Red Hat Enterprise Linux ES/AS v.4 インストールガイド

「Visual Nexus 4.0」 用
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Red Hat Enterprise Linux ES/AS v.4 インストールガイド
2008 年 11 月 20 日
沖電気工業株式会社
OKI ビジネスセンタ
本資料は Visual Nexus ver4.0 のプラットフォーム OS として、Red Hat Enterprise Linux ES/AS v4 を利用する場合の,
OS の新規インストールガイドです。
1.インストール手順の流れ
インストール、セットアップ手順の流れを示します。
≪インストール、セットアップの流れ≫
Red Hat Enterprise Linux AS/ES v4 インストール
インストール後の OS セットアップ
インストール後のネットワーク設定
上記手順で全てのセットアップが完了します。必ず全ての手順を行う必要があります。
以降の手順に従ってインストール、セットアップを進めてください。
2.前提条件
インストールするにあたっての前提条件を以下に示します。本条件に注意してインストールを行ってください。

日本語環境としてインストールすること。

インストール手順により、全てのパッケージグループをインストールする場合、/usr 領域を含むファイル領域として約
1.7GB の容量が必要となる。十分なファイル領域を確保するものとして 3GB 以上を確保することを推奨する。

Visual Nexus インストールモジュール展開用の領域として、100M バイト以上の空き容量が必要。例えば、/tmp 以下。
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3.OS インストール作業手順
以下、インストール手順作業はグラフィカルベースでの手順例となります。
また、インストール作業手順は、弊社が調達したサーバマシンにインストールを行った際の作業実例であり、調達するサーバ
機によって、作業内容が若干変更になる場合もあります。
 太字部分はポイントとなる部分であるため設定に注意してください。
 パッケージコンポーネント中の “*” (アスタリスク) は、任意の数値であることを示します。
例えば、 compat-libsdtc++-7.3-2.*.*.i386.rpm には
compat-libsdtc++-7.3-2.96.122.i386.rpm や compat-libsdtc++-7.3-2.97.25.i386.rpm などが該当します。
No
1
作業内容
備考
Red Hat Enterprise Linux ES/AS v4 インストール CDROM を入れて電源を入れま
す。
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【Welcom to Red Hat Enterprise Linux】
トップ画面が表示されたら「Next」ボタンで次へ進む。
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【Language Selection】
「Japanese(日本語)」 を選択します。
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【キーボード設定】
「Japanese」 を選択します。
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【ディスクパーティションの設定】
※
「Disk Druid を使用して手動パーティション設定」を選択する。(※)
「自動パーティション設定」も選択可能。但
し左記の条件を満たすことを確認する。
手動でディスクパーティションの設定を行う。
設定例)
タイプ
容量
ext3
100M
swap
1024M
Ext3
37095M
マウントポイント
説明
/boot
スワップ領域、目安として実メモリの2倍。
/
マウントポイントとパーティションの切り方はインストールされるパッケージにより
調整する。
Visual Nexus 及び関連パッケージは /usr/local 下にインストールされる。
⇒<条件> 容量: 1GB の空き容量が必要
Visual Nexus のデータベースは /var/lib/pgsql 下に作成される。
⇒<条件> データベース領域として: 100M 以上の領域確保を推奨
Visual Nexus 及び関連パッケージのログは /var 下に書き出される。
⇒<条件> 容量目安: 10GBの空き容量推奨
Visual Nexus インストールモジュール展開時に必要となる領域として、
100M バイト以上必要。
⇒<例> /tmp に 100MB以上の空き容量
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【ブートローダの設定】
デフォルトで設定する
設定例)
・ GRUB をブートローダとして使用。
・ ブートローダをインストールする場所: /dev/sda マスタブートレコード
・ 標準のブートイメージ
・ ブートラベル: Red Hat Enterprise Linux AS
Red Hat Enterprise Linux ES
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【ネットワークの設定】
※ 「DHCP を使用して設定」をチェックしてイン
・ [編集]をクリックし、「DHCP を使用して設定」のチェックを外して、IPアドレス、
ストールを行ってもよいが、インストール終了後
ホスト名などが反映されない為、インストール後
ネットマスクを設定する。
・
「ホスト名」で、「手動設定」をチェックし、ホスト名を入力する。
のネットワーク設定は必須。
・
ゲートウェイのIPアドレスを設定する。
※ /etc/hosts の設定確認必須。
※ ホスト名は FQDN 形式で入力すること
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【ファイアウォールの設定】
「ファイアウォールなし」を選択する。
「SELinux を有効にしますか?」で、「無効」を選択する。
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【追加の言語サポート】
「Next」を選択する。
(「Japanese」がデフォルトで選択されている)
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【タイムゾーンの選択】
「アジア/東京」 を選択する。
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【root パスワードを設定】
root のパスワードを設定する。(任意)
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【パッケージインストールのデフォルト】
「インストールするソフトウェアパッケージをカスタマイズ」を選択する。
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【パッケージグループの選択】
※
1 これらのパッケージを選択することで
以下のパッケージグループを必ず選択する。(※1)
Visual Nexus に必要なコンポーネントがイ
<デスクトップ>
ンストールされる。
・GNOME デスクトップ環境
<サーバ>
・PostgreSQL データベース([詳細]を開いて下記を選択する)
− postgresql – PostgreSQL のクライアントプログラムとライブラリ(※2)
※2 デフォルトでは選択されていないので、[詳
− postgresql-server – PostgreSQL サーバーの作成実行に必要なプログラ
細]を開いて選択すること。
ム(※2)
− unixODBC – Linux 用の完全な ODBC ドライバマネージャ
<開発>
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・レガシーなソフトウェアの開発
・開発ツール
<システム>
・システムツール([詳細]を開いて下記を選択する)
− mrtg – Multi Router Traffice Grapher (※3)
※3 デフォルトでは選択されていないので、[詳
− net-snmp-utils – NET-SNMP プロジェクトの SNMP を使用するネットワーク
細]を開いて選択すること。
管理ユーティリティ (※3)
いずれも VNOnline の統計情報で利用する.
− openldap-clients – OpenLDAP 用クライアント
64bit 版の OS(EM64T)をインストールする場合は、
以下のパッケージも必ず選択して下さい。
※4 互換アーキテクチャのサポートパッケージ
・互換アーキテクチャのサポート (※4)
− compat-libstdc+33 – Compatibility standard c++ libraries
の[詳細]を開いて選択すること。
− compat-openldap – OpenLDAP compatibility shared libraries
− libxml2 – XML および HTML サポートを提供するライブラリ
− ncurses – CRT 画面を処理し、カスタマイズするためのパッケージ
− postgresql-libs – Kerberos5 が使用する共有ライブラリ
− readline –入力されたコマンドラインを編集するためのライブラリ
− unixODBC– Linux 用の完全な ODBC ドライバマネージャ
他パッケージグループについては必要に応じて選択。
但し、以下のパッケージグループは選択しないこと。(※5)
※5 Visual Nexus のインストール時に別途イン
<サーバ>
ストールされるので、選択しない。
・Web サーバ
・Windows ファイルサーバ
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【インストール準備完了】
インストール準備が完了したので、「次へ」ボタンで進む。
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【パッケージのインストール】
インストールを開始する。
途中、インストーラからの要求に従い CD を入れ替える。
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【インストール終了】
再起動後、必ず項目「4.OS 設定手順」を行う
「終了」ボタンを押下し、システムを再起動する。
4.OS 設定手順
No
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作業内容
備考
【ようこそ】
起動トップ画面が表示されたら「次へ」ボタンで進む。
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【ライセンス同意書】
ライセンス同意書内容に同意する場合には
「はい、私はライセンス同意書に同意します(Y)」を選択する。
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【日付と時刻】
システム用の日付と時刻を設定する。
必要に応じて NTP の設定を行う。
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【ディスプレイ】
ディスプレイを設定する。
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【Red Hat ログイン】
Red Hat への登録を行う。(任意)
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【システムユーザ】
ユーザーアカウントを作成する。(任意)
作成しない場合はそのまま「次へ」ボタンで進む。
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【追加の CD】
「次へ」を選択する。
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【セットアップ終了】
再起動後、「5.ネットワーク設定手順」を行う
「次へ」ボタンを押下し、システムを再起動する。
5.ネットワーク設定手順
* OS のインストール、設定後の GUI ベースでのネットワーク設定例を示します。
本作業は Visual Nexus Meeting Server を稼動するにあたって必要となりますので、必ず設定作業、確認を行ってください。
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作業内容
備考
ネットワーク設定ツールを起動する
手順: 「アプリケーション」 → 「システム設定」 → 「ネットワーク」
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ネットワーク設定ツールにて、デバイスの状態を確認し、アドレス、サブネットマス
※
DHCP を使用している場合、IP アドレス、
ク、デフォルトゲートウェイアドレスの設定を行う。
サブネット、ゲートウェイの取得が正しく行
<設定例: 図 1>
われているか確認する。
手順: ① 「デバイス」タグを選択
② 「編集」ボタンを選択
③ イーサネットデバイス画面にて、必要に応じて IP アドレス、サブネット、
ゲートウェイの設定を行う。(※)
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ネットワーク設定ツールにて、ホスト名の設定を行う
※
<設定例: 図 2、図 3>
必ずホスト名を FQDN 形式で設定するこ
と。
手順: ① 「ホスト」タグを選択
② 「新規」ボタンを選択
③ 「ホスト登録を追加/編集」画面にて、自ホストのエントリ(IP アドレス、
ホスト名、エイリアス)を追加する。
④ 「DNS」タグを選択
⑤ ホスト名を追加する。
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ネットワーク設定ツールにて、必要であれば DNS の設定を行う
<設定例: 図 3>
手順: ① 「DNS」タグを選択
② DNS 設定画面にてホスト名、DNS エントリを追加する
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<ネットワーク設定ツール設定例>
① 「デバイス」タグ
デバイスを確認し、「編集」で IP アドレス、サブネット、ゲートウェイのネットワーク設定を行ってください。
図 1
② 「ホスト」タグ
自マシンのホスト名を FQDN 形式で必ず設定してください。
ホスト名設定の確認
してください!!
図 2
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③ 「DNS」タグ
ホスト名の設定は必須です。(FQDN 形式で設定してください。)
DNS の設定は必要であれば入力してください。
このホスト名は、DNS
を 使 用 し ない 場合 で
も、必ず設定してくだ
さい!!
図 3
6.インストール後の確認事項 【重要】
インストール終了後に、以下の項目を必ず確認してください。

ネットワーク通信が確立されていること、別途用意した WindowsPC から ping が通ることを確認する。

サーバの名前解決が出来ていること、サーバ名で別途用意した WindowsPC から ping が通ることを確認する。

/etc/sysconfig/network ファイルを開いて、サーバの名前(ホスト名)が、正しく設定されていることを確認する。

DNS を使用しない場合、/etc/hosts ファイルにホスト名と IP アドレスのエントリが設定されていることを確認する。インスト
ール直後は、ローカルホストの IP アドレス(127.0.0.1)のエントリにホスト名が追加される場合があるので、この名前を削
除し、NIC の IP アドレスとホスト名の組み合わせのエントリを登録し直す必要がある。DNS を使用する場合には、DNS 登
録名とホスト名とが合致していなければいけない。
例) # cat /etc/hosts
# Do not remove the following line, or various programs
# that require network functionality will fail.

127.0.0.1
localhost.localdomain
172.16.51.101
vnsvr1.visualnexus.com
localhost
vnsvr1
compat-libstdc++-33-3.2.3-*.*、libxml2-2.6.*-* がインストールされていることを確認する。
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
openldap-2.2.*-* 、openldap-clients-2.2.*-*、openldap-devel-2.2.*-* がインストールされていることを確認する。

unixODBC-2.2.*-*、tk-8.4.7-* がインストールされていることを確認する。
7.備考
★ インストール及びパッチ情報等、より詳細な情報につきましては、下記の URL をご参照ください。
Red Hat Enterprise Linux AS v4: http://www.jp.redhat.com/support/RHEL_support/AS4/
Red Hat Enterprise Linux ES v4: http://www.jp.redhat.com/support/RHEL_support/ES4/
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