第2回 平成15年11月21日

第2回男女共同参画推進懇話会
会議録
開催日時
平成15年11月21日(金)午後2時〜午後4時15分
※当初10月16日に開催を予定していたが、諸事情により開催日が変更
となった。
開催場所
303会議室
委員出席者 岩楯堪子、高木昭大、島田碧、寺島正方、熊谷弘和、高瀬和則、奥山章子、
田中順子、大平操(欠席者:新留勇)
(以上、敬称略)
事務局出席者 飛田真佐人(市長公室長)、梶山喜代子(男女共同参画室長)、吉田正人(企画
政策課副主査)、星野里香(企画政策課主任主事)
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開 会
梶山室長:本日はお忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。
会議に入る前に、報告をさせていただきます。第1回目の会議録については、
皆様にお読みいただいた結果、特に訂正がありませんでした。後ほど島田委員
と寺島委員に署名をお願いしたいと思います。
・資料の確認あり。
・傍聴者が2名いることの報告あり。
梶山室長:それでは、ただ今より第2回鎌ケ谷市男女共同参画推進懇話会を開催いたし
ます。
2 会長あいさつ
・会長からあいさつあり。
・会長の体調が整わないので、本日の進行を副会長にお願いすることとなる。
3 議 題
(1)鎌ケ谷市男女共同参画計画実施計画(平成15年度)の進行管理について
(目標1)
・事務局から資料に基づき、目標1「政策・方針決定過程への女性の参画の拡大」につ
いて説明あり。
会 長:審議会等における女性委員の比率の目標が30%になっていますが、今年度の
目標は何%ですか。
事務局:今年度は24%です。
会 長:このまま行けば平成17年度には目標の30%を達成できそうですが、女性職
員の管理職への登用率はどうですか。
事務局:課長職でいうと、7%となります。
会 長:女性職員の管理職への登用については数値目標が設定されていませんが、もう
少し頑張っていただきたい。
A委員:審議会の数はいくつありますか。
事務局:平成15年3月31日現在で48あります。その内、女性委員のいる審議会が
32で、いない審議会が16です。
A委員:それは、昨年度と比べるとどうですか。
事務局:平成14年3月31日現在で審議会の数が42、その内女性委員のいない審議
会は17となっています。
A委員:1年間で女性委員のいない審議会がひとつ減っていますが、まだまだ十分とは
言えないので、これからも力を入れて取り組んでいただきたい。
B委員:「女性教員の管理職への登用」とありますが、近くに女性の校長先生がいる小
学校があります。鎌ケ谷市全体としては、まだ少ない感じがしますが、市内には
女性の校長先生は何人いますか。
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事務局:ひとりです。
B委員:女性の教頭先生は何人いますか。
事務局:ひとりもいません。
B委員:女性が校長先生をしているところは他の学校とは雰囲気が少し違うような気も
します。
C委員:女性が高学歴になりどんどん社会進出することは非常に良いことだと思います
が、今の段階で無理に女性の管理職をつくる必要があるのでしょうか。女性の管
理職を増やさなければならないからといって、無理に増やしていくのには疑問を
感じます。私が心配するのは、依然として女性には家事の負担があるということ
です。
D委員:女性委員のいない審議会があるということですが、女性が委員として審議会に
入ることにより、その審議会が好転するのかを考える必要があると思います。た
だ女性がいればいいというものではないと思います。
E委員:いろいろな職場で女性が活躍していると思いますが、その職場で課長が女性に
なったことで、成果があがるかどうかをよく把握する必要があると思います。
F委員:市の女性職員の管理職への登用については、無理に増やす必要はないと思いま
す。同じ能力、それ以上の能力があれば登用すれば良いので、目標の数値などに
捉われるべきではないと思います。
会 長:管理職になる前には何らかの試験があると思いますので、当然、能力のある人
が受かっていると思われます。しかしながら現実には、女性の管理職が少ないの
は、試験を受ける人が少ないのか、それとも受かっても家庭を優先するという理
由であえて課長職を引き受けないかのどちらかでしょうか。課長職を受けるにあ
たって何か障害があるのなら、その障害ができるだけ無いような環境をつくるの
が「男女共同参画」です。家事や子どもの教育は女性だけの責任ではないので、
社会全体でそういうものを受け入れて、女性でも能力のある人は管理職になると
いう雰囲気をつくるということが必要なのです。
G委員:男女共同参画社会基本法ができて、いろいろと注目されていることと思います
が、審議会の件については、その審議会で審議できる能力があるのかということ
が重要だと思います。能力があるのに、性別で差別されるということが問題なの
ではないでしょうか。差別に関していうと、子どもの頃から男女平等という教育
をしなければ難しいと思います。大人になってから急に男女平等といわれてもそ
の意識を持つのは困難です。審議会委員や管理職に女性が増えない原因は、今
もって社会に「女性は家庭を守り、子どもを育てる」という意識があるからでは
ないでしょうか。女性はこうあるべき、口出しをするなという意識を直さなけれ
ばならないのです。
A委員:女性の審議会委員を増やすということですが、数を増やすということだけでは
なく、審議できるだけの力をつけること、即ちエンパワーメントが必要であると
思います。
(目標2)
・ 事務局から資料に基づき、目標2「男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の
見直し、意識の改革」について説明あり。
副会長:説明のなかにありました吉永みち子さんの講演を聞かれた委員からご意見をい
ただきたいと思います。B委員お願いします。
B委員:講師の吉永さんは、競馬関係の仕事に就きたかったそうですが、大学を卒業し
た女性は採らない、男性しか採用しないということで苦労されました。今以上に
厳しい時代だったようです。女性だからという理由で自分の好きな仕事に就くこ
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とができないという話を聞いて、自分の子どもたちにはそういう思いをさせたく
ないということを強く感じました。
F委員:吉永さんが JRA(日本中央競馬会)に就職したくて、役員の家まで訪ねていっ
たが、大学をでているからダメ、女性だからダメといわれたということでした。
この話を知り合いの JRA で働いている女性に話したところ、その人も「女はそん
なところで働くものではない」と、親戚の者から反対されたとのことでした。も
し自分の娘がそのようなところで働きたいのであれば、反対しないでむしろ後押
ししたいと思っていますが、昔は雇う方も周りの人も、女性がそのようなところ
で働くことを受け入れなかったということに驚きました。
会 長:吉永さんの講演に多くの男性が参加されたということですが、市民が企画、運
営したということと、有名な講師を呼べるだけの予算があったということの他に、
「女性セミナー」から「男女共同参画セミナー」へと名称が変わったことが大き
な理由だと思います。このために、男性がより参加しやすくなり、今回のように
半数近くを占める参加率になったのだと思います。
平成16年度には、啓発誌を発行する予定がありますが、この事業についても
市民と一緒に取り組んでいただきたい。
C委員:「男女共同参画」というのは、私ぐらいの世代には、考えを切り替えろと言わ
れているような気がします。実際には長い間をかけて教育されてきた考えを、す
ぐに切り替えるということはとても困難ですが、若い方たちを見ていると男性も
女性も変わってきているようです。一緒になって子育てをしていますし、昔で
あったら女性が大型トラックの運転手になるということなど、考えられないこと
でしたが今では普通のことになっています。このようなことを見聞きすると、私
も考えを切り替えなければならないようです。
(目標3)
・ 事務局から資料に基づき、目標3「雇用等の分野における男女の均等な機会と待遇
の確保」について説明あり。
G委員:鎌ケ谷市役所では、男性で育児休暇を取得する人がいないということですが、
公務員は仕事も5時に終わり、様々な点で他の企業に比べて育児休暇も取得しや
すく、男女平等も実現しやすい職場ではないでしょうか。そういう職場で男性が
育児休暇を取得していないのは、男性が家事や育児よりも仕事を選んでしまうと
いう意識の問題であると思います。実際は職員アンケートをとってもらわないと
わかりませんが、C委員が先ほどおっしゃられたように、小さい頃から長い間教
育されてきた意識の問題であると思います。先ずは市役所が最も男女共同参画し
やすいところなので、率先して男女共同参画を実現していただきたい。それを見
て社会全体が変わっていくのではないでしょうか。
D委員:育児休暇という制度があるのに、何故男性がとらないのかということですが、
先ずはその理由を明らかにしていくことが大事であると思います。
会 長:例えば、企画政策課や人事課の男性が育児休暇をとってみるというのはいかが
でしょうか。そうすれば、変わっていくのではないかと思います。育児休暇を取
得した男性は講演ができるくらいの価値があります。子どもに接するということ
は楽しいことなので、人生観までが変わるようなことです。一日2、30分では
なくて、朝から晩まで接することで、より人間性が豊かになることでしょう。是
非どなたか男性職員に育児休暇をとっていただきたい。
F委員:本当は、男性にも育児休暇をとってみたいという人がいるのではないでしょう
か。自分の年代の男性は子育てに熱心であると思います。やはり育児休暇がとり
やすい環境ではないというのが問題だと思います。
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G委員:共同で子育てをするということは分かりますが、女性が生まれながらにもって
いる母性本能が子育てをするのに適しているのであれば、女性が家庭に入り子育
てをする方が有効ではないでしょうか。
会 長:女性に生まれたからといって母性本能を持っているものではありません。世間
で起きている事件をみても分かると思いますが、母性本能はあるものではなく、
自分の心のなかで育てていくものだと思います。また、父性本能も同じです。お
父さんは子どもに直におっぱいをあげることはできませんので、ミルクをあげる
ことになります。それだけが違うことなのです。昨今いろいろな辛い事件を聞き
ますが、それを聞くと、女性には生まれながらに母性本能が備わっているという
話はとても信じられません。一方、男性にも子育てをしたいという強い気持があ
ると思いますが、従来男性は子育てをしないで良いという社会の風潮があったの
で、大方の男性は子育てをせずにきてしまったのだと思います。子育ては楽しい
ものなので、男性も、これから可能性のある人は子育てにチャレンジして欲しい
と思います。
(目標4)
・ 事務局から資料に基づき、目標4「農業、自営業における男女共同参画の確立」に
ついて説明あり。
F委員:鎌ケ谷市には女性の農業委員はいませんが、全国的に見ると女性の農業委員が
いないわけではありません。私は朝市組合をやっていますが、その活動のなかで、
女性は男性が思いもつかないことを思いつくことが多いので、理想をいえば女性
の農業委員が必要であると思いますが、今の農業委員の制度では、選挙で選ばれ
ることになるので、とても難しいと思います。当然、女性のなかにも農業委員を
やってほしい人がいますが、女性の方が夫を差し置いてやることに遠慮をしてし
まうのだと思います。また、女性がやりたいとなると家の中でもめることもある
し、周りからも良くいわれないという現実があるのだと思います。更に、それを
バックアップしてくれる人もいないというのが、現在の状況であると思われます。
次に家族経営協定ですが、農業というのは家族でやるというのが前提となって
います。中にはパートに手伝ってもらっているところもありますが、大分部は家
族で行っています。そのような状況なので休みもありません。自分の家では、そ
のような問題は特にありませんが、農家によっては、後継者は休みたいと思って
いるのに実際にはとても休みづらいという状況のところもあるようです。妻たち
も外出したいけれど外出できないということがあります。そのようなところは家
族経営協定を締結すれば良いのですが、親たちの世代は頭がかたいと言うか、な
かなか受け入れられないようです。盆と正月には休めるとか、雨が降れば休める
等と、よく言われるそうです。私は、家族経営協定を締結することに反対ではな
いが、現実に締結するとなると難しいものがあります。私の祖父母の世代になる
ともっと難しい。家族経営協定を結ぶ意義はわかりますが、親や祖父母の理解を
得ることが本当に難しいと思います。
会 長:家族経営協定を結んでいると後継者が結婚しやすいということで説得してみて
はいかがでしょうか。
F委員:実際に協定を締結したところを知っていますが、それは結婚した後でした。
会 長:あの家は家族経営協定を締結したから後継者が結婚できたとなれば、他の農家
も締結してみる気になるのではないでしょうか。
F委員:そういうこともあるかも知れません。後継者不足ということがありますから、
予め締結しておくのも良いかもしれません。
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G委員:農業委員会の話がでていましたが、委員会の性格上、女性委員を出すことは、
絶対に不可能だと思います。機械を動かす仕事や他の力仕事は、どうしても男性
がすることになると思います。商業の場合は女性が主導権を握ることもできます
が、農業の場合は男性が主体になるのではないでしょうか。男性が主体になって
いる中で、女性に農業委員になりなさいというのは難しいと思います。農業が株
式会社になれば別ですが、女性が農業委員なるのは、100%無理だと思います。
農業委員選出の制度を変えなければならないと思います。
F委員:全国的にみると、実際に女性の農業委員はいるのですから、100%無理とい
うことではなく、難しいということだと思います。
会 長:女性委員のいるところを調べて、どのように女性が委員になったかを知る必要
があると思います。これからは、農業自体も変わらっていかなければならないの
でしょう。
F委員:変わらなければならないと思います。
(目標 5)
・事務局から資料に基づき、目標5「男女の職業生活と家庭・地域生活の両立の支援」
について説明あり。
E委員:私は子育てを終えて、孫の面倒をみているところですが、これからの若い人た
ちは、男女が協力しあって家庭を築いていかなければならないと思います。昨今
の児童虐待のニュースを聞くたびに腹ただしく思います。我が子をどのように育
てていこうかということを父親と母親とで話し合わないのでしょうか。もっと話
し合う必要があるのではないでしょうか。また、孫の教育に関してお姑さんと意
見が違うことがあるとしたら、基本は親なので、親がどうのように育てたいかと
いうことを尊重すべきではないでしょうか。
A委員:たくさんの原因が重なって今の状況をつくっているのだと思います。私も孫が
いますが、孫の教育についてはその両親に任すべきで、祖父母が意見をいうこと
ではないのです。思うことがあるときは、私はこのように思うが、あなたはどの
ように思うのかと、相手の意見も聞くことにしています。
会 長:子育ては国の主要課題です。介護については鎌ケ谷市は進んでいるので、その
意味では、社会化が進んでいます。若い夫婦だけでどのように子どもを育ててい
けば良いか分からなかったり、行き詰ることがあるかと思いますので、子育ても
社会化していくというのが望ましいと思います。
イオンができ、総合病院もでき、これから雇用が増えますが、ここで働く人が
市内に住むことにもなります。仕事と子育て、そして介護とを両立できる環境を
つくることはますます重要なことになると思いますが、鎌ケ谷市は子育てについ
ても介護についても支援がかなり充実してきていると思います。あとは本当に
困っている人や悩んでいる人のための相談業務を行えばかなり良いものになる
のではないでしょうか。
G委員:確かに、イオンができれば雇用が増えるが、反対に潰れる店もでてきて、結果
的に失業者も増えることになります。良いことがあれば、その反対のこともある
のです。福祉に関してもそうです。例えば介護保険ですが、行政がどこまで踏み
込んだら良いのでしょうか。踏み込めば踏み込むほど、行政に任かしてしまおう
という気になってしまう。行政がやればやるほど、家庭内の道徳が壊れていきま
す。また、男女共同参画についてもそうです。行政がどこまで踏み込んだら良い
のか。その反動があるのではないか心配です。法律や計画で一方的に行うのでは
なく、一人ひとりの意識を変えていかなければならないと思います。
会 長:そのような時に、個別の相談窓口等があると良いのではないでしょうか。
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G委員:確かにそのような人をフォローすることが出来ます。隙間を埋めるような施策
です。そのようなものがないと反動や歪みがでてしまうことになるでしょう。
(目標6)
・事務局から資料に基づき、目標6「高齢者等が安心して暮らせる条件の整備」につい
て説明あり。
C委員:介護保険ができて制度が充実しました。今のお年寄りは幸せだと思います。高
齢者の制度は次から次へとできますが、子どもに関することが遅れているような
気がします。そこで祖父母には周りから子育てを支えて欲しいと思います。核家
族になったことの弊害がでていますし、今の父親や母親は大変忙しいので、祖父
母が自分のための時間を割いて、子育てに協力して欲しいと思います。
D委員:出産に両親のサポートが大事だということを常日頃感じています。出産のとき
は里帰りをしますが、出産のときだけでなく、子どもが育つ過程でも高齢者との
関わりが大事であると思います。
会 長:離れて暮らしていると、自分の孫にはなかなか会えないと思いますが、地域に
孫と同じ年頃の子どもがいますので、その子どもたちと交流するというのはどう
でしょうか。他人の子どもであれば、子どもの教育に関して意見が対立するとい
うこともあまりないので、良い交流が図れると思います。
(目標7)
・事務局から資料に基づき、目標7「女性に対するあるゆる暴力の根絶」について説明
あり。
A委員:私は人権擁護委員をしておりますが、いまのところDV(ドメスティック・バ
イオレンス)の相談を受けたことがありません。おそらく実際にはあるけれども
隠れているのではないかと思います。他市の例を聞くと、DVとはこんなにひど
いものなのかと驚きます。これからも相談員として勉強していかなければならな
いと思っています。
B委員:近所の住民に通報の義務があるということを最近知りました。実際には、通報
するとしてもDVだと確信がなければ通報することは難しいのではないでしょ
うか。DVの被害者ではないかと思う人は人と交流することを避けているように
も見えます。被害者と思われる人がいた場合、連絡するところが身近にあったら
よいと思います。被害を受けた場合の連絡先が明記してあるカードがありますが、
被害を受けている人は、相談窓口に行くことをためらっているのではないかとも
思われます。
会 長:千葉県ではDVが増えています。鎌ケ谷市でDVがなければ幸いですが、掘り
おこしができていないということも考えられます。基本的には、鎌ケ谷市に住ん
でいる人は同じ鎌ケ谷市の施設には、あまり相談に来ないようです。通常、遠く
の市に相談に行くようです。私が豊島区で働いていた時には、全国から相談者が
来ました。他の人に知られたくないということと、もしかして夫の耳に入るので
はないかという心配があるからです。鎌ケ谷市にDVの相談窓口は絶対に必要で
すが、鎌ケ谷市の相談窓口は柏市や船橋市の住民が利用することが多くなるかも
しれません。一方鎌ケ谷市の人は、船橋市や市川市のほうに相談に行くこともあ
るでしょう。相談を他市で受けた人も措置が必要になった段階で鎌ケ谷市に来ま
すので、窓口があってケアーをすることが大切だと思います。広報の周知の方法
も「お気軽にご相談ください」「秘密は絶対に外にはもれません」などのように
していただきたいと思います。
平成12年の総理府の調べでは、夫婦間で暴行等を受けた経験がある人のうち、
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4.6%の女性が『命の危険を感じるほどの暴行をうけた』という結果がでてい
ます。10万人の市民がいたら、かなりの人が暴行を受けているのではないで
しょうか。
G委員:DVやセクハラ(セクシャル・ハラスメント)は昔からあったもので、被害と
しては、昔も今も差がないのではないでしょうか。昔は女性が我慢をしていたの
だと思いますが、今は女性の意識が強くなったということとそれに対して行政が
条例をつくるなどで、表にでてきたのではないでしょうか。
但し、少し冗談をいったから、少し触れたからといってセクハラといわれるの
では、男性が萎縮してしまいます。DVも同じです。男性が外でいやなことが
あった時に家で妻をちょっとたたけば、DVとして訴えられる。あまりDVやセ
クハラに神経質になりすぎると男性と女性との関係が壊れていくような気がし
ます。女性に対する接し方が難しくなってしまうのではないでしょうか。
※この問題については、懇話会においても充分に話し合わなければならないことである
ので、今後とも重要課題として協議していくこととする。
(目標8)
・事務局から資料に基づき、目標8「生涯を通じた健康支援」について説明あり。
E委員:健康支援については男女ともに大切なことですので推進していただきたい。
また、性教育については、学校任せにするのではなく家庭でもきちんと教える
べきではないでしょうか。若い人たちには自分の体をもっと大切にしてほしいと
思います。
B委員:昨年学習センターで性教育の講演がありました。とても良い話で、親ばかりで
なく、直接子どもたちにも聞いて欲しかったという意見もありました。自分の所
属している子ども会でも会の予算で性教育に関するビデオを買い、貸し出したい
と考えています。性教育に関しては親も知らないことがありますので、好い加減
な知識で子どもに話しをすることはできません。親も勉強しながら、子どもに教
育をしていきたいと思っています。子どもが小学生の頃は、素直に質問してきま
したが、中学生になってからは、多少の知識があるのでしょうか、親が話そうと
しても、一生懸命聴こうという態度を示しません。どのような形で話しをすれば
良いのか分からないのですが、いろいろな方法で子どもと話していけたら良いと
思っています。
会 長:子どもが性についての知識を得るのに、品のない雑誌やテレビからということ
があります。また最近では、インターネットから得ることもあるでしょう。その
ようなものから知識を得てしまうとその子にとって不幸であるだけでなく、その
パートナーも不幸にしてしまいます。私は性教育に関していろいろなプログラム
を見ましたが、1番良いと思えたのは専門家から聴くことです。専門家が話せば、
どのような年齢の子どもでも素直に聞きます。例えば産婦人科医の話しであれば、
相手が小学生であれ、中学生であれ、また私たち大人であれ、正しい科学的な性
教育ができると思います。昨今の盛り場の様子等を見ると、大変悲しい状況に
なっていますので、教育委員会には性教育について本格的に取り組んでいただき
たい。学校の先生が自ら性教育の講義をする必要はないのです。外部から専門の
講師に来てもらえば良く、そのようにすればスライドやビデオ、模型等を使って
色々と教えてくれます。学問的な知識は誰でも素直に受け入れられるものなので、
母親や父親から話すというのも必要ではありますが、やはり専門家に講義をして
もらうのが一番良いのではないでしょうか。
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D委員:大田区のある学校では、性について生徒ばかりでなく、両親も一緒に学ぶこと
も始めているそうです。
G委員:鎌ケ谷市の性教育は、小学校の何年生から行いますか。
A委員:保健体育の時間に人体の構造から勉強します。
D委員:小学校1・2年の頃から先ず、命について学び、3年生になると男女差につい
て、そして6年生になると具体的に月経や性交渉について、段階を追って学ぶこ
とになるようです。
G委員:私の子どもも、僕はどこから生まれてきたの、どうすれば生まれるのという疑
問を持ち、小学校の低学年の時期から質問してきました。やはり、早いうちから
性教育は必要だと思います。子ども同士で、変な知識を身につけてしまっては、
大変です。親も正確な性教育を受けてきてはいないので、子どもに上手に性教育
をすることができません。学校のほうでも性教育を行ってほしいと思います。子
どもが興味を持ち始めたときに、親と学校が上手く協力して教えていかないと身
につかないのではないでしょうか。
(目標9)
・事務局から資料にも基づき、目標9「メディアにおける女性の人権の尊重」について
説明あり。
G委員:人間の性的欲望というものは避けて通れないものなので、小さいうちからの性
教育が必要であると思います。ピンクビラや性的な雑誌をなくすということはや
はり無理であるので、それらにどのように対処したら良いのか、フォローの仕方
を考えるべきだと思います。
会 長:確かにピンクビラを全て撤去することはできないし、性的な雑誌の発刊を禁止
することもできないと思います。計画の中の№156 にメディア・リテラシーがあ
りますが、これはいろいろなメディアを読み解く能力ということで、勉強すれば
身につけることができます。例えばタバコのコマーシャルを子どもたちに実際に
つくらせますと、コマーシャルはこういうふうにつくるのかということがわかり
ます。売ることを目的にした場合、どのようなつくり方になるかがその過程で分
かります。このような勉強をすると、テレビから流れてくるコマーシャルを全て
そのまま受け入れるのではなく、批判的に物事を見る目を養うことができるよう
になります。この世の中から悪いものを全て排除することはできないし、排除す
る必要もないと思います。悪いものは悪いものとして存在し、それが芸術などに
つながっていくこともあります。排除することはできませんが、それをひとつひ
とつ正しく見る目を育てるというのが先ほどのフォローということで、これから
の課題ではないかと思います。
(目標10)
・事務局から資料に基づき、目標10「男女共同参画を推進し多様な選択を可能にする
教育・学習機会の確保と充実」について説明あり。
B委員:自分の子どもに習い事をさせるのに大変お金がかかりました。それをなんとか
できないかということでサークルをつくりました。先ず、公民館を借りることか
らはじめ、先生を探すことなどいろいろと公民館の職員に協力していただき、活
動を始めてから約10年が経ちました。子どもたちのためのサークルから自分た
ちのためのサークルをつくることもしました。いろいろ教えてくださる方や相談
にのってくださる方がいたので、できたと思います。先ほどのお話にもありまし
たが、年配の方も学び、子どもたちも学んでいく必要があるということではない
でしょうか。
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会 長:目標1のときから一貫して意識改革が必要、教育が大事だということがいわれ
てきて、最後の目標10のところでそれを再度強調しているところが、この計画
のすばらしいところだと思います。このことを大事にしていきましょう。
(目標 11)
・ 事務局から資料に基づき、目標11「国際社会の『人権・平等・開発・平和』への
貢献」について説明あり。
A委員:前の目標10について聞きたいことがあるのですが、戻ってもよろしいでしょ
うか。
・一同、了承する。
A委員:目標10の№162「男女混合名簿導入の拡大」についてですが、私が教員を
やっていたときは男女別の名簿を使用してきました。その名簿を差別に使ったこ
とはありません。区別に使用することはありましたが、なぜ男女別名簿がいけな
いのか、それが差別につながるのか、理解できません。
会 長:なかなか区別と差別ということは分かりづらいところです。大学へ入学すると
混合名簿なのですが、高校までは男女別名簿になっています。女性は通常、名前
をなかなか呼ばれない経験を長くしてきています。大学に入って、私の場合は
「い」なので、早い方で呼ばれたので、何か感覚的に違うという感じがしました。
もし名簿を男女別にする絶対的な必要がないのでしたら、混合にしてもよいので
はないでしょうか。
F委員:鎌ケ谷市内で男女混合名簿にしている学校はありますか。
事務局:小中学校14校中11校で、実施しています。
会 長:わたしたちの年代は男女別の名簿で当然のようにやってきましたが、子どもた
ちに聞くと、男女混合名簿に変わったことをすんなりと受け入れているようです。
男女別にする必要がないのなら、混合名簿で良いと思います。
G委員:混合名簿を取り入れてない学校は校長の判断だと思いますが、どうしてやって
いないのか分かりますか。
事務局:基本的には校長先生の判断ですが、保護者の理解を得ながら進めているという
ことなので、なかなか簡単にはいかないという学校もあると思います。因みに県
の教育委員会からは男女混合名簿にするようにとの通知もでています。
会 長:市町村によっては、教育委員会で決めて一斉に混合名簿にしているところもあ
るようです。鎌ケ谷市は各学校の意見を尊重しています。男女混合名簿にするこ
とと一緒に「○○君、○○さん」というよび方も廃止し、「○○さん」と呼ぶよ
うにしようとしています。それは子どもたちには受け入れやすいようで、男であ
ることや女であるということはそれほど問題ではないということが言えそうで
す。
上からの指示で男女混合名簿にするのではなく、各学校が先生方や、保護者と
話し合って、いずれは男女混合名簿にしていくというのが自然だと思います。
G委員:男と女を区別しないと、女の子が「おれ」とか男言葉を使うようになります。
また男の子がするようなこともします。女の子が男の子と同じことをするのが平
等なのでしょうか、悪しき平等なのではないでしょうか。
※この問題については、懇話会においても充分に話し合わなければならないことである
ので、今後とも重要課題として協議していくこととする。
・一同の了承を得て、会議時間を延長することになる。
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(計画の推進)
・事務局から資料に基づき、「計画の推進」について説明あり。
会 長:着々と進みつつあるといった感じがします。
副会長:今年度に取り組むことが難しいものについては、次年度以降に取り組んでいた
だきたい。
(2)女性(男女共同参画)センターについて
・事務局から県内の女性センター(男女共同参画センター)について説明あり。
副会長:これからセンターについて検討していくうえで、共通認識が必要となりますの
で、何かご質問があったらお願いします。
E委員:鎌ケ谷市では女性センターをつくることが計画に入っているのですか。
事務局:入っております。
会 長:平成3年度にできた市川市の女性センターが県内では1番古いわけですが、こ
のころに全国各地に女性センターができました。このころの目的は女性が力をつ
ける、女性の自立を促すということで、女性を支援するという大きな目的があり
ましたが、今では世の中も変わってきています。例えば法律も男女共同参画とい
う名称になっています。女性の問題が解決したわけではないのですが、男女で一
緒に考えていこうという方向になっていますので、センターの性質も当然変わっ
てくると思います。千葉県の中で、早い時期にできたところは女性センターとい
う名称となっており、県の施設も女性センターになっていますが、鎌ケ谷市がこ
れからつくるとなれば、最近の動向にあった新しいものを考えていく必要がある
と思います。今回調査したものを基に、十分に検討して新しい男女共同参画セン
ターをつくっていただきたい。これまでセンターがなかったからといって鎌ケ谷
市が遅れているわけではありません。これからすばらしい施設をつくっていけば
良いのです。新しい建物を建てることはできないと思いますが、どこかに空いて
いる場所があればそこで十分ですので、市民にとって良いものをつくっていただ
きたいと思います。
G委員:千葉市女性センターでは職員2名で、あと文化振興財団に委託しているという
ことですが、職員の男女比を教えてください。
会 長:千葉市の女性センターの職員比率がどうなっているかは分かりませんが、女性
センターはどうしても女性の職員が多いのが傾向のようです。
G委員:女性の中の指導者的な人が先頭に立って、女性の権利というのだけをやってい
てはいけないと思います。男性の意見も取り入れて運営していった方が男女共同
参画の意味で良いと思います。
事務局:松戸市は以前女性の所長でしたが、現在の所長は男性で、市川市も所長は男性
です。最近では、男性職員も多く配置されてきているようです。
G委員:行政は偏るということはないと思いますが、男女がバランスよく配置するほう
が良いと思います。
会 長:センターをつくるにあたってはこの懇話会でも提案したり、具体的な意見を出
したりもします。幸いにしてこの懇話会の構成は男女半々です。
F委員:他の市町村、この9市以外の市町村でセンターの建設計画はありますか。柏市
はどうでしょう。
会 長:柏市は県の女性センターがありますので、つくらないようです。その代わりイ
ンターネット上で女性センターをつくる等の工夫をしています。施設をつくるに
はお金がかかりますから、なかなか難しいようです。東葛地域は比較的センター
が多くあります。南部のほうは、婦人会館というのはありますが、女性センター
はありません。
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E委員:鎌ケ谷市では各地区に公民館があって、五本松小学校にも市民が利用できる部
屋があるので、センターをつくる必要があるのかという疑問があります。
会 長:今の質問は非常に大切なことです。鎌ケ谷市にはたくさんの公共施設がありま
すが、施設ごとにそれぞれの目的があります。男女共同参画センターは男女平等、
男女共同参画を進めるという目的を持っていますが、公民館にも公民館の目的が
ありますので、重複することはありません。
C委員:名称は女性センターにするのですか。
会 長:これからは女性センターという名称は使用しない傾向にあると思われます。男
女共同参画センターというのは言い難いので、まなびぃプラザ(生涯学習推進セ
ンター)のように愛称をつけても良いと思います。名称については、これから検
討していくことではないでしょうか。
E委員:平成17年度には公民館に職員がいなくなると聞きましたが、本当でしょうか。
会 長:それは教育委員会のことなので、別のところで話し合われることだと思います。
副会長:センターについては、もっと時間をかけて検討したいと思いますので、次回の
会議でも話し合いをもちたいと思います。
(3)その他
・次回の会議は、平成16年2月9日(月) 午後1時30分からとなる。
・会議録署名人は熊谷委員と高瀬委員に決定する。
・以上で、第2回鎌ケ谷市男女共同参画推進懇話会を終了。
会議録署名人署名
以上、会議の経過を記載し、相違のないことを証するため、次に署名する。
平成16年2月9日
氏
名
高
瀬
和
則
氏
名
熊
谷
弘
和
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