家庭教師契約・学習教材の中途解約 <H20(2008).4> 【相談内容】 5か月前、娘(中学一年生)の1年間の家庭教師の派遣を依頼しました。 契約の際に、効果を上げるために「必要だ」と言われ、テキスト(35万円)も一緒 に契約しました。しかし、家庭教師の先生は「教材はあまりよくないから」と言い、勉 強のときに使うことはほとんどありませんでした。また、最近その先生も休みがちにな り、成績が思うようにあがりません。 家庭教師の契約解除をして、使っていない教材を返したいのですが。 (40歳代 女性) 【助 言】 このような長期間の家庭教師の契約は、特定商取引に関する法律(以下、「特商法」 ) において、クーリング・オフ制度が認められているだけでなく、理由の有無に関係なく 「中途解約」ができると定められています。 また「必要」といわれて、主契約である家庭教師の契約とあわせて購入した教材など の商品も、主契約を中途解約すると返品することができるとされています。 業者には書面で中途解約する旨を申し出ましょう。また、解約により事業者が請求す る違約金についても上限が決められています。契約書にその内容が記載されていますの で、確認しておきましょう。 【解 説】 新学期が始まると、子どもの家庭教師や学習塾などの勧誘が増えます。家庭教師や学 習教材は、実際に授業を受けたり、使用してみないと内容が分かりにくいものです。 そのため、「特商法」では、家庭教師の契約については、サービスの提供期間が2か 月を超え、教材費などを含め契約金の総額が5万円を超える契約の場合、クーリング・ オフ期間(契約日から8日以内であれば無条件で契約解除できる制度)を過ぎても、理 由に関係なく「中途解約」できると規定されています。 また、解約損料の上限も決められており、5万円または1か月分の授業料に相当する 額のいずれか低い額と決められています。 「長期間の契約」は、始めの説明と違ったり、また、一度契約すると次々と別の教材 を勧められることもあります。また、業者が倒産してサービスが受けられないなどのト ラブルも起こりがちです。長期間に渡った契約をする場合は、特に注意しましょう。 契約するときは、事業者のセールストークをうのみにせず、契約書をよく読み、クー リング・オフや中途解約制度が設けられているか等を確認し、納得した上で契約しまし ょう。 守口市消費生活センター
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