2012 前期 2012.6.26 文責:松本泰治 ののいち市民大学校企画委員会 -6月26日開催 前期第2講座まとめ- “香りでリラックス” ~リラックス度を測りましょう~ 講師 神宮英夫氏 (金沢工業大学教授) 講義の要旨 私たちのまわりにはいろいろな匂い(香り)が存在しています。 気分を良くしてくれる心地よい匂いもあれば、不快な匂いもあり ます。また、自然(花の匂い、森林の匂いなど)が発する自然そ のものの匂いもあれば、人工的に作られる匂いもあります。にお いとは?そして気分を落ち着かせてくれる匂い、快適さを感じさ せてくれる匂いについて、話を聞きました。 ◆講座のあらまし <においの区分> 良いにおい・・・匂い、香り、薫り、芳、芳香、馨 悪いにおい・・・臭い、悪臭、不快臭 ※余話→調香師は、2000ものにおいを嗅ぎ分けることが出 来る高い感度を持っている。香りの表現として“地中 海の夕日の匂い”とか“コルシカ島の朝日の香り”な ど想像力を掻き立てる香りの表現なども・・ <嗅覚の特性> ・化学的感覚・原始的感覚・敏感である・順応しやすい・・・長時間嗅ぐと鼻がバカになる ・個人差がある・体調、加齢にともない感度が変動する・匂い物質の濃度により質が変化するものが ある <香料とは・・・> においとして、人間生活に利用されるもので、一般 に快い匂いが多いが、場合によっては悪臭もその中 に含まれる。 フレーバー ・・・口から入り鼻へ抜けるとき に感じるにおい → 食品用香料、風味 フレグランス ・・・鼻から入るときに感じる におい → 香粧品香料 <香料の使用目的> ・嗜好性を高め、商品の価値を高める ・ニオイ を強化し、特徴付ける ・不快臭をマスクする ・抗菌・殺菌作用、防腐・防カビ作用を助ける ・心理的・生理的作用を促す・・・気分をリラックス、リフレッシュさせる、食欲増進、免疫機能を 高める <香りとリラックス> ・アロマテラピー(芳香療法)という、香りが心身をリラックスさせる効果を活用した療法がある。 ・心地よい香りが、自律神経の副交感神経を刺激してからだをリラックスさせる。 においが、鼻から神経そして脳へ。 鼻から肺そして血液へ。 皮膚から血液そして全身h。 <気分とにおい> ・明るい気分 →バニラ ストレス解消 →レモングラス 集中力を高める →タイム・シナモン ◆受講生を対象に”リラックス度を測定! 実際に、当講座受講生も参加して以下の2通りの方法で測定してみました。 測定にはラベンダーとレモングラスの2種類の香りを使用 ①易測定器を使って ・・・ストレス指標を唾液中のアミラーゼ含量で測ってみました ②心電図測定器を使って・・・香りによって心身のリラックス状態がどのように変化するのか簡易心 電図測定器を使って測ってみました。 ◆金沢らしい香り、野々市の香り! 今回の講師である神宮教授が開発に関わった”金沢らしい香り“のプロジェクト、“野々市の香り” のプロジェクトにつぃてもその作業内容や開発プロセスを話していただきました。 そこで開発された香りを実際に嗅いでみました。 ※余話・・・嗅覚と触覚、嗅覚と味覚の関連についてシャンプーと肉の話がありました。 同一基材のシャンプーでも、付与する香料により“なめらか”と感じたり“泡立ちが良い”と感じ たりする。ある香料を含ませた肉を調理すると、 “柔らかい”と感じる。 また、楽器のマラカスに香りをつけた実験では、ある香りでは積極的にマラカスを鳴らすようにな るが、別の香りでは、積極的に鳴らさなくなる(リラックス効果か?)。
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