運用委員会(第 101 回) ・ガバナンス会議(第7回)合同会議議事要旨 1.日 時:平成 28 年 1 月 15 日(金)15:30~17:30 2.場 所:年金積立金管理運用独立行政法人 大会議室 3.参加者:・米澤委員長 ・堀江委員長代理 ・佐藤委員 ・清水委員 ・菅家委員 ・武田委員 4.議事要旨 (1) 「運用委員による行動規範の順守状況の確認」について 質疑等はなかった。 (2) 「厚生労働省社会保障審議会年金部会の進捗状況」について 質疑等の概要は以下のとおりである。 委 員 社会保障審議会に新たな会議体を設けるとあるが、別途、GPIF内で新設す る経営委員会で決定する事項との関係はどうなっているのか。また、当該会議体 がどのような役割を果たすのか。 厚生労働省 社会保障審議会で新設する会議体の役割は、経営委員会とは全く異なる。例 えば、前回の基本ポートフォリオ変更の際、運用委員会で議論し、GPIFから の認可申請があって、それを厚生労働大臣が認可する際に厚生労働省内に置かれ ている独法評価委員会で審議し、確認した上で認可の手続をとった。このような、 これまで、独法評価委員会が果たしていた役割を当該会議体が担うことになる。 このほか、役員の任命について、どういった分野から何名ずつといったよう な、任命の基準を決めることも考えている。 委 員 運用委員会と経営委員会の関係はどうなるのか。 厚生労働省 まだイメージの段階であり、法案が国会で議論され、成立、施行されるのは かなり先の話になるが、今書いている絵では、経営委員会とは別に運用委員会が 残るということではなく、現在運用委員会が果たしている役割も含め経営委員会 が引継ぐということになる。 委 員 今の運用委員会では執行部がたくさんいる中で会議を開いているが、今度の経 営委員会は執行部が1名という構成を想定しているのか。 厚生労働省 今の運用委員会は制度上、運用委員のみで議決する仕組みであるが、イメー ジ案の経営委員会では、議決に執行部1名が加わることになる。もちろん、説明 者として執行部が並んでいても構わない。 (3) 「オルタナティブ資産の基本ポートフォリオ上での位置づけ」について 質疑等の概要は以下のとおりである。 1 委 員 オルタナティブ資産については、基本ポートフォリオ上、株式か債券のどちら かに区分するのではなく、まずは両者の組み合わせとして考えるべきではないか。 次の中期計画では、独立した資産クラスになる可能性もあると思うが、そこへ向 かうより建設的なプロセスとしても、株式と債券の組み合わせとして考えた方が よいと思う。 株式と債券とを組み合わせるとすると、実務的な課題が多いとあるが、委託運 用についても中身をちゃんと聞けばよい話であるし、色々なスタイルのインデッ クスも出ているのだから、適切なものを選べば、組み合わせでも難しい問題はな いのではないか。 事務局 御指摘をいただいた点については、来年度の委託調査研究の中で検討をしてい きたいと考えている。ただ、足元の残高が少ない中で、まずは株式か債券のどち らかに区分する案で少し前進していく形でどうだろうか。 事務局 外部コンサルタントも使って色々検討した結果、株式と債券の組み合わせとし て当てはめるには説明力も低いし、また、そこまでする意味がないということで、 今回の提案になった。 次の基本ポートフォリオを考える際には、根本的な見直しをしなければならな いと思っている。 委 員 客観的な基準で、リターンの説明力がどちらが高いかで判断できるのではない か。 事務局 株式何割、債券何割という考え方を否定している訳ではないが、私どもは業務 概況書で株式や債券に分けて残高やパフォーマンスを出しているので、その組み 合わせの割合をきちんと説明できるかというと大変難しい。暫定的に株式か債券 かどちらかに区分し、根本的な解決は次のポートフォリオの見直しのときに改め て考えたい。 委 員 事務局提示の方針でスタートしたとしても、今後良いものが得られれば、次回 のポートフォリオ策定の前に変えることも可能性としてはあり得る。 事務局 今後の調査研究において良い提案があれば、次回の見直しを待つ必要はないと 思う。 委 員 事務局の提案で経験を積んでいき、最終的な答えとして確信が持てた段階で移 行していくのが現実的ではないかを思う。 委 員 事務局提示の案をベースとして、さらなる調査を進めていってもらいたい。 (4) 「日本版スチュワードシップ・コードへの対応状況及び議決権行使状況の概要」につ いて 質疑等の概要は以下のとおりである。 委 員 運用受託機関によるエンゲージメント活動について、運用受託機関へのヒアリ 2 ングだけでは見えにくい部分もあるので、エンゲージメントを受ける事業会社側 へのアンケート結果なども見ながら実質的な部分をどういうふうに見ていくか、 今後も試行錯誤が必要だが前向きに取り組んでほしい。 また、スチュワードシップ活動の結果として、より短期的な視点になったので はないかという意見も聞く。運用受託機関に対しては、中長期的に持続可能な ROE の向上であるとか、あるいは持続的な成長ということを、これからも伝えていく 努力をしていただきたい。 委 員 非常にいい内容だというのが率直な感想であるが、パッシブ運用については、 非常に低いフィーで行っていることもあり、努力しているところには委託額を多 くするとか何らかの形でインセンティブをつける等の工夫をお願いしたい。 事務局 スチュワードシップ活動の評価ウェイトを高めることで、総合評価に差が出て くると、委員の言うような違いが出てくると思う。 委 員 英語版も用意するとのことであるが、コーポレートガバナンス、スチュワード シップ・コードの実施状況について一番関心を持っているのは、何と言っても海 外の機関投資家やメディア等である。一方で、本件に関する海外の著名人でも、 GPIFは何もやっていないといった記事を投稿したりしているので、誤解を避 ける意味でも我々のやっていることを説明する機会をつくっていって欲しい。 (5) 「リスク管理状況等の報告」について 質疑等はなかった。 以上 3
© Copyright 2024 Paperzz