TD62708N 東芝バイポーラ形デジタル集積回路 シリコン モノリシック TD62708N 8ch 大電流ソースドライバ TD62708N は、出力のコントロールが可能なゲートとしてイネー ブル端子を持つ、8 回路入りの、ダーリントンソースドライバです。 出力ソース電流が 1.8A と大きく、 また、 出力電流の変化に対して、 出力電圧の変化を非常に少なく抑えているため、インクジェットプリ ンタのプリンティングヘッドのマトリクスドライブおよび LED、ま たは抵抗マトリクスのスキャン側ドライブに最適な IC です。 使用に当たっては熱的条件にご注意ください。 特 長 · 入力端子 : HIGH ACTIVE · イネーブル端子 : LOW 入力 出力 ACTIVE MODE · 出力電流が大きい。 : IOUT = −1.8A (MAX) (ただし 1 ビット ON のみ) · 出力電圧の変動が少ない。 : ΔVOH1≦0.45V (at IOH = 0.18A~1.44A) · パッケージ · 5V 電源システムでの CMOS、TTL などと直結可 質量: 1.2 g (標準) : SDIP24 ピン (1.78mm pitch) ピン配置図 *: 1 NC 端子の処理について NC 端子は本 IC 内部のチップと接続されていない ため、特別な配線処理は必要ありません。 もし配線するならば、GND ラインへの接続を推奨 致します。 2001-06-29 TD62708N 基本回路 ファンクション IN ENABLE OUT H L ON L L OFF Don’t Care H OFF * 1: 通常、VCC2−VC 間はショートして使用してください。 なお、アプリケーション上、熱的条件厳しい場合、VCC2−VC 間は、外付け抵抗 (REXT : 約 0.9Ω / 2W) を接続 することを推奨します。 * 2: VCC2−VC 間に外付け抵抗を接続した場合、VC−OUT 間電圧は、寄生 SUB 電流を防止するため 0.3V 以上に設 定する必要があります。 なお、外付けの抵抗値の設定は、使用温度範囲の MAX 温度にて VC−OUT 間電圧が 0.3V 以上になるよう設定 してください。 入力等価回路 : IN、 、 ENABLE 入力端子 (③~⑩ピン) はオープンでも、ハイレベル 入力と同じ状態となりますので使用しないチャネル ピンはかならず GND に落としてください。 注: ● 出力電圧特性 (温度による電圧変動を含む) 出力電圧 VOH は 5.8mV / ℃ 温度特性を持っているため、Tj の変動を考慮の上設計されることを推奨します。 2 2001-06-29 TD62708N 最大定格 (Ta = 25℃ ℃) 項目 記号 定格 電 源 電 圧 1 VCC1 −0.5~7.0 電 源 電 圧 2 VCC2 −0.5~40 単位 V 出 力 電 流 IOUT 1.8 (注 1) A 入 力 電 圧 VIN −0.5~7.0 V 入 力 電 流 IIN ±4.0 mA 許 容 損 失 PD 1.78 (注 2) W 接 合 温 度 Tj 150 ℃ 動 作 温 度 Topr −40~85 ℃ 保 存 温 度 Tstg −55~150 ℃ 注 1: 1 回路当たり (32μs、Duty≦76%)、複数 bit 同時出力なし 注 2: 基板実装時 25℃を超える場合は、14.2mW / ℃でディレーティングしてください。 推奨動作条件 項目 記号 測定条件 最小 標準 最大 単位 電 源 電 圧 1 VCC1 ― 4.5 5.0 5.5 電 源 電 圧 2 VCC2 ― ― ― 30 流 IOUT (注) ― ― ― 1.44 A 出 入 動 注: 力 力 作 電 電 温 圧 度 V VIN (H) VIN = H, VCC1 = 5.0V 2.4 ― VCC V VIN (L) VIN = L, VCC1 = 5.0V 0 ― 0.4 V VEN (H) VEN = H, VCC1 = 5.0V 2.4 ― VCC V VEN (L) VEN = L, VCC1 = 5.0V 0 ― 0.4 V 0 ― 70 ℃ Topr ― 1 回路当たり (32μs、Duty≦76%)、複数 bit 同時出力なし 3 2001-06-29 TD62708N 電気的特性 (Ta = 0~ ~70℃ ℃) 項目 記号 測定 回路 最小 標準 最大 VCC1 = 7.0V, IN = L, EN = H ― ― 100 VCC2 = 30V, IN = L, EN = H ― ― 100 IL3 VC = 30V, IN = L, EN = H ― ― 100 IIN1 VCC1 = 5.0V, VIN = 5.0V IIN2 VCC1 = 5.0V, VIN = 0V IL1 リ ー 入 ク 電 力 入 電 力 出 流 電 力 流 IL2 IEN1 圧 ― VCC1 = 5.0V, VEN = 5.0V 0 10 μA 0.8 1.1 mA ― 0 10 μA mA 0.55 0.8 1.1 VINH VCC1 = 5.0V 2.0 ― VCC +0.4 VINL VCC1 = 5.0V GND −0.4 ― 0.8 VENH VCC1 = 5.0V 2.0 ― VCC +0.4 VENL VCC1 = 5.0V GND −0.4 ― 0.8 27.0 27.5 ― 27.5 28.0 ― VOH1 VOH2 ― IOH = 1.44A IOH = 0.18A VCC2 = 30V μA ― VCC1 = 5.0V, VEN = 0V ― 単位 0.55 IEN2 圧 電 ― 測定条件 V V 出 力 電 圧 変 動 ΔVOH1 ― VOH1−VOH2 (Tj = 25℃) ― 0.3 0.45 V 出 力 電 圧 温 特 ΔVCE2 ― VOH (Tj = 105℃) −VOH (Tj = 25℃) IOH = 0.18A ― 0.5 ― V IOUT = 0.18A ― 0.1 1.0 VCC1 = VIN = 4.5V IOUT = 1.44A VCC2 = 30V IOUT = 0.18A ― 0.2 1.0 ― 1.0 3.5 tpHL2 IOUT = 1.44A ― 1.5 3.5 tr1 IOUT = 0.18A ― 0.05 0.5 VCC1 = VIN = 4.5V IOUT = 1.44A VCC2 = 30V IOUT = 0.18A ― 0.1 0.5 ― 0.3 2.0 IOUT = 1.44A ― 0.3 2.0 tpLH1 伝 搬 遅 延 時 間 出 力 立 ち 上 が り 時 間 出 力 立 ち 下 が り 時 間 tpLH2 tpHL1 tr2 tf1 ― ― tf2 μs AC 測定回路 4 2001-06-29 TD62708N 5 2001-06-29 TD62708N ● 熱計算について 消費電力 PD = (VCC1×ICC1)+(VCC2×ICC2×ch×Duty) + (VOH×IOH×ch×Duty) DIP24N の過渡熱抵抗 (R+h) = 70℃ / W より ジャンクション温度 (Tj) は、 Tj (MAX)≧(PD×R+h) + Ta (MAX)………(A) 式 (1) VCC2−VC 間ショートした場合。 (A)式より、放熱フィンなしでの設計をするためには、下記計算のごとくDuty = 約20% が必要 PD = (5V×8mA)+(30V×5mA×1ch×0.2)+(2.0V×1.44A×1ch×0.2) = 40mW+30mW+576mW = 646mW Tj (MAX)≧(646mW×70℃ / W)+70℃ = 約 115℃………OK (2) VCC2−VC 間に外付け抵抗 (REXT = 0.9Ω Ω) を接続した場合。 上記条件の変更 VOH = 2.0V− (0.9Ω×1.44A) = 0.7V (A) 式に代入した場合のPD は、 PD = (5V×8mA)+(30V×5mA×1×0.2)+(0.7V×1.44A×1×0.2) = 40mW+30mW+202mW = 272mW Tj (MAX)≧(272mW×70℃ / W)+70℃ = 約 89℃となります。 Tj (MAX) = 120℃とすると (計算略) Duty = 約 58% にすることが可能となります。 6 2001-06-29 TD62708N ● Duty について (Duty = 20%の例 の例) の例 条件 : パルス幅 = 32μs (周期 = 1280μs) Duty = (32μs×8ch) ÷ 1280μs = 20% アプリケーション回路 注 1: VCC2−VC 間は、外付け抵抗 REXT (約 0.9Ω / 2W) を接続することを推奨します。 応用上の注意点 本製品は、過電流・過電圧保護回路などのプロテクション回路を搭載した製品ではありません。 過電流・過電圧が印加された場合は破壊の可能性があります。 つきましては過電流・過電圧が印加されないよう、設計時は十分ご配慮ください。 また、出力間ショート、および出力の天絡、地絡時に IC の破壊の恐れがありますので出力ライン、VCC (VCC1、VCC2、 VC) ライン、GND ラインの設計は十分注意してください。 7 2001-06-29 TD62708N 外形図 質量: 1.2 g (標準) 8 2001-06-29 TD62708N 当社半導体製品取り扱い上のお願い 当社半導体製品取り扱い上のお願い 000629TBA · 当社は品質、信頼性の向上に努めておりますが、一般に半導体製品は誤作動したり故障することがあります。当 社半導体製品をご使用いただく場合は、半導体製品の誤作動や故障により、生命・身体・財産が侵害されることの ないように、購入者側の責任において、機器の安全設計を行うことをお願いします。 なお、設計に際しては、最新の製品仕様をご確認の上、製品保証範囲内でご使用いただくと共に、考慮されるべ き注意事項や条件について「東芝半導体製品の取り扱い上のご注意とお願い」、「半導体信頼性ハンドブック」など でご確認ください。 · 本資料に掲載されている製品は、一般的電子機器 (コンピュータ、パーソナル機器、事務機器、計測機器、産業用 ロボット、家電機器など) に使用されることを意図しています。特別に高い品質・信頼性が要求され、その故障や 誤作動が直接人命を脅かしたり人体に危害を及ぼす恐れのある機器 (原子力制御機器、航空宇宙機器、輸送機器、 交通信号機器、燃焼制御、医療機器、各種安全装置など) にこれらの製品を使用すること (以下 “特定用途” とい う) は意図もされていませんし、また保証もされていません。本資料に掲載されている製品を当該特定用途に使用 することは、お客様の責任でなされることとなります。 · 本資料に掲載されている製品は、外国為替および外国貿易法により、輸出または海外への提供が規制されている ものです。 · 本資料に掲載されている技術情報は、製品の代表的動作・応用を説明するためのもので、その使用に際して当社お よび第三者の知的財産権その他の権利に対する保証または実施権の許諾を行うものではありません。 · 本資料の掲載内容は、技術の進歩などにより予告なしに変更されることがあります。 9 2001-06-29
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