事業実績報告書 - 公益財団法人 再春館「一本の木」

財団法人 再春館「一本の木」財団
あゆみ
(事業実績報告書)
平成21年度
(2009年)
ご
挨
拶
熊本県には雄大な阿蘇の草原、風光明媚な天草をはじめ多彩で豊かな自然環境に
恵まれています。この豊かな自然環境を将来の世代に残すためにも、今私たちが立
ち上がらねばなりません。再春館「一本の木」財団は、そうした思いを踏まえ、平
成18年10月に設立し、その後、平成19年12月に現名称に変更しました。小さな一本
の木も、やがて大きな木となり森となる。想いは広く大きく、自然保護の活動を守
り育てております。
財団としては、同じ思いを持ち活動を続ける人々の輪を広げ、自然への感謝をも
つ人々が多くなり、自然と人が仲良く暮らしていける地域社会をつくることを目標
としております。そのため行政の補完的役割を果たすとともに、環境への活動を行っ
ておられる皆さんとの連携を計り、ひとつひとつ取り組んでまいります。
財団の年度を通しての取り組みは3つを大きな柱としています。1つは熊本の豊
かな自然を守るため、子どもらを対象にした阿蘇や天草での清掃活動を行うととも
に野草や海洋生物種の観察会等に併せ環境学習を行っています。2つには、講演会、
出版物等の刊行による自然保護の大切さの普及・啓発活動。
「自然を愛する講演会」
のほか、地域の現状を踏まえた共催による講演会も年に数回実施しています。次に
行政等の監修による環境関連図書を刊行、県・市の教育庁をとおして県下の教育機
関等に進呈しております。平成21年度は『くまもとの外来生物』発刊しました。多
くの方に、外来生物がもたらす生物多様性への脅威についての理解が深まるきっか
けになれば幸いです。3つ目は、環境団体への助成事業です。
自然環境保護に励む人々
をつなぎ、人と自然がともに仲良く暮らしてゆける地域社会づくりを願って、これ
まで30団体に助成しております。また、環境問題に取り組んでおられる皆さんとの
連携を深めるとともに、対象団体との交流も兼ねた事業報告会も行っております。
今後も「自然との共生をはかりながら自然の恵みを享受しつつ未来へと引き継い
でいかねばならない」という理念のもと、自然保護の活動を出来る事から行ってま
いります。緑豊かで、美しい熊本を目指すとともに、地球規模の自然保護、地球環
境の保全に寄与することまで想いを馳せておりますので多くの皆様のご支援とご指
導をお願いします。
平成22年6月
財団法人再春館「一本の木」財団
理事長 葉玉匡美
−1−
目 次
■ご挨拶 ………………………………………………………………… 01
⑧「むつごろう通信」の進呈を受ける …………………… 22
■目 次 ………………………………………………………………… 02
⑨球磨川水系ネットワーク主催の
第1回球磨川「川べの森づくり」植樹祭へ参加 …… 22
⑩第10回阿蘇草原再生協議会へ
新規加入及び講演会に出席 ………………………… 23
■平成21年度事業報告
期間
(平成21年4月1日∼平成22年3月31日)
⑪NPO法人みどり川共生会の
御船町門前川での環境保全活動へ参加 ………… 23
1.自主
(直営)
事業
野生動植物の保護、
生息生育地の環境保全にかかる調査
及び植栽・美化活動
⑫エコイベント主催RKKからCO2排出相殺費として 財団助成の環境団体に寄付 ………………………… 23
…………… 03・04
1)阿蘇の草原維持と環境美化事業【5月】
6)
「くまもとの野鳥」写真図鑑の進呈について …………… 24
2)障害者による清掃美化活動【6月】……………………… 05
3.助成事業
3)
アカウミガメの保護と
産卵環境保全について
(天草市)
【7月】
………………… 06
自然環境保全のための活動研究等行う団体等への助成
1)
21年度上期 ………………………………………………… 25
4)上天草の海岸清掃と海洋生物種の観察事業
【8月】
… 07
2)
21年度下期 ………………………………………………… 26
5)
アカウミガメの産卵地保全と環境学習について
(芦北・水俣)
【8月】………………………………………… 08
3)
助成対象団体の事業報告会……………………………… 27
4)
助成対象団体の事業報告会inくまもと
エコライフ・フェア2010 ………………………………………… 28
6)南阿蘇(国立公園の自然を守る)清掃活動と
環境学習
【10月】…………………………………………… 09
… 10
7)広葉樹の植栽作業体験と環境美化活動【22/3月】
4.
広報・企画
8)草原再生事業(野焼き)
【22/3月】……………………… 11
1)
ホームページ ………………………………………………… 29
子どもたちの感想 …………………………………………………12
2)
情報誌「季刊さわやか」への広告掲載 ………………… 29
3)
「くまもとエコモーションキャンペーン」への協賛 ………… 29
2.普及・啓発事業
熊本県における自然環境や自然保護の大切さの普及・啓発
事業
5.
その他
1)
収益事業について…………………………………………… 29
1)第3回自然を愛する講演会
【22/2月】…………………13・14
2)
公益法人への移行認定に向けて………………………… 29
2)地域講演会
①第15回くまもと自然保護講演会
(共催:熊本県自然保護関係団体協議会) ………15・16
②平成21年度熊本県環境セミナー(共催:熊本県環境センター)… 17
③第1回緑川流域環境保全活動講演会
(主催:
NPO法人みどり川共生会) …………………… 18
3)
福祉施設などとのタイアップ………………………………… 29
■平成22年度事業計画 ………………………………………… 30∼33
■助成事業
(資料編)
助成制度について ……………………………………………… 34
3)盗掘防止キャンペーン事業【4月】 ……………………… 19
実施要綱 …………………………………………………… 35∼37
「くまもとの外来生物」発刊・進呈【22/3月】
・
【22/4月】20・21
4)
助成申込書 …………………………………………………… 38・39
5)
その他
平成22年度下期分助成制度応募要項 …………………… 40
①熊本県ストップ温暖化県民総ぐるみ運動
推進会議に参加 ………………………………………… 22
参考資料 ……………………………………………………… 41・42
②熊本県ごみゼロ推進県民大会に参加 ……………… 22
■運営委員会設置要綱 ……………………………………………… 43
③「熊本県地球温暖化対策の推進に係る条例」に関す
る説明会に参加 ………………………………………… 22
■財団の概要
④阿蘇市の「マイバックキャンペーン」事業を共催 …… 22
1)組織 …………………………………………………………… 44
⑤熊本県ストップ温暖化
県民総ぐるみ運動推進会議 …………………………… 22
2)
財団の設立の趣旨と経過について ……………………… 44
⑥ASO環境共生基金事業
「杵島岳エコ・ツアーと阿蘇火山博物館」
に協力…… 22
⑦平成21年度熊本県自然環境講座
(熊本県主催)
を受講 …………………………………… 22
3)
財団の新たな名称 ………………………………………… 44
■貸借対照表 …………………………………………………………… 45
■平成22年度事業計画スケジュール ……………………………… 46
−2−
平成21年度 事業報告
事 業 期 間 : 平 成 2 1 年 4 月 1 日 ∼ 平 成 2 2 年 3 月31日
■ 事業の実施状況
(直営)
事業
1 自主
野生動植物の保護、
生息生育地の環境保全にかかる調査及び植栽・美化活動
・阿蘇の草原維持及び環境美化事業 阿蘇市、南阿蘇村、熊本市等の小学生の参加を得て、阿蘇の草原の散乱ゴミ等の清掃活動と
阿蘇の野草、希少野生動植物等の観察を行い、環境問題の正しい理解と認識を習得するために、
阿蘇の特性を踏まえた環境教育を行った。
また、
今年度は障害のある人たち向けの取組みを行った。
(阿蘇市2回、
南阿蘇村で1回実施)
1)阿蘇の草原維持と環境美化事業
自然あふれる素晴らしい阿蘇の地を今見て、行動して、考えてみよう
次代を担う小学生に阿蘇でゴミ収集体験を
¡目 的:自然環境や自然保護の大切さについて学ぶため、
してもらうと同時に、野草、希少野生動植物の現状観察を行う。
また、専門家による、阿蘇の自
然が果たしている役割等についての環境教育
(学習)
を行うことにより自然に対する感性、
環境
を大切にする心を育てることに寄与することを目的とする。
¡主 催:財団法人再春館「一本の木」財団
阿蘇市教育委員会、
熊本県阿蘇地域振興局
¡後 援:阿蘇市、
自然公園財団阿蘇支部、
阿蘇地区パークボランティアの会、
¡協 力:九州地方環境事務所、
阿蘇の自然を愛護する会
(土曜日) 午前10時∼午後3時
¡日 時:平成21年5月16日
9時30分
現地(県草地畜産研究所)
到着
目的や阿蘇市のゴミの分別方法等説明
10時∼ 北外輪山の大観峰付近で野生植物観察を兼ねた散乱ゴミ収集
午後
熊本県草地畜産研究所の研修室で環境学習会
講師:環境省九州地方環境事務所 岡野隆宏課長
グリーンツーリズム担当)
㈶阿蘇グリーンストック 永原彰子(環境教育、
¡場 所:大観峰周辺及びミルクロード6㎞程度の沿線
で、
地元阿蘇市や熊本市、
植木町などから参加した小学
¡概 要:北外輪山の県道(通称ミルクロード)
生や保護者ら約100名が、
6㎞区間を10班に分かれて歩き、
阿蘇地区パークボランティアの会・
阿蘇の自然を愛護する会の皆さんの指導で野草観察を兼ねた環境美化活動を行った。
午後は県草地畜産研究所で「阿蘇の暮らしと豊かな草原について」の学習の後、
同施設を見
学、
牛・馬とのふれ合いも楽しんだ。
クイズ等を通しての阿蘇の草原は、
生きものたちの宝庫でもあること、
また、
その草原を守るため
にもさまざまな取組みが行われていることを学んだ。
¡参加者:小学校10校、
子ども会・塾など3団体、
保護者・引率他 総数:105名
−3−
「見て、
行動して、学び、考える」各々のスナップ
−4−
2)障害者による清掃美化活動
¡目 的:素晴らしい季節を迎えた阿蘇の草原において、障がいのある皆さんに草花や動物とのふれあ
いや、
散乱ゴミの収集を通した体験をもとに、
自然に対する感性、
環境を大切にする心を育むこ
とに寄与することを目的とする。
¡主 催:財団法人再春館「一本の木」財団
¡後 援:阿蘇市
大津町立若草児童学園、
大津あゆみ園、
再春館の仲間たち
¡協 力:熊本県草地畜産研究所、
(土曜日) 10時∼14時
¡日 時:平成21年6月13日
¡場 所:阿蘇市 九州横断道路(やまなみハイウエー)
¡概 要:9:50
熊本県草地畜産研究所 開式
10:00∼12:00
ミルクロード等は濃い霧に包まれ、活動の実施が危ぶまれたが、予定の区間
だけは幸いにも霧も薄く、
参加者全員で元気よく、
清掃活動をするとともに、
阿
蘇に生息・生育する動植物の観察、野鳥のさえずり、
自然の風の音など聴き
ながらネイチャーゲームに取り組んだ。
13:00∼14:00
畜産研究所那須利八所長から施設やアカ牛についての話を聞き、畜舎見
学と動物(牛馬)
とのふれあいを楽しんだ。
¡参加者:3団体、保護者・引率他 総数100名
霧の中、小雨の降る中でも一生懸命のゴミ収集と野草観察
ネイチャーゲームも楽しみました
−5−
3)アカウミガメの保護と産卵環境保全について
茂 串 海 水 浴 場( 天 草 市 )の 漂 着ゴミ清 掃 でウミガメを守ろう
条例で指定希少野生動物に指定
¡目 的:アカウミガメは県のレッドリストで絶滅危惧ⅠA類に分類され、
されている。県内では天草の西海岸や芦北海岸などが産卵場所になっているが、
自然の砂浜
の消失や海岸の変化などによりアカウミガメの上陸・産卵の機会が減少している。
このことを踏
まえ、天草市においてアカウミガメの生態の学習と、砂浜の漂着ゴミなどの回収により、産卵環
境の保全活動に寄与するとともに、
自然保護への関心をもってもらうこととする。
(土)
¡開催日:平成21年7月11日
、
砂月海水浴場、
¡場 所:天草市茂串海岸(海水浴場)
茂串総合学習施設白浜いきいき館
(旧牛深市茂串小)
¡主 催:財団法人再春館「一本の木」財団
熊本県天草地域振興局
¡後 援:天草市、
¡協 力:天草自然保護官事務所
¡概 要:10:30
開式 熊本市内・合志市・菊陽町、
地元
(宮野河内小・牛深小)
参加
10:40∼11:10
学習施設(ふれあいサロン)
でアカウミガメについての学習
講師は山本松義氏(日本ウミガメ会員)、砂浜の現状と産卵の減少でアカ
ウミガメは危機的状況にあり、
牛深の西海岸の砂浜は重要であることを学
ぶ。
はく製の亀の展示物など興味深げで、
子どもたちは熱心に聞き入った。
11:20∼12:20
アカウミガメが上陸する茂串海岸のクリーン活動
「アカウミガメが戻って来て、安心して産卵できるきれいな砂浜にしたいネ」
と各自ゴミ袋を持って、漂着ゴミ回収を行った。梅雨時期で大雨の心配が
あったが、
海岸での活動ができたのは幸いであった。
13:20
午後から砂月海水浴場を見学。
(三日月形の美しい弧を描くこの海岸は天然の白浜が残る茂串海岸とは
対照的。)
保護者・引率者・指導者他 総数130名
¡参加者:小学校 8校、
アカウミガメの勉強
海岸と砂浜の散乱ゴミの収集
−6−
4)上天草の海岸清掃と海洋生物種の観察事業
干 潟 のダンサ ー“ ハクセンシオ マネキ ”が お 出 迎 え
次世代を担う小学生に実際に天草で海岸清掃を体
¡目 的:自然環境や自然保護の大切さについて、
験してもらい、海洋生物種などの観察を行う。更に、専門家による砂浜の環境、海の環境保全
等についての環境教育(学習)
を通して、
自然に対する感性、
環境を大切にする心を育てること
に寄与することを目的とする。
(月曜日) 午前10時∼午後15時
¡日 時:平成21年8月3日
永浦島、
前島、
(天草五橋第2号橋∼5号橋)
¡場 所:上天草市大矢野島、
¡主 催:財団法人再春館「一本の木」財団
上天草市教育委員会、
熊本県天草地域振興局
¡後 援:上天草市、
天草自然保護官事務所、
¡協 力:熊本大学沿岸域環境科学教育研究センター、
熊本県水産研究センター
¡概 要:9
:50
開式 大矢野島九州自然歩道
(鯨亭前)
10:00∼10:50
くじら道海岸の清掃活動を行う。長雨後でおびただしい量の漂着物があ
り、
軽トラック2台分のゴミ回収があった。海流に乗って漂着した外国のもの
と思われるゴミもあり、国境を越えた深刻な問題でもあり、海外とのつながり
を垣間見るとともに、
身の回りのポイ捨てごみが海岸を汚くしていることに驚
きの様子だった。
11:10∼12:50
松島町の永浦干潟で、熊本大学沿岸域環境科学教育研究センター逸
見泰久教授の指導で、海のいきものとのふれあいや観察会を行う。特に、
小型のカニ
(ハクセンシオマネキ)
の求愛行動などに興味深そうだった。
13:30∼13:50
同大学の合津マリンステーションで
“あまくさの海といきもの”
のテーマで体
系的な学習を行った。
14:10∼14:40
熊本県水産研究センターの展示品や飼育中の魚類などを見学。 水槽内で静かに群れ泳ぐ魚、
生けすでは、
ジャンプして餌を取りにくる魚な
ど、
海のいきものの様子を学んだ。
¡参加者:小学校 7校、
保護者・引率者・指導者他 総計90名
漂着ゴミの多さにビックリ
熊大マリンステーションでの学習風景
−7−
5)アカウミガメの産卵地保全と環境学習について
カメさんが産卵のために帰ってくる∼自然の砂浜を次世代に∼
¡目 的:アカウミガメは県の指定希少野生動物に指定され、県内では天草地域や芦北海岸などで産
卵が確認されている。
自然の砂浜の消失や海岸線の変化などによりアカウミガメの上陸・産卵
の機会が減少している。
このたび、
砂浜の漂着ゴミなどの回収により、産卵地の環境保全に寄
与するとともに、
県環境センターで映像や体験・クイズを通していろんな環境について学び考え、
自然保護への関心をもってもらうこととする。
(土曜日)
¡開催日:平成21年8月22日
、
熊本県環境センター
(水俣市)
¡場 所:芦北海岸(鶴ヶ浜海水浴場)
¡主 催:財団法人再春館「一本の木」財団
¡共 催:熊本県環境センター
熊本県芦北地域振興局
¡後 援:芦北町、
¡協 力:吉崎和美氏(天草自然研究会・日本ウミガメ会員)
¡概 要:10:00∼10:30
開式後芦北海岸(鶴ヶ浜海水浴場)
で、
ウミガメの種類、
そのうち日本の浜辺
で産卵を行うのは3種類であること、
産卵は夜間、
敵が少ないときを選んで浜
辺に上がり50cmほどの穴の底に卵を生みこと、
ふ化はいっせいに始まり、
小
ガメは真っ直ぐに歩いて海に向かうこと、途中で鳥やカニなどの敵に襲われ
多くが命を落とすこと。
また、海に戻る子ガメたちに対する光の影響や海にた
どり着いてもその後大人に成長できるウミガメはごく少数で、運よく生き残った
ウミガメだけが生まれた浜辺にもどってきて産卵を行うことができることなどを
学んだ。
10:40∼11:20
漂着ゴミ清掃
3年前に産卵が確認された場所(マリンパークビーチ)
を見学し、海岸のゴミ
を拾い集めた。
13:30∼15:00
水俣市へ移動、
県環境センターで
“きれいな海をありがとう”
のテーマで水環境
について学習した。
それぞれの地域の河川
(菊池川、
白川、
球磨川など)
から持
ち寄った水について、
実験を交えて、
汚染や汚濁に関する学習を行った。
講師:橋口彰三環境指導員
¡参加者:小学校 3校、
保護者・引率者・指導者他 総計110名
環境センターで各河川の分析と学習
実際産卵が行われた砂浜での学習
−8−
自然環境について考えて
6)南阿蘇(国立公園の自然を守る)清掃活動と環境学習
暮らしを支える南阿蘇の湧水の郷を訪ね、
豊かに生育する野草の観察で自然環境について考えてみよう
!
!
¡目 的:次世代を担う小学生に南阿蘇地区でのクリーン活動を行ってもらうとともに、阿蘇の植物の観
察を行う。
また、湧水群を訪ねて水と暮らす人々の文化に触れ、専門家による阿蘇の自然が果
たしている役割や水の恩恵についての環境教育(学習)
を行うことを通して、
自然に対する感
性、
環境を大切にする心を育むことに寄与することを目的とする。
¡主 催:財団法人再春館「一本の木」財団
南阿蘇村、
熊本県阿蘇地域振興局
¡後 援:高森町、
阿蘇地区パークボランティアの会、
休暇村南阿蘇、
¡協 力:自然公園財団阿蘇支部、
南阿蘇ビジターセンター
(土曜日)
¡日 時:平成21年10月24日
約2㎞
¡場 所:高森町内:月廻り公園∼休暇村(南阿蘇ビジターセンター)
¡概 要:9:45
開式 (南阿蘇ビジターセンターに集合)
10:00∼11:00
高森町内の道路267号線沿いの空き缶などのゴミ収集活動を行った。投
げ捨てられた多くのゴミの分別作業が大変だった。 (植込みの中に缶、
ビン、
弁当がら、
タバコなど)
11:00∼12:10
南阿蘇ビジターセンター
(野草園)
で、阿蘇地区パークボランティアの会の
指導で野草の観察会を行った。小学生8∼10名の班編成で、
フィールドビ
ンゴに挑戦したり森のごちそうや良い匂いのするもの探しなどのゲームを楽
しんだ。
13:20∼
午後は「南阿蘇のわき水と水を守る取り組み」の講話の後、水源めぐりを
行った。同町の湧水トンネル公園や南阿蘇村の湧水群(白川水源・明神
池)
を訪ね、
田中伸廣氏(熊本県水環境課)
の解説で阿蘇の自然が果た
している役割や水の恩恵についての環境学習を行った。
保護者・引率者・指導者他 総計93名
¡参加者:小学校 7校、
班単位の観察状況。
白川水源の水のきれいさ、
おいしさに感嘆
−9−
てみよう!!
7)広葉樹の植栽作業体験と環境美化活動
ふるさとの森(里山)
を守る植林で美しいふるさとづくりをめざそう
!
!
清掃活動や身近な里山での苗木の植栽作業な
¡目 的:障がいのある皆さんと小学生の参加を得て、
どの実践をとおして、
自然・樹木に対する深い愛情を培ってもらう。
また、参加の皆さんとの交流
を深めるとともにボランティアの活動に携わる方々とのかかわりや共同作業を通して、
自然に対
する感性、
環境を大切にする心を育むことに寄与することを目的とする。
¡主 催:財団法人再春館「一本の木」財団
西原村
¡後 援:熊本県、
どんぐりの木
¡協 力:ECOシティー研究会、
(土曜日) 午前9時30分∼午後3時
¡日 時:平成22年3月13日
¡場 所:植林活動:再春館パーク内(約2000㎡=約600坪対象)
(混植)
クヌギの苗など3種類程度
¡樹木種:
(清掃活動:西原村河原小∼ミルク牧場区間の道路)
天候の関係で中止
¡概 要:9:30∼10:45
植林活動 : 作業説明・植林
(再春館パーク内芝生広場)
菊陽学園と再春館製薬所・桜十字病院の仲間たち並びに菊陽西小学校の
子どもたちが参加して、
西原村の再春館パークで、
広葉樹の苗木180本を、
NPO法人ECOシティー研究会・
どんぐりの木(宇城市)
の指導を受けながら
植樹した。整地された斜面で、児童らは保護者や法人のスタッフと一緒に、
シャベルなどを使用して穴を掘り、苗木を植え、支柱を立てて結びつけた。最
後に、
参加者の名札をそれぞれの木々に掛け、
大きく成長することを願った。
11:00∼12:00
ミルク牧場 施設見学&ゲーム
牧場内の広場にてゲーム等で楽しく交流した。
12:00
昼食:阿蘇ミルク牧場でお弁当
13:00
終了:現地出発
(天気予報が的中し、
雨の前に植林を済ませたのが結果的にはよかった)
¡参加者:菊陽学園18名、再春館製薬所・桜十字病院の仲間たち20名、菊陽西小学校37名、指導者・
引率者他 計115名
早く大きくなることを願ってみんな熱心に植林に取り組んで
います。
雨模様の中植林についての話を聞いています。
− 10 −
8)草原再生事業
阿蘇の美しい草原をいつまでも
(子どもたちによる野焼き体験)
¡目 的:阿蘇地域は豊かな自然の恵みとともに貴重な動植物の宝庫でもある。後継者不足で火入れ
ができない草原や管理されずに荒れた草原は多様な動植物に影響を及ぼす。緑の大地を守
り、
美しい草原を後世に残すため、
すぐれた阿蘇の景観の保全とともに身近な生物種の保存の
ため、
財団も行政や関連団体等と連携をとり、
草原再生のための野焼き支援活動に参画する。
熊本地域の子どもたちに「野焼きの体験」
を通して、阿蘇の素晴らしい自然とそこに人々の営
みがあることを伝える。未来ある子どもたちが阿蘇の自然を理解すること、
また子どもたちが家族
や周りに伝えていくことが、
阿蘇の草原保全、
再生へつながると考える。
(土曜日)
¡実施日:平成22年3月27日
¡場 所:阿蘇市 町古閑牧野
¡主 催:財団法人再春館「一本の木」財団
¡共 催:㈶阿蘇グリーンストック
野焼きボランティアの方々
¡協 力:町古閑牧野組合、
¡概 要:10:00
13:30
開式、
スタッフの紹介
野焼きの場所近くの丘に登り、牧野組合長から阿蘇の草原と野焼きについての講話
をしてもらう。次いで、
野焼きの指導として、
火消し棒づくり、
たいまつ作りを体験した。
野焼き体験
昼食後、
阿蘇グリーンストックの野焼きボランティアの協力のもと、
安全管理対策として、
子ども5名にスタッフ1名体制で、
2班のコースに分かれて野焼きを行った。
野焼きに適した条件で、
たいまつで火を点けると勢いよく炎が燃え上がり、
遠くにいても
熱いくらいであった。防火帯の意義や危険と隣り合わせの作業であることを目の当りに
するなど、
また、
安全な場所に移動して、
火消し棒による作業など貴重な体験をさせて
もらった。今回、
場所の提供を受けた町古閑牧野組合、
輪地切り支援ボランティア、
阿
蘇グリーンストック野焼き支援ボランティアの方々には大変お世話になりました。
¡参加者:小学校 3校、
保護者・引率者・指導者他 総数45名
阿蘇草原の維持の大切さと、火消し棒の作成、野焼体験
− 11 −
子どもたちから寄せられた感想文等
子どもたちの感想 ・阿蘇の山には、
珍しい草花がたくさんあることを知りました。
・動物や植物を大切にしなければと思いました。
・ゴミを拾いながらたくさんの草の名前を教えてもらいました。
・花や草をみて、
ゲームをしたのが楽しかったです。
・
きれいな海だけど思ったよりゴミがあり大変だった。
・カメの産卵場所があるのをはじめて知った。
いつかウミガメもかんさつしたい。
・海岸のゴミには、
ペットボトル、
はっぽうスチロール、
弁当箱、
ビニール袋、
ビン、
缶、
ライター
・変わった物
中国のもの
(めんの袋)
、
青いひも
・アカウミガメが戻ってくるきれいな砂浜にしたい。
・クリーン活動は大変だったけど楽しかったです。
・アカウミガメがとても前からいたと聞いたときはびっくりしました。
・海がきれいだったからびっくりした。
・カメは夜たまごを産むことをしり、
砂浜をきれいにしたいと思います。
・生まれて、
元のところに帰ってくることが大変難しいことにおどろきました。
・砂浜のゴミの多さにビックリしました。
・ゴミのポイ捨てが海をよごしているがわかり捨てないことが大切とわかった。
・かにのおどりは大変おもしろかったです。
・車から投げ捨てられた缶やゴミが多いのにおどろきました。
・草原の草花をたくさん教えてもらいました。
・湧き水を美味しかったのでいっぱい飲みました。
・水の大切なことを教えてもらいました。
・木一木を穴を掘り棒をたて、
たくさん植えました。
・早く大きくなるよう植えました。
・火消し棒やたいまつ作りはおもしろかったです。
・草が燃え上がるのを見て、
たいへん熱かった !
− 12 −
2 普及・啓発事業
熊本県における自然環境や自然保護の大切さの普及・啓発事業
1)第3回「自然を愛する講演会」開催
長い進化の過程を経て多種多様な生物が生息・生育
¡開催趣旨:地球上には様々な自然環境に順応し、
している。
私たちはこれら生物資源を衣食住など実生活に役立て、
利用してきた。
しかし、
人間
活動・開発に伴う自然環境の破壊や生活様式・産業構造の変化で里山・里地が衰退するな
ど、
身のまわりの自然が大きく失われてきている。私たちの命や、
暮らしを支えている野生動植
物も危機にさらされ、
最近では、
温暖化などの環境の変化が切実な問題となってきた。
環境問題はきわめて多様で課題も山積している。今回の講演会では、
阿蘇の貴重な自然を
守り、後世に残すため、
自然保護の重要性や問題解決のための行動、
これら生活に密着し
た地域環境問題の発信などで、
くまもとの希少な動植物への理解を深め、
地域の生態系へ
の関心を喚起する。次に、地球規模の環境問題について、様々な分野にチャレンジし続け
て、
地球の危機とともに地域自然の危うさを実感しているパーソナリティの立場からの問題提
起により、
人と共生できる自然のあり方を考える。
講演を通して、
熊本県における自然環境や自然保護の大切さの普及啓発を行うものであり、
環境問題の提言などにより市民の関心度が増し、
併せて、
教育や学術、
文化の普及向上に
も寄与することを目的とする。
¡主 催:財団法人再春館「一本の木」財団
熊本県、
熊本県教育委員会、
熊本県市長会、
熊本県町村会、
¡後 援:九州地方環境事務所、
熊本県自然保護関係団体協議会、熊本日日新聞社、NHK熊本放送局,RKK熊本放送、
TKUテレビ熊本、
KKTくまもと県民テレビ、
KAB熊本朝日放送、
FMKエフエム熊本
(日曜日) 13
:
30∼16
:
00
¡開催日時:平成22年2月21日
(熊本市水前寺公園)
¡開催場所:ホテル熊本テルサホール
¡参 加 費:無料 約400名
学生・生徒、
学校関係者など広く県民向けの講演
¡参加対象者:一般、
(自然保護、
環境問題に関心がある方はどなたでも参加)
¡講 演 Ⅰ:「都市・農村の連携で守る阿蘇千年の草原」
講師:山内 康二(財団法人阿蘇グリーンストック 専務理事)
阿蘇の草原の歴史はよく千年といわれているが、最近の研究では、
どうも草原を焼いた証拠のある地層
があるということで1万3千年前ぐらいより続いているのではということも言われている。 草原の面積は日本一でもあり、
また多様な生物の宝庫でもある。阿蘇の草原が九州の水瓶の役割を
果たしている。
また、水を地下に蓄える能力はよく森林と見比べられることもあるが、最近の研究で、水源
涵養機能は森林と草原は変わらないとの報告もある、
こういう大事な草原を守るために、春野焼きを行
なっており、
16,000haが対象となるが、
この数字も有畜農家の激減の中で急激に少なくなっている。近年
は野焼き
(防火帯作り)
も含めると2,000人のボランティアが5,500haの野焼きに参加していただいている。
県外から、学生などの若い人も多数参加してもらっているが、
ただこのボランティアも60歳台が40%を超
える状況になっている。一方野焼きは地球温暖化と逆行するのではという声もあるが、
CO2を地中に固定
化するのに役立っている、
という調査が行なわれている。 今は都市部と農村の連携で新しい協力関係を築きながら阿蘇の草原の多様な生物を残していくこと
が大事。
− 13 −
¡講 演 Ⅱ:「46億歳の地球に、今、私たちができること」
講師:生島 ヒロシ
(フリーアナウンサー)
パラオの海面上昇、
北極の氷も溶けていること、
真夏日がふえ、
ゲリラ豪雨、
台風、
ハリケーン
の強大化、
これらの温暖化の現象をはじめとする、
環境問題の基本となることを知ることが大
事である。環境問題をあまり厳しく考えないで具体的に自分たちはどういう事を毎日すればい
いのか考えることが大事。 社会全体としては、低炭素、
自然共生、循環型の3つの要がうまくバランスがとれないと持
続可能な社会はできない。企業は、人に優しい企業を求めて欲しいと言っているが、社員と
その家族、
お客様を大事にし、
地域全体が誇りに思える企業になればと思う。 人は一人一
人が、環境の心を持つことが大事。必要な物は必要なだけ買う、長く使えるものを選ぶ、
マイ
バックを持つ、省資源、省エネの物を選ぶ等我々現役世代は未来の生存可能に対して将
来世代に対する責任がある。 100年後の地球のために、
今考えないともう間に合わない。
講師 山内康二さん
※近々、講演録を予定
講師 生島ヒロシさん
会場風景
− 14 −
2)地域講演会
① 第15回くまもと自然 保 護 講 演 会
¡目 的:自然保護の普及啓発活動の一環として、毎年、熊本県自然保護関係団体協議会と共催で、
自然保護講演会を実施。今年度は、宇土半島で分布を広げつつあるクリハラリス
(タイワンリ
ス)
について、
本種は自然生態系や果樹等に大きな被害を与える特定外来生物で、
根絶に向
けた早急な対策が必要であることから実施した。
(月)成人の日 講演 午後2時∼4時
¡日 時:平成22年1月11日
(熊本市民会館大会議室)
¡会 場:崇城大学市民ホール
¡対 象:熊本県自然保護関係団体・事務所
また、
自然保護問題に関心がある方はどなたでもご参加。
¡参加料:無料
熊本県自然保護関係団体協議会、
熊本県
¡主 催:財団法人 再春館「一本の木」財団、
¡協 力:熊本西高校生物部(クリハラリスの分布状況調査など)
(タイワンリス)
の生態と駆除について」
¡講演Ⅰ:「クリハラリス
講師: 森林総合研究所 多摩森林科学園 主任研究員 林
(田村)
典子
(はやし のりこ)
氏
1989年 東京都立大学大学院理学研究科 理学博士
1991年 森林総合研究所多摩森林科学園
森林とリス類の生態に関する研究を国内外で続けている。
特に、
クリハラリスについては、
20年以上の研究歴がある。
¡講演Ⅱ:「宇土半島のクリハラリス問題」
講師: 森林総合研究所 九州支所 主任研究員 安田 雅俊
(やすだまさとし)
氏
1998年 東京大学大学院農学生命科学研究科 農学博士
1998年 森林総合研究所、
2006年∼森林総合研究所九州支所
九州の野生哺乳類の分布と生態をあきらかにするため、
地元の方々の協力を得て宇土半島のクリハラリスの防除のための調
査を開始。
宇土半島で調査にあたられている安田氏から、
本
¡概 要:クリハラリス研究の第一人者である林氏と、
種の生態・被害・対策等について講演。
宇土半島で生息数が増えている特定外来生物のクリハラリス
(タイワンリス)
をテーマに生態
(食べ物、住む場所、繁殖、寿命など)、農林業への被害、効果的な対策などについての講演
があった。半島での分布は広がり、電話線が噛み切られたり、農産物の被害など人間への悪
影響など生活被害のほか、
在来の生物に及ぼす影響など生態系被害も懸念される。今後、
宇
土半島からの拡大を絶対に防がなければならない。
講演後の質疑応答では、
地元の方からの情報発信も含め、
充実した活発な論議が行われた。
課題としては効果的な対策をたて、
一刻も早い根絶で分布の拡大を防ぐ必要がある。
なお、2008年11月の熊本西高生物部の事故死体回収と通報から行政などによる調査、捕獲
等が開始された。
同校は以後も目撃・痕跡調査などで貢献している。
¡参加者:107名
− 15 −
※情報提供のお願い クリハラリスの生息地・被害等の情報をお待ちしております。
(独)
森林総合研究所 九州支所 安田雅俊
(TEL 096-343-3168, [email protected])
まで。
熊本県自然保護関係団体協議会 事務局 TEL 096-337-6150
〒861-8002 熊本市龍田町弓削751-3-102 田上弘隆方
メールアドレス [email protected]
2009.5.30 宇城市 天野守哉 撮影
東南アジアから中国に広く分布(タイワンリスは台湾固有
の亜種)
する。頭胴長20∼22㎝、
尾長17∼20㎝、
体重は360
g程度。背面は黒と黄土色の霜降り模様。種子や果実をエ
サとするが、冬期は樹皮をかじって樹液をなめる。関東・関
西・九州などの都市近郊に侵入している。 県内では宇土半島において生息が確認されている。侵入
経路は不明だが、飼育個体の逸出と思われる。2008年11月
が正式確認であるが、
それ以前から野外で繁殖している。
ミ
カン類やブドウなどの果樹への農作物被害や電話線をかじ
る被害、樹木への皮はぎなどが発生している。現在、急速に
分布を広げており、宇土半島のみならず周辺地域への拡大
が懸念されている。
熊本の外来生物より
講演会の状況
西高校の展示も
− 16 −
②「 平 成 2 1 年 度 熊 本 県 環 境 セミナー 」
∼ 温 暖 化 にあって、今 、鳥と動 物 は∼
県環境センターが推進する
「環境立県くまもと」づくりの目標である、
「環境への
¡目 的:このセミナーは、
配慮を当り前のこととして行う循環と共生を基調とした社会」の実現を目指すことを目的に、毎
年、
環境問題の専門家を招聘して行うものである。財団も講演を通して、
環境への関心と理解
をより深めることにより、環境保全・創造への意識高揚が図れることで共催事業として取り組む
こととした。
(日) 13:00∼15:30
¡期 日:平成22年1月24日
¡会 場:くまもと県民交流館パレア10F パレアホール
財団法人再春館「一本の木」財団
¡主 催:熊本県、
¡共 催:財団法人日本野鳥の会熊本県支部
¡費 用:無料
¡概 要:13:00
開会 熊本県環境センター館長 藤木素士 財団法人再春館「一本の木」財団 事務局長
13:10
講演「熊本のけもの事情」
講師 歌岡宏信(かおか・ひろのぶ)
氏
(NPO法人水と緑いきものネットワークくまもと理事長)
「九州山地に生息するカモシカが、
20年を超える調査の結果、
現在3割未満の数にま
で減少していることをお話しいただきました。
その原因はシカの増殖などによるもので、
シカ増殖の要因は温暖化に関係している可能性があるとのことでした。
また、同様に
温暖化の影響と考えられるのは、
最近宇土半島で繁殖が確認されているクリハラリス
(タイワンリス)
が、台湾と違い営巣することで冬を越せるようになっていることが挙げら
れるとのことでした。」熊本県ホームページより抜粋
14:10
講演「鳥の渡りと地球温暖化」
講師 樋口広芳(ひぐち・ひろよし)
氏
(東京大学大学院 農学生命科学研究科生物多様性科学研究室教授)
「水前寺公園のササゴイの紹介や、衛星を使った渡り鳥の追跡などについてお話い
ただきました。国境を越えてフィリピンあたりまで向かう鳥は、
1年のうちほぼ同じ時期に
ほぼ同じルートで移動し、
その正確さは驚嘆に値するものであるとのことで、
これら渡り
鳥を調査する意義は、
鳥という膨大な数の生物が多くの地域を様々なルートで移動し
ながら生活するため、
気候変動に対して非常に敏感であると考えられることから、
大変
重要であるとのことでした。
」熊本県ホームページより抜粋
15:10
閉会
日本野鳥の会熊本県支部による
「くまもとの野鳥」
¡付 言:今回講演の東京大学の樋口広芳教授は、
写真図鑑発行の監修者でもあることから、講演を引き受けていただいた。
“大変楽しい話で興
味深い”
などの意見が寄せられた。
¡参加者:108名
− 17 −
③ 第1回 緑 川 流 域 環 境 保 全 活 動 講 演 会
日本最古の小説である
「竹取物語」から始まり、竹を細工・竹工芸
¡開催趣旨:日本人と竹との関わりは、
等、古くから竹の文化は日本人に親しまれてきました。
しかし、近年は高齢化等の社会現象
に伴い、
竹林の手入れが行き届かず荒廃した竹山がいたる所に分布しています。緑川流域
も同様で、
放置された竹林は植生密度が高くなることで、
光の空間が不足し、
樹木の枯死や
生息している動植物の減少をはじめ、
森林が有する水源涵養、
里山の景観までが損なわれ
ることが懸念されています。
こうした現状を踏まえNPO法人みどり川共生会では、
平成21年
度財団法人再春館「一本の木」財団の助成制度により購入した竹炭機械を活用し、緑川
流域の竹林の整備等を通じて、地域の人たちや子どもたちの参加による竹をテーマにした
川の環境浄化体験・竹とんぼや竹馬づくり体験などの活動を実施しております。今回の講演
会は、
緑川流域の環境保全活動への理解を深め、
地域の生態系への関心を喚起するため
に開催された。
(土) 午前9時30分∼午前11時30分
(受付9
:00∼)
¡開催日時:平成22年3月20日
¡開催場所:熊本県立劇場(大会議室) 熊本市大江2丁目
¡主 催:NPO法人みどり川共生会
上益城郡各町村
¡後 援:財団法人 再春館「一本の木」財団、
¡参 加 費:無料
¡参 加 者:150名
¡講 師:安井 清 氏
( ㈶竹文化振興協会 常任理事 やすいきよし事務所)
講演会場の風景
¡概 要:「日本人と竹」 ∼環境と文化の視点で 竹は日本が世界に誇る文化である。真竹・淡竹は日本独特の種類である。
日本の活字文化が出来た7世紀頃、
『古
事記』
『日本書紀』
に竹に関する記述があり、鎌倉時代には、覚如上人の伝記絵巻である
『慕帰絵巻』
に、
「竹の
館」が描かれている。
室町時代には茶道文化が発達し、茶室が建ち、桃山時代には、
「侘びの客間」
として用いられ、江戸時代、八条の
宮様が建てられた桂離宮へと茶の文化が流れ、
それとともに、
竹を用いた独特の芸術が生まれてきた。
昭和になって、
外国人も”
和の文化”
に注目するようになり、
茶道と共に、
竹にも関心が集まることとなる。
アメリカのエジ
ソン公が電球を発明し、
その熱源として真竹のフィラメントの材料を京都府八幡市から輸入したため、竹が有名に
なった。
竹の植物園
1970年に開催された大阪万博の第二会場として、
京都府八幡市に京都大学名誉教授であり、
竹博士の上田弘一
郎先生と共に、
日本の九州・四国・三重などの珍しい竹を集めて茶室と茶庭を造った。現在、
「松花堂(しょうかどう)庭
園」
として残っている。
また、
京都洛西にある、
竹林公園も上田先生と共に、
日本中の竹を集め、
約110種、
3000坪(約
1万㎡)
の竹公園を作った。
その京都洛西の竹庭をモデルとして、
当時の、
熊本県知事であった細川護熙氏の依頼により、
水俣市に約30000㎡
の竹林公園が完成し、
第三回世界竹会議の会場となった。
この竹林公園は種類、
規模において世界に誇り得る公
園であり大事にしてほしい。
世界竹会議は、
不定期ではあるが、
プエルトリコにて開催された第一回大会から、
昨年9月にタイで開催された第八
回大会と続き、
世界の人々と共に竹文化について情報交換の場となっている。
竹の将来性
竹は、短軸型と連軸型の二種類がある。短軸型は真竹・孟宗竹などで、連軸型は蓬莱竹・鳳凰竹などである。竹は
一日に1mも伸びる生命力あふれる特殊で貴重な植物である。
伝統建築の世界でも先人は竹の特性を熟知し、
伐採する時期を厳しく守り、
何百年ともつ、
建築資材として利用して
きた。
日本人として、
今一度竹の特性を学び、
竹に感謝し、
竹と共存し、
この貴重な竹資源を将来の日本の大切な財
産としてもっと科学的に活用すべきであり、
私たちに課せられた使命と思う。
− 18 −
3)盗掘防止キャンペーン事業
草原の減少や荒廃、開発行為の影響等で、希少種の生息環境は年々悪くなる一方で、心ない盗掘が横
行している。貴重な動植物を守ることは、熊本の豊かな自然環境を守ることでもある。今年度の啓発事業と
して阿蘇の希少野生植物盗掘防止キャンペーン
(移動車による監視活動)
を、
「盗掘防止パトロール板」
(平成21年度作成、
県に進呈)
を使用し、
県の自然ふれあい指導員、
パークボランティア並びに関係機関と
協議のうえ、
協働事業として実施した。
熊本県自然ふれあい指導員、
財団法人再春館「一本の木」財団
¡共 催:熊本県、
¡方法・形式:啓発キャンペーンを車による巡回にて行う
(1)活動強化日 平成21年4月29日
(祝日・水)
10:00 大観峰駐車場 出発式
(阿蘇郡小国∼ミルクロード∼阿蘇市∼南阿蘇村∼高森町∼山都町)
車にキャンペーン幕(横断幕)
、
チラシ、
マイク利用、
(2)啓発期間
平成21年4月25日
(土)
∼5月6日
(水)
県自然ふれあい指導員は、
阿蘇地域において、
この期間中、
集中的に巡回啓発を行う。
に、
ステーカー ¡概 要:キャンペーン車(放送宣伝車)
「阿蘇の美しい野の花を 未来に残そう」 「自然のあるがまま 美しい阿蘇を」 2枚を左右に貼り、
スピーカーを通して、
野草の保護を呼びかけ、
沿道の広場5カ所ではチラ
シ
(希少野生動植物を守ることの大事さ)
を手渡し、直接訴えかけた。阿蘇路の一斉パト
ロールで、数箇所の盗掘跡も確認された。 連休中を通して、
県自然ふれあい指導員らが5人前後の体制で希少植物の生息重点地区
を巡回した。
約200kmを走行し、盗掘防止を訴えました
県ふれあい指導員の皆さん
− 19 −
4)「くまもとの外来生物」発刊・進呈
私たちの身近に生息生育する外来生物について、熊本県、熊本県希少野生動植物検討委員会の監修
のもと、
平成22年3月発行した。地域の自然環境への影響など懸念されるものもあり、
是非、
県民の皆さまが
外来生物の現状をご理解いただき、
生態系等に係る被害の防止の一助になることを願っている。県内の行
政・教育機関並びに環境関連団体等に順次配布した。
¡策定の趣旨:熊本県希少野生動植物検討委員会の検討委員・調査員により、生態系に大きな影響を及
ぼす外来生物の生息生育状況の調査が行わた。
これを踏まえて、
このたび、
主な外来生物
の特徴等をとりまとめることにより、県民の外来生物種に対する問題点を認識してもらい、飼
育や販売などについての理解と適切な対応が得られるよう普及版を刊行することとした。
個々の生物についての詳細な情報を含むこの読本は地域の生態系及び自然を守る啓発
事業として重要な役割を果たすものと確信する。 熊本県並びに熊本県希少野生動植物検討委員会のご協力に感謝申し上げます。 なお、昨年度刊行の「くまもとの貴重な動植物」に続く、財団出版シリーズ第2弾となり、県内
の教育や行政機関、
関係団体等に配布。
、
96頁、
カラー 5000部
¡出 版 物:「くまもとの外来生物」 A5版(148×210)
発 行 財団法人再春館「一本の木」財団
編 著 熊本県、
熊本県希少野生動植物検討委員会
発行日 平成22年3月
¡内 容:・外来生物とは
・外来生物の解説
特定外来生物 19種
要警戒外来生物 18種類
その他の外来生物 28種
・外来生物を拡げないために
財団や県等が主催する公益性が高いイベント等において無償
¡出版物の配布先:別紙配布先リストの他、
で配布する。
その後、
順次希望者に送付予定
(先着順)
。
− 20 −
「くまもとの外来生物」冊子の進呈について
熊本県、
熊本県希少野生動植物検討委員会の監修のもと、
財団法人再春館「一本の木」財団で発行した
「くまもとの外来生物」冊子について、
下記により進呈した。
記
1. 日時 平成22年4月12日(月) ①10
:
00∼10
:
15、
②13時30∼
2. 場所 ①熊本県教育長室、
②熊本市教育長室
3. 配布対象校 ①県内の公立小中学校及び県立高校、
特別支援学校
②熊本市立の小中高等学校及び私立校
4. 配布部数 各学校へ2∼3部 1200部
5. 進呈式 ①山本隆生熊本県教育長に 財団の葉玉匡美 理事長より進呈 ②廣塚昌子熊本市教育長へ財団から進呈
(後日感謝状を受け取る)
③感謝状写真
①
②
③
− 21 −
5)その他
①熊本県ストップ温暖化県民総ぐるみ運動推進会議に参加
・平成21年5月30日
(土)
、
県庁地下大会議室、
・基調講演「低炭素社会を目指す日本の課題、
地域の課題と取組み」
(筑波大学、
内山洋司氏)
と事例
発表、
パネル展示などで知識を深める。
②熊本県ごみゼロ推進県民大会に参加
主催(熊本県、
熊本県ごみゼロ推進県民会議)
、
大会テーマ「みんなで創る地球の未来『エコライフ』
くま
もと」に参加。
・平成21年10月1日
(木)
、
くまもと県民交流館パレア。
③「熊本県地球温暖化対策の推進に係る条例」
に関する説明会に参加
・平成21年10月16日
(金)
、
熊本県(環境政策課)
が制定に向けて検討している
「国内クレジット制度・地
球温暖化対策の推進に係る条例に関する説明会」に参加。
(県庁・多目的AV会議室)
④阿蘇市の「マイバックキャンペーン」事業を共催
・平成21年10月20日
(火)
に開催された
「マイバックキャンペーン」事業に財団からマイバックを贈呈しました。
⑤熊本県ストップ温暖化 県民総ぐるみ運動推進会議 会員登録して熊本県環境ポータルサイト
「熊本の環境」
(URL:http//www.kumamoto-eco.jp/)
を利用し、
情報の発信・交換・収集を行う。
・平成21年10月∼
(環境立県推進室)
⑥ASO環境共生基金事業「杵島岳エコ・ツアーと阿蘇火山博物館」
に協力
・平成21年10月24日
(土)
阿蘇市主催の小中学生を対象とした事業に財団から、
県指定の希少野生動植物のパンフレットを寄進
した。
(この催しは、
阿蘇の自然環境の維持・保全を目的とした「ASO環境共生基金」で実施された。
)
⑦平成21年度熊本県自然環境講座
(熊本県主催)
を受講 ・平成21年11月∼22年1月 7講座 財団職員の研修として参加、
外来生物がもたらす危機などについて学習した。
環境教育に取り組む関係
者やNPO関係者との交流を深めるよい機会にもなった。
⑧「むつごろう通信」の進呈を受ける
・熊本大学沿岸域環境科学教育研究センターの「むつごろう通信」16号
(9月28日発行)
⑨球磨川水系ネットワーク主催の第1回球磨川「川べの森づくり」植樹祭へ参加
川べの森づくり実行委員会(球磨川水系ネットワーク)主催の植樹祭が平成22年2月14日
(日)、球磨郡
錦町の錦大橋右岸側で行われた。球磨川河畔の再生プロジェクトとして、
河畔に集いの森をつくり、
人々
の憩える空間を取り戻したい思いで実施された。
流域のどんぐりの苗を故郷に還す活動により、
その土地本来の淘汰されにくい森づくりを目指している。
こ
の取り組みは、
当財団の助成事業で行われたものです。
− 22 −
⑩第10回阿蘇草原再生協議会へ新規加入及び講演会に出席
環境学習に関する活動や草原環境に関する普及啓発を行っている財団の事業推進にあたり、阿蘇草
原再生協議会の趣旨に賛同し加入することとし、
阿蘇の草原再生事業の一翼を担う。
・趣旨
阿蘇の草原地域の自然再生(以下「阿蘇草原再生」
という。)
は多様な主体による長期の取り組
みが必要となるため、
多くの主体が共通の認識を持った上で連携していく必要性から、
平成17年
12月2日、
自然再生推進法に基づく手続きを踏まえ、
「阿蘇草原再生協議会」
(以下「協議会」
と
いう。)
が設置されました。計画段階から事業実施及び維持管理段階に至るまで、
阿蘇草原再生
に関する活動に自主的かつ積極的に取り組んでいただける方や土地の管理者等の関係者を、
協議会委員として募集。
併せてこの日に講演会も開催され、
財団から参加した。
開催日
平成22年3月10日
(水)
、
10
:
30∼12
:
00
場所
国立阿蘇青少年交流の家 多目的研修室
講演内容 「草原の水環境に果たす役割ー森林と草原の違いー」
講師
大学共同利用機関法人 人間文化研究機構
総合地球環境学研究所 准教授 窪田 順平氏
「阿蘇草原再生協議会」事務局は環境省阿蘇自然環境事務所内
所在地:
〒869-2225 熊本県阿蘇市黒川1180
⑪NPO法人みどり川共生会の御船町門前川での環境保全活動へ参加
NPO法人みどり川共生会は財団の助成金で購入した
“竹炭機械”
を活用して、
子どもたちに、
緑川流域
の荒れた竹林の整備などを通した環境保全活動を行っている。
平成21年12月19日
(土)
、
財団からも参加し、
御船町の門前川で地元小学生ら
(24人参加)
と一緒に、
竹
炭をかごマットに詰めて、
河川に沈め、
河川を浄化し、
魚が生息しやすい環境づくりに取り組んだ。今後は
浄化の状況など随時観察活動を行うこととしている。
同NPO法人は川の浄化活動を行う他、
竹馬、
竹トン
ボづくりなど、
竹の有効活用法等を子どもたちに伝え、
地域連携のサポートも行っている。
子供たちと竹炭による河川の浄化の試み
⑫エコイベント主催RKKからCO2排出相殺費として財団助成の環境団体に寄付
2月開催の「くまもとエコライフ・フェア2010」に財団を通して出展した二団体(ECOシティー研究会・
どんぐ
りの木、
球磨川水系ネットワーク)
に対し、3月25日に主催者のグランメッセ熊本(指定管理者熊本産業文
化振興会社)
と熊本放送(RKK)
から、車での来場者の二酸化炭素(CO2)排出量を試算し、植樹で相
殺するための費用として寄付金が贈られた。
− 23 −
6)「くまもとの野鳥」写真図鑑の進呈について
熊本県内の野鳥保護等に取り組んでいる日本野鳥の会熊本県支部が40周年を記念して、
これまでの多く
の会員の観察記録の集大成として「くまもとの野鳥」写真図鑑を刊行しました。
10月16日、
記念誌を環境教
育教材として役立てていただきたいとの思いで、
支部長から熊本県教育長、
熊本市教育長への贈呈式が
行われた。
この贈呈記念誌の発行に際しては作成費用の一部に当財団の助成金が活用されている。地
域のさまざまな鳥類が生態情報とともに美しい写真で見ることができる図鑑は、
県内の学校などでの愛鳥教
育や野鳥保護の解説書として重要な役割をはたすと思われる。
高等学校、
特別支援学校等 各1冊、
計約800冊
¡配布対象校:県内の小中学校、
発行者
日本野鳥の会熊本県支部
〒861-8010 熊本市上南部3-5-3(田中忠方)
電話・FAX096-389-7708
発行年月日
2009年9月30日
¡後 日 談:「くまもとの野鳥」出版文化賞受賞する。
平成22年2月5日、第31回熊日出版文化賞の選考会が行われ、
日本野鳥の会熊本県支部
(高野茂樹支部長)が企画発刊した「くまもとの野鳥」写真図鑑が5点の受賞作に入った。
会員らが撮影した写真とともに野鳥の特徴や生息状況をコンパクトに紹介し、
「分かりやす
く、
使いやすい」
と好評だった。
熊日出版文化賞は、
県内の個人・団体の著作を毎年表彰。今回は09年に刊行された153点
を対象に、
1月の予備選考で候補作18点を選んでいた。
(熊本日日新聞H22.2.6より)
■探鳥会や野鳥全般に対しての問い合わせ
日本野鳥の会熊本県支部事務局:〒861-8010 熊本市上南部 3-5-3
(田中忠方)
電話 096-389-7708
− 24 −
3 助成事業
自然環境保全のための活動研究等行う団体等への助成
この制度は、
自然環境の現状を憂慮し、環境保全活動・研究等に研鑽されている皆さんの取組みの
輪が大きく拡がることを願って、地域の美化や環境活動の実践を行っている団体等に助成を行うもの
です。
1)21年度上期
通年分含む助成事業申請は7件あり、
内容審査、
運営委員に協議の結果、
4件を採択する。
交付決定額145万円。
■ 平成21年度(上期分)
№
団体名
代表者(会員数)
事業実施内容
1
NPO法人
コロボックル・プロジェクト
①金峰山自然観察パンフレット ∼柿原の迫谷編∼作成
②コロボックル探検隊
甲 斐 原 巌 クリーン作戦、
カヤネズミ等調査、森づくり、里山フォーラム
(30名)
環境省モニタリングサイト
(21/4月∼ 22/3月)、参加250名
2
人吉・球磨自然保護協会
・五木五家荘自然公園内における猛禽類モニタリング調査
会長
中 神 司
球磨川の源流などでのクマタカの調査
(277名) (7月∼12月)、参加者56名
3
NPO法人
ASO田 園 空 間 博 物 館
4
NPO法人
パーマカルチャーネットワーク九州
理事長
理事長
西 岡 ヤス子
(86名)
・阿蘇体験
地域散策に加え、
自然環境とのふれあい体験、体感イベント
(年10回、参加30名/回)
・田んぼの再生から目指す里山の自然環境保護活動
耕作放棄田の復活(田の持つ役割・機能)
による
理事長
松 下 修 自然と共生した保護活動としての地域の再生
米づくりを通して自然を学ぶ(4回)
(参加者40名、地元指導者10名)
− 25 −
2)21年度下期
■ 平成21年度(下期分)
№
1
2
3
団体名
代表者
守り抜け!阿蘇の草原(10/8 ∼ 12、
3月中旬)
セミナー、会報誌
久 野 武 草地維持管理作業支援の組織づくり、
(阿蘇グリーンストック)、輪地切り
(焼き)
LinK ASO
特定非営利活動法人
地 球 緑 化 の 会
西里校区まちづくり委員会
4
NPO法人
植 物 資 源 の 力
5
水
6
NPO法人
み ど り 川 共 生 会
7
大
8
Ecoシティー研究会・
ど ん ぐ り の
9
俣
地
事業実施内容
桜
の
守
住
会
処
木
球 磨 川水 系ネットワーク
「地球緑化の森」育林事業
もりを拡げ、感じ、学ぶ、エコロジ
黄 檗 賢 二 地元吉無田高原もりを育てる、
カルゾーン
会長
会長
緒 方 幸 六
理事長
浅 川 牧 夫
瑞巌寺公園上部雑木(竹)伐採事業
地域環境保全・美化
水遺産、史跡、
ゲンジボタル群集地
憩いと学習の場
環境学習プログラムの開発、実践
∼袋の自然とわたしたちの生活∼
総合学習(中3)、
PTA、地域住民、
地域特性環境再生保全活動、
自然体験
「さくら名所百選」
の桜並木の保全・再生
市民活動を通した環境美化推進及び郷土愛の育成
山 崎 博 人
樹木管理実技指導、現場研修
会長
理事長
澤 治 彦
代表
上 野 敏 夫
地域の環境教育と自然体験に関する事業
緑川流域の竹林整備
子どもたちの体験活動を通した環境保全活動
講演会開催(日本人と竹)
山の整備と家づくり体験による森林保全と環境学習
どんぐりでカーボンオフセットの森づくり
若 城 浩 史 どんぐり・クヌギの実験などを通した環境教育
環境保全(小学校等で実施)
不知火・球磨川の再生を願って
「球磨川どんぐりの森」植樹祭 高 場 英 二
源流の山林植樹、記念碑、人形劇(子ども参加・交流)
環境保全、河川・海の再生
助成事業申請は10件あり、
内容審査、
運営委員に協議の結果、
9件を採択する。
交付決定額290万円。
※平成20年度から平成21年度の繰越変更あわせて585万円が助成されました。
− 26 −
3)助成対象団体の事業報告会
当初より自然保護、
環境保全などの活動を幅広
¡目 的:財団は熊本の豊かな自然を守るために設立、
く展開しております。
この助成制度は地域環境への取り組みを支援し、
その活動・研究等に研さ
んされている皆さま方との連携を図り、
ひいては地域社会への貢献を目標にしています。
助成対象団体の事業報告会では、
各助成団体より代表者がスライドなど用い、
団体の設立目
的、
それぞれの分野での活動内容、
課題、
意気込みなどを語ってもらい、
会場には会報や書籍
類、写真展示のコーナー等設置します。
これらを通し環境問題に取り組んでおられる皆さんの
交流の輪と、
更なるネットワークの拡がりを期待をしています。
¡日 時:平成21年6月2日
(火曜日) 助成金交付団体名
(事業内容等は別紙を
ご覧下さい)
10時30分∼13時
日程 10:30 開式、
主催者挨拶
10:35 運営委員紹介・挨拶
10:45 各団体報告 8分×7団体
11:50 交流会(質疑等)
(2階 ひばり) 熊本市水前寺公園28-51
¡会 場:熊本テルサ
№
団体名
1
た ん
ぽ
ぽ
(上益城郡御船町)
会
2
街道並木樹を守り育てる
ボ ラン ティア の 会
(熊本市)
¡参加者:助成金交付団体関係者 NPO法人
財団運営委員、熊本県、EPO九州 3
み ど り 川 共 生 会
(熊本市)
財団関係者等 40名程度 ¡主 催:財団法人再春館「一本の木」財団
スライド
¡概 要:平成20年度下期助成した団体の報告会は、
などで各団体の設立目的、取り組み状況、財団の助
成を受けての活動の意義などの発表が行われた。
ま
た、
参加者同士の質疑応答が活発に行われ、
財団へ
の要望などの話題をもとに懇談が進められた。会場に
は成果をポスター、写真、資料等を展示して、互いの
交流と連携の輪が拡がりました。
− 27 −
4
中 郡 愛 郷
(上益城郡嘉島町)
会
5
NPO法人
ASO田 園 空 間 博 物 館
(阿蘇市)
6
NPO法人
コロボックル・プロジェクト
(熊本市)
7
日本野鳥の会熊本県支部
(熊本市)
4)助成対象団体の事業報告会inくまもとエコライフ・フェア2010
エコライフ・フェア2010は、人々を取り巻く環境を未来に残すには、
あまり無残な状態になっており、子供、
孫、先の世代に美しい地球を未来に残すには、
ひとりひとりが自分のことと認識し、
これまでの暮らしを見直
す持続可能な環境に配慮した暮らしを考えることで、未来に美しい地球に残す。
とのコンセプトで企画され
たこの事業に賛同し、
このことにより県民の皆様に広く情報を提供できることと、地域での自然保護活動や
環境関連活動への貢献という観点からも、
展示ブースによる催事に参画することとした。財団も環境への取
り組みの一環として、
会場に活動内容を紹介、
書籍の展示など行った。 これまで当財団の助成を決定(確定)
した団体の展示コーナーも設け、
それぞれの分野での事業のあら
ましや活動状況をパネル・写真展示などでの紹介と、
相互の交流の輪が更に拡がることを期待。
¡名 称:助成対象団体事業報告兼交流会inくまもとエコライフ・フェア2010
(土)
、
28日
(日)
10時∼17時
¡期 日:平成22年2月27日
¡会 場:グランメッセ熊本 展示ホールA・
B
(上益城郡益城町福冨1010)
¡主 催:熊本産業文化振興株式会社
¡共 催:株式会社熊本放送
¡協賛・後援・企画協力:
県内行政機関、
企業、
マスコミ各社
¡出展ブース:
2
(小間数) ブースの大きさ 1小間(6×2.
5m)
:財団法人再春館「一本の木」財団 使用 1小間(6×3.
5m)
:助成団体への割当
(9団体)
「たんぽぽ会」
「球磨川水系ネットワーク」
「日本野鳥の
¡概 要:フェアでは団体の展示コーナーも設置。
会熊本県支部」
「ASO田園空間博物館」
「コロボックル・プロジェクト」
「玉名地域ホタルの里
づくり協議会」
「人吉・球磨自然保護協会」
「みどり川共生会」
「ECOシティー研究会どんぐりの
木」の9団体が、
写真やパネル、
紙芝居で活動内容を紹介した。
また、
「たんぽぽ会」の
〝缶拾い棒〟
(100本)
、
「球磨川水系ネットワーク」の苗木100本、
「EC
Oシティー研究会どんぐりの木」からのどんぐりの実、
「日本野鳥の会熊本県支部」発行の
『くま
もとの野鳥』
80冊の提供があり、財団の
『くまもとの貴重な動植物』読本100冊とともに抽選で
配布した。 2日間の定時開催のホタルの紙芝居、
その後の抽選会は好評で、
多くの方がブースを訪れた。
各団体のコーナーも大忙しで、熱心な質問攻めにあったりしていた。限られたスペースの中で
交流を深め、
県民の皆様への周知もできた。
ホタルの紙芝居に熱心に聴き入る子供たち
− 28 −
多くの皆さんに立ち寄っていただきました
4 広報・企画
1)ホームページ
財団運営をしていく中、
今後の事業展開の周知など、
ホームページは必須である。
自然をイメージした、
見や
すく、
分かりやすいウェブサイトを構築している。平成20年7月から公開、随時、
お知らせ/新着情報の刷新
を行っている。
2)情報誌「季刊さわやか」への広告掲載
財団法人熊本さわやか長寿財団発行(平成21年夏季∼22春季号)
4回分
3)「くまもとエコモーションキャンペーン」への協賛
環境活動支援の広告掲載
5 その他
1)収益事業について
財団運営の安定と効率化を図るため、平成20年度から引続き、上天草市の財団施設を
(株)再春館製薬
所に貸付け、
収益事業と付随の賃貸借関連の業務を行った。
2)公益法人への移行認定に向けて
平成20年12月から公益法人制度改革関連3法が施行され、財団は特例民法法人となった。平成22年
度に公益法人化への移行認定を目指し、
活動を行っている。
・公益認定に向けての基本的考え方と今後の取り組みについて
(平成21年10月22日理事会)
・「最初の評議員」選任方法案と熊本県知事への認可申請について
(平成22年1月7日認可)
・評議員選定委員会委員の選任(平成22年2月20日 臨時理事会)
・最初の評議員選考委員会(平成22年3月16日)
・定款変更の案の作成(熊本県担当課と協議&ヒアリング)
・平成22年度事業計画と予算書の承認他(平成22年3月26日 理事会)
3)福祉施設などとのタイアップ
事業の展開にあたっては県健康福祉部、
障害者施設の皆さんに、
積極的に事業への参加を依頼した。
<施設名> 参加者総数
(施設等使用者)
・熊本菊陽学園 ・大津町立若草児童学園 ・大津あゆみ園
・ナザレ園
4施設、
計 150名
− 29 −
平成 22 年度 事業計画
1 目的
『豊かな自然と共生し、自然のさまざまな恩恵を受けて、未来へと引き継ぐ』
自然界には、多種多様な生物種が住んでいる。人類は地球生態系の一員である動物として、
他の生物と共存しなければ、生きていけない存在であり、私たちはこれら生物資源を衣食
住など実生活に役立て利用してきた。今後も、祖先からの貴重な遺産であるこれら自然と
の共生をはかりながら、さまざまな自然の恵みを享受しつつ、未来へと引き継ぎ、持続可
能な循環型社会の実現に向っていかなければならない。
財団は熊本の豊かな環境の保全及び自然環境の保護及び整備のために地域の美化活動等
を行うとともに、これらの活動を実践している団体などとの連携を深めることで、人々が
かけがえのない自然と共生していく心豊かな社会の形成に寄与することとする。
また、自然環境や自然保護への理解を深め、参加意識の高揚を図り、環境保全に関する
知識の普及啓発に努める。更に、助成活動や子どもたちへの環境教育の推進、生活環境に
密着したセミナーの実施などを通して地域社会に貢献するものとする。
なお、事業の実施にあたっては、国、県、市町村、NPO 法人などの行政や民間団体等と
緊密に連携をとりながら、環境問題等を的確に把握し、体系的に進めるものとする。
今年度は、公益法人としての体制を整備し、機会をとらえ新規事業の実施にも積極的に
対応し、新たな公益財団法人への移行の認定を目指す。
(1)野生動植物の保護、生息生育地の環境の保全にかかる調査及び植栽・美化活動等並び
に豊かな自然とのふれあいを通して、いきものや自然の多様性についての環境教育の
推進
(2)熊本県の自然環境や自然保護の理解を深める普及啓発事業
(3)自然環境保全のための活動研究等を行う団体等への助成
(4)その他 2 具体的な自主(直轄)事業内容
(1) 野生動植物の保護、生息生育地の環境保全にかかる調査及び植栽・美化活動事業並
びに豊かな自然とのふれあいを通して、いきものや自然の多様性についての環境教育
の推進 環境は子どもたちに引継ぎ、貴重な動植物は後世に残すべき財産である。熊本の豊
かな自然を保全するために、地域の担い手である子どもたちに目を向け、地域のボラ
ンティアの人々とともに野外で活動してもらう。この体験をとおして環境へのかかわ
りを学び、環境問題に対する関心・興味を喚起し、意識の向上を目指す。これらの機
会創出のため今年度は以下の事業に取り組むこととする。
・阿蘇の草原維持及び国立公園の自然を守る清掃活動と自然観察会 かけがえのない阿蘇の多様な自然からさまざまな恩恵を受けている私たちが、豊か
な自然と共生していくために、地元(阿蘇市、高森町、南阿蘇村)や熊本市等から小
学生の参加を得て、草原や観光地等の散乱ゴミ等の清掃活動と阿蘇の野草、希少野生
動植物等の観察、南阿蘇の湧水の郷を訪ねるなど、阿蘇の特性を踏まえた環境教育を
行うことを通して自然に対する感性、環境を大切にする心を育てることに寄与する。
(阿蘇市 1 回、南阿蘇村で 1 回実施予定)
− 30 −
・海岸清掃・漂着ゴミの回収等と海洋生物種等の観察会 自然の砂浜の消失や海岸線の変化などにより、希少種であるアカウミガメ(県の指
定希少野生動物)の産卵等にも支障を来している。更に、海岸には大量のゴミ等が漂
着し、砂浜の景観の悪化と共に海岸機能の低下は暮らしに影響を与えている。上天草
市では、大学の協力を得て、また、天草郡においては地域特性を踏まえながら、県ビ
ジターセンターなどと連携して、次代を背負う小学生等に、海中のオニヒトデ駆除作
業体験や海浜の漂着物のクリーン活動等を行うとともに環境教育を行う。
(上天草市、天草郡市予定)
・野鳥観察会と環境学習について 熊本の自然が大きく変貌しようとしている中、県民共通の資産である野鳥の保護や
子どもたちへの愛鳥教育(環境教育)を、県内屈指の探鳥地である熊本新港のポイン
トで、鳥類調査など活発に活動している野鳥の会熊本県支部の指導のもと、バードウ
オッチングを通して行う。次に金峰山系へ移動し、湧水群巡りと森づくりの体験、動
植物の生息生育状況などを調べるモニタリングについての学習にも取り組む。子ども
たちに実際に自然にあるがままの野鳥に接してもらうことと、熊本の自然のすばらし
さを伝えることで、自然を大切にする心を育み、自然保護への関心をもってもらうこ
ととする。
(熊本市)
・広葉樹の植栽作業体験と環境美化活動 ふるさとの里山を守り、子どもたちの憩いの場となる里山の復活、水源涵養と命を
はぐくむ森を目指し、障がいのある皆さんと小学生の参加による清掃活動と苗木の植
栽作業などの実践をとおして、自然・樹木に対する深い愛情を培ってもらう。また、
美しいふるさとづくりのための活動に携わるボランティアの方々とのかかわりや共同
作業をとおして、自然に対する感性、環境を大切にする心を育むことに寄与する取組
みを行う。
(阿蘇郡西原村、23 年 2 月〜 3 月頃実施)
・草原再生事業(野焼き) 阿蘇地域は豊かな自然の恵みとともに貴重な動植物の宝庫でもある。後継者不足で
火入れができない草原や管理されずに荒れた草原は多様な動植物に影響を及ぼす。す
ぐれた阿蘇の景観の保全とともに身近な生物種の保存のため、財団も行政や関連団体
等と連携をとり、子どもたちに野焼き作業体験を行う。
専門家から野焼きの指導を受け、
たいまつ、火消し棒づくりなどの体験活動を通して、阿蘇の素晴らしい自然とそこに
人々の営みがあることを伝える。
また、採草や野焼きによる管理手法が草原環境の維持保全に大きく関わってくること
が実証されつつある中、草原再生のための野焼き支援活動に参画することで、緑の大
地を守り、美しい草原を後世に残す困難な作業などに汗を流す農村・都市の人々との
交流の一翼を担うこととする。
(阿蘇市、23 年 2 月〜 3 月予定)
(2)熊本県における自然環境や自然保護の大切さの普及啓発事業 熊本県のより豊かな環境を保全するため、自然環境の現状理解と自然保護の未来の
課題に対応した施策として、広く一般県民を対象にした環境意識の普及啓発に関する
− 31 −
講演会の開催、地域の実情に応じた環境問題のセミナーを予定。
事業の展開に当っては、
行政機関や専門家・学識者、自然環境保護関連団体との連携をはかりながら実施する
・環境に関する講演会の開催
専門家や学識者を招聘し、県民を対象とした、より豊かな環境の保全・創造に向けた、
「自然を愛する講演会」を開催する。また、地域の現状を踏まえて、地元法人や民間環
境団体等が主体となった形での県振興局単位の講演会を開催し、地域での環境教育の
普及、環境リーダーの育成などの支援活動を行う。
①大講演会 平成 23 年 2 月予定(主催 : 財団法人再春館「一本の木」財団)
(後援予定 : 熊本県、熊本県教育委員会、マスコミ各社など)
②地域講演会 3 ヶ所 玉名、阿蘇、天草(共催 地域市町村・環境団体等と)
③環境セミナーの実施(県教育委員会、県環境センターとの共催)
④その他共催事業 第 16 回くまもと自然保護講演会 平成 23 年 1 月、他
・盗掘防止キャンペーン事業
草原の減少や荒廃、開発行為の影響等で、希少種の生息環境は年々悪くなる一方で、
心ない盗掘が横行している。貴重な動植物を守ることは、熊本の豊かな自然環境を守
ることでもある。今年度も啓発事業として阿蘇の希少野生植物盗掘防止キャンペーン
を、移動車による巡回監視で集中的に行う。県の自然ふれあい指導員、パークボラン
ティア並びに関係機関と協議のうえ、マイクとチラシや盗掘防止パトロール板を使用
し、後を絶たぬ違反行為や希少野生植物の大事さを訴える活動を協働して取り組む。
(阿蘇地域、平成 22 年 4 月実施)
(3)助成事業
熊本の豊かな自然を守るために、自然環境保全への活動・研究等に研鑽されている
皆さんの取組みの輪が大きく拡がることを願って創設した助成制度である。
地域環境の保全又は自然環境の保護及び整備などの事業が対象になります。
・助成事業は熊本の豊かな自然環境の保護のみならず、自然を愛し、自然環境の現状
を憂慮し、自然とのふれあい体験や自然と人間との豊かな交流をはかるなど、地域の
美化や広く環境活動の実践を行っている団体等に対し助成を行う。
助成事業実施要綱により、助成額は年間 1 団体あたり 100 万円を限度として、活動費
や研究費等の助成対象経費の一部を助成する。助成対象団体は公募のうえ決定する。
県民への周知のため行政、環境団体、マスコミへの案内の他、ホームページ上での閲覧、
申請書類の入手も可能にする。募集は上期分(4 月から 9 月・通年含む)と下期分(10
月から 3 月)と年 2 回行う。 また、上記助成対象団体等の交流も兼ねた事業報告会も実施する。
(対象事業)
①希少野生動植物の保護や生息生育地等の保全活動、
②水資源・森林・地域環境の保全
③自然環境の美化活動等 ④その他
(4)企画・広報並びに情報発信事業
熊本の誇る阿蘇、天草地域をはじめとする自然環境、いきものや自然の多様性につ
いての理解及び自然に対する畏敬の念や感性を育むなど、さまざまな環境情報の収集
に努める。併せて、自然と共生し、自然の恵みを享受して、未来社会へとつなげるた
− 32 −
めの各種情報の提供、財団事業についての情報発信を適宜行う。更に、環境への取り
組みの一環として催事などに積極的に参画し、地域再生や心豊かな社会の構築に寄与
する。
・財団の事業展開の周知徹底を図るため、ホームページの充実に努める。
・環境学習や環境問題への関心を高めるのに役立つ教材として、DVD 等の映像資料を
無償で貸出する。
・地元熊本の素晴しい自然環境保持の一環として、県内の行政等の行うキャンペーン
やコンクール事業などに協賛し、功績のあった者への表彰や花の種苗等を寄贈する。
また、公共機関等主催の環境への取組みの催しに賛同し、財団資料の展示や県民へ広
報活動などを行う。
・エコモーションキャンペーン等に参画し、イベント情報の PR 活動を行い、環境活
動の輪を拡げる。
・民間環境団体との連携を密にしながら地域環境パートナーシップ推進事業を行う。
・財団の事業概要(あゆみ)を作成し、活動情報の発信に役立てる。
・その他
3 その他(収益事業等)
・収益事業
上天草市の財団施設を引続き
(株)再春館製薬所に貸付け、財団運営の安定化と効率化を
図る。
・その他財団が必要と認める事業
− 33 −
助成事業(資料)
■ 助成制度について(助成事業の応募スキーム)
(1)助成の対象
助成の方針に適合する活動で熊本県内の民間団体もしくは個人
(2)分野
野生動植物・地域環境保全・美化・水・森林等環境に関しての研究・活動
(3)
年応募2回、1件 100万円限度
− 34 −
財団法人再春館一本の木財団助成事業実施要綱 (趣旨)
第 1 条 財団法人再春館一本の木財団は、地域において自然を愛し、自然環境の現状を憂慮し、
自然保護の輪を広げるために日々研究・活動を行っている者に対し、助成を行うもの
とし、その実施については、この要綱に定めるところによる。
(助成対象団体)
第 2 条 助成事業の対象となる者は、次の各号に掲げる要件に該当する団体又は個人とする。
(1)目的、組織、代表者等団体の運営に必要な事項についての定めがあること。
(2)国、地方公共団体及び企業等が資本金、基本金その他これらに準ずるものを出資
した法人でないこと。
(3)非営利団体であること。
(助成対象事業)
第 3 条 助成の対象となる事業(以下「助成事業」という。
)は、希少野生動植物の保護、水資
源・森林・地域環境の保全、環境美化活動等に関する事業で、次の各号に掲げる
要件に該当するものとする。
(1)自然環境保護等環境問題の解決に向けて直接自然環境に働きかける保護活動、自然を
知り自然保護の考え方を広めるための普及活動、市民グループ・大学等の行う科学的
データを得るための調査研究活動等で、課題解決に資する事業と認められるもの。
(2)非営利の事業であること。
(3)政治又は宗教活動に関わりのない事業であること。
(助成対象経費)
第 4 条 助成の対象となる経費(以下「助成対象経費」という。
)は、次に掲げるものとする。
(1)事業の実施に直接必要となる経費
(2)その他、理事長が特に必要と認めた経費
(助成金の額)
第 5 条 助成金の額は、一助成事業につき 100 万円を限度とし、助成対象経費の 2 分の 1 以内
とする。ただし、理事長が特に認める場合はこの限りではない。
2 助成金の算定に当たり、他の団体等から財政支援がある場合には、助成対象経費か
らこれを控除した金額を助成金の算定基礎とするものとする。
3 助成金は、1 団体及び個人に対し、年間 1 回とする。
4 同一団体への継続助成は原則として行わないが、理事長が特に必要と認めた場合に
は、3 年を限度に助成することができる。
(助成事業の募集)
第 6 条 助成事業の募集は年 2 回とし、公募により行う。ただし、理事長が特に必要と認める
ときは、追加で募集することができる。
2 助成金の交付を受けようとする者は、所定の助成申込書に関係書類を添えて、理事
長に提出しなければならない。
3 前項の申請書の提出期間は、
事業を行う時期が 4 月 1 日から 9 月 30 日まで
(以下
「上
期」という。
)にあっては前年度の 1 月 1 日から 2 月末日まで、10 月 1 日から翌年 3
月 31 日まで(以下「下期」という。
)
にあっては 7 月 1 日から 8 月 31 日までの間とする。
なお、当該事業を行う時期が上期と下期にまたがる場合は、当該事業の初日をもっ
て区分する。
4 やむを得ない事由により、提出期間内に申請書の提出ができなかったと認められ
る場合には、上記期間内でなくても助成の申請を受け付けるものとする。その場合、
− 35 −
申請者は、事業実施予定期日の 2 ケ月前までに申請を行わなければならない。
(助成の決定)
第 7 条 理事長は、前条の助成の申込みがあったときは、その目的及び内容を調査し、そ
の審査結果に基づき助成の対象として適当と認めたときは、速やかに助成金の交
付の決定を行う。
2 理事長は、助成の決定を行う場合、必要があると認めるときは条件を付すこと
ができる。
(助成の決定の通知)
第 8 条 理事長は、助成金の交付を決定したときは、助成金交付決定額等を当該申請者に
通知するものとする。
(助成事業の変更等の報告)
第 9 条 助成金の交付決定を受けた者(以下「助成事業者」という。
)は、助成事業の実施
に当たって、事業内容の変更、中止、取下げ等の事由が生じたときは、遅滞なく
理事長に文書で報告しなければならない。
2 理事長は、前項の報告があった場合は、必要に応じて助成金額の変更、取消し
の決定を行うことができる。
3 第 7 条及び第 8 条の規定は、前項の場合に準用する。
(助成事業者の義務)
第 10 条 助成事業者は、助成事業の実施に当たっては、財団から助成を受けている旨を表
示しなければならない。
2 助成事業者は、助成事業に係る収入及び支出を明らかにした帳簿を備え、かつ、
その収入及び支出に係る書類を 3 年間保存しなければならない。
(実績報告)
第 11 条 助成事業者は、事業を完了した日から 30 日以内に所定の事業実績報告書を次の
各号に掲げる書類を添えて理事長に提出しなければならない。
(1)収支決算書
(2)その他参考となる書類
(助成金の確定)
第 12 条 理事長は、実績報告書の提出を受けたときは、その内容を審査のうえ助成金交付
決定通知書の内容と適合するものであるかどうか調査し、適合するものと認めら
れたときは、助成金の額を確定し、助成事業者に通知するものとする。
(助成の請求)
第 13 条 助成事業者は、助成金の請求をしようとするときは、助成金交付申請書を理事長
に提出しなければならない。
(調査)
第 14 条 理事長は、助成対象事業について、必要に応じ助成事業者から報告を求め、調査
することができる。
(交付決定の取消)
第 15 条 理事長は、助成事業者、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、助成金
交付決定の全部又は一部を取り消すことができる。
(1)交付決定事業を中止したとき。
(2)交付決定事業が期間内に完了しないとき、又は完了する見込みがないと認め
られるとき。
(3)助成金交付申請書その他の書類に虚偽のあるとき。
(4)決算総額が予算総額に比して著しく相違し、予算の執行が不適当と認められるとき。
− 36 −
(5)助成金の交付対象となった経費の合計決算額が当該経費にかかる合計予算額
に比し、著しく減少したとき。
(6)決算の収支に剰余金が生じたとき。
(7)助成金交付決定に伏した条件又はこの要綱に基づく理事長の処分に違反した
とき。
(助成金の返還)
第 16 条 理事長は、前条の規定により交付決定の全部又は一部を取り消した場合において、
当該取り消しに係る部分に関し、すでに助成金が交付されているときは、期限を
定めてその返還を命ずるものとする。
(委任)
第 17 条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は理事長が定める。
附 則
この要綱は、平成 19 年 12 月 7 日から施行する。
− 37 −
様式1
平成
年
月
日
財団の設定趣意に賛同し、
このたび次の事業
(活動・研究)
を行うこととしましたので
助成くださるよう申し込みます。
1 申 込 者
1) 団
体 名
2) 所
在 地
3) 発足年月日
4) 構 成 員 数
5) 電 話 番 号
2 申 込 代 表 者 等
役 職 名
氏
名
印
住
所
職
キ リ ト リ
会計責任者
3 申 請 事 業
1) 事
業
名
2) 実施予定期日
3) 開 催 予 定 地
4) 開催予定場所
5) 参加予定人数
名
6) 事 業 費 総 額
円
7) 助 成 希 望 額
円
8) 補 助 の 有 無
有
・
4 添 付 書 類
(1)申請事業内容
(2)申請事業の収入支出予算の詳細
(3)過去の活動及び今後の活動で目指す事
(4)団体の会則・会員名簿等
(5)その他の添付書
− 38 −
無
・
未定
業
− 39 −
財団法人再春館「一本の木」財団 平成 22 年度下期分助成制度 応募要項
この制度は熊本の豊かな自然を守るために、環境保全活動・研究等に研鑽されている皆さん
の取り組みの輪が大きく拡がることを願って創設しました。自然を愛し、自然環境の現状を憂
慮し、地域の美化や広く環境活動の実践を行っている団体等に対し助成事業を行います。
1. 対象事業
1)指定希少野生動植物の生息生育地等の保護等
2)水資源・森林・地域環境の保全
3)自然環境等の美化活動
2. 助成額 1)100 万円程度を限度とし助成対象経費の 2 分の 1 以内(他の助成があればその分控除)
2)助成金は、1 団体及び個人に対し年 1 回(継続は原則なし。但し特認として 3 年まで)
3. 募集
下期分 : 平成 22 年 10 月 1 日〜平成 23 年 3 月 31 日までの事業
4. 募集期間(応募締切)
平成 22 年 7 月〜 8 月 31 日(当日の消印有効)
5. 申請資格
1)非営利事業で政治又は宗教に関わりのない団体又は個人
6. 申請方法(お申込)
1)助成申込書(様式 1)に必要事項をご記入の上、必要書類とともに下記住所までご送付下
さい。
2)申請書はパソコンによる入力(申請書の書式の変更は不可)か、手書きの場合は黒ボー
ルペン又は万年筆にてご記入下さい。
3)専用申請書は当財団ホームページからダウンロードできます。
7. 決定方法
当財団の運営委員会にて書類審査を経て決定いたします。なお、助成額については申請額 ・
活動内容などを基に決定させていただき、申請金額の一部分への助成となる場合もあります。
8. 結果発表
申請者全員に対して〆切後速やかにご連絡し、当財団ホームページで発表いたします。
9. 助成事業者(団体)の義務
1)事業実施に当たり、財団から助成を受けている旨の表示
2)実績報告書、収支決算書等の提出
10. 申請・問合せ先
財団法人再春館「一本の木」財団事務局
〒 861-2201 熊本県上益城郡益城町寺中 1363-1 TEL 096-289-4179 / FAX 096-287-4612 E-mail : [email protected]
11. ホームページ : http://www.ipponnoki.jp < 詳細については当財団の助成事業実施要綱をご覧下さい。>
− 40 −
助成事業について < 参考 > 1 この事業の狙い・目的は
環境に関する活動を行っている個人・団体等は基本的にボランティアとして取り組んでい
る。その拡がりは徐々に進んではいるものの、財政的制約の中で今一歩踏み出す(新たな
展開に向けて)ことが出来ないでいる現実も散見されている。
これらの取り組みに助成することにより、その思いの中で取り組みが進み、また、各々の
団体が刺激しあい、交流等が進むことにより、より取り組みの輪が広がっていくことを期
待している。
(他機関の助成措置等との差別化を図るとともにお互いの情報交換を行うものとする。
)
2 この事業の推進に当たっての基本的なスタンス
①助成することに当たっては、助成事業者の取り組みに何らかの制約を加えるものではな
く、主体性を持って事業は進めていただく。
②零細助成はもしくは、助成申請が大雑把な処理で助成されるようなことは厳に慎むべき
である。
3 この取り組みで具体的にどういうことを期待するのか 現在の環境の現状を考えた場合、自然と人間との豊かな交流を図り、経済活動との調和あ
る社会を目指すことが大事である。
そのためには、自然とのふれあい体験、自然に対する感性、環境を大切にする心を育てる
必要があり、それを踏まえて、多くの人が自然環境に関心を持ち、自然保全活動に参加、
また、問題解決能力を身に着けることが大事である。
→ これらの実現のために取り組んでいる事業が拡大すること
(ふれあい体験等――子供・大人に限らず――環境教育)
→ これらに取り組んでいる団体の育成
4 事業主体について(対象団体・個人)
・県等行政が出資している財団等は対象とはしない。
営利団体である企業等が行うものについては対象としないが、上記等に関係なく設置さ
れた団体等が、団体としての目的・組織、事業予算、事業計画をもって独立して事業を行
う場合は対象となりうる。
・個人の場合―研究に係わる部門が多いものと考えられるが、その役割、関係団体との連携
の状況、公務員か否か、等―運営委員会とも十分に相談しながら対応していく。
5 助成対象事業について
・助成の種類としては…………普及、保護等活動、研究調査等
・助成の事業内容としては……希少野生動植物の保護、水資源(涵養)
・森林・地域環境保全、
環境美化活動
その他として、地球環境問題等(温暖化防止、自然保護)
※具体的事例としては
啓発的事業……講演会、シンポジウム、出版、DVD 製作
河川、海岸等環境美化、阿蘇・天草等環境美化活動
野焼き、希少野生動植物の保護、保護のための監視活動、
水源涵養等を目的としての植林等
海の動植物等の保護・育生活動
自然保護にかかわる財団として、環境問題については、自然保護に関わりのあるものであ
り分野は必ずしも限定せずに、具体的事案により審議し、助成の適否を判断するものとする。
− 41 −
6 助成対象経費について
①事務費………対象としない
・人件費(賃金、プロパー職員)
・経常的経費(電気・ガス・水道・電話代、賃金等通常の事務所経費)
・その他、対象として除くものは、慰労的食糧費、備品購入、イベント参加・ボランティ
ア参加者の賃金等
②事業費……対象とする
・ボランティア以外の協力者に対する賃金 ・旅費、印刷費、会議、研修費
・事業に伴う物品、施設の借用費、昼食代
・事業に伴う機材のレンタル経費
・外部委託経費
・DVD、冊子等の策定
・講師謝礼
③助成対象経費の 2 分の 1 を基本とするが、理事長特認により柔軟に対応する。
④継続助成については、制度の趣旨から、育て取り組みの輪を拡げるために、十分対応す
る必要がある。 7 助成事業の募集について
募集については、マスコミ、行政、環境団体へ周知するとともに、ホームページの開設
も行っているので、閲覧及び申請書類などの入手が可能。
また、募集、助成の決定・報告等を積み重ねることにより、県民への周知を確実なもの
にしていく。
8 財団の支出―実績主義を貫くこと
事業未達成での助成金交付をさけるためにも、実績報告書の提出を求めて、確認のうえ
助成金を支払うものとする。
9 助成金の支払い時期と会計年度の取り扱いについて
事業の実績報告書が提出されたら、速やかに内容を確認し、助成金を支払うものとする。
会計年度については、毎年 4 月 1 日から翌年の 3 月 31 日とする。
− 42 −
運営委員会設置要綱
(設 置)
第 1 条 財団法人再春館「一本の木」財団(以下「財団」という。
)が各種事業を推進するにお
いて、専門的立場からの助言・指導により財団目的の高い効果の実施を図るために運
営委員会(以下「委員会」という。
)を設置する。
(組 織)
第 2 条 委員会は、別紙のとおり委員若干名を持って組織する。
(委員の任期)
第 3 条 委員の任期は、2 年とする。ただし、再任はされることができる。
(委員長及び副委員長)
第 4 条 委員会に委員長及び副委員長を置く。
2 委員長、及び副委員長は、互選を持って充てる。
3 委員長は、会務を総理し、委員会を代表する。
4 副委員長は、委員長を補佐し委員長に事故があるときは、その職務を代理する。
(召集)
第 5 条 委員会の会議(以下「会議」という。
)は委員長が召集する。
(審査事項)
第 6 条 委員会は、次の各号に掲げる事項について審議するものとする。
1 財団の事業活動に関する事項
2 財団の助成事業に関する事業
3 財団の今後の事業展開に関する事項
(事務局)
第 7 条 委員会の事務局は、財団事務局に置く。
(雑則)
この要綱に定めるもののほか、委員会の運営に関し必要な事項は、委員長が別に定める。
附 則
1 この要綱は、平成 19 年 11 月 26 日から施行する。
附 則
1 この要綱は、平成 19 年 12 月 26 日から施行する。
− 43 −
概 要
1. 組織
①現 役 員 体 制
理 事 長
理 事
評 議 員
監 事
葉
玉 匡
美
TMI総合法律事務所 弁護士
西
川 通
子
㈱再春館製薬所 代表取締役会長
河
津 和
明
河津法律事務所 弁護士
小
山 公
昭
㈱デザインオフィス小山 代表取締役社長
澤
木 茂
豊
㈱テクノーブル 取締役社長
古
荘 貴
敏
㈱古荘本店 取締役社長室長
橋
本 英
樹
㈱再春館製薬所 財務経理部
②基 本 財 産 1億円
③年 間 運 営 費 約3千万円
④事 務 局 体 制 3人(常勤2人)
⑤事務所所在地 上益城郡益城町寺中1363−1 ㈱再春館製薬所内
2. 財団の設立の趣旨と経過について
自然環境が著しい変化で推移していく中で、地域で取り組みの出来ることを財団として着
実に取り組んでいくことを目的に設立したものである。
(平成18年10月17設立許可)
初代林田理事長逝去以降、事業が粛々と継続する中で、(株)再春館製薬所からの寄付もあ
り、財団のより充実した活動を計るために、当初の志を受け継ぎつつ、組織体制・名称変更
を行った。それに伴い新たな事業計画(財団が直接的に行う事業、普及啓発にかかる事業、
環境団体の行う取り組みの輪がさらに広がることを期待しての助成事業を柱)を、新しく発
足した運営委員会の指導・助言もいただいて立ち上げたところである。
(平成19年12月)
(株)
再春館製薬所としては、企業として様々な先進的な環境対策を行い、地域社会からの
評価を受けているが、現在の環境の現状を見ると、より広い視点からの取り組みが必要では
ないかということ、また地域への社会貢献の意味からも財団運営に参画することとしたもの
である。
また、この財団の運営の基本に当たっては、行政の補完的役割(行政との連携、協働)を
持つことが重要である。
さらに、環境団体の取り組みとの連携、地域(市町村を含め)との連携を図りながら進め
ていくこととしている。
3. 財団の新たな名称
財団法人再春館「一本の木」財団の意味については、自然保護のシンボルとして、また今、
未来への自然保護への取り組みの始まりと、拡がりを期待するものとしての「一本の木」で
表現したものである。
− 44 −
貸借対照表
(平成 22 年 3 月 31 日)
(単位:円)
科 目
当 年 度
前 年 度
増 減
18,335,433
25,461,818
△ 7,126,3 8 5
0
3,458,250
△ 3,458,2 5 0
18,335,433
28,920,068
△ 10,584,6 3 5
100,000,000
100,000,000
0
100,000,000
100,000,000
0
37,150,406
44,700,000
△ 7,549,59 4
修繕整備金
3,000,000
0
3,000,0 0 0
財務調整金
6,000,000
0
6,000,0 0 0
46,150,406
44,700,000
1,450,4 0 6
429,000,000
438,000,000
△ 9,000,00 0
429,000,000
438,000,000
△ 9,000,00 0
575,150,406
582,700,000
△ 7,549,59 4
593,485,839
611,620,068
△ 18,134,2 2 9
3,552,975
1,013,030
2,539,9 4 5
548,765
485,876
62,8 8 9
1,365,000
1,365,000
0
預り金
0
18,000
△ 18,0 0 0
他会計短期借入金
0
3,458,250
△ 3,458,25 0
5,466,740
6,340,156
△ 873,41 6
受入保証金
5,000,000
5,000,000
0
固 定 負債 合 計
5,000,000
5,000,000
0
10,466,740
11,340,156
△ 873,41 6
583,019,099
600,279,912
△ 17,260,81 3
583,019,099
600,279,912
△ 17,260,81 3
593,485,839
611,620,068
△ 18,134,22 9
1. 流動資産
現金預金
他会計貸付金
流動資産合計
2 . 固定資 産
資
①基本財産
定 期 預 金( 基 )
産
基本財産合計
②特定資産
公 益目的 事 業 推 進 資 金
の
特定資産合計
部
③その他 固 定 資 産
建物
その他の固 定 資 産 合 計
固定資産合計
資産合計
1. 流動負債
未払金
負
未 払 費用
債
前受金
の
流 動 負債 合 計
部
2. 固定負債
負債合計
正味財産の部
1 . 正味財産
1. 指定正味財産
2. 一般正味財産
正味財産合計
負債及び正味財産合計
− 45 −
平成 22 年度事業計画スケジュール表
財団法人再春館「一本の木」財団
平成22年
行 事 名 (場所・実施日)
4月
29 ・盗掘防止キャンペーン
(阿蘇地域)
5月
29 ・草原維持活動と野草観察会
(阿蘇市)
事務局
・理事会&評議員会
(決算・事業報告)
・ホームページ更新
・新公益財団法人への
移行認定申請
・第3回講演録刊行
・平成21年度事業報告者(あゆみ)
・DVD映像資料検討
6月
7月
8月
上旬 ・ウミガメ上陸地のクリーン活動&学習会
(天草郡市)
・助成制度公募
(平成22年度下期分)
∼
(8月末〆切)
上旬 ・漂着ゴミ回収と海洋生物種等の観察会
(上天草市)
下旬 ・野鳥観察会&環境学習会
(熊本新港)
・運営委員会
9月
・地域講演会
10月
中旬 ・国立公園の自然を守る美化活動&学習会
(湧水地、野草園)
(南阿蘇村&高森町)
11月
12月
23年
1月
2月
3月
下旬 ・助成団体報告&交流会
(グランメッセ)
・理事会&評議員会
・地域講演会
10日・祝 ・
くまもと自然保護講演会/共催
下旬 ・環境セミナー/共催
(下旬)
・助成制度公募
(平成23年度上期分)
∼2月末〆切 中旬 ・第4回自然を愛する講演会
上旬 ・植栽&環境美化活動∼障がいのある人の参加∼(西原村)
・運営委員会
中旬 ・草原再生事業∼野焼き∼ (阿蘇市)
・
(理事会&評議員会)
上記の事業活動
(赤字)
を予定しています。参加ご希望の方は事務局へお問合せ下さい。
− 46 −
〒8 6 1 - 2 2 0 1 熊 本 県 上 益 城 郡 益 城 町 寺 中 1 3 6 3 - 1
T E L:0 9 6 - 2 8 9 - 4 1 7 9 / F A X:0 9 6 - 2 8 7 - 4 6 1 2
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