2017年(平成29年) 1月 20日 松井証券ストラテジスト 田村晋一 【株式相場レポート】 ~調整色も踏みとどまる~ 今週の総括 20日終値 前週末比 日経平均 (円) 19,137.91 -149.37 ドル (円) 114.77-80 +0.08 NYダウ (ドル) 19,732.40 -153.33 長期金利 (%) 0.060 +0.011 NY原油 (ドル) 51.37 -1.00 ※NYダウ・NY原油は19日終値、ドル・長期金利は20日15時現在 ★円安と原油高の後退で19,000円割れも、押し目買い需要あり、19,000円近辺でこう着 今週のプラス材料 今週のマイナス材料 ・週後半:為替市場が1ドル114~115円の円安に戻る ・英首相がEU単一市場撤退を表明 ・週後半:原油価格が1バレル51ドル台を回復 ・週前半:為替市場が一時1ドル112円台の円高に ・米FRB議長が追加利上げに言及 ・週前半:原油価格が一時1バレル51ドル割れ 今週の日経平均は、前半は弱含んだが、後半に回復して引けた。 今週は、一時的にこれまでの円安と原油高が後退した。為替は1ドル112円台まで上昇、原油価格も1バレ ル50ドル台まで下落。すると日経平均も下落して始まり、一時は19,000円を割り込んだ。しかし、下落局面 では押し目買いが見られ、週後半に為替が1ドル114円台、原油価格が52ドル台を回復すると、日経平均も 反転した。引き続き米ドル・レートと原油価格に左右される相場展開だったが、米大統領就任式を前に様子 見モードが感じられる一方、下がれば買う投資家の買い需要も一定程度続いている印象がある。 業種別では、バルチック海運指数反転を受けた海運が上昇、空運や鉄・非鉄、石油・資源株も強めの推移。 米長期金利の影響を受けやすい保険株も強かった。一方で、小売、医薬品、建設、不動産、食品と精密機 器の下げが目立った。 来週以降の見通し ★もうしばらく様子見モードか 日経平均想定レンジ 来週以降の注目材料 18,800~19,600円 リスク要因 ・米新政権の経済政策などに対する報道 ・原油価格の乱高下 ・原油価格の動き ・為替市場の乱高下 ・メガバンク株の動き ・メガバンク株価のピークアウト ・3Q決算(特に安川電機と日本電産) ・欧州の各国選挙での与党敗退の可能性 来週も様子見モードが続く可能性が高いが、徐々に決算相場へ移行していく展開を予想する。 20日(日本時間深夜)に米大統領就任式がある。しかし、市場が注目する新政権の各政策の具体的な内容 や実現可能性については、2月の議会演説やその後の議会との交渉の様子を見るまでは分からない。つま り、政策に関する現時点の不透明感と来週の不透明感はそう大きく変わらない。そう考えると、為替市場も 米長期金利も、そして日米株価のいずれもが、米政府要人発言などに一喜一憂しながらも様子見色が強い ボックス圏の動きとなる可能性が高いだろう。 また、来週は3Q決算発表が始まる。先週も指摘したが、注目は、主要大型株で最初の発表となる23日発表 予定の安川電機と同24日の日本電産。この2社を中心に上方修正や株主還元引き上げを発表する企業が 出てくれば、投資家心理も上向く可能性がある。逆に、そうした発表が少なければ、決算相場とはならずに 米新政権動向や欧州の選挙、英国のEU離脱の行方などの海外動向の注目度が高まる展開となるかもしれ ない。 平成27年8月26日 松井証券ストラテジスト 田村晋一 来週・再来週の主なイベントカレンダー 国内 海外 23(月) 決算:安川電機 24(火) 決算:日本電産 25(水) 貿易統計:12月 26(木) 決算:ファナック、オリックス 英GDP:10-12月 米新築住宅販売件数:12月 27(金) 消費者物価指数:12月 決算:三井住友FG、信越化学、大東建託、野村総 研、アルプス電気、ANA、NTTドコモ、松井証券 米GDP:10-12月 30(月) 決算:住友化学、積水化学、NEC、アコム、大和証 券グループ本社、JR東日本、JR東海、JR西日本、 ヤマトHD、九州電力 米個人消費支出:12月 31(火) 日銀金融政策決定会合 失業率、有効求人倍率:12月 鉱工業生産:12月 住宅着工戸数:12月 決算:味の素、日本ハム、アステラス、第一三共、 富士フイルム、JFE、TOTO、コマツ、マキタ、TDK、 キヤノン、オムロン、富士通、セイコーエプソン、 村田製作所、京セラ、HOYA、任天堂、みずほ、三 井住友トラスト、りそな、野村HD、日本郵船、JAL、 中部電力、関西電力、東京ガス、大阪ガス EU GDP:10-12月 EU失業率:12月 EU消費者物価指数:1月 米ケース・シラー米住宅価格指数:11月 1(水) 決算:武田薬品、中外製薬、キーエンス 米FOMC 米ISM製造業景況指数:1月 2(木) 決算:花王、エーザイ、小野薬品、大正製薬、新 日鐵住金、パナソニック、ソニー、豊田自動織機、 デンソー、アイシン精機、住友電工、マツダ、三菱 電機、三菱重工、三菱商事、オリンパス、KDDI 英中銀物価報告(インフレレポート) 3(金) 決算:三菱UFJ、ヤフー、伊藤忠 米雇用統計、ISM非製造業景況指数:1月 リスクおよび手数料等の説明 株式取引は、株価の変動等により損失が生じるおそれがあります。 ■株式取引の委託手数料はインターネット経由の場合1日の約定代金の合計により決定し、100,000円(税抜)が上限です ■上場有価証券等書面、取引規程、取引ルール等をご覧いただき、内容を十分ご理解のうえ、ご自身の判断と責任により お申込みください ■口座基本料は個人の場合には原則無料です ※各種書面の郵送交付には、年間1,000円(税抜)をご負担いただく場合があります ■本レポートは、当社が信頼できると判断した情報に基づき記載されていますが、その情報の正確性および完全性を保証 するものではありません ■本レポートは、お客様への情報提供を唯一の目的としたものであり、投資勧誘を目的として作成したものではありません ■投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いいたします ■本レポートに掲載された情報の使用による結果について、当社が責任を負うものではありません ■本レポートに掲載された意見や予測等は、レポート作成時点の判断であり、今後、予告なしに変更されることがあります ■本レポートの一切の著作権は当社に帰属します。いかなる目的であれ、無断複製または配布等を行わないようにお願い いたします 次回発行予定:1月27日(金)17:00以降 業者名等 松井証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第164号 加入協会名 日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会 Copyright (c) 1998 Matsui Securities Co.,Ltd.
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