安全衛
生規則など職務や権限の付与等
についても規定されている。
そのためには・・・・
・労務管理部門、産業医(健康管理
部門)のスタッフ部門と相互に意見
交換が出来る関係を構築し、
・職場管理職とは些細な情報でも
収集できる関係を作り上げ、
・専門家として事業者にも意見具申
⑬ 衛生管理者の役割
新有害物質
競争激化
過重時間
~ マルチスキル ~
ナノ
人間関係
職場
環境
食習慣
多能化
慢性疲労
選任すべき者の資格条件
業 種
免許等保持者
農林水産業、鉱業、建設業、 第1種衛生管理者免許もし
製造業(物の加工業を含
くは衛生工学衛生管理者
む)、電気業、ガス業、水道 免許を有するものまたは医
業、熱供給業、運送業、自 師、歯科医師、労働衛生コ
動車整備業、機械修理業、 ンサルタントなど
医療業および清掃業
その他の業種
上記のほか、第2種衛生管
理者免許を有する者
⑪
衛生管理者の役割 ~ 安全衛生委員会、巡視
①安全衛生委員会について
安全衛生委員会は・・・
①事業者に対して、安全及び衛生に関して意見を述べさせる場
②総括安全衛生管理者が議長。委員は労使半数。安全衛生の労使協議の場
③調査審議事項・付議事項を審議、生産性を左右する安全衛生対策 等々
●委員会の調査審議事項(衛生)
・衛生規程
・衛生活動計画
・衛生教育
・作業環境測定結果対策
・健康診断結果対策
・健康の保持増進実施計画
・長時間労働健康障害防止対策
・精神的健康の保持増進対策
+
●職場巡視
・現場の実態を自ら詳細に把握
・着目点を明確にして臨む
・問題はその場で解決(対応)
衛生管理者は何をするのか?
・事業所の特徴を把握する
・対応する規定・活動を計画する
・教育内容を職場に定着させる
・有害物のMSDS理解、局排等の
設備、保護具等を確認
・健康診断結果を基に有所見者と
予備軍の管理、健康づくり活動に
よる保持増進
・ストレスと疲労度の軽減施策
①労務・産業医・管理職と連携して情報
共有化、意見交換を行い
②個別内容説明と具体的解決策提案
⑭ 衛生管理者の役割
~ トータルコーディネート ~
職場
業績向上
人財
職場管理監督者
WIN-WIN
の関係
健康確保
ストレス
成果主義
少子化
健康影響要因の増加
新有害物質・新たな障害、職業病
⑧
単身赴任
メンタルヘルス
従業員をトータルコーディネート
メタボリックシンドローム
人材MIX
衛生管理者に何が求められるのか?
・安衛法に関連する法規の知識
・専門知識~特に疲労、ストレス
・労務管理、健康管理部門とのパイプ役
・労務部門と職場管理者との密接な連携
・職場実態と個人の詳細情報収集
・労務、健康管理、職場さらに個人情報を
総合的に集約して、具体的な解決を図る
労働衛生管理の強化
①対象範囲の拡大
・中毒対策からストレス対策へ
・一部業務から全業務へ
②管理内容の拡大
・見える物から見えない物へ
・技能、技術職と事務、管理職
・職場から個人、家庭へ
労務管理部門
~労働三法
労働衛生部門
~ 安衛法
衛生管理者
弁護士
社会保険労務士
健康管理部門
~安衛法、医師法
産業医
産業保健師
産業看護師
臨床心理士
衛生管理者
衛生工学衛生管理者
作業環境測定士