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人生最大の投資テーマ
安定的で確実性が高く、かつ成長性を備えたキャッシュ・フローを提供する
上場インフラ株式
2015 年 4 月
目次:
他資産クラスとは一線を画くグローバル上場インフラ企業の特徴は、そ
のキャッシュ・フロー特性です。グローバル上場インフラ企業とは、送配電
人生最大の投資テーマ
3
上場インフラ株式の成長ドライバー、そして主要セクターや地域における
インフラ投資の需要を検証します。
政府だけでは賄いきれない
7
公的機関の財政はその多くが不安定な状況にあり、歳出削減を進め
る中で、民間部門によるインフラ投資が重要な役割を担っています。
民間投資促進に向けた枠組み
7
民間による効率的なインフラ投資の促進に向け、政府や規制当局は
より魅力的で安定的なリターンを提供する枠組みを提供しています。
管理可能なリスク
7
契約や規制はキャッシュ・フローに関連する様々なリスクの抑制に働きま
線、原油や天然ガスのパイプライン、上下水道、通信インフラ、空港、
有料道路、港湾などを所有または管理をする企業で、日常生活や経
済成長に必要不可欠なサービスを提供することから得られるキャッシュ・
フローは、高い独占性、資産寿命の長さ、安定した規制環境や契約
形態、インフレなどのマクロ経済動向のリスクを受けにくい、などの特徴を
有します。
当レポートでは、インフラ資産から得られるキャッシュ・フローに主な焦点
を当て、安定的で成長性を持つ収益を提供する資産クラスとしてのグ
ローバル上場インフラの特性を考察します。これらの特性は、ここ 10 年
で力強い成長を遂げている資産クラス「グローバル上場インフラ株式」の
基盤となっており、今後も目覚ましい成長が期待できる資産クラスであ
ると言えます。
す。グローバル上場インフラ企業が直面する金利、インフレ、原油価格、
需要のリスクを検証します。
全ての上場インフラ企業は同じではない
10
異なるインフラ資産が持つエクスポージャー、そのキャッシュ・フローやリス
ク/リターン特性を理解することが重要です。
グローバル上場インフラ株式への配分
10
個人投資家や機関投資家の間でグローバル上場インフラ株式の人気
が高まっています。足元の投資配分は小さいものの、今後増加すると
見込まれます。
JOSEPH TITMUS
MADELEINE SPRING
ポートフォリオ・マネージャー/アナリスト
AMP キャピタル
グローバル上場インフラストラクチャー
Joseph Titmus(ジョセフ・ティトマス)は、AMP キャピタルのロンドン・オフィスにおいて欧
Madeleine Spring(マデレーン・スプリング)は、新卒社員として 2014 年
州とラテンアメリカのインフラ企業分析を担当。金融業界における経験は 9 年を数え、
2 月に入社。ローテーションの一環として、債券部門やダイナミック・アセット・
AMP キャピタルの上場インフラ運用能力の開発に携わったメンバーのひとり。2006 年 2 月
アロケーション部門を経て、ここ 6 ヶ月の間グローバル上場インフラストラク
にインベストメント・アドバイザーとしてグローバル上場不動産チームに入社、その後 2008
チャー・チームに所属する。入社以前は豪州の公的年金基金であるフュー
年 10 月にグローバル上場インフラストラクチャー・チームへと異動する。豪州タスマニア大学
チャー・ファンドにてインターンとして活躍。豪州メルボルン大学で商学士号、
にて経済学士号を取得、オーストラレーシア金融サービス協会(FINSIA)で応用ファイナ
金融学における修士号を取得。
ンスにおける修士号を取得。FINSIA のシニア・アソシエイト・メンバー。
2
ユニークなキャッシュ・フロー特性
インフラ資産が持続可能なキャッシュ・フローを創出できるのは、これらイン
> この長期契約に基づいたキャッシュ・フローは、規制当局と合意してい
フラが必要不可欠なサービスを提供しているからです。こういったインフラ
る期待リターン、そして魅力的かつ安定的な配当原資となると共に、
資産を有する企業は、エネルギーや公益、通信セクターなど様々なセク
資産基盤の成長に向けた更なる投資の原資となります。
ターに分類されていますが、全てのグローバル上場インフラ企業に共通し
ている特徴は、安定的で持続可能なキャッシュ・フローを有するという点で
> 近年インフラへの投資需要は世界的に高まっていますが、伝統的に
インフラを提供してきた政府は支出削減傾向にあります。これを受け
す。キャッシュ・フローが安定しているからこそ、配当の水準は魅力的で、
て、政府は魅力的なリターンを提供する枠組み等の助成措置を取っ
多くの場合インフレ率よりも高い水準で成長しています。
ており、民間からのインフラ投資額は増加しています。このように、イン
> グローバル上場インフラ企業によって所有・運営されているインフラ資
フラ企業にとってキャッシュ・フロー成長に向けたポジティブなダイナミク
産は長期契約や規制下にあるため、予測可能かつ安定的な水準
スが提供されています。
のキャッシュ・フローが期待できます。
キャッシュ・フロー(EBITDA)成長率の推移
20%
15%
10%
15%
13%
14%
8%
5%
5%
7%
10%
8%
12%
11%
15%
13%
9%
8%9%
8% 8%
8%
8%
6%6%
3%
2%
5%
3%
5%6%
0%
-1%
-5%
-7%
-10%
-12%
-15%
2000
2002
2004
2006
2008
グローバル株式
2010
グローバル上場インフラ株式
2012
2014
出所: メリルリンチ、ブルームバーグ、AMP キャピタルリサーチ。2014 年 12 月末現在。
人生最大の投資テーマ
インフラ投資の需要は永久的なもので、終わりがあるものではありません。
インフラの成長性は新興国からの新たなインフラ需要だけに頼るものでは
インフラ投資は長期的に持続可能な経済成長を促し、経済成長は更な
なく、先進国において数十年前に開発され、今や老朽化したインフラの補
1
るインフラ投資の需要を生み出します 。インフラは経済成長と雇用を生
修・改修需要にも起因します。下表に見られるように、先進国における実
み出すことから、最終的に生活水準の向上に貢献します。世界経済
質的なインフラ投資の対 GDP 比率は 1970 年代以降低下傾向にあり
フォーラムの予測では、インフラに投資される 1 米ドルは、経済的リターン
ます。結果として、多くのインフラ・プロジェクトが遅延もしくは中止となり、イ
2
として 5~25%の効果を及ぼすとしています 。インフラは、経済成長を推
ンフラ投資における需給ギャップが拡大しています。
進し、その競争力を維持するための屋台骨となる役割を担っています。
先進国における GDP に占める実質公共投資の割合(%)
競争力のある経済の屋台骨としてのインフラ
5.0
4.5
4.0
3.5
3.0
1970
1972
1974
1976
1978
1980
1982
1984
1986
1988
1990
1992
1994
1996
1998
2000
2002
2004
2006
2008
2010
2.5
出所: OECD(経済協力開発機構)
3
インフラ需要の規模
数多くのコンサルタントがグローバルにおけるインフラ投資需要について調
査を行っており、いずれも巨額な投資額が必要であるという結論に至っ
ています。
> OECDでは、2007 年から 2030 年までの累計で、運輸、通信、
エネルギーと水に関するインフラ投資需要は 70 兆米ドル以上と予
3
測しています 。
> プライス・ウォーターハウス・クーパーズが 2014 年に行った調査では、
全てのインフラ・セクターにおいて、現状の年間 4 兆米ドルのインフラ
投資規模を 2025 年までに年間 9 兆米ドルへ引き上げる必要が
あるとしています。これは、今後 20 年間で 78 兆米ドルに達する水
準です 5。
> マッキンゼーの見通しでは、2012 年から 2030 年においてGDP成
長に対応するためだけに必要とされる主要なインフラ投資額は 57
兆米ドルであると予測しています 4。
グローバルで大規模なインフラ投資が必要となっている
欧州
北米
アジア
北米
欧州
アジア
米国のインフラ整備状況については、全米土
欧州委員会では、運輸、エネルギーそして通
アジア開発銀行は、今後 10 年間におけるイ
木学会(ASCE)が劣悪な状態にあるという
信セクターに必要なインフラ投資は 2013 年
ンフラ投資需要は年間 7,300 億米ドルと予
~2020 年で 1 兆ユーロ以上と予測していま
測しています。マッキンゼーによると、その内の
6
評価を下している にもかかわらず、米国政府
8
によるインフラ投資は 20 年ぶりの低水準にと
す 。しかしながら、欧州債務危機を受けてイ
70%は運輸とエネルギーのインフラ資産に投
どまっています。これら既存インフラの整備状
ンフラ投資は減少し、その後も低迷しているの
資される必要があると予測しています 10。例え
況を適切な水準にまで回復させるには、
が現状です。欧州委員会では、欧州への長
ば、インフラ整備が不十分な運輸、エネルギー
2020 年までの間に 3.6 兆米ドル規模の投
期投資の呼び水とすべく、今後 3 年間でイン
および水セクターが経済成長の足かせになっ
7
資が必要であるとASCEは予測しています 。こ
フラ投資を目的とした 3,000 億ユーロ規模の
ているとし、インドでは今後 5 年間で 1 兆米
れを実現させるためには、現状コミットされてい
ファンドを立ち上げることを提案しています 9。
ドル規模以上の投資が必要であると指摘さ
る予算より、さらに 1.6 兆米ドルが必要です。
れています 11。
インフラ投資需要は主要な産業セクターに集中
先進国であろうと新興国であろうと、インフラ投資の需要は莫大です。4 つの主要セクターである運輸、エネルギー、水そして通信を中心に、全てのイン
フラ・セクターにおいて需要が存在します。需要規模は非常に大きいため、政府が全ての資金を拠出できるかが問題となっています。政府が実行できな
いとすれば、誰がこの需給ギャップを埋められるのでしょうか?
5
水セクター
運輸セクター
需要は供給を超過する見込み
人口が増え続ける一方で、世界的な水配給状況は予想困難であり、
効率的かつ確実性の高い貯水および水処理能力が不可欠です。使用
できる水の 70~80%は現在農業用水として使われていますが、生活水
準の向上に伴って中国など新興国における肉の消費が増加しており、水
資源への需要が更に高まっています。例えば、ハンバーガーのビックマックを
1 個作るためには、約 3,600 リットルの水が必要なのです。
OECD予測では、水需要は 2000 年から 2050 年で 55%増加すると見
込まれています。これは主に、製造、電力、および家庭における需要にけ
ん引されると見られ、その大半はアジア太平洋地域からのものになると予
測されています 12。
下表は 2030 年までの世界の水需要を示しており、アジア太平洋地域に
おける需要は 50%超に上ります。アジア開発銀行によると、同地域にお
ける給水インフラの建設および水衛生改善に必要な金額は 1,300 億米
多くの運輸需要は 2~3 倍に
OECD では 2030 年までに世界の GDP が現在の 2 倍になると見込んで
おり、交通量は航空で年間+4.7%、鉄道や貨物は年間+2~3%増加
すると予測されています。今後 20 年で様々な運輸手段への需要が 2~
3 倍に増加すると見込まれる一方で、既存の施設・設備キャパシティでは
この需要の僅かしか取り込めず、キャパシティの増加も 50%程度しか見
込めません。
主な運輸手段が道路であるインドでは、舗装道路は全体の約半分程度
に留まり、高速道路に関しては、求められる基準をクリアしているのは
25%未満です11。一方豪州では、今後 4 年間における道路輸送投資
260 億豪ドル規模が予算に組み込まれています。これは国民一人当たり
1,000 豪ドルを超える水準です 14。
車両移動距離の推移(km、1990 年を 100 として指数化)
ドルと試算されています。
200
2030 年までの水需要(10 億m3)
180
中国
インド
アフリカ(サハラ以南)
アジア(除く中印)
北米
欧州
南米
中東・北アフリカ
オセアニア
160
140
120
農業用
100
工業用
世界の経済成長を維持していくためには、エネルギーの生産・供給がます
ます重要になってきます。国際エネルギー機関(IEA)によると、エネル
ギー・インフラ投資は 2035 年までに 2 兆米ドルに増加、エネルギー効率
化に向けた投資は 5,500 億米ドルに上ると見込まれています。これは、グ
ローバルで合計 48 兆米ドル規模の投資が行われる試算です 13。
投資をけん引するドライバーは様々です。エネルギー源は常に進化を続け
ており、化石燃料から再生可能エネルギーへの移行だけでなく、現行資
源の供給源にも変化が出てきています。例えば英国では、北海ガス資源
が枯渇するに従って、欧州大陸からパイプライン経由の LNG 供給が増加
しています。需給状況に変化に対応するために、既存ネットワークの補強
や新たなエネルギー源との接続など、大規模な投資が必要となっています。
BP の試算によれば、再生可能エネルギーの消費量は 2035 年までに現
在の 2 倍以上に増加すると見られています。
欧州
北米
中南米
アフリカ
中東
出所:
2005
2010
2030
2028
2026
2024
2022
2020
2018
2016
2014
2012
2010
2008
2006
世界のモバイル通信量は 2014~2019 年で 10 倍に
急速な勢いで進化する通信インフラに対応するために、多くの国々でイン
フラの更新が行われています。しかし、技術力の進化に合わせてグローバ
ルの競争力を維持するには、更なる継続的なインフラ投資が必要となっ
ています。例えばマッキンゼーは、2013~2030 年において必要となる通
信インフラ投資は 9.5 兆米ドル規模にのぼると予測しています4。
世界的に高速ブロードバンド通信への移行が進む中、現代社会を機能
させるために、通信塔への大規模な投資が求められています。下表では
モバイルデータ通信量の飛躍的な伸びを示しており、2014~2019 年で
約 10 倍の増加が見込まれています。
世界のモバイルデータの月間通信量の推移(エクサバイト/月)
30 EB
24.3 EB
15 EB
10.8 EB
10 EB
5 EB
2000
カナダ
20 EB
100
1995
NZ
15.9 EB
アジア太平洋
200
0
1990
米国
25 EB
再生可能エネルギー消費量合計(百万トン、原油換算ベース)
300
ドイツ
通信セクター
エネルギー効率化に向けた投資が重要
400
英国
出所: BITRE、2012 年
エネルギー・セクター
500
豪州
2004
600
2002
500
2000
400
1998
300
1996
200
1994
100
1992
0
出所: 2030 Water Resources Group、2009 年
1990
80
国内その他
2013
2015
2020
2025
2030
BP、2015 年。再生可能エネルギーには風力、太陽光、その他を含む。
2035
7.0 EB
2.5 EB
4.4 EB
0 EB
2014
2015
2016
2017
2018
2019
出所: CISCO、2015 年。EB はエクサバイト。
6
政府だけでは賄いきれない
民間投資促進に向けた枠組み
伝統的にインフラ投資の主体となってきたのは公的部門であり、その財源
インフラ投資における民間部門の関与度合いは国によってまちまちであり、
の殆どは税収および税収を背景とした債務でした。しかし、世界金融危
その事業モデルも国ごとに大きく異なります。英国や豪州などの民営化が
機以降、税収減や支出増加により各国政府の財政は厳しい状態に陥
最も進んだ国では、規制の枠組みや契約を通じて民間インフラ企業に透
ることとなりました。この結果、多くの政府は緊縮財政を強いられ、支出削
明性、確実性、リスク管理能力を提供することが重要であることが認識さ
減を余儀なくされてきました。財政再建に成功した例は未だ数少なく、今
れています。
後先進国では高齢化という更なる構造的圧力がかかることとなり、インフ
豪州:インフラ投資における民間資金の割合
ラ投資資金の提供者としての政府の能力が更に弱まると見られます。
インフラ投資需要と政府の財政難を受けて、2030 年までに約 25 兆米
ドルの投資不足が生じると B20 豪州(G20 に提言する民間機関)は
試算しています。つまり、OECD が予想するインフラ必要投資額 70 兆米
ドルのうち 45 兆米ドルしか実行されないということで、すでに現時点にお
ける民間投資見込み額を含んでいます。この不足分は、既に財政赤字
に悩む政府部門が更なる資金調達を行うことの困難さを物語っています。
つまり、民間による更なるインフラ投資が不可欠となっています。
2030 年までに必要なインフラ投資額(累計、10 億米ドル)
出所: ABS、BCA
これらの国では、PPP や民営化の枠組みなど、政府部門と民間部門でリ
スクを負担し合う仕組みが整っています。キャッシュ・フローが安定的かつ
長期的に成長するための規制や契約の枠組みを維持することの重要性
と、それが投資のリスクを低減させることにつながるという事を政府は認識
しています。インフラ資産は 30~40 年またはそれ以上長い間使用され
得るものであり、政権交代に影響を受けることのない長期的な安定性が
極めて重要となってくるのです。
また、政府は市場原理についても認識しており、新たな資金を確保する
ためには魅力的なリターンを提供する枠組みが必要である点を理解して
います。上場インフラ企業による戦略的な投資実行を促すため、規制当
局はリターンに対してインセンティブを(直接または間接的に)付与する
などし、政府部門が賄いきれないインフラ投資を促進しています。より多く
の政府がインフラ投資における民間資金の活用を求めるようになり、魅力
的なリターンを提供する枠組みがより幅広く導入されています。この流れ
は、今後も継続するものと見込まれます。
英国:水業界における投資の推移(10 億ポンド)
£6.0
民営化
£5.0
£4.0
£3.0
£2.0
£1.0
2015
2013
2011
2009
2007
2005
2003
2001
1999
1997
1995
1993
1991
1989
1987
1985
1983
£0.0
1981
出所: B20 豪州.info、OECD
出所: OFWAT
7
構造的な成長ストーリー
これらの条件は、グローバル上場インフラ企業の構造的な成長ストーリー
の基盤となります。直接的であれ、間接的であれ、コスト回収は規制枠
組みもしくは契約によって確保されているため、収益率と投資規模が
キャッシュ・フローの成長速度を決めることになります。前述したように、イン
フラ事業は大規模であり、魅力的なリターンとそれを後押しする規制の枠
組みが存在することから、グローバル上場インフラ企業のキャッシュ・フロー
は、中長期で年率 7~9%程度の安定した確実性の高い成長が継続
すると見込まれます。
グローバル上場インフラ企業による継続的な投資から創出されるキャッ
シュ・フローは、投資家にとって魅力的な配当利回りおよび更なる成長の
財源となってきました。これは、上場インフラ企業にとって有望な投資先が
無い場合に配当を増やす大きな可能性があることを示唆しています。こう
いったダイナミクスは、グローバル株式に引けを取りません。グローバル上場
インフラ企業の配当利回りはより魅力的で、その成長機会も莫大です。
これに対し、世界的な低成長の中で、一般企業における投資機会は限
定的で、現金を滞留しているという分析もあります。グローバル上場インフ
ラ企業のキャッシュ・フローの伸びは、より安定した確実性の高いものとなっ
ています。
インフラ企業株とグローバル株のキャッシュ・フロー利回り
管理可能なリスク
グローバル上場インフラ企業のリスクは規制枠組みや契約を通じて抑制さ
れていますが、投資は必ずリスクが伴うものです。グローバル上場インフラ
企業のリスクには、インフレ、金利、経済成長、ボリューム、商品価格、価
格競争などの業界のダイナミクスがあります。これらのリスクを管理すること
は、キャッシュ・フローの安定性と確実性、およびキャッシュ・フロー成長を実
現するために必要な投資が実行できる環境を作り出すことに貢献します。
低リターンでの投資を促すために、政府や規制当局はこれらリスクの低減
に努めています。これは、インフラ資産の利用料金がより低く設定されたり、
民間部門への資産売却(またはリース)時にはより高い価格設定が可
能となることを見込んでいるためです。リスク低減による効果が十二分にあ
り、更なる投資を促進するに十分な魅力的なリスク調整後リターンが維
持できるのであれば、低いリターン水準は、グローバル上場インフラ企業に
とって必ずしも悪い話ではありません。また、リスクが低減されることにより、
グローバル上場インフラ企業は資産の運営に集中することができるため、
消費者・ユーザーに対するサービスの質向上につながります。
グローバル上場インフラ企業は、前述のリスク、特に金利、インフレ、商品
価格とボリュームに関するリスクの低減に努めています。リスクの低減が、
キャッシュ・フローの安定性、確実性、成長性の向上だけでなく、より優れ
たリスク調整後リターンをもたらす事は、これら企業の株価パフォーマンスか
ら明らかです。
14%
12%
10%
8%
6%
4%
2%
0%
2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014
グローバル上場インフラ株式キャッシュ・フロー利回り
インフラ CF利回り
グローバル株式キャッシュ・フロー利回り
グローバル株 CF利回り
グローバル上場インフラ株式配当利回り
インフラ 配当利回り
グローバル株式配当利回り
グローバル株 配当利回り
出所: AMP キャピタル、ブルームバーグ、ダウ・ジョーンズ・ブルックフィールド・グローバル・イン
フラストラクチャー・インデックス、MSCI
7
金利リスク
商品価格変動リスク
セバーン・トレント(英国、水道セクター)
エンブリッジ(カナダ、エネルギー・セクター)
規制枠組みの多くは、資本コスト(企業側にとっての期待リターンに相当) 多くのエネルギー事業は、主要事業の一部にコモディティ商品の取引を含
上限を検討するにあたり、借入利息を直接または間接的に債務コストに
みます。しかし、エネルギー・インフラの所有や運営を手がける企業におい
含めることを認めています。英国水道事業の規制当局 Ofwat が導入し
ている規制資産(RAB)ベースのアプローチでは、セバーン·トレント社な
ど各水道企業における推定債務コストが 5 年毎に更新されます。同コス
トはその時々の金利環境に応じて変動します。規制当局は、今後5年
間の見通しと現在の市場状況を踏まえて、このコスト推計を行います。
資本コストが決定されると、規制当局の見込みを上回るパフォーマンスの
達成に向けて、各企業は負債を含む資本構成を自由に設定することが
出来ます。規制枠組みを通じてキャッシュ・フローの安定性や確実性、成
長経路といった確実性が提供されるため、セバーン·トレントら企業が経営
努力によって当局が定めた債務コストを大幅に抑制することは珍しい話で
はありません。これは、株主に利益をもたらします。
て、石油、ガスおよびその他派生商品のボラティリティがキャッシュ・フローに
与える影響は限定的です。
米国とカナダでパイプライン運営事業を展開するエンブリッジ社は、世界
最長かつ高度な原油・液体輸送パイプライン網 46,670km を運営して
います。また、ガス輸送パイプライン約 3,000km を所有するカナダ最大の
ガス配給業者でもあり、合計 1,800MW 規模の風力、太陽光、地熱の
発電施設を有しています。
同社のキャッシュ・フローの大半は 20~40 年という長期契約に基づくもの
で、それ以外も規制によって守られています。従って、670 億米ドル規模
の多様な資産から生み出される約 40 億米ドルの EBITDA のうち、商品
価格への直接的なエクスポージャーに晒されるのは僅か 2%です。
インフレリスク
ボリューム・リスク
トランスアーバン(豪州、運輸セクター)
アメリカン・タワー(米国、通信セクター)
広く認知されているグローバル上場インフラ企業の特徴のひとつは、インフ
ボリューム・リスク(使用量など、需給環境の変化)に対する感応度は、
レの影響を受けにくいという点です。一般的には、ある程度のインフレ・プロ
インフラの性質によって異なります。一般的に、独占的な性質が強いほど、
テクションが提供されていますが、規制や契約上の枠組みの違い、特に
需給環境の変化がキャッシュ・フローに与える影響は小さくなります。しかし、
「パス・スルー」というインフレ連動の仕組みを持っているかを理解することが
需給への感応度が相対的に高いインフラ資産でも、そのサービスの性質
重要です。
が必要不可欠なものであるがゆえに、需要の変動による影響は一般的
トランスアーバン社は、このインフレ連動の仕組みを有する良い例です。同
に極めて低くなっています。
社が運営するメルボルン、シドニー、ブリスベンの有料道路合計 10 本に
通信インフラの場合、参入障壁が高く必要不可欠なサービスを提供する
おける通行料金は、インフレに伴って引き上げが可能となっています。しか
その性質から、ボリューム・リスクは限定的です。アメリカン・タワー社は、5
し、適用されるインフレ率と通行料金の値上げ率は道路によって異なり、
大陸にてワイヤレス通信や放送用の通信鉄塔 70,000 件超を所有・運
キャッシュ・フローに与える影響も様々ですが、ポートフォリオ全体で見た場
営しています。これら通信タワーは、10 年間契約の下、通信事業者や放
は僅かです。これらの契約条件によって、豪州における有料道路運営事
送局にリースされており、使用量に対する感応度はありません。つまり、仮
業のキャッシュ・フローは、ほぼ 100%インフレから守られています。
に需要が低下した場合でも、同社のキャッシュ·フローは影響を受けません。
8
グローバル上場インフラ株式に対する金利上昇の影響
当社の分析では、異なる金利環境下における上場インフラ企業の株価の動きは様々で、金利上昇の理由とイールドカーブのどの部分が上昇している
かが影響してきます。一般的にインフラ企業におけるキャッシュ・フローの金利感応度は限定的ですが、長期金利上昇局面において、上場インフラ株式
はグローバル株式をアンダーパフォームする傾向があります。ただし、上場インフラ株式の金利感応度を理解する上において、経済環境とイールドカーブ
の動きを合わせて考える必要があります。AMP キャピタルの現在の見方であるイールドカーブのフラット化局面では、特に「コア&ピュア」な(キャッシュ・フ
ローが安定したインフラ資産の所有または運営を中核事業とする)上場インフラ株式がグローバル株式をアウトパフォームする傾向にあります。中でもエ
ネルギー・セクター(特にパイプライン事業)や通信セクターのパフォーマンスが良好で、これはディフェンシブ・グロース性を有すると考えられているためで
す。イールドカーブのフラット化局面では、経済成長見通しが横ばいであったとしても、これら企業のキャッシュ・フローは景気動向の影響を受けません。ま
た、インフレ上昇の影響は、一般的にキャッシュ・フローへパス・スルーされます。
スティープ化シナリオ
フラット化シナリオ
(平均的な)緩やかなフラット化シナリオ
4.0
6.0
4.5
4.0
3.5
5.0
3.5
3.0
3.0
4.0
2.5
2.5
2.0
3.0
2.0
1.5
1.5
2.0
1.0
イールドカーブ(2013年5月)
0.5
イールドカーブ(2013年12月)
0.0
3ヵ月 6ヵ月 1年
グローバル株式
グローバル上場
インフラ株式
出所:
5年
10年
20年
30年
イールドカーブ(2004年6月)
1.0
イールドカーブ(2006年9月)
1.0
イールド―カーブ
0.5
緩やかなフラットニング
0.0
0.0
3ヵ月 6ヵ月 1年
5年
10年
20年
30年
3ヵ月 6ヵ月 1年
5年
10年
20年
30年
絶対リターン
相対リターン
絶対リターン
相対リターン
絶対リターン
相対リターン
(%)
(%)
(%)
(%)
(%)
(%)
8.3
-
グローバル株式
1.6
-
4.3
-
-1.5
グローバル上場
6.3
+2.0
6.8
インフラ株式
7.4
+5.8
グローバル株式
グローバル上場
インフラ株式
ブルームバーグ、AMP キャピタル。イールドカーブは米国債金利市場、グローバル株式:MSCI ワールド指数、グローバル上場インフラ株式:ダウ・ジョーンズ・ブルックフィールド・インフラス
トラクチャー指数を使用。
9
全ての上場インフラ企業は同じではない
グローバル上場インフラ株式への配分
様々なリスクに対するグローバル上場インフラ企業のエクスポージャーは、
グローバル上場インフラ株式とその安定性、確実性、そして成長性を備え
それぞれの資産で大きく異なります。従って、投資先資産の特性や、その
たキャッシュ・フローについて投資家の認知度が高まっています。さらに、グ
キャッシュ・フローに影響を与える可能性のあるリスクについて理解する事
ローバル上場インフラ株式は、バランス型ポートフォリオにおいて他資産クラ
が重要です。グローバル上場インフラ株式には広く認知された定義が存在
スを補完する特性を持っています。グローバル株式ではディフェンシブな株
せず、近年著しい成長が見られるものの、黎明期にある若い資産クラスで
式投資の役割を果たし、低リスク資産として債券投資の代替とすることも
あると言えます。幅広い意味でのインフラ企業には多種多様な資産を保
できます。また、その流動性の高さから、実物資産へのエクスポージャーを
有する企業が含まれ、そのキャッシュ・フローは通常インフラ投資とは無関
素早く引き上げることも可能です。このような特性、そして安定かつ確実
係なものを含む様々なリスクに晒されています。下記の図では、インフラの
で、成長性の高いキャッシュ・フローを備え持つ上場インフラ株式は、バラ
主要セクターを、それぞれの事業とキャッシュ・フローのリスク/リターン特性
ンス型ポートフォリオにおいて多様な役割を担うことが可能であり、投資家
に基づいてグループ化しています。
にとって検討に値する資産クラスであると言えます。
リスク
グローバル株式からの分散
<リング1>
水道
エネルギー:
ー石油・ガスの貯蔵・配送
ー送配電
<リング2>
運輸:
ー有料道路
ー空港
ー港湾
通信
<リング3>
統合型公益
契約発電
郵便
鉄道
<リング4>
建設
エンジニアリング
インフラ・サービス
船舶・物流
商業発電
グローバル株式と比較して優れたリスク調整後リターンを提供する点だけ
でなく、分散投資の観点からもグローバル上場インフラ株式は魅力的であ
ると言えます。グローバル株式との相関係数は 0.6~0.7 の間に収まりつ
つあり、今後さらに安定すると見込まれます。グローバル上場インフラ企業
は日常生活に必要不可欠なサービスを提供しており、そのキャッシュ・フ
ローは安定性、確実性、成長性を備えている点から、資産保全もその特
徴のひとつです。これは以下の図で表した株式市場の上昇・下落局面に
リターン
おける追随率からも確認することが出来ます。グローバル上場インフラ株
出所: AMP キャピタル
AMP キャピタルでは、「コア&ピュア」のアプローチを通して上場インフラ株
式のユニバースを定義しており、リング 1 とリング 2 に分類される企業のみ
にフォーカスしています。これら企業のキャッシュ・フローにおけるリスクはリン
グ 3 やリング 4 よりも相対的に小さく、リスク調整後リターンは全体的によ
り優れていることが示されています。景気動向や商品価格、需給変動に
式は、市場上昇局面において良好なパフォーマンスを上げる一方で、下
落局面ではディフェンシブ性を見せています。
下落局面で強みを発揮
5%
3%
対する感応度は概して低めで、競合に晒されにくい上に、グリーンフィール
0%
ド特有のリスクは限定的であり、より安定したキャッシュ・フローを生み出し
-3%
ています。キャッシュ・フローは規制や長期契約によって守られており、予見
可能性・確実性に優れています。世界的な投資需要を背景に、これら
「コア」かつ「ピュア」なグローバル上場インフラ企業は飛躍的に成長してお
100%
93%
3.3%
57%
75%
3.1%
50%
-1.9%
-3.4%
-5%
グローバル株式- 月次平均リターン
グローバル上場インフラ株式 - 月次平均リターン
追随率(右軸)
下落局面
25%
0%
上昇局面
り、今後もキャッシュ・フロー成長が継続すると見込まれています。
出所: AMP キャピタル、ブルームバーグ、ダウ・ジョーンズ・ブルックイールド・インフラストラク
チャー指数、MSCI ワールド指数
キャッシュ・フロー(EBITDA)成長率の推移
債券利回りの向上に
14%
リング1&リング2
リング3&リング4
規制と契約の枠組みに守られた上場インフラ企業の資産は潤沢なキャッ
12%
シュ・フローを創出することが出来ます。この一部が再投資された場合でも、
10%
莫大なインフラ投資需要を背景に、十分に魅力的な配当余力を持って
8%
います。現在の上場インフラ企業の配当水準や配当利回りは、債券やグ
6%
ローバル株式と比較しても良好です。また、継続的な投資や資金調達コ
4%
ストを上回る収益の獲得を通じたキャッシュ・フローの成長により、その多く
はインフレ率を大きく上回る配当の伸びを記録しています。
2%
債券利回りとグローバル上場インフラ株式の配当利回りの推移
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013
出所: AMP キャピタル、ブルームバーグ。各リングの EBITDA は、AMP キャピタル独自のユ
ニバース内の各銘柄を上記の各リングに分類して中央値を記載。
7.5%
差
バークレイズ債券指数
グローバル上場インフラ株式
5.0%
2.5%
0.0%
-2.5%
02/12
03/06
03/12
04/06
04/12
05/06
05/12
06/06
06/12
07/06
07/12
08/06
08/12
09/06
09/12
10/06
10/12
11/06
11/12
12/06
12/12
13/06
13/12
14/06
14/12
0%
出所: AMP キャピタル、ブルームバーグ、バークレイズ、2014 年 12 月 31 日時点
10
最近のコンシリア・キャピタルによる調査では、非上場インフラ投資と上場
不動産の補完として
一般的な資産クラスへの配分と比べ、グローバル上場インフラ株式への投
資配分は未だに低い水準です。グローバル REIT 市場の 30%が専任マ
ネージャーによって投資されているのに対し、グローバル上場インフラ株式
では専任運用者による投資は僅か約 3%しかありません。このことは、グ
ローバル上場インフラ株式の今後の発展とアクティブ運用を通じた付加価
値創造のチャンスを提供しています。グローバル上場インフラ株式の現状
は 1980 年台に REIT があった状況に類似しているといえ、今後の成長と
発展が大きく期待される資産クラスです。
2014 年 6 月末時点において、資金全体の 8.2%にあたる約 83 億豪ド
ルがインフラ・森林投資に振り分けられており、その中の 32%は上場イン
フラ株式への投資となっています。より幅広いインフラという資産クラスにお
いて、流動性や分散効果といった上場インフラ株式の魅力がより幅広く
認知されてきており、今後も世界的に上場インフラ株式への投資意欲が
継続すると見込まれます。実際に、非上場インフラ・ファンドがより魅力的
なバリュエーションや投資機会を求めて上場資産を取得するというのもここ
専任運用者が各市場に占める割合
グローバル上場インフラ株式
専任マネージャー
3%
インフラ株式投資の組み合わせは、補完的な役割を果たす事が示されて
います。この良い例が豪州の公的年金基金フューチャー・ファンドで、
数年では珍しいことではありません。
その資産の特性が多様である様に、上場インフラ株式のバリュエーションの
グローバルREIT
専任マネージャー
30%
魅力度・アップサイド、成長ドライバー、リスクも様々です。だからこそ、アク
ティブ運用による価値創造が可能です。投資家は、リスクをよく理解し、
グローバル
上場インフラ
市場
2.6兆米ドル
地域やセクター分散を通じて、より低リスクで好リターンを獲得できるでしょ
グローバル
REIT
市場
1.5兆米ドル
出所: AMP キャピタル、ブルームバーグ、コンシリア・キャピタル 2014 年 12 月 31 日現在
流動性を備えたインフラ資産
インフラ投資に対する投資家需要は増加しています。非上場インフラ市
場の規模は 3,050 億米ドル程度 15であるのに対し、約 1,050 億米ド
ル 16ものドライパウダー(手元資金)が存在しています。一方で、上場イ
ンフラ株式市場の規模は 2.5 兆米ドル超とより大きく、流動性を有するた
め即時に投資が実行可能となっています。非上場でも上場でも、投資先
のインフラ資産は基本的には同じであり、長期では似た水準のリターンが
期待できることから、高い流動性を持つ上場インフラ株式は魅力的な投
資先であると言えます。
う。上場インフラ株式は黎明期の資産クラスであることから、アクティブ・マ
ネージャーにとっては、市場における価格乖離や優良企業の発掘を通じ
た収益拡大のチャンスが提供されています。
結論
現在のサービス水準や日常生活の維持、そして将来の成長に向けた多
額のインフラ投資がグローバルで必要となっています。伝統的にインフラ投
資を担ってきた公共部門の財政は逼迫しており、投資資金の提供者とい
う役割を継続することは困難な状況にあります。これを受けて、政府は魅
力的な規制環境や枠組みの策定を通じて民間部門によるインフラ投資
の促進を図っています。このような構造によってキャッシュ・フローのリスクが
低減されていることから、リターンの安定性が確保され、投資家への配当
や継続的な投資ができる仕組みとなっています。世界的なインフラ投資
需要は莫大であり、グローバル上場インフラ企業は今後数十年に亘って
力強い成長を記録すると見込まれています。
非上場インフラ市場と上場インフラ株式市場の比較(10 億米ドル)
安定的で確実性が高く、かつ成長性を備えたキャッシュ・フローは、上場イ
3,000
ンフラ株式という資産クラスの特徴であり、魅力的なリスク調整後リターン
2,500
非上場インフラー未実現価値
非上場インフラードライパウダー(手元資金)
上場インフラー時価総額
の基盤となっています。しかし、これら魅力の認知度はまだ低く、独立した
資産クラスとしては黎明期にあります。つまり、グローバル上場インフラ株式
への投資を開始するタイミングとしては、理想的な時期にあると言えるで
2,000
しょう。
1,500
1,000
500
0
2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014
出所:AMP キャピタル、プレキン、ブルームバーグ 2014 年 12 月 31 日現在
11
1
Australian Government, 2015. Department of Infrastructure and Regional development. www.infrastructure.gov.au/infrastructure/
World Economic Forum, 2012. Strategic Infrastructure.
3
OECD, 2007. Infrastructure to 2030: Mapping Policy for Electricity, Water and Transport.
4
McKinsey Global Institute, 2013. Infrastructure Productivity: How to save $1 trillion a year.
www.mckinsey.com/insights/engineering_construction/infrastructure_productivity
5
PwC, 2014. Capital Project and Infrastructure Spending
6
The Economist, 2014. The Trillion-Dollar Gap.
www.economist.com/news/leaders/21599358-how-get-more-worlds-savings-pay-new-roads-airports-and-electricity
7
American Society of Civil Engineers, 2013. Grade Sheet: America’s Infrastructure Investment Needs.
www.infrastructurereportcard.org/a/#p/grade-sheet/americas-infrastructure-investment-needs
8
European Investment Bank, 2013. Private Infrastructure Finance and Investment in Europe.
9
European Commission, 2014. European Economy: Infrastructure in the EU: Development and Impact on Growth.
10
McKinsey, 2012. Asia’s $1 Trillion Infrastructure Opportunity.
www.mckinsey.com/insights/financial_services/asias_1_trillion_infrastructure_opportunity
11
Council on Foreign Relations, 2014. Governance in India: Infrastructure. www.cfr.org/india/governance-indiainfrastructure/p32638
12
OECD, 2012. Environmental Outlook to 2050
13
IEA Energy Outlook, 2014. World Energy Investment Outlook 2014 Factsheet.
14
Commonwealth of Australia, 2014. Budget 2014-2015: Building Australian’s Infrastructure.
15
Tower Watson, 2014. Global Alternative Survey 2014.
16
Preqin, 2015. The 2015 Preqin Global Infrastructure Report.
2
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