いきものだいすきNO2

いきものだいすき
NO2
み み ず
私も大の苦手だったみみず!
でもこのみみずに皆の知らないたくさんの
秘密がありますよ!
みみずの種類には、土の中で生活する物と水の中で生活する物(いとみみず)が
あります。
田んぼにいるみみず(いとみみず)は、お米づくりにとっても役に立っています。
みみずはたくさんの土や枯葉を食べて、お米に必要な栄養たっぷりのふわふわの
糞(フン)を出してくれます。おいしいお米が食べられるのはこのみみずのおかげで
す。
また、みみずは今でもお薬として、利用されています。
中国4000年の昔から、みみずのことを地竜(じりゅう)と呼び、かぜの時の熱を
下げる薬として飲んでいます。もしかすると、皆もかぜの
時にみみずを飲んでいるかもしれませんね!
このように、皆の生活に役立っているみみず、ちよっとやさしい目でみて
あげてくださいね!
いきものだいすき
NO3
せ み
夏になると、「ミーンミンミン」「カナカナ」
いろんな種類のせみの鳴く声が聞こえてきます。
せみは、卵→幼虫→成虫と変化する虫です。成虫の飼育はむずかしく、すぐに
死んでしまいますが、幼虫は土の中で長く生活します。特にアブラゼミは6年、
せみは昆虫の中でも長生きです。
また、鳴き声や鳴く時間帯は種類によって異なり、クマゼミは、朝の日差しが
強くなる頃に鳴き出し、アブラゼミは昼から夕方にかけて「ジリジリ・・・」と、夏の
暑さが増すように響きます。ツクツクボウシは、夏の終わりに多くなり、夏休みの
宿題に追われて勉強をしている時によく聞こえてきた思い出があります。
ところで、私はこのせみの抜け殻(ぬけがら)を薬として使って
います。中国では古くからせみの抜け殻を蝉退(せんたい)と呼
び、かゆみ止めや熱を下げる薬として使われています。今でも病
院でもらう、漢方薬(かんぽうやく)の中にせみの抜け殻が入っていますよ!
せみも皆の生活にとっても役立っていますね!
いきものだいすき
NO4
あさがお
夏の朝、きれいな花をつけ、夕方には
しぼんでしまう不思議な「あさがお」、
どんな秘密があるのかな?
「あさがお」は、日本の代表的な花として思われがちですが、実は中国
から日本へ入ってきました。昔は、現在のように花を楽しむのではなく、
薬として使われていました。中国4000年の昔から、「あさがお」の種子(たね)」
を漢方名で「牽牛子(けんごし)」と呼び、中国では牛と取引されていたほど、
高価な薬でした。便が出ない時に、種子(たね)を乾そうさせて粉末にして
飲みます。今でも薬局で売られている薬の中に入っていて、飲みすぎると
逆に下痢となってしまう効き目の強い薬です。体の弱い人には使えません!
このように、「あさがお」は私たちの生活に役立っています。
また、花の型が似ていることから「チョウセンアサガオ」と呼ばれる植物が、
江戸時代に世界で初めて、全身麻酔剤(身体を眠らせる薬)として使われ、
乳がんの手術を痛みを感じることなく成功させました。
「あさがお」ってすごいな!
いきものだいすき
NO4
かきの木
秋のくだもの「かき」、この時期になると
たくさんの赤い実をつけたかきの木を見かけます。
「かき」は古くから日本で食べられてきた栄養満点のくだものです。
ことわざに「かきが赤くなると医者が青くなる」と言われるように、かきは
医者いらずの万能薬でした。
かきの種類には「甘がき」と「しぶがき」があり、このしぶみが古くから
薬として使われてきました。日本古来の漢方薬(かんぽうやく)では、
「かきのへた」を柿蔕(してい)と言い、水で煮出して、しゃっくり止めとして
飲んでいます。
また「かきの葉」は、今日でも血圧を下げると言われ、葉っぱをきざん
で乾そうさせて、お茶として飲んでいる家庭が身近にいます。しかし、この
ように体によい「かき」ですが、食べ過ぎると便秘になってしまいます。
あまり食べ過ぎないようにしましょうね!
いきものだいすき
№5
よ も ぎ
お散歩の途中、足元に生えているよもぎに
気づいたことはありませんか?
このよもぎは、ただの草ではありません!
たとえば、みんなが食べている緑のおもち、これは 「よもぎもち」 です。
それから、よもぎは中国4000年の昔から薬としても使われ、血を止めたり、
体を温めたりする効果があります。
昔の人はすり傷に、よもぎをもんで傷口にすり込んだり、お茶として飲んだり、
お風呂に入れたりといろんな利用をして役に立っています。
今でもおじいちゃんやおばあちゃんが使っているお灸(きゅう)のもぐさは、
よもぎで作られています。
実は私もお風呂によもぎを入れています。体がポカポカして、とっても
気持ちがいいですよ!
今度道端で草をみたら、だだの草とは
思わずに注意して見てね!
いきものだいすき
NO6
イチョウ
秋になると、黄色く色づいた
イチョウの木を見かけます!
イチョウの木は「落葉高木」で、秋に黄色くなった
葉は、すべて落ちてしまいます。また、高さは20~30mになり、長寿で巨木です。
木は「め株」と「お株」があり、種子(たね)は「め株」にできます。花粉は「お株」
から「め株」へ飛び、中には1km以上も飛ぶ花粉があります。そして秋の終わり、
イチョウの木の下にたくさんの銀杏(ぎんなん)の実が落ちているのに気づきます。
この銀杏(ぎんなん)は昔から漢方薬として使われています。
漢方では「ぎんなん」のことを「ぎんきょう」と呼び、肺を元気にして、咳をとめ、
痰(たん)をきる薬をして使われてきました。今でも銀杏(ぎんなん)は茶わんむし
の具としても使われています。薬にもなる銀杏(ぎんなん)ですが、食べすぎると
中毒をおこすことがあります。特に5才以下の幼児には注意が必要です。
皆も食べる時は、食べすぎないように!それから、銀杏(ぎんなん)の実は手で
さわるとかぶれやすいので気をつけましょう。とっても臭い銀杏(ぎんなん)の
実ですが、私たちの生活に役立ってますね!
いきものだいすき
ウコン
NO7
最近、テレビのコマーシャルで流れている
「うこんの○○○」、これは大人の飲み物!
しかし、「ウコン」は大人だけの物ではありません。
実は、みなさんが大好きなカレーのもとです!
「ウコン」は薬味として食べられている「しょうが」の仲間です。
世界中で食べられている「ウコン」、特にインドでは、いろんな料理に使われて
います。その中でもカレーは代表的な料理です。カレーの中に含まれる「ウコン」は
「ターメリック」と呼ばれ、香辛料(こうしんりょう)として使われています。
あのカレーの黄色は「ウコン」の色だったんです。その他、たくあんの着色にも使わ
れています。
また、昔から漢方薬として利用され、油物を消化しやすくする効果があることから、
肝臓の働きを良くするといわれています。
「ウコン」の入ったカレーは美味しいし、
体にに良いし、最高の料理ですね!
いきものだいすき
緑茶
NO8
みなさんの家庭で飲まれているお茶、この緑茶
の中に たくさんのパワーがかくされています!
緑茶は「ツバキの仲間」で、日本各地で栽培されています。
その種類には、皆がよく飲んでいる煎茶(せんちゃ)やほうじ茶など、その他
にもたくさんあります。また大分の産地には「杵築茶」や「やばけい茶」があり、
みんなも聞いたことがあると思います。お茶は美味しいだけではありません。
実は漢方薬の中にも入っています。漢方では茶葉(ちゃよう)と言われ、
頭が痛い時に使う漢方薬の中に入っています。今でも飲まれています!
また、お茶に含まれる「カテキン」がウイルスをおさえてくれるので、カゼの
予防や、インフルエンザにもかかりにくくしてくれます。なんと、お茶の産地と
して有名な静岡(しずおか)では、お茶でうがいをしているんですよ!
それからお茶を飲んで勉強をすると、集中力が高まり勉強をがんばれます。
こんなにみんなの体によいお茶、少し多めに飲んではいかがですか?
でも寝る前に飲むとねむれなくなるので、注意しましょうね!
いきものだいすき№9
どくだみ
雨の続くつゆの時期、
道端に白くかわいいどくだみの花が
咲いているのに気がつきませんか?
どくだみは日の当たらない、じめじめした土地にたくさん咲いています。
その特徴は、鼻が曲がりそうなくさい匂いです。皆さんも一度は匂ったことが
あると思います。このくさい「どくだみ」ですが、皆さんの生活にとても役立って
います。実は「どくだみ」は山菜として天ぷらなどにして食べられています。(火を
通すと臭みはなくなります)
また、昔から薬としても使用されている良い薬草です。どくだみを漢方薬
(かんぽうやく)では「十薬(じゅうやく)」と呼び、10種類の効き目があると
言われています。便が出ない時やあせもなどの皮膚のかゆみなど、さまざま
な効き目があり、昔のひとはよく使っていたようです。
皆さんもおうちのおじいちゃんやおばあちゃんに「どくだみ」のことを聞いて
みてはどうですか?
よく知っているかもしれませんよ!
いきものだいすき№10
ビワの葉
初夏になると、黄色い甘い実をつける
ビワの木、皆さんの知らない、パワーが
たくさん隠されています。
ビワは温暖な地方で栽培(さいばい)され、私たちの周りにも、たくさんの
ビワの木を見かけます。そして 6 月ごろに黄色く色づいた実を皆も食べて
いると思います。
じつは果物(くだもの)としてだけでなく、葉も江戸時代から薬として飲まれ
ていたんです。薬では「枇杷葉(びわよう)」と呼ばれ、9 月ごろの葉を小さく
きざみ、乾燥させて使います。咳を止める薬として、今でも飲まれていますよ!
まだまだ暑い時期、「ビワの葉」を麦茶のかわりに飲むと、体がよく冷えます。
また、おふろに入れると、あせもにもよいですよ!
ビワの葉も私たちの生活に役立ってるね!
いきものだいすき№11
シソの葉
お刺身といっしょに、かざられているシソの葉、
この葉にはたくさんの秘密があります。
シソの葉には「青いシソ」と「赤いシソ」があります。
「青いシソ」は大葉(おおば)と呼ばれ、お刺身(さしみ)といっしょに
食べる薬味(やくみ)としてそえられています。この葉には、魚や貝の毒
を消したり、物を腐らないようにする力があります。いっしょに食べる事で、
お腹をこわすのを防ぐこともできます。
また、梅干をつける時に使う「赤いシソ」は、梅干をあざやかな赤色に
します。考えただけですっぱくなりますが、体にとってもよいことは、
おうちの人から聞いて、知っているのではないでしょうか?じつは中国
4000年の昔から薬としても使われています。薬に使うのは、「赤いシソ」
ですが、漢方(かんぽう)では、
「蘇葉(そよう)
」と呼ばれ、体を温めて、
「カ
ゼ」にききます。もちろんお腹にもよいですよ!
お刺身を食べる時、「シソの葉」を残していませんか?
これからは、「しその葉」もいっしょに
食べましょようね!
いきものだいすき№12
みかん
お正月に家族が集まり、コタツをかこみ、その上には必
ずみかんが置いてありました。とっても身近なくだもの
「みかん」にもたくさんの秘密があります。
「みかん」は温暖な地域を好み、5月頃に白いかわいい花を咲
かせます。そして秋にはたくさんの黄色い実をつけます。大分でもたくさんの産
地があり、津久見や杵築は特に有名です。
「みかん」にはビタミンCがたっぷり含
まれ、栄養満点で、風邪を予防したり、お腹の調子をよくしたりします。
それから、「みかんの皮」が薬になることを知っていますか?。漢方薬では、
「みかんの皮」を「陳皮(ちんぴ)
」と呼び、胃の薬や咳の薬など、いろんな薬の
中に入れています。また、
「みかんの皮」をお風呂に入れると、体が温まり、リラ
ックスできます。ところで、みんなはみかんを食べる時に、白いスジや袋を食べ
ずに捨てていませんか?この部分にはお腹をととのえる効果があります。
「みかん」はまったく捨てるところがありません!
これからは、「みかん」をスジも袋もいっしょに食べて、風邪を引かない
健康な体になりましょう。でも、食べ過ぎると
体を冷やすので注意しましょうね!
いきものだいすき
NO,13
タンポポ
春になると、野原や道端、コンクリートの
さけ目からも、黄色い花が一面に咲きます。
このように生命力の強いタンポポ!
どんなパワーがかくされているでしょうか?
タンポポは、キク科の多年草で、毎年黄色のかわいい花を咲かせます。
生命力が強く、根はまっすぐ地下にのび、長いもでは50cmをこえます。
花のまわりには、ギザギザの葉が生えて特徴があります。昔はこの葉をおひたしや
てんぷらにして食べていました。種子(たね)は1つ1つに白い綿毛(わたげ)が
ついていて、風に飛ばされたところで芽を出します。みんなも白い毛を吹いて
遊んだ経験がありますよね!さて、このタンポポは中国の昔から薬として使われて
いました。漢方ではタンポポのことを「蒲公英(ほうこうえい)」と呼び、赤ちゃんの
飲む母乳をたくさん出す薬としてやにきびなどを治す薬としても使われていました。
最近では健康に良いと「タンポポコーヒー」として飲んでいる人もいます。
道端に生えているタンポポもみんなの
生活に役に立っていますよ!